JP2009226532A - バキュームブラスト装置およびバキュームブラスト方法 - Google Patents

バキュームブラスト装置およびバキュームブラスト方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼部材の溶接線を下方からブラスト処理するに際し、効率的に、かつ、作業員に大きな負担をかけずにバキュームブラストをすることができるバキュームブラスト装置を提供する。
【解決手段】鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト装置10であって、前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋20と、該ガイドシース樋20内に配置されて該ガイドシース樋20内をその長手方向に移動可能であり、該移動とともに上方にブラスト材を噴射して、前記溶接線を下方からブラスト処理することができるブラストヘッド30と、前記ガイドシース樋20内を吸引して、前記ブラストヘッド30が噴射したブラスト材を回収する吸引手段80と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、バキュームブラスト装置およびバキュームブラスト方法に関し、詳しくは、鋼床版同士の溶接線をブラスト処理するに際し、スカラップ近傍領域においても好適に用いることができるバキュームブラスト装置およびバキュームブラスト方法に関する。
鋼構造物の長寿命化のために塗装性能を向上させることが求められており、素地調整を現場で行う場合であっても、1種ケレンに相当する素地調整が求められるようになってきている。例えば、鋼橋塗装の規準書である鋼橋塗装・防食便覧(平成17年12月版)では、新設橋の現場施工の継ぎ手部のうち、ボルト継ぎ手では動力工具を用いる2種ケレンも許容されているが、溶接継ぎ手では1種ケレンまで求められており、ブラストを掛けることが必要とされている。また、既設橋の塗り替え塗装においても、耐久性が特に求められる場合には1種ケレンまで求められており、ブラスト処理を行うことが求められている。
図1は、Uリブ鋼床版を斜め上方から見た斜視図であり、図2は、斜め下方から見た斜視図である。
Uリブ鋼床版100は、鋼板で形成された鋼床版(デッキプレート)102と、鋼床版(デッキプレート)102の下面に橋軸方向に配置された主桁(縦桁)104と、橋軸直角方向に配置された横桁106と、を主構造とし、さらに鋼床版(デッキプレート)102の下面にUリブ(縦リブ)108を橋軸方向に配置し、横リブ110を橋軸直角方向に配置して補強した構造である。Uリブ鋼床版100の大きさは橋軸方向に10m程度、橋軸直角方向に3m程度であり、複数のUリブ鋼床版100が現場で溶接接合やボルト接合等で連結されて道路橋の上部工を形成している。符号112は現場での溶接接合による溶接線を示し、符号114は現場ボルト接合部を示す。
図3は、現場で溶接される鋼床版100を斜め上方から見た斜視図である。鋼床版(デッキプレート)102同士は現場溶接により連結されており、図3に示すように、橋軸方向および橋軸直角方向に、溶接線112が形成されて連結されている。溶接線112は、線状に連なった溶接ビード120(図5参照)のことである。溶接線112の幅は10mm程度である。鋼床版(デッキプレート)102の上面には舗装が施されており、道路面が形成されている。
図4、図5は、図2のA部について、Uリブ鋼床版100の現場溶接を行っている状況を示す拡大斜視図である。Uリブ鋼床版100の現場溶接については、図4に示すように、鋼床版(デッキプレート)102下面に裏波の出る特殊な裏当て材116と裏当て材カバー118を設置した後に、図5に示すように、鋼床版(デッキプレート)102上面からサブマージアーク溶接を行うことが一般的であり、現場溶接を行う2つの鋼床版(デッキプレート)102の開先部の間には、サブマージアーク溶接による溶接金属によって溶接ビード120(溶接線112)が形成されて、2つの鋼床版(デッキプレート)102は連結される。鋼床版102下面においては、溶接の裏当て材116と裏当て材カバー118(図4参照)を通すために、Uリブ108、主桁104、横桁106、横リブ110のリブ材142には切り欠きであるスカラップ140が設けられている。
しかし、溶接線112の上面および下面には、溶接バリ112A(図9参照)が発生する。この溶接バリ112Aは現場塗装を行う前に研掃する必要がある。先に述べたように、溶接継ぎ手であるため1種ケレンまで求められており、ブラストを掛けることが必要とされている。このブラスト処理に際しては、事前に施工された工場塗装部分に傷を付けないようにする必要がある。また、溶接線112は図3等に示すように線状に存在するため、溶接線112の研掃は線状に行う必要がある。
また、ブラスト処理においては、ブラスト時の粉塵対策を厳密に行うことが求められるようになってきており、例えば、ブラスト材(研削材)として従来多用されてきた珪砂は、もろくて粉塵となりやすいため、その使用は平成19年度から禁止されている。このように、ブラスト処理においては、粉塵の飛散を極力避けることが求められている。
このため、溶接線112の研掃においては、バキュームブラスト法を用いることが有利である。
図6は、従来のバキュームブラストヘッド130を用いて、鋼床版102下面の溶接線112に対してバキュームブラストを行っている状況を模式的に示す断面図であり、該断面は溶接線112を含む面で鉛直方向に切断した断面である。バキュームブラストに用いる従来のバキュームブラストヘッド130は、図6に示すように、ブラスト材を圧縮空気で送り込むブラストホースが接続されたブラスト供給部132と、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものを吸引するバキュームホースが接続されたバキューム部134とを有し、先端部には、ブラスト面の凹凸に追従でき、ブラストする部位を囲むブラシ136が設けられている。なお、ブラスト面とはブラスト処理の対象となる部位を含む面のことであり、ここでは鋼床版102の下面である。従来のバキュームブラストヘッド130の形状は、直径100mm程度、高さ200mm程度の円筒状である。ブラスト性能を良好に保つためには、バキュームブラストヘッド130をブラスト面に垂直に当てる必要がある。なお、図6において、バキュームブラストヘッド130を2つ描いているが、図において右から左にバキュームブラストヘッド130を溶接線112に沿って移動させてブラスト処理を行っている状況を示すために2つ描いたものである。
しかし、バキュームブラストヘッド130は重く、また、バキュームブラストヘッド130を上方のブラスト面に押し付けて、バキュームブラストヘッド130をブラスト面に対して垂直に保持しつつ、ブラスト面に沿って移動させなくてはならないため、上向き作業を行うことが重労働となっている。
これに対し、バキュームブラスト法を用いた自走式のブラスト装置として、例えば、特許文献1や特許文献2に記載のブラスト装置が提案されている。
特開昭59−124571号公報 特開2000−141226号公報
一方、前述のように、鋼床版102下面においては、溶接の裏当て材116と裏当て材カバー118(図4参照)を通すために、Uリブ108、主桁104、横桁106、横リブ110のリブ材142には切り欠きであるスカラップ140が設けられている。図1および図2に示すように、2つのリブ材142をもつUリブ108は700mm程度の狭い間隔で配置されているため、スカラップ140は、400〜500mm間隔で配置されることになる。スカラップ140は半円形であり、幅は80〜120mm程度、高さは35〜50mm程度である。
スカラップ140は多数存在するが、スカラップ140の直上の溶接線112とその近傍についても研掃して溶接バリを落とす必要があり、ブラスト処理による1種ケレンを行うことが必要である。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のブラスト装置はレールの配設が必要であり、スカラップを越えて適用するのが困難であり、連続ブラストをすることが困難である。このため、溶接線に対して効率よくブラスト作業を行うことができない。
また、作業員が下からバキュームブラストヘッドを支えてバキュームブラストをする場合であっても、従来のバキュームブラストヘッド130の大きさはスカラップ140の大きさよりも大きく、従来のバキュームブラストヘッド130はスカラップ140を通過できないため、図6に示すように、リブ板142のスカラップ140の直上および近傍において、リブ板142の側面から25mm程度の範囲は、ブラシ136をブラスト面に垂直に当てることができず、バキュームブラストをすることができない。
また、バキュームブラストヘッドに加わる力には、自重、ブラスト噴射の反力、真空吸着力、作業員が加える力、ヘッドの移動に伴う凹凸からの力等があるため、作業員が下からバキュームブラストヘッドを支えてヘッドを移動させつつ、ブラスト面にバキュームブラストヘッドを一定の力で押し付け続けることが必要で、作業員に大きな負担がかかる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、鋼部材の溶接線を下方からブラスト処理するに際し、効率的に、かつ、作業員に大きな負担をかけずにバキュームブラストをすることができるバキュームブラスト装置およびバキュームブラスト方法を提供することを課題とする。
さらに、鋼床版のリブ材のスカラップの直上および近傍の溶接線に対しても、効率的に、かつ、作業員に大きな負担をかけずにバキュームブラストをすることができるバキュームブラスト装置およびバキュームブラスト方法を提供することも課題とする。
本発明は、以下のバキュームブラスト装置およびバキュームブラスト方法により、前記課題を解決したものである。
即ち、本発明に係るバキュームブラスト装置の第一の態様は、鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト装置であって、前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋と、該ガイドシース樋内に配置されて該ガイドシース樋内をその長手方向に移動可能であり、該移動とともに上方にブラスト材を噴射して、前記溶接線を下方からブラスト処理することができるブラストヘッドと、前記ガイドシース樋内を吸引して、前記ブラストヘッドが噴射したブラスト材を回収する吸引手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るバキュームブラスト装置の第二の態様は、1以上のスカラップを横切る、鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト装置であって、1以上の前記スカラップ内に配設されて、前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋と、該ガイドシース樋内に配置されて該ガイドシース樋内をその長手方向に移動可能であり、該移動とともに上方にブラスト材を噴射して、1以上の前記スカラップを横切りつつ、前記溶接線を下方からブラスト処理することができるブラストヘッドと、前記ガイドシース樋内を吸引して、前記ブラストヘッドが噴射したブラスト材を回収する吸引手段と、を備えることを特徴とする。
前記ガイドシース樋の断面形状の外形は、前記スカラップの形状に合わせた形状とするのがよく、この場合、スカラップ内にはめ込んで仮置きすることができるので、位置固定がしやすくなる。また、この場合、前記ガイドシース樋は、現場の状況によっては、固定治具を用いることなく、前記スカラップへ載置するのみで配設してもよい。
また、前記ガイドシース樋は、鋼部材に対して繰り返し脱着可能な固定治具を用いて固定してもよく、この場合、該固定治具を繰り返し使用することができるので、経済的である。また、この固定治具は、配設作業の作業性の点で、磁力によって鋼部材に固定されるものであることが好ましい。
また、前記ガイドシース樋の一端に、ブラスト材を前記ブラストヘッドに供給するダクトの挿入口が形成されたブラスト材供給側蓋部材が備えられ、前記ガイドシース樋の他端に、前記吸引装置との接続口が形成された吸引側蓋部材が備えられていることが好ましい。これらの蓋部材を備えさせることにより、前記ガイドシース樋の内面と前記鋼部材の前記溶接線を含む下面とで囲まれる閉空間内の吸引をより良好に行うことができるようになるとともに、この閉空間内からごみ等が外部に飛散することを防止することができる。
前記ブラスト材供給側蓋部材は、例えば、前記挿入口の内面に通気性弾性体が取り付けられていることが好ましく、このようにすることで、前記ダクトが該挿入口に挿入されると、該ダクトの外面が該通気性弾性体に覆われて、前記閉空間内のより良好な吸引、およびごみ等が外部から入り込むことの防止をすることができるとともに、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものが外部に飛散することの防止をすることができる。
前記ガイドシース樋は、お互いに連結可能な分断要素体を連結してなることが、配設作業の作業性の点で好ましい。
また、前記ガイドシース樋を、その長手方向に曲げ変形が可能な構造とすることは、配設作業を容易にする点で好ましく、例えば、可撓性材料で製作された構造とすることが好ましい。
また、前記ガイドシース樋の上端部には、ブラスト処理の対象となる前記溶接線を含む前記鋼部材の下面と接する弾性体を備えさせることが、前記ガイドシース樋の内面と前記鋼部材の前記溶接線を含む下面とで囲まれる閉空間内の吸引をより良好に行えるようにできる点、および該ガイドシース樋の位置固定を安定させる点で好ましい。
また、前記ガイドシース樋は、ブラスト処理の程度を外部から視認できるようにする点で、透明材料で形成されていることが好ましい。
前記ブラストヘッドにブラストノズルを備えさせ、該ブラストノズルを、ブラスト材の進行方向を、前記ガイドシース樋の長手方向から、ブラスト処理の対象となる前記溶接線を含む前記鋼部材の下面に向かう方向に偏角させるものとすることが、ブラスト処理の効率を向上させる点で好ましい。
また、前記ブラストヘッドは、その上部と側部に、ブラスト処理の対象となる前記溶接線を含む前記鋼部材の下面と前記ガイドシース樋の内面とに接する刷毛材を備えることが好ましい。
また、前記ブラストヘッドには、前記ガイドシース樋内をその長手方向に移動することを容易にする移動補助機構を備えさせることが好ましく、該移動補助機構は、例えば、前記ガイドシース樋内面の最下部よりも該内面の上方に接する車輪である。さらに、ブラスト処理の対象となる前記溶接線を含む前記鋼部材の下面に接する車輪を備えさせてもよい。
本発明に係るバキュームブラスト方法の第一の態様は、鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト方法であって、前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋内に、ブラストヘッドを配置し、該ガイドシース樋内をその長手方向に移動させつつ、上方にブラスト材を噴射させるとともに、吸引手段により該ガイドシース樋内を吸引して、前記溶接線を下方からバキュームブラストすることを特徴とする。
本発明に係るバキュームブラスト方法の第二の態様は、1以上のスカラップを横切る、鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト方法であって、1以上の前記スカラップ内に配設されて、前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋内に、ブラストヘッドを配置し、該ブラストヘッドを、1以上の前記スカラップを横切るように該ガイドシース樋内をその長手方向に移動させつつ、上方にブラスト材を噴射させるとともに、吸引手段により該ガイドシース樋内を吸引して、1以上の前記スカラップの上方の部位も含めて、前記溶接線を下方から連続的にバキュームブラストすることを特徴とする。
本発明によれば、鋼部材の現場溶接後の溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋内に、ブラストヘッドを配置し、該ガイドシース樋内をその長手方向に移動させつつ、上方にブラスト材を噴射させるとともに、吸引手段により該ガイドシース樋内を吸引して、前記溶接線を下方からバキュームブラストすることができるので、鋼部材の溶接線を下方からブラスト処理するに際し、効率的に、かつ、作業員に大きな負担をかけずにバキュームブラストをすることができる。
また、ガイドシース樋を1以上のスカラップ内に配設して、前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設した場合には、リブ材のスカラップの直上および近傍の溶接線に対しても、効率的に、かつ、作業員に大きな負担をかけずにバキュームブラストをすることができる。
ガイドシース樋の断面形状の外形を、スカラップの形状に合わせた形状とした場合、ガイドシース樋をスカラップ内にはめ込んで仮置きすることができるので、位置固定がしやすくなる。また、ガイドシース樋の断面形状の外形を、スカラップの形状に合わせた形状とした場合、ガイドシース樋の配設作業は、現場の状況によっては、固定治具を用いることなく、スカラップへ載置するのみの極めて簡単な配設作業のみで足りることもある。
ガイドシース樋を、鋼部材に対して繰り返し脱着可能な固定治具を用いて固定する場合、該固定治具を繰り返し使用することができるので、経済的である。さらに、該固定治具を、磁力によって鋼部材に固定されるものにすると、ガイドシース樋の配設作業の作業性が向上する。
ガイドシース樋の一端に、ブラスト材をブラストヘッドに供給するダクトの挿入口が形成されたブラスト材供給側蓋部材が備えられ、ガイドシース樋の他端に、吸引装置との接続口が形成された吸引側蓋部材が備えられている場合、ガイドシース樋の内面と前記鋼部材の前記溶接線を含む下面とで囲まれる閉空間内の吸引をより良好に行うことができるようになるとともに、この閉空間内からごみ等が外部に飛散することを防止することができる。
前記ブラスト材供給側蓋部材において、例えば、前記挿入口の内面に通気性弾性体が取り付けられている場合、前記ダクトが該挿入口に挿入されると、該ダクトの外面が該通気性弾性体に覆われて、前記閉空間内のより良好な吸引、およびごみ等が外部から入り込むことの防止をすることができるとともに、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものが外部に飛散することの防止をすることができる。
ガイドシース樋を、お互いに連結可能な分断要素体を連結してなるものとした場合、ガイドシース樋の配設作業の作業性が向上する。さらに、ガイドシース樋を、その長手方向に曲げ変形が可能な構造とした場合、配設作業の作業性がより向上する。
ガイドシース樋の上端部に、ブラスト処理の対象となる溶接線を含む鋼部材の下面(以下、ブラスト面と記すことがある)と接する弾性体を備えさせた場合、前記ガイドシース樋の内面と前記鋼部材の前記溶接線を含む下面とで囲まれる閉空間内の吸引をより良好に行えるようにできるとともに、該ガイドシース樋の位置固定を安定させることができる。
ガイドシース樋を透明材料で形成した場合、ブラスト処理の程度を外部から視認できるようになる。
ブラストヘッドにブラストノズルを備えさせ、該ブラストノズルを、ブラスト材の進行方向を前記ガイドシース樋の長手方向からブラスト面に向かう方向に偏角させるものとした場合、ブラスト面にほぼ垂直にブラスト材が衝突するので、ブラスト処理の効率が向上する。
ブラストヘッドに、ガイドシース樋内をその長手方向に移動することを容易にする移動補助機構を備えさせた場合、ブラストヘッドがガイドシース樋内をその長手方向に円滑に移動しやすくなる。また、該移動補助機構を、ガイドシース樋内面の最下部よりも該内面の上方に接する車輪とした場合、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものを、吸引装置により効率的に吸引しやすくなる。さらに、ブラスト面に接する車輪を備えさせた場合、ブラスト面とブラストヘッドとの距離を一定に保たせやすくなるとともに、ブラスト面とブラストヘッドとの間に所定の空間を設けることができる。ブラスト面とブラストヘッドとの間に空間が設けられることにより、ブラスト面に凹凸等があっても、ブラストヘッドは、ガイドシース樋の長手方向に円滑に移動することができる。また、ブラストノズルの噴射孔とブラスト面との間の距離を適切に確保することができ、ブラスト材が噴射されるブラスト面の範囲を適切に広げることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図7は、本発明の実施形態に係るバキュームブラスト装置10を用いてバキュームブラスト処理を行っている状況を側方から見た模式図である。
本発明の実施形態に係るバキュームブラスト装置10は、ガイドシース樋20と、ブラスト材供給側蓋部材27と、吸引側蓋部材28と、ブラストヘッド30と、吸引装置80と、を有してなる。ガイドシース樋20の一端(ブラスト材供給側の端部)に、供給側蓋部材27が備えられ、ガイドシース樋20の他端(吸引側の端部)に、吸引側蓋部材28が備えられて、ガイドシース樋20内を外部から仕切っている。ブラストヘッド30はガイドシース樋20内に備えられて、ブラスト材を上方に噴射しつつガイドシース樋20の長手方向に移動可能であり、吸引装置80は、ガイドシース樋20の内面と鋼床版102の下面で囲まれる閉空間Sを吸引し、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものを捕集する。
図8〜図11は、本発明の実施形態に係るバキュームブラスト装置10のガイドシース樋20およびブラストヘッド30がスカラップ140内に設置された状態を示す図であり、図8は、ガイドシース樋20の長手方向と平行で溶接線112を含む面でガイドシース樋20およびブラストヘッド30を切断した断面を示す断面図であり、図9〜図11は、ガイドシース樋の長手方向と垂直な面でガイドシース樋およびブラストヘッドを切断した断面を示す断面図で、図9は図8のA−A線断面図であり、図10は図8のB−B線断面図であり、図11は図8のC−C線断面図である。なお、図示の都合上、図11において、切断面以外の背景は、ガイドシース樋20および弾性体24のみを描いている。
図12、図13は、本発明の実施形態に係るバキュームブラスト装置10のガイドシース樋20と吸引ダクト42との接続状態を示す図であり、図12は、ガイドシース樋20の長手方向と平行で溶接線112を含む面でガイドシース樋20およびブラストヘッド30を切断した断面を示す断面図であり、図13は、図12のD−D線断面図である。なお、図示の都合上、図13において、切断面以外の背景は描いていない。
ガイドシース樋20は、ブラスト処理を行う溶接線112の真下に溶接線112に沿って設けられ、1以上のスカラップ140内に配置される。ガイドシース樋20は、その中を移動するブラストヘッド30をブラスト処理の対象の溶接線112に沿って円滑に誘導する役割を有する。また、ブラストヘッド30を下方から支持する役割を有しており、ブラスト面の凹凸等によって、ブラストヘッド30に予期せぬ力が加わってもブラストヘッド30の位置を保持する役割を有する。さらに、ガイドシース樋20は、その内面と鋼床版102の下面により閉空間Sを形成し、該閉空間S内を吸引装置80により吸引させることにより、ブラストヘッド30から噴射されたブラスト材やブラスト材により削り落とされたものを回収できるようにする役割も有する。
ガイドシース樋20の断面形状の外形は、スカラップ140の形状(幅80〜120mm程度、高さ35〜50mm程度の半円形)に合わせた半円形であり、スカラップ140内にはめ込んで仮置きすることができるようになっているので、位置固定がしやすいようになっている。また、ガイドシース樋20の断面形状の外形を、スカラップ140の形状に合わせた半円形とすることにより、ガイドシース樋20は、現場の状況によっては、固定治具を用いることなく、スカラップ140へ載置するのみで配設することができ、この場合、配設作業が極めて簡単になる。また、ガイドシース樋20の断面形状の外形を、スカラップ140の形状に合わせた半円形とすることにより、ガイドシース樋20の内空間を最大限に大きくすることができる。
ガイドシース樋20の位置固定は、例えば固定治具22により下方から支持されてなされる。固定治具22は、磁石22Aとクサビ22B、22Cとを有してなる。磁石22Aは、主桁(縦桁)104、横桁106、Uリブ(縦リブ)108、横リブ110のリブ板142に磁力で接着して位置固定がなされる。磁石22Aの上面にはクサビ22Bが設けられており、クサビ22Bの傾斜した上面にはクサビ22Cの傾斜した下面が接して設けられ、クサビ22Cの上面は水平になっている。クサビ22Cの水平な上面の上にガイドシース樋20が配置されている。クサビ22Bとクサビ22Cとの水平方向の位置関係を変えることにより、ガイドシース樋20と磁石22Aの上面との間の距離を変えることができるようになっており、ガイドシース樋20の固定位置を微調整できるようになっている。また、この固定治具22は、鋼部材に対して繰り返し脱着可能であるので、繰り返し使用することができ、経済的である。なお、ガイドシース樋20の位置固定をするための固定治具は、固定治具22のように磁力によって位置固定するものでなくてもよく、例えば機械的に位置固定するものでもよい。ただし、固定する対象が鋼部材であれば、磁力を用いて固定する固定治具の方が作業性の点で好ましい。
また、ガイドシース樋20の半円形の断面における両端部(図9〜図11におけるガイドシース樋20の上端部)には、弾性体24が取り付けられている。ガイドシース樋20の内面と鋼床版102の下面で囲まれる閉空間Sを、吸引装置80により吸引して、効果的にブラスト材やブラスト材により削り落とされたものを吸引できるようにするためには、ガイドシース樋20の上端部と鋼床版102の下面との間に隙間が生じないようにすることが好ましい。このため、弾性体24は、鋼床版(デッキプレート)102の下面の凹凸に追従できるような柔軟性を有していることが好ましい。また、弾性体24がこのような柔軟性を有していると、ガイドシース樋20が固定治具22により下方から適切に押し上げられて、弾性体24が鋼床版(デッキプレート)102の下面に押し付けられることにより、弾性体24が鋼床版102の下面の凹凸を吸収し、これによりガイドシース樋20の位置固定も安定する。
ここで、ガイドシース樋20の半円形の断面における両端部に設けられた弾性体24を鋼床版(デッキプレート)102の下面に適切に密着させることが重要であるが、このための作業は、ガイドシース樋20の上下方向の位置を微調整できれば容易となるので、ガイドシース樋20を固定する固定治具には、前述した固定治具22のように、ガイドシース樋20の上下方向の位置を微調整する機能を持ったものを用いることが好ましい。
なお、鋼床版102とリブ板142との溶接部122があるため、スカラップ140の直上では、弾性体24は、該溶接部122の下面に押し付けられることとなる。
また、ガイドシース樋20をスカラップ140内に載置するのみで、ガイドシース樋20が鋼床版(デッキプレート)102の下面と適切な距離を保って位置固定がなされ、ガイドシース樋20の上端部と鋼床版102の下面との間に隙間が生じないようになるのであれば、固定治具22を用いる必要はなく、ガイドシース樋20をスカラップ140内に載置するのみでよい。また、ガイドシース樋20は、スカラップ140内での位置固定ができればよく、それ以上の位置精度は不要である。
また、ガイドシース樋20は、スカラップ140間の間隔に応じた長さに分断して、分断要素体としておくことが設置作業の作業性の点で好ましい。また、その長さは一定である必要はなく、作業がしやすいように複数の長さとしてよい。ガイドシース樋20を、スカラップ140間の間隔に応じた長さに分断しておくことにより、例えばスカラップ140間の間隔が400〜500mm程度と短い場合でも、ガイドシース樋20をスカラップ140の中に設置することができる。そして、スカラップ140の中に設置したガイドシース樋20同士を連結することにより、結果的に、長さの長いガイドシース樋20を複数のスカラップ140の中に連続して挿通させることができることとなる。
分断されたガイドシース樋20(分断要素体)同士の連結は、例えば図14(A)(側面図)および図14(B)(正面図)に示すように、隣り合うガイドシース樋20同士の接続端部を外部から覆うことができる連結治具26を、ボルト26Aでガイドシース樋20の接続端部に固定することにより行うことができる。連結治具26はガイドシース樋20の外形に合わせて形成された半円形であり、ガイドシース樋20の接続端部を外部から覆うことができるようになっている。また、例えば図15(側面図)に示すように、分断された各ガイドシース樋20の一端に連結治具26を取り付けた状態で現場に搬入し、設置作業を行ってもよい。
また、ガイドシース樋20は、その長手方向に対して曲げ変形が可能な構造としておくことが、スカラップ140の中に設置する作業を容易にする点で好ましい。このような構造は、例えば図16(A)(側面図)および図16(B)(正面図)に示すように、可撓性のあるゴム材20Aを半円形の補強リング20Bで補強した構造である。ガイドシース樋20をこのような構造とした場合、長さの長いガイドシース樋20を溶接線に沿わせて配置することができる。また、ガイドシース樋20をスカラップ140内に挿通させる際の作業も容易となる。なお、図16(A)は、分断されたガイドシース樋20の右側を下方に曲げた状態である。
長さの長いガイドシース樋20を複数のスカラップ140の中に連続して挿通させることにより、ブラストヘッド30は複数のスカラップ140を連続して通過することができる。このため、リブ板142によって作業空間が多数に区切られていても、挿通させたガイドシース樋20の両端部のうちの一方をそれぞれ含む2つの作業空間のみからブラスト処理作業を行うことができ、対象とする溶接線のブラスト処理を効率的に行うことができる。
ここで、スカラップ140は、2つのリブ付き鋼床版(デッキプレート)102を溶接接合するとき、溶接作業にリブ板142が邪魔となるため、リブ142に開けられる半円形のくぐり孔である。したがって、スカラップ140は、必然的に溶接線の真下に配置されることとなるので、複数のスカラップ140を挿通して配置されるガイドシース樋20は、溶接線の真下に溶接線に沿って配置されることとなる。
なお、スカラップ140は、鋼床版等の構造では、通常、同一直線上に配置される。このため、連結されたガイドシース樋20も、通常、直線状になる。連結されたガイドシース樋20が直線状であれば、ガイドシース樋20の内面と鋼床版102の下面で囲まれる閉空間S内の吸引を良好に行いやすく、また、ブラストヘッド30がガイドシース樋20内を移動する際の抵抗も小さくなる。また、連結されたガイドシース樋20が直線状の場合、ガイドシース樋20の内面と鋼床版102の下面で囲まれる閉空間Sの気密性を良好に保持できれば、ガイドシース樋20を10m程度まで連結させても、バキュームブラスト処理作業を支障なく行うことができる。
また、ガイドシース樋20は、透明材料で形成されていてもよい。透明材料で形成することにより、溶接線に対するブラスト処理の程度を、外部から視認できるようになる。
次に、ブラスト材供給側蓋部材27および吸引側蓋部材28について説明する。ブラスト材供給側蓋部材27および吸引側蓋部材28は、ガイドシース樋20の内面と鋼床版102の下面で囲まれる閉空間Sを、吸引ダクト42および吸引装置80により効果的に吸引するために、ガイドシース樋20の両端部にそれぞれ設けられる部材である。
ブラスト材供給側蓋部材27は、図8、図11に示すように、ブラスト材の供給を行うブラスト材噴射ダクト38が挿入される側の端部に設けられる。ブラスト材供給側蓋部材27の形状は、ガイドシース樋20の断面形状と同様の半円形であるが、その半円形の大きさは、ガイドシース樋20の断面の半円形よりもやや大きくなっており、ブラスト材供給側蓋部材27は、ガイドシース樋20の端面に突き当てられるように設置されて、ガイドシース樋20の端部を覆ってふたをする。また、ブラスト材供給側蓋部材27の中央部には、ブラスト材噴射ダクト38が挿通される挿入口27Aが設けられている。挿入口27Aの大きさは、ブラスト材噴射ダクト38の外形よりも大きく、挿入口27Aの内面には、通気性弾性体27Bが取り付けられており、ブラスト材噴射ダクト38が挿入口27Aに挿入されると、ブラスト材噴射ダクト38の外面が通気性弾性体27Bに覆われる。ブラスト材供給側蓋部材27の厚さは、例えば2〜3cm程度である。
通気性弾性体27Bは、例えば、刷毛材等を用いることができ、挿入口27A内において、ブラスト材噴射ダクト38の上下左右の偏心を許容して、ブラスト材噴射ダクト38のガイドシース樋20内への設置を容易にする役割を有する。また、通気性弾性体27Bは通気が可能となっていて、吸引ダクト42が吸い込む空気を供給する役割を有する。また、ごみ等が、外部からガイドシース樋20内へ吸引されないようにするためのスクリーンの役割も果たす。
ブラスト材供給側蓋部材27のガイドシース樋20および鋼床版102への取り付け方法は、特に限定されず、ガイドシース樋20や鋼床版102へ機械的に取り付ける方法でもよいし、磁石によって鋼床版102の下面に取り付ける方法でもよい。
また、ブラスト材供給側蓋部材27は一体的に形成されていなくてもよく、例えば、左右の中央部で2分されていてもよい。この場合、挿入口27Aの部位でブラスト材噴射ダクト38を左右から挟み込んで、ブラスト材供給側蓋部材27を設置することとなる。
また、挿入口27Aの大きさを、ブラスト材噴射ダクト38の上下左右の偏心を十分に許容できる大きさとすることができるのであれば、ブラスト材供給側蓋部材27の形状を小さくして、ガイドシース樋20の内面に沿うような大きさの半円形にしてもよい。この場合、ブラスト材供給側蓋部材27は、ガイドシース樋20の端部の内面に沿って設置され、ガイドシース樋20内に設置される。
吸引側蓋部材28は、図12、図13に示すように、ガイドシース樋20の内面および鋼床版102の下面で形成される閉空間S内を吸引する吸引ダクト42が取り付けられる側の端部(ブラスト材噴射ダクト38が取り付けられる側とは反対側の端部)に設けられる。吸引側蓋部材28の形状は、ガイドシース樋20の断面形状と同様の半円形であるが、その半円形の大きさは、ガイドシース樋20の内面に沿うような大きさで、ガイドシース樋20の断面形状よりもやや小さくなっており、吸引側蓋部材28は、ガイドシース樋20の端部の内面に沿って設置され、ガイドシース樋20内に設置される。
吸引側蓋部材28の中央部には、吸引用貫通孔28Aが形成されており、この吸引用貫通孔28Aの内面に、吸引ダクト42が取り付けられる円筒状の吸引ダクト接続管28Bが取り付けられている。吸引ダクト接続管28Bの長さは例えば5cm程度であり、その長さの半分程度の部分が吸引側蓋部材28の吸引用貫通孔28Aの内面に取り付けられており、残りの部分が吸引側蓋部材28よりも外側に突出している。この外側に突出した吸引ダクト接続管28Bの外面に内面が沿うようにして、吸引ダクト42は吸引ダクト接続管28Bに取り付けられる。
また、図12に示すように、吸引用貫通孔28Aにおいて、ガイドシース樋20の奥に向かう側(閉空間Sの側)の端部28Cでは、ガイドシース樋20の奥に向かうに従って孔の径が大きくなっており、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものが吸引ダクト42内に吸引されやすいようになっている。
また、吸引側蓋部材28の厚さは、例えば7〜8cm程度であり、ブラスト材供給側蓋部材27よりも厚くなっており、吸引側蓋部材28の外面と、ガイドシース樋20の内面および鋼床版102の下面との接触距離が長くなっている。このため、ガイドシース樋20の内面および鋼床版102の下面で形成される閉空間Sを外部とつなげる隙間(以下、連結隙間と記すことがある)は生じにくくなっている。吸引側蓋部材28の外面と、ガイドシース樋20の内面および鋼床版102の下面との間に連結隙間が生じると、ガイドシース樋20の内面および鋼床版102の下面で形成される閉空間S内を吸引する吸引力が弱まってしまうので、連結隙間が生じないように、吸引側蓋部材28の外面と、ガイドシース樋20の内面および鋼床版102の下面との間にシール材となる柔軟な弾性体を設けることも好ましい。
ブラストヘッド30は、ケーシング32と、刷毛材34と、ブラスト材噴射ダクト接続口36と、ブラストノズル40と、車輪(移動補助機構)44(下部車輪44A、上部車輪44B)と、を有してなり、ブラスト材をブラスト面に向けて噴射してブラスト処理を行う役割を有する。ブラスト材噴射ダクト接続口36に取り付けられたブラスト材噴射ダクト38によってケーシング32内に供給されたブラスト材は、ケーシング32の前端部に取り付けられたブラストノズル40の噴射孔40Aからブラスト面に向けて噴射されるようになっている。
ブラストヘッド30は、ガイドシース樋20内に配置されて、その長手方向に移動することができ、スカラップ140を横切って移動することができるようになっている。ガイドシース樋20の断面形状の外形は、スカラップ140の形状(幅80〜120mm程度、高さ35〜50mm程度の半円形)に合わせた半円形であり、従来のブラストヘッドの大きさよりも小さいが、ガイドシース樋20内に配置される本実施形態に係るブラストヘッド30の断面形状は、ガイドシース樋20の断面形状の内形よりもさらに小さい。したがって、ブラストヘッド30は、その移動方向に細長い形状となっている。
また、ブラストヘッド30は、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものを吸引する機能を備えていない。ガイドシース樋20の内面および鋼床版102の下面で形成される閉空間S内が、吸引ダクト42および吸引装置80によって吸引されるので、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものは外部に飛散しないからである。
ブラストヘッド30は、スカラップ140内に設置されるガイドシース樋20内に配置されて、ガイドシース樋20の長手方向に移動することができ、スカラップ140を横切って移動することができる。このため、ブラストヘッド30は、スカラップ140を横切りつつ、溶接線112を下方からブラスト処理することができ、スカラップ140の上方の部位も含めて、ブラスト処理の対象となる溶接線112を下方から連続的にブラスト処理することができる。また、ブラストヘッド30は、スカラップ140内に設置されるガイドシース樋20内に配置されるので、狭い空間内に配置されることとなるが、吸引機能を備える必要がないので、ブラスト材を噴射する機能を充実させることができる。また、吸引機能を備える必要がないので、ブラストヘッド30は、構造を単純にすることができ、制作費を低減することができる。また、吸引機能を備えるための構造が設けられていない単純な構造なので、ブラスト作業時の作業性が向上する。また、吸引機能を備えていないので、ブラストヘッド30を移動させる際の抵抗も小さい。
ケーシング32は、ブラストヘッド30の大半の外形を形作る。また、ケーシング32の後端部には、ブラスト材噴射ダクト38との接続口36が取り付けられ、前端部にはブラストノズル40が取り付けられている。また、図10に示すように、ケーシング32の前端部の上部および側部には、刷毛材34が取り付けられており、ガイドシース樋20内において、ケーシング32の前端部の上部および側部を塞いでいる。
刷毛材34は、ブラスト面に噴射されたブラスト材が後方(ブラスト材噴射ダクト38側)に回ることを防ぐ役割を有する。また、ガイドシース樋20内において、ケーシング32の前端部の上部および側部を塞ぐことにより、開いた空間であるケーシング32の下部において、吸引装置80および吸引ダクト42により吸引される気流の速度を高め、ブラスト材やブラスト材によって削り落とされたものがガイドシース樋20の下部の内面上に滞留することを防ぐ役割も有する。
ブラスト材噴射ダクト38は、ブラストヘッド30のブラスト材噴射ダクト接続口36に接続されて、ブラスト材を圧縮空気で、ブラストヘッド30のケーシング32およびブラストノズル40に送り込む役割を有している。また、ブラスト材噴射ダクト38は、その長手方向に対してある程度曲げ変形が可能な構造となっている。また、ブラスト材噴射ダクト38は、ガイドシース樋20の長手方向と略同一直線となるように配置することができ、ガイドシース樋20内をその長手方向に円滑に移動できるようになっている。
ブラストノズル40は、ケーシング32の前端部に取り付けられてブラストヘッド30の先端に位置し、ブラスト材噴射ダクト38によって送り込まれたブラスト材をブラスト面に向けて噴射する役割を有する。ブラストノズル40は中空の管状の部材であり、ブラスト材が進行する通り道を有している。この通り道は、ガイドシース樋20の長手方向から天井面(ブラスト面)に向かう方向に約90度変角しており、ブラスト材噴射ダクト38およびブラストヘッド30(ケーシング32)内をガイドシース樋20の長手方向に進行してきたブラスト材は、ブラストノズル40により進行方向を天井面(ブラスト面)に変え、天井面(ブラスト面)に向けて噴射孔40Aから噴射される。ブラスト面に対してほぼ垂直にブラスト材が衝突することにより、ブラスト処理の効率が向上する。
吸引ダクト42は、一端が吸引装置80に接続され、他端が吸引側蓋部材28の円筒状の吸引ダクト接続管28Bに接続されて、ガイドシース樋20の内面および鋼床版102の下面で形成される閉空間S内を吸引し、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものを吸引する役割を有する。
車輪(移動補助機構)44は、図7および図8に示すように、ブラストヘッド30の下部に下部車輪44Aが前後左右に合計4個設けられ、ブラストヘッド30の上部に上部車輪44Bが前後左右に合計4個設けられ、総計で8個設けられている。下部車輪44Aはガイドシース樋20の内面に接して移動し、上部車輪44Bは鋼床版102の下面に接して移動する。これにより、ブラストヘッド30は、ブラスト面との距離を一定に保ったまま、ガイドシース樋20内をその長手方向に円滑に移動することができる。
下部車輪44Aは、ガイドシース樋20から支持力を受ける役割を有するとともに、ガイドシース樋20の内面とブラストヘッド30との間に空間を設ける役割を有する。ガイドシース樋20の内面とブラストヘッド30との間に空間が設けられることにより、ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものを吸引しやすくなり、吸引装置80および吸引ダクト42により効率的に吸引することができる。
下部車輪44Aがガイドシース樋20の内面と接する部位は、図9に示すように、ガイドシース樋20内面の最下部よりもやや上方の位置となるようにするのがよい。ブラスト材やブラスト材により削り落とされたものが吸引ダクト42からの吸引力によって吸引されていく際、ガイドシース樋20の下方の内面ほど、多くのブラスト材等が通過するからである。
上部車輪44Bは、鋼床版102の下面と接触しており、鋼床版102の下面とブラストヘッド30との距離を一定に保つ役割を有するとともに、鋼床版102の下面とブラストヘッド30との間に所定の空間を設ける役割を有する。鋼床版102の下面とブラストヘッド30との間に空間が設けられることにより、鋼床版102の下面に凹凸等があっても、ブラストヘッド30は、ガイドシース樋20の長手方向に円滑に移動することができる。また、ブラストノズル40の噴射孔40Aとブラスト面との間の距離を適切に確保することができ、ブラスト材が噴射されるブラスト面の範囲を適切に広げることができる。
また、下部車輪44Aの車軸44Cおよび上部車輪44Bの車軸44Dの位置は移動できるようになっており、車軸44Cおよび車軸44Dの位置を変更させることにより、ブラストヘッド30の高さを調節できるようになっている。また、下部車輪44Aおよび上部車輪44Bのどちらにおいても、直径の異なる車輪に変更することも可能であり、車輪の直径を変更することによってもブラストヘッド30の高さを調節できるようになっている。ブラストヘッド30は、車軸44C、44Dの位置または車輪44A、44Bの直径を変更することにより、現場の状況に応じてその高さを調節することができ、ブラストヘッド30は、ガイドシース樋20内をその長手方向に円滑に移動することができる。
ブラストヘッド30の移動機構は、特に限定されず、例えば、ブラストヘッド30と連結されたブラスト材噴射ダクト38を押し込むこと又は引っ張ることによって、ブラストヘッド30を移動させることができる。また、ブラストヘッド30にワイヤを取り付け、該ワイヤをウィンチ等によって引っ張るような機構や手動で引っ張るような機構とすることもできる。ただし、この場合には、吸引側蓋部材28に該ワイヤを挿通させるための貫通孔を設ける必要がある。また、例えば、ブラストヘッド30にモータを取り付け、該モータからの駆動力によって下部車輪44Aを回転させて、ブラストヘッド30を移動させるような自走機構とすることもできる。
ブラストヘッド30の移動時に、下部車輪44Aはガイドシース樋20の内面に接して回転するので、ガイドシース樋20は簡単な機構でありながら誘導レールと同様の働きをする。さらに、ガイドシース樋20を用いた場合、誘導レールを用いた場合よりも下部車輪44Aの位置に自由度があり、誘導レールを用いた場合に必要となる、脱輪防止などの調整機構は不要である。
ブラストヘッド30の上部車輪44Bがブラスト面に押し付けられる力は、下部車輪44Aがガイドシース樋20から反力を受けることによって供給される。下部車輪44Aからガイドシース樋20が受けた力は、固定治具22を介してリブ板142に伝達される。
次に、本発明の実施形態に係るバキュームブラスト装置10を用いて行うブラスト処理の手順について、Uリブ108のスカラップ140にガイドシース樋20を挿通させる場合を例に取り上げて説明する。
(1)まず、Uリブ108のスカラップ140間の間隔に合わせて分断されたガイドシース樋20を、Uリブ108のスカラップ140の中に挿通させる。その際、ガイドシース樋20の端部が、隣り合うUリブ108の間に位置するようにし、Uリブ108の内部に位置しないようにする。ガイドシース樋20の端部がUリブ108の内部に位置すると、ガイドシース樋20同士を連結治具26で連結していく作業が困難となるからである。
(2)次に、スカラップ140の中に挿通させたガイドシース樋20同士を連結治具26で連結していく。隣り合うガイドシース樋20の端部同士を連結治具26で外側から覆うとともに、ボルト26Aで連結治具26をガイドシース樋20に固定し、ガイドシース樋20を連結する。以上の連結を所定の回数行い、必要な長さを確保し、ブラスト処理を行う溶接線に沿ってガイドシース樋20を設置する。
(3)固定部材22(磁石22A)をリブ板142の適切な位置に取り付けるとともに、クサビ22B、22Cの位置を調整して、ガイドシース樋20の位置を適切に押し上げて、ガイドシース樋20の半円形の断面における両端部に取り付けられた弾性体24を、鋼床版102の下面に適切に密着させる。
(4)ブラスト材噴射ダクト接続口36にブラスト材噴射ダクト38を接続した後、ブラストヘッド30を、連結されたガイドシース樋20の一端からガイドシース樋20内に挿入する。
(5)ブラスト材供給側蓋部材27を、ガイドシース樋20のブラスト材供給側の端部に取り付ける。
(6)吸引側蓋部材28を、ガイドシース樋20の吸引側の端部に取り付けた後、吸引ダクト42を吸引側蓋部材28の吸引ダクト接続管28Bに取り付ける。なお、この工程(6)は、工程(4)、(5)より先に行ってもよい。
(7)吸引装置80による吸引を開始し、良好に吸引されていることを確認した後、ブラスト材の噴射を開始する。そして、ブラスト材噴射ダクト38を押し込むことで、又は引き込むことで、ブラストヘッド30を前進または後退させて、ガイドシース樋20が設置された所定の範囲についてブラスト処理を行う。ブラストヘッド30は、スカラップ140の中に挿通させたガイドシース樋20内をその長手方向に移動しつつ、ブラスト材を噴射して、対象となる溶接線112のブラスト処理をするので、スカラップ140の上方の部位も含めて、ブラスト処理の対象となる溶接線112を下方から連続的にブラスト処理することができる。良好に吸引されていない場合には、弾性体24が鋼床版102の下面に適切に密着しているかどうかを確認し、適切に密着していない場合には、ガイドシース樋20の位置固定をする固定治具22の位置を調整して、適切に密着させる。また、ブラスト材供給側蓋部材27および吸引側蓋部材28の取り付け状況を確認し、適切に取り付けられていない場合には、取り付けを適切に行う。
以上説明した、バキュームブラスト装置10を用いてのブラスト処理の手順では、ブラスト材噴射ダクト38を押し込むことで、又は引き込むことで、ブラストヘッド30を前進または後退させるようにしたが、ブラストヘッド30にワイヤを取り付け、該ワイヤをウィンチ等によって引っ張るような機構や手動で引っ張るような機構としてもよい。ただし、この場合には、前述のように、吸引側蓋部材28に該ワイヤを挿通させるための貫通孔を設ける必要がある。
Uリブ鋼床版を斜め上方から見た斜視図 Uリブ鋼床版を斜め下方から見た斜視図 現場で溶接される鋼床版を斜め上方から見た斜視図 図2のA部について、Uリブ鋼床版100の現場溶接を行っている状況を示す拡大斜視図(鋼床版(デッキプレート)下面に裏当て材と裏当て材カバーが設置された段階) 図2のA部について、Uリブ鋼床版100の現場溶接を行っている状況を示す拡大斜視図(鋼床版(デッキプレート)上面からサブマージアーク溶接を行っている段階) 従来のバキュームブラストヘッドを用いて、鋼床版下面の溶接線に対してバキュームブラストを行っている状況を模式的に示す断面図(溶接線を含む面で鉛直方向に切断した断面) 本発明の実施形態に係るバキュームブラスト装置を用いてバキュームブラスト処理を行っている状況を側方から見た模式図 本発明の実施形態に係るバキュームブラスト装置のガイドシース樋およびブラストヘッドがスカラップ内に設置された状態を示す図で、ガイドシース樋の長手方向と平行で溶接線を含む面でガイドシース樋およびブラストヘッドを切断した断面を示す断面図 図8のA−A線断面図 図8のB−B線断面図 図8のC−C線断面図 本発明の実施形態に係るバキュームブラスト装置のガイドシース樋と吸引ダクトとの接続状態を示す図で、ガイドシース樋の長手方向と平行で溶接線を含む面でガイドシース樋を切断した断面を示す断面図 図12のD−D線断面図 分断されたガイドシース樋同士の連結の状況を示す、(A)側面図および(B)正面図 分断されたガイドシース樋の一端に連結治具を取り付けた状態を示す側面図 曲げ変形が可能な構造のガイドシース樋を示す(A)側面図および(B)正面図
符号の説明
10…バキュームブラスト装置
20…ガイドシース樋
20A…ゴム材
20B…補強リング
22…固定治具
22A…磁石
22B、22C…クサビ
24…弾性体
26…連結治具
26A…ボルト
27…ブラスト材供給側蓋部材
27A…挿入口
27B…通気性弾性体
28…吸引側蓋部材
28A…吸引用貫通孔
28B…吸引ダクト接続口
28C…端部
30…ブラストヘッド
32…ケーシング
34…刷毛材
36…ブラスト材噴射ダクト接続口
38…ブラスト材噴射ダクト
40…ブラストノズル
40A…噴射孔
42…吸引ダクト
44…車輪(移動補助機構)
44A…下部車輪
44B…上部車輪
44C、44D…車軸
S…閉空間
100…Uリブ鋼床版
102…鋼床版(デッキプレート)
104…主桁(縦桁)
106…横桁
108…Uリブ
110…横リブ
112…溶接線
112A…溶接バリ
114…現場ボルト接合部
116…裏当て材
118…裏当て材カバー
120…溶接ビード
130…バキュームブラストヘッド
132…ブラスト供給部
134…バキューム部
136…ブラシ
140…スカラップ
142…リブ板

Claims (20)

  1. 鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト装置であって、
    前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋と、
    該ガイドシース樋内に配置されて該ガイドシース樋内をその長手方向に移動可能であり、該移動とともに上方にブラスト材を噴射して、前記溶接線を下方からブラスト処理することができるブラストヘッドと、
    前記ガイドシース樋内を吸引して、前記ブラストヘッドが噴射したブラスト材を回収する吸引手段と、
    を備えることを特徴とするバキュームブラスト装置。
  2. 1以上のスカラップを横切る、鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト装置であって、
    1以上の前記スカラップ内に配設されて、前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋と、
    該ガイドシース樋内に配置されて該ガイドシース樋内をその長手方向に移動可能であり、該移動とともに上方にブラスト材を噴射して、1以上の前記スカラップを横切りつつ、前記溶接線を下方からブラスト処理することができるブラストヘッドと、
    前記ガイドシース樋内を吸引して、前記ブラストヘッドが噴射したブラスト材を回収する吸引手段と、
    を備えることを特徴とするバキュームブラスト装置。
  3. 前記ガイドシース樋の断面形状の外形が、前記スカラップの形状に合わせた形状であることを特徴とする請求項2に記載のバキュームブラスト装置。
  4. 前記ガイドシース樋が、鋼部材に対して繰り返し脱着可能な固定治具を用いて固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  5. 前記固定治具が、磁力によって鋼部材に固定されるものであることを特徴とする請求項4に記載のバキュームブラスト装置。
  6. 前記ガイドシース樋が、前記スカラップへ載置されて配設されていることを特徴とする請求項3に記載のバキュームブラスト装置。
  7. 前記ガイドシース樋の一端に、ブラスト材を前記ブラストヘッドに供給するダクトの挿入口が形成されたブラスト材供給側蓋部材が備えられ、前記ガイドシース樋の他端に、前記吸引装置との接続口が形成された吸引側蓋部材が備えられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  8. 前記ブラスト材供給側蓋部材の前記挿入口の内面に通気性弾性体が取り付けられており、前記ダクトが該挿入口に挿入されると、該ダクトの外面が該通気性弾性体に覆われることを特徴とする請求項7に記載のバキュームブラスト装置。
  9. 前記ガイドシース樋が、お互いに連結可能な分断要素体を連結してなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  10. 前記ガイドシース樋が、その長手方向に曲げ変形が可能な構造であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  11. 前記ガイドシース樋が、可撓性材料で製作されてなることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  12. 前記ガイドシース樋の上端部には、ブラスト処理の対象となる前記溶接線を含む前記鋼部材の下面と接する弾性体が備えられていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  13. 前記ガイドシース樋が、透明材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  14. 前記ブラストヘッドはブラストノズルを備えており、該ブラストノズルは、ブラスト材の進行方向を、前記ガイドシース樋の長手方向から、ブラスト処理の対象となる前記溶接線を含む前記鋼部材の下面に向かう方向に偏角することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  15. 前記ブラストヘッドは、その上部と側部に、ブラスト処理の対象となる前記溶接線を含む前記鋼部材の下面と前記ガイドシース樋の内面とに接する刷毛材を備えることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  16. 前記ブラストヘッドが、前記ガイドシース樋内をその長手方向に移動することを容易にする移動補助機構を備えていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のバキュームブラスト装置。
  17. 前記移動補助機構が、前記ガイドシース樋内面の最下部よりも該内面の上方に接する車輪を備えていることを特徴とする請求項16に記載のバキュームブラスト装置。
  18. 前記移動補助機構が、ブラスト処理の対象となる前記溶接線を含む前記鋼部材の下面に接する車輪を備えていることを特徴とする請求項17に記載のバキュームブラスト装置。
  19. 鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト方法であって、
    前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋内に、ブラストヘッドを配置し、該ガイドシース樋内をその長手方向に移動させつつ、上方にブラスト材を噴射させるとともに、吸引手段により該ガイドシース樋内を吸引して、前記溶接線を下方からバキュームブラストすることを特徴とするバキュームブラスト方法。
  20. 1以上のスカラップを横切る、鋼部材の現場溶接後の溶接線を下方からバキュームブラストするバキュームブラスト方法であって、
    1以上の前記スカラップ内に配設されて、前記溶接線の直下を該溶接線に沿って配設されたガイドシース樋内に、ブラストヘッドを配置し、該ブラストヘッドを、1以上の前記スカラップを横切るように該ガイドシース樋内をその長手方向に移動させつつ、上方にブラスト材を噴射させるとともに、吸引手段により該ガイドシース樋内を吸引して、1以上の前記スカラップの上方の部位も含めて、前記溶接線を下方から連続的にバキュームブラストすることを特徴とするバキュームブラスト方法。
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