JP2009224923A - データ送信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】データ送信装置(MFD10)は、一の端末へのデータ送信に失敗した場合(S12:NO)、他の端末へのデータ送信を試みた後に、一の端末へのデータ送信をリトライする(S14)。リトライは、データ送信に失敗した場合に直ちに実行されることがなく、他の端末へのデータ送信を試みた後に実行される。従ってこのデータ送信装置は、一の端末へのデータ送信に失敗したとしても、他の端末へ遅滞なくデータを送信することができる。
【選択図】図2
Description
図面を参照して実施例のデータ送信装置を説明する。実施例のデータ送信装置は、MFD10である。MFD10は、ファクシミリ機能、コピー機能、プリンタ機能、及びスキャナ機能を兼ね備えた複合機である。
図1は、MFD10のブロック図である。図1にはまた、ローカルエリアネットワーク50を介してMFD10と接続されている他の装置も描かれている。以下では、「ローカルエリアネットワーク50」を「LAN50」と称する。LAN50にはMFD10の他に、4つの端末(PC1、PC2、PC3、及びPC4)と2つのサーバ(サーバA、及びサーバB)が接続されている。サーバAやサーバBは、広域ネットワークに接続されていてもよい。
MFD10は、読み取った画像データ、受信したファクシミリデータ、コピーしたデータ、或いはプリントしたデータを、ネットワーク50を介して複数の端末へ送信することができる。MFD10は、以下の送信方法で、端末へデータを送信することができる。
・FTP
・HTTP
・CIFS
・電子メール
・サーバ経由
FTP、HTTP、及び電子メールは、TCP/IPで規定されている送信方法である。CIFSは、TCP/IPに基づいて構築された、インタネット上でのファイル共有のプロトコルである。FTP、HTTP、電子メール、及びCIFSは、それぞれプロトコルが異なるデータ送信方法である。FTP、HTTP、CIFSの送信方法を用いる場合は、端末に割り当てられたURL(Uniform Resource Locator)と呼ばれる識別子を指定することによって、データの送信先の端末を特定する。「サーバ経由」とは、指定したサーバにデータを送信するとともに、指定サーバにデータを送信したことを端末に伝える送信方法である。端末は、指定したサーバからデータを受け取ることで、結果的にMFD10からデータを受信する。「サーバ経由」の送信方法の場合、異なるサーバを指定することによって、異なるルートでデータを転送することができる。例えば、MFD10は、異なる電子メールサーバを指定することによって、電子メールという同一の送信方法であっても異なるルートでデータを転送することができる。
・端末の名称:端末の名称は、例えばIPアドレスやIPアドレスに割り当てられた別名などである。端末の名称によって、各端末を特定することができる。
・端末に割り当てられたURL:FTP、HTTP、CIFSの送信方法を用いるときにデータ送信先を特定するための情報である。
・サーバURL:「サーバ経由」の送信方法を用いるときにデータ中継用のサーバを特定するための情報である。例えば、図1のサーバAのURLを指定すると、サーバAを経由して端末にデータが送信される。サーバBを指定すると、サーバBを経由して端末にデータが送信される。即ち、異なるサーバのサーバURLを指定することによって、データの転送ルートが異なる複数の送信方法をProfileに記述することができる。
・電子メールアドレス:送信方法のひとつである電子メールを用いるときにデータ送信先を特定するための情報である。
端末の名称、端末に割り当てられたURL、サーバURL、電子メールアドレスは、データ送信先の端末の宛先として利用される。
・優先順位:データを送信する際に採用する送信方法の順位を示す。MFD10が端末にデータを送信する際、最も高い優先順位が割り当てられた送信方法が、最初に採用される。最初に選択された送信方法によるデータ送信が失敗した場合、MFD10は、次の優先順位が割り当てられた送信方法を採用してデータ送信をリトライする。ただし、MFD10は、常に優先順位に従って送信方法を選択するわけではない。MFD10が送信方法を選択する際のルールについては後述する。
・ユーザ名及びパスワード:認証を必要とする送信方法を採用した場合のユーザ名とパスワードである。データ送信に先立って、送信先の端末と通信を確立する際に認証が必要な場合がある。例えば、FTP、HTTP、CIFSなどのプロトコルは、パスワードを設定することが可能である。パスワードが設定されているデータ送信方法を採用する場合に、このユーザ名とパスワードが必要となる。
・送信するデータに付するファイル名:送信するデータにMFD10が自動的にファイル名を付するか、或いは、ユーザが指定するファイル名を採用するかを選択するスイッチである。
・送信するデータのフォーマット
・データ送信結果を通知する通知先の情報(結果通知先情報):MFD10は、データ送信の結果を予め指定した端末に通知する。「データ送信の結果」とは、送信先、送信日時、送信データに関する情報、送信が成功したか否かの情報、送信に失敗したときにはその原因を示すエラーコードなどである。結果通知先情報には、通知先を特定する識別子(IPアドレスや電子メールアドレスなど)、通知方法、パスワードなども含まれる。通知方法として、FTP、HTTP、電子データなどが指定され得る。ユーザは、上記の情報を予め指定することができる。
MFD10は、ひとつのデータを複数の端末に順次に送信することができる。MFD10がデータを送信する際のフローチャートを図2と図3に示す。図2は、データ送信におけるメイン処理のフローチャートを示す。図3は、図2に示した「送信タスク」(S14)のフローチャートを示す。図2と図3の処理は、通信制御モジュール18(図1を参照)に記述されている。MFD10の処理を具体的に説明するために、ユーザが、MFD10に画像を読み取らせ、読み取った画像データをPC1、PC2、PC3、及びPC4に順次に送信させる指示を入力したケースを想定する。ユーザは、MFD10のコンソール22とディスプレイ24を用いて上記の指示を入力する。ユーザは画像データの送信先として、PC1、PC2、PC3、及びPC4を指定する。文字列「PC1」、「PC2」、「PC3」、及び「PC4」は、宛先を示す端末名である。
図3を参照してデータ送信タスクを説明する。ステップS58、S62の処理を先に説明する。MFD10は、データ送信を試行する毎にその結果を記録する。データ送信に成功した場合はその旨を記録し(S58)、データ送信に失敗した場合は失敗の原因を特定するエラーコードを宛先に対応付けて記録する(S62)。これらの記録を送信履歴と称する。送信履歴を参照することによって、リトライの回数が判明する。送信タスクでは、MFD10はまず指定された宛先(データ送信先の端末名)の送信履歴を参照する。MFD10は、送信履歴を参照して、過去に送信を試行したか否か、即ち、その宛先へのデータ送信が初回の送信かリトライであるかを判断する(S50)。初回の送信である場合(S50:NO)、送信方法を選択する(S52)。ステップS52では、MFD10は、受け取った送信先端末のProfileを参照し、最高位の優先順位が割り当てられている送信方法を選択する。そしてMFD10は、選択した送信方法で画像データの送信を試行する(S54)。送信に成功した場合(S56:YES)、MFD10は、成功した旨(成功情報)を記録する(S58)。そして、MFD10は、Profileを編集し、採用した送信方法の優先順位を最高位に書き換える(S60)。送信が失敗した場合(S56:NO)、MFD10は、失敗の原因を特定するエラーコードを記録する(S62)。そして送信処理を終了してメイン処理に戻る。なお、S52の「送信方法を選択」の処理と、後述するS90の「送信方法を選択」、S84の「送信方法の選択」、及び、S78の「送信方法の選択」の処理では、送信方法を選択するためのルールが異なる。そこで図3では、選択のルールが異なることを明確にするために、ステップS52、S78、S84、及びS90の夫々に「(1)」、「(2)」、「(3)」、「(4)」の記号を付している。
上記のデータ送信タスクでは、リトライの直前に送信方法が決定される(S52、S76、S78、S82、S84、及びS90)。MFD10は、次回のリトライにおける送信方法を、データ送信に失敗した直後に決定してもよい。その場合、ステップS18において、データ送信に失敗した端末の宛先とともに、次回の送信方法をキューに格納してもよい。この場合、MFD10は、次回の方針方法を、その端末の宛先(送信先端末名)に関連付けてキューに格納する。そうすることで、MFD10は、リトライ時に速やかにデータ送信を試行することができる。
送信方法を決定するステップS78、S84、S90では、次の送信方法を決定できない場合がある。例えば、今回の送信方法が最も低い優先順位が割り当てられた方法である場合、あるいは、Profileに送信方法がひとつしか記述されていない場合である。そのような場合には、最終的にデータ送信に失敗した旨のメッセージを送信履歴に記録して処理を終了する。
また、ステップS72において、所定時間経過していないと判断された場合、すなわち、容量不足でエラーと判断されてから所定時間内にリトライの順番が回ってきた場合、本実施例のMFD10は、改めてキューの最後尾(「Notify」の前)に宛先を追加し、同じ送信方法でリトライしている。そのような処理に代えて、MFD10は、所定時間経過前にリトライ順が回ってきた場合に、次の優先順位が割り当てられた送信方法でリトライしてもよい。それにより、所定時間経過すれば、端末ユーザにより容量不足が解消されることが予想され、エラー発生時と同じ優先順位の高い送信方法でリトライする利点が得られる。また、所定時間経過前であれば、端末ユーザによる容量不足解消がなされていない可能性が高いため、MFD10は、異なる送信方法でリトライすることで、所定時間を待たずともその端末に対するデータ送信ができる可能性があり、データ送信の遅延を抑制できる。
データ送信タスクでは、さらに複数の子タスクが並列に実行される。すなわち、データ送信はいわゆるマルチタスクで実行される。キューとマルチタスクの関係を説明する。キュー内のデータの推移と子タスクの推移の事例を図4に示す。図4の上段がキューを表しており、下段が子タスクのエントリ領域を表している。図4の上段左側がキューの先頭であり、右側がキューの最後である。「エントリ領域」とは、キューから子タスクに渡されるデータを意味する。「エントリ領域」にデータが挿入されると、子タスクは、そのデータに基づいた処理を実行する。本実施例では、2つの子タスク(子タスク1、子タスク2)を仮定するが、子タスクの数はいくつでもよい。
複数の子タスクが実行されている場合、すべての子タスクにおいて「Notify」以外のデータ送信に係るキューが終了したことを条件として、いずれかの子タスクにおいて「Notify」のキューが実行される。
上記の処理の利点を以下に列挙する。
(1)MFD10は、データ送信に失敗すると、他の端末への送信を試行した後に、データ送信に失敗した端末へのデータ送信を試行する(S18)。
(2)MFD10は、データ送信に失敗したときの送信方法と異なる送信方法を選択してデータ送信をリトライする(S78、S84、及びS90)。
(3)MFD10は、端末毎に、異なる複数の送信方法を、優先順位を付して記憶している。MFD10は、優先順位の高い順に、リトライ時の送信方法を選択する(S78、S84、及びS90)。前回と異なる送信方法でリトライすることによって、少ないリトライ回数でデータ送信に成功する確率を高めることができる。「異なる送信方法」として、送信プロトコルが異なる送信方法(例えばメールやFTPやHTTPなど)とデータ転送ルートが異なる送信方法(データ中継サーバが異なる送信方法)が選択可能である。
(4)データ送信の失敗が認証エラーによる失敗でない場合、MFD10は、データ送信に失敗したときの送信方法と同じ送信方法で少なくとも1回リトライする(S76、S82)。特に、送信先端末の容量不足によってデータ送信が失敗した場合には、MFD10は、優先順位に関わらずに、予め決められた時間間隔の後に同じ送信方法でリトライする(S72、S76)。容量不足は、ある程度の時間が経過すると解消される場合があるからである。
(5)MFD10は、データ送信に失敗したときの送信方法が認証を必要とする送信方法であった場合、優先順位に関わらずに認証を必要とする他の送信方法を採用しない(S90)。この処理は、認証エラーで再びリトライが失敗することを防止する。
(6)MFD10は、送信に成功した送信方法の優先順位を最高位に変更する(S60)。ステップS60の処理によって、MFD10は、次回の他のデータの送信処理において、過去に成した送信方法でまずデータ送信を試みることができる。
(7)MFD10は、全ての端末へのデータ送信を試みた後に、予め指定されている端末へ送信結果を通知する(S20)。
次に第2実施例のMFD(データ送信装置)を説明する。第2実施例のMFDは、実行する処理が第1実施例のMFD10と異なる。以下では、第2実施例のMFDも第1実施例と同様にMFD10と称する。図5に、MFD10が実行するメインタスクのフローチャートを示す。図6から図8に、メインタスクから起動される子タスクのフローチャートを示す。データ送信タスクは、子タスクで実行される。即ち、子タスクの処理がデータ送信タスクに相当する。図9と図10に、メインタスク或いは子タスクからコールされるサブルーチンのフローチャートを示す。なお、本実施例のMFD10は、図4に示したように、複数の子タスクが実行されるマルチタスクとして動作する。
(1)認証エラーの場合:抽出した送信方法が認証を必要とする方法の場合、MFD10は「有用でない」と判断する。他方、抽出した送信方法が認証を必要としない方法の場合、MFD10は「有用である」と判断する。これは、認証エラーが発生した後は、他の送信方法であっても認証エラーを必要とする方法は再度データ送信が失敗する可能性が高いからである。
(2)容量不足エラーの場合:抽出した送信方法が端末に直接データを送信する方法の場合、MFD10は「有用でない」と判断する。他方、抽出した送信方法が間接的にデータを送信する方法の場合、MFD10は「有用である」と判断する。間接的にデータを送信する方法とは、具体的にはサーバ経由の送信方法、或いは電子メールによる送信方法である。
抽出した送信方法が「有用である」と判断された場合(S304:YES)、MFD10は、抽出した送信方法を引数にして送信方法検索処理を終了する(S306)。抽出した送信方法が「有用でない」と判断された場合(S304:NO)、MFD10は、ステップS300に戻り、次の優先順位が割り当てられた送信方法を抽出し、上記の処理を繰り返す。
(1)データ送信に失敗した端末の宛先をキューに追加する処理が、データ送信を実行する子タスクの中で実行される(S230)。子タスクは、メインタスクから次々と起動されることができる(S110)。従って、MFD10は、エラー時の処理と平行して、次の宛先へのデータ送信の試行を実行できる。これによって送信処理が効率化する。
(2)データ送信に失敗した子タスク内で、次の送信方法が決定される(S226、S240.S242、S260、及びS266)。別言すればMFD10は、データ送信に失敗したときに、キューの新たな先頭に格納された宛先へのデータ送信に先立ってリトライ時の送信方法を決定する。従って、リトライ時に送信方法を決定する必要がなく、データ送信のリトライが迅速に行われる。
(3)データ送信に失敗した端末の宛先をキューに追加する際に、MFD10は、次の送信方法を宛先に関連付けてキューに格納する(S230)。子タスクは、キューに格納されたデータを参照するだけでリトライを実行できる。子タスクは、他にデータを参照する必要がないので、処理が迅速化する。
12:CPU
14:ストレージ
16:メインモジュール
18:通信制御モジュール
22:コンソール
24:ディスプレイ
50:ローカルエリアネットワーク
Claims (10)
- ローカルエリアネットワークを介して複数の端末に同一のデータを順次に送信するデータ送信装置であり、
一の端末へのデータ送信に失敗した場合、他の端末へのデータ送信を試みたことを条件として、前記一の端末へのデータ送信を、データ送信に失敗したときの送信方法と異なる送信方法でリトライすることを特徴とするデータ送信装置。 - 前記異なる送信方法は、送信プロトコルとデータ転送ルートの少なくとも一方が、データ送信に失敗したときと異なることを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
- データ送信に失敗したときの送信方法と同じ送信方法で少なくとも1回リトライし、同じ送信方法によるリトライが成功しなかった場合に、異なる送信方法でリトライすることを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ送信装置。
- 端末ごとに複数の送信方法を優先順位付きで記憶しており、優先順位の高い順に、リトライ時の送信方法を選択することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
- 認証を必要とする複数の送信方法を記憶しており、データ送信に失敗したときの送信方法が認証を必要とするいずれかの送信方法であった場合、優先順位に関わらずに認証を必要とする他の送信方法を採用しないことを特徴とする請求項4に記載のデータ送信装置。
- データ送信先端末の容量不足が原因でデータ送信が失敗した場合、優先順位に関わらずに、予め決められた時間間隔の後に同じ送信方法でリトライすることを特徴とする請求項4に記載のデータ送信装置。
- 送信に成功した送信方法の優先順位を最高位に変更することを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
- データ送信装置は、データを送信する送信タスクへ端末の宛先を渡すためのキューを備えており、データの送信に失敗した端末の宛先を、キューに格納された最後の宛先の次の位置でキューに追加することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
- データ送信装置は、データ送信に失敗したことを条件として次回の送信方法を決定し、データ送信に失敗した端末の宛先とともに、決定した送信方法をキューに格納された最後の宛先の次の位置でキューに追加することを特徴とする請求項8に記載のデータ送信装置。
- 全ての端末へのデータ送信を試みた後に、予め指定されている端末へ送信結果を通知することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
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