JP2009223039A - 現像ロール及びそれに用いるマグネットロール - Google Patents

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Abstract

【課題】シャープな磁力パターンを有するマグネットブロックを備えるマグネットロールを提供する。
【解決手段】本発明に係るマグネットロール14は、シャフト18と、シャフト18に沿ってシャフト18に取り付けられている複数の長尺状のマグネットブロック20A、20B、20Cと、を備え、複数のマグネットブロックのうちの少なくとも一つのマグネットブロック20Cは、シャフト18とは反対側において、シャフト18の軸線Iの周方向に沿った着磁面20bを有し、一つのマグネットブロック20Cが着磁面20b内でマグネットブロック20cの短手方向に着磁されることによって、着磁面20b内に二つの極性の異なる磁極N1、S2が形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機やファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の現像装置に利用される現像ロール及びそれに用いるマグネットロールに関する。
従来から、電子写真方式の現像装置などに用いられる現像ロールとして、複数の磁極がその表面に形成されたマグネットロールと、このマグネットロールを封入する円筒状のスリーブとを備えた現像ロールが、下記特許文献1等に開示されている。
このような現像ロールにおいては、マグネットロールの軸を固定した状態で外周のスリーブのみを回転させる。そして、所定の現像剤容器に収納されている現像剤を、汲み上げ領域において汲み上げ、スリーブの表面に吸着し、層規制領域において層規制部材により現像剤を摩擦帯電するとともに現像剤の層厚を規制する。層規制された現像剤は現像領域まで搬送され、現像領域において感光ドラムに供給されて、感光ドラム表面に形成されている静電潜像を可視像化する。なお、感光ドラムに供給されなかった現像剤は、回収領域においてスリーブの表面に回収され、剥離領域まで到達したところでスリーブから剥離され、現像剤容器に回収される。現像剤容器に回収された現像剤は、現像剤容器内にある未使用の現像剤と十分に混合、攪拌された後に、再利用される。
上述のように、現像ロールは、現像剤の汲み上げ、層規制、現像、回収、剥離といった処理を繰り返すため、現像ロールは各処理に対応した磁極を備える必要がある。ところが、このような各磁極を、円筒状マグネット表面に形成しようとすると、設計可能な磁力パターンが制限される上、複数の磁極のうちの最も高い磁力を発生させる磁極を満足させるために全体をより高価な磁石材料で作製しなければならず、コスト上の自由度も制限されてしまう。そこで、目的とする磁力パターンに対応する磁極に着磁させた複数のマグネットブロックを、シャフトの周囲に取り付けて、現像ロールの磁力パターンの自由度を高めた現像ロールが、例えば、下記特許文献2や特許文献3等に開示されている。なお、これらの文献には、複雑な磁力パターンを実現するために、内周面及び両側面から外周面に向けて着磁されたマグネットブロックが開示されている。
特開平11−84879号公報 特許2512035号公報 特開2007−232774号公報
しかしながら、上述した従来の現像ロールを用いた現像装置では、剥離領域でスリーブから剥離した現像剤が、現像剤容器に回収されることなく、直接汲み上げ領域に移動して、スリーブの表面に再付着してしまう場合があった。そのため、剥離領域でスリーブから剥離した現像剤と、現像剤容器内にある未使用の現像剤とが、十分に混合、攪拌されないため、現像剤の濃度、及び静電潜像の現像濃度が経時的に低下する可能性があった。
本発明者は、鋭意研究の結果、剥離領域でスリーブから剥離した現像剤が、直接汲み上げ領域に移動してスリーブの表面に再付着する原因は、剥離領域においてマグネットロールが形成している磁力線の向き(マグネットロール表面に垂直な方向における磁束密度の合成ベクトル)が汲み上げ領域側に向くことにあるという知見を得た。さらに、剥離領域においてマグネットロールが形成している磁力線の向きが汲み上げ領域側に向くことの原因が、マグネットロールを構成する複数のマグネットブロックのうち、回収領域及び剥離領域に位置するマグネットブロックが形成する磁力パターンの形状にあるという知見を得た。また、このマグネットブロックの磁力パターンをよりシャープにすることによって、剥離領域における磁力線の向きが汲み上げ領域側に向き難くなるという知見を得た。なお、磁力パターンが「シャープ」であるとは、スリーブ側においてマグネットロールが形成する磁力パターン(マグネットロールの表面磁束密度)の磁力線の向きが所望の位置に偏在し、且つ所望の方向を向くこと、を意味する。
したがって、剥離領域でスリーブから剥離した現像剤が、直接汲み上げ領域に移動してスリーブの表面に再付着することを抑制するために、回収領域及び剥離領域に位置するマグネットブロックの磁力パターンをシャープにすることが求められていた。しかし、従来のマグネットブロックでは、磁力パターンを十分にシャープにすることが困難であった。
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、シャープな磁力パターンを有するマグネットブロックを備えるマグネットロール、および当該マグネットロールを用いた現像ロールであって、剥離領域でスリーブから剥離した現像剤が直接汲み上げ領域に移動してスリーブの表面に再付着することを抑制できる現像ロールを提供することを目的とする。
本発明に係るマグネットロールは、シャフトと、シャフトに沿ってシャフトに取り付けられている複数の長尺状のマグネットブロックと、を備え、複数のマグネットブロックのうちの少なくとも一つのマグネットブロックは、シャフトとは反対側において、シャフトの軸線の周方向に沿った着磁面を有し、一つのマグネットブロックが着磁面内でマグネットブロックの短手方向に着磁されることによって、着磁面内に二つの極性の異なる磁極が形成されている。
上記本発明に係るマグネットロールでは、シャフトとは反対側を向くマグネットブロックの着磁面内でマグネットブロックの短手方向に着磁して、着磁面内に二つの極性の異なる磁極を形成することによって、マグネットブロックの着磁面側における磁力パターンをシャープに制御することが可能となる。
また、上記本発明に係るマグネットロールでは、シャフトとは反対側を向くマグネットブロックの着磁面内でマグネットブロックの短手方向に着磁して、着磁面内に二つの極性の異なる磁極を形成することによって、従来に比べて、磁力を低下させることなく、マグネットブロックの体積を低減することができる。
本発明に係る現像ロールは、上記本発明に係るマグネットロールと、マグネットロールを収容する筒状スリーブと、スリーブの端部開口に取り付けられる一対のフランジと、を備え、上記着磁面内に形成された二つの極性の異なる磁極のうちの一方の磁極が、現像剤を筒状スリーブの表面に回収する回収極であり、上記着磁面内に形成された二つの極性の異なる磁極のうちの他方の磁極が、回収極によって筒状スリーブの表面に回収された現像剤を筒状スリーブの表面から剥離させる剥離極である。
上記本発明に係る現像ロールでは、マグネットブロックの着磁面内に形成された二つの極性の異なる磁極のうちの一方の磁極(例えば、N極)が、現像装置の回収領域に配置される回収極となり、他方の磁極(例えば、S極)が、現像装置における剥離領域に配置される剥離極となる。これにより、回収領域及び剥離領域に位置するマグネットブロックが有する磁力パターンをシャープにして所望の形状とすることが可能となる。その結果、剥離領域においてマグネットロールが形成している磁力線の向きが汲み上げ領域側に向き難くなるため、剥離領域でスリーブから剥離した現像剤が、直接汲み上げ領域に移動してスリーブの表面に再付着することを抑制することが可能となる。
本発明によれば、シャープな磁力パターンを有するマグネットブロックを備えるマグネットロール、および当該マグネットロールを用いた現像ロールであって、剥離領域でスリーブから剥離した現像剤が直接汲み上げ領域に移動してスリーブの表面に再付着することを抑制できる現像ロールが提供される。
以下、添付図面を参照して本発明に係る現像ロール及びそれに用いるマグネットロールの実施の形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。また、本発明は下記実施形態のみに限定されるものではなく、あくまでも一実施形態である。
図1は、本発明の実施形態に係る現像ロール10の概略斜視図であり、図2及び図3はそれぞれ、図1に示した現像ロール10のII−II線断面図及びIII−III線断面図である。
図1〜図3に示すように、現像ロール10は、長尺円筒状のアルミニウム製スリーブ12と、このスリーブ12の内部に配置されたマグネットロール14と、スリーブ12の端部開口12a,12bそれぞれに嵌着固定された一対のフランジ16A,16Bとで構成されている。
さらに、マグネットロール14は、金属などの高強度材料により構成された丸棒状のシャフト18と、このシャフト18の外周面18aに固定された例えば3つの長尺状のマグネットブロック20(20A〜20C)とによって構成されている。
そして、3つのマグネットブロック20は、図3に示すように、ほぼ同様に略扇形の断面形状を有している。そこで、マグネットブロック20Aを例に、その断面形状を説明する。
マグネットブロック20Aの断面形状は、第1の弧Aと、第2の弧Aと、2本の線分L,Lとによって形成された形状となっている。第1の弧Aは、シャフト18の軸線Iが曲率中心であり、シャフト18の外周面18aの曲率と略同じ曲率を有している。第2の弧Aも、シャフト18の軸線Iが曲率中心であり、第1の弧Aと同一の開き角を有しているが、第1の弧Aよりも曲率半径が大きくなっている。2本の線分L,Lは、第1の弧A及び第2の弧Aの対応する端点同士を真っ直ぐに結んだ線である。
そして、この第1の弧Aがマグネットブロック20の長手方向に延びた曲面がマグネットブロック20の内周曲面20aとなっており、同じく第2の弧Aがマグネットブロック20の長手方向に延びた曲面がマグネットブロック20の外周曲面20bとなっており、また、2本の線分L,Lがマグネットブロック20の長手方向に延びた一対の平面がマグネットブロック20の側面20c,20dとなっている。
図3に示したマグネットブロック20においては、第1の弧Aの曲率中心の位置と第2の弧Aの曲率中心の位置とがシャフト18の軸線Iにおいて一致しているが、第1の弧Aの曲率中心の位置と第2の弧Aの曲率中心の位置とが異なるマグネットブロックであってもよい。このようなマグネットブロックを採用することで、マグネットロールの磁力パターンを所望のパターンに高い精度で合致させることができる。
また、各マグネットブロック20断面の第1の弧Aの開き角は、対応するマグネットブロック20の機能等に応じて設計されるが、マグネットブロック20毎に相異させてもよく、また一致させてもよい。なお、本実施形態においては、各マグネットブロック20断面の第1の弧Aの開き角は、マグネットブロック20Aでは80゜、マグネットブロック20Bでは60゜、マグネットブロック20Cでは100゜となっている。例えば、各マグネットブロック20断面の第1の弧Aの開き角は、マグネットブロック20Aでは60〜150゜、マグネットブロック20Bでは50〜100゜、マグネットブロック20Cでは60〜150゜の範囲から選択される。
各マグネットブロック20の厚さ(マグネットブロック20の内周曲面20aと外周曲面20bとの距離)は、2.5〜7mm程度であり、マグネットロール14の断面の直径は、10〜25mm程度である。
各マグネットブロック20A〜20Cの外周曲面20bにおける極性は、図3において符号Nと符号Sとで示しているとおりである。すなわち、マグネットブロック20A〜20Cは、その外周曲面20bに、それぞれN極又はS極が現れるように配置されている。つまり、マグネットブロック20A〜20Cは、スリーブ12の正回転方向(図3の矢印T方向)にS極とN極とが交互に現れるように配置されている。
上記各マグネットブロック20は、その内周曲面20aにおいてシャフト18の外周面18aに図示しない接着剤によって固定されている。3つのマグネットブロック20A〜20Cは、シャフト18の軸線Iの周方向に沿って、互いに密着した状態で連続的に隣接配置されている。すなわち、各マグネットブロックは、少なくとも両側面20c,20dの一方の側面で隣り合うマグネットブロック20と接しており、各マグネットブロック20はシャフト18に強固に取り付けられている。また、3つのマグネットブロック20を連続的に隣接配置させることで、その真ん中に位置するマグネットブロック20Bから発生する磁極の大きさが大きくなっている。
ここで、3つのマグネットブロック20A〜20Cは互いに隣接しているが、シャフト18は、マグネットブロック20によってその全周を完全に囲まれているわけではなく、シャフト18の周りにはマグネットブロック20の存在しないブロック欠落部(空隙)22が形成されている。このブロック欠落部22においては、シャフト18の外周面18aが露出している。このようなブロック欠落部22は、マグネットロール14の軽量化や低コスト化に有効であり、また磁力パターンにも寄与している。
各マグネットブロック20は、磁性粉体(フェライト系やNd−Fe−B系等)と樹脂(プラスチック系やゴム系等)とで構成されたプラスチックマグネット、若しくはラバーマグネットである。例えば、プラスチックマグネットに使用される樹脂としては、ナイロン6やナイロン12等のポリアミド樹脂が挙げられる。また、ラバーマグネットに使用されるゴムとしては、ウレタンゴム、アクリルゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。本実施形態においては、高い磁気特性が要求される現像極のマグネットブロック20Bはプラスチックマグネット(Srフェライト磁石粉体とポリアミド系樹脂とをそれぞれ90wt%、10wt%で配合して射出成形し、金型で集中配向及び着磁したもの)であり、その他のマグネットブロック20A,20Cはラバーマグネット(Srフェライト磁石粉体とニトリルゴムとをそれぞれ90wt%、10wt%で配合して押出成形し、金型で集中配向及び着磁したもの)である。
マグネットブロック20A、20B、20Cの各着磁方向は図4に示すとおりとなっている。
マグネットブロック20Aは、ブロック欠落部22側の側面20cから外周曲面20bに向けて集中配向及び着磁されており、側面20cにS3極、外周曲面20bにN2極が形成されている。すなわち、ブロック欠落部22と隣り合うマグネットブロック20A(端側マグネットブロック)は、シャフト18の軸線Iの周方向に沿って延在する第1の仮想線K1と交差する側面20cから、シャフト18の軸線Iと直交する第2の仮想線K2と交差する外周曲面20bに向けて着磁されている。そして、着磁されている側面20c側にはブロック欠落部22が形成されている。
マグネットブロック20Bは、外周曲面20bから両側面20c,20dに向けて配向及び着磁されており、両側面20c,20dにN極、外周曲面20bにS1極が形成されている。すなわち、両側それぞれにマグネットブロック20A,20Cが存在するマグネットブロック20B(中側マグネットブロック)は、第2の仮想線K2と交差する外周曲面20bから、第1の仮想線K1と交差する側面20c及び側面20dに向けて着磁されている。
マグネットブロック20Cは、シャフト18とは反対側に位置する外周曲面20b(シャフト18の軸線Iの周方向に沿った面)を、着磁面として有する。マグネットブロック20Cは、着磁面内において側面20d側に寄った部位から、着磁面内において側面20c側に寄った部位(マグネットブロック20Cの短手方向)に向けて集中配向及び着磁されている。その結果、着磁面内において側面20d側に寄った部位にはS2極が形成され、着磁面内において側面20c側に寄った部位にはN1極が形成されている。このように、マグネットブロック20Cの着磁面内(外周曲面20b内)には、二つの極性の異なる磁極N1、S2が形成されている。なお、現像装置内に現像ロール10が配置された場合、S3極は汲み上げ極、N2極は層規制極、S1極は現像極、N1極は回収極、S2極は剥離極となる。
以上で説明したマグネットロール14は、図2に示すように、所定間隔dの空隙を形成するようにしてスリーブ12内に配置され、スリーブ12の両端に位置する1対のフランジ16A,16Bによって回転自在に支持されている。ここで、フランジ16A及びフランジ16Bは、その中心軸線に沿ってそれぞれ孔24A,24Bが形成されており、この孔24A,24Bのそれぞれの内側には、シャフト18を回転支持するベアリング26A,26B(例えば、焼結含油軸受)が取り付けられている。
現像ロール10を現像装置に設置すると、マグネットロール14は回転しないように保持され、マグネットロール14を覆うケース28(つまり、スリーブ12と一対のフランジ16A,16B)だけがシャフト18周りに回転自在に保持される。この状態で、フランジ16Bの軸部30にギア等を取り付けて、モータ等により軸部30を回転駆動させることで、現像ロール10のケース28の回転制御がおこなわれる。
次に、上述した現像ロール10の磁力パターンについて、図5、図6を参照しつつ説明する。なお、図5の磁力パターンは、マグネットロール14の外周曲面20bに垂直な磁力を示すパターンであり、図6の磁力パターンは、マグネットロール14の外周曲面20bの水平な方向における磁力を示すパターンである。
図5に示すとおり、現像ロール10の磁力パターンM1は、極性がNである磁極ピークN1、N2、及び極性がSである磁極ピークS1、S2、S3の計5つの磁極ピークを有している。この5つの磁極ピークは、外周曲面20b上で、S1、N1、S2、S3、N2の順に並んでいる。現像装置内において、磁極ピークS3は汲み上げ領域、磁極ピークN2は層規制領域、磁極ピークS1は現像領域、磁極ピークN1は回収領域、磁極ピークS2は剥離領域に位置する。
磁極ピークS3は、マグネットブロック20Aの側面20cに形成された磁極(S3極)に起因するものである。磁極ピークN2は、マグネットブロック20Aの外周曲面20bに形成された磁極(N2極)に起因するものである。磁極ピークS1は、マグネットブロック20Bの外周曲面20bに形成された磁極(S1極)に起因するものである。磁極ピークN1は、マグネットブロック20Cの外周曲面20b内(着磁面内)に形成された磁極(N1極)に起因するものである。そして、磁極ピークS2は、マグネットブロック20Cの外周曲面20b内(着磁面内)に形成された磁極(S2極)に起因するものである。
上述のように、現像ロール10においては、3つのマグネットブロック20を用いて、5つの磁極ピークN1,N2、S1〜S3を有する磁力パターンM1が実現されている。これは、マグネットブロック20A及びマグネットブロック20Cにおいて、ブロック欠落部22側に磁極S3、S2が形成されていることで、これらのマグネットブロック20A,20Cそれぞれが2つの磁極ピークを形成するためである。つまり、磁極S3、S2が形成された側に、他のマグネットブロック20が隣接して存在しないため、磁力パターンM1に磁極ピークS3、S2が形成される。なお、磁極ピークS3、S2を確実に発現させるためには、ブロック欠落部22の開き角は所定角度以上(例えば、80゜以上)にすることが好ましい。なお、本実施形態においては、ブロック欠落部22の開き角は85゜である。
本実施形態では、マグネットブロック20Cの外周曲面20b内(着磁面内)において着磁を行い、着磁面内に二つの極性の異なる磁極N1、S2を形成することによって、図5に示すように、剥離極の磁力ピークS2の面積より汲み上げ極の磁力ピークS3の面積を大きくすることができる。また、従来のようにマグネットブロック20Cの外周曲面20b内(着磁面内)において着磁を行わず、着磁面内に1つの磁極しか形成されていない場合の磁力パターン(図10(a)参照)に比べて、本実施形態では、磁極ピークS2を小さくし、磁極ピークS3を大きくすることができると共に、磁極ピークS2と磁極ピークS3との間において磁力が0となる位置を磁極ピークS2側(剥離極側)へシフトさせることができる。また、本実施形態では、図6に示すように、剥離極(図5の磁力ピークS2)と汲み上げ極(図5の磁力ピークS3)との間におけるマグネットロールの外周曲面の水平な方向の磁力パターン(図6の180〜230degに位置するパターン)のピーク位置を、従来の磁力パターン(図10(b)参照)に比べて、汲み上げ極側(図5の磁力ピークS3側)にシフトさせることができる。
以上のように、本実施形態に係るマグネットロール14では、マグネットブロック20Cの外周曲面20b内(着磁面内)において着磁を行い、着磁面内に二つの極性の異なる磁極N1、S2を形成することによって、磁力ピークS2、S3の大きさ、方向、ピーク位置を自在に制御することができる。すなわち、本実施形態では、シャープな磁力ピークS2、S3を得ることができる。
また、本実施形態に係るマグネットロール14では、マグネットブロック20Cの外周曲面20b内(着磁面内)において着磁を行い、着磁面内に二つの極性の異なる磁極N1、S2を形成することによって、従来に比べて、磁力を低下させることなく、マグネットブロック20cの体積を8%程度低減することができる。
さらに、本実施形態に係るマグネットロール14では、一つのマグネットブロック20Cの着磁面内に二つの極性の異なる磁極N1、S2を形成するため、マグネットブロックの寸法が小さい場合であっても、従来に比べて、マグネットブロック20Cの成形及び着磁が容易となる。一方、従来のように、一つのマグネットブロックに一つの磁極N1を着磁して、別のマグネットブロックに一つの磁極S2を着磁する場合には、マグネットブロックの寸法が小さくなるほど各マグネットブロックの成形及び着磁が困難となる。
本実施形態に係る現像ロール10は、現像装置において、以下のように機能する。すなわち、図7に示すように、現像装置では、マグネットロールの軸を固定した状態で外周のスリーブ12のみを回転させる。そして、現像剤容器72に収納されている現像剤74を、汲み上げ極S3においてスリーブ12の表面に吸着し、層規制極N3において層規制部材により現像剤74を摩擦帯電するとともに現像剤74の層厚を規制する。層規制した現像剤74を現像極S1まで搬送し、感光ドラム70に供給して、感光ドラム70の表面に形成されている静電潜像を可視像化する。感光ドラム70に供給されなかった現像剤74は、回収極N1によってスリーブ12表面に回収され、剥離極S2まで到達したところでスリーブ12から剥離し、現像剤容器72に回収される。現像剤容器72に回収された現像剤74は、現像剤容器72内にある未使用の現像剤74と十分に混合、攪拌された後に、再利用される。
本実施形態に係る現像ロール10では、上述のように、剥離極の磁力ピークS2、及び汲み上げ極の磁力ピークS3の大きさ、方向、ピーク位置を自在に制御できるため、剥離極S2の磁力線の向きを、従来に比べて、回収極N1側へシフトさせることができる。その結果、剥離極S2でスリーブ12から剥離した現像剤74が直接汲み上げ極S3に移動してスリーブ12の表面に再付着することを抑制できる。そのため、剥離極S2でスリーブ12から剥離した現像剤74と、現像剤容器72内にある未使用の現像剤74とが、十分に混合、攪拌され、現像剤74の濃度、及び静電潜像の現像濃度を経時的に安定させることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、マグネットブロック20Cの外周曲面20b内(着磁面内)に磁極を形成する際に、マグネットブロック20Cと磁場成形用金型との位置関係を調整したり、図8(a)に示すようにマグネットブロック20Cの端部を削って着磁面の一部を面取りしたり、図8(b)に示すようにマグネットブロック20Cの着磁面内の磁極間においてマグネットの一部を削減(肉盗み)したり、図8(c)に示すように着磁面内に二つの極性の異なる磁極を形成した2個のマグネットブロック20A、20Cを用いることによって、図9(a)〜9(d)に示す磁力パターンを得ることができる。これらの磁力パターンを有するマグネットロール、及び当該マグネットロールを用いた現像ロールにおいても、上述した本発明の効果を奏することができる。
なお、従来のように、一つのマグネットブロックに一つの磁極N1を着磁して、別のマグネットブロックに一つの磁極S2を着磁する場合、所望の磁力パターンを得るためには、磁極S2を着磁したマグネットブロックの厚さ(マグネットブロックの内周曲面と外周曲面との距離)を、磁極N1を着磁したマグネットブロックに比べて小さくする必要があるが、これにより磁極S2を着磁したマグネットブロックがシャフトから脱離してシャフトから浮き上がり易いことが問題となる。一方、図8(a)に示すように、マグネットブロック20Cの端部を削って着磁面の一部を面取りしてマグネットブロック20Cの体積を小さくすることによって、マグネットブロック20Cがシャフトから浮き上がる不具合を防止しつつ、所望のシャープな磁力パターンをえることができる。
また、マグネットロールに含まれるマグネットブロックの数は、3つや2つに限らず、適宜増減してもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る現像ロールの概略斜視図である。 図2は、図1に示した現像ロールのII−II線断面図である。 図3は、図1に示した現像ロールのIII−III線断面図である。 図4は、図3に示したマグネットブロックの着磁方向を示した図である。 図5は、図3に示したマグネットロールの外周曲面に垂直な方向における磁力パターンを示した図である。 図6は、図3に示したマグネットロールの外周曲面の水平な方向における磁力パターンを示した図である。 図7は、図1に示した現像ロールの現像装置内における機能を示す模式図である。 図8(a)、図8(b)、図8(c)は、それぞれ本発明の他の実施形態に係るマグネットロールの概略断面図である。 図9(a)、図9(b)、図9(c)、図9(d)は、それぞれ本発明の他の実施形態に係るマグネットロールの外周曲面に垂直な方向における磁力パターンを示した図である。 図10(a)は、従来のマグネットロールの外周曲面に垂直な方向における磁力パターンを示した図であり、図10(b)は、従来のマグネットロールの外周曲面の水平な方向における磁力パターンを示した図である。
符号の説明
10・・・現像ロール、12・・・スリーブ、14・・・マグネットロール、16A、16B・・・フランジ、18・・・シャフト、20、20A、20B、20C・・・マグネットブロック、20a・・・内周曲面、20b・・・外周曲面(着磁面)、20c、20d・・・側面、22・・・ブロック欠落部、I・・・シャフトの軸線、K1、K2・・・仮想線。

Claims (2)

  1. シャフトと、
    前記シャフトに沿って前記シャフトに取り付けられている複数の長尺状のマグネットブロックと、を備え、
    複数の前記マグネットブロックのうちの少なくとも一つのマグネットブロックは、前記シャフトとは反対側において、前記シャフトの軸線の周方向に沿った着磁面を有し、
    前記一つのマグネットブロックが前記着磁面内で前記マグネットブロックの短手方向に着磁されることによって、前記着磁面内に二つの極性の異なる磁極が形成されている、マグネットロール。
  2. 請求項1に記載のマグネットロールと、
    前記マグネットロールを収容する筒状スリーブと、
    前記スリーブの端部開口に取り付けられる一対のフランジと、を備え、
    前記着磁面内に形成された前記二つの極性の異なる磁極のうちの一方の磁極が、現像剤を前記筒状スリーブの表面に回収する回収極であり、
    前記着磁面内に形成された前記二つの極性の異なる磁極のうちの他方の磁極が、前記回収極によって前記筒状スリーブの表面に回収された前記現像剤を前記筒状スリーブの表面から剥離させる剥離極である、現像ロール。
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