JP2009222362A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交効率の向上を図る。
【解決手段】圧縮機構12と室外熱交換器15とエジェクタ21と室内熱交換器11とが順に接続されて冷媒循環が可逆な冷媒回路30を備えている。冷媒回路30の冷媒は非共沸混合冷媒で構成されている。更に、室外熱交換器15及び室内熱交換器11は、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になる所謂対向流に構成されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍装置に関し、特に、非共沸混合冷媒を用いる冷凍装置に係るものである。
従来より、冷媒として非共沸混合冷媒を用いて冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。図9は、冷凍装置の一例としての従来の空気調和装置の冷媒回路図であり、図10は非共沸混合冷媒のT−S(温度−エントロピ)線図上に従来の空気調和装置における冷凍サイクルを示した図である。
従来の空気調和装置(50)における冷媒回路(51)は、図9に示すように、圧縮機(53)と四路切換弁(54)と室内熱交換器(55)と膨張弁(56)と室外熱交換器(57)とを備えている。この空気調和装置(50)は、上記四路切換弁(54)の切換動作によって、冷媒の循環方向を反転可能に構成されることにより、冷暖房運転が可能である。
この空気調和装置(50)の暖房運転では、上記四路切換弁(54)が図9に実線で示すように設定される。この状態で上記圧縮機(53)を運転すると、上記室内熱交換器(55)が凝縮器となり、上記室外熱交換器(57)が蒸発器となって冷凍サイクルが行われる。
上記圧縮機(53)から吐出された高圧冷媒は、上記四路切換弁(54)を経て(図9、図10の点d2)、室内熱交換器(55)に流れて室内空気へ放熱し凝縮する(図9、図10の点d3)。凝縮した高圧冷媒は、膨張弁(56)で減圧されて低圧冷媒となり(図9、図10の点d4)、室外熱交換器(57)に流入する。室外熱交換器(57)に流入した低圧冷媒は、室外空気から吸熱し蒸発する。蒸発した低圧冷媒は、四路切換弁(54)を経て(図9、図10の点d1)、圧縮機(53)に吸入される。そして、吸入された低圧冷媒は、圧縮されて、再び高圧冷媒となって吐出される。この動作を繰り返すことにより、上記空気調和装置(50)の暖房運転が行われる。
特開2000−161805号公報
上述した従来の空気調和装置(50)は、室内熱交換器(55)及び室外熱交換器(57)の何れにおいても冷房運転時の冷媒流れと暖房運転時の冷媒流れが逆方向になる。例えば、上記室内熱交換器(55)及び室外熱交換器(57)は、冷房運転時において、冷媒の流入側が空気の出口側になり、冷媒の流出側が空気の入口側になる所謂対向流となると、暖房運転時において、冷媒の流入側が空気の入口側になり、冷媒の流出側が空気の出口側になる所謂並行流となる。
したがって、暖房運転時においては、空気と冷媒との対数平均温度差が大きくなり、熱交換効率が悪いという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、熱交効率の向上を図ることを目的とするものである。
第1の発明は、圧縮機構(12)と熱源側の熱交換器(15)と膨張機構(21)と利用側の熱交換器(11)とが順に接続されて冷媒循環が可逆な冷媒回路(30)を備えた冷凍装置を対象としている。
そして、上記冷媒回路(30)の冷媒は非共沸混合冷媒で構成されている。更に、上記熱源側及び利用側の両熱交換器(11,15)の少なくとも何れか一方の熱交換器(11)において、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になるように構成されている。
この第1の発明では、少なくとも一方の熱交換器(11)において、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になり、所謂対向流となるので、熱交換媒体温度と冷媒温度との対数平均温度差が小さくなり、熱交換効率が向上する。
特に、冷媒に非共沸混合冷媒を用いているので、熱交換媒体の温度を冷媒の温度に近づけることができることから、より熱交換効率が向上する。
また、第2の発明は、上記第1の発明において、上記非共沸混合冷媒が、分子式1:C3HmFn(但し、m及びnは1以上5以下の整数で、m+n=6の関係が成立する。)で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である。
また、第3の発明は、上記第2の発明において、上記分子式1:C3HmFn(但し、m及びnは1以上5以下の整数で、m+n=6の関係が成立する。)で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒が、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンである。
この第2及び第3の発明では、上記分子式1で表され且つ分子構造中に塩素や臭素を有しない冷媒を含んでいるので、オゾン層の破壊に寄与しない。
この第2及び第3の発明では、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含んでいるので、オゾン層の破壊への影響が小さくなる。
また、第4の発明は、上記第2の発明において、上記非共沸混合冷媒が、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒と、ジフルオロメタンとを含む混合冷媒である。
この第4の発明において、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒は、いわゆる低圧冷媒である。このため、例えば、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒を用いる場合には、冷媒の圧力損失が運転効率に与える影響が比較的大きく、理論上の運転効率に対して実際の運転効率が比較的大きく低下してしまう。そこで、この第4の発明では、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒に、いわゆる高圧冷媒であるジフルオロメタンが加えられている。
また、第5の発明は、上記第2の発明において、上記非共沸混合冷媒が、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒と、ペンタフルオロエタンとを含む混合冷媒である。
この第5の発明において、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒は、微燃性の冷媒ではあるが、発火するおそれがない訳ではない。そこで、この第5の発明では、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒に、難燃性の冷媒であるペンタフルオロエタンが加えられている。
また、第6の発明は、上記第1〜第5の何れか1の発明において、上記膨張機構が、利用側の熱交換器(11)で凝縮した冷媒が流れる駆動流路(21a)と、熱源側の熱交換器(15)で蒸発した冷媒が上記駆動流路(21a)を流れる高圧冷媒により吸引されて流れる吸引流路(21b)と、該吸引流路(21b)を流れる冷媒と上記駆動流路(21a)を流れる冷媒とを合流させて噴出する噴出流路(21c)とを有するエジェクタ(21)により構成されている。更に、上記冷媒回路(30)は、上記エジェクタ(21)の噴出流路(21c)から噴出した冷媒を液冷媒及びガス冷媒に分離する気液分離器(22)を備えている。そして、暖房運転時に上記圧縮機構(12)から吐出された冷媒が利用側の熱交換器(11)で凝縮し、エジェクタ(21)で減圧された後、気液分離器(22)で液冷媒とガス冷媒とに分離され、液冷媒が熱源側の熱交換器(15)で蒸発してエジェクタ(21)に流れ、気液分離器(22)のガス冷媒が圧縮機構(12)に戻る。一方、冷房運転時に上記圧縮機構(12)から吐出された冷媒が気液分離器(22)を経て熱源側の熱交換器(15)で凝縮し、エジェクタ(21)で減圧された後、利用側の熱交換器(11)で蒸発して圧縮機構(12)に戻る。
また、第7の発明は、上記第1〜第5の何れか1の発明において、上記冷媒回路(30)が、上記熱源側の熱交換器(15)の一端と利用側の熱交換器(11)の一端とが切換可能に接続されて両熱交換器(15,11)の一方で凝縮した冷媒が流れる駆動流路(21a)と、上記利用側の熱交換器(11)の一端と熱源側の熱交換器(15)の一端とが切換可能に接続されて両熱交換器(11,15)の他方で蒸発した冷媒が上記駆動流路(21a)を流れる高圧冷媒により吸引されて流れる吸引流路(21b)と、該吸引流路(21b)を流れる冷媒と上記駆動流路(21a)を流れる冷媒とを合流させて噴出する噴出流路(21c)とを有するエジェクタ(21)を備えると共に、上記エジェクタ(21)の噴出流路(21c)から噴出した冷媒を液冷媒及びガス冷媒に分離する気液分離器(22)を備えている。そして、上記膨張機構は、上記エジェクタ(21)と補助膨張機構(27)とより構成されている。更に、上記気液分離器(22)は、容器(22d)と、該容器(22d)に形成されてエジェクタ(21)の噴出流路(21c)が接続される冷媒流入口(22a)と、上記容器(22d)に形成されて気液分離後の液冷媒が流出する液流出口(22c)と、上記容器(22d)に形成されてガス冷媒が流出するガス流出口(22b)とを備えている。加えて、上記気液分離器(22)の液流出口(22c)が補助膨張機構(27)を介して上記熱源側の熱交換器(15)の他端と利用側の熱交換器(11)の他端とに切換可能に接続され、上記気液分離器(22)のガス流出口(22b)が上記圧縮機構(12)の吸入側に接続されている。その上、上記圧縮機構(12)の吐出側が上記熱源側の熱交換器(15)の他端と利用側の熱交換器(11)の他端とに切換可能に接続されている。
この第6及び第7の発明では、エジェクタ(21)を用いているので、エネルギの有効利用を図ることができると共に、冷媒を高い圧力で蒸発させることができるので、冷媒循環量が増大し、冷凍サイクルの効率が向上する。
また、第8の発明は、上記第1〜第7の何れか1の発明において、上記利用側の熱交換器(11)が、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になる。
また、第9の発明は、上記第1〜第7の何れか1の発明において、上記熱源側の熱交換器(15)と利用側の熱交換器(11)とが、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になる。
この第9の発明では、熱源側の熱交換器(15)と利用側の熱交換器(11)とが所謂対向流としているので、より熱交換効率が向上する。
本発明によれば、少なくとも一方の熱交換器(11)において、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になり、常に所謂対向流となるようにしたために、熱交換媒体と冷媒との対数平均温度差を小さくすることができるので、熱交換効率の向上を図ることができる。
特に、冷媒に非共沸混合冷媒を用いているので、熱交換媒体の温度を冷媒の温度に近づけることができることから、より熱交換効率が向上する。
また、上記第2及び第3の発明によれば、上記分子式1で表され且つ分子構造中に塩素や臭素を有しない冷媒を含んでいるので、オゾン層の破壊に寄与しない。
また、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒は、いわゆる低圧冷媒である。このため、例えば、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒を用いる場合には、冷媒の圧力損失が運転効率に与える影響が比較的大きく、理論上の運転効率に対して実際の運転効率が比較的大きく低下してしまう。
上記第4の発明によれば、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒に、いわゆる高圧冷媒であるジフルオロメタンが加えられているので、実際の運転効率の低下を抑制することができる。
また、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒は、微燃性の冷媒ではあるが、発火するおそれがない訳ではない。
上記第5の発明によれば、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒に、難燃性の冷媒であるペンタフルオロエタンが加えられているので、発火のおそれを確実に除去することができる。
また、上記第6及び第7の発明によれば、エジェクタ(21)を用いているので、エネルギの有効利用を図ることができると共に、冷媒を高い圧力で蒸発させることができるので、冷媒循環量が増大し、冷凍サイクルの効率を向上させることができる。
この第9の発明では、熱源側の熱交換器(15)と利用側の熱交換器(11)とが所謂対向流としているので、より熱交換効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈実施形態1〉
図1は本発明の実施形態1に係る冷凍装置である空気調和装置(1)の冷媒回路図であり、図2は、非共沸混合冷媒のT−S線図上に本実施形態1の空気調和装置(1)における暖房サイクルを示した図である。
上記空気調和装置(1)は、室外機(2)と室内機(3)とを備えたセパレートタイプの空気調和装置である。図1に示すように、この空気調和装置(1)は、冷媒回路(10)とコントローラ(4)とを備えている。
上記冷媒回路(10)は、冷媒として2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(以下、「HFO−1234yf」という。)(高沸点成分)とHFC−32(ジフルオロメタン)(低沸点成分)との非共沸混合冷媒が充填された閉回路であり、冷房サイクルと暖房サイクルとを行うことが可能に構成されている。
上記冷媒回路(10)は、室内機(3)に設けられた利用側回路(10b)と室外機(2)に設けられた熱源側回路(10a)とを備えている。上記利用側回路(10b)には、室内熱交換器(11)が接続されている。上記熱源側回路(10a)は、圧縮機構である圧縮機(12)と第1、第2四路切換弁(13a,13b)と第1、第2膨張弁(14a,14b)と室外熱交換器(15)とが接続されている。そして、該室外熱交換器(15)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器で構成され、前段蒸発器となる第1室外熱交換器(15a)と後段蒸発器となる第2室外熱交換器(15b)とより構成されている。尚、第1膨張弁(14a)が膨張機構を構成し、第2膨張弁(14b)が減圧機構を構成する。
具体的に、上記熱源側回路(10a)において、上記圧縮機(12)の吐出側が第1四路切換弁(13a)の第1ポートに、該圧縮機(12)の吸入側が第1四路切換弁(13a)の第2ポートにそれぞれ接続されている。又、上記室内熱交換器(11)の一端が第2四路切換弁(13b)の第3ポートに、該室内熱交換器(11)の他端が第2四路切換弁(13b)の第4ポートにそれぞれ接続されている。
又、第1四路切換弁(13a)の第3ポートと第2四路切換弁(13b)の第1ポートとが接続されるとともに、第1四路切換弁(13a)の第4ポートと第2四路切換弁(13b)の第2ポートとが冷媒配管で接続される。そして、この冷媒配管には、第2四路切換弁(13b)側から第1四路切換弁(13a)側に向かって順に、第1膨張弁(14a)と第1室外熱交換器(15a)と第2膨張弁(14b)と第2室外熱交換器(15b)とが設けられている。
上記圧縮機(12)は、可変容量型のいわゆる全密閉型に構成されている。上記圧縮機(12)は吸入側から吸入した冷媒を圧縮して吐出側へ吐出するものである。
上記第1四路切換弁(13a)は、第1ポートと第3ポートが連通し且つ第2ポートと第4ポートが連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートが連通し且つ第2ポートと第3ポートが連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能となっている。上記第2四路切換弁(13b)は、第1ポートと第3ポートが連通し且つ第2ポートと第4ポートが連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートが連通し且つ第2ポートと第3ポートが連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能となっている。
上記室内熱交換器(11)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器で構成されている。そして、上記室内熱交換器(11)は、室内機(3)に設けられた室内ファン(図示せず)によって取り込まれた室内空気と上記冷媒回路(10)を流れる冷媒とが熱交換する空気熱交換器を構成している。上記第1、第2室外熱交換器(15a,15b)は室外機(2)に設けられた室外ファン(図示せず)によって取り込まれた室外空気と上記冷媒回路(10)を流れる冷媒とが熱交換する空気熱交換器を構成している。
更に、上記室内熱交換器(11)は、常に冷媒の流入側が空気の出口側になり、常に冷媒の流出側が空気の入口側になるように構成され、つまり、冷房運転時と暖房運転時の何れにおいても冷媒の流れが同一方向になって所謂対向流になるように構成されている。
上記第1、第2膨張弁(14a,14b)は、いずれも開度可変の電子膨張弁によって構成されている。
上記コントローラ(4)は、冷媒回路(10)の運転を制御するものである。このコントローラ(4)は、圧縮機(12)の起動、停止及び容量制御と、第1、第2膨張弁(14a,14b)の開度調整と、第1、第2四路切換弁(13a,13b)の切換を行うように構成されている。
−運転動作−
〈冷房運転〉
次に、上記空気調和装置(1)の運転動作について説明する。
先ず、冷房運転時には、図1において、第1四路切換弁(13a)が第2状態(図1の破線)に、第2四路切換弁(13b)が第2状態(図1の破線)にそれぞれ設定される。この状態で上記圧縮機(12)を運転すると、第1、第2室外熱交換器(15a,15b)が凝縮器となり、上記室内熱交換器(11)が蒸発器となって冷房サイクルが行われる。
尚、上述したように上記コントローラ(4)により、圧縮機(12)の容量、及び第1、第2膨張弁(14a,14b)の弁開度が適宜に調整される。ここで、圧縮機(12)の容量は、冷媒回路(10)の低圧圧力に基づいて調整される。又、第2膨張弁(14b)の開度を全開に設定し、第1膨張弁(14a)の開度のみを圧縮機(12)の吸入過熱度に基いて調整している。
上記圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第4ポートを経て、第2室外熱交換器(15b)に流入し、室外空気へ放熱しながら凝縮した後、該第2室外熱交換器(15b)を流出する。該第2室外熱交換器(15b)を流出した高圧冷媒は、第2膨張弁(14b)を経て、第1室外熱交換器(15a)に流れて再び室外空気へ放熱しながら凝縮した後、該第1室外熱交換器(15a)を流出する。上記第1室外熱交換器(15a)を流出した高圧冷媒は、第1膨張弁(14a)に流入して、所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒となり第1膨張弁(14a)を流出する。
上記第1膨張弁(14a)を流出した低圧冷媒は、第2四路切換弁(13b)の第2ポートから第3ポートを経て、上記室内熱交換器(11)に流入し、室内空気から吸熱しながら蒸発した後、該室内熱交換器(11)を流出する。ここで、室内空気は冷媒の吸熱により冷却される。上記室内熱交換器(11)を流出した低圧冷媒は、第2四路切換弁(13b)の第4ポートから第1ポート、及び第1四路切換弁(13a)の第3ポートから第2ポートを経て、上記圧縮機(12)に吸入される。該圧縮機(12)に吸入された低圧冷媒は、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該圧縮機(12)から吐出される。吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第4ポートを経て、再び第2室外熱交換器(15b)に流入する。このように冷媒が循環することにより、空気調和装置(1)において冷房運転が行われる。
〈暖房運転〉
暖房運転時には、図1に示すように、第1四路切換弁(13a)が第1状態(図1の実線)に、第2四路切換弁(13b)が第1状態(図1の実線)にそれぞれ設定される。この状態で上記圧縮機(12)を運転すると、第1、第2室外熱交換器(15a,15b)が蒸発器となり、上記室内熱交換器(11)が凝縮器となって暖房サイクルが行われる。
ここで、上記コントローラ(4)において、圧縮機(12)の容量は、冷媒回路(10)の高圧圧力に基づいて調整される。第1膨張弁(14a)の弁開度は、第1室外熱交換器(15a)の冷媒入口温度に基づいて調整し、第2膨張弁(14b)の弁開度は、吸入過熱度に基いて調整するとよい。
上記圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第3ポート、及び第2四路切換弁(13b)の第1ポートから第3ポートを経て(図1,図2の点a2)、上記室内熱交換器(11)に流入し、室内空気へ放熱しながら凝縮した後、該室内熱交換器(11)を流出する(図1,図2の点a3)。ここで、室内空気は冷媒の放熱により加熱される。上記室内熱交換器(11)を流出した高圧冷媒は、第1膨張弁(14a)に流入して、所定の圧力まで減圧されて中間圧冷媒となり第1膨張弁(14a)を流出する(図1,図2の点a4)。上記第1膨張弁(14a)を流出した中間圧冷媒は、第1室外熱交換器(15a)に流入し、室外空気から吸熱しながら蒸発した後、該第1室外熱交換器(15a)を流出する(図1,図2の点a5)。
上記第1室外熱交換器(15a)を流出した中間圧冷媒は、第2膨張弁(14b)に流入して、さらに所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒となり第2膨張弁(14b)を流出する(図1,図2の点a6)。上記第2膨張弁(14b)を流出した低圧冷媒は、第2室外熱交換器(15b)に流入し、室外空気から吸熱しながら蒸発した後、該第2室外熱交換器(15b)を流出する。上記第2室外熱交換器(15b)を流出した低圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第4ポートから第2ポートを経て(図1,図2の点a1)、上記圧縮機(12)に吸入される。該圧縮機(12)に吸入された低圧冷媒は、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該圧縮機(12)から吐出される。吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第3ポート、及び第2四路切換弁(13b)の第1ポートから第3ポートを経て(図1,図2の点a2)、上記室内熱交換器(11)に流入する。このように冷媒が循環することにより、空気調和装置(1)において暖房運転が行われる。
−実施形態1の効果−
本実施形態1によれば、室内熱交換器(11)において、常に冷媒の流入側が室内空気の出口側になり、常に冷媒の流出側が室内空気の入口側になり、常に所謂対向流となるようにしたために、空気と冷媒との対数平均温度差を小さくすることができるので、熱交換効率の向上を図ることができる。
特に、冷媒に非共沸混合冷媒を用いているので、熱交換媒体の温度を冷媒の温度に近づけることができることから、より熱交換効率が向上する。
また、上記第2及び第3の発明によれば、上記冷媒にHFO−1234yfを含んでいるので、オゾン層の破壊に寄与しない。
また、上記HFO−1234yfは、いわゆる低圧冷媒である。このため、例えば、上記HFO−1234yfからなる単一冷媒を用いる場合には、冷媒の圧力損失が運転効率に与える影響が比較的大きく、理論上の運転効率に対して実際の運転効率が比較的大きく低下してしまう。
本実施形態1によれば、上記HFO−1234yfにHFC−32が加えられているので、実際の運転効率の低下を抑制することができる。
また、本実施形態1によれば、従来の空気調和装置(50)とは違い、上記膨張機構(14a)と上記減圧機構(14b)とで冷媒回路(10)を流れる冷媒を減圧することができる。これにより、上記前段蒸発器(15a)を流れる冷媒を、上記後段蒸発器(15b)よりも高い圧力で蒸発させることができる。したがって、図2に示すように、本発明の冷凍装置(1)は、従来の空気調和装置(50)における蒸発器(15a,15b)の冷媒入口温度(図2、図10のT1)よりも高い温度(図2のT2)で、冷媒を蒸発させることができ、非共沸混合冷媒を使うことに起因する蒸発器の着霜を抑えることができる。
〈実施形態2〉
図3は本発明の実施形態2に係る空気調和装置(20)の冷媒回路図であり、図4は、非共沸混合冷媒のT−S線図上に本実施形態2の空気調和装置(20)における暖房サイクルを示した図である。
実施形態1で示した空気調和装置(1)の冷媒回路(10)との違いは、第1膨張弁(14a)に代えてエジェクタ(21)とエジェクタ用気液分離器(22)とエジェクタ(21)から気液分離器(22)の方向にのみ冷媒が流通する逆止弁(24)とが設けられている点である。つまり、上記空気調和装置(20)の冷媒回路(30)が行う暖房サイクルは、エジェクタサイクルを構成する。図3において、実施形態1の空気調和装置(1)と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
上記エジェクタ(21)は、該エジェクタ(21)に流入する駆動流体を該エジェクタ(21)内に設けられたノズルで減圧して加速させ、その加速により生じる負圧によって、吸引流体をエジェクタ(21)内に吸引する。そして、上記エジェクタ(21)は、上記吸引流体と上記駆動流体とを混合させて混合流体とし、該混合流体を該エジェクタ(21)内に設けられたディフューザで減速して昇圧させて噴出するものである。
具体的に、上記エジェクタ(21)は、上記室内熱交換器(11)で凝縮した高圧冷媒(駆動流体)が流れる駆動流路(21a)と、上記第2室外熱交換器(15b)で蒸発した低圧冷媒(吸引流体)が駆動流路(21a)を流れる高圧冷媒により吸引されて流れる吸引流路(21b)(21b)と、該吸引流路(21b)を流れる冷媒と該駆動流路(21a)を流れる冷媒とを合流させて噴出する噴出流路(21c)とを備えている。尚、上記駆動流路(21a)には上述したノズルが設けられ、上記噴出流路(21c)には上述したディフューザが設けられている。尚、上記ノズルは、その孔径がコントローラ(4)により可変に構成されてもよい。この場合は、ノズルの孔径を変化させて、上記駆動流体の減圧量を調整することができる。
上記エジェクタ用気液分離器(22)は、上記エジェクタ(21)の噴出流路(21c)から噴出した冷媒を液冷媒及びガス冷媒に分離するものである。具体的に、上記気液分離器(22)は、液冷媒及びガス冷媒を貯留する気液分離容器(22d)と、該気液分離容器(22d)へ冷媒が流入するための冷媒流入口(22a)と、気液分離後の液冷媒が流出する液流出口(22c)と、ガス冷媒が流出するガス流出口(22b)とを備えている。
そして、上記冷媒回路(30)において、上記第2四路切換弁(13b)の第2ポートから延びる冷媒配管が上記エジェクタ(21)の駆動流路(21a)に接続され、上記第1四路切換弁(13a)の第4ポートから延びる冷媒配管(25)が上記気液分離器(22)のガス流出口(22b)に接続されている。又、上記エジェクタ(21)の噴出流路(21c)と気液分離器(22)の冷媒流入口(22a)とは冷媒配管(23)で接続され、該冷媒配管(23)には上記逆止弁(24)が設けられている。
上記気液分離器(22)の液流出口(22c)と上記エジェクタ(21)の吸引流路(21b)とが冷媒配管(26)で接続され、該冷媒配管には気液分離器(22)からエジェクタ(21)へ向かって順に、第1室外熱交換器(15a)と第2膨張弁(14b)と第2室外熱交換器(15b)とが設けられている。
また、上記室内熱交換器(11)と第1室外熱交換器(15a)と第2室外熱交換器(15b)は、常に冷媒の流入側が空気の出口側になり、常に冷媒の流出側が空気の入口側になるように構成され、つまり、冷房運転時と暖房運転時の何れにおいても冷媒の流れが同一方向になって所謂対向流になるように構成されている。
−運転動作−
〈冷房運転〉
次に、上記空気調和装置(20)の運転動作について説明する。
先ず、冷房運転時には、図3に示すように、第1四路切換弁(13a)が第2状態(図3の破線)に、第2四路切換弁(13b)が第2状態(図3の破線)にそれぞれ設定される。この状態で上記圧縮機(12)を運転すると、第1、第2室外熱交換器(15a,15b)が凝縮器となり、上記室内熱交換器(11)が蒸発器となって冷房サイクルが行われる。尚、上記コントローラ(4)により、圧縮機(12)の容量は、冷媒回路(30)の低圧圧力に基づいて調整される。
上記圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第4ポート及び気液分離器(22)を経て、第1室外熱交換器(15a)に流入し、室外空気へ放熱しながら凝縮した後、該第1室外熱交換器(15a)を流出する。
上記第1室外熱交換器(15a)を流出した高圧冷媒は、第2膨張弁(14b)に流入して、所定の圧力まで減圧されて、該第2膨張弁(14b)を流出する。上記第2膨張弁(14b)を流出した冷媒は、第2室外熱交換器(15b)に流れて再び室外空気へ放熱しながら凝縮した後、該第2室外熱交換器(15b)を流出する。上記第2室外熱交換器(15b)を流出した冷媒は、エジェクタ(21)に流入して、該エジェクタ(21)内のノズルでさらに減圧されて低圧冷媒となりエジェクタ(21)を流出する。尚、気液分離器(22)はエジェクタ(21)よりも高圧であるため、逆止弁(24)により気液分離器(22)からエジェクタ(21)へ直接冷媒が流れることはない。
上記エジェクタ(21)を流出した低圧冷媒は、第2四路切換弁(13b)の第2ポートから第3ポートを経て、上記室内熱交換器(11)に流入し、室内空気から吸熱しながら蒸発した後、該室内熱交換器(11)を流出する。ここで、室内空気は冷媒の吸熱により冷却される。上記室内熱交換器(11)を流出した低圧冷媒は、第2四路切換弁(13b)の第4ポートから第1ポート、及び第1四路切換弁(13a)の第3ポートから第2ポートを経て、上記圧縮機(12)に吸入される。該圧縮機(12)に吸入された低圧冷媒は、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該圧縮機(12)から吐出される。吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第4ポート及び気液分離器(22)を経て、第1室外熱交換器(15a)に流入する。このように冷媒が循環することにより、空気調和装置(20)において冷房運転が行われる。
〈暖房運転〉
暖房運転時には、図3に示すように、第1四路切換弁(13a)が第1状態(図3の実線)に、第2四路切換弁(13b)が第1状態(図3の実線)にそれぞれ設定される。この状態で上記圧縮機(12)を運転すると、第1、第2室外熱交換器(15a,15b)が蒸発器となり、上記室内熱交換器(11)が凝縮器となって暖房サイクルが行われる。
尚、上記コントローラ(4)により、圧縮機(12)の容量、第2膨張弁(14b)の弁開度が適宜に調整される。ここで、圧縮機(12)の容量は、冷媒回路(30)の高圧圧力に基づいて調整される。また、第2膨張弁(14b)の弁開度は、吸入過熱度に基いて調整される。
上記圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第3ポート、及び第2四路切換弁(13b)の第1ポートから第3ポートを経て(図3,図4の点b2)、上記室内熱交換器(11)に流入し、室内空気へ放熱しながら凝縮した後、該室内熱交換器(11)を流出する(図3,図4の点b3)。ここで、室内空気は冷媒の放熱により加熱される。
上記室内熱交換器(11)を流出した高圧冷媒(駆動流体)は、エジェクタ(21)の駆動流路(21a)に流入する。該駆動流路(21a)に流入した高圧冷媒は、ノズルにより減圧して加速される(図3,図4の点b4)。この高圧冷媒の加速により生じる負圧によって、第2室外熱交換器(15b)から流出した低圧冷媒(吸引流体)(図3,図4の点b9)がエジェクタ(21)内に吸引される。
そして、加速された高圧冷媒と吸引された低圧冷媒とは、エジェクタ(21)の噴出流路(21c)の上流側で合流する(図3,図4の点b5)。合流した冷媒は、ディフューザで減速させて昇圧した後で噴出流路(21c)から噴出する(図3,図4の点b6)。
上記エジェクタ(21)から噴出した冷媒は、逆止弁(24)を経て、気液分離器(22)の冷媒流入口(22a)から気液分離容器(22d)に流入する。そして、気液分離容器(22d)内でガス冷媒(図3,図4の点b6G)と液冷媒(図3,図4の点b6L)とに分離する。
上記気液分離器(22)で分離した液冷媒は、第1室外熱交換器(15a)に流入し、室外空気から吸熱しながら蒸発した後、該第1室外熱交換器(15a)を流出する(図3,図4の点b7)。上記第1室外熱交換器(15a)を流出した冷媒は、第2膨張弁(14b)に流入して、所定の圧力まで減圧された後、第2膨張弁(14b)を流出する(図3,図4の点b8)。上記第2膨張弁(14b)を流出した冷媒は、第2室外熱交換器(15b)に流入し、室外空気から吸熱しながら蒸発した後、該第2室外熱交換器(15b)を流出する(図3,図4の点b9)。そして、上記第2室外熱交換器(15b)を流出した冷媒は、上記エジェクタ(21)内に吸引される。
一方、上記気液分離器(22)で分離したガス冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第4ポートから第2ポートを経て(図3,図4の点b1)、上記圧縮機(12)に吸入される。該圧縮機(12)に吸入されたガス冷媒は、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該圧縮機(12)から吐出される。吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第3ポート、及び第2四路切換弁(13b)の第1ポートから第3ポートを経て(図3,図4の点b2)、上記室内熱交換器(11)に流入する。このように冷媒が循環することにより、空気調和装置(1)において暖房運転が行われる。
−実施形態2の効果−
本実施形態2によれば、エジェクタ(21)を用いているので、エネルギの有効利用を図ることができると共に、冷媒を高い圧力で蒸発させることができるので、冷媒循環量が増大し、冷凍サイクルの効率を向上させることができる。
また、上記室外熱交換器(15)及び室内熱交換器(11)の双方を所謂対向流としているので、より熱交換効率を向上させることができる。
また、本実施形態2によれば、エジェクタ(21)を有してエジェクタサイクルを行う冷媒回路(10)に対しても、実施形態1と同様に、上記前段蒸発器(15a)を流れる冷媒を、上記後段蒸発器(15b)よりも高い圧力で蒸発させることができる。したがって、図4に示すように、実施形態2の冷凍装置において、蒸発器を分割させない場合の蒸発器の冷媒入口温度(図4のT4)よりも高い温度(図4のT3)で、冷媒を蒸発させることができ、非共沸混合冷媒を使うことに起因する蒸発器の着霜を抑えることができる。その他の効果は実施形態1と同様である。
〈実施形態3〉
図5は本発明の実施形態3に係る空気調和装置(40)の冷媒回路図であり、図6は、非共沸混合冷媒のT−S線図上に本実施形態3の空気調和装置(40)における暖房サイクルを示した図である。
実施形態1で示した空気調和装置(1)の冷媒回路(45)との違いは、上記圧縮機(12)に代えて高段圧縮機(41a)と低段圧縮機(41b)とが設けられ、上記第1膨張弁(14a)に代えて前段膨張弁(43a)と後段膨張弁(43b)と気液分離器(42)とが設けられている点である。つまり、上記空気調和装置(40)の冷媒回路(45)が行う暖房サイクルは、二段圧縮二段膨張サイクルを構成する。図5において、実施形態1の空気調和装置(1)と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
上記高段圧縮機(41a)と低段圧縮機(41b)とは、実施形態1の圧縮機(12)と同様の構成であり、上記前段膨張弁(43a)と後段膨張弁(43b)とは、実施形態1の第1、2膨張弁(14a,14b)と同様の構成である。
上記気液分離器(42)は、上記前段膨張弁(43a)から流出した冷媒を液冷媒及びガス冷媒に分離するものである。具体的に、上記気液分離器(42)は、液冷媒及びガス冷媒を貯留する気液分離容器(42d)と、該気液分離容器(42d)へ冷媒が流入するための冷媒流入口(42a)と、気液分離後の液冷媒が流出する液流出口(42c)と、ガス冷媒が流出するガス流出口(42b)とを備えている。
そして、上記冷媒回路(30)において、上記第2四路切換弁(13b)の第2ポートと上記第1四路切換弁(13a)の第4ポートとが冷媒配管で接続され、該冷媒配管には上記第2四路切換弁(13b)から上記第1四路切換弁(13a)に向かって順に、前段膨張弁(43a)とブリッジ回路(46)と気液分離器(42)と後段膨張弁(43b)と第1室外熱交換器(15a)と第2膨張弁(14b)と第2室外熱交換器(15b)とが設けられている。
又、上記冷媒回路(30)は、上記第1、第2四路切換弁(13a,13b)により冷媒の循環方向が切り換わっても、上記気液分離器(42)における冷媒の流れ方向が反転しないようにブリッジ回路(46)が設けられている。
具体的に、上記ブリッジ回路(46)は、第1〜第4逆止弁(CV1,CV2,CV3,CV4)を備えている。前段膨張弁(43a)からブリッジ回路(46)側へ延びる冷媒配管の端部は、上記ブリッジ回路(46)の第1逆止弁(CV1)と第4逆止弁(CV4)との間に接続されている。上記後段膨張弁(43b)からブリッジ回路(46)側へ延びる冷媒配管の端部は、上記ブリッジ回路(46)の第2逆止弁(CV2)と第3逆止弁(CV3)との間に接続されている。
又、第1逆止弁(CV1)と第2逆止弁(CV2)との接続端から延びる冷媒配管の端部は、上記気液分離器(42)の液流出口(42c)に接続されている。第3逆止弁(CV3)と第4逆止弁(CV4)との接続端から延びる冷媒配管の端部は、上記気液分離器(42)の冷媒流入口(42a)に接続されている。又、上記気液分離器(42)のガス流出口(42b)から延びる冷媒配管の端部が、上記高段圧縮機(41a)と上記低段圧縮機(41b)との間に接続されている。
その他の構成は実施形態1と同様である。つまり、上記室内熱交換器(11)は、所謂対向流に構成されている。
−運転動作−
〈冷房運転〉
次に、上記空気調和装置(40)の運転動作について説明する。
先ず、冷房運転時には、図5に示すように、第1四路切換弁(13a)が第2状態(図5の破線)に、第2四路切換弁(13b)が第2状態(図5の破線)にそれぞれ設定される。この状態で高段圧縮機(41a)及び上記低段圧縮機(41b)を運転すると、第1、第2室外熱交換器(15a,15b)が凝縮器となり、上記室内熱交換器(11)が蒸発器となって冷房サイクルが行われる。尚、上記コントローラ(4)により、高段圧縮機(41a)及び上記低段圧縮機(41b)の容量、及び前段膨張弁(43a)と後段膨張弁(43b)と第2膨張弁(14b)の弁開度が適宜に調整される。
ここで、高段圧縮機(41a)の容量は、冷媒回路(45)の高圧圧力に基づいて調整され、低段圧縮機(41b)の容量は、冷媒回路(45)の冷媒回路(45)の低圧圧力に基づいて調整される。又、上記前段膨張弁(43a)の開度は、気液分離器(42)から流出する液冷媒の温度に基づいて調整される。
又、第2膨張弁(14b)の開度を全開に設定し、後段膨張弁(43b)の開度のみを低段圧縮機(41b))の吸入過熱度に基いて調整してもよいし、後段膨張弁(43b)及び第2膨張弁(14b)の弁開度の両方を吸入過熱度に基いて調整してもよい。以下、第2膨張弁(14b)の開度を全開とし、第1膨張弁(14a)の開度のみを調整する場合について説明する。
上記高段圧縮機(41a)から吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第4ポートを経て、第2室外熱交換器(15b)に流入し、室外空気へ放熱しながら凝縮した後、該第2室外熱交換器(15b)を流出する。該第2室外熱交換器(15b)を流出した高圧冷媒は、第2膨張弁(14b)を経て、第1室外熱交換器(15a)に流れて再び室外空気へ放熱しながら凝縮した後、該第1室外熱交換器(15a)を流出する。上記第1室外熱交換器(15a)を流出した高圧冷媒は、後段膨張弁(43b)に流入して、所定の圧力まで減圧されて中間圧冷媒となり後段膨張弁(43b)を流出する。
上記後段膨張弁(43b)を流出した中間圧冷媒は、ブリッジ回路(46)を経て、気液分離器(42)の冷媒流入口(42a)から気液分離容器(42d)に流入する。そして、上記中間圧冷媒は、該気液分離容器(42d)内でガス冷媒と液冷媒とに分離する。
上記気液分離器(42)で分離した液冷媒は、該気液分離器(42)の液流出口(42c)から流出し、ブリッジ回路(46)を経て、前段膨張弁(43a)に流入する。上記前段膨張弁(43a)に流入した中間圧冷媒は、所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒となって、該前段膨張弁(43a)を流出する。上記前段膨張弁(43a)を流出した低圧冷媒は、上記第2四路切換弁(13b)の第2ポートから第3ポートを経て、上記室内熱交換器(11)に流入する。該室内熱交換器(11)に流入した低圧冷媒は、室内空気から吸熱しながら蒸発した後、該室内熱交換器(11)を流出する。ここで、室内空気は冷媒の吸熱により冷却される。
上記室内熱交換器(11)を流出した低圧冷媒は、第2四路切換弁(13b)の第4ポートから第1ポート、及び第1四路切換弁(13a)の第3ポートから第2ポートを経て、上記低段圧縮機(41b)に吸入される。該低段圧縮機(41b)に吸入された低圧冷媒は、所定の圧力まで圧縮されて中間圧冷媒となり、該低段圧縮機(41b)から吐出される。
一方、上記気液分離器(42)で分離したガス冷媒は、該気液分離器(42)のガス流出口(42b)から流出し、上記低段圧縮機(41b)から吐出した中間圧冷媒と合流した後、高段圧縮機(41a)に吸入され、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該高段圧縮機(41a)から吐出される。吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第4ポートを経て、第2室外熱交換器(15b)に流入する。このように冷媒が循環することにより、空気調和装置(40)において冷房運転が行われる。
〈暖房運転〉
暖房運転時には、図5に示すように、第1四路切換弁(13a)が第2状態(図5の実線)に、第2四路切換弁(13b)が第1状態(図5の実線)にそれぞれ設定される。この状態で高段圧縮機(41a)及び上記低段圧縮機(41b)を運転すると、第1、第2室外熱交換器(15a,15b)が蒸発器となり、上記室内熱交換器(11)が凝縮器となって暖房サイクルが行われる。尚、上記コントローラ(4)により、高段圧縮機(41a)及び低段圧縮機(41b)の容量、及び前段膨張弁(43a)と後段膨張弁(43b)と第2膨張弁(14b)の弁開度が適宜に調整される。
ここで、高段圧縮機(41a)の容量は、冷媒回路(45)の高圧圧力に基づいて調整され、低段圧縮機(41b)の容量は、冷媒回路(45)の冷媒回路(45)の低圧圧力に基づいて調整される。又、上記前段膨張弁(43a)の開度は、気液分離器(42)から流出する液冷媒の温度に基づいて調整される。
又、後段膨張弁(43b)及び第2膨張弁(14b)の弁開度の両方を吸入過熱度に基いて調整してもよいし、第2膨張弁(14b)の弁開度のみを吸入過熱度に基いて調整して、後段膨張弁(43b)の弁開度は、第1室外熱交換器(15a)の冷媒入口温度に基づいて調整してもよい。
上記高段圧縮機(41a)から吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第3ポート、及び第2四路切換弁(13b)の第1ポートから第3ポートを経て(図5,図6の点c4)、上記室内熱交換器(11)に流入し、室内空気へ放熱しながら凝縮した後、該室内熱交換器(11)を流出する(図5,図6の点c5)。ここで、室内空気は冷媒の放熱により加熱される。
上記室内熱交換器(11)を流出した高圧冷媒は、前段膨張弁(43a)に流入して、所定の圧力まで減圧されて中間圧冷媒となり前段膨張弁(43a)を流出する。
上記前段膨張弁(43a)を流出した中間圧冷媒は、ブリッジ回路(46)を経て(図5,図6の点c6)、気液分離器(42)の冷媒流入口(42a)から気液分離容器(42d)に流入する。そして、上記中間圧冷媒は、該気液分離容器(42d)内でガス冷媒(図6の点c6G)と液冷媒(図6の点c6L)とに分離する。
上記気液分離器(42)で分離した液冷媒は、該気液分離器(42)の液流出口(42c)から流出し(図5,図6の点c6L)、ブリッジ回路(46)を経て、後段膨張弁(43b)に流入する。上記後段膨張弁(43b)に流入した中間圧冷媒は、所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒となって、該後段膨張弁(43b)を流出する(図5,図6の点c7)。上記後段膨張弁(43b)を流出した低圧冷媒は、第1室外熱交換器(15a)に流入し、室外空気から吸熱しながら蒸発した後、該第1室外熱交換器(15a)を流出する(図5,図6の点c8)。
上記第1室外熱交換器(15a)を流出した低圧冷媒は、第2膨張弁(14b)に流入して、所定の圧力までさらに減圧されて後、第2膨張弁(14b)を流出する(図5,図6の点c9)。上記第2膨張弁(14b)を流出した冷媒は、第2室外熱交換器(15b)に流入し、室外空気から吸熱しながら蒸発した後、該第2室外熱交換器(15b)を流出する。上記第2室外熱交換器(15b)を流出した低圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第4ポートから第2ポートを経て(図5,図6の点c1)、上記低段圧縮機(41b)に吸入される。該低段圧縮機(41b)に吸入された低圧冷媒は、所定の圧力まで圧縮されて中間圧冷媒となり、該低段圧縮機(41b)から吐出される(図5,図6の点c2)。
一方、上記気液分離器(42)で分離したガス冷媒は、該気液分離器(42)のガス流出口(42c)から流出し、上記低段圧縮機(41b)から吐出した中間圧冷媒と合流した後(図5,図6の点c3)、高段圧縮機(41a)に吸入され、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該高段圧縮機(41a)から吐出される。吐出された高圧冷媒は、第1四路切換弁(13a)の第1ポートから第4ポートを経て、第2室外熱交換器(15b)に流入する。このように冷媒が循環することにより、空気調和装置(40)において暖房運転が行われる。
−実施形態3の効果−
本実施形態3によれば、高段と低段の圧縮機(41a,41b)及び前段と後段の膨張弁(43a,43b)を有して二段圧縮二段膨張サイクルを行う冷媒回路(45)に対しても、実施形態1と同様に、上記前段蒸発器(15a)を流れる冷媒を、上記後段蒸発器(15b)よりも高い圧力で蒸発させることができる。したがって、図6に示すように、実施形態3の冷凍装置において、蒸発器を分割させない場合の蒸発器の冷媒入口温度(図6のT6)よりも高い温度(図6のT5)で、冷媒を蒸発させることができ、非共沸混合冷媒を使うことに起因する蒸発器の着霜を抑えることができる。その他の効果は実施形態1と同様である。
〈実施形態4〉
図7は本発明の実施形態4に係る空気調和装置(20)の冷媒回路図である。また、図8は、本実施形態4の空気調和装置(20)のP−h線図である。
本実施形態4は、上記実施形態2と同様にエジェクタ(21)を用いたものでるが、室外熱交換器(15)は1つの熱交換で構成されている。そして、本実施形態は、上記実施形態2と同様に室外熱交換器(15)及び室内熱交換器(11)の何れもが常に冷媒の流入側が空気の出口側になり、常に冷媒の流出側が空気の入口側になるように構成されている。つまり、上記室外熱交換器(15)及び室内熱交換器(11)は、冷房運転時と暖房運転時の何れにおいても冷媒の流れが同一方向になって所謂対向流になるように構成されている。
以下、上記実施形態2と異なる点について説明する。
上記冷媒回路(30)における圧縮機(12)の吐出側は、第1四路切換弁(13a)を介して室外熱交換器(15)及び室内熱交換器(11)との一端に切換可能に接続されている。上記エジェクタ(21)の駆動流路(21a)は、第2四路切換弁(13b)を介して室外熱交換器(15)と室内熱交換器(11)との他端に切換可能に接続されると共に、上記エジェクタ(21)の吸引流路(21b)は、第2四路切換弁(13b)を介して室外熱交換器(15)と室内熱交換器(11)との他端に切換可能に接続されている。
一方、上記気液分離器(22)のガス流出口(22b)は、冷媒配管(25)を介して圧縮機(12)の吸込側に接続されている。また、上記気液分離器の液流出口(22c)は、冷媒配管(26)及び第1四路切換弁(13a)を介して室外熱交換器(15)及び室内熱交換器(11)との一端に切換可能に接続されている。そして、上記気液分離器の液流出口(22c)と第1四路切換弁(13a)との間の冷媒配管(26)には補助膨張機構である補助膨張弁(27)が設けられている。尚、上記補助膨張弁(27)はエジェクタ(21)と共に膨張機構を構成している。
そして、上記室内熱交換器(11)と室外熱交換器(15)は、常に冷媒の流入側が空気の出口側になり、常に冷媒の流出側が空気の入口側になるように構成され、つまり、冷房運転時と暖房運転時の何れにおいても冷媒の流れが同一方向になって所謂対向流になるように構成されている。その他の構成は実施形態2と同様である。
−運転動作−
〈冷房運転〉
次に、上記空気調和装置(20)の運転動作について説明する。
先ず、冷房運転時には、図7の実線で示すように、第1四路切換弁(13a)が第2状態(図7の実線)に、第2四路切換弁(13b)が第2状態(図7の実線)にそれぞれ設定される。この状態で上記圧縮機(12)を運転すると、室外熱交換器(15)が凝縮器となり、上記室内熱交換器(11)が蒸発器となって冷房サイクルが行われる。
上記圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒(図7及び図8のd1参照)は、第1四路切換弁(13a)を経て室外熱交換器(15)に流入し、室外空気へ放熱しながら凝縮する。上記室外熱交換器(15)を流出した高圧冷媒(駆動流体)(図7及び図8のd2参照)は、エジェクタ(21)の駆動流路(21a)に流入する。該駆動流路(21a)に流入した高圧冷媒は、ノズルにより減圧して加速される(図7及び図8のd3参照)。この高圧冷媒の加速により生じる負圧によって、室内熱交換器(11)から流出した低圧冷媒(吸引流体)(図7及び図8のd9参照)がエジェクタ(21)内に吸引される。
そして、加速された高圧冷媒と吸引された低圧冷媒とは、エジェクタ(21)の噴出流路(21c)の上流側で合流する(図7及び図8のd4参照)。合流した冷媒は、ディフューザで減速させて昇圧した後で噴出流路(21c)から噴出する(図7及び図8のd5参照)。
上記エジェクタ(21)から噴出した冷媒は、気液分離器(22)の冷媒流入口(22a)から気液分離容器(22d)に流入する。そして、気液分離容器(22d)内でガス冷媒(図7及び図8のd6参照)と液冷媒(図7及び図8のd7参照)とに分離する。
上記気液分離器(22)で分離した液冷媒は、補助膨張弁(27)で減圧され(図7及び図8のd8参照)、第1四路切換弁(13a)を経て室内熱交換器(11)に流入し、室内空気から吸熱しながら蒸発する。そして、上記室内熱交換器(11)を流出した冷媒は、上述したようにエジェクタ(21)内に吸引される(図7及び図8のd9参照)。
一方、上記気液分離器(22)で分離したガス冷媒は、第1四路切換弁(13a)を経て上記圧縮機(12)に吸入される。該圧縮機(12)に吸入されたガス冷媒は、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該圧縮機(12)から吐出される。この冷媒循環が繰り返されて冷房運転が行われる。
この冷房運転時において、上記室内熱交換器(11)と室外熱交換器(15)は、冷媒の流入側が空気の出口側になりる一方、冷媒の流出側が空気の入口側になり、対向流で熱交換する。
〈暖房運転〉
先ず、暖房運転時には、図7の破線で示すように、第1四路切換弁(13a)が第1状態(図7の破線)に、第2四路切換弁(13b)が第1状態(図7の破線)にそれぞれ設定される。この状態で上記圧縮機(12)を運転すると、上記室内熱交換器(11)が凝縮器となり、上記室外熱交換器(15)が蒸発器となって暖房サイクルが行われる。
上記圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒(図7及び図8のd1参照)は、第1四路切換弁(13a)を経て室内熱交換器(11)に流入し、室内空気へ放熱しながら凝縮する。上記室内熱交換器(11)を流出した高圧冷媒(駆動流体)(図7及び図8のd2参照)は、エジェクタ(21)の駆動流路(21a)に流入する。該駆動流路(21a)に流入した高圧冷媒は、ノズルにより減圧して加速される(図7及び図8のd3参照)。この高圧冷媒の加速により生じる負圧によって、室外熱交換器(15)から流出した低圧冷媒(吸引流体)(図7及び図8のd9参照)がエジェクタ(21)内に吸引される。
そして、加速された高圧冷媒と吸引された低圧冷媒とは、エジェクタ(21)の噴出流路(21c)の上流側で合流する(図7及び図8のd4参照)。合流した冷媒は、ディフューザで減速させて昇圧した後で噴出流路(21c)から噴出する(図7及び図8のd5参照)。
上記エジェクタ(21)から噴出した冷媒は、気液分離器(22)の冷媒流入口(22a)から気液分離容器(22d)に流入する。そして、気液分離容器(22d)内でガス冷媒(図7及び図8のd6参照)と液冷媒(図7及び図8のd7参照)とに分離する。
上記気液分離器(22)で分離した液冷媒は、補助膨張弁(27)で減圧され(図7及び図8のd8参照)、第1四路切換弁(13a)を経て室外熱交換器(15)に流入し、室外空気から吸熱しながら蒸発する。そして、上記室外熱交換器(15)を流出した冷媒は、上述したようにエジェクタ(21)内に吸引される(図7及び図8のd9参照)。
一方、上記気液分離器(22)で分離したガス冷媒は、第1四路切換弁(13a)を経て上記圧縮機(12)に吸入される。該圧縮機(12)に吸入されたガス冷媒は、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該圧縮機(12)から吐出される。この冷媒循環が繰り返されて暖房運転が行われる。
この暖房運転時において、上記室内熱交換器(11)と室外熱交換器(15)は、冷媒の流入側が空気の出口側になりる一方、冷媒の流出側が空気の入口側になり、対向流で熱交換する。
−実施形態4の効果−
本実施形態4によれば、上記室内熱交換器(11)と室外熱交換器(15)とにおいて、常に冷媒の流入側が室内空気の出口側になり、常に冷媒の流出側が室内空気の入口側になり、常に所謂対向流となるようにしたために、空気と冷媒との対数平均温度差を小さくすることができるので、熱交換効率の向上を図ることができる。
特に、冷媒に非共沸混合冷媒を用いているので、熱交換媒体の温度を冷媒の温度に近づけることができることから、より熱交換効率が向上する。その他の効果は実施形態1及び2と同様である。
〈その他の実施形態〉
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
また、上記各実施形態の冷媒として、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒のうちHFO−1234yf以外の冷媒を用いてもよい。具体的には、1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(「HFO−1225ye」といい、化学式はCF3−CF=CHFで表される。)、1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(「HFO−1234ze」といい、化学式はCF3−CH=CHFで表される。)、1,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(「HFO−1234ye」といい、化学式はCHF2−CF=CHFで表される。)、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン(「HFO−1243zf」といい、化学式はCF3−CH=CH2で表される。)、1,2,2−トリフルオロ−1−プロペン(化学式はCH3−CF=CF2で表される。)、2−フルオロ−1−プロペン(化学式はCH3−CF=CH2で表される。)等を用いることができる。
また、上記各実施形態の混合冷媒は、HFC−32に代えてHFC−125(ペンタフルオロエタン)を用いてもよい。上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒は、微燃性の冷媒ではあるが、発火するおそれがない訳ではない。そこで、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒に、難燃性の冷媒であるペンタフルオロエタンが加えられているので、発火のおそれを確実に除去することができる。
また、上記混合冷媒は、上記分子式で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、1,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン、1,2,2−トリフルオロ−1−プロペン、2−フルオロ−1−プロペン)に、HFC−134(1,1,2,2―テトラフルオロエタン)、HFC−134a(1,1,1,2―テトラフルオロエタン)、HFC−143a(1,1,1−トリフルオロエタン)、HFC−152a(1,1−ジフルオロエタン)、HFC−161(フルオロエタン)、HFC−227ea(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236fa(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロエタン)、HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)、メタン、エタン、プロパン、プロペン、ブタン、イソブタン、ペンタン、2−メチルブタン、シクロペンタン、ジメチルエーテル、ビス−トリフルオロメチル−サルファイド、二酸化炭素、ヘリウムのうち少なくとも1つを加えた混合冷媒を用いてもよい。
例えば、HFO−1234yfとHFC−32の2成分からなる混合冷媒を用いてもよい。例えば、78.2質量%のHFO−1234yfと、21.8質量%のHFC−32とからなる混合冷媒を用いることができる。なお、HFO−1234yfとHFC−32の混合冷媒は、HFO−1234yfの割合が70質量%以上94質量%以下でHFC−32の割合が6質量%以上30質量%以下であればよく、好ましくは、HFO−1234yfの割合が77質量%以上87質量%以下でHFC−32の割合が13質量%以上23質量%以下であればよく、更に好ましくは、HFO−1234yfの割合が77質量%以上79質量%以下でHFC−32の割合が21質量%以上23質量%以下であるのがよい。
また、HFO−1234yfとHFC−125の混合冷媒を用いてもよい。この混合冷媒において、HFC−125の割合は、10質量%以上であるのが好ましく、10質量%以上20質量%以下であるのが更に好ましい。
また、HFO−1234yfとHFC−32とHFC−125の3成分からなる混合冷媒を用いてもよい。この場合は、52質量%のHFO−1234yfと、23質量%のHFC−32と、25質量%のHFC−125とからなる混合冷媒を用いることができる。
また、本各実施形態では、ポリアルキレングリコール、ポリオールエステル、及びポリビニルエーテルの3種類の基油のうち少なくとも1種類を主成分とする冷凍機油を圧縮機(12)に用いることが可能である。例えば、本各実施形態の冷凍機油には、この3種類のうちポリビニルエーテルだけを主成分とする冷凍機油が用いられている。
本各実施形態の冷凍機油では、下記一般式(I)で表される構成単位を有するポリビニルエーテルを主成分とする冷凍機油が用いられている。この構造のポリビニルエーテルは、ポリビニルエーテルの中でも、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒との相溶性に優れている。
Figure 2009222362
一般式(I)において、R1、R2、及びR3は、水素又は炭素数が1以上8以下の炭化水素基を表している。R1、R2、及びR3は、同一でもよく、互いに異なっていてもよい。また、一般式(I)においては、構成単位毎において、R4が炭素数が1又は2のアルキル基が40%以上100%以下、炭素数が3又は4のアルキル基が0%以上60%以下の構成比を有している。
また、本各実施形態の冷凍機油は、40℃における動粘度が30cSt以上400cSt以下で、流動点が−30℃以下で、20℃における表面張力が0.02N/m以上0.04以下N/m以下で、15℃における密度が0.8g/cm以上1.8g/cm以下で、体積抵抗率が1010Ω・m以上1015 Ω・m以下で、気温30℃で相対湿度90%の雰囲気中における飽和水分量が2000ppm以上で、さらにアニリン点が所定の数値範囲内の値になっている。更に、本各実施形態の冷凍機油は、そこに含まれる塩素の濃度が50ppm以下になると共に、そこに含まれる硫黄の濃度が50ppm以下になっている。なお、これらの冷凍機油の物性値は、冷媒が溶解しない状態の冷凍機油自体の値である。
流動点の値は、「JIS K 2269」に規定された試験方法によって得られる。また、「アニリン点」は、例えば炭化水素系溶剤等の溶解性を示す数値であり、試料(ここでは冷凍機油)を等容積のアニリンと混合して冷やしたときに、互いに溶解し合えなくなって濁りがみえ始めたときの温度を表すものである。アニリン点の値は、「JIS K 2256」に規定された試験方法によって得られる。なお、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒と適合する樹脂材料は、冷凍機油のアニリン点を考慮して選定することが重要である。
また、本各実施形態では、冷凍機油の主成分となるポリビニルエーテルが、HFO−1234yfに対して比較的高い相溶性を有している。そして、冷凍機油の動粘度は、40℃において400cSt以下である。このため、HFO−1234yfが、冷凍機油にある程度溶解する。また、冷凍機油の流動点が−30℃以下であり、冷媒回路(10)における低温部位でも冷凍機油の流動性が確保できる。また、冷凍機油の表面張力が20℃において0.04N/m以下であるため、圧縮機(12)から吐出された冷凍機油が冷媒によって押し流されにくくなるような大きな油滴になりにくい。また、冷凍機油の密度が15℃において1.8g/cm以下であるため、密度が大きすぎて圧縮機(12)から吐出された冷凍機油が圧縮機(12)に戻りにくくなることが回避される。従って、圧縮機(12)から吐出された冷凍機油は、HFO−1234yfに溶解してHFO−1234yfと共に圧縮機(12)に戻ってくる。
また、冷凍機油の表面張力が20℃において0.02N/m以上であるため、圧縮機(12)内のガス冷媒中で小さな油滴になりにくく、圧縮機(12)から多量に冷凍機油が吐出されることがない。また、冷凍機油の密度が15℃において0.8g/cm以上であるため、密度が小さすぎて、圧縮機(12)から多量に冷凍機油が吐出されることが回避される。
このように、本各実施形態では、圧縮機(12)から冷媒と共に吐出される冷凍機油の量が低く抑えられ、また圧縮機(12)から吐出されてしまった冷凍機油は冷媒に溶け込んで戻ってくることになる。従って、圧縮機(12)における冷凍機油の貯留量を充分に確保することができる。
さらに、冷凍機油の動粘度が40℃において30cSt以上であるため、動粘度が低すぎて油膜強度が不十分になることがなく、潤滑性能が確保される。このように、本各実施形態では、圧縮機(12)において冷凍機油が不足することがなく、充分な油膜強度を確保することができる。このため、圧縮機(12)において潤滑不良が生じることが抑制される。
また、本各実施形態では、冷凍機油の飽和水分量が、気温30℃で相対湿度90%の雰囲気中において2000ppm以上であるため、冷凍機油の吸湿性が比較的高いものとなる。これにより、HFO−1234yf中の水分を冷凍機油によって有る程度捕捉することが可能となる。HFO−1234yfは、含有される水分の影響により、変質/劣化し易い分子構造を有する。よって、冷凍機油による吸湿効果により、このような劣化を抑制することができる。
また、本各実施形態では、冷凍機油のアニリン点が所定の数値範囲内の値となっている。つまり、樹脂によって構成された電動機(85)の絶縁材料の絶縁性が低下しない範囲のアニリン点の冷凍機油が用いられている。このため、冷凍機油の影響を受けて電動機(85)の絶縁材料の絶縁性が低下することが回避される。
また、本各実施形態では、冷媒の安定性に悪影響を及ぼすおそれのある塩素や硫黄の冷凍機油中における濃度を、50ppm以下に抑えている。このため、冷媒回路に充填されている冷媒のうち分解されるものの量が減少し、冷媒の分解により生成した物質に起因する金属部品の腐食や樹脂部品の劣化が抑えられる。
また、本各実施形態の冷凍機油には、添加剤として、酸捕捉剤、極圧添加剤、酸化防止剤、消泡剤、油性剤、及び銅不活性化剤が添加されている。なお、本各実施形態では上記6つの添加剤を全て使用しているが、各添加剤は必要に応じて添加すればよく、添加剤が1つだけであってもよい。個々の添加剤の配合量は、冷凍機油に含まれる割合が0.01質量%以上5質量%以下になるように設定されている。なお、酸捕捉剤の配合量、及び酸化防止剤の配合量は、0.05質量%以上3質量%以下の範囲が好ましい。
酸捕捉剤としては、フェニルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエーテル、アルキレングリコールグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド、α−オレフィンオキシド、エポキシ化大豆油などのエポキシ化合物を用いることができる。なお、これらの中で相溶性の観点から好ましい酸捕捉剤は、フェニルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエーテル、アルキレングリコールグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド、α−オレフィンオキシドである。アルキルグリシジルエーテルのアルキル基、及びアルキレングリコールグリシジルエーテルのアルキレン基は、分岐を有していてもよい。これらの炭素数は、3以上30以下であればよく、4以上24以下であればより好ましく、6以上16以下であれば更に好ましい。また、α−オレフィンオキシドは、全炭素数が4以上50以下であればよく、4以上24以下であればより好ましく、6以上16以下であれば更に好ましい。酸捕捉剤は、1種だけを用いてもよく、複数種類を併用することも可能である。
極圧添加剤としては、リン酸エステル類を含むものを用いることができる。リン酸エステル類としては、リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性リン酸エステル、及び酸性亜リン酸エステル等を用いることができる。また、極圧添加剤には、リン酸エステル類には、リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性リン酸エステル、及び酸性亜リン酸エステルのアミン塩を含むものを用いることもできる。
リン酸エステルには、トリアリールホスフェート、トリアルキルホスフェート、トリアルキルアリールホスフェート、トリアリールアルキルホスフェート、トリアルケニルホスフェート等がある。さらに、リン酸エステルの具体例としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ベンジルジフェニルホスフェート、エチルジフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、エチルジブチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、エチルフェニルジフェニルホスフェート、ジエチルフェニルフェニルホスフェート、プロピルフェニルジフェニルホスフェート、ジプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリエチルフェニルホスフェート、トリプロピルフェニルホスフェート、ブチルフェニルジフェニルホスフェート、ジブチルフェニルフェニルホスフェート、トリブチルフェニルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリデシルホスフェート、トリラウリルホスフェート、トリミリスチルホスフェート、トリパルミチルホスフェート、トリステアリルホスフェート、トリオレイルホスフェート等が挙げられる。
また、亜リン酸エステルの具体例としては、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、トリステアリルホスファイト、トリオレイルホスファイト等が挙げられる。
また、酸性リン酸エステルの具体例としては、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、テトラコシルアシッドホスフェート、イソデシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、トリデシルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、イソステアリルアシッドホスフェート等が挙げられる。
また、酸性亜リン酸エステルの具体例としては、ジブチルハイドロゲンホスファイト、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイドゲンホスファイト、ジステアリルハイドロゲンホスファイト、ジフェニルハイドロゲンホスファイト等が挙げられる。以上のリン酸エステル類の中では、オレイルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェートが特に適している。
また、リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性リン酸エステル又は酸性亜リン酸エステルのアミン塩に用いられるアミンのうちモノ置換アミンの具体例としては、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ベンジルアミン等が挙げられる。また、ジ置換アミンの具体例としては、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジラウリルアミン、ジステアリルアミン、ジオレイルアミン、ジベンジルアミン、ステアリル・モノエタノールアミン、デシル・モノエタノールアミン、ヘキシル・モノプロパノールアミン、ベンジル・モノエタノールアミン、フェニル・モノエタノールアミン、トリル・モノプロパノール等が挙げられる。また、トリ置換アミンの具体例としては、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリラウリルアミン、トリステアリルアミン、トリオレイルアミン、トリベンジルアミン、ジオレイル・モノエタノールアミン、ジラウリル・モノプロパノールアミン、ジオクチル・モノエタノールアミン、ジヘキシル・モノプロパノールアミン、ジブチル・モノプロパノールアミン、オレイル・ジエタノールアミン、ステアリル・ジプロパノールアミン、ラウリル・ジエタノールアミン、オクチル・ジプロパノールアミン、ブチル・ジエタノールアミン、ベンジル・ジエタノールアミン、フェニル・ジエタノールアミン、トリル・ジプロパノールアミン、キシリル・ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等が挙げられる。
また、上記以外の極圧添加剤を添加することも可能である。例えば、モノスルフィド類、ポリスルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、チオスルフィネート類、硫化油脂、チオカーボネート類、チオフェン類、チアゾール類、メタンスルホン酸エステル類等の有機硫黄化合物系の極圧添加剤、チオリン酸トリエステル類等のチオリン酸エステル系の極圧添加剤、高級脂肪酸、ヒドロキシアリール脂肪酸類、多価アルコールエステル類、アクリル酸エステル類等のエステル系の極圧添加剤、塩素化炭化水素類、塩素化カルボン酸誘導体等の有機塩素系の極圧添加剤、フッ素化脂肪族カルボン酸類、フッ素化エチレン樹脂、フッ素化アルキルポリシロキサン類、フッ素化黒鉛等の有機フッ素化系の極圧添加剤、高級アルコール等のアルコール系の極圧添加剤、ナフテン酸塩類(ナフテン酸鉛等)、脂肪酸塩類(脂肪酸鉛等)、チオリン酸塩類(ジアルキルジチオリン酸亜鉛等)、チオカルバミン酸塩類、有機モリブデン化合物、有機スズ化合物、有機ゲルマニウム化合物、ホウ酸エステル等の金属化合物系の極圧添加剤を用いることが可能である。
また、酸化防止剤としては、フェノール系の酸化防止剤やアミン系の酸化防止剤を用いることができる。フェノール系の酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(DBPC)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール等が挙げられる。また、アミン系の酸化防止剤としては、N,N’−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、N.N’−ジ−フェニル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。なお、酸化防止剤には、酸素を捕捉する酸素捕捉剤も用いることができる。
また、銅不活性化剤としては、ベンゾトリアゾールやその誘導体等を用いることができる。消泡剤としては、ケイ素化合物を用いることができる。油性剤としては、高級アルコール類を用いることができる。
また、本各実施形態の冷凍機油には、必要に応じて、耐荷重添加剤、塩素捕捉剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、防錆剤、安定剤、腐食防止剤、及び流動点降下剤等を添加することも可能である。個々の添加剤の配合量は、冷凍機油に含まれる割合が0.01質量%以上5質量%以下であればよく、0.05質量%以上3質量%以下であることが好ましい。
また、上記冷凍機油は、ポリアルキレングリコール、ポリオールエステル、及びポリビニルエーテルの3種類の基油のうちポリオールエステルだけを主成分とする冷凍機油であってもよい。ポリオールエステルには、「脂肪族多価アルコールと直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪酸とのエステル」、「脂肪族多価アルコールと直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪酸との部分エステル」、及び「脂肪族多価アルコールと炭素数が3以上9以下の直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪酸との部分エステルと、脂肪族二塩基酸若しくは芳香族二塩基酸とのコンプレックスエステル」のうちの何れかが用いられている。これらのポリオールエステルは、ポリオールエステルの中でも、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒との相溶性に優れている。
「脂肪族多価アルコールと直鎖状又は分岐鎖状の脂肪酸とのエステル又は部分エステル」を形成する脂肪族多価アルコールには、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール等を用いることができる。このうち脂肪族多価アルコールとしては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、及びトリペンタエリスリトールが好ましい。
また、脂肪酸には、炭素数が3以上12以下のものを用いることができ、例えばプロピオン酸、酪酸、ピバリン酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、イソ吉草酸、ネオペンタン酸、2−メチル酪酸、2−エチル酪酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、2,2−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸を用いることができる。脂肪酸としては、炭素数が5以上12以下の脂肪酸が好ましく、炭素数が5以上9以下の脂肪酸が更に好ましい。具体的には、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、2,2−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸等が好ましい。
また、「脂肪族多価アルコールと炭素数が3以上9以下の直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪酸との部分エステルと、脂肪族二塩基酸若しくは芳香族二塩基酸とのコンプレックスエステル」では、炭素数が5以上7以下の脂肪酸が好ましく、炭素数が5又は6の脂肪酸が更に好ましい。具体的には、吉草酸、ヘキサン酸、イソ吉草酸、2−メチル酪酸、2−エチル酪酸又はその混合物が好ましい。また、炭素数が5の脂肪酸と炭素数が6の脂肪酸を重量比で10:90以上90:10以下の割合で混合した脂肪酸を使用することができる。
また、脂肪族二塩基酸には、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、ドコサンナ二酸がある。また、芳香族二塩基酸には、フタル酸、イソフタル酸がある。コンプレックスエステルを調製するためのエステル化反応は、多価アルコールと二塩基酸を所定の割合で反応させて部分エステル化した後に、その部分エステルと脂肪酸とを反応させる。なお、二塩基酸と脂肪酸の反応順序を逆にしてもよく、二塩基酸と脂肪酸を混合してエステル化に供してもよい。

また、本各実施形態の圧縮機(12)で用いられる冷凍機油は、ポリアルキレングリコール、ポリオールエステル、及びポリビニルエーテルの3種類の基油のうちポリアルキレングリコールだけを主成分とする冷凍機油であってもよい。
つまり、分子式2:R1(R2)(R3O)R4(但し、m及びnは整数で、R1及びR4は、水素、炭素数が1以上6以下のアルキル基、又はアリール基を表し、R2及びR3は、炭素数が1以上4以下のアルキル基を表す。)で表される分子構造のポリアルキレングリコールが用いられている。この分子構造のポリアルキレングリコールは、ポリアルキレングリコールの中でも、上記分子式1で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒との相溶性に優れている。
また、上記実施形態について、ポリアルキレングリコール、ポリオールエステル、及びポリビニルエーテルのうち2つ以上を主成分とする冷凍機油を用いてもよい。
また、上記実施形態について、ケイ酸や合成ゼオライトが乾燥剤として充填された乾燥機を冷媒回路(10)に設けてもよい。
また、上記各実施形態においては、冷媒の流れを切り換えて室内熱交換器(11)等を常に所謂対向流となるようにしたが、図9に示す従来の空気調和装置のように、冷房運転時と暖房運転時とで室内熱交換器(11)等における冷媒流れの切り換わりに対応して空気の流れを切り換えてもよい。
また、上記上記各実施形態においては、熱交換媒体は空気としてが、熱交換媒体は水などの媒体であってもよいことは勿論である。
また、上記上記各実施形態の室内熱交換器(11)等は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器としたが、プレート熱交換器などであってもよい。
また、上記各実施形態において、室外熱交換器(15)のみを常に所謂対向流となるように構成してもよい。
また、本発明の冷凍装置は、空気調和装置に限られず、冷蔵庫や冷凍コンテナなど冷凍装置などであってもよい。
また、本発明の冷凍装置は、空気調和装置に限られず、給湯機や床暖房装置などの暖房専用装置などであってもよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、非共沸混合冷媒を用いて冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍装置について有用である。
図1は、本発明の実施形態1に係る空気調和装置の冷媒回路図である。 図2は、実施形態1に係る空気調和装置の冷媒回路が行う冷凍サイクルのT−S線図である。 図3は、本発明の実施形態2に係る空気調和装置の冷媒回路図である。 図4は、実施形態2に係る空気調和装置の冷媒回路が行う冷凍サイクルのT−S線図である。 図5は、本発明の実施形態3に係る空気調和装置の冷媒回路図である。 図6は、実施形態3に係る空気調和装置の冷媒回路が行う冷凍サイクルのT−S線図である。 図7は、本発明の実施形態4に係る空気調和装置の冷媒回路図である。 図8は、実施形態4に係る空気調和装置の冷媒回路が行う冷凍サイクルのP−h線図である。 図9は、従来の空気調和装置の冷媒回路図である。 図10は、従来の空気調和装置の冷媒回路が行う冷凍サイクルのT−S線図である。
符号の説明
1 空気調和装置(冷凍装置)
10 冷媒回路
11 室内熱交換器(利用側の熱交換器)
12 圧縮機(圧縮機構)
15 室外熱交換器(熱源側の熱交換器)
21 エジェクタ

Claims (9)

  1. 圧縮機構(12)と熱源側の熱交換器(15)と膨張機構(21)と利用側の熱交換器(11)とが順に接続されて冷媒循環が可逆な冷媒回路(30)を備えた冷凍装置であって、
    上記冷媒回路(30)の冷媒が非共沸混合冷媒で構成される一方、
    上記熱源側及び利用側の両熱交換器(11,15)の少なくとも何れか一方の熱交換器(11)において、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になるように構成されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記非共沸混合冷媒は、分子式1:C3HmFn(但し、m及びnは1以上5以下の整数で、m+n=6の関係が成立する。)で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である
    ことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記分子式1:C3HmFn(但し、m及びnは1以上5以下の整数で、m+n=6の関係が成立する。)で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒は、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンである
    ことを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項2において、
    上記非共沸混合冷媒は、上記分子式1:C3HmFn(但し、m及びnは1以上5以下の整数で、m+n=6の関係が成立する。)で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒と、ジフルオロメタンとを含む混合冷媒である
    ことを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項2において、
    上記非共沸混合冷媒は、上記分子式1:C3HmFn(但し、m及びnは1以上5以下の整数で、m+n=6の関係が成立する。)で表され且つ分子構造中に二重結合を1個有する冷媒と、ペンタフルオロエタンとを含む混合冷媒である
    ことを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項において、
    上記膨張機構は、利用側の熱交換器(11)で凝縮した冷媒が流れる駆動流路(21a)と、熱源側の熱交換器(15)で蒸発した冷媒が上記駆動流路(21a)を流れる高圧冷媒により吸引されて流れる吸引流路(21b)と、該吸引流路(21b)を流れる冷媒と上記駆動流路(21a)を流れる冷媒とを合流させて噴出する噴出流路(21c)とを有するエジェクタ(21)により構成され、
    上記冷媒回路(30)は、上記エジェクタ(21)の噴出流路(21c)から噴出した冷媒を液冷媒及びガス冷媒に分離する気液分離器(22)を備え、
    暖房運転時に上記圧縮機構(12)から吐出された冷媒が利用側の熱交換器(11)で凝縮し、エジェクタ(21)で減圧された後、気液分離器(22)で液冷媒とガス冷媒とに分離され、液冷媒が熱源側の熱交換器(15)で蒸発してエジェクタ(21)に流れ、気液分離器(22)のガス冷媒が圧縮機構(12)に戻る一方、
    冷房運転時に上記圧縮機構(12)から吐出された冷媒が気液分離器(22)を経て熱源側の熱交換器(15)で凝縮し、エジェクタ(21)で減圧された後、利用側の熱交換器(11)で蒸発して圧縮機構(12)に戻る
    ことを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1〜5の何れか1項において、
    上記冷媒回路(30)は、上記熱源側の熱交換器(15)の一端と利用側の熱交換器(11)の一端とが切換可能に接続されて両熱交換器(15,11)の一方で凝縮した冷媒が流れる駆動流路(21a)と、上記利用側の熱交換器(11)の一端と熱源側の熱交換器(15)の一端とが切換可能に接続されて両熱交換器(11,15)の他方で蒸発した冷媒が上記駆動流路(21a)を流れる高圧冷媒により吸引されて流れる吸引流路(21b)と、該吸引流路(21b)を流れる冷媒と上記駆動流路(21a)を流れる冷媒とを合流させて噴出する噴出流路(21c)とを有するエジェクタ(21)を備えると共に、上記エジェクタ(21)の噴出流路(21c)から噴出した冷媒を液冷媒及びガス冷媒に分離する気液分離器(22)を備え、
    上記膨張機構は、上記エジェクタ(21)と補助膨張機構(27)とより構成され、
    上記気液分離器(22)は、容器(22d)と、該容器(22d)に形成されてエジェクタ(21)の噴出流路(21c)が接続される冷媒流入口(22a)と、上記容器(22d)に形成されて気液分離後の液冷媒が流出する液流出口(22c)と、上記容器(22d)に形成されてガス冷媒が流出するガス流出口(22b)とを備え、
    上記気液分離器(22)の液流出口(22c)が補助膨張機構(27)を介して上記熱源側の熱交換器(15)の他端と利用側の熱交換器(11)の他端とに切換可能に接続され、上記気液分離器(22)のガス流出口(22b)が上記圧縮機構(12)の吸入側に接続され、
    上記圧縮機構(12)の吐出側が上記熱源側の熱交換器(15)の他端と利用側の熱交換器(11)の他端とに切換可能に接続されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項において、
    上記利用側の熱交換器(11)は、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になる
    ことを特徴とする冷凍装置。
  9. 請求項1〜7の何れか1項において、
    上記熱源側の熱交換器(15)と利用側の熱交換器(11)とは、常に冷媒の流入側が該冷媒と熱交換する熱交換媒体の出口側になり、常に冷媒の流出側が熱交換媒体の入口側になる
    ことを特徴とする冷凍装置。
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