JP2009220854A - 紙カップ - Google Patents

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Abstract

【課題】紙カップを構成する石油化学物質を環境に配慮したバイオマス由来の資材に極力置換するとともに、成形時のクラックによる底部からの液漏れを防止できる紙カップを提供する。
【解決手段】底材301は、最外面となる紙層7と最内面となる乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層9との間に変性ポリオレフィン樹脂から成る中間層11が積層された積層シートを略円形状に打ち抜いたものである。底材301に絞り加工を施して環状脚部302を形成すると、折り曲げ部303の熱可塑性樹脂層9にクラック13が発生するが、紙層7と熱可塑性樹脂層9の間には中間層11が存在するため、クラック13から染みこんだ液体は紙層7に浸透しない。
【選択図】図3

Description

本発明は、紙カップに関し、更に詳しくは、環境に配慮した乳酸系樹脂を含む積層材から成る紙カップに関するものである。
図4は従来の紙カップの一実施例を示す斜視図、図5は紙カップの縦断面図(図4のX−X断面)、図6は紙カップの展開図、図7は紙カップを構成する底部の斜視図である。図6に示すように、紙カップ1は、略扇形状の胴材201と略円形状の底材301とから組み立てられる。
図4〜図7を用いて紙カップの組立方法について説明する。先ず、胴材201の一端に他端を重ね合わせて接合して略円筒状の胴部20を形成する。一方、図7のように底材301の内面を上向きにした状態で外周縁部を下向きに起立させ、環状脚部302を形成して底部30とする。次に、環状脚部302の外周面(外周縁部の内面)を胴部20の下端部内面に接合すると共に側面部302を覆うように胴部20の下端縁部を内方に折り曲げて底部30の環状脚部302の内面(外周縁部の外面)に接合(図5の斜線で表示)し、胴部20の上端部に外カール部21を形成して紙カップ1を製造する。
紙カップの材料構成は、基材層を紙とし、最内層に熱可塑性樹脂層を設けた構成が一般的であり、ここでいう接合とは、胴材201及び底材301の最内層を構成する熱可塑性樹脂層をヒートシールすることである。また、基材層と最内層の間に、アルミニウム箔等のバリア層を設けた材料構成のものもある。
このような材料構成の紙カップでは、最内層の熱可塑性樹脂層には、ヒートシール性、柔軟性などの観点から主にポリエチレン樹脂が使用されており、一般的に、層構成が、外側から順に、紙層/ポリエチレン樹脂層のような材料構成、或いは、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層のような材料構成、或いは、ポリエチレン樹脂層/紙層/接着層/アルミニウム箔/ポリエチレン樹脂層のような材料構成が知られている。
しかしながら、ポリエチレン樹脂は石油化学物質由来の樹脂であり、使用後廃棄する際、燃焼により地球温暖化の原因の一つといわれる炭酸ガスを放出するという問題がある。また、ポリエチレン樹脂は自然環境下で殆ど分解されず、地中に残留して環境破壊の原因になるという問題もある。
そこで、近年、原材料として再生可能な資源、すなわち「バイオマス」への関心が急速に高まってきており、多様なバイオマス由来の資材が製造されている。中でもポリ乳酸は、トウモロコシ、サトウキビ等の植物から抽出されたでんぷんを発酵させて得られた乳酸を、触媒や熱により重合させたバイオマス由来の資材であり、通常の環境では安定しているが、堆肥中等では加水分解により低分子化された後、微生物により速やかに分解され、燃焼時の炭酸ガス排出量も少ないため、環境に対する負荷の少ないポリマーとして注目を集めている。また、近年ではポリ乳酸の原料であるL−乳酸が発酵法により大量に且つ安価に製造されるようになり、熱溶着性、透明性、コスト等の点で他の生分解性樹脂よりも優れているため、その利用分野の拡大が期待されている。
石油化学物質由来の資材をポリ乳酸に置換した紙カップも種々提案されており、例えば特許文献1には、紙基材から成る底部と胴部を備えた紙カップにおいて、紙基材の一方の面に一軸ないし二軸方向に延伸した熱接着性のポリ乳酸フィルムを積層した紙カップが開示されている。また、特許文献2には、胴材の貼り合わせ部の両面にポリ乳酸樹脂から成る熱可塑性樹脂層を形成して貼り合わせ部の熱接着性を向上させた生分解性紙カップが開示されている。
特開2003−26143号公報 特開2005−96814号公報
ところで、図7のように外周縁部を下向きに折り曲げ加工(絞り加工)される底材301には、絞り加工時に折り曲げ部303や環状脚部302の絞り襞304部分に大きな機械的ストレスが掛かる。しかし、ポリ乳酸樹脂は脆く破断強度が小さいため、熱可塑性樹脂層にポリ乳酸樹脂を用いた場合、折り曲げ部303や絞り襞304付近の熱可塑性樹脂層にクラックが発生してしまい、紙カップ内に注入された液体が紙層を介して外部に漏出するという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑み、紙カップを構成する石油化学物質を環境に配慮したバイオマス由来の資材に極力置換するとともに、成形時のクラックによる底部からの液漏れを防止できる紙カップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、紙層と、最内層である乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層と、を少なくとも含む積層体で形成された、略扇形状の胴材及び略円形状の底材から構成され、前記胴材の一方の端縁を他方の端縁に重ね合わせて接合して成る胴部の下部端縁を内側に折り曲げ、前記底材の外周端縁を下向きに起立させて成る底部の外周縁部を挟み込んだ後、前記胴部の内面と前記底部の外周縁部とを熱接着して形成される紙カップにおいて、前記底材を形成する積層体は、前記紙層と前記熱可塑性樹脂層との間に変性ポリオレフィン樹脂から成る中間層を有することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の紙カップにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂が、アクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の紙カップにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂が、メタクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の紙カップにおいて、前記熱可塑性樹脂層が、少なくとも乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂とを含むことを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、底材を構成する積層体の、紙層と乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層との間に、柔軟性に富み破断強度の高い変性ポリオレフィン樹脂から成る中間層を設けたので、絞り加工時に加わる機械的ストレスにより底材の熱可塑性樹脂層にクラックが発生しても、紙カップ内の液体は中間層でせき止められて紙層には浸透しなくなる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の紙カップにおいて、変性ポリオレフィン樹脂として、アクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体を用いることにより、紙層と乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層との両方に対する密着性が向上した中間層となる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成の紙カップにおいて、変性ポリオレフィン樹脂として、メタクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体を用いることにより、紙層と乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層との両方に対する高い密着性と、高い柔軟性及び破断強度を兼ね備えた中間層となり、紙カップの底部からの液漏れをより一層効果的に抑制するとともに、熱可塑性樹脂層と中間層との剥離も防止できる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の紙カップにおいて、熱可塑性樹脂層として、少なくとも乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂とを含む樹脂組成物を用いることにより、バイオマス材料である乳酸系樹脂を使用して環境に対する負荷を低減しつつ、ポリオレフィン樹脂により乳酸系樹脂の脆さが緩和されて加工性にも優れた紙カップとなる。
以下、図面を参照しながら本発明の紙カップについて説明する。図1は本発明の紙カップに用いられる底材の断面図である。底材301は、最外面となる紙層7と最内面となる熱可塑性樹脂層9との間に中間層11が積層された積層シートを略円形状に打ち抜いたものである。
次に、底材301の構成について詳細に説明する。基材層である紙層7には、目付量200〜350g/m2のカップ原紙が用いられ、必要に応じて表面に文字、図形、記号、模様等の所望の印刷模様から成る印刷層やトップコート層を設けても良い。
熱可塑性樹脂層9は、熱によって溶融して相互に融着し得る(ヒートシール性を有する)ものである。本発明においては、熱可塑性樹脂層9として、ポリ乳酸(PLA)を主成分とする乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂とを含有する樹脂組成物(以下、乳酸系組成物という)を用いている。
乳酸系樹脂とは、L−乳酸単位及び/又はD−乳酸単位を少なくとも50モル%以上、好ましくは75モル%以上含む重合体を意味しており、さらに好ましくは乳酸単位が100モル%のポリ乳酸が用いられる。乳酸系樹脂は、乳酸の重縮合や乳酸の環状二量体であるラクチドの開環重合により合成される。なお、乳酸と共重合可能な他のモノマーが共重合されたものでも良い。また、重合体の性質を著しく損なわない範囲で他の樹脂、添加物等が混合された組成物であっても良い。
乳酸と共重合可能なモノマーとしては、グリコール酸、カプロン酸等のヒドロキシカルボン酸類、ブタンジオール、エチレングリコール等の脂肪族多価アルコール類、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族多価カルボン酸が挙げられる。乳酸系樹脂がコポリマーの場合、コポリマーの配列の様式は、ランダム共重合体、交差共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれの様式でも良い。
さらに、これらは少なくとも一部が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール/プロピレングリコール共重合体、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の二官能基以上の多価アルコール、キシリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート等のような多価イソシアネートやセルロース、アセチルセルロースやエチルセルロース等のような多糖類等が共重合されたものでも良く、少なくとも一部が、環状、分岐状、星形、三次元網目構造等の何れの構造をとっても良く、何ら制限はない。
一方、乳酸系樹脂単体では硬くて脆く、破断強度が小さいため、ポリオレフィン樹脂を混合することで加工性を向上させている。ポリオレフィン樹脂とは、炭素原子数が2〜20のオレフィンから導かれる繰返し単位からなる重合体を意味するものであり、具体的には炭素原子数が2〜20のオレフィンから選ばれるオレフィンの単独重合体または共重合体である。また、これらオレフィンの重合体の混合物を含む。このポリオレフィンのセグメントが立体規則性を有する場合は、アイソタクティックポリオレフィン、シンジオタクティックポリオレフィンのいずれであってもよい。
炭素原子数が2〜20のオレフィンとしては、例えば直鎖状または分岐状のα−オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、非共役ジエンなどが挙げられる。直鎖状または分岐状のα−オレフィンとして具体的には、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10のものが挙げられる。
環状オレフィンとしては、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサンなどの炭素原子数が3〜20、好ましくは5〜15のものが挙げられる。芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレンが挙げられる。
共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエンなどの炭素原子数が4〜20、好ましくは4〜10のものが挙げられる。非共役ジエンとしては、例えば1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン(DMDT)、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10のものが挙げられる。
また、乳酸系樹脂の平均分子量、及び添加するポリオレフィン樹脂の添加量や種類を適切に選択することにより、耐衝撃性や剛性、耐熱性その他の物性とのバランスを取ることができる。特に耐熱性、耐衝撃性の向上した乳酸系組成物を得る場合には、乳酸系樹脂として重量平均分子量(Mw)が2 ,000〜1,000,000のポリ乳酸を用いることがさらに好ましい。一方、ポリオレフィン樹脂としてはガラス転移点(Tg)が低いものを選ぶことにより、耐熱性と耐衝撃性を併せて持つ樹脂組成物を得ることができる。具体的には、ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、アタクティックブロックポリプロピレンなどから選ばれる結晶化速度の速いポリオレフィン(Mw:5,000〜1,000,000)を少なくとも1種用いることが好ましく、アイソタクティックポリプロピレンがさらに好ましい。また、耐衝撃性を向上させるために、ポリオレフィン樹脂として炭素原子数が2〜20のオレフィンから選ばれるオレフィンの共重合体を使用することが好ましい。
また、乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂との相溶性を向上させて両者がよく分散した乳酸系組成物となるように、さらに変性ポリオレフィン樹脂が添加されていても良い。変性ポリオレフィン樹脂は、主成分であるポリオレフィンの一部を共重合、共縮合等により他の物質(モノマー)で置換するか、或いは適当な物質(モノマー)を局部的に反応させるなどの方法により変性したポリオレフィン樹脂である。好ましい変性ポリオレフィン樹脂としては、ポリオレフィンセグメントとオレフィン以外の極性を有するセグメントとがブロック状及び/又はグラフト状及び/又はランダム状に結合している構造を有する共重合体であり、例えばプロピレン系ポリオレフィンセグメントと乳酸を構成成分として含むセグメントとの共重合体、エチレン系ポリオレフィンセグメントとアクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとの共重合体、プロピレン系ポリオレフィンセグメントとアクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとの共重合体が挙げられる。
乳酸系組成物中のポリオレフィン樹脂及び変性ポリオレフィン樹脂の割合が多くなるほど破断強度は高くなるため、底材301の絞り加工時において熱可塑性樹脂層9にクラックが発生しにくくなる反面、バイオマス材料である乳酸系樹脂の割合が低下するため環境負荷は大きくなる。そのため、加工性と環境負荷とのバランスを考慮して乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂及び変性ポリオレフィン樹脂との混合割合を決定すれば良い。
本発明で用いられる乳酸系組成物の調整方法としては、例えば上記の乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂とを、必要に応じて変性ポリオレフィン樹脂を加えて押出機、ニーダーを用いて溶融混練する方法等の、従来公知の任意の方法が採用できる。
また、例えば加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度その他を改良、改質する目的で、熱可塑性樹脂層9を構成する乳酸系組成物に、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができる。一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等を挙げることができ、更には、改質用樹脂等も使用することができる。
中間層11は、底材301を絞り加工する際に熱可塑性樹脂層9にクラックが発生したとき、紙カップ内に注入された液体が紙層7に漏出しないようにするものである。そのため、中間層11は、紙層7と乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層9の両方に対する高い密着性と、絞り加工時にクラックを生じない柔軟性とを併せ持つ必要がある。このような材質としては、前述した変性ポリオレフィン樹脂が使用できる。特に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル酸等の不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれるモノマーとグラフト重合させた酸変性ポリエチレン、酸変性ポリプロピレン、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)等の酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂の中でも、乳酸系樹脂を含む熱可塑性樹脂層9との密着性に優れた、アクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体が好適に用いられ、EMAAのようなメタクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体が特に好ましい。エチレン系ポリオレフィンブロックとメタクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとの重合割合は、熱可塑性樹脂層9として用いる乳酸系組成物に対する密着性を考慮して適宜設定することができる。
上述した中間層11及び熱可塑性樹脂9を、溶融押出し法により紙層7の内面に順次積層して得られた積層体を略円形状に打ち抜いて底材301とする。熱可塑性樹脂層9の厚みとしては、ヒートシール性等を考慮すると20μm〜80μmの範囲にあることが好ましい。また、中間層11の厚みとしては、紙層7への液体の漏出防止効果を考慮すると20μm〜40μmの範囲にあることが好ましい。底材301の代表的な構成を例示するならば、カップ原紙(目付量220〜290g/m2)/エチレン・メタクリル酸共重合体20μm/乳酸系組成物40μmを挙げることができる。
図2は本発明の紙カップに用いられる胴材の断面図である。胴材201は、最外面となる紙層7の内面に熱可塑性樹脂層9が積層された積層シートを略扇形状に打ち抜いたものである。紙層7及び熱可塑性樹脂層9の材質については、紙層7の目付量や熱可塑性樹脂層9の厚みが異なるものの、底材301と同様であるため説明を省略する。
胴材201は、扇形の端部同士を接合した後、上端を外カール加工されるとともに下端を底材301の環状脚部302(図7参照)に沿って内曲げ加工される。しかし、外カール加工及び内曲げ加工時に胴材201に掛かる機械的ストレスは、底材301の絞り加工時に掛かる機械的ストレスに比べて小さいため、胴材201には中間層11を設けなくとも熱可塑性樹脂層9にクラックが生じるおそれはない。胴材201の代表的な構成としては、カップ原紙(目付量160〜220g/m2)/乳酸系組成物40μmを挙げることができる。
なお、胴材201、底材301は上記した構成に限定されるものではなく、例えば金属箔や金属または金属酸化物を蒸着した蒸着膜から成るバリア層、或いは各層を接着するためのアンカーコート層やドライラミネート層等の接着層を、紙カップに要求される強度や内容物の種類に応じて適宜含んでいても良い。
こうして得られた底材301に、絞り加工により環状脚部302を形成して底部30とした後、胴材201により形成された胴部20と接合して紙カップ1(図4参照)を製造する。図3は絞り加工された底材301の折り曲げ部303周辺の拡大断面図である。熱可塑性樹脂層9にポリ乳酸樹脂を用いた場合、図3に示すように、底材301に絞り加工を施して環状脚部302を形成すると、折り曲げ部303の熱可塑性樹脂層9にクラック13が発生する。しかし、紙層7と熱可塑性樹脂層9の間には中間層11が存在するため、クラック13から染みこんだ液体は中間層11でせき止められて紙層7には浸透しない。なお、環状脚部302に生じる絞り襞304(図7参照)においても、折り曲げ部303と同様に熱可塑性樹脂層9にクラック13が発生するが、中間層11により紙層7への浸透を効果的に防止できる。
従って、本発明によれば、底材301の絞り加工時に熱可塑性樹脂層9にクラックが発生しても、紙カップ内の液体が紙層7を介して外部へ染み出すおそれのない紙カップを提供できるものである。なお、紙カップの組立方法については従来例と全く同様であるため説明を省略する。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。以下、実施例を用いて本発明の構成を更に具体的に説明する。
本発明の紙カップに用いられる底材の液漏れ防止効果について評価した。紙層7(目付量240g/m2、日本製紙製CUP−N)の内面に、中間層11として組成の異なる3種類の変性ポリオレフィン樹脂を厚さ20μmで積層し、さらに熱可塑性樹脂層9として乳酸系樹脂(商品名レイシア、三井化学製)、ポリエチレン系樹脂(プライムポリマー製)から成る乳酸系組成物を40μm積層した図1に示す底材301を作製し、本発明1〜3とした。また、中間層11を設けずに熱可塑性樹脂層9として上記の乳酸系組成物を60μm積層した底材301を作製し、比較例1とした。さらに、中間層11として低密度ポリエチレン(商品名ミラソン16P、三井化学製)を厚さ20μmで積層し、熱可塑性樹脂層9として上記の乳酸系組成物を40μm積層した底材301を作製し、比較例2とした。
上記5種類の底材301をカップ成型機に供給し、絞り加工により底材301の外周縁部を下向きに起立させて環状脚部302を形成し、底部30を作製した。次に、成型された底部30の内面側(熱可塑性樹脂層9側)にミクロチェック液(日本コーザイ製)を塗布した。約30分放置後に底部30の外面側(紙層7側)からの液漏れの有無を目視により確認した。評価は各試験区とも200個中の液漏れが発生した個数で表示した。また、熱可塑性樹脂層9と中間層11との間の層間剥離の有無も併せて調査した。試験結果を中間層11の種類と併せて表1に示す。
Figure 2009220854
※1;三井・デュポンポリケミカル製(商品名エルバロイ1820AC)
※2;三井・デュポンポリケミカル製(商品名ニュクレルAN4231C)
※3;三井・デュポンポリケミカル製(商品名ニュクレルAN4228C)
※4;三井化学製(商品名ミラソン16P、三井化学製)
表1から明らかなように、変性ポリオレフィン樹脂から成る中間層11を設けた本発明1〜3では、ミクロチェック液の漏出は200個中0〜12個に低減した。特に、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)を用いた本発明2及び3では200個中ミクロチェック液の漏出が発生したものは無かった。
一方、中間層11を設けなかった比較例1では、折り曲げ部303及び絞り襞304部分において紙層7へのミクロチェック液の漏出が200個中14個に認められた。また、低密度ポリエチレンから成る中間層11を用いた比較例2では、熱可塑性樹脂層9と中間層11との密着性が低いため顕著な層間剥離が認められた。これにより、変性ポリオレフィン樹脂から成る中間層11により液漏れが効果的に抑制され、特にメタクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体を用いて中間層11を形成した場合に液漏れ防止効果が顕著になることが確認された。
なお、本発明3では、熱可塑性樹脂層9と中間層11との間に若干の層間剥離が発生し、ミクロチェック液が熱可塑性樹脂層9と中間層11の層間まで浸透していた。一方、本発明3と同様にEMAAを中間層11に用いた本発明2では層間剥離現象が認められなかった。この理由としては、本発明2及び3で用いたEMAA中のメタクリル酸濃度が異なっており、本発明2で用いたEMAA(メタクリル酸濃度3%)の方が、本発明3で用いたEMAA(メタクリル酸濃度4%)に比べて本実施例で用いた乳酸系組成物との密着性が高かったためであると考えられる。
本発明は、紙層と、最内層である乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層と、を少なくとも含む積層体で形成された、略扇形状の胴材及び略円形状の底材から構成され、前記胴材の一方の端縁を他方の端縁に重ね合わせて接合して成る胴部の下部端縁を内側に折り曲げ、底材の外周端縁を下向きに起立させて成る底部の外周縁部を挟み込んだ後、胴部の内面と底部の外周縁部とを熱接着して形成される紙カップにおいて、底材を形成する積層体は、紙層と熱可塑性樹脂層との間に変性ポリオレフィン樹脂から成る中間層を有するものである。
これにより、機械的ストレスに弱い乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層を用いた場合でも、紙層と熱可塑性樹脂層との間にある中間層により液漏れが発生しなくなるため、バイオマス材料である乳酸系樹脂を使用して環境負荷を低減しつつ、性能的にも満足できる紙カップを提供することができる。
また、アクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体、特にメタクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有するエチレン・メタクリル酸共重合体を中間層に用いることで、液漏れをより確実に防止可能となる。さらに、熱可塑性樹脂層と中間層との剥離も防止されるため、紙カップ製造時の歩留まりも向上する。
は、本発明の紙カップを構成する底材の断面図である。 は、本発明の紙カップを構成する胴材の断面図である。 は、絞り加工した底材の折り曲げ部付近の部分断面図である。 は、従来の紙カップの一実施例を示す斜視図である。 は、従来の紙カップの縦断面図である。 は、従来の紙カップの展開図である。 は、紙カップの底材を絞り加工により成型した底部の斜視図である。
符号の説明
1 紙カップ
7 紙層
9 熱可塑性樹脂層
11 中間層
13 クラック
20 胴部
21 外カール部
30 底部
40 蓋部
201 胴材
301 底材
302 環状脚部
303 折り曲げ部
304 絞り襞

Claims (4)

  1. 紙層と、最内層である乳酸系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層と、を少なくとも含む積層体で形成された、略扇形状の胴材及び略円形状の底材から構成され、
    前記胴材の一方の端縁を他方の端縁に重ね合わせて接合して成る胴部の下部端縁を内側に折り曲げ、前記底材の外周端縁を下向きに起立させて成る底部の外周縁部を挟み込んだ後、前記胴部の内面と前記底部の外周縁部とを熱接着して形成される紙カップにおいて、
    前記底材を形成する積層体は、前記紙層と前記熱可塑性樹脂層との間に変性ポリオレフィン樹脂から成る中間層を有することを特徴とする紙カップ。
  2. 前記変性ポリオレフィン樹脂が、アクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の紙カップ。
  3. 前記変性ポリオレフィン樹脂が、メタクリル酸単位を構成成分として含むセグメントとエチレン系ポリオレフィンブロックを有する共重合体であることを特徴とする請求項2に記載の紙カップ。
  4. 前記熱可塑性樹脂層が、少なくとも乳酸系樹脂とポリオレフィン樹脂とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の紙カップ。
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