JP2009220196A - 歯車加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】面取り用のラックを有していても、小型化が可能な歯車加工装置を提供する。
【解決手段】加工対象となる歯車を回転自在に保持する保持ユニット2と、面取り用のラック4と、ラック4を、歯車Gに噛み合わせた状態で、保持ユニット2に対し相対的に往復動させる油圧シリンダ3と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯車の面取り加工に用いる歯車加工装置に関する。
歯車の加工には種々の段階があり、切削加工によりおおよその形状が形成された後、面取り加工、バリ取り加工を経てシェービング加工により仕上げが行われる。このうち、面取り加工としては、例えば、特許文献1に記載の方法が提案されている。この文献に記載の面取り方法においては、互いに歯が向き合うように配置された2つの研磨用ラックを平行に配置し、その間に歯車を配置する。そして、歯車を回転可能に保持した状態で、両ラックを互いに反対方向に往復動させる。この過程において、歯車は両ラックと噛み合いつつ転造され、面取りが行われる。
実開平2−14899号公報
しかしながら、上記装置では、2つのラックを用いているため、面取り前の初期状態では、例えば、一方のラックの右端部と、他方のラックの左端部が対向するように配置される。すなわち、2つのラックが長手方向に並んだ状態になるので、この装置では、少なくともラック2つ分の長さ以上の全長が必要になる。したがって、装置が大型化するという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、面取り用のラックを有していても、小型化が可能な歯車加工装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、加工対象となる歯車を回転自在に保持する保持ユニットと、面取り用のラック部と、前記ラック部を、歯車に噛み合わせた状態で、前記保持ユニットに対し相対的に往復動させる駆動部と、を備えている。
この構成によれば、歯車を回転可能に保持する保持ユニットが設けられ、これが面取り用のラック部に対し相対的に往復動可能になっている。そのため、歯車をラック部に噛み合わせた状態で、保持ユニットをラック部に対して相対的に往復動させれば、歯車の面取りを行うことができる。したがって、ラック部が一つしか設けられていないので、従来例に比べ、装置の小型化が可能になる。また、駆動部は、油圧シリンダなどで構成することができ、これによって駆動部を低コストで構成することができる。なお、保持ユニットは、ラック部に対して相対的に往復動できればよいため、保持ユニットを固定してラック部を往復動させてもよいし、反対に、ラック部を固定して保持ユニットを往復動させるように構成してもよい。
上記装置においては、保持ユニットに、歯車の歯の側面の少なくとも一方に当接するバリ取り用工具を設けることができる。保持ユニットがラック部に対して相対的に往復動している間、歯車はラック部に噛み合いながら回転するため、保持ユニットにバリ取り用工具を設けておけば、回転する歯車にバリ取り工具が当接することで、バリを削り取ることができる。したがって、ラック部による面取り加工と同時に、バリ取り加工もできるため、歯車の加工を効率よく行うことができる。
上記バリ取り用工具は、歯車の歯の側面を軸方向の両側から狭持する一対の工具片で構成することができる。これにより、歯車の歯の両面のバリを同時に削り取ることができる。このとき、各工具片を歯車に対して近接離間可能に構成し、保持ユニットに歯車をセットする初期状態において歯車から離間する一方、歯車がラック部と噛み合い始める加工開始状態において歯車に当接するように構成することができる。
このように、両工具片を近接離間させるには、例えば、次のようなにすることができる。まず、保持ユニットを、固定されたラック部に対して往復動可能に構成しておき、工具片を互いに近接する方向に付勢する付勢部材と、初期状態において、両工具片の間に進入して、これらを離間させる間隔調整部材とを設けておく。そして、保持ユニットが初期状態から加工開始状態に移行する間に、間隔調整部材が両工具片の間から離脱するように構成する。こうすることで、加工開始状態となったときには、両工具片が付勢部材によって近接する方向に付勢されるため、両工具片が歯車に当接する。したがって、保持ユニットの往復動を利用して、両工具片を歯車に対して自動的に近接離間させることができる。
また、上記装置において、歯車とラック部とを適切に噛み合わせるためには、初期状態において、歯車を所定の回転位置に位置決めしておく必要がある。そのためには、次のような構成にすることができる。まず、保持ユニットを、固定されたラック部に対して往復動可能に構成し、歯車の歯先に接触可能な位置調整部材を設ける。そして、歯車は保持ユニットにおいて回転自在に保持されているため、保持ユニットの移動中に位置調整部材が歯車の歯先に接触し押圧すると、歯車は回転する。したがって、位置調整部材を所定の位置に設けておけば、歯車と位置調整部材との接触によって、歯車を所望の回転位置に位置決めすることができる。このような歯車の位置決めは、初期状態から保持ユニットを移動させることで行うことができる。したがって、初期状態で保持ユニットに歯車をセットしたときに、歯車が適切な回転位置にないと判断された場合には、保持ユニットを動作して位置決め部材と歯車とを接触させれば、歯車の初期位置の調整を行うことができる。
本発明に係る歯車加工装置によれば、面取り用のラックを有していても、装置の小型化が可能になる。
以下、本発明に係る歯車加工装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る歯車加工装置の正面図、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は図1のB−B線断面図であり、図4は図1のC−C線断面図である。
図1〜図3に示すように、この歯車加工装置は、断面コ字状の本体フレーム1を備えており、この本体フレーム1の中に歯車Gを保持する保持ユニット2が配置されている。保持ユニット2は、本体フレーム1の長手方向、つまり図1のX方向に往復動可能に構成されている。なお、以下では、説明の便宜のため、図1における本体フレーム1の左側を上流、右側を下流と称することとする。
図2に示すように、本体フレーム1は、X方向に延びる基台11と、その上方に平行に配置される上支持部材12とが、垂直方向に延びる連結部材13によって一端部同士を連結することで、形成されている。基台11と上支持部材12において、連結部材13が取り付けられている側とは反対側の端部には、X方向に延びるレール111,121が取り付けられており、このレール111,121に沿って保持ユニット2がX方向に往復動するようになっている。保持ユニット2は、初期状態で図1の上流側に配置されている。そして、本体フレーム1の下流側の端部に固定された油圧シリンダ3がX方向へ延び、保持ユニット2に連結されている。これにより、保持ユニット2がX方向に往復動するように駆動する。
図1に示すように、上支持部材12の上面の両端部、つまりX方向の両端部には、位置検出センサ122,123がそれぞれ設けられており、このセンサ122,123によって保持ユニット2のX方向の位置を検出する。また、上支持部材12の下面には、ラック取付台12aを介してX方向に延びる一対の面取り用ラック4a,4bが取り付けられている。両ラック4a,4bは、加工対象となる歯車Gの歯の側面に当接して噛み合うような間隔で配置されている。
図1,図2及び図4には、ラックの位置決め機構を示す一部切欠図が示されている。以下、これらの図を参照しつつ位置決め機構について説明する。両ラック4a,4bは歯車Gに対して接近/離間自在となるようラックの歯の配列方向に対して直角な方向に調整自在にラック取付台12aに取り付けている。即ち、両ラック4a,4bの上面とラック取付台12aの下面との間には、ラックの歯の配列方向に沿って傾斜する(ラックの高さは下流側で高く上流側で低い)カム面を備えた中間ブロック12bが介在されている。中間ブロック12bはラック取付台12aの一端側に露出し、ラック取付台12aの下流側に固定した支持板12cに支持させた2本のボルトB1,B2を向かい合わせている。
第一のボルトB1はその基部が中間ブロック12bの右端側に埋め込まれ、支持板12cを貫通する先端部にネジが切られてナットを螺着している。ナットを回すと中間ブロック12bは下流側へ引っ張られ、その変位により中間ラック取付台12a下面と中間ブロック12bのカム面との間に隙間が生じるため両ラック4a,4bはその隙間分だけ歯車Gに対して離間方向へ移動可能となる。
第二のボルトB2は支持板12cに螺着され、先端を中間ブロック12bの下流側端部に向けている。第一のボルトB1のナットを緩め、第二のボルトB2をねじ込むと中間ブロック12bは上流側へ押され、その変位により中間ブロック12bのカム面に推力が両ラック4a,4bは歯車Gに対して接近方向へ移動可能となる。
図4に示すように、基台11には、長手方向に並ぶ複数の開口112が形成されており、後述するように、面取り加工及びバリ取り加工によって削り取られた切粉が、これら開口112内に落下して回収される。また、後に詳述するが、図1における上流側の端部には、歯車Gの初期の回転位置を調整する位置調整ユニット5及びバリ取り用工具の歯車への当接・離間を調整する間隔調整部材6が設けられている。これらは、本体フレーム1の最端部に配置されており、保持ユニット2はこれにより下流側に配置される。
次に、保持ユニット2について説明する。図2に示すように、保持ユニット2は、上側に配置された歯車保持部21と、下側に配置されたバリ取り用工具保持部22とで構成されている。まず、歯車保持部21について図5〜図8も参照しつつ説明する。図5は図2のD−D線断面図、図6は図5の動作図、図7は図5のE−E線断面図、図8は図7の動作図である。
図7に示すように、歯車保持部21は、上面及び下面に開口2111,2112を有する断面円弧状の保持凹部211を備えている。同図に示すように、歯車Gは、保持凹部211の上端開口2111から挿入され、回転軸が水平になるように配置される。この状態で、歯車Gの歯先は円弧状の保持凹部211の壁面に支持されるとともに、保持凹部211の下端開口2112からは歯車Gの下部が突出した状態となっている。図5に示すように、歯車保持部21には、歯車Gを回転自在に支持するための歯車支持軸212が設けられている。この歯車支持軸212は、歯車Gの軸線に沿って形成された貫通孔G1に挿入されるようになっている。より詳細には、歯車支持軸212は、図5のY方向に往復動自在に配置されており、歯車Gを支持するときには、一端部が保持凹部211内に突出し、歯車Gの貫通孔G1に挿入される。この状態で歯車Gは支持軸212周りに回転自在である。また、歯車支持軸212は、歯車保持部21の側面に設けられた油圧シリンダ213によってY方向に沿って駆動されるようになっており、歯車Gをセットするとき、及び取り出すときには、図6に示すように、油圧シリンダ213を駆動して歯車支持軸212を保持凹部211から退出させる。
次に、バリ取り用工具保持部22について図9及び図10も参照しつつ説明する。図9は図7のF−F線断面図、図10は図8のH−H線断面図である。
図2及び図7に示すように、バリ取り工具用保持部22は、上端部にバリ取り用工具221が取り付けられている。この工具221は、歯車保持部21の下端部から突出する歯車Gの下部を、軸方向から挟む一対の工具片221a,221bからなる。図7に示すように、各工具片221a,221bは、X方向に延びる板状に形成され、歯車Gに当接する先端部分がバリ取り加工を行う刃物になっている。また、下端部には、X方向に沿って複数の切欠部2211が所定間隔をおいて形成されており、各切欠部2211は下方に開口している。そして、各工具片221a,221bは、一対のブロック状の支持体222に支持されている。各支持体222の上端部には、X方向に延びる板状の固定部223が突出しており、この固定部223に工具片221a,221bが2個のボルト224によって固定されている。各ボルト224は工具片221a,221bの切欠部2211を挿通し、固定部223にねじ込まれている。このとき、工具片221a,221bはいずれかの切欠部2211にボルト224を挿通して固定すればよく、歯車Gと接触する部分が摩耗したときには、X方向に位置をずらし、いずれかの切欠部2211にボルト224を挿通し固定すればよい。これにより、摩耗していない新たな部分が歯車Gに接触する。
上記両支持体222は、上部が開口する箱形の支持フレーム225内に配置されている。図9に示すように、支持フレーム225には、Y方向に延びる2つの下部支持軸226が設けられており、これら各下部支持軸226は、支持体222に形成された貫通孔2221に挿入されている。これにより、各支持体222は下部支持軸226に沿ってY方向に移動可能になっている。また、支持フレーム225の内壁面と各支持体222との間にはそれぞれバネ227が取り付けられており、このバネ227によって両支持体222は、互い近接する方向に付勢されている。さらに、この支持フレーム225においては、Y方向の端部(図9の下端部)に設けられた端部パネル2251が取り外せるようになっている。すなわち、図9に示すように、支持フレーム225の両端にY方向に沿って取り付けられている固定ボルト2252を取り外せば、端部パネル2251を取り外すことができる。こうすることで、メンテナンス時に支持体222及び工具片221a,221bを支持フレーム225から取り外すことができる。なお、図7に示すように、固定ボルト2252の端部は、揺動可能なフック2253によって端部パネル2251に固定されている。
続いて、支持体222の近接・離間機構について説明する。本体フレーム1上流側端部には、上述したように棒状の間隔調整部材6が取り付けられており、X方向に延びている。間隔調整部材6は、保持ユニット2が初期位置付近にあるときは、両支持体222の間に挿入されている。図2及び図9に示すように、各支持体222の下部には、互いに対向する面に、間隔調整部材6が進入するための切欠部2122が形成されており、両支持体222が当接した状態では、この切欠部2122によって両支持体222の間に隙間が形成される。そして、間隔調整部材6は、この隙間に進入するようになっている。切欠部2122は、X方向の上流側では深く切り欠かれ、下流側に行くにしたがって浅く切り欠かれている。したがって、両支持体222は、その隙間に間隔調整部材6が進入するにしたがって徐々に離間するようになっている。この状態では、支持体222の離間に伴って、工具片221a,221bも歯車Gから離間する。一方、保持ユニット2が、初期位置から、ラックと歯車が噛み合い始める加工開始位置に移動すると、図10に示すように、間隔調整部材6は両支持体222の間から離脱する。これにより、両支持体222は近接していき、これに伴って両工具片221a,221bが歯車Gに当接して狭持する。
続いて、歯車Gの初期位置の調整方法について説明する。歯車Gは両ラック4a,4bと噛み合うことで、面取り加工が行われるが、保持ユニット2を加工開始位置に移動したときに、歯車Gとラック4a,4bとが噛み合わなければ、加工ができない。そのため、歯車Gの初期回転位置を予め位相決めしておく必要がある。この位相決めを行うために、保持ユニットは、初期位置からさらに上流側の調整位置まで移動して歯車の回転位置の調整を行う。
図6及び図7に示すように、本体フレーム1の上流側には、上述したように、位置調整ユニット5が設けられている。この位置調整ユニット5は、X方向に延びる棒状の当接センサ51が設けられている。この当接センサ51は、下流側に突出した基準位置と、上流側に没入したエラー位置との間をX方向に往復動可能に支持されており、通常は、バネ52によって基準位置側に付勢されている。また、歯車保持部21の上流側には、保持ユニット2が調整位置に移動したときに、当接センサ51が進入する開口214が形成されている。そして、この開口214に進入した当接センサ51は、歯車Gの歯面に当接するようになっている。このとき、図7に示すように、当接センサ51が歯車Gの歯と歯の間に進入したときには、当接センサ51は基準位置に保持された状態になる。一方、歯の歯先に当接したときには、エラー位置へ押圧される。このように、当接センサ51がエラー位置へ押された時には、歯車Gの回転位置が適切でないことが検知される。この回転位置を修正するため、位置調整ユニット5には、当接センサ51の下方に配置された棒状の位置調整部材53設けられている。
図7に示すように、位置調整部材53は、X方向に延びており、歯車保持部21の下端から突出する歯車Gの下部に接触するようになっている。位置調整部材53は、本体フレーム1の下流側端部から延びる棒状の基部531と、この基部531にX方向に延びるバネ532を介して取り付けられた円筒状の当接部533とで、構成されている。当接部533は、バネ532によって支持されていることから、基部531の軸を中心に上下左右に屈曲するようになっている。
例えば、保持ユニット2が下流側から上流側へ移動すると、歯車Gの下部、つまり下方へ突出する歯先が、位置調整部材53に接触し、X方向下流側に押圧される。これによって歯車Gは回転し、適切な回転位置に調整される。このとき、位置調整部材53の当接部533はバネ532によって支持されているため、歯車Gの歯先を押すものの、押圧による反力によって屈曲する。したがって、歯車Gの歯先に食い込むようなことはなく、歯の損傷が防止される。こうして、保持ユニット2は、初期位置から調整位置に戻る過程で、位置調整部材53に押されるので、歯車Gの回転位置が調節される。そして、調整位置に戻ったときに、当接センサ51が歯と歯の間に進入すれば、適切な回転位置に調整されたことになる。このとき、依然として当接センサ51が歯先に当接してエラー位置に付勢されたときには、もう一度、保持ユニット2を初期位置に戻し、再度調整位置に移動させる。こうして、位置調整部材53による歯の押圧を繰り返すことにより、歯車Gは適切な回転位置に調整される。
次に、上記のように構成された歯車加工装置の動作について説明する。まず、保持ユニット2を初期位置に移動し、歯車保持部21の保持凹部211に加工対象となる歯車Gをセットする。すなわち、支持軸212を待避させた状態で、保持凹部211に歯車Gを挿入した後、支持軸212を保持凹部211内に進入させる。これにより、支持軸212が歯車Gの貫通孔G1に挿入され、歯車Gが保持凹部211内で回転可能に固定される。続いて、上記のように保持ユニット2を初期位置と調整位置との間で往復動させ、歯車Gの回転位置を調整する。
そして、歯車Gが適切な回転位置に調整されると、保持ユニット2を下流側へと移動させる。この過程において、間隔調整部材6は、両支持体222の間から離脱するため、バリ加工用工具片221a,221bが歯車Gの下部を両側から狭持する。そして、保持ユニット2をさらに下流側に移動させ、加工開始位置でラック4a,4bの歯と噛み合わせた後、加工を開始する。すなわち、保持ユニット2を下流へ移動させると、歯車Gが回転しながら、ラック4a,4bと噛み合うため、歯車Gの面取り加工が行われる。これと同時に、バリ取り加工用工具片221a,221bは、回転する歯車Gに当接しているため、バリが削り取られ、バリ取り加工が同時に行われる。こうして、保持ユニット2を複数回往復動させると、面取り加工とバリ取り加工が完了する。そして、保持ユニット2を初期位置に戻すと、間隔調整部材6が両支持部222間に進入するため、バリ加工用工具片221a,221bが歯車Gから離間する。続いて、歯車支持軸212を待避させ、歯車Gの貫通孔G1から離脱させると、歯車Gが歯車保持部21から取り出し可能となる。
以上のように、本実施形態によれば、歯車Gを回転可能に保持する保持ユニット2が設けられ、これが面取り用のラック4a,4bに対し往復動可能になっている。そのため、歯車Gをラック4a,4bに噛み合わせた状態で、保持ユニット2を往復動させれば、歯車Gの面取り加工を行うことができる。したがって、ラック4a,4bが一つしか設けられていないので、従来例に比べ、装置の小型化が可能になる。
また、上記装置においては、保持ユニット2に、バリ取り用工具片4a,4bを設けているため、バリ取り加工も同時に行うことができる。すなわち、保持ユニット2がラック4a,4bに対して往復動している間、歯車Gはラック4a,4bに噛み合いながら回転するため、保持ユニット2にバリ取り用工具221を設けておけば、バリ取り工具が回転する歯車Gに当接することで、バリを削り取ることができる。したがって、面取り加工と同時に、バリ取り加工もできるため、歯車Gの加工を効率よく行うことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、この装置で加工された歯車は、この後、シェービング装置によって仕上げ加工されるのであるので、加工動作を効率的に行うには、この加工装置をシェービング装置に隣接して配置することもできる。その例を図11に示す。図11は、本発明の加工装置をシェービング装置8に隣接させた状態を示す平面図である。同図に示すように、加工装置の長さ方向、つまりX方向と、シェービング装置8の長手方向とが平行になるように配置している。そのため、全体の設置面積を小さくすることができる。また、上記加工装置の切粉と、シェービング装置の切粉とを同一箇所に集めることもできる。例えば、図3に示す切粉回収用の開口112の下方に、傾斜面115を設けておき、この傾斜面115をシェービング装置の切粉回収位置まで延ばしておけばよい。こうすることで、加工装置で発生した切粉を、シェービング装置の切粉回収位置まで搬送することができ、切粉の回収を効率よく行うことができる。
上記実施形態では、板状のバリ取り用工具を用いているが、ディスク状の工具を用いることもできる。この例について、図12〜図14を参照しつつ説明する。以下では、図1〜図10に示す装置にバリ取り用工具としてディスク状工具を用いたとして説明する。図12は図1のB−B線断面図、図13は図5のE−E線断面図、図14は図7のF−F線断面図である。これらの図面において、図1〜図10と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
図12及び図13に示すように、この装置のバリ取り用工具保持部22には、歯車支持軸212の下方に配設した支持フレーム225と端部パネル2251との間で、歯車支持軸212と平行な1本の支持軸226aを支持させて左右に支持体222を回転自在に並置させる。各支持体222において向かい合う面に円形の隆起部2225が形成されており、この隆起部2225に、ディスク状工具228a,228bがそれぞれ嵌め込まれ固定されている。各ディスク状工具228は、周縁部がバリ取り用の刃物を構成しており、この刃物によって歯車Gの下部が狭持される。
加工対象である歯車Gの歯の両側面が平行(回転軸線に対して直角)であれば、この各ディスク状工具228はこれらの図にあるように歯車Gと一緒に回転しそれら挟持面は歯の両側面に摺接しながらバリ取りが行われる。
また、図14に示すように、両ディスク状工具228の間には、上述した隆起部2225が互いに向き合っており、これら隆起部2225の間に、先端が鋭利な間隔調整部材65が進入し、両ディスク状工具228を離間させるようになっている。すなわち、初期状態では、両隆起部2225の間に間隔調整部材65が進入し、両工具228が歯車Gから離間する(図14(a))。一方、保持ユニット2が下流側に前進し、両隆起部2225の間から間隔調整部材65が離脱したときには、支持体222のバネ302の付勢力によって両工具228が近接し、歯車Gに当接するようになっている(図14(b))。
ところで、加工対象の歯車Gの歯の両側面が鈍角で山形を成すものである場合、次に示すようなディスク状工具を使用することができる。以下、この例について図15及び図16を参照しつつ説明する。図15は図14の変形例であり、図16は図15のI−I線断面図である。
図15及び図16に示すように、この例では、各ディスク状工具228における各挟持面に、周方向に複数のスリット2229が所定間隔をおいて形成されている。このうち所定のスリット2229が、回転する歯車Gの両側面に摺接してバリ取りを行う。このとき、各ディスク状工具228は、バリ取り作用する所定のスリット2229をその位置に維持、つまり回転不能に固定する必要がある。そのため、各ディスク状工具228の支持体222の外周面上には、複数の溝2223が形成されている。そして、支持フレーム225と端部パネル2251にはそれぞれ、支持軸226aと直角な方向に進退自在なノッチピン303a,303bを支持させ、バネ304a,304bによりピンの先端を溝2223内に突入係止させれば、ディスク状工具の回転止めとなる。なお、支持体222外周面上の溝2223は周方向に、スリット2229の数に対応して複数設けてあり、バリ取り作用するスリット2229が磨耗した場合、バネ304a,304bに抗してノッチピン303a,303bを後退させれば各ディスク状工具228は回転でき、新たなスリット2229に切り替えた後、ノッチピン303a,303bを新たな溝2223に係止させて各ディスク状工具228を固定する。こうすることで、新たなスリット2229により、歯車Gの両側面のバリ取りができる。
上記実施形態では、バリ加工用工具を取り付けてバリ取り加工も行えるようにしているが、これを設けず、面取り加工のみを行える装置として用いることもできる。保持ユニットを移動させる手段としては、上記のような油圧シリンダ以外にも、例えば、サーボモータとボールネジなどを用いて保持ユニットの位置制御を行うこともできる。
本実施形態に係る歯車加工装置の正面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図1のC−C線断面図である。 図2のD−D線断面図である。 図5の動作図である。 図5のE−E線断面図である。 図7の動作図である。 図7のF−F線断面図である。 図8のH−H線断面図である。 シェービング装置を併設した装置全体の平面図である。 図1のB−B線断面図である。 図5のE−E線断面図である。 図7のF−F線断面図である。 図14の変形例である。 図15のI−I線断面図である。
符号の説明
2 保持ユニット
3 油圧シリンダ(駆動部)
4 ラック
G 歯車

Claims (5)

  1. 加工対象となる歯車を回転自在に保持する保持ユニットと、
    面取り用のラック部と、
    前記ラック部を、歯車に噛み合わせた状態で、前記保持ユニットに対し相対的に往復動させる駆動部と、
    を備えている歯車加工装置。
  2. 前記保持ユニットは、歯車の歯の側面の少なくとも一方に当接するバリ取り用工具を備えている、請求項1に記載の歯車加工装置。
  3. 上記バリ取り用工具は、歯車の歯の側面を軸方向の両側から狭持する一対の工具片を備えており、
    前記各工具片は、歯車に対して近接離間可能に構成され、前記保持ユニットに歯車をセットする初期状態において歯車から離間する一方、歯車がラック部と噛み合い始める加工開始状態において歯車に当接するように構成されている、請求項1または2に記載の歯車加工装置。
  4. 前記保持ユニットは、前記ラック部に対して往復動可能に構成されており、
    前記工具片を互いに近接する方向に付勢する付勢部材と、
    前記初期状態において、前記両工具片の間に進入して、これらを離間させる間隔調整部材と、をさらに備えており、
    前記保持ユニットが前記初期状態から加工開始状態に移行する間に、前記間隔調整部材が前記両工具片の間から離脱する、請求項3に記載の歯車加工装置。
  5. 前記保持ユニットは、前記ラック部に対して往復動可能に構成されており、
    歯車の歯先に接触可能な位置調整部材をさらに備え、
    前記保持ユニットの移動中に前記位置調整部材が歯車の歯先を押圧することで、歯車が所望の回転位置に位置決めされる、請求項1から4のいずれかに記載の歯車加工装置。
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