JP2009217880A - 光ヘッド及び光ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で光の利用効率が高い光ヘッドを提供する。
【解決手段】光導波路を備えたスライダと、光源からの光を前記光導波路に偏向する斜面が先端部に設けられた光ファイバと、を備え、前記光ファイバは、樹脂に覆われて前記スライダに固定されており、前記斜面は外部に露出している。
【選択図】図4

Description

本発明は、光ヘッド及び光ヘッドの製造方法に関する。
磁気記録方式では、記録密度が高くなると磁気ビットが外部温度等の影響を顕著に受けるようになる。このため高い保磁力を有する記録媒体が必要になるが、そのような記録媒体を使用すると記録時に必要な磁界も大きくなる。記録ヘッドによって発生する磁界は飽和磁束密度によって上限が決まるが、その値は材料限界に近づいており飛躍的な増大は望めない。そこで、記録時に局所的に加熱して磁気軟化を生じさせ、保磁力が小さくなった状態で記録し、その後に加熱を止めて自然冷却することにより、記録した磁気ビットの安定性を保証する方式が提案されている。この方式は熱アシスト磁気記録方式と呼ばれている。
熱アシスト磁気記録方式では、記録媒体の加熱を瞬間的に行うことが望ましい。また、加熱する機構と記録媒体とが接触することは許されない。このため、加熱は光の吸収を利用して行われるのが一般的であり、加熱に光を用いる方式は光アシスト式と呼ばれている。光アシスト式で超高密度記録を行う場合、近接場光を利用する光記録ヘッドが利用されており、その例を以下に示す。
(1)特許文献1に記載の光記録ヘッドは、ミラー基板、開口基板と、光ファイバからなっている。ミラー基板には斜面が形成され、この斜面にAlを蒸着したミラー面がある。また、ミラー基板にはV溝が形成されており、V溝に光ファイバが固定接着されている。開口基板はSiO2から成り、上面にマイクロレンズが形成されている。開口基板の底面には空気浮上のためのスライダと、その間に近接場光発生微小構造が形成されている。スライダ底面で規定される平面上に微小構造の先端が位置する。光ファイバからの出射光はミラー面で略90°折り曲げられて反射され、マイクロレンズに入射し、このレンズで集光されて、微小構造に照射される。
(2)特許文献2に記載の光記録ヘッドは、可とう性を有する略棒状のコア及びこれを囲むクラッドを備えた光導波路に、反射面及び微小な開口部を持つ遮光膜を備えている。反射面は、コア内を伝搬する光をクラッドを透過する方向に反射するためのもので、コアの軸方向に対して45度の角度で切断された光導波路の一端面からなっている。遮光膜は、光の透過を遮断するためのもので、反射面で反射された光が透過する部位を中心とするクラッド表面に形成されている。開口部は、近接場光を発生するためのもので、反射面で反射された光が透過する部位に対応する遮光膜の一部を、使用する光の波長よりも小さく除去して形成されている。反射面から反射された光が到達する部位に窪みを形成し集光レンズを設けたり、反射面から反射された光が到達する部位のクラッド中にクラッドとは屈折率の異なる球状、半球状、回転楕円体状若しくは回転放物面状の領域を設けているものもある。
特許文献2に記載の光記録ヘッドの製造方法として、以下が記載されている。光記録ヘッドを形成する上での基礎となる基板として表面にABS面等の形状が形成されたSi基板を用いる。Si基板の上に、クラッド材料の第1層、コア材料の層、クラッド材料の第2層を積層して光導波路を形成している。クラッド材料の第1層の形成途中で、開口部の形成の位置にクラッド材料とは屈折率が異なるビーズ玉状のレンズを埋めることでコアからの光を十分に開口部に集光するためのマイクロレンズを構成している。クラッド材料の第2層を形成した後、コアの軸方向に対して45度の角度で切断して反射面を形成している。
光導波路を構成するコアの軸方向に対して45度の角度で切断して反射面を形成している例として、例えば光データリンク部品がある(特許文献3参照)。複数の短尺の光ファイバを所定の間隔で並べ、透明な樹脂で光ファイバを樹脂内に埋設一体化する。この後、一方の端面を傾斜した反射面となるように光ファイバを樹脂と共に研磨し、他方の端面は、別途用意される光コネクタの端面と接続可能な接合面となるように光ファイバを樹脂と共に研磨している。光ファイバを埋設一体化する樹脂を形成する際に、反射面より偏向された光が樹脂を透過する位置に、光データリンク部品と光結合する光素子(受光素子又は発光素子)に対して集光作用する突起を形成している。
特開2003−6913号公報 特開2000−215494号公報 特開2006−154335号公報
特許文献1に記載の光記録ヘッドは、光ファイバからの射出光を近接場光発生微小構造に集光させて到達させるために、Alの蒸着膜による偏向素子とマイクロレンズによる集光素子を備えている。偏向素子及び集光素子の製造に手間がかかる上に、これらの素子の光損失が大きいため、微小構造付近での近接場光の発生に寄与する光の利用効率の向上に上記の集光効果が十分に寄与しない。また、マイクロレンズの光軸がスライダの浮上方向と略平行となる構成のため、光記録ヘッドの全体を小さくすることができない。
特許文献2に記載の光記録ヘッドは、以下の構造である。可とう性を有する略棒状のコア及びこれを囲むクラッドを備えた光導波路に、(1)一端面側に反射面とする斜め構造、媒体上に浮上する面、(2)集光のための集光レンズやクラッドと屈折率の異なる領域、(3)近接場を生じさせる遮光膜における微小開口を備えている。このため、光導波路の構造が複雑であるため製造が容易でない。また、金属製遮光膜の微小開口による近接場光発生は、例えば三角形の形状をした平面状金属散乱体を平面基板上に形成したプローブに比較して光の利用効率が低い。
特許文献3に記載の光データリンク部品は、光ファイバの端面で反射した光を射出位置に形成した突起により集光可能な部品としているが、近接場光発生や記録媒体面に対して浮上する構成に関しては言及されていない。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、構造が簡単で光の利用効率が高い光ヘッド、及びこの光ヘッドを容易に製造する光ヘッドの製造方法を提供することである。
上記の課題は、以下の構成により解決される。
1. 光導波路を備えたスライダと、
光源からの光を前記光導波路に偏向する斜面が先端部に設けられた光ファイバと、を備え、
前記光ファイバは、樹脂に覆われて前記スライダに固定されており、前記斜面は外部に露出していることを特徴とする光ヘッド。
2. 前記樹脂は、樹脂接着剤であることを特徴とする1に記載の光ヘッド。
3. 前記樹脂接着剤は、紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする2に記載の光ヘッド。
4. 光導波路を備えたスライダと前記光導波路に光を導く光ファイバとが樹脂接着剤により固定されて形成される光ヘッドの製造方法であって、
前記スライダが並列に配置される窪みと、
前記窪みに配置された前記スライダが備えている前記光導波路の上方であって、前記光ファイバを平行に配置する位置決め溝と、
前記スライダの上に前記樹脂接着剤を溜める、一部が取り外し可能な枠と、を備えた成形治具を用い、
前記光導波路の位置を一方向に揃えて前記スライダを前記窪みに配置する工程と、
前記位置決め溝に前記光ファイバを位置決めし、前記スライダの上に該光ファイバを配置する工程と、
前記光ファイバが配置された前記スライダの上に前記樹脂接着剤を滴下して、該光ファイバを該樹脂接着剤で覆う工程と、
滴下した前記樹脂接着剤を硬化させ、前記スライダに前記光ファイバを固定する工程と、
前記スライダに前記光ファイバを固定した後、前記成形治具の前記枠の一部を取り外して前記光ファイバの前記光導波路側の端部を露出させる工程と、
露出した前記端部を研磨し、該端部に前記光導波路に光を偏向する斜面を形成する工程と、
前記樹脂接着剤により固定された前記スライダと前記光ファイバから前記成形治具を取り外す工程と、
前記スライダと該スライダに前記樹脂接着剤で接着された前記光ファイバとを一組として、個々に切断し分離する工程と、を有することを特徴とする光ヘッドの製造方法。
5. 前記樹脂接着剤は、紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする4に記載の光ヘッドの製造方法。
6. 前記光ファイバを前記位置決め溝に位置決めした状態において、前記位置決め溝は、前記窪みに配置された各々の前記スライダの両側に設けられていることを特徴とする4または5に記載の光ヘッドの製造方法。
本発明の光ヘッド及び光ヘッドの製造方法によれば、構造が簡単で光の利用効率が高く製造を容易とすることができる。
本発明を図示の実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限らない。以下、本発明に係わる光ヘッドに磁気記録素子を有する光アシスト式磁気記録ヘッドとそれを備えた光記録装置等を図を参照しつつ説明する。尚、各実施形態の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複の説明を適宜省略する。
図1に光アシスト式磁気記録ヘッドを搭載した光記録装置(例えばハードディスク装置)の概略構成例を示す。この光記録装置100は、以下(1)〜(6)を筐体1の中に備えている。
(1)記録用のディスク(記録媒体)2
(2)支軸5を支点として矢印Aの方向(トラッキング方向)に回転可能に設けられたサスペンション4
(3)サスペンション4に取り付けられたトラッキング用アクチュエータ6
(4)サスペンション4の先端に取り付けられた光アシスト式磁気記録ヘッド3(以下、光ヘッド3と称する。)
(5)ディスク2を矢印Bの方向に回転させるモータ(図示しない)
(6)トラッキング用アクチュエータ6、モータ及び記録等の制御を行う制御部7
こうした光記録装置100は、光ヘッド3がディスク2の上で浮上しながら相対的に移動しうるように構成されている。
図2は、光ヘッド3の一例の側面図を示している。図3は、図2の光ヘッド3をDで示す矢印の方向から光ファイバ11と光導波路16の配置関係を模式的に示している。図4は、サスペンション4を省略して、光ヘッド3の斜視図を示している。以下、これらの図を用いながら光ヘッド3に関して説明する。
光ヘッド3は、ディスク2に対する情報記録に光を利用する光ヘッドであって、光ヘッド3は、例えば近赤外レーザーを光源とする光を導光する光ファイバ11とディスク2の上を浮上して相対移動するスライダ15を備え、スライダ15は、光導波路16、磁気記録部17及び磁気再生部18を備えている。光導波路16はディスク2の被記録部分を近赤外レーザー光でスポット加熱し、磁気記録部17はディスク2の被記録部分に対して磁気情報の書き込みを行い、磁気再生部18はディスク2に記録されている磁気情報の読み取りを行う。
尚、図2のスライダ15には、ディスク2の記録領域の進入側から退出側(図の→方向)にかけて、磁気再生部18、光導波路16、磁気記録部17の順にこれらが配置されているが、配置順はこれに限らない。光導波路16の退出側直後に磁気記録部17が位置すればよいので、例えば、光導波路16、磁気記録部17、磁気再生部18の順に配置してもよい。尚、以降の説明では、磁気記録部17、磁気再生部18の説明を省く。
光ファイバ11の光を射出する側の端部は、樹脂接着剤21により光ファイバ11が覆われてスライダ15に固定されている。この端部の端面には、樹脂接着剤21から露出した斜面が形成されている。この斜面が光を偏向する反射面22となって、導光した光OPをスライダ15の方向に偏向する。光ファイバ11で導光された光OPは、クラッドを伝搬し光ファイバ11から射出し、スライダ15に設けられた光導波路16の上端面に光スポットを形成する。この形成された光スポットは、光導波路16で導波されて光ヘッド3からディスク2に向けて射出される。
スライダ15は、ディスク2の面に対向する下面とこれに平行な上面を有し、この上面に光ファイバ11が設けられ、下面と上面とに端面を有し、これら両面に対し概垂直に光導波路16を備えている。
スライダ15に固定された光ファイバ11の射出側の端には斜め45°にカットされ研磨されて反射面22となる斜面を備えている。反射面22で偏向された光は、光導波路16の入射端面にほぼ垂直に入射する。反射面22は、後で説明する樹脂接着剤で覆われないで露出しており、空気との屈折率の差による全反射を利用した内面反射面としている。
光導波路16に入射する光の方向は、光導波路16の入射面に対してほぼ垂直であることが好ましい。垂直方向から傾くにつれて光導波路16で導波する効率が悪くなり、入射角(入射面に垂直な法線からの角度)が5°程度のほぼ垂直とすることで効率よく光を導波することができる。光ファイバ11の外形がスライダ15の上面に接した状態で固定され、反射面22の角度を45°としているため、反射面22に入射し反射した光は、光導波路16の入射面にほぼ垂直に入射する。
反射面22で偏向され光ファイバ11のクラッド部分を伝搬した光は光導波路16に結合されるが、クラッド部分を伝搬する光は反射面22からは発散光となり、徐々にビーム径が広がる。この広がりの程度は、伝播距離が光ファイバ11の概半径(例えば、62.5μm)と短いため、例えば図2、図3で示す構成では、光ファイバ11が導光した光のビーム径が10μmであれば、光導波路16に結合される際のビーム径の広がりは12μm程度であり、光ファイバ11と光導波路16の光結合の損失は実用上問題とならない。
光ファイバ11の切断面の外形は一般的に円形状であり、この円柱状の光ファイバ11が樹脂で覆われ埋設された状態でスライダ15に固定されている。このため、スライダ15の上面の平坦面と光ファイバ11の外形の円形とで形成される隙間には樹脂で埋められている。樹脂の屈折率は空気より大きく、光ファイバ11のクラッドの屈折率に近い値の樹脂でこの空間を埋めることで、反射面22で反射してクラッド部分を伝搬する光が光ファイバ11の外周部で散乱されることなく、スライダ15の光導波路16に効率よく導かれる。樹脂としては、例えばアクリル系やエポキシ系の屈折率が1.3〜1.5程度の公知の光学部品用の樹脂接着剤が挙げられる。
スライダ15は浮上しながらディスク2に対して相対的に移動するが、ディスク2に付着したごみや、媒体に欠陥がある場合には接触する可能性がある。その場合に発生する摩耗を低減するため、スライダ15の材質には耐摩耗性の高い硬質の材料を用いることが望ましい。例えば、Al23を含むセラミック材料、例えばAlTiCやジルコニア、TiNなどを用いれば良い。また、摩耗防止処理として、スライダ15のディスク2側の面に耐摩耗性を増すために表面処理を行っても良い。例えば、DLC(Diamond Like Carbon)被膜を用いると、近赤外光の透過率も高く、ダイヤモンドに次ぐHv=3000以上の硬度が得られる。
また、スライダ15のディスク2と対峙する面には、浮上特性向上のための空気ベアリング面(ABS(Air Bearing Surface)面とも称する。)を有している。
このように、光ヘッド3は、端部の斜面を反射面22とする光ファイバ11、光導波路16を備えたスライダ15及びスライダ15に光ファイバ11を固定する樹脂接着剤21で構成される簡単な構造のため小型であり、また、光路を構成する部品が少ないため光損失が少ないため光の利用効率が高い。また、光ヘッド3の厚みは、スライダ15の厚み、光ファイバ11の直径及び固定のための樹脂接着剤21の厚みの他、これらの間に介在するものもなく薄くできる。このため、記録容量を大きくするために、複数のディスク2の間に光ヘッド3を備えている図1に示すような光記録装置100を薄くすることができる。
これまで説明した光ヘッド3を製造する方法に関して図5、図6、図7の製造工程を示す図に沿って説明する。
図5(a)に示す第1の成形治具51を用意する。第1の成形治具51には、直方体形状のスライダ15を並べて嵌め込む窪み51aを5個備えている。窪み51aの位置は、後で説明する溝51bと所定の関係で対応している。この窪み51aに、光導波路16、磁気記録部17及び磁気再生部18を備えているスライダ15を、光導波路16の位置を一定方向に揃えて嵌め込む。
第1の成形治具51にスライダ15を配置した後、図5(b)に示すように、第1の成形治具51を第2の成形治具52に嵌め込む。これにより、第1の成形治具51に並べられたスライダ15の上に、これらスライダ15を囲み後述する滴下して樹脂接着剤を溜めるための枠Wが形成される。光ヘッド3を製造する成形治具を第1の成形治具51と第2の成形治具52との2体構成にすることにより、後述する研磨の際にスライダ15等を第1の成形治具51に保持した状態で行うことができるため、研磨等の加工を高精度で効率よく行うことができる。
スライダ15を設けた第1の成形治具51と第2の成形治具52を嵌め合わせた後、図5(c)に示すようにスライダ15の上に光ファイバ11を配置する。窪み51aに対応して、第1の成形治具51の上面に溝51b、第2の成形治具52の上面に溝52bがそれぞれ設けてある。溝51b及び溝52bは、その断面形状がV字形状しており、窪み51aに配置したスライダ15が備えている光導波路16の位置に合わせて光ファイバ11を配置するための位置決め溝である。また、溝51b及び溝52bの深さは、配置した光ファイバ11の円筒状の外周がスライダ15の上面に接する深さとしている。
光ファイバ11を溝51b及び溝52bの両者の溝に沿わせ架け渡して配置すると、光ファイバ11は、その真下に、窪み51aに配置したスライダ15が備えている光導波路16の入射面が位置するように的確に位置決めされる。溝51b及び溝52bの断面形状は、V字形状に限定されないが、外形が円筒状の光ファイバ11の位置決めが容易にできるので好ましい。
溝51b及び溝52bの両者の溝に架け渡してスライダ15の上に光ファイバ11を配置した後、図6(a)に示すように、押さえ部材53、54でもって、溝51b及び溝52bの開口側を覆い、光ファイバ11を第1の成形治具51、第2の成形治具52それぞれに押さえつけて固定する。
押さえ部材53、54のそれぞれ溝51b及び溝52bに対向する面には、光ファイバ11を押さえるためのV溝に沿った形状のゴム等の弾性部材(図示しない)が設けてある。この弾性部材により、光ファイバ11が移動しないようにスライダ15に接した状態で第1の成形治具51、第2の成形治具52に固定される。また、弾性部材により、押さえ部材53、54と光ファイバ11が設けられている溝51b及び溝52bとで形成される略3角形状の空間が埋められる。このため、後述のスライダ15の上に光ファイバ11を固定する樹脂接着剤を滴下する際に、第1の成形治具51と第2の成形治具52とを嵌め合わせて形成される枠Wから樹脂接着剤が流出しない。
押さえ部材53、54に取り付ける弾性部材は、後述の樹脂接着剤としてUV硬化樹脂を用いる場合、耐UV性のゴム等が好ましいがこれに限定されない。
次に、スライダ15と光ファイバ11とを固定するための樹脂接着剤を第1の成形治具51と第2の成形治具52とで形成した枠W内に滴下する。滴下する樹脂接着剤は、熱硬化接着剤、紫外線硬化接着剤等が挙げられるが、これらに限定されない。適量の樹脂接着剤を枠W内に滴下した後、図6(b)に示すように、滴下した樹脂接着剤が隅々まで行き渡るように、例えば下面に離型剤を塗布した押さえ部材55で樹脂接着剤21を押さえた状態で、熱または紫外線を用いて樹脂接着剤を硬化させる。樹脂接着剤の硬化により、光ファイバ11とスライダ15とが上記で説明した所定の位置で固定され一体化される。
光ヘッド3には熱に耐えられない電気部品が集積される場合がある。このような場合、使用する樹脂接着剤は、紫外線硬化接着剤が好ましい。紫外線硬化接着剤を用いる場合、押さえ部材55は紫外線を透過する透明板とする。硬化後の樹脂接着剤の屈折率は、光ファイバ11の外周側面と接着剤間のフレネル反射を抑えるために、光ファイバ11の屈折率(1.4〜1.5)と同じ若しくは近いことが望ましい。また、樹脂接着剤の硬化後の熱膨張率は、温度変化によって発生する光ファイバ11とスライダ15の熱膨張の差により生じる両者間の熱応力を緩和するために、光ファイバ11の材料の熱膨張率とスライダ15の材料の熱膨張率の中間であることが望ましい。
樹脂接着剤21が硬化した後、図6(c)に示すように、押さえ部材54、55、第2の成形治具52を取り除き、更に押さえ部材53に代えて固化した樹脂接着剤21の部分も押さえる押さえ部材56を設ける。押さえ部材56は、後で説明する光ファイバ11の端面研磨が容易にできるように斜面56aが設けてある。
図7(a)に示すように、樹脂接着剤21で一体化されたスライダ15と光ファイバ11とが押さえ部材56で第1の成形治具51に固定された状態で、樹脂接着剤21と共に、光導波路16側の光ファイバ11の端面を研磨して反射面22となる45度の斜面を形成する。このように、スライダ15と光ファイバ11とが一体化され第1の成形治具51に固定された状態で研磨して斜面を形成するため、各光ファイバ11に形成される斜面は精度にばらつきがなく安定して良好な平坦面とすることができる。
反射面22は、樹脂接着剤21から露出した状態となるため、空気との屈折率差による全反射を利用した内面反射面となる。また、反射面22はスライダ15の上面に対して45度の角度を持たせているため、光ファイバ11に導入された光は、この反射面22で偏向され、光ファイバ11の直下に位置している光導波路16の入射面にほぼ垂直に入射することができる。
図7(a)に示す状態から、押さえ部材56、第1の成形治具51を取り除くことにより、図7(b)に示す複数のスライダ15それぞれに光ファイバ11が樹脂接着剤21で固定された成形品Sを得ることができる。この成形品Sからスライダ15と光ファイバ11とを一組として個々に例えばダイシングソー等により切断して分離することにより図7(c)に示す光ヘッド3を得る。
上記で説明した光ヘッド3の製造方法において、スライダ15の取り扱いの別例として以下がある。スライダ15は、例えばAlTiC基板の上に磁気再生部、光導波路、磁気記録部を順次積層して複数個同時に形成した後、所定の大きさに切断し分離することにより得ることができる。ここで、図8に示すスライダ群15Aようにスライダ15の複数個(図中では5個)が分離されない帯状態のまま、これまで説明した図5(a)に示す第1の成形治具51にスライダ15を配置した代わりに第1の成形治具61の窪み61aにスライダ群15Aを配置する。以降は、図5(b)、(c)、図6(a)〜(c)、図7(a)に示して説明した内容と同様に、スライダ群15Aに光ファイバ11を樹脂接着剤で固定し、光ファイバ11の端部に斜面を設ける。その後、図7(b)に示す段階で、樹脂接着剤21を切断、分離して個々の光ヘッド3にする際に、スライダ15を分離するように切断して図7(c)に示す光ヘッド3を得る。このようにすることにより、スライダの取り扱いが容易となり、スライダの切断や成形治具へ並べる手間を省くことができ、製造効率をより良好にすることができる。
また、上記で説明した光ヘッド3の製造方法において、成形治具の別例として以下がある。図5(b)に示す第2の成形治具52には、第1の成形治具51と同様な光ファイバ11の位置決め用の溝52bが設けてある。このようにスライダ15の両側に位置決め用の溝があることにより、光導波路16の上方に光ファイバ11の位置決めをより確実に行うことができるが、以下のように簡略化してもよい。
第1の成形治具51に代わり、図9に示す溝51bより長い溝71bが設けてある第1の成形治具71を用意する。長い溝71bにより、配置する光ファイバ11の先端の位置がスライダ15が備えている光導波路16の位置よりずれることなく配置できるようにする。これにより、第2の成形治具72においては、光ファイバ11の位置決め用の溝を省略している。光ファイバ11を配置する際は、光ファイバ11を第1の成形治具51の溝51bに沿って配置した後、第2の成形治具の第1の成形治具51に対向する壁面に突き当てる。この状態で押さえ部材53により光ファイバ11を第1の成形治具71に固定し、以下図6(a)〜(c)、図7(a)〜(c)と同様にすればよい。
これまで説明した光ヘッド3の製造方法によれば、複数の光ファイバをスライダの上に成形用治具を用いて配置し固定した後、光導波路に光を偏向する光ファイバの端部に設ける斜面を形成している。このため、光導波路と光ファイバとの位置関係を所定の関係にすることが容易であり、また、光ファイバをスライダに十分に固定した状態で斜面を形成することができるため、斜面を精度良く加工することができ、又製造バラツキを抑えることができる。このため、光ヘッドの個々の性能がばらつくことなく安定した性能を備えている。従って、構造が簡単で小型の光ヘッド3を効率よく製造することができる。
これまでの説明では、樹脂接着剤で成形する樹脂部分の形状を台形状としているが、この形状に限定されない。例えば、組み立て時の取り扱い、サスペンションの取り付け、光ヘッドしての稼働時における空気抵抗の影響等考慮した形状としてもよい。
また、例えば光ヘッドを大量に搬送したい場合、製造工程において、図7(b)に示す複数のスライダ15それぞれに光ファイバ11が樹脂で固定された成形品Sの状態で一旦留めておいて、搬送後に個々の光ヘッドを切断して分離するようにしてもよい。このようにすることで、光ヘッド部品の搬送や搬送時の取り扱いを容易とすることができる。
これまで説明した光ヘッドは、ディスク2に対する情報記録に光を利用する光アシスト式磁気記録ヘッドであるが、記録媒体に対する情報記録に光を利用する光ヘッドであって、磁気再生部18と磁気記録部17を有しない、例えば、近接場光記録、相変化記録等の記録を行う光記録ヘッドとすることができる。また、光ヘッドは、近接場光を発生する微小な金属構造体(プラズモンプローブとも称する。)を光導波路16の光射出位置又はその近傍に設けてもよい。
光アシスト式磁気記録ヘッドを搭載した光記録装置の概略構成の例を示す図である。 光ヘッドの一例の側面図を示している。 光ヘッドの一例の記録媒体の流出側からみた正面図を示している。 光ヘッドの一例の斜視図を示している。 光ヘッドの製造工程を説明する図である。 光ヘッドの製造工程を説明する図である。 光ヘッドの製造工程を説明する図である。 光ヘッドの製造工程において、成形治具にスライダを配置する例を示す図である。 光ヘッドの製造工程において使用する成形治具の別の例を示す図である。
符号の説明
1 筐体
2 ディスク
3 光ヘッド
4 サスペンション
11 光ファイバ
21 樹脂接着剤
15 スライダ
16 光導波路
17 磁気記録部
18 磁気再生部
22 反射面
51、61、71 第1の成形治具
51a、61a 窪み
51b、52b、71b 溝
52、72 第2の成形治具
53、54、55、56 押さえ部材
S 成形品
W 枠

Claims (6)

  1. 光導波路を備えたスライダと、
    光源からの光を前記光導波路に偏向する斜面が先端部に設けられた光ファイバと、を備え、
    前記光ファイバは、樹脂に覆われて前記スライダに固定されており、前記斜面は外部に露出していることを特徴とする光ヘッド。
  2. 前記樹脂は、樹脂接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド。
  3. 前記樹脂接着剤は、紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする請求項2に記載の光ヘッド。
  4. 光導波路を備えたスライダと前記光導波路に光を導く光ファイバとが樹脂接着剤により固定されて形成される光ヘッドの製造方法であって、
    前記スライダが並列に配置される窪みと、
    前記窪みに配置された前記スライダが備えている前記光導波路の上方であって、前記光ファイバを平行に配置する位置決め溝と、
    前記スライダの上に前記樹脂接着剤を溜める、一部が取り外し可能な枠と、を備えた成形治具を用い、
    前記光導波路の位置を一方向に揃えて前記スライダを前記窪みに配置する工程と、
    前記位置決め溝に前記光ファイバを位置決めし、前記スライダの上に該光ファイバを配置する工程と、
    前記光ファイバが配置された前記スライダの上に前記樹脂接着剤を滴下して、該光ファイバを該樹脂接着剤で覆う工程と、
    滴下した前記樹脂接着剤を硬化させ、前記スライダに前記光ファイバを固定する工程と、
    前記スライダに前記光ファイバを固定した後、前記成形治具の前記枠の一部を取り外して前記光ファイバの前記光導波路側の端部を露出させる工程と、
    露出した前記端部を研磨し、該端部に前記光導波路に光を偏向する斜面を形成する工程と、
    前記樹脂接着剤により固定された前記スライダと前記光ファイバから前記成形治具を取り外す工程と、
    前記スライダと該スライダに前記樹脂接着剤で接着された前記光ファイバとを一組として、個々に切断し分離する工程と、を有することを特徴とする光ヘッドの製造方法。
  5. 前記樹脂接着剤は、紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする請求項4に記載の光ヘッドの製造方法。
  6. 前記光ファイバを前記位置決め溝に位置決めした状態において、前記位置決め溝は、前記窪みに配置された各々の前記スライダの両側に設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の光ヘッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010250904A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Seiko Instruments Inc 熱アシスト磁気記録用ヘッドジンバルアセンブリ及びそれを備えた情報記録再生装置
JP2011096351A (ja) * 2009-09-30 2011-05-12 Seiko Instruments Inc 記録用フレクシャ、それを備えるヘッドジンバルアセンブリ及び記録用フレクシャの製造方法

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