JP2009004021A - 光学素子及び光ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】線状導光体からの光を容易に精度良く導くことが出来る小型で薄い光学素子を提供する。
【解決手段】記録媒体の上を浮上して相対移動するスライダに搭載される光学素子において、光源から線状導光体が導いた光を透過する材料で形成され、前記線状導光体が配設される一方の端は開放され他方の端は閉じられている溝と、前記溝の前記他方の端から入射する前記線状導光体が導いた光を偏向する偏向面と、を備え、更に、前記溝の他方の端には、前記線状導光体の先端部の光軸方向の位置と、光軸方向に垂直な方向の位置とを決める構造部を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、光学素子及び光ヘッドに関する。
磁気記録方式では、記録密度が高くなると磁気ビットが外部温度等の影響を顕著に受けるようになる。このため高い保磁力を有する記録媒体が必要になるが、そのような記録媒体を使用すると記録時に必要な磁界も大きくなる。記録ヘッドによって発生する磁界は飽和磁束密度によって上限が決まるが、その値は材料限界に近づいており飛躍的な増大は望めない。そこで、記録時に局所的に加熱して磁気軟化を生じさせ、保磁力が小さくなった状態で記録し、その後に加熱を止めて自然冷却することにより、記録した磁気ビットの安定性を保証する方式が提案されている。この方式は熱アシスト磁気記録方式と呼ばれている。
熱アシスト磁気記録方式では、記録媒体の加熱を瞬間的に行うことが望ましい。また、加熱する機構と記録媒体とが接触することは許されない。このため、加熱は光の吸収を利用して行われるのが一般的であり、加熱に光を用いる方式は光アシスト式と呼ばれている。
光アシスト式で超高密度記録を行う場合、必要なスポット径は20nm程度になるが、通常の光学系では回折限界があるため、光をそこまで集光することはできない。
そのため、入射光波長以下のサイズの光学的開口から発生する近接場光(近視野光とも称する。)を利用する近接場光ヘッドが利用されている。
近接場光ヘッドの例として、ミラー基板、開口基板と、光ファイバから成る近接場光ヘッドがある。ミラー基板はSi基板上に異方性エッチングによって形成された斜面にAlを蒸着したミラー面を持つ。ミラー基板にはV溝がエッチングによって形成されており、そこに光ファイバが固定接着されている。開口基板はSiO2から成り、上面に直径0.2mmのマイクロレンズが形成されている。開口基板の底面には空気浮上のためのスライダと、その間に略直方体の近視野光発生微小構造が形成されている。光ファイバからの出射光はミラー面で反射され、マイクロレンズで集光されて、近視野光発生微小構造に照射される(特許文献1参照)。
また、上記の例のマイクロレンズに代わり光導波路と光ファイバとが光学的及び機械的に接続する例として、光導波路と光学的に結合すべき光ファイバの位置を決める為のV字状の溝を設けた、透明な熱硬化性又は熱可塑性のプラスチックから成るV溝部材であって、金型に設けたV字状の溝を転写することにより成形したものと、転写したV字状の溝に接着し固定した光ファイバと、その上に接着固定した透明な板状部材とから成り、かつ前記光導波路を有する光導波路基板と接続する為の突合端面とを有する光ファイバ整列部品がある(特許文献2参照)。
特開2003−6913号公報 特開平9−152522号公報
特許文献1によれば、ミラー基板はSi基板上に異方性エッチングにより斜面が形成されAlを蒸着することでミラー面とし、また、光ファイバを固定接着するV溝がやはりエッチングにより形成されている。しかし、光ファイバをV溝に固定接着する際に十分にV溝に沿わせた状態を維持して精度良く固定することは容易ではなく、固定接着に関しては記載されていない。
また、特許文献2によれば、多芯の光ファイバを一括して光導波路基板と接続する光ファイバ整列部品としてV字状の溝を、微細なV字状の溝を有する金型をプラスチックに転写する方法で、形状が単純で、本質的には平板の表面に微細なV字状の溝が形成されたものであり、熱収縮も比較的均一で且つ残留歪みも少ないので、成形精度が高いV溝部材を得ることができると記載されている。また、光ファイバの被覆を残しておき、V溝に嵌め込むことにより、光軸方向に位置決め出来る構造が開示されている。しかし、この構造では板状部材によってV溝に十分に沿うように光ファイバを押さえ込まないと、光ファイバがV溝から浮いてしまい、位置ずれを生じてしまうことが十分予測できる。
従って、特許文献1及び2の何れにおいても、光ファイバから射出した光を後段に伝達する効率が低下してしまうことが十分予測できる。
また、近年、例えばHDD(Hard Disk Drive)の様な記録装置の高密度情報記録が進むに伴い、再生記録を行うヘッドの小型化、ヘッドを構成するスライダの小型化が望まれている。スライダのサイズは、国際ディスクドライブ協会(IDEMA、International Disk Drive Equipment and Materials Association)スタンダードとして標準化されている。サイズの大きい順からミニ・スライダ、マイクロ・スライダ、ナノ・スライダ、ピコ・スライダ、フェムト・スライダと命名されている。これらのスライダの中で、大きさの観点から現在注目されているスライダは、ナノ・スライダ、ピコ・スライダ、フェムト・スライダである。これらのスライダの大きさ(サイズ)と質量を表1に示す。
Figure 2009004021
高密度情報記録においては、上記のスライダの大きさから分かるように1枚のディスク上の情報の高密度化は勿論であり、更にディスクを多層配置する、又はできるだけ小型の筐体に収納することで空間的に高密度化することも必要である。例えば、多層のディスク配置を想定した場合、ディスク同士の間隔はできるだけ小さいことが要望され、表1で示したスライダの厚みを含めた光ヘッドの厚みは、1.5mm程度以下とすることが望まれている。
このような微小な光ヘッドにおいて、光源からの導光手段である光ファイバ等の線状導光体を光効率を低下させないように精度良くまた容易に固定することが必要である。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、線状導光体を精度良く固定することが出来る薄い光学素子及びこの光学素子を用いた光ヘッドを提供することである。
上記の課題は、以下の構成により解決される。
1. 記録媒体の上を浮上して相対移動するスライダに搭載される光学素子において、
光源から線状導光体が導いた光を透過する材料で形成され、
前記線状導光体が配設される一方の端は開放され他方の端は閉じられている溝と、
前記溝の前記他方の端から入射する前記線状導光体が導いた光を偏向する偏向面と、を備え、
更に、前記溝の他方の端には、前記線状導光体の先端部の光軸方向の位置と、光軸方向に垂直な方向の位置とを決める構造部を備えていることを特徴とする光学素子。
2. 前記構造部は、前記線状導光体の先端部が挿設される凹状構造であることを特徴とする1に記載に光学素子。
3. 前記構造部は、前記線状導光体の先端部を前記溝の他方の端の方向に押すことにより前記先端部を前記溝の底部に押し付ける力を生じる、前記溝の一方の端から他方の端の方向に向かって前記溝の底に近づく斜面を有する前記溝の他方の端の部分の開口を被う庇構造であることを特徴とする1に記載の光学素子。
4. 前記溝は断面形状がV字状であることを特徴とする1乃至3の何れか一に記載の光学素子。
5. 前記構造部に、前記線状導光体が固定されていることを特徴とする1乃至4の何れか一に記載の光学素子。
6. 前記線状導光体は、先端に前記光源からの光を集光する集光素子が結合されている光ファイバであることを特徴とする5に記載の光学素子。
7. 前記集光素子は、屈折率分布型レンズであることを特徴とする6に記載の光学素子。
8. 5乃至7の何れか一に記載の光学素子と、該光学素子を保持するスライダとを有することを特徴とする光ヘッド。
9. 前記スライダは、前記光学素子の前記溝の開口がある面に固定され、前記溝の開口がある面の反対の面に前記光学素子を支持するサスペンションが固定されることを特徴とする8に記載の光ヘッド。
本発明による光学素子は、線状導光体を配設する溝の閉じられている他方の端に、線状導光体の先端部の光軸方向の位置と、光軸方向に垂直な方向の位置とを決める構造部を備えている。よって、光学素子は、例えば線状導光体の先端部を光学素子の厚み方向に押さえる板等の新たな部材を必要とすることなく線状導光体を精度良く位置決めすることが出来る。このため、光学素子は薄く、位置決めする線状導光体から射出する光を精度良く偏向面に導くことができ、偏向面にて光を的確に偏向することが出来る。
従って、線状導光体からの光を容易に精度良く導くことが出来る薄い光学素子及びこの光学素子を用いた光ヘッドを提供することができる。
以下、本発明を図示の実施の形態である光ヘッドに磁気記録素子を有する光アシスト式磁気記録ヘッドとそれを備えた光記録装置に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。尚、各実施の形態の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複の説明を適宜省略する。
図1に光アシスト式磁気記録ヘッドを搭載した光記録装置(例えばハードディスク装置)の概略構成例を示す。この光記録装置1Aは、以下(1)〜(6)を筐体1の中に備えている。
(1)記録用のディスク(記録媒体)2
(2)支軸5を支点として矢印Aの方向(トラッキング方向)に回転可能に設けられたサスペンション4
(3)サスペンション4に取り付けられたトラッキング用アクチュエータ6
(4)サスペンション4の先端に取り付けられた光アシスト式磁気記録ヘッド(以下、光記録ヘッドと称する。)3
(5)ディスク2を矢印Bの方向に回転させるモータ(図示しない)
(6)トラッキング用アクチュエータ6、モータ及び記録等の制御を行う制御部7
こうした光記録装置1Aは、光記録ヘッド3がディスク2の上で浮上しながら相対的に移動しうるように構成されている。
図2は、光ヘッド3の一例を断面図で示している。光ヘッド3は、ディスク2に対する情報記録に光を利用する光ヘッドであって、光学素子14とスライダ15を備えている。光学素子14は、光源から光を導光する光ファイバ11と、光ファイバ11から出射する光を光アシスト部(光導波路)16の上端面にスポット光として導く集光素子である屈折率分布型レンズ12、13及び光を偏向する偏向面14aを備えている。線状導光体である光ファイバ11の先端には、集光素子である屈折率分布型レンズ12、13が結合されている。
スライダ15は、上端面に形成された光スポットをディスク2に射出する光導波路16、ディスク2の被記録部分に対して磁気情報の書き込みを行う磁気記録部17及びディスク2に記録されている磁気情報の読み取りを行う磁気再生部18を備えている。
光学素子14には、光ファイバ11及び集光素子である屈折率分布型レンズ12、13を固定接着するための断面形状がV字状の溝14b(以降、V溝14bと称する。)が設けられている。V溝14bの閉じられている端に本発明に係わる穴14cが設けてあり、屈折率分布レンズ13の先端部が穴14cに挿入して固定してある。この穴14cに関しては以降で説明する。
なお、図2ではディスク2の記録領域の進入側から退出側(図の→方向)にかけて、磁気再生部18、光導波路16、磁気記録部17の順に配置されているが、配置順はこれに限らない。光導波路16の退出側直後に磁気記録部17が位置すればよいので、例えば、導波路16、磁気記録部17、磁気再生部18の順に配置してもよい。
光ファイバ11により導光される光は、例えば、半導体レーザーより出射される光である。光ファイバ11の端面から出射したレーザー光は、集光素子である屈折率分布型レンズ12、13、偏向面14aを有する光学素子14によって、スライダ15に設けられた光導波路16の上端面に集光され、この光アシスト部を成す光導波路16を導波して光ヘッド3からディスク2に向けて出射する。
スライダ15は浮上しながら磁気記録媒体であるディスク2に対して相対的に移動するが、媒体に付着したごみや、媒体に欠陥がある場合には接触する可能性がある。その場合に発生する摩耗を低減するため、スライダの材質には耐摩耗性の高い硬質の材料を用いることが望ましい。例えば、Al23を含むセラミック材料、例えばAlTiCやジルコニア、TiNなどを用いれば良い。また、摩耗防止処理として、スライダ15のディスク2側の面に耐摩耗性を増すために表面処理を行っても良い。例えば、DLC(Diamond Like Carbon)被膜を用いると、光の透過率も高く、ダイヤモンドに次ぐHv=3000以上の硬度が得られる。
また、スライダ15のディスク2と対向する面には、浮上特性向上のための空気ベアリング面(ABS(Air Bearing Surface)面とも称する。)を有している。スライダ15の浮上はディスク2に近接した状態で安定させる必要があり、スライダ15に浮上力を抑える圧力を適宜加える必要がある。このため、光学素子14の上に固定されるサスペンション4は、光ヘッド3のトラッキングを行う機能の他、スライダ15の浮上力を抑える圧力を適宜加える機能を有している。
光ヘッド3から出射したレーザー光が微小なスポットとしてディスク2に照射されると、ディスク2の照射された部分の温度が一時的に上昇してディスク2の保磁力が低下する。その保磁力の低下した状態の照射された部分に対して、磁気記録部17により磁気情報が書き込まれる。この光ヘッド3に関して以下に説明する。
まず、集光素子を構成する屈折率分布型レンズ12,13に関して説明する。屈折率分布型レンズ(Graded Index Lens、以下、「GRINレンズ」と略す。)は、屈折率が一様でない(中心に近いほど屈折率が大きい)媒質を用いたレンズで、屈折率が連続的に変化することでレンズ作用をする円柱形状のレンズである。具体的なGRINレンズは、例えば、SiGRIN(登録商標)(シリカグリン、東洋ガラス(株))がある。GRINレンズの半径方向の屈折率分布n(r)は、次式(1)で表される。
n(r)=N0+NR2×r2 (1)
但し、
n(r):中心からの距離rの位置の屈折率
N0:中心部の屈折率
NR2:GRINレンズの集光能力を表す定数
GRINレンズ12、13を具体的に式(1)で表す例として以下があり、直径としては例えば、85μm、125μmである。
GRINレンズ12(NA:0.166)
N0=1.479606
NR2=−2.380952
GRINレンズ13(NA:0.395)
N0=1.540737
NR2=−12.47619
GRINレンズは、半径方向に屈折率分布を持っていることから光軸を合わせることが容易であるという特徴を持っている。このため、光ファイバ11とGRINレンズ12とGRINレンズ13との光軸を容易に合わせることができる。また、光ファイバ11が石英からなる場合、GRINレンズ12とGRINレンズ13を成す材料も光ファイバ11と同様であることから、これらを溶融処理により接合して一体化することができる。この接合により、取り扱いが容易となると同時に、光ファイバ11、GRINレンズ12、GRINレンズ13それぞれが接する面での光損失が抑えられ光ファイバにより導光された光を効率良くGRINレンズ13より出射することができる。
GRINレンズ12及びGRINレンズ13で構成する集光素子は、光ファイバ11により導光された光をGRINレンズ13の光出射面より離れた位置に収束して光スポットを形成する構成としている。GRINレンズ12及びGRINレンズ13それぞれのNA(Numerical Aperture)は異なっており、GRINレンズ12及びGRINレンズ13を選択し、また、組み合わせ、それぞれの長さを適宜決めることで、光学素子が占める長さ、光学素子の光出射面から光スポット位置までの距離を決めることができる。
GRINレンズ12及びGRINレンズ13の直径と光ファイバ11の直径とが±10%程度にほぼ同じことが好ましく、同じであることがより好ましい。上記の通り光ファイバ11とGRINレンズ12とGRINレンズ13は、溶融処理により接合することができるため、それぞれがほぼ同じ直径とすると直径の中心を合わせて接合する作業を容易とすることができる。
光ファイバ11とGRINレンズ12とGRINレンズ13を接合して一体化(以下、結合集光素子20と称する。)すると、光ファイバ11により光源から導かれて光をGRINレンズ13の出射端面から離れた位置に光スポットを効率良く形成することができる。
この結合集光素子20は、図2に示す光学素子14に設けてある断面形状がV字状のV溝14bの両側壁の底部に沿わせて配設され、結合集光素子20の先端部はV溝14bの閉じられている端に備えている凹状構造である穴14cに挿入され接着固定してある。図3に光学素子14の斜視図を示す。
V溝14bは、配設される光ファイバ11及び結合集光素子20の直径、偏向面14aへの光の入射位置及び入射角度が考慮されて設けてある。また、穴14cの開口の大きさ、深さは、それぞれ結合集光素子20の直径、結合集光素子20の光の出射端面から偏向面14aを経て光導波路16の上端面までの距離が考慮されて設けられている。穴14cに結合集光素子20を挿入して固定することにより結合集光素子20の先端部の光軸方向の位置と、光軸方向に垂直な方向の位置とを容易に決めることができる。
従って、V溝14bに配設されその先端部が穴14cに挿入され固定される結合集光素子20から射出する収束光は偏向面14aに精度良く導かれ、的確に偏向される。偏向された収束光は、光学素子14の下面に光スポットを効率良く形成する。この結果、結合集光素子20からの光を容易に精度良く導くことが出来る光学素子14を得ることができる。また、光学素子14に、結合集光素子20を精度良く固定するために、例えば結合集光素子20の先端部が浮かない様に押さえ込む新たな板状部材等を必要としないため、光学素子14は小型で、薄くすることが出来る。
図2、図3で示した穴14cの断面形状は、図4(a)に示すように円筒形状であるが、円筒形状に限らず、結合集光素子20の外周位置を規制することで結合集光素子20の光軸方向に垂直な方向の位置を決めることが出来る形状であればよい。例えば、図4(b)の14c−1、(c)の14c−2にそれぞれ示すように結合集光素子20を挿入する穴の断面形状を四角形や五角形としてもよい。また穴14cは、穴の開口部から閉じた端部に向かって傾斜を備えておくことが好ましい。傾斜を持たせることで結合集光素子20を穴14cに挿入しやすくなり、光学ヘッドの製造をより容易にすることが出来る。また、光学素子14を射出成形法やプレス法により製造する際の型抜きを容易とすることができる。尚、図4は、各穴14c、14c−1、14c−2の周辺の断面を偏向面14a側から見た図である。
穴14cの閉じた先端部と結合集光素子20の先端部とが間隙なく良好に接触する様に、例えば両先端部を平坦にするのが好ましい。穴14cの閉じた端部と結合集光素子20の端部を間隙無く固定することで、結合集光素子20から射出される光を効率良く光学素子14に取り込むことが出来る。間隙が生じる場合は、例えばアクリル系やエポキシ系の屈折率が1.3〜1.5程度の公知の光学部品用の接着剤等を充填するのが好ましい。このような屈折率の値を有する接着剤等を間隙に充填することで、屈折率差による光の伝達効率の低下を抑えることが出来る。
また、光ファイバ11及び結合集光素子20を光学素子14に配設する溝の断面形状はV字状に限定する必要はなく、例えば矩形状の溝としてもよいが、円筒形状の結合集光素子20の座りの良さや高精度に成形する容易性からV字状とするのが好ましい。
図5は、別の例として光学素子30を有する光ヘッド3を断面図で示している。図5に示すように、結合光学素子20は、光学素子30に設けてある断面形状がV字状のV溝30bの両側壁の底部に沿わせて配設され、結合集光素子20の先端部はV溝30bの閉じられている端に設けてある庇構造30dの斜面30cに突き当てた状態で接着固定してある。図6に光学素子30の斜視図を示す。
V溝14bは、配設される光ファイバ11及び結合集光素子20の直径、偏向面14aへの光の入射位置及び入射角度が考慮されて設けてある。また、庇構造30dは、結合集光素子20の直径を考慮して、V溝30bが開放されている端から閉じられている端の方向に向かってV溝の底に近づいている斜面30cを備えている。この斜面30cの位置及び傾斜は、結合集光素子20の直径、結合集光素子20の光の出射位置から偏向面14aを経て光導波路16の上端面までの距離等を考慮されている。すなわち、斜面30cは、V溝30bと協力して、結合集光素子20をV溝の閉じられている端の方向に押すことにより結合集光素子20の先端部をV溝30bの底部に押し付ける力が生じることで、結合集光素子20の先端部の光軸方向の位置と、光軸方向に垂直な方向の位置とを決めることが出来る。
従って、V溝30bに配設されその先端部が庇構造30dが有する斜面30cに突きあてられて固定される結合集光素子20から射出する収束光は偏向面30aに精度良く導かれ、的確に偏向される。偏向された収束光は、光学素子30の下面に光スポットを効率良く形成する。この結果、結合集光素子20からの光を容易に精度良く導くことが出来る光学素子30を得ることができる。また、光学素子30に、結合集光素子20を精度良く固定するために、例えば結合集光素子20の先端部が浮かない様に押さえ込む新たな板状部材等を必要としないため、光学素子14は小型で、薄くすることが出来る。
図5に示すように、結合集光素子20の先端部と光学素子30との間に間隙があるが、上記と同様に、この間隙に、例えばアクリル系やエポキシ系の屈折率が1.3〜1.5程度の公知の光学部品用の接着剤等を充填するのが好ましい。このような接着剤等を間隙に充填することで、屈折率差による光の伝達効率の低下を抑えることが出来る。
また、光ファイバ11及び結合集光素子20を光学素子30に配設する溝の断面形状はV字状に限定する必要はなく、例えば矩形状の溝としてもよいが、円筒形状の結合集光素子20の座りの良さや高精度に成形する容易性からV字状とするのが好ましい。
これまで説明した光学素子14、30においては、光学素子14を例にすると、図2に示すようにV溝14bの開口をスライダ15を設ける光学素子14の下面側としてあるが、スライダ15を設ける反対側の上面側としてもよい。
また、図2で示す様に光ファイバ11と偏向面14aとの間にGRINレンズ12、13からなる結合集光素子20を設ける光ヘッド3を構成し、例えば、偏向面14aにおける偏向角度を90°とする。このようにすると、結合集光素子20を光ヘッド3が浮上走行する方向と概平行に設けることができ、光ヘッドの高さ方向に集光素子を配置する必要がなくなるため、光ヘッド3を薄く構成とすることができ光ヘッド3をより薄くすることができる。
図3、図6にそれぞれ示す光学素子14、30は、例えば、熱可塑性樹脂を材料として射出成形法やプレス成形法により形成することが出来る。熱可塑性樹脂としては、例えば、ZEONEX(登録商標)480R(屈折率1.525、日本ゼオン(株))、PMMA(ポリメチルメタクリレート、例えば、スミペックス(登録商標)MGSS、屈折率1.49、住友化学(株))、PC(ポリカーボネート、例えば、パンライト(登録商標)AD5503、屈折率1.585、帝人化成(株))等が挙げられる。
図2で示す光ヘッド3のように、光学素子14のV溝14bが開口している面にスライダ15が固定され、V溝14bが開口している面の反対の面に光学素子14を支持するサスペンションが固定されるのが好ましい。このためには、結合集光素子20を設けるV溝14bは光学素子14の下面側に開口し、V溝14bの底となる上側に結合集光素子20を固定する構成がある。
光ヘッド3はこれをディスク2の上に保持するサスペンション4と結合する必要があり、このサスペンション4と結合する場所を光ヘッド3に確保する必要がある。サスペンション4で光ヘッド3を下側から保持する構成は、ディスク2の上を浮上して相対移動する浮上機構を有したスライダ15が必要であるため困難である。
また、光学素子14とスライダ15との間に挟む様にサスペンション4を設ける構成は、結合集光素子20を設けるためのV溝14bがあるために、このV溝14bの開口を避ける必要がある。また、光導波路16に集光する光束も避ける必要がある。このため、例えば、サスペンション4を記録面の上を浮上走行する方向で且つ光学素子14の中央部で固定しようとする場合、サスペンション4を固定する個所をV溝14bに沿った光学素子14の中央とすることが出来ないので、バランスの良い保持が困難となる。
上記より、光学素子14のスライダを取り付ける下面側に開口するV溝14bを設け、このV溝14bの底となる上側に結合集光素子20を設ける構成とするのが好ましく、このようにすると光学素子14の上面側にサスペンション4を容易に設けることができる。光学素子14の上面は、V溝等の凹凸がない平面状態であり、サスペンション4を取り付ける上での自由度が大きく、光ヘッド3をディスク2の上に安定して浮上させることができるようにサスペンション4を光学素子14にバランス良く固定することができる。また、平面状態を利用して、例えば、光学素子14の上面に組み立てを容易とするサスペンション4との結合用の位置決めマーク等を設けることもできる。また、サスペンション4と光源から光を導く光ファイバ11とが近い状態となるため、光ファイバ11をサスペンション4に沿わせて固定することが容易にできる。
また、光学素子14の下面側にスライダ15が固定されると、スライダ15が備えている光導波路16に光学素子13により導かれる光を効率良く伝達することができるため、好ましい。
これまで説明した光ヘッドは、ディスク2に対する情報記録に光を利用する光アシスト式磁気記録ヘッドであるが、記録媒体に対する情報記録に光を利用する光記録ヘッドであって、磁気再生部17と磁気記録部18を有しない、例えば、近接場光記録、相変化記録等の記録を行う光ヘッドとすることができ、また、近接場光を発生する微小な金属構造体(プラズモンプローブとも称する。)を光導波路16の光出射位置又はその近傍に配置してもよい。
光記録装置の例を示す図である。 光ヘッドに磁気記録素子を有する光アシスト式磁気記録ヘッドの一例を示す断面図である。 光ヘッドが有する光学素子の例を示す斜視図である。 光ヘッドに磁気記録素子を有する光アシスト式磁気記録ヘッドの一例を示す断面図である。 光ヘッドが有する光学素子の例を示す斜視図である。
符号の説明
2 ディスク
3 光ヘッド
4 サスペンション
11 光ファイバ(線状導光体)
12、13 屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)
14、30 光学素子
14a、30a 偏向面
14b、30b V溝
14c、14c−1、14c−2 穴
20 結合集光素子
30d 庇構造
30c 斜面
15 スライダ
16 光アシスト部(光導波路)
17 磁気記録部
18 磁気再生部

Claims (9)

  1. 記録媒体の上を浮上して相対移動するスライダに搭載される光学素子において、
    光源から線状導光体が導いた光を透過する材料で形成され、
    前記線状導光体が配設される一方の端は開放され他方の端は閉じられている溝と、
    前記溝の前記他方の端から入射する前記線状導光体が導いた光を偏向する偏向面と、を備え、
    更に、前記溝の他方の端には、前記線状導光体の先端部の光軸方向の位置と、光軸方向に垂直な方向の位置とを決める構造部を備えていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記構造部は、前記線状導光体の先端部が挿設される凹状構造であることを特徴とする請求項1に記載に光学素子。
  3. 前記構造部は、前記線状導光体の先端部を前記溝の他方の端の方向に押すことにより前記先端部を前記溝の底部に押し付ける力を生じる、前記溝の一方の端から他方の端の方向に向かって前記溝の底に近づく斜面を有する前記溝の他方の端の部分の開口を被う庇構造であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  4. 前記溝は断面形状がV字状であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の光学素子。
  5. 前記構造部に、前記線状導光体が固定されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光学素子。
  6. 前記線状導光体は、先端に前記光源からの光を集光する集光素子が結合されている光ファイバであることを特徴とする請求項5に記載の光学素子。
  7. 前記集光素子は、屈折率分布型レンズであることを特徴とする請求項6に記載の光学素子。
  8. 請求項5乃至7の何れか一項に記載の光学素子と、該光学素子を保持するスライダとを有することを特徴とする光ヘッド。
  9. 前記スライダは、前記光学素子の前記溝の開口がある面に固定され、前記溝の開口がある面の反対の面に前記光学素子を支持するサスペンションが固定されることを特徴とする請求項8に記載の光ヘッド。
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