JP2009217220A - 電気化学表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐電圧を超えずに低消費電力でリセットを行うことができる電気化学表示装置を提供する。
【解決手段】エレクトロデポジション表示素子13〜15と、エレクトロデポジション表示素子13〜15に電荷を供給するための駆動トランジスタ19〜21とを備え、画像の書き込みを行うときには、駆動トランジスタ19〜21を飽和領域で定電流駆動し、画像の消去を行うときには、駆動トランジスタ19〜21を線形領域で動作させることを特徴とする電気化学表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属又は金属塩の溶解及び析出を利用した電気化学表示装置に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来紙への印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手し、電子情報を閲覧する機会が益々増大している。
このような電子情報の閲覧手段として、従来の透過型液晶ディスプレイやCRT[Cathode Ray Tube]、また近年では、有機EL[electroluminescence]ディスプレイ等の発光型ディスプレイが主として用いられているが、特に電子情報がドキュメント情報の場合、閲覧者は比較的長時間にわたって閲覧手段を注視する必要がある。一般に発光型ディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間閲覧すると消費電力が嵩む等が知られており、上記のように比較的長時間にわたって閲覧手段を注視する行為は閲覧者にとって優しいとは言い難い。
上記発光型ディスプレイが有している欠点を解消することができるディスプレイとして、外光を利用し、電力を消費せずに像情報を保持することができるメモリー性反射型ディスプレイが知られているが、メモリー性反射型ディスプレイは下記の理由で十分な性能を有しているとは言い難い。
反射型液晶ディスプレイ等の偏光板を用いる方式のメモリー性反射型ディスプレイは、反射率が約40%と低くため白表示に難があり、また、構成部材の作成に用いる製法の多くが簡便とは言い難い。
ポリマー分散型液晶を用いる方式のメモリー性反射型ディスプレイは、高い駆動電圧を必要とし、また、有機物同士の屈折率差を利用しているため、得られる画像のコントラストが十分でない。
ポリマーネットワーク型液晶を用いる方式のメモリー性反射型ディスプレイは、高い駆動電圧が必要であること、メモリー性を向上させるために複雑なTFT[Thin Film Transistor]回路が必要であること等の課題を抱えている。
電気泳動方式のメモリー性反射型ディスプレイは、10V以上の高い駆動電圧を必要とし、また、電気泳動性粒子の凝集による画質劣化が起こりやすい。電気泳動性粒子を一定量で小分けする隔壁構造にすることで凝集を低減できるが、そのようにするとセル構造や製造プロセスが複雑になるため安定した製造が難しい。
上述した各方式のメモリー性反射型ディスプレイの欠点を解消するものとして、金属又は金属塩の溶解及び析出を利用するエレクトロデポジション(以下、ED[electrodeposition]という)方式のメモリー性反射型ディスプレイが知られている。ED方式のメモリー性反射型ディスプレイは、(i)3V以下の低電圧で駆動が可能である、(ii)セル構造が簡便である、(iii)表示品位が優れている(明るいペーパーライクな白表示と引き締まった黒表示)、という特徴を有している。
ED方式のメモリー性反射型ディスプレイでは、銀イオン、白色顔料、及び溶媒を含む電解質をITO[Indium Tin Oxide]電極と銀電極で挟み込んだ構造のED表示素子をマトリクス状に配置する構成が一般的である。銀電極の電位を基準電位として観察面側に設けられるITO電極に書込閾値以上のマイナスの電圧を印加すると、ITO電極から電子が注入され、銀がITO電極上に析出する。この状態を観察側からみると、析出銀による黒色が観察される。また、銀電極の電位を基準電位としてITO電極に消去閾値以上のプラスの電圧を印加すると、ITO電極上に析出した銀が酸化され、銀イオンになり電解質中に溶出するため析出銀による黒色が消失する。この状態を観察側からみると、白色顔料による白色が観察される。上述のようなITO電極と銀電極の間に印加する電圧の極性を切り替えることで、白色と黒色の表示を可逆的に切り替えることができる。
特開2006−195141号公報(段落0029)
ED方式のメモリー性反射型ディスプレイにおいて中間調を表示する場合、透明電極(例えばITO電極)上に析出させる金属又は金属塩(例えば銀)の量を制御するために、ED表示素子に与える電荷量を精密に制御する必要がある。ところが、ED方式のメモリー性反射型ディスプレイではED表示素子に流れる電流量が多いため、特に大画面のディスプレイ用途では透明電極やバス配線での電圧降下の問題が生じ、所望量の電荷を供給することが難しい。
上述した電荷量の制御に関する問題を解決するためには、有機EL表示素子を駆動するために使われている定電流駆動法を利用することができる。定電流駆動法を利用してED表示素子を駆動すると、ED表示素子に流れる電流が一定の値になるような制御を駆動トランジスタ(例えば、駆動用TFT)が行うため、透明電極やバス配線の電圧降下の影響を低減することができる(特許文献1参照)。
しかし、定電流駆動法を利用してED表示素子を駆動する場合、駆動トランジスタで消費する電力が大きくなるという新たな問題が不可避的に生じる。例えば、透明電極−バス配線間の電位差を4.5Vとした場合、ED表示素子に1.5V、駆動トランジスタに3Vの電圧がかかり、ED表示素子を駆動するために本来必要な量の2倍の電力が駆動トランジスタ側で消費されてしまう。
また、ED表示素子を或る表示状態にする場合、前に書き込んだ状態によって、次にどれだけの量の金属を透明電極上に析出させるかが変わってしまう。このため、ED方式のメモリー性反射型ディスプレイにおいては、全てのED表示素子が或る一定の表示状態になるようにリセットを行ってから、次の書き込みを行うことが一般的である。しかし、上述したように定電流駆動法を利用してED表示素子全てをリセットすると、前に書き込んだ状態によって、各ED表示素子にかかる電圧値が異なってしまう。その結果、耐圧を超えてしまったED表示素子は破壊されるおそれがある。
上述したED表示素子の耐圧に関する問題を回避するために、前に書き込んだ際にED表示素子に流した定電流の電流値を記憶しておき、それと同一値で逆方向の電流をED表示素子に流してリセットする方法が考えられる。しかし、この方法では制御が複雑になり、また、消費電力が書き込み時と同じだけかかるという問題が生じる。さらに、このように逆の電流でリセットを行う場合、金属又は金属塩の溶解・析出の対称性が少しでもずれていると、長期間の駆動によってどちらかに偏ってしまい、正常なリセットや書き込みができなくなるという問題も生じる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、耐電圧を超えずに低消費電力でリセットを行うことができる電気化学表示装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る電気化学表示装置は、エレクトロデポジション表示素子と、前記エレクトロデポジション表示素子に電荷を供給するための駆動トランジスタとを備え、画像の書き込みを行うときには、前記駆動トランジスタを飽和領域で定電流駆動し、画像の消去を行うときには、前記駆動トランジスタを線形領域で動作させるようにしている。
このような構成によると、画像の消去を行うときには駆動トランジスタを線形領域で動作させているので、低消費電力でリセットを行うことができる。また、画像の消去を行うとき、駆動トランジスタを線形領域で動作させているので、エレクトロデポジション表示素子にかかる電圧が制限される。したがって、リセット時に過電圧でエレクトロデポジション表示素子を破壊してしまうことを防止することができる。
また、前記エレクトロデポジション表示素子と前記駆動トランジスタとが直列接続されており、前記エレクトロデポジション表示素子と前記駆動トランジスタとの直列接続体の前記駆動トランジスタ側端部に接続されるバス配線と、前記エレクトロデポジション表示素子と前記駆動トランジスタとの直列接続体の前記エレクトロデポジション表示素子側端部に接続されるコモン電極とを備え、画像の消去を行うリセット期間が、前記バス配線と前記コモン電極の間の電位差をゼロにした状態で、前記駆動トランジスタに電流を流さずに前記駆動トランジスタのゲート端子に電圧を書き込む第1の期間と、前記バス配線と前記コモン電極の間の電位差をゼロにしない状態で、前記第1の期間で書き込まれたゲート電圧で制御されている前記駆動トランジスタに電流が流れ、前記エレクトロデポジション表示素子に電流が流れる第2の期間とを有するようにしてもよい。
また、リセット時の突入電流を抑える観点から、画像の消去を行うリセット期間において、前記エレクトロデポジション表示素子に電流が流れ始めるタイミングが行毎に異なるようにしてもよい。
本発明に係る電気化学表示装置によると、画像の消去を行うときには駆動トランジスタを線形領域で動作させているので、低消費電力でリセットを行うことができる。また、画像の消去を行うとき、駆動トランジスタを線形領域で動作させているので、エレクトロデポジション表示素子にかかる電圧が制限される。したがって、リセット時に過電圧でエレクトロデポジション表示素子を破壊してしまうことを防止することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。本発明に係る電気化学表示装置は、金属又は金属塩の溶解及び析出を利用するED表示素子を複数備えている。
<ED表示素子の基本構成>
本発明に係る電気化学表示装置が備えているED表示素子は、観察面側電極と、観察面側電極に対向する対向電極と、観察面側電極と対向電極との間に設けられる電解質とを有している。電解質は、金属又は金属を化学構造中に含む化合物と、白色顔料と、溶媒とを有している。
対向電極の電位を基準電位として観察面側電極に書込閾値以上のマイナスの電圧を印加すると、観察面側電極から電子が注入され、金属又は金属を化学構造中に含む化合物が観察面側電極上に析出する。この状態を観察側からみると、析出金属又は析出金属塩による黒色が観察される。また、対向電極の電位を基準電位として観察面側電極に消去閾値以上のプラスの電圧を印加すると、観察面側電極上に析出した金属又は析出金属塩が酸化によりイオン化されて電解質中に溶出するため析出金属又は析出金属塩による黒色が消失する。この状態を観察側からみると、白色顔料による白色が観察される。上述のような観察面側電極と対向電極の間に印加する電圧の極性を切り替えることで、白色と黒色の表示を可逆的に切り替えることができる。
なお、高コントラスト化の観点から、銀又は銀を化学構造中に含む化合物が好適である。
<銀又は銀を化学構造中に含む化合物>
銀又は銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態などの相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
<観察面側電極及び対向電極>
観察面側電極は、透明な電極で構成され、ITOやIZO[Indium Zinc Oxide]など、一般的にディスプレイなどに用いられるような透明電極であれば、いずれでも使用することができる。対向電極は、不透明な電極で構成され、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Fe、Ni、カーボン、Cr、Al、Moなどや、これらの積層膜あるいは合金などを用いることができる。これらの電極のパターン形成方法としては、(i)基板上にスパッタ法や真空蒸着法などで電極材料を成膜した後、フォトリソグラフィ法により電極パターンを形成する方法、(ii)金属ナノ粒子を分散したインクを基板に塗布して成膜し、その後フォトリソグラフィ法により電極パターンを形成する方法、(iii)スクリーン印刷やフレキソ印刷やインクジェット印刷などでダイレクトに基板上に電極をパターニングする方法、などがある。
<電気化学表示装置>
本発明に係る電気化学表示装置の等価回路の一例(説明を簡単にするため3行3列とする)を図1に示す。図1では、ITOで全面に形成されているコモン電極1と、バス配線2と、走査線3〜5と、走査線3〜5に電圧を供給するゲートドライバ6と、信号線7〜9と、信号線7〜9に電圧を供給するソースドライバ10と、画像データ等を記憶する記憶部11と、記憶部11の記憶内容に基づいてゲートドライバ6及びソースドライバ10を制御するコントローラ12と、ED表示素子13〜15と、スイッチングトランジスタ16〜18と、駆動トランジスタ19〜21と、補助容量22〜27とを図示している。
スイッチングトランジスタ16の第1端子は信号線7に接続され、スイッチングトランジスタ16の第2端子は駆動トランジスタ19のゲート端子に接続され、スイッチングトランジスタ16のゲート端子が走査線3に接続される。そして、駆動トランジスタ19の第1端子はバス配線2に接続され、駆動トランジスタ19の第2端子はED表示素子13の観察面側電極に接続され、ED表示素子13の対向電極はコモン電極1に接続される。また、駆動トランジスタ19の第2端子とゲート端子とが補助容量22を介して接続され、駆動トランジスタ19の第1端子とゲート端子とが補助容量25を介して接続される。
同様に、スイッチングトランジスタ17の第1端子は信号線8に接続され、スイッチングトランジスタ17の第2端子は駆動トランジスタ20のゲート端子に接続され、スイッチングトランジスタ17のゲート端子が走査線3に接続される。そして、駆動トランジスタ20の第1端子はバス配線2に接続され、駆動トランジスタ20の第2端子はED表示素子14の観察面側電極に接続され、ED表示素子14の対向電極はコモン電極1に接続される。また、駆動トランジスタ20の第2端子とゲート端子とが補助容量23を介して接続され、駆動トランジスタ20の第1端子とゲート端子とが補助容量26を介して接続される。
同様に、スイッチングトランジスタ18の第1端子は信号線9に接続され、スイッチングトランジスタ18の第2端子は駆動トランジスタ21のゲート端子に接続され、スイッチングトランジスタ18のゲート端子が走査線3に接続される。そして、駆動トランジスタ21の第1端子はバス配線2に接続され、駆動トランジスタ21の第2端子はED表示素子15の観察面側電極に接続され、ED表示素子15の対向電極はコモン電極1に接続される。また、駆動トランジスタ21の第2端子とゲート端子とが補助容量24を介して接続され、駆動トランジスタ21の第1端子とゲート端子とが補助容量27を介して接続される。
ここでは、スイッチングトランジスタ16〜18及び駆動トランジスタ19〜21をそれぞれnチャンネルのTFTで構成している。nチャンネルのTFTは、a−Siで作成したものが利用できる。また、C60などの有機半導体を用いたものを利用することもできる。なお、本発明に係る電気化学表示装置の製造に際しては、LCD[Liquid Crystal Display]の製造プロセスを利用することができる。
<第1実施形態の駆動方法>
等価回路が図1に示す構成である本発明に係る電気化学表示装置の第1実施形態の駆動方法について、図2に示す電圧・電流タイムチャートを参照して説明する。
以下に説明する像の書き込みシーケンスは、面内での均一性が高く、多階調で高品位な表示が可能な電気化学表示装置を実現するためのシーケンスであって、大きくリセット期間と表示期間に分けられる。リセット期間はリセットプログラム期間T1とリセット書き込み期間T2からなり、表示期間は表示データプログラム期間T3と表示データ書き込み期間T4からなる。
まず、リセットプログラム期間T1では、走査線3に供給する電圧V3、走査線4に供給する電圧V4、走査線5に供給する電圧V5を順番にHighレベルにし、1行目のスイッチングトランジスタ16〜18、2行目のスイッチングトランジスタ(不図示)、3行目のスイッチングトランジスタ(不図示)を順番にオン状態にする。それに対応して、1行目の駆動トランジスタ19〜21、2行目の駆動トランジスタ(不図示)、3行目の駆動トランジスタ(不図示)の各ゲートにゲート電圧を印加するため、信号線7に供給する電圧V7、信号線8に供給する電圧V8、信号線3に供給する電圧V9をそれぞれ第1レベルにする。この第1レベルは、各駆動トランジスタが線形領域で動作するように設定する。この設定により、第1レベルは後述する表示データプログラム期間T3でのレベル(多値)よりも高くなる。1行目の駆動トランジスタ19〜21のゲート電圧は次にゲート電圧が書き込まれるまで補助容量25〜27によって保持される(2、3行目の駆動トランジスタについても同様である)。また、リセットプログラム期間T1では、コモン電極1に印加される電圧V1及びバス配線2に供給される電圧V2をともにGND電位に固定している。そのため、リセットプログラム期間T1では、各駆動トランジスタのソース−ドレイン電圧はゼロボルトとなり、各ED表示素子において電流は流れない。
次に、リセット書き込み期間T2では、走査線に供給する電圧V3〜V5、信号線に供給する電圧V7〜V9をともにGND電位に固定し、バス配線2に供給する電圧V2をマイナスの電圧にする。このマイナスの電圧は各ED表示素子が破壊されないような値に設定するが、リセットの高速化の観点からできるだけ高い電圧にすることが好ましい。リセット書き込み期間T2では、リセットプログラム期間T1において書き込まれた各駆動トランジスタのゲート電圧が保持されているので、各駆動トランジスタが線形領域で動作する。そのため、各駆動トランジスタでの消費電力を小さくすることができる。
このように各駆動トランジスタが線形領域で動作すると、ED表示素子に流れる電流により生じるコモン電極1やバス配線2での電圧降下の影響により、各ED表示素子に印加される電圧は面内で異なったものになってしまう。しかし、ED表示素子に十分高い電圧を長い時間印加することで、ED表示素子の観察面側電極に析出している金属を十分溶解させることができ、均一な白状態の表示が可能となる。
次に、表示データプログラム期間T3では、走査線3に供給する電圧V3、走査線4に供給する電圧V4、走査線5に供給する電圧V5を順番にHighレベルにし、1行目のスイッチングトランジスタ16〜18、2行目のスイッチングトランジスタ(不図示)、3行目のスイッチングトランジスタ(不図示)を順番にオン状態にする。それに対応して、記憶部11が記憶している画像データに対応した適切な電流をED表示素子に流すため、1行目のスイッチングトランジスタ16〜18がオン状態にあるときに、1行目の駆動トランジスタ16〜18のゲートに適切なゲート電圧がかかるように、信号線に供給する電圧V7〜V9の値を設定する。同様に、2行目のスイッチングトランジスタがオン状態にあるときに、2行目の駆動トランジスタのゲートに適切なゲート電圧がかかるように、信号線に供給する電圧V7〜V9の値を設定し、3行目のスイッチングトランジスタがオン状態にあるときに、3行目の駆動トランジスのゲートに適切なゲート電圧がかかるように、信号線に供給する電圧V7〜V9の値を設定する。ここでは、中間調表示の例を示すために、ソースドライバ7に多値出力可能なものを使い、出力電圧が複数設定できるものを想定している。1行目の駆動トランジスタ19〜21のゲート電圧は次にゲート電圧が書き込まれるまで補助容量22〜24によって保持される(2、3行目の駆動トランジスタについても同様である)。また、表示データプログラム期間T3では、コモン電極1に印加される電圧V1及びバス配線2に供給される電圧V2をともにGND電位に固定している。そのため、表示データプログラム期間T3では、各駆動トランジスタのソース−ドレイン電圧はゼロボルトとなり、各ED表示素子において電流は流れない。その結果、各駆動トランジスタのソースはED表示素子の観察面側電極及び対向電極を介してコモン電極1につながれているが、コモン電極1に電流が流れないため電圧降下が発生せず、ゼロボルトに固定される。このソース電位に対してゲート電圧が書き込まれるため、正常なゲート電圧が書き込まれる。
ここでは、nチャンネルのTFTを用いた例を示しているが、上述の各駆動トランジスタに関するゲート電圧の正常な書き込みについては、p−Siやペンタセン等の有機半導体を利用したpチャンネルのTFTを用いた場合でも同様である。pチャンネルのTFTを用いた場合、駆動トランジスタのソースの位置がnチャンネルの場合とは逆になるため、補助容量25〜27の機能と補助容量22〜24の機能とが入れ替わる。このように、pチャンネルのTFTを用いた場合でもプログラム期間(リセットプログラム期間T1及び表示データプログラム期間T3)において駆動トランジスタに電流が流れず、電圧降下が発生しないため、正常なゲート電圧を書き込むことができる。
最後に、表示データ書き込み期間T4では、走査線に供給する電圧V3〜V5、信号線に供給する電圧V7〜V9をともにGND電位に固定し、バス配線2に供給する電圧V2をプラスの電圧にする。このプラスの電圧は各駆動トランジスタが飽和領域で動作するように、十分高い電圧に設定する。しかし、高く設定しすぎると各駆動トランジスタでの消費電力が大きくなりすぎるため、適切な値とする。表示データ書き込み期間T4では、表示データプログラム期間T3において書き込まれた駆動トランジスタのゲート電圧に応じた電流がED表示素子に流れるが、コモン電極1に大電流が流れるため、駆動トランジスタのソース電圧はコモン電極の電圧降下により、変動してしまう。しかし、駆動トランジスタのゲート電位はソース−ゲートに接続された補助容量により保持されているため、ソース電位が変動しても、ソース−ゲート電位は保持され、ED表示素子には表示データプログラム期間T3においてED表示素子毎に設定した一定電流を流すことが可能となる。例えば、表示データ書き込み期間T4での1行1列のED表示素子13に流れる電流I13は、表示データプログラム期間T3において1行1列の駆動トランジスタ19のゲートに書き込まれたゲート電圧に対応しており、表示データ書き込み期間T4での1行2列のED表示素子14に流れる電流I14は、表示データプログラム期間T3において1行2列の駆動トランジスタ20のゲートに書き込まれたゲート電圧に対応しており、表示データ書き込み期間T4での1行3列のED表示素子15に流れる電流I15は、表示データプログラム期間T3において1行3列の駆動トランジスタ21のゲートに書き込まれたゲート電圧に対応している。
以上のようなリセット期間と表示期間における駆動トランジスタのId−Vd特性とED表示素子の負荷曲線を図3に示す。
リセット期間では駆動トランジスタは特性31で動作し、ED表示素子は特性32で駆動される。その結果、ED表示素子には電圧33が印加される。もしコモン電極1やバス配線2で電圧降下がおきた場合は、ED表示素子の負荷曲線が左にシフトするような形となり、実際にED表示素子に流れる電流が減少してしまう。しかし、このような場合でもリセットに十分長い時間をかけることで、面内で均一なリセットが可能である。ED表示素子にかかる電圧は最大で電圧33の値に制限されるため、過電圧でED表示素子を破壊してしまうようなことは起こらない。これは駆動トランジスタが線形領域で動作しているために可能なことである。また、駆動トランジスタが線形領域で動作しているので、駆動トランジスタで消費する電力を、ED表示素子で消費する電力に比べて、小さくすることが可能である。
表示期間では、駆動トランジスタは特性33で動作し、ED表示素子は特性34で駆動される。その結果、ED表示素子には電圧35が印加される。もしコモン電極1やバス配線2で電圧降下がおきた場合は、ED表示素子の負荷曲線34が左右にシフトするような形となるが、ED表示素子に流れる電流量は変化しない。これは駆動トランジスタが飽和領域で動作しているために可能なことである。このように、表示期間の表示データ書き込み期間T4(図2参照)において所望の電流値を流すことで、任意の中間調表示が可能となる。
<第2実施形態の駆動方法>
等価回路が図1に示す構成である本発明に係る電気化学表示装置の第2実施形態の駆動方法について、図4に示す電圧・電流タイムチャートを参照して説明する。なお、図4において、I2,1は2行1列のED表示素子を流れる電流の波形を示しており、I3,1は3行1列のED表示素子を流れる電流の波形を示している。
以下に説明する像の書き込みシーケンスは、面内での均一性が高く、多階調で高品位な表示が可能な電気化学表示装置を実現するためのシーケンスであって、リセット期間T5と、表示データプログラム期間T6と、表示データ書き込み期間T7とからなる。
リセット期間T5では、走査線3に供給する電圧V3、走査線4に供給する電圧V4、走査線5に供給する電圧V5を順番にHighレベルにし、1行目のスイッチングトランジスタ16〜18、2行目のスイッチングトランジスタ(不図示)、3行目のスイッチングトランジスタ(不図示)を順番にオン状態にする。それに対応して、1行目の駆動トランジスタ19〜21、2行目の駆動トランジスタ(不図示)、3行目の駆動トランジスタ(不図示)の各ゲートにゲート電圧を印加するため、信号線7に供給する電圧V7、信号線8に供給する電圧V8、信号線3に供給する電圧V9をそれぞれ第1レベルにする。この第1レベルは、各駆動トランジスタが線形領域で動作するように設定する。この設定により、第1レベルは後述する表示データプログラム期間T6でのレベル(多値)よりも高くなる。1行目の駆動トランジスタ19〜21のゲート電圧は次にゲート電圧が書き込まれるまで補助容量25〜27によって保持される(2、3行目の駆動トランジスタについても同様である)。また、リセット期間T5では、コモン電極1に印加される電圧V1をGND電位に固定し、バス配線2に供給される電圧V2をマイナスの電圧にしている。このマイナスの電圧は各ED表示素子が破壊されないような値に設定するが、リセットの高速化の観点からできるだけ高い電圧にすることが好ましい。リセット期間T5では、各駆動トランジスタが線形領域で動作する。そのため、各駆動トランジスタでの消費電力を小さくすることができる。
すなわち、走査線3に供給する電圧V3、走査線4に供給する電圧V4、走査線5に供給する電圧V5を順番にHighレベルにし、各駆動トランジスタを線形領域で動作させると、順次新しい行のED表示素子にリセットするための電流が流れる(区間T5−1)。
次に、或る一定期間(区間T5−2)後に、再び走査線3に供給する電圧V3、走査線4に供給する電圧V4、走査線5に供給する電圧V5を順番にHighレベルにするが、このときは、各駆動トランジスタがオフ状態になるように信号線に供給する電圧V7〜V9をGND電位に固定する(区間T5−3)。
このようにすることで、全てのED表示素子の観察面側電極に一定時間マイナスの電圧が印加され、第1実施形態と同様にリセットが可能となる。本実施形態の場合は、リセットするための電流が流れ始めるタイミングが行毎に異なるため、突入電流が抑えられるという効果がある。
表示データプログラム期間T6は第1実施形態の表示データプログラム期間T3と同様であり、表示データ書き込み期間T7は第1実施形態の表示データ書き込み期間T4と同様であるため、それぞれ説明を省略する。
は、本発明に係る電気化学表示装置の等価回路の一例を示す図である。 は、本発明の第1実施形態の駆動方法を実行した場合の電圧・電流タイムチャートである。 は、リセット期間と表示期間における駆動トランジスタのId−Vd特性とED表示素子の負荷曲線を示す図である。 は、本発明の第2実施形態の駆動方法を実行した場合の電圧・電流タイムチャートである。
符号の説明
1 コモン電極
2 バス配線
3〜5 走査線
6 ゲートドライバ
7〜9 信号線
10 ソースドライバ
11 記憶部
12 コントローラ
13〜15 ED表示素子
16〜18 スイッチングトランジスタ
19〜21 駆動トランジスタ
22〜27 補助容量

Claims (3)

  1. エレクトロデポジション表示素子と、
    前記エレクトロデポジション表示素子に電荷を供給するための駆動トランジスタとを備え、
    画像の書き込みを行うときには、前記駆動トランジスタを飽和領域で定電流駆動し、
    画像の消去を行うときには、前記駆動トランジスタを線形領域で動作させることを特徴とする電気化学表示装置。
  2. 前記エレクトロデポジション表示素子と前記駆動トランジスタとが直列接続されており、
    前記エレクトロデポジション表示素子と前記駆動トランジスタとの直列接続体の前記駆動トランジスタ側端部に接続されるバス配線と、
    前記エレクトロデポジション表示素子と前記駆動トランジスタとの直列接続体の前記エレクトロデポジション表示素子側端部に接続されるコモン電極とを備え、
    画像の消去を行うリセット期間が、
    前記バス配線と前記コモン電極の間の電位差をゼロにした状態で、前記駆動トランジスタに電流を流さずに前記駆動トランジスタのゲート端子に電圧を書き込む第1の期間と、
    前記バス配線と前記コモン電極の間の電位差をゼロにしない状態で、前記第1の期間で書き込まれたゲート電圧で制御されている前記駆動トランジスタに電流が流れ、前記エレクトロデポジション表示素子に電流が流れる第2の期間とを有することを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示装置。
  3. 画像の消去を行うリセット期間において、前記エレクトロデポジション表示素子に電流が流れ始めるタイミングが行毎に異なっていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示装置。
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