JP5293650B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、RGBデータをRGBWデータに変換する色変換処理装置、及び、これを用いた表示装置(電子情報の表示端末装置)に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来紙への印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手し、電子情報を閲覧する機会が益々増大している。
このような電子情報の閲覧手段として、従来の透過型液晶ディスプレイやCRT[Cathode Ray Tube]、また近年では、有機EL[electroluminescence]ディスプレイ等の発光型ディスプレイが主として用いられているが、特に、電子情報がドキュメント情報の場合、閲覧者は比較的長時間にわたってこの閲覧手段を注視する必要がある。一般に発光型ディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間閲覧すると消費電力が嵩む等が知られており、上記のように比較的長時間にわたって閲覧手段を注視する行為は閲覧者にとって優しいとは言い難い。
上記の発光型ディスプレイが有している欠点を解消することができるディスプレイとして、外光を利用し、電力を消費せずに像情報を保持することができるメモリー性反射型ディスプレイが知られているが、メモリー性反射型ディスプレイは下記の理由で十分な性能を有しているとは言い難い。
反射型液晶ディスプレイ等の偏光板を用いる方式のメモリー性反射型ディスプレイは、反射率が約40%と低くため白表示に難があり、また、構成部材の作成に用いる製法の多くが簡便とは言い難い。
ポリマー分散型液晶を用いる方式のメモリー性反射型ディスプレイは、高い駆動電圧を必要とし、また、有機物同士の屈折率差を利用しているため、得られる画像のコントラストが十分でない。
ポリマーネットワーク型液晶を用いる方式のメモリー性反射型ディスプレイは、高い駆動電圧が必要であること、メモリー性を向上させるために複雑なTFT[Thin Film Transistor]回路が必要であること等の課題を抱えている。
電気泳動方式のメモリー性反射型ディスプレイは、10V以上の高い駆動電圧を必要とし、また、電気泳動性粒子の凝集による画質劣化が起こりやすい。電気泳動性粒子を一定量で小分けする隔壁構造にすることで凝集を低減できるが、そのようにするとセル構造や製造プロセスが複雑になるため安定した製造が難しい。
上述した各方式のメモリー性反射型ディスプレイの欠点を解消するものとして、金属又は金属塩の溶解及び析出を利用するエレクトロデポジション(以下、ED[electrodeposition]という)方式のメモリー性反射型ディスプレイが知られている。ED方式のメモリー性反射型ディスプレイは、(i)3V以下の低電圧で駆動が可能である、(ii)セル構造が簡便である、(iii)表示品位が優れている(明るいペーパーライクな白表示と引き締まった黒表示)、という特長を有している。
特開2006−267541号公報
なお、上述したED方式のメモリー性反射型ディスプレイを容易にカラー化するための技術としては、白黒表示パネルの前面にカラーフィルタを設ける方法がある。例えば、画像データの1ピクセルを3つのサブピクセルで形成するようにし、各サブピクセル毎に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタを設けておけば、光の三原色の組み合せ(加法混色)により、1ピクセル毎の表示色を任意に表現することができる。
ただし、上記のカラー化技術では、白黒表示パネルの前面にカラーフィルタを設ける必要があるため、外光の反射率を低下させることになるが、反射型ディスプレイでは、発光型ディスプレイと異なり、自ら発光輝度を上げるような対策は取り得ない。
そこで、特に反射型ディスプレイの分野では、カラーフィルタの設置によって低下する外光の反射率を補うための手段として、カラーフィルタで覆われない白色(W)のサブピクセルを用意しておき、画像データの1ピクセルを4つのサブピクセル(RGBW)で形成する構成が採用されていた。この場合、入力される画像データ(RGBデータ)に応じて、RGBサブピクセルの出力だけではなく、Wサブピクセルの出力も制御する必要があるため、入力される画像データ(RGBデータ)をパネル駆動用の画像データ(RGBWデータ)に変換して出力する必要があった(図17を参照)。
ところで、上記のカラー化が施された反射型ディスプレイにおいて、図18に示すように、RGBサブピクセルに対して各々の全面を覆うようにカラーフィルタCFが設けられていた構成では、カラーフィルタCFの解像度よりも表示素子の解像度が低い場合(例えば、図19に示すように、ED方式のメモリー性反射型ディスプレイにおいて、ひとつのサブピクセルの上部電極13Rに析出する金属又は金属塩Mがこれと隣接するサブピクセルの上部電極13W及び13Gにも一部析出してしまう場合)、ひとつのサブピクセルを駆動した際にこれと隣接するサブピクセルの反射率にも影響が及んでしまう。そのため、表示パネル全体として意図した反射率を得ることができなくなる上、RGBサブピクセルの各々で適切な階調出力を行うことができなくなり、最終的な出力画像の色ずれを生じるという問題があった。なお、このような色ずれを解消するためには、事前に適切なカラーマッチング処理を行う必要があるが、そのためには、RGBデータからRGBWデータを生成する色変換処理が非常に複雑となり、処理時間も増大してしまう。
また、図20に示すように、RGBサブピクセルに対して各々の周辺領域(隣接するサブピクセルの駆動によって影響を受ける領域)を覆わないようにカラーフィルタCFを設けた構成であれば、少なくとも上記の色ずれは生じなくなるので、複雑なカラーマッチング処理は不要となる(図21を参照)。しかしながら、このような構成を採用した場合であっても、ひとつのサブピクセルを駆動した際に、これと隣接するサブピクセルの反射率に影響が及ぶことには変わりがなく、表示パネル全体として意図した反射率を得ることができないという問題については、依然として解消されていなかった。
なお、従来より、液晶表示パネルでは、カラーフィルタの施されていない領域を黒く覆うブラックマトリクスを用いて、隣接するサブピクセル間の混色やバックライトの光漏れを防いでいた(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、電子ペーパーとしての利用に供されるED方式のメモリー性反射型ディスプレイでは、表示画面の白さが重要視されるため、ブラックマトリクスの使用は不適当であった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、表示パネル全体として所望の反射率を得ることが可能な色変換処理装置、及び、これを用いた表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る色変換処理装置は、入力RGB値から出力RGB値を算出する出力RGB値算出部と;前記入力RGB値または前記出力RGB値から基本W値を算出する基本W値算出部と;前記出力RGB値とW補正値とが関連付けられた少なくともひとつの補正テーブルを格納する補正テーブル格納部と;前記補正テーブルを参照して前記出力RGB値に応じた前記W補正値を算出するW補正値算出部と;前記基本W値と前記W補正値から出力W値を算出する出力W値算出部と;を有する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る色変換処理装置において、前記補正テーブルでは、前記出力RGB値として取り得る全ての組み合わせに対して前記W補正値が一対一で関連付けられている構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第2の構成から成る色変換処理装置は、前記補正テーブル格納部に複数格納されている前記補正テーブルのいずれか一を選択して前記W補正値算出部に出力する補正テーブル選択部を有する構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成る色変換処理装置は、入力画像データを読み出し、これに含まれる前記入力RGB値を出力する画像データ入力部と;前記出力RGB値算出部、前記基本W値算出部、前記補正テーブル格納部、前記W補正値算出部、及び前記出力W値算出部を含み、前記入力RGB値から前記出力RGB値及び前記出力W値を算出して出力する出力データ作成部と;前記出力RGB値及び前記出力W値を含む出力画像データを生成し、これを出力する画像データ出力部と;を有する構成(第4の構成)にするとよい。
また、本発明に係る表示装置は、1ピクセルが少なくともRサブピクセル、Gサブピクセル、Bサブピクセル、及び、Wサブピクセルの4サブピクセルで形成された表示パネルと;前記表示パネルを駆動するための画像データとして、前記入力画像データから前記出力画像データを生成する上記第4の構成から成る色変換処理装置と;を有する構成(第5の構成)とされている。
なお、上記第5の構成から成る表示装置において、前記表示パネルは、前記Rサブピクセル、前記Gサブピクセル、及び、前記Bサブピクセルに対して、各々の周辺領域を覆わないようにカラーフィルタを有する構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第6の構成から成る表示装置において、前記表示パネルは、外光を利用して画像の表示を行う反射型表示パネルであり、前記W補正値は、前記Rサブピクセル、前記Gサブピクセル、及び、前記Bサブピクセルを駆動した際に生じる各々の隣接サブピクセルでの損失反射率を前記Wサブピクセルのみによって補填するための前記出力W値に相当する構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第7の構成から成る表示装置において、前記表示パネルは、エレクトロデポジション方式のメモリー性反射型表示パネルである構成(第8の構成)にするとよい。
また、上記第5〜第8いずれかの構成から成る表示装置において、前記表示パネルは、前記Rサブピクセル、前記Gサブピクセル、前記Bサブピクセル、及び、前記Wサブピクセルの周囲に、駆動対象とされていないNサブピクセルを有する構成(第9の構成)にするとよい。
また、本発明に係る色変換処理プログラムは、演算処理装置に読み込まれて実行され、前記演算処理装置を上記第1〜第4いずれかの構成から成る色変換処理装置として機能させる構成(第10の構成)とされている。
本発明によれば、反射型ディスプレイ用のカラー画像データをRGB構成からRGBW構成に変換するに際して、ひとつのサブピクセル駆動時に生じる隣接サブピクセルへの影響分(意図しない反射率低下分)を補填する形で出力W値を算出することにより、表示パネル全体として所望の反射率を得ることが可能な色変換処理装置、及び、これを用いた表示装置を提供することができる。また、出力W値を算出する際に参照される補正テーブルにカラーマッチング要素が含まれていないので、より単純に目的を達成することができる。
ED表示素子の基本構成を示す模式図(黒状態) ED表示素子の基本構成を示す模式図(白状態) ED表示素子に一定電圧のパルスを印加した場合における典型的な濃度変化と電流波形を示す波形図 アクティブマトリクス駆動方式を採用したED表示装置の一構成例を示す等価回路図 ED表示装置の駆動方法を説明するためのタイミングチャート ED表示装置のシステム構成図 ひとつの表示パネルに対してゲートドライバ及びソースドライバを複数個ずつ設けた場合のブロック図 ED表示装置の外観図 表示パネルをカラー化(RGBW化)した場合の模式図 色変換処理装置の一構成例を示すブロック図 色変換処理の一例を示すフローチャート 補正テーブルの内容を説明するための一覧表 W補正値の内容を説明するための模式図 画像データ取得処理の一例を示すフローチャート 表示パネルの第1変形レイアウトを示す模式図 表示パネルの第2変形レイアウトを示す模式図 色変換処理装置の一変形例を示すブロック図 RGBデータからRGBWデータへの色変換処理を示すブロック図 表示パネルの第1レイアウトを示す模式図 第1レイアウトを採用した場合の問題点を示す模式図 表示パネルの第2レイアウトを示す模式図 第2レイアウトを採用した場合の問題点を示す模式図
ここでは、本発明の適用対象として、ED方式のメモリー性反射型ディスプレイ(以下では、ED表示装置と略称する)に搭載される色変換処理装置を例示し、図面を参照しながら詳細な説明を行う。本発明に係るED表示装置は、金属又は金属塩の溶解及び析出を利用するED方式の表示素子(以下では、ED表示素子と略称する)を複数マトリクス状に備えている。
<ED表示素子の基本構成について>
図1A及び図1Bは、いずれも、ED表示素子の基本構成を示す模式図である。なお、図1Aでは、ED表示素子10を黒状態とした様子が描写されており、図1Bでは、ED表示素子10を白状態とした様子が描写されている。
図1A及び図1Bに示したED表示素子10は、上部基板11と、下部基板12と、上部基板11上に形成された上部電極13と、下部基板12上に上部電極13と対向する形で形成された下部電極14と、上部電極13と下部電極14との間に挟み込まれた電解液15と、を有している。電解液15は、金属または金属を化学構造中に含む化合物と、白色顔料と、溶媒と、を有している。
<銀又は銀を化学構造中に含む化合物について>
なお、高コントラスト化の観点から、電解液15に含まれる金属または金属を化学構造中に含む化合物としては、銀又は銀を化学構造中に含む化合物が好適である。銀又は銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態などの相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
<上部電極及び下部電極について>
観察面側となる上部電極13は、透明な電極で構成され、ITO[Indium Tin Oxide]やIZO[Indium Zinc Oxide]など、一般的なディスプレイなどに用いられるような透明電極であれば、いずれでも使用することができる。下部電極14は、化学的に安定な電極で構成され、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Fe、Ni、カーボン、Cr、Al、Moなどや、これらの積層膜あるいは合金などを用いることができる。なお、これらの電極のパターン形成方法としては、(i)基板上にスパッタ法や真空蒸着法などで電極材料を成膜した後、フォトリソグラフィ法によって電極パターンを形成する方法、(ii)金属ナノ粒子を分散したインクを基板に塗布して成膜し、その後フォトリソグラフィ法により電極パターンを形成する方法、及び、(iii)スクリーン印刷やフレキソ印刷やインクジェット印刷などでダイレクトに基板上に電極をパターニングする方法、などがある。
<ED表示素子の駆動原理について>
図1Aに示すように、下部電極14の電位を基準電位として、上部電極13に書込閾値以上のマイナス電圧を印加すると、上部電極13から電解液15に電子が注入され、金属又は金属を化学構造中に含む化合物が上部電極13上に析出する。この状態を観察側から見ると、析出金属又は析出金属塩による黒色が観察される。
一方、図1Bに示すように、下部電極14の電位を基準電位として、上部電極13に消去閾値以上のプラス電圧を印加すると、上部電極13上に析出していた金属又は析出金属塩が酸化によりイオン化されて電解液15中に溶出するため、析出金属又は析出金属塩による黒色が消失する。この状態を観察側から見ると、白色顔料による白色が観察される。
上述のように、上部電極13と下部電極14との間に印加する電圧の極性を切り替えることで、白色と黒色の表示を可逆的に切り替えることができる。また、白黒の濃度制御については、析出金属又は析出金属塩の析出量を調整することで実現することができる。このような白黒の濃度制御方式としては、上部電極13と下部電極14との間に印加する電圧の大きさを変化させる方式や、一定電圧の印加時間を変化させる方式が考えられる。
<ED表示素子の濃度特性、電流特性について>
図2は、ED表示素子に一定電圧値のパルスVを印加した場合における典型的な濃度変化と電流波形を示す波形図である。本図に示す通り、濃度ODはパルスVの印加時間tに応じて高くなっていき、電流IはパルスVの印加直後にピークを持つような波形となる。また、濃度ODは、パルスVの印加終了時点での濃度に維持されるので、パルスVの印加時間を制御することにより、白表示と黒表示だけでなく、その中間調表示(階調度制御)を行うことができる。
<アクティブマトリクス駆動方式を採用したED表示装置について>
ED表示装置を構成する場合には、ED表示素子の駆動方式として、アクティブマトリクス駆動方式を採用することができる。図3は、アクティブマトリクス駆動方式を採用したED表示装置の一構成例を示す等価回路図である。
本構成例のED表示装置20は、x本のゲート線G1〜Gxを駆動するゲートドライバ21と、y本のソース線S1〜Syを駆動するソースドライバ22と、表示パネル23とを有する。表示パネル23は、x行×y列のマトリクス状に形成されたセル231と、電源電圧VDDが印加される電源電圧線232と、コモン電圧VCOMが印加されるコモン電圧線233と、を有する。
表示パネル23を形成する複数のセル231は、いずれも同一構成から成り、選択用トランジスタTr1と、駆動用トランジスタTr2と、ED表示素子10と、補助容量C1及びC2とを有する。なお、表示パネル23が白黒パネルである場合には、画像データの1ピクセルとして、各々のセル231を制御すればよい。一方、表示パネル23がカラーパネルである場合には、画像データの1ピクセルを形成するサブピクセル(例えば、RGBWサブピクセル)の一つとして、各々のセル231を制御すればよい(図8を参照)。
選択用トランジスタTr1の第1端子(ドレインまたはソース)は、ソース線S1〜Syのいずれか一に接続されている。選択用トランジスタTr1の第2端子(ソースまたはドレイン)は、駆動用トランジスタTr2の制御端子(ゲート)に接続されている。選択用トランジスタTr1の制御端子(ゲート)は、ゲート線G1〜Gxのいずれか一に接続されている。駆動用トランジスタTr2の第1端子(ドレインまたはソース)は、電源電圧線232に接続されている。駆動用トランジスタTr2の第2端子(ソースまたはドレイン)はED表示素子10の下部電極14(図1を合わせて参照)に接続されている。ED表示素子10の上部電極13(図1を合わせて参照)は、コモン電圧線233に接続されている。このコモン電圧線233は、表示パネル23の観察面側に敷設する必要があるため、ITOやIZOなどの透過性導電素材を用いて形成すればよい。また、駆動用トランジスタTr2の第1端子と制御端子との間、及び、第2端子と制御端子との間には、それぞれ、補助容量C1及びC2が接続されている。
また、本構成例のED表示装置20では、選択用トランジスタTr1と駆動用トランジスタTr2として、いずれもNチャネル型のTFT[Thin Film Transistor]を用いている。このNチャネルのTFTについては、a−Si(アモルファスシリコン)で作成したものを利用してもよいし、C60などの有機半導体で作成したものを利用してもよい。本構成例のED表示装置20を製造する際には、LCD[Liquid Crystal Display]の製造プロセスを利用することができる。
また、金属又は金属塩の溶解及び析出を利用するためには、ED表示素子10に電流を流す必要があるため、本構成例のED表示装置20で示したように、選択用トランジスタTr1と駆動用トランジスタTr2を用いる2トランジスタ方式を採用することが望ましい。この2トランジスタ方式は、アクティブマトリクス方式を採用した有機EL表示装置でも一般的に使われている技術である。
<ED表示装置の駆動方法>
図4は、ED表示装置20の駆動方法を説明するためのタイミングチャートであり、上から順に、ゲート線G1〜Gxに印加される電圧信号(以下では、適宜、ゲート信号G1〜Gxと呼ぶ)、ソース線S1に印加される電圧信号(以下では、適宜、ソース信号S1と呼ぶ)、コモン電圧VCOM、及び、第1列目のED表示素子10に各々印加される電圧ED<k,1>(ただしk=1、2、…、x、以下同様)が描写されている。なお、電圧ED<k,1>は、下部電極14を基準とした上部電極13の電圧(=VCOM−VDD)を示している。
このように、図4では、説明を簡単とするために、列方向については、第1列目のED表示素子10のみに着目した描写を行ったが、第2列目〜第y列目についても、第1列目と基本的に同様の駆動制御が行われることは言うまでもない。
また、ひとつのED表示素子10は、mフレームで白から黒への変化が起こるものとする。ここでいう「フレーム」とは、ED表示素子10に対して黒描画用のパルス電圧を印加する単位期間を指しており、具体的には、ゲート信号G1〜Gxの各々について、ひとつの立上がりエッジが生じてから次の立上がりエッジが生じるまでの一定期間(走査期間)がひとつのフレームに相当する。従って、異なるゲート線に接続されているED表示素子10同士を比べると、各々のフレーム開始タイミング及びフレーム終了タイミングは、各々が接続されているゲート線の走査間隔分だけずれることになる。例えば、図4中の符号T1〜Tmは、それぞれ、第1行目のED表示素子10に着目した場合のフレームを表している。
図4の駆動シーケンスは、表示パネル23の全面を白色にリセットする全面白描画期間Tw(時刻t11〜t12)と、表示パネル23に任意の画像を表示する黒描画期間Tb(時刻t13〜t19)から成る。
全面白描画期間Twでは、まず、ゲート信号G1〜Gxが所定の期間ずつ順次ハイレベルに立ち上げられる。なお、ゲート信号Gkのハイレベル期間中は、第k行目の選択用トランジスタTr1がいずれもオン状態とされる。
また、全面白描画期間Twでは、ゲート信号G1〜Gxの順次走査中、ソース信号S1がハイレベルとされる(ソース信号S2〜Syについても同様)。その結果、第1列目の駆動用トランジスタTr2のゲートには、それぞれ、順次オン状態とされる選択用トランジスタTr1を介して、ハイレベルのソース信号S1が順次印加され、駆動用トランジスタTr2が順次オン状態とされる。なお、駆動用トランジスタTr2に印加されたゲート電圧は、次にゲート電圧が書き込まれるまで、補助容量C1及びC2により保持される。
また、全面白描画期間Twでは、その全期間にわたり、電源電圧VDDを基準電位として、コモン電圧VCOMが消去閾値以上のプラス電圧に設定される。従って、第1列目のED表示素子10には、順次オン状態とされる駆動用トランジスタTr2を介して、各々の上部電極13から下部電極14に向けた電流が順次流れ始める。なお、上記のプラス電圧は、ED表示素子10が破壊されない程度の電圧値に設定しなければならないが、全面白描画(表示パネル23のリセット)の高速化の観点から言えば、できるだけ高い電圧に設定することが好ましい。
その後、全面白描画期間Twでは、再び、ゲート信号G1〜Gxの順次走査が行われるが、先と異なり、ソース信号S1はローレベルとされる(ソース信号S2〜Syについても同様)。従って、第1列目の駆動用トランジスタTr2のゲートには、それぞれ、順次オン状態とされる選択用トランジスタTr1を介して、ローレベルのソース信号S1が順次印加され、駆動用トランジスタTr2が順次オフ状態とされる。その結果、第1列目のED表示素子10に流れていた電流が順次停止される。
このように、全面白描画期間Twでは、表示パネル23を形成する全てのED表示素子10につき、各々の下部電極14の電位を基準電位として、上部電極13に消去閾値以上のプラス電圧が所定期間にわたって印加される。このようなプラス電圧の印加により、上部電極13上に析出していた金属又は析出金属塩が酸化によりイオン化されて電解液15中に溶出するため、析出金属又は析出金属塩による黒色が消失する。この状態を観察側から見ると、白色顔料による白色が観察される(図1Bを参照)。
なお、図4の駆動シーケンスを採用した場合には、ED表示素子10に電流が流れ始めるタイミングを各行毎にずらすことができるので、突入電流を抑えることが可能となる。
表示パネル23の全面白描画が完了した後、黒描画期間Tbでは、ゲート信号G1〜Gxの順次走査がmフレームにわたって繰り返し実行される。
また、黒描画期間Tbでは、ゲート信号G1〜Gxの順次走査中、各行毎にソース信号S1のハイレベル/ローレベルが逐次切り換えられる(ソース信号S2〜Syも同様)。なお、ひとつのフレームにおいて、ソース信号S1がハイレベルに設定された行では、そのフレーム期間中、駆動用トランジスタTr2がオン状態に維持されることになる。一方、ひとつのフレームにおいて、ソース信号S1がローレベルに設定された行では、そのフレーム期間中、駆動用トランジスタTr2がオフ状態に維持されることになる。すなわち、図4の駆動シーケンスによれば、ゲート信号G1〜Gxの順次走査中、各行毎にソース信号S1のハイレベル/ローレベルを切り換えることにより、駆動用トランジスタTr2のオン期間を各行毎にフレーム単位で調整することが可能となる。
また、黒描画期間Tbでは、その全期間にわたり、電源電圧VDDを基準電位として、コモン電圧VCOMが書込閾値以上のマイナス電圧に設定される。従って、ひとつのフレームにおいて、ソース信号S1がハイレベルに設定された行のED表示素子10には、そのフレーム期間中、オン状態に維持される駆動用トランジスタTr2を介して、その下部電極14から上部電極13に向けた電流が流れる。このようなマイナス電圧の印加により、上部電極13から電解液15に電子が注入され、金属又は金属を化学構造中に含む化合物が上部電極13上に析出する。この状態を観察側から見ると、析出金属又は析出金属塩による黒色が観察される(図1Aを参照)。なお、上記のマイナス電圧は、ED表示素子10が破壊されない程度の電圧値に設定しなければならないが、黒描画の高速化の観点から言えば、できるだけ高い電圧に設定することが好ましい。
図4の例では、第1行目、第3行目、及び、第x行目のED表示素子10について、各々の表示色を白色から黒色へと完全に変化させるために、mフレームにわたって上記のマイナス電圧がED表示素子10に印加されている。この場合には、ゲート信号G1〜Gxの順次走査中、1フレーム目〜mフレーム目の全てにおいて、第1行目、第3行目、及び第x行目が選択されるタイミングでソース信号S1をハイレベルに設定すればよい。
一方、第2行目のED表示素子10については、その表示色を白色のままに維持するために、いずれのフレームにおいても、ED表示素子10に何ら電圧が印加されない状態とされている。この場合には、ゲート信号G1〜Gxの順次走査中、1フレーム目〜mフレーム目の全てにおいて、第2行目が選択されるタイミングでソース信号S1をローレベルに設定すればよい。
また、ED表示素子10の階調制御を行う場合には、黒描画期間Tbにおいて、上記マイナス電圧の印加時間(すなわちフレーム数)を制御すればよい。例えば、ひとつのED表示素子10について、その表示色を白色と黒色の中間濃度(灰色)に変化させたければ、1フレーム目からnフレーム目(ただし1<n<m)まで、上記のマイナス電圧をED表示素子10に印加した後、(n+1)フレーム目からmフレーム目までは、ED表示素子10に何ら電圧が印加されない状態とすればよい。この場合には、ゲート信号G1〜Gxの順次走査中、1フレーム目〜nフレーム目において、該当行が選択されるタイミングでソース信号S1をハイレベルに設定し、(n+1)フレーム目からmフレーム目において、該当行が選択されるタイミングでソース信号S1をローレベルに設定すればよい。
このように、表示パネル23を形成する全てのED表示素子10を一度白色状態にした後、任意のED表示素子10のみを黒色状態に変化させることで、任意の画像を表示することが可能となる。
<ED表示装置のシステム構成>
図5は、ED表示装置20のシステム構成図である。本構成例のED表示装置20は、先出のゲートドライバ21、ソースドライバ22、及び、表示パネル23に加えて、表示コントローラ24と、コモン電圧駆動回路25と、メモリ26と、中央演算処理装置27(以下、CPU[Central Processing Unit]27と呼ぶ)と、操作部28とを有する。
ゲートドライバ21は、表示コントローラ24の指示に応じて、表示パネル23に出力されるゲート信号G1〜Gxを生成する。ソースドライバ22は、表示コントローラ24の指示に応じて、表示パネル23に出力されるソース線S1〜Syを生成する。なお、図3や図5では、ひとつの表示パネル23に対して、ゲートドライバ21とソースドライバ22を1つずつ設けた構成が描写されているが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、図6に示すように、ひとつの表示パネル23に対して、X個(ただしX≧2)のゲートドライバ21−1〜21−Xと、Y個(ただしY≧2)のソースドライバ22−1〜22−Yを設けた構成としても構わない。特に、図6の構成を採用すれば、表示パネル23の大画面化や高精細化に伴い、表示パネル23を形成する画素数が増大した場合でも、ゲートドライバやソースドライバの設置数X、Yを増やすことで柔軟に対応することができる。
表示パネル23は、ED表示素子10を用いた複数のセル231をマトリクス状に有しており、ゲートドライバ21から入力されるゲート信号G1〜Gx、ソースドライバ22から入力されるソース信号S1〜Sy、及び、コモン電圧駆動回路25から入力されるコモン電圧VCOMに応じて任意の画像を表示する(図3を参照)。なお、先にも述べた通り、表示パネル23が白黒パネルである場合には、画像データの1ピクセルとして、各々のセル231を制御すればよい。一方、表示パネル23がカラーパネルである場合には、画像データの1ピクセルを形成するサブピクセル(例えば、RGBWサブピクセル)の一つとして、各々のセル231を制御すればよい(図8を参照)。
表示コントローラ24は、ゲートドライバ21、ソースドライバ22、及び、コモン電圧駆動回路25を制御することにより、表示パネル23に任意の画像を出力させる。
コモン電圧駆動回路25は、表示コントローラ24の制御に基づいて、表示パネル23に出力するコモン電圧VCOMを生成する。
メモリ26は、表示パネル23に表示すべき画像の情報(画像データ)を記憶する。なお、上記の画像データは、CPU27を介してメモリ26に記憶される。
CPU27は、ED表示装置20の動作を統括的に制御する主体であり、例えば、操作部28で受け付けられたユーザの入力操作に応じて、表示コントローラ24とメモリ26を制御する。
操作部28は、ユーザの入力操作を受け付けて、その内容をCPU27に伝達するユーザインタフェイスである。
<ED表示装置の外観>
図7は、ED表示装置20の外観図である。ED表示装置20の本体には、表示パネル23のほか、操作部28として、現ページの表示画像を消去して次ページの表示画像を描写するためのページ送りボタン28aと、現ページの表示画像を消去して前ページの表示画像を描写するためのページ戻しボタン28bと、が備えられている。また、図7には描写されていないが、ED表示装置20には、電源スイッチ、外部情報機器(例えばパーソナルコンピュータ)との接続を確立するための各種インタフェイス(USB[Universal Serial Bus]インタフェイスなど)、及び、メモリカードなどを着脱するためのメモリスロットなどが具備されている。
<表示パネルのカラー化>
上記構成から成るED表示装置20では、表示パネル23のカラー化に際して、カラーフィルタの設置によって低下する外光の反射率を補うための手段として、カラーフィルタを設けない白色(W)のサブピクセルを用意しておき、画像データの1ピクセルを4つのサブピクセル(RGBW)で形成する構成が採用されている。従って、ED表示装置20では、入力される画像データ(RGBデータ)に応じて、RGBサブピクセルの出力だけではなく、Wサブピクセルの出力も制御する必要があるため、入力される画像データ(RGBデータ)をパネル駆動用の画像データ(RGBWデータ)に変換して出力する必要がある(先出の図17を参照)。
また、本構成例のED表示装置20では、先出の図20で示したパネルレイアウト(RGBサブピクセルに対して各々の周辺領域を覆わないようにカラーフィルタCFを設けた構成)が採用されている。従って、カラーフィルタCFの解像度より表示素子の解像度が低い場合であっても、複雑なカラーマッチング処理を要することなく、最終的な出力画像の色ずれを防止することが可能である。
さらに、本構成例のED表示装置20では、カラーフィルタCFの解像度よりも表示素子の解像度が低い場合に発生する表示パネル23の反射率低下を解消するために、RGBデータからRGBWデータへの色変換処理に際して、ひとつのサブピクセルを駆動したときの隣接サブピクセルへの影響を考慮し、表示パネル23の反射率を保つように出力W値(Wサブピクセルに対して出力される階調制御値)を適切に算出する構成が採用されている。
<色変換処理装置>
図9は、色変換処理装置の一構成例を示すブロック図である。本構成例の色変換処理装置30は、画像データ入力部31と、出力データ作成部32と、画像データ出力部33とを有する。なお、色変換処理装置30は、CPU27または表示コントローラ24におけるソフトウェア処理によって実現してもよいし、或いは、別途ハードウェアを用いて実現してもよい。なお、上記のソフトウェア処理によって実現する場合には、CPU27または表示コントローラ24に読み込まれて実行され、これらのハードウェア資源を色変換処理装置30として機能させる色変換処理プログラムをメモリ26に格納しておけばよい。なお、以下では、CPU27におけるソフトウェア処理により色変換処理装置30が実現されているものとして説明する。
画像データ入力部31は、メモリ26(図5を参照)から入力画像データを読み出し、これに含まれる入力RGB値S1を出力データ作成部32に出力する。
出力データ作成部32は、入力RGB値S1から出力RGB値S2及び出力W値S5を算出し、これらを画像データ出力部33に出力する信号処理ブロックである。なお、出力データ作成部32の構成及び動作については、後ほど詳細に説明する。
画像データ出力部33は、出力RGB値S2及び出力W値S5を有する出力画像データ(RGBWデータ)を生成し、これを表示コントローラ24(図5を参照)に出力する。
<出力データ作成部>
出力データ作成部32は、出力RGB値算出部321と、基本W値算出部322と、W補正値算出部323と、補正テーブル格納部324と、出力W値算出部325を有する。
出力RGB値算出部321は、入力RGB値S1から出力RGB値S2を算出する。
基本W値算出部322は、入力RGB値S1から基本W値S3を算出する。なお、基本W値S3は、出力RGB値S2から算出しても構わない。
W補正値算出部323は、出力RGB値S2と補正テーブルTBLからW補正値S4を算出(取得)する。
補正テーブル格納部324は、W補正値算出部323で参照される補正テーブルTBLを不揮発的に格納する。
出力W値算出部325は、基本W値S3とW補正値S4から出力W値S5を算出する。
図10は、出力データ作成部32で実施される色変換処理の一例を示すフローチャートである。色変換処理のフローが開始されると、ステップS11では、画像データ入力部31からピクセル毎の入力RGB値S1が読み出される。
ステップS12では、入力RGB値S1から出力RGB値S2が算出される。なお、出力RGB値S2としては、入力RGB値S1そのまま出力してもよいし、表示パネル23の特性に合わせて出力RGB値S2を任意に補正してもよい。
ステップS13では、入力RGB値S1(または出力RGB値S2)から基本W値S3が算出される。この算出手法については、グレイスケール化と同様に、入力RGB値S1の平均値をとる方法や、NTSC系加重平均法などの周知技術を適用すればよい。
ステップS14では、出力RGB値S2に基づいて補正テーブルTBLからW補正値S4が読み出される。なお、補正テーブルTBLやW補正値S4の内容については、後ほど詳細に説明する。
ステップS15では、基本W値S3とW補正値S4から出力W値S5が算出される。なお、各パラメータの値が明るさ(反射率)に比例するとした場合には、下記の(1)式に基づいて、出力W値S5が算出される。
S5=S3+S4 … (1)
ステップS16では、全ての入力画素の変換を終了したか否かの判定が行われる。ここで、イエス判定が下された場合には、上記一連のフローが終了される。一方、ノー判定が下された場合には、フローがステップS11に戻され、全ての入力画素の変換を終了するまで、上記一連のフローが繰り返される。
<補正テーブル>
図11は、補正テーブルTBLの内容を説明するための一覧表である。本図に示すように、補正テーブルTBLでは、出力RGB値S2として取り得る全ての組み合わせに対してW補正値S4が一対一で関連付けられている。従って、出力RGB値S2が決定されれば、W補正値S4も一義的に決定される。
<W補正値>
図12は、W補正値S4の内容を説明するための模式図である。先にも述べた通り、表示パネル23に設けられたカラーフィルタの解像度よりも表示素子の解像度が低い場合、ひとつのサブピクセルを駆動した際にこれと隣接するサブピクセルの反射率にも影響が及んでしまい、表示パネル23全体として意図した反射率を得ることができなくなる。
例えば、RGBサブピクセルを出力RGB値S2に基づいて各々駆動した場合、Rサブピクセルの周辺領域(赤色カラーフィルタCF(R)で覆われていない白黒表示領域)の反射率REF(R)’は、本来得られるべき反射率REF(R)から隣接サブピクセル駆動の影響による損失反射率LOSS(R)を差し引いた値となる。Gサブピクセルの周辺領域の反射率REF(G)’、Bサブピクセルの周辺領域の反射率REF(B)’及び、Wサブピクセルの反射率REF(W)’についても同様である。
そこで、上記の損失反射率LOSS(R)、LOSS(G)、LOSS(B)、及び、LOSS(W)を補填し得るだけのW補正値S4(すなわち、Wサブピクセルのみによって、LOSS(R)+LOSS(G)+LOSS(B)+LOSS(W)に相当する反射率を得るための出力W値)を予め設定しておき、これを基本W値S3に加えてやることにより、表示パネル23全体の反射率を維持することが可能となる。
なお、上記の損失反射率LOSS(R)、LOSS(G)、LOSS(B)、及び、LOSS(W)は、出力RGB値S2に応じて逐一変化する。そのため、出力RGB値S2毎の補正W値S4を得るためには、Wサブピクセルを非駆動状態(黒色描画のためのパルス電圧が印加されていない状態)とした上で、RGBサブピクセルを駆動させたときにカラーフィルタCFの領域外で得られる実際の反射率(REF(R)’、REF(G)’、REF(B)’、及び、REF(W)’)を、出力RGB値S2の全ての組み合わせで逐一測定または算出しておき、これらの値を本来得られるべき反射率(REF(R)、REF(G)、REF(B)、及び、REF(W))から各々差し引くことにより、出力RGB値S2の全ての組み合わせについて、損失反射率LOSS(R)、LOSS(G)、LOSS(B)、及び、LOSS(W)を求めておく必要がある。
上記で説明したように、本実施形態の色変換処理装置30によれば、ED表示装置20用のカラー画像データをRGB構成からRGBW構成に変換するに際して、ひとつのサブピクセル駆動時に生じる隣接サブピクセルへの影響分(意図しない反射率低下分)を補填する形で出力W値S5を算出することにより、表示パネル23全体として所望の反射率を得ることが可能となる。また、出力W値S5を算出する際に参照される補正テーブルTBLにカラーマッチング要素が含まれていないので、より単純に目的を達成することができる。
<画像データ取得処理>
先述の色変換処理装置30では、RGB値からRGBW値の算出が行われるため、ED表示装置20で取り扱う入力画像データとしては、RGB値をデータとして持つ画像フォーマットが適している。ビットマップ形式(BMP形式)がその一例である。
図13は、ED表示装置20における画像データ取得処理の一例を示すフローチャートである。画像データ取得処理のフローが開始されると、ステップS21では、外部情報機器(例えばパーソナルコンピュータ)で画像データがBMP形式に変換される。
ステップS22では、外部情報機器とED表示装置20との接続が確立される。
ステップS23では、ED表示装置20のメモリ26上にBMP形式の画像データが保存される。
なお、先述の色変換処理については、ステップS22とステップS23との間で実施してもよいし、ステップS23以降に実施してもよい。
また、図13では、外部情報機器で画像データがBMP形式に変換される構成を例示したが、BMP形式への変換処理については、ED表示装置20側で実施してもよい。
<表示パネルの変形レイアウト>
図14及び図15は、それぞれ、表示パネル23の第1変形レイアウト及び第2変形レイアウトを示す模式図である。両図に示すように、表示パネル23のレイアウトについては、RGBWサブピクセルの周囲にNサブピクセル(駆動対象とされていない常時真っ白なサブピクセル)を設けた構成としてもよいし、或いは、RGBWサブピクセルの周囲にさらにWサブピクセルを設けた構成としてもよい。このような構成とすることにより、表示パネル23の全体的な反射率を高めることが可能となる。
<色変換処理装置の変形例>
図16は、色変換処理装置30の一変形例を示すブロック図である。本変形例の色変換処理装置30は、補正テーブル格納部324に複数の補正テーブルTBL1〜TBLzが格納された構成とされており、かつ、補正テーブル格納部324から各々読み出される補正テーブルTBL1〜TBLzのいずれか一を選択し、ここで選択された補正テーブルTBLをW補正値算出部323に出力するための補正テーブル選択部326が別途追加されている。このような構成とすることにより、ED表示装置20の周囲照度や電池残量、或いは、ユーザ指示に応じて、ED表示装置20の使用状況に応じたW補正値S4の算出を行うことが可能となる。
具体例を述べると、ED表示装置20の周囲が暗い場合には、表示パネル23の反射率を全体的に高めに設定するための補正テーブルを選択すればよい。また、ED表示装置20の電池残量が少ない場合には、表示パネル23の駆動電力を低めに設定するための補正テーブルを選択すればよい。
<その他の変形例>
上記の実施形態では、本発明の適用対象として、ED表示装置に搭載される色変換処理装置を例示して説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、本発明は、カラーフィルタを備えた表示パネルの滲み(色ずれ)や光量不足(反射率や輝度の意図しない低下)が課題となる表示装置全般に広く適用することが可能である。
このように、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、電子ペーパー等の電子情報表示装置をカラー化する上で有用な技術である。
10 ED表示素子
11 上部基板
12 下部基板
13 上部電極
14 下部電極
15 電解液
20 ED表示装置
21、21−1〜21−X ゲートドライバ
22、22−1〜22−Y ソースドライバ
23 表示パネル
231 セル
232 電源電圧線
233 コモン電圧線
24 表示コントローラ
25 コモン電圧駆動回路
26 メモリ
27 中央演算処理装置(CPU)
28 操作部
28a ページ送りボタン
28b ページ戻しボタン
30 色変換処理装置
31 画像データ入力部
32 出力データ作成部
321 出力RGB値算出部
322 基本W値算出部
323 W補正値算出部
324 補正テーブル格納部
325 出力W値算出部
326 補正テーブル選択部
33 画像データ出力部
G1〜Gy ゲート線(ゲート信号)
S1〜Sy ソース線(ソース信号)
Tr1 選択用トランジスタ
Tr2 駆動用トランジスタ
C1、C2 補助容量

Claims (5)

  1. 外光を利用して画像の表示を行う反射型の表示パネルと;
    前記表示パネルを駆動するためのカラー画像データとして、入力画像データから出力画像データを生成する色変換処理装置と;
    を有し、
    前記表示パネルは、
    前記カラー画像データの1ピクセルを形成するRサブピクセル、Gサブピクセル、Bサブピクセル、及び、Wサブピクセルと;
    前記Rサブピクセル、前記Gサブピクセル、及び、前記Bサブピクセルに対して、各々の周辺領域を覆わないように設けられたカラーフィルタと;
    を含み、
    前記色変換処理装置は、
    前記入力画像データを読み出し、これに含まれる入力RGB値を出力する画像データ入力部と;
    前記入力RGB値から出力RGB値及び出力W値を算出して出力する出力データ作成部と;
    前記出力RGB値及び前記出力W値を含む前記出力画像データを生成し、これを出力する画像データ出力部と;
    を含み、
    前記出力データ作成部は、
    前記入力RGB値から前記出力RGB値を算出する出力RGB値算出部と;
    前記入力RGB値または前記出力RGB値から基本W値を算出する基本W値算出部と;
    前記出力RGB値とW補正値とが関連付けられた少なくともひとつの補正テーブルを格納する補正テーブル格納部と;
    前記補正テーブルを参照して前記出力RGB値に応じた前記W補正値を算出するW補正値算出部と;
    前記基本W値と前記W補正値から前記出力W値を算出する出力W値算出部と;
    含み、かつ、
    前記W補正値は、前記Rサブピクセル、前記Gサブピクセル、及び、前記Bサブピクセルを駆動した際に生じる各々の隣接サブピクセルでの損失反射率を前記Wサブピクセルのみによって補填するための出力W値に相当する補正値であり、前記出力W値算出部によって前記基本W値に加えられることを特徴とする表示装置
  2. 前記補正テーブルでは、前記出力RGB値として取り得る全ての組み合わせに対して前記W補正値が一対一で関連付けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置
  3. 前記出力データ作成部は、前記補正テーブル格納部に複数格納されている前記補正テーブルのいずれか一を選択して前記W補正値算出部に出力する補正テーブル選択部をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の表示装置
  4. 前記表示パネルは、エレクトロデポジション方式のメモリー性反射型表示パネルであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の表示装置。
  5. 前記表示パネルは、前記Rサブピクセル、前記Gサブピクセル、前記Bサブピクセル、及び、前記Wサブピクセルの周囲に隣接して、駆動対象とされていない常時真っ白なNサブピクセルをさらに含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の表示装置。
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