JP2009103972A - 電気泳動表示装置、電子機器、および電気泳動表示装置の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイッチング素子として用いられるトランジスタの特性劣化を抑制し、電気泳動表示装置の表示品質を維持する。
【解決手段】走査信号による選択に基づいて画素電極にデータ信号を供給するためのスイッチングトランジスタとしてP型の有機トランジスタを備えた電気泳動表示装置であって、画素電極に高電位のデータ信号が供給される画素のゲート電極にはVgL1の電位を供給し、画素電極に低電位のデータ信号が供給される画素のゲート電極にはVgL2の電位を供給する。VgL1は、走査線から供給される選択信号の電位であり、VgL1とVgL2の差は、特性劣化によりマイナス方向へ変化したトランジスタの閾値よりも大きい。
【選択図】図4
【解決手段】走査信号による選択に基づいて画素電極にデータ信号を供給するためのスイッチングトランジスタとしてP型の有機トランジスタを備えた電気泳動表示装置であって、画素電極に高電位のデータ信号が供給される画素のゲート電極にはVgL1の電位を供給し、画素電極に低電位のデータ信号が供給される画素のゲート電極にはVgL2の電位を供給する。VgL1は、走査線から供給される選択信号の電位であり、VgL1とVgL2の差は、特性劣化によりマイナス方向へ変化したトランジスタの閾値よりも大きい。
【選択図】図4
Description
本発明は、電気泳動表示装置、電子機器、および電気泳動表示装置の駆動方法に関するものである。
電気泳動表示装置は、少なくとも一方が透明な一組の対向電極板間に、1つ又は複数の種類の電気泳動粒子と電気泳動分散媒とを含む電気泳動分散液を封止することにより構成される。2つの電極間に電圧を印加することにより電気泳動粒子が電気泳動分散媒中を移動し、その分布が変わることにより光学的反射特性が変化して情報の表示が可能となる。このとき、一方の側の電極を複数に分割された画素電極によって構成しておけば、各々の画素電極の電位を制御することにより、画素毎の粒子の分布に違いが生じ、画像を形成することができる。
画素電極には、スイッチング素子としてTFT(Thin Film Transistor)が接続されている。このTFTのゲート電極に所定の電圧が印加されることによりTFTがオン状態となってドレイン電流が流れ、接続された画素電極に画像信号が供給される。なお、TFTとしては、柔軟性や軽量性に優れ、コスト低減が可能な有機トランジスタを用いることが提案されている。
特許文献1には、電子インクを用いたアクティブマトリクス型の電気泳動表示装置が開示されている。特許文献1に開示された電気泳動表示装置は、表示内容の変更を行う際、すべての画素電極を同じ電位にした上で、共通電極と画素電極の間に電圧を印加することにより、それまで表示していた内容を表示領域全体にわたって消去し、その後新たな表示内容を表示させるという駆動方法を採用している。
TFTをオン状態にする際、例えばP型トランジスタであれば負電圧、N型トランジスタであれば正電圧を印加することになるが、トランジスタの構造上、P型トランジスタのゲート電極に負バイアス電圧、N型トランジスタに正バイアスの電圧をかけると、半導体表面にキャリアがトラップされる現象が発生することが知られている。このようなキャリアのトラップは、P型トランジスタであればトランジスタのオン状態とオフ状態の境界となる閾値電圧をマイナス方向にシフトさせ、N型トランジスタであれば閾値電圧をプラス方向にシフトさせる。閾値電圧が変化すると、オン状態でのドレイン電流の変動につながり、電気泳動表示装置のコントラスト低下を招いたり、場合によっては動作しなくなるなどの問題が発生する。特に有機トランジスタではこのキャリアトラップによる特性劣化の問題が顕著である。なお、このような有機トランジスタにおける閾値の変動の問題は、非特許文献1や非特許文献2にも開示されている。
そこで、本発明の目的の一つは、スイッチング素子として用いられるトランジスタの特性劣化によるコントラスト低下等を抑制し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することである。
本発明に係る電気泳動表示装置は、共通電極と複数の画素電極との間に、電気泳動粒子を含む分散系を有する電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を備えた電気泳動表示装置であって、信号線から供給される低電位信号または高電位信号を画素電極に供給するスイッチングトランジスタと、前記画素電極と前記共通電極の間の電位を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動させて画像を形成する制御部とを備え、前記スイッチングトランジスタは、ゲート電極に第1の電位が供給された際にオン状態になり、第2の電位が供給された際にオフ状態になり、前記制御部は、前記第1の電位が前記第2の電位より小さい場合には、前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位よりも小さい第3の電位を供給し、前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位を供給し、前記第1の電位が前記第2の電位より大きい場合には、前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位よりも大きい第4の電位を供給し、前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位を供給する、ことを特徴とする。
本発明によれば、スイッチングトランジスタが負電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より小さい場合には、画素電極に低電位信号が供給される画素については、スイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも小さい第3の電位とするようにした。これにより、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が小さくなっていても、ゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれるので、画像のコントラスト低下を抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、画素電極に高電位信号が供給される画素については、ゲート電極に第1の電位を印加しているので、ゲート電極にかかる負バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制することができる。
また、画素電極に高電位信号が供給される画素については、ゲート電極に第1の電位を印加しているので、ゲート電極にかかる負バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制することができる。
また、スイッチングトランジスタが正電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より大きい場合には、画素電極に高電位信号が供給される画素については、スイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも大きい第4の電位とするようにした。これにより、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が大きくなっていても、ゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれるので、画像のコントラスト低下を抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、画素電極に低電位信号が供給される画素については、ゲート電極に第1の電位を印加しているので、ゲート電極にかかる正バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制することができる。
また、画素電極に低電位信号が供給される画素については、ゲート電極に第1の電位を印加しているので、ゲート電極にかかる正バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制することができる。
また、本発明に係る電気泳動表示装置は、共通電極と複数の画素電極との間に、電気泳動粒子を含む分散系を有する電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を備えた電気泳動表示装置であって、信号線から供給される低電位信号または高電位信号を画素電極に供給するスイッチングトランジスタと、前記画素電極と前記共通電極の間の電位を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動させて画像を形成する制御部とを備え、前記スイッチングトランジスタは、ゲート電極に第1の電位が供給された際にオン状態になり、第2の電位が供給された際にオフ状態になり、前記制御部は、前記表示部に表示される画像を第1の画像から第2の画像へ書き換える間に、全ての画素における前記共通電極と前記画素電極の間の電位差を同一にすることにより、前記表示部全体を同一の階調にするリセット期間を設け、前記リセット期間において、前記第1の電位が前記第2の電位より小さい場合には、全ての画素の前記画素電極に前記低電位信号を供給すると共に、全ての画素のゲート電極に前記第1の電位よりも小さい第3の電位を供給し、前記第1の電位が前記第2の電位より大きい場合には、全ての画素の前記画素電極に前記高電位信号を供給すると共に、全ての画素のゲート電極に前記第1の電位よりも大きい第4の電位を供給する、ことを特徴とする。
本発明によれば、スイッチングトランジスタが負電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より小さい場合には、リセット期間において全ての画素電極に低電位信号を供給し、全ての画素のゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも小さい第3の電位とするようにしたので、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が小さくなっていてもゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれ、リセット期間において残像などを抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。また、リセット期間では、全ての画素のゲート電極に同一の電位を供給する制御を行うため、簡易な制御で効果を得ることができる。
また、スイッチングトランジスタが正電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より大きい場合には、リセット期間において全ての画素電極に高電位信号を供給し、全ての画素のゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも大きい第4の電位とするようにしたので、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が大きくなっていてもゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれ、リセット期間において残像などを抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、スイッチングトランジスタが正電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より大きい場合には、リセット期間において全ての画素電極に高電位信号を供給し、全ての画素のゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも大きい第4の電位とするようにしたので、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が大きくなっていてもゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれ、リセット期間において残像などを抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、前記第1の電位と前記第3の電位の差、及び前記第4の電位と前記前記第1の電位の差は、前記スイッチングトランジスタの閾値の絶対値よりも大きいことが望ましい。
これにより、特性劣化による閾値の変化を確実に吸収することができる。
これにより、特性劣化による閾値の変化を確実に吸収することができる。
また、前記スイッチングトランジスタは、例えば有機薄膜トランジスタとすることができる。
有機薄膜トランジスタはキャリアトラップによる特性劣化の問題が特に顕著であるため、より効果的に電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
有機薄膜トランジスタはキャリアトラップによる特性劣化の問題が特に顕著であるため、より効果的に電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
本発明において、前記スイッチングトランジスタがPチャネル型トランジスタである場合には、前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第3の電位を供給する。また、前記スイッチングトランジスタがNチャネル型トランジスタの場合には、前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第4の電位を供給する。
本発明に係る電子機器は、上述した電気泳動表示装置を表示部として備えるあらゆる機器を含むもので、ディスプレイ装置、テレビジョン装置、電子ブック、電子ペーパ、時計、電卓、携帯電話、携帯情報端末等を含む。また、「機器」という概念からはずれるもの、例えば可撓性のある紙状/フィルム状の物体、これら物体が貼り付けられた壁面等の不動産に属するもの、車両、飛行体、船舶等の移動体に属するものも含む。
本発明に係る電気泳動表示装置の駆動方法は、共通電極と複数の画素電極との間に、電気泳動粒子を含む分散系を有する電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部と、信号線から供給される低電位信号または高電位信号を画素電極に供給するスイッチングトランジスタとを備え、前記画素電極と前記共通電極の間の電位を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動させて画像を形成する電気泳動表示装置の駆動方法であって、前記スイッチングトランジスタは、ゲート電極に第1の電位が供給された際にオン状態になり、第2の電位が供給された際にオフ状態になり、前記第1の電位が前記第2の電位より小さい場合には、前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位よりも小さい第3の電位を供給し、前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位を供給し、前記第1の電位が前記第2の電位より大きい場合には、前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位よりも大きい第4の電位を供給し、前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位を供給する、ことを特徴とする。
本発明によれば、スイッチングトランジスタが負電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より小さい場合には、画素電極に低電位信号が供給される画素については、スイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも小さい第3の電位とするようにした。これにより、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が小さくなっていても、ゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれるので、画像のコントラスト低下を抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、画素電極に高電位信号が供給される画素については、ゲート電極に第1の電位を印加しているので、ゲート電極にかかる負バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制することができる。
また、画素電極に高電位信号が供給される画素については、ゲート電極に第1の電位を印加しているので、ゲート電極にかかる負バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制することができる。
また、スイッチングトランジスタが正電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より大きい場合には、画素電極に高電位信号が供給される画素については、スイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも大きい第4の電位とするようにした。これにより、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が大きくなっていても、ゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれるので、画像のコントラスト低下を抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、画素電極に低電位信号が供給される画素については、ゲート電極に第1の電位を印加しているので、ゲート電極にかかる正バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制することができる。
また、画素電極に低電位信号が供給される画素については、ゲート電極に第1の電位を印加しているので、ゲート電極にかかる正バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制することができる。
また、本発明に係る電気泳動表示装置の駆動方法は、共通電極と複数の画素電極との間に、電気泳動粒子を含む分散系を有する電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部と、信号線から供給される低電位信号または高電位信号を画素電極に供給するスイッチングトランジスタとを備え、前記画素電極と前記共通電極の間の電位を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動させて画像を形成する電気泳動表示装置の駆動方法であって、前記スイッチングトランジスタは、ゲート電極に第1の電位が供給された際にオン状態になり、第2の電位が供給された際にオフ状態になり、前記表示部に表示される画像を第1の画像から第2の画像へ書き換える間に、全ての画素における前記共通電極と前記画素電極の間の電位差を同一にすることにより、前記表示部全体を同一の階調にするリセット工程を備え、前記リセット工程において、前記第1の電位が前記第2の電位より小さい場合には、全ての画素の前記画素電極に前記低電位信号を供給すると共に、全ての画素のゲート電極に前記第1の電位よりも小さい第3の電位を供給し、前記第1の電位が前記第2の電位より大きい場合には、全ての画素の前記画素電極に前記高電位信号を供給すると共に、全ての画素のゲート電極に前記第1の電位よりも大きい第4の電位を供給する、ことを特徴とする。
本発明によれば、スイッチングトランジスタが負電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より小さい場合には、リセット工程において全ての画素電極に低電位信号を供給し、全ての画素のゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも小さい第3の電位とするようにしたので、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が小さくなっていてもゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれ、リセット工程において残像などを抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。また、リセット工程では、全ての画素のゲート電極に同一の電位を供給する制御を行うため、簡易な制御で効果を得ることができる。
また、スイッチングトランジスタが正電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より大きい場合には、リセット工程において全ての画素電極に高電位信号を供給し、全ての画素のゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも大きい第4の電位とするようにしたので、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が大きくなっていてもゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれ、リセット工程において残像などを抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、スイッチングトランジスタが正電圧でオン状態になる場合、すなわち第1の電位が第2の電位より大きい場合には、リセット工程において全ての画素電極に高電位信号を供給し、全ての画素のゲート電極に供給する電位を第1の電位よりも大きい第4の電位とするようにしたので、特性劣化によってスイッチングトランジスタの閾値が大きくなっていてもゲート・ドレイン間の電位差が充分に保たれ、リセット工程において残像などを抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、前記第1の電位と前記第3の電位の差、及び前記第4の電位と前記前記第1の電位の差は、前記スイッチングトランジスタの閾値の絶対値よりも大きいことが望ましい。
これにより、特性劣化による閾値の変化を確実に吸収することができる。
これにより、特性劣化による閾値の変化を確実に吸収することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による電気泳動表示装置10の電気的な全体構成を示す図である。電気泳動表示パネルA(表示部)は複数の画素から構成されており、これらの画素は、後述するスイッチング素子としてのTFT103や、このTFT103に接続された画素電極104を含んで構成されている。一方、素子基板100の周辺領域には、走査線駆動回路130やデータ線駆動回路140が形成されている。また、素子基板100の電気泳動表示パネルAには、図示のX方向に沿って平行に複数本の走査線101が形成されている。また、これと直交するY方向に沿って平行に複数本のデータ線102が形成されている。そして、各画素は走査線101とデータ線102との交差に対応してマトリクス状に配列されている。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による電気泳動表示装置10の電気的な全体構成を示す図である。電気泳動表示パネルA(表示部)は複数の画素から構成されており、これらの画素は、後述するスイッチング素子としてのTFT103や、このTFT103に接続された画素電極104を含んで構成されている。一方、素子基板100の周辺領域には、走査線駆動回路130やデータ線駆動回路140が形成されている。また、素子基板100の電気泳動表示パネルAには、図示のX方向に沿って平行に複数本の走査線101が形成されている。また、これと直交するY方向に沿って平行に複数本のデータ線102が形成されている。そして、各画素は走査線101とデータ線102との交差に対応してマトリクス状に配列されている。
電気泳動表示装置10の周辺回路には、コントローラ(制御部)300が設けられている。このコントローラ300は画像信号処理回路およびタイミングジェネレータを含んでいる。ここで、画像信号処理回路は、画像データ及び対向電極制御信号を生成し、それぞれデータ線駆動回路140及び対向電極変調回路150に入力する。対向電極変調回路150は画素の共通電極及び保持容量の対向電極にそれぞれバイアス信号Vcom及び電源電圧Vsを供給する。例えば、正又は負の所定のレベルのバイアス信号Vcom(リセット信号)によって画像のリセットが設定される。リセット信号は、データ線駆動回路140が画像データを出力する前の所定期間に出力される。リセットは、分散媒中を泳動している電気泳動粒子を画素電極又は共通電極に引き寄せ、空間的な状態を初期化するために用いられる。また、タイミングジェネレータは、リセット設定や画像データが画像信号処理回路から出力されるときに、走査線駆動回路130やデータ線駆動回路140を制御するための各種タイミング信号を生成する。
図2は、電気泳動表示装置10の各画素の構造を示す図である。i行、j列目の画素(i,j)はTFT103、画素電極104及び保持容量Csを含んで構成されている。ここでは、TFT103はP型の有機トランジスタである。TFT103のゲート端子が走査線101に接続され、そのソース端子がデータ線102に接続されている。さらに、TFT103のドレイン端子が画素電極104及び保持容量Csに接続されている。保持容量CsはTFT103によって画素電極104に印加された電圧を保持する。画素は、画素電極104と共通電極Comとの間に電気泳動層を挟持して構成されているので、電極面積、電極間の距離、および電気泳動層の誘電率に応じた画素容量Cepdを形成している。共通電極Comは配線201を介して対向電極変調回路150に接続されている。また、保持容量Csの他方は保持容量線106に接続されている。保持容量線106は対向電極変調回路150で電源Vsに接続されている。
電気泳動粒子は、電気泳動分散媒中で電位差による電気泳動を行って所望の電極側に移動する性質を有する粒子(高分子あるいはコロイド)である。例えば、アニリンブラックやカーボンブラック等の黒色顔料、二酸化チタンや亜鉛華、三酸化アンチモン、酸化アルミニウム等の白色顔料、モノアゾやジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノンや黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、アンチモン等の黄色顔料、キナクリドンレッドやクロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルーやインダスレンブルー、アントラキノン系染料、紺青、群青、コバルトブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等である。
このような電気泳動表示装置10の駆動について、まず、リセット動作について説明する。リセットタイミングにおいて、走査線駆動回路130が全走査線101に対して選択信号を出力する。ここでは、スイッチングトランジスタがP型なので、選択信号は低電位信号となる。全走査線信号がアクティブになると、これら走査線101に接続される全ての画素に接続されるTFT103がオン状態となる。このときデータ線駆動回路140は、全データ線に対して高電位、若しくは低電位を出力する。この信号は、全ての画素電極に対して供給される。また、対向電極変調回路150は共通電極Comに対し、全データ線に高電位が供給されている時は低電位を、全データ線に低電位が供給されている時は高電位の信号を供給する。このとき、全ての画素の画素電極と共通電極の間には同様の電位差が与えられるので、表示部全体が同一の階調になる。
次に、画像の書き込み動作について説明する。画像書き込み動作時は、走査線駆動回路130は走査線101に順次選択信号を供給する。j番目の走査線101に選択信号が供給され選択状態となると、この走査線101に接続されたTFT103がオン状態になる。このとき、走査線選択に同期してデータ線駆動回路140から供給されるデータ信号Xi(画像信号)が画素電極104に書き込まれる。このとき、データ信号Xiの電圧レベルで保持容量Csも充電され、TFT103の遮断後も画素(画素電極と共通電極)の電荷保持を図り、電気泳動粒子による画像の維持を図る。各画素がデータ信号の電圧レベルに応じた表示を行うことによって画像が表示される。
次に、図3〜図5を用いて電気泳動表示装置10の表示画像変更時の詳しい動作について説明する。図3は、電気泳動表示装置10の表示部の状態を表す図、図4は、共通電極Com、画素電極104、およびゲート電極へ印加される電圧を表す図、図5は、電気泳動表示装置の表示画像変更時の動作を模式的に示した図である。ここで、電気泳動粒子は、負に帯電した白い電気泳動粒子と、正に帯電した黒い電気泳動粒子を含むものとする。
図3(a)は、電気泳動表示装置10の表示部に、白の背景上に黒で「A」の文字が表示された状態を表している。ここで「A」の文字の領域を領域a、それ以外の背景の領域を領域bとする。「A」が表示される直前には表示部全体が白表示になっている。「A」書き込み時には、図4の期間(a)に示すように共通電極Comには低電位の電圧が印加される。
また、領域aに対応する画素電極104には高電位の電圧が印加され、背景の領域bに対応する画素電極104には低電位の電圧が印加される。これにより、図5(a)に示すように領域aにおいてのみ正に帯電した黒い電気泳動粒子が共通電極Com側に、負に帯電した白い電気泳動粒子が画素電極104側に移動し、「A」の文字が表示される。
図4に示すように、「A」の文字の書き込み期間において、画素電極104に高電位の電圧が供給される領域aのゲート電極にはVgL1の電位(第1の電位)が供給されるのに対し、画素電極104に低電位の電圧が供給される領域bのゲート電極にはVgL2の電位(第3の電位)が供給される。VgL1とVgL2の間には式(1)の関係が成り立つ。ここで、VgL1は、走査線101から供給される選択信号の電位であり、Vth’は、特性劣化により元の閾値Vthがマイナス方向へ変化したTFT103の変化後の閾値である。
VgL1−VgL2≧|Vth’| …(1)
上述したように、P型トランジスタのゲート電極に負バイアス電圧をかけることによりキャリアトラップによる特性劣化が生じ、元々の閾値Vthがマイナス方向に変動する。ここでは、例えば、Vth=0(V)、Vth’=−5(v)、VgL1=0(v)、VgL2=−5(v)として説明する。
TFT103をオン状態にするためには、ゲート・ドレイン間の電位差が閾値以上である必要がある。ここで、画素電極104に供給されるデータ信号の高電位側の電位を10(V)、低電位側の電位を0(v)とする。高電位側のデータ信号が供給される画素(領域a)においては、ドレイン端子の電位が10(V)のため、ゲート電極にVgL1=0(v)を印加すると、ゲート・ドレイン間の電位差は−10(V)となる。よって、閾値がVth=0(V)であっても、Vth’=−5(v)であっても、TFT103をオン状態にするのに十分な電位差が得られる。
一方、低電位のデータ信号が供給される画素(領域b)においては、ドレイン端子の電位が0(V)のため、ゲート電極にVgL1=0(v)を印加すると、ゲート・ドレイン間の電位差は0(V)となる。よって、閾値がVth=0(V)の場合にはTFT103をオン状態にするのに十分な電位差が得られるが、Vth’=−5(v)の場合には、TFT103をオン状態にすることができない。
よって、本実施形態では、低電位のデータ信号が供給される画素については、ゲート電極にVgL2=−5(v)を印加する。これによりゲート・ドレイン間の電位差は−5(V)となり、閾値がVth’=−5(v)であっても、TFT103をオン状態にするのに十分な電位差が得られる。
なお、高電位のデータ信号が供給される画素については、不要に低い電圧をゲート電極に印加せず、ゲート電極にかかる負バイアス電圧を最小限にとどめ、特性劣化を抑制するようにしている。
次に、図4に示すように、「A」の文字の書き込み後は、共通電極Comと画素電極104間のインピーダンスの時定数に従って画素電極104は共通電極Comと同電位となり、表示内容が保持される。
次に、図3(b)はリセット期間の状態を表しており、表示画像を変更する前に表示部全体を白表示にして画像を消去している。リセット期間では、図4の期間(b)に示すように共通電極Comに高電位の電圧を印加し、全ての画素電極104に低電位の電圧を印加する。これにより、図5(b)に示すように領域aで黒い電気泳動粒子が画素電極104側に移動し、表示部全体が白になる。
図4に示すように、リセット期間においては、すべての画素電極104に低電位の電圧が印加されているため、ゲート電極にはVgL2の電位が供給される。
次に、図3(c)は、表示部に、白の背景上に黒で「B」の文字が表示されている。ここで「B」の文字の領域を領域cとする。「B」書き込み時には、図4の期間(c)に示すように共通電極Comには低電位の電圧が印加される。また、領域cに対応する画素電極104に高電位の電圧が印加され、それ以外の領域に対応する画素電極104には低電位の電圧が印加される。これにより、図5(c)に示すように領域cにおいてのみ正に帯電した黒い電気泳動粒子が共通電極Com側に移動し、「B」の文字が表示される。
図4に示すように、「B」の文字の書き込み期間においては、画素電極104に高電位の電圧が供給される領域cのゲート電極にはVgL1の電位(第1の電位)が供給され、画素電極104に低電位の電圧が供給される領域bのゲート電極にはVgL2の電位(第3の電位)が供給される。
なお、図3(a)における領域bと、図3(c)における領域bとは、厳密には異なる領域も含んでいるが、説明を簡単にするために、文字領域以外の同一電位が印加される背景領域という意味合いで同一の符号を附して説明している。
なお、図3(a)における領域bと、図3(c)における領域bとは、厳密には異なる領域も含んでいるが、説明を簡単にするために、文字領域以外の同一電位が印加される背景領域という意味合いで同一の符号を附して説明している。
また、本実施形態ではリセット期間に表示部全体を白表示にしているが、リセット期間において表示部全体を黒表示にする方法もある。図6〜図8は、比較例による電気泳動表示装置の動作を示した図である。この例では、リセット期間に表示部全体を黒表示にしている。図に示すようにリセット期間(b)における動作のみが図3〜図5に示す例と異なっている。図6(b)に示すように、リセット期間において表示部全体が黒表示になっており、図7に示すように、リセット期間では共通電極Comに低電位の電圧を印加し、全ての画素電極104に高電位の電圧を印加する。これにより、図8(b)に示すように領域b,cで白い電気泳動粒子が画素電極104側に移動し、表示部全体が黒になる。
なお、図6(a)における領域bと、図6(c)における領域bとは、厳密には異なる領域も含んでいるが、説明を簡単にするために、文字領域以外の同一電位が印加される背景領域という意味合いで同一の符号を附して説明している。
なお、図6(a)における領域bと、図6(c)における領域bとは、厳密には異なる領域も含んでいるが、説明を簡単にするために、文字領域以外の同一電位が印加される背景領域という意味合いで同一の符号を附して説明している。
図7に示すように、リセット期間において表示部全体を黒表示にする場合には、リセット期間においては、すべての画素電極104に高電位の電圧が印加されているため、ゲート電極にはVgL1の電位が供給される。
以上のように、実施の形態1によれば、画素電極104に低電位信号が供給される画素については、TFT103をオン状態にする際、ゲート電極に供給する電位をVgL1よりも小さいVgL2とするようにした。これにより、特性劣化によってTFT103の閾値がマイナス方向にシフトしていても、TFT103をオン状態にするのに十分なゲート・ドレイン間の電位差が得られ、画像のコントラスト低下を抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、本実施形態では、書き込み期間およびリセット期間において、画素電極104に低電位信号が供給される画素については、ゲート電極のオン電位をVgL2とするようにしたが、リセット期間においてのみVgL2を用いるようにしてもよい。リセット期間においては、図4に示すように、表示部全体を白表示にする場合には、全ての画素の画素電極104に低電位信号が供給されるので、全ての画素のゲート電極にVgL2を印加するように制御できる。一方、書き込み期間においては、画素によってVgL1を印加する画素とVgL2を印加する画素を分ける必要がある。よって、リセット期間だけにゲート電極のオン電位のシフトを行うようにすれば、より簡易な制御で、残像の抑止など、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
なお、本実施形態では、TFT103はP型の有機トランジスタであるが、TFT103がN型の有機トランジスタであってもよい。この場合には、TFT103をオン状態にするためにはゲート電極に正電圧を印加するが、N型トランジスタに正バイアスの電圧をかけるとキャリアトラップによる特性劣化が生じ、閾値がプラス方向にシフトする。よって、画素電極104に高電位信号が供給される画素については、TFT103をオン状態にする際、ゲート電極に供給する電位を走査線101から供給される選択信号の電位よりも大きい電位(第4の電位)とする。これにより、特性劣化によってTFT103の閾値がプラス方向にシフトしていても、TFT103をオン状態にするのに十分なゲート・ドレイン間の電位差が得られ、画像のコントラスト低下を抑止し、電気泳動表示装置の表示品質を維持することができる。
また、本実施形態では、電気泳動粒子は、負に帯電した白い電気泳動粒子と、正に帯電した黒い電気泳動粒子を含むものとしたが、電気泳動粒子の構成はこれに限られない。例えば、正に帯電した白い電気泳動粒子と負に帯電した黒い電気泳動粒子を含む場合には、リセット期間に表示部全体を黒表示にするように駆動すれば、P型のTFT103にかかる負バイアスの電圧をできるだけ小さくすることができる。また、白黒以外のカラー粒子を用いた場合であっても、リセット期間に負に帯電した粒子を共通電極Com側に配置させるようにすれば、本実施形態と同様の効果が得られる。また、TFT103がN型の場合には、反対にリセット期間に正に帯電した粒子を共通電極Com側に配置させるようにすればよい。
電子機器
図9は、本発明の電気泳動表示装置を適用した電子機器の具体例を説明する斜視図である。図9(A)は、電子機器の一例である電子ブックを示す斜視図である。この電子ブック1000は、ブック形状のフレーム1001と、このフレーム1001に対して回動自在に設けられた(開閉可能な)カバー1002と、操作部1003と、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1004と、を備えている。
図9は、本発明の電気泳動表示装置を適用した電子機器の具体例を説明する斜視図である。図9(A)は、電子機器の一例である電子ブックを示す斜視図である。この電子ブック1000は、ブック形状のフレーム1001と、このフレーム1001に対して回動自在に設けられた(開閉可能な)カバー1002と、操作部1003と、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1004と、を備えている。
図9(B)は、電子機器の一例である腕時計を示す斜視図である。この腕時計1100は、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1101を備えている。
図9(C)は、電子機器の一例である電子ペーパーを示す斜視図である。この電子ペーパー1200は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体部1201と、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1202を備えている。
例えば電子ブックや電子ペーパーなどは、白地の背景上に文字を繰り返し書き込む用途が想定されるため、消去時残像や経時的残像の解消が必要とされる。
なお、本発明の電気泳動表示装置を適用可能な電子機器の範囲はこれに限定されず、帯電粒子の移動に伴う視覚上の色調の変化を利用した装置を広く含むものである。
なお、本発明の電気泳動表示装置を適用可能な電子機器の範囲はこれに限定されず、帯電粒子の移動に伴う視覚上の色調の変化を利用した装置を広く含むものである。
10 電気泳動表示装置、100 素子基板、101 走査線、102 データ線、103 TFT、104 画素電極、106 保持容量線、130 走査線駆動回路、140 データ線駆動回路、150 対向電極変調回路、201 配線、300 コントローラ
Claims (10)
- 共通電極と複数の画素電極との間に、電気泳動粒子を含む分散系を有する電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を備えた電気泳動表示装置であって、
信号線から供給される低電位信号または高電位信号を画素電極に供給するスイッチングトランジスタと、
前記画素電極と前記共通電極の間の電位を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動させて画像を形成する制御部とを備え、
前記スイッチングトランジスタは、ゲート電極に第1の電位が供給された際にオン状態になり、第2の電位が供給された際にオフ状態になり、
前記制御部は、
前記第1の電位が前記第2の電位より小さい場合には、
前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位よりも小さい第3の電位を供給し、
前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位を供給し、
前記第1の電位が前記第2の電位より大きい場合には、
前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位よりも大きい第4の電位を供給し、
前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位を供給する、ことを特徴とする電気泳動表示装置。 - 共通電極と複数の画素電極との間に、電気泳動粒子を含む分散系を有する電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を備えた電気泳動表示装置であって、
信号線から供給される低電位信号または高電位信号を画素電極に供給するスイッチングトランジスタと、
前記画素電極と前記共通電極の間の電位を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動させて画像を形成する制御部とを備え、
前記スイッチングトランジスタは、ゲート電極に第1の電位が供給された際にオン状態になり、第2の電位が供給された際にオフ状態になり、
前記制御部は、
前記表示部に表示される画像を第1の画像から第2の画像へ書き換える間に、全ての画素における前記共通電極と前記画素電極の間の電位差を同一にすることにより、前記表示部全体を同一の階調にするリセット期間を設け、
前記リセット期間において、
前記第1の電位が前記第2の電位より小さい場合には、
全ての画素の前記画素電極に前記低電位信号を供給すると共に、全ての画素のゲート電極に前記第1の電位よりも小さい第3の電位を供給し、
前記第1の電位が前記第2の電位より大きい場合には、
全ての画素の前記画素電極に前記高電位信号を供給すると共に、全ての画素のゲート電極に前記第1の電位よりも大きい第4の電位を供給する、ことを特徴とする電気泳動表示装置。 - 前記第1の電位と前記第3の電位の差、及び前記第4の電位と前記第1の電位の差は、前記スイッチングトランジスタの閾値の絶対値よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気泳動表示装置。
- 前記スイッチングトランジスタは有機薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
- 前記スイッチングトランジスタはPチャネル型トランジスタであり、
前記制御部は、
前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第3の電位を供給することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電気泳動表示装置。 - 前記スイッチングトランジスタはNチャネル型トランジスタであり、
前記制御部は、
前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第4の電位を供給することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電気泳動表示装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の電気泳動表示装置を備えた電子機器。
- 共通電極と複数の画素電極との間に、電気泳動粒子を含む分散系を有する電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部と、
信号線から供給される低電位信号または高電位信号を画素電極に供給するスイッチングトランジスタとを備え、
前記画素電極と前記共通電極の間の電位を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動させて画像を形成する電気泳動表示装置の駆動方法であって、
前記スイッチングトランジスタは、ゲート電極に第1の電位が供給された際にオン状態になり、第2の電位が供給された際にオフ状態になり、
前記第1の電位が前記第2の電位より小さい場合には、
前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位よりも小さい第3の電位を供給し、
前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位を供給し、
前記第1の電位が前記第2の電位より大きい場合には、
前記画素電極に前記高電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位よりも大きい第4の電位を供給し、
前記画素電極に前記低電位信号が供給される画素のスイッチングトランジスタをオン状態にする際、ゲート電極に前記第1の電位を供給する、ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。 - 共通電極と複数の画素電極との間に、電気泳動粒子を含む分散系を有する電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部と、
信号線から供給される低電位信号または高電位信号を画素電極に供給するスイッチングトランジスタとを備え、
前記画素電極と前記共通電極の間の電位を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動させて画像を形成する電気泳動表示装置の駆動方法であって、
前記スイッチングトランジスタは、ゲート電極に第1の電位が供給された際にオン状態になり、第2の電位が供給された際にオフ状態になり、
前記表示部に表示される画像を第1の画像から第2の画像へ書き換える間に、全ての画素における前記共通電極と前記画素電極の間の電位差を同一にすることにより、前記表示部全体を同一の階調にするリセット工程を備え、
前記リセット工程において、
前記第1の電位が前記第2の電位より小さい場合には、
全ての画素の前記画素電極に前記低電位信号を供給すると共に、全ての画素のゲート電極に前記第1の電位よりも小さい第3の電位を供給し、
前記第1の電位が前記第2の電位より大きい場合には、
全ての画素の前記画素電極に前記高電位信号を供給すると共に、全ての画素のゲート電極に前記第1の電位よりも大きい第4の電位を供給する、ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。 - 前記第1の電位と前記第3の電位の差、及び前記第4の電位と前記前記第1の電位の差は、前記スイッチングトランジスタの閾値の絶対値よりも大きいことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。
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