JP2008242383A - 電気泳動表示装置、電気泳動表示装置の駆動方法及び電子機器 - Google Patents

電気泳動表示装置、電気泳動表示装置の駆動方法及び電子機器 Download PDF

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JP2008242383A JP2007086781A JP2007086781A JP2008242383A JP 2008242383 A JP2008242383 A JP 2008242383A JP 2007086781 A JP2007086781 A JP 2007086781A JP 2007086781 A JP2007086781 A JP 2007086781A JP 2008242383 A JP2008242383 A JP 2008242383A
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Abstract

【課題】経時的残像の発生を抑制することのできる電気泳動表示装置、電気泳動表示装置
の駆動方法及び電子機器を提供する。
【解決手段】画像書き換え動作時に行う消去動作期間において、電気泳動表示パネルの全
ての画素回路の画素メモリに対して、該画素メモリから高電位電源VDDが出力されるH
Iデータをセットする。次に、共通電極電圧VCOMを消去用低電圧LVに設定し、高電
位電源VDDを消去用高電圧HVに設定することにより全黒表示を行う。続いて、共通電
極電圧VCOMを消去用高電圧HVに設定し、高電位電源VDDを消去用低電圧LVに設
定することにより全白表示を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、電気泳動表示装置、電気泳動表示装置の駆動方法及び電子機器に関するもの
である。
非発光型の表示デバイスとして、電気泳動現象を利用した電気泳動表示装置が知られて
いる。ここで、電気泳動現象とは、液体中(分散媒)に微粒子(電気泳動粒子)を分散さ
せた分散系に、電界を印加したときに微粒子がクーロン力により泳動する現象である。
電気泳動表示装置の駆動方式の一つとしてアクティブマトリクス方式が知られている。
このような電気泳動表示装置の電気泳動表示パネルは、図14に示すように、画素電極P
及びスイッチング用TFT等を含む画素回路がマトリクス状に形成された素子基板10と
、平面状の透明電極からなる共通電極COMの形成された透過性材料からなる対向基板3
0とから構成されている。多数の画素電極Pと共通電極COMとの間には、電気泳動粒子
41及び分散媒42からなる分散系が配置されている。図14では、電気泳動粒子41と
して、負に帯電した白粒子41Wと、正に帯電した黒粒子41Bとを用いている。
画素電極Pと共通電極COMとの電極間に電位差を与えると電界が生じ、正あるいは負
に帯電した黒粒子41Bあるいは白粒子41Wがそれぞれ対応する電位が与えられている
電極に引き寄せられる。そして、共通電極COM及び対向基板30側から表示画像が観察
される場合、共通電極COM側に引き寄せられた電気泳動粒子41の色が観察される。す
なわち、共通電極COM側に白粒子41Wが近づくほど反射率が上昇して白表示に近づき
、共通電極COM側に黒粒子41Bが近づくほど入射光が吸収されるため、反射率が低下
して黒表示に近づく。これら電気泳動粒子41の移動速度は、電界強度、即ち印加電圧に
応じて定まり、電気泳動粒子の移動距離は、印加時間と印加時間に応じて定まる。従って
、印加時間を一定にすれば、印加電圧を調整することにより電気泳動粒子41の厚さ方向
の位置を制御でき、階調を定めることができる。
さらに、近年、表示切り替え時の表示品質の向上等の観点から、図11に示すように、
素子基板10上に形成される各画素回路に、2つのインバータ回路INV1,INV2か
らなる画素メモリMを備えたアクティブマトリクス方式の電気泳動表示装置が提案されて
いる(例えば、特許文献1参照)。
このような電気泳動表示装置の画像表示方法について説明する。ここでは、図12(a
)に示すように、白色の背景上に黒色で「H」の文字を表示するための動作について説明
する。ここで、説明の便宜上、「H」の文字の領域を領域a、それ以外の背景の領域を領
域bとする。
まず、図13に示すように、領域aに対応する画素回路の画素メモリMに、黒表示する
ための画像データ(HIデータ)をセットする。HIデータのセットされた画素メモリM
に接続される画素電極Pには、高電位電源VDDが印加される。また、領域bに対応する
画素回路の画素メモリMに、白表示するための画像データ(LOデータ)をセットする。
LOデータのセットされた画素メモリMに接続される画素電極Pには、低電位電源VSS
が印加される。なお、このデータセット時には、高電位電源VDDは低電圧LVDD(例
えば、5V)に設定されている。
次に、全ての画素回路の画素メモリMに画像データがセットされると、画素メモリMに
供給される高電位電源VDDを低電圧LVDDから高電圧HVDD(例えば、15V)に
上昇させる。これにより、領域aに対応する画素回路の画素電極Pには、上記高電圧HV
DDが印加される。高電位電源VDDの高電圧HVDDへの設定と略同時に、高電圧HV
DDと低電位電源VSSとが所定期間ごとに反転される反転駆動信号の共通電極COMへ
の印加が開始される。すると、共通電極COMに低電位電源VSSが印加される期間には
、領域aに対応する画素電極Pと共通電極COMとの間で電位差が生じ、図14(a)に
示すように、正に帯電した黒粒子41Bが共通電極COM側に、負に帯電した白粒子41
Wが画素電極P側に移動する。これにより、表示部において「H」の文字の領域である領
域aに黒色が書き込まれる。一方、共通電極COMに高電圧HVDDが印加される期間に
は、領域bに対応する画素電極Pと共通電極COMとの間で電位差が生じ、負に帯電した
白粒子41Wが共通電極COM側に、正に帯電した黒粒子41Bが画素電極P側に移動す
る。これにより、表示部において背景となる領域bに白色が書き込まれる。共通電極CO
Mに反転駆動信号が所定周期印加されることにより、図12(a)に示すように白色の背
景上に黒色で「H」の文字が表示されるようになる。なお、「H」の文字の書き込み後は
、図13に示すように、共通電極COM及び全ての画素電極Pへの電圧の印加が停止され
、各電極がハイインピーダンス(Hi−Z)に設定されて表示内容が保持される。
このように、この種の電気泳動表示装置では、全ての画素回路の画素メモリMに画像デ
ータをセットした後に、高電位電源VDDを高電圧HVDDに設定することで各画素の電
気泳動粒子を移動させて画像を書き込むようにしたため、同時に全ての画素に画像を書き
込むことができる。また、画素メモリMへの画像データのセットを低電圧LVDDで行う
ことができるため、消費電力を低減することができる。
特開2003−84314号公報
ところで、この種の電気泳動表示装置では、表示部全体を白色(全白表示)あるいは黒
色(全黒表示)に表示する場合であっても、上述したように、白表示あるいは黒表示する
ための画像データ(LOデータあるいはHIデータ)を全ての画素メモリMにセットする
必要がある。
このような全白表示と全黒表示とを交互に繰り返す駆動方法について図15に示すフロ
ーチャートに従って説明する。図15に示すように、ステップS11において、高電位電
源VDDが低電圧LVDDに設定される。次に、ステップS12において、例えば黒表示
するための画像データ(HIデータ)が全ての画素回路20の画素メモリMにセットされ
る。続いて、画素メモリMを通じて画素電極Pに印加される高電位電源VDDが高電圧H
VDDに設定される(ステップS13)とともに、共通電極COMに上記反転駆動信号が
印加される(ステップS14)。これにより、全ての画素に黒色が書き込まれて全黒表示
される。
次に、データセット動作を再度行うために高電位電源VDDが低電圧LVDDに設定さ
れる(ステップS11)。次いで、上記サイクルの黒表示と異なる白表示するための画像
データ(LOデータ)が全ての画素回路20の画素メモリMにセットされる(ステップS
12)。続いて、高電位電源VDDが高電圧HVDDに設定される(ステップS13)と
ともに、共通電極COMに上記反転駆動信号が印加される(ステップS14)。これによ
り、全ての画素に白色が書き込まれて全白表示される。これらステップS11〜ステップ
S14を2n(=N)回繰り返すことにより、全黒表示及び全白表示が交互にN回繰り返
えされる。
しかしながら、図15に示す駆動方法では、全黒表示及び全白表示をするたびに画素メ
モリMにセットされたデータ信号(HIデータあるいはLOデータ)の書き換え(データ
セット動作)を行わなければならないため、全黒表示及び全白表示を高速で切り替えるこ
とが困難である。また、データセットの回数が増大する分だけ消去動作における消費電力
が増大するという問題がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、消費電力を
低減しつつ、画像の書き換えを高速に行うことのできる電気泳動表示装置、電気泳動表示
装置の駆動方法及び電子機器を提供することにある。
本発明の電気泳動表示装置は、共通電極と画素電極との間に挟まれた電気泳動粒子を含
有する分散系と、表示すべき画像に応じたデータ信号を保持し、該データ信号に応じて高
電位電源及び低電位電源のいずれか一方の電源電位を駆動電圧として前記画素電極に印加
するメモリ回路とを有し、マトリクス状に配列された多数の画素回路を含む表示部と、前
記メモリ回路に供給するデータ信号を制御して前記画素電極に印加する電圧を制御すると
ともに、前記共通電極に印加する電圧を制御することにより、前記電気泳動粒子を移動さ
せて前記画像を表示させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記メモリ回路から所定の
前記電源電位が前記駆動電圧として出力されるように設定する第1データ信号を全ての前
記画素回路に出力するとともに、前記所定の電源電位及び前記共通電極に印加される共通
電極電圧を制御することにより、前記表示部全体を第1の階調にする期間と、前記表示部
全体を第2の階調にする期間とを設けるようにした。
本発明の電気泳動表示装置によれば、共通電極電圧とメモリ回路から駆動電圧として出
力される所定の電源電位とを制御することにより、画素電極及び共通電極に印加される電
圧を制御して、表示部全体を第1の階調と第2の階調とに切り替えるようにした。これに
より、メモリ回路にセットされているデータ信号(第1データ信号)を書き換えることな
く、表示部全体を第1の階調と第2の階調とに切り替えることができるため、表示部全体
を第1の階調表示及び第2の階調表示するためのデータセット回数を減らすことができる
。従って、画像書き換えを、高速及び低消費電力で行うことができる。
この電気泳動表示装置において、前記制御部は、前記共通電極電圧を第1電圧に設定し
て前記所定の駆動電圧を前記第1電圧よりも高電圧の第2電圧に設定することにより、前
記表示部全体を第1の階調にするとともに、前記共通電極電圧を前記第2電圧に設定して
前記所定の電源電位を前記第1電圧に設定することにより、前記表示部全体を第2の階調
にするようにしてもよい。
この電気泳動表示装置によれば、電位差のある第1電圧と第2電圧とを、それぞれ相補
的に画素電極及び共通電極に印加することにより、表示部全体が第1の階調あるいは第2
の階調に表示される。このような第1電圧と第2電圧とを相補的に印加する方法では、一
方の電極に一定電圧を印加し、他方の電極に該一定電圧よりも低電圧である第1電圧と、
高電圧である第2電圧とを所定期間ごとに反転させて印加する方法よりも、画素電極及び
共通電極間に生じる電位差が大きくなる。このように画素電極及び共通電極間の電位差が
大きくなると、その両電極間の電気泳動粒子の移動度が高くなるため、画像書き換えを高
速に行うことができる。
この電気泳動表示装置において、前記所定の電源電位が前記高電位電源であり、前記メ
モリ回路は、2つのCMOSインバータ回路からなるラッチ回路であり、前記第1電圧は
、前記CMOSインバータ回路を構成する各MOSトランジスタのスレッショルド電圧よ
りも高い電圧値であってもよい。
この電気泳動表示装置によれば、第1データ信号がセットされたときにメモリ回路に供
給される高電位電源が、第1電圧と第2電圧とに複数回交互に設定されたとしても、低電
圧である第1電圧が各MOSトランジスタのスレッショルド電圧よりも高電位に設定され
ているため、メモリ回路に保持された第1データ信号が保持され続ける。そのため、表示
部全体を第1の階調と第2の階調とに複数回交互に表示する場合であっても、第1データ
をメモリ回路にセットする1回のデータセット動作と、高電位電源及び共通電極電圧の電
圧制御と、のみで行うことができる。従って、表示部全体を第1の階調表示及び第2の階
調表示するためのデータセット回数を大幅に減らすことができる。従って、画像書き換え
を、より高速及びより低消費電力で行うことができる。
この電気泳動表示装置において、前記制御部は、前記データ信号及び前記第1データ信
号を前記各画素回路のメモリ回路にセットするデータセット時に、該メモリ回路に供給さ
れる前記高電位電源を第3電圧に設定し、前記メモリ回路にセットされた前記データ信号
に基づいて前記電気泳動粒子を移動させて前記画像を表示させるときに、前記高電位電源
を前記第3電圧よりも高電圧の第4電圧に設定するようにしてもよい。
この電気泳動表示装置によれば、第1データ信号のデータセットを、画像を表示させる
ときの第4電圧よりも低電圧である第3電圧により行うことができるため、データセット
時における消費電力を低減することができる。
この電気泳動表示装置において、前記所定の電源電位が前記高電位電源であり、前記第
2電圧を前記第4電圧よりも高電圧に設定してもよい。
この電気泳動表示装置によれば、第2電圧が高電圧に設定されると、第1電圧と第2電
圧との電位差が大きくなるため、画素電極及び共通電極間に生じる電位差が大きくなる。
このように画素電極及び共通電極間の電位差が大きくなると、その両電極間の電気泳動粒
子の移動度が高くなるため、画像書き換えを高速に行うことができる。
この電気泳動表示装置において、前記所定の電源電位が前記高電位電源であり、前記第
2電圧は前記第4電圧と同一電圧値であってもよい。
この電気泳動表示装置によれば、第2電圧と第4電圧とを同一電圧値に設定したため、
高電位電源として設定される電圧値の種類の増大が抑制される。これにより、高電位電源
における電圧値の設定が容易となり、その高電位電源の設定を行う制御部等の回路構成を
簡便化することも可能である。
この電気泳動表示装置において、前記制御部は、前記表示部に表示される画像を第1画
像から第2画像へ変更する画像書き換え期間において、前記表示部全体を第1の階調にす
る期間と、前記表示部全体を第2の階調にする期間とを設けるようにしてもよい。
一般に、分散系の任意の部分に繰返し同じ電圧を印加して同じ階調を表示し続けると、
電圧印加を遮断したときの上記任意の部分における電気泳動粒子の保持特性が低下するこ
とが知られている。このように電気泳動粒子の保持特性が低下すると、上記任意の部分に
おいて電気泳動粒子が僅かに移動することにより、経時的残像が発生すると考えられる。
これに対して、本発明の電気泳動表示装置によれば、画像書き換え期間において表示部
全体が第1の階調と第2の階調とに切り替えられるため、画像書き換え前、画像書き換え
期間、画像書き換え後において、電気泳動粒子に繰り返し同一の電圧が印加され続けて同
一の階調(例えば、第1の階調)が表示され続けられることが回避される。すなわち、画
像書き換え期間において、第1の階調及び第2の階調となる期間がそれぞれ少なくとも1
度発生するため、常に同一の階調(第1の階調)に維持されることが回避される。これに
より、電気泳動粒子の保持特性の低下が緩和されるため、電圧印加遮断後に発生する経時
的残像を軽減することができる。その結果、画像のコントラストの悪化を抑制することが
できる。
この電気泳動表示装置において、前記表示部全体を前記第1の階調にする期間を第1期
間とするとともに、前記表示部全体を前記第2の階調にする期間を第2期間とし、前記制
御部は、前記画像書き換え期間において、最後に前記表示部全体に表示される前記第1の
階調を表示する期間あるいは前記第2の階調を表示する期間を、前記第1期間及び前記第
2期間よりも長い第3期間に設定してもよい。
この電気泳動表示装置によれば、表示部全体を確実に所望の階調表示(第1の階調表示
あるいは第2の階調表示)にしてから、新たな画像、すなわち第2画像を書き込むことが
できる。
この電気泳動表示装置において、前記制御部は、前記表示部全体を前記第1の階調にす
るための前記電気泳動粒子の移動量と、前記表示部全体を前記第2の階調にするための前
記電気泳動粒子の移動量とが等しくなるように、前記所定の電源電位及び前記共通電極電
圧を制御するようにしてもよい。
この電気泳動表示装置によれば、表示部全体を第1の階調にするための電気泳動粒子の
移動量と、表示部全体を第2の階調にするための電気泳動粒子の移動量とが等しくなる。
本発明の電気泳動表示装置の駆動方法は、共通電極と画素電極との間に挟まれた電気泳
動粒子を含有する分散系と、表示すべき画像に応じたデータ信号を保持し、該データ信号
に応じて高電位電源及び低電位電源のいずれか一方の電源電位を駆動電圧として前記画素
電極に印加するメモリ回路とを有し、マトリクス状に配列された多数の画素回路を含む表
示部と、前記メモリ回路に供給するデータ信号を制御して前記画素電極に印加する電圧を
制御するとともに、前記共通電極に印加する電圧を制御することにより、前記電気泳動粒
子を移動させて前記画像を表示させる制御部と、を備えた電気泳動表示装置の駆動方法で
あって、前記制御部は、前記メモリ回路から所定の前記電源電位が駆動電圧として出力さ
れるように設定する第1データ信号を全ての前記画素回路に出力するとともに、前記所定
の電源電位及び前記共通電極に印加される共通電極電圧を制御することにより、前記表示
部全体を第1の階調にする期間と、前記表示部全体を第2の階調にする期間とを設けるよ
うにしてもよい。
本発明の電気泳動表示装置の駆動方法によれば、共通電極電圧及びメモリ回路から駆動
電圧として出力される所定の電源電位を制御することにより、画素電極及び共通電極に印
加される電圧を制御して、表示部全体を第1の階調と第2の階調とに切り替えるようにし
た。これにより、メモリ回路にセットされているデータ信号(第1データ信号)を書き換
えることなく、表示部全体を第1の階調と第2の階調とに切り替えることができるため、
表示部全体を第1の階調表示及び第2の階調表示するためのデータセット回数を減らすこ
とができる。従って、画像書き換えを、高速及び低消費電力で行うことができる。
この電気泳動表示装置の駆動方法において、前記制御部は、前記共通電極電圧を第1電
圧に設定して前記所定の電源電位を前記第1電圧よりも高電圧の第2電圧に設定すること
により、前記表示部全体を第1の階調にするとともに、前記共通電極電圧を前記第2電圧
に設定して前記所定の電源電位を前記第1電圧に設定することにより、前記表示部全体を
第2の階調にするようにしてもよい。
この電気泳動表示装置の駆動方法によれば、電位差のある第1電圧と第2電圧とを、そ
れぞれ相補的に画素電極及び共通電極に印加することにより、表示部全体が第1の階調あ
るいは第2の階調に表示される。このような第1電圧と第2電圧とを相補的に印加する方
法では、一方の電極に一定電圧を印加し、他方の電極に該一定電圧よりも低電圧である第
1電圧と、高電圧である第2電圧とを所定期間ごとに反転させて印加する方法よりも、画
素電極及び共通電極間に生じる電位差が大きくなる。このように画素電極及び共通電極間
の電位差が大きくなると、その両電極間の電気泳動粒子の移動度が高くなるため、画像書
き換えを高速に行うことができる。
この電気泳動表示装置の駆動方法において、前記所定の電源電位が前記高電位電源であ
り、前記メモリ回路は、2つのCMOSインバータ回路からなるラッチ回路であり、前記
第1電圧は、前記CMOSインバータ回路を構成する各MOSトランジスタのスレッショ
ルド電圧よりも高い電圧値であってもよい。
この電気泳動表示装置の駆動方法によれば、第1データ信号がセットされたときにメモ
リ回路に供給される高電位電源が、第1電圧と第2電圧とに複数回交互に設定されたとし
ても、低電圧である第1電圧が各MOSトランジスタのスレッショルド電圧よりも高電位
に設定されているため、メモリ回路に保持された第1データ信号が保持され続ける。その
ため、表示部全体を第1の階調と第2の階調とに複数回交互に表示する場合であっても、
第1データをメモリ回路にセットする1回のデータセット動作と、高電位電源及び共通電
極電圧の電圧制御と、のみで行うことができる。従って、表示部全体を第1の階調表示及
び第2の階調表示するためのデータセット回数を大幅に減らすことができる。従って、画
像書き換えを、より高速及びより低消費電力で行うことができる。
この電気泳動表示装置の駆動方法において、前記制御部は、前記各画素回路のメモリ回
路に前記データ信号及び前記第1データ信号をセットするデータセット時に、該メモリ回
路に供給される前記高電位電源を第3電圧に設定し、前記メモリ回路にセットされた前記
データ信号に基づいて前記電気泳動粒子を移動させて前記画像を表示させるときに、前記
高電位電源を前記第3電圧よりも高電圧の第4電圧に設定するようにしてもよい。
この電気泳動表示装置の駆動方法によれば、第1データ信号のデータセットを、画像を
表示させるときの第4電圧よりも低電圧である第3電圧により行うことができるため、デ
ータセット時における消費電力を低減することができる。
この電気泳動表示装置の駆動方法において、前記制御部は、前記表示部に表示される画
像を第1画像から第2画像へ変更する画像書き換え期間において、前記表示部全体を第1
の階調にする期間と、前記表示部全体を第2の階調にする期間とを設けるようにしてもよ
い。
この電気泳動表示装置の駆動方法によれば、画像書き換え期間において表示部全体が第
1の階調と第2の階調とに切り替えられるため、画像書き換え前、画像書き換え期間、画
像書き換え後において、電気泳動粒子に繰返し同一の電圧が印加され続けて同一の階調(
例えば、第1の階調)が表示され続けられることが回避される。すなわち、画像書き換え
期間において、第1の階調及び第2の階調となる期間がそれぞれ少なくとも1度発生する
ため、常に同一の階調(第1の階調)に維持されることが回避される。これにより、電気
泳動粒子の保持特性の低下が緩和されるため、電圧印加遮断後に発生する経時的残像を軽
減することができる。
本発明の電子機器は、上述した電気泳動表示装置を備えるあらゆる機器を含むもので、
ディスプレイ装置、テレビジョン装置、電子ブック、電子ペーパ、時計、電卓、携帯電話
、携帯情報端末等を含む。また、「機器」という概念から外れるもの、例えば可撓性のあ
る紙状/フィルム状の物体、これら物体が貼り付けられた壁面等の不動産に属するもの、
車両、飛行体、船舶等の移動体に属するものを含む。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した電気泳動表示装置の第1実施形態を図1〜図6に従って説明
する。
図1に示すように、電気泳動表示装置の素子基板10の一側面には、電気泳動表示パネ
ルAとその周辺回路とが設けられている。なお、この素子基板10は、ガラスや半導体等
からなる。
電気泳動表示パネルAは、マトリクス状に配列された画素回路20を備えている。すな
わち、各画素回路20は、列方向(図1において縦方向)に沿って延設された複数のデー
タ線Xと、行方向(図1において横方向)に沿って延設された複数の走査線Yとの交差部
にそれぞれ配設されている。各画素回路20は、後述するスイッチング素子及び画素メモ
リ等を含むデータセット部21と、画素電極Pとを備えている。この各画素回路20のデ
ータセット部21には、列方向に延設された電源線L1が接続されている。各走査線Yは
走査線駆動回路11に接続され、各データ線Xはデータ線駆動回路12に接続され、各電
源線L1は電源線制御回路13に接続されている。なお、後述する対向基板30に形成さ
れた共通電極COMは、配線C1を介して共通電極制御回路14に接続されている。
走査線駆動回路11、データ線駆動回路12、電源線制御回路13及び共通電極制御回
路14を統括制御するコントローラ15は、画像信号処理回路及びタイミングジェネレー
タを含んで構成されている。ここで、画像信号処理回路は、画像データ、電源線制御信号
及び共通電極制御信号を生成し、それぞれをデータ線駆動回路12、電源線制御回路13
及び共通電極制御回路14に出力する。また、画像信号処理回路は、リセットデータを生
成し、そのリセットデータをデータ線駆動回路12、電源線制御回路13及び共通電極制
御回路14に出力する。タイミングジェネレータは、画像データやリセットデータ等が画
像信号処理回路から出力されるときに、走査線駆動回路11及びデータ線駆動回路12を
制御するための各種タイミング信号を生成する。
走査線駆動回路11は、コントローラ15からの各種タイミング信号に基づいて、所定
のタイミングで走査線Yを順次選択する走査信号を各走査線に出力する。
データ線駆動回路12は、コントローラ15からの画像データ及びリセットデータに基
づいて各データ線Xに供給するデータ信号を生成する。また、データ線駆動回路12は、
コントローラ15からのタイミング信号に基づいて、生成したデータ信号を、走査線駆動
回路11により選択されている走査線Yに接続されている画素回路20群に出力する。
電源線制御回路13は、コントローラ15からの電源線制御信号に基づいて、各画素回
路20に各電源線L1を通じて所定電圧値の電源電位を供給する。電源線制御回路13は
、コントローラ15からのリセットデータに基づいて、第2電圧としての消去用高電圧H
Vと第1電圧としての消去用低電圧LVとが所定期間ごとに反転される第1消去用電圧を
高電位電源VDDとして各画素回路20に供給する。
共通電極制御回路14は、コントローラ15からの共通電極制御信号に基づいて、共通
電極COMに配線C1を通じて反転駆動信号を供給する。共通電極制御回路14は、コン
トローラ15からのリセットデータに基づいて、消去用低電圧LVと消去用高電圧HVと
が所定期間ごとに反転される第2消去用電圧を共通電極COMに配線C1を通じて供給す
る。
図2は、電気泳動表示パネルAの各画素回路20の内部構成を示す回路図である。
図2に示すように、各画素回路20は、スイッチング用トランジスタQ1と、メモリ回
路としての画素メモリMと、画素電極Pとを備えている。スイッチング用トランジスタQ
1は、Nチャネル型MOSトランジスタにより構成されている。
スイッチング用トランジスタQ1は、そのゲートが対応する走査線Yに接続され、ドレ
インがデータ線Xに接続され、ソースが画素メモリMに接続されている。このスイッチン
グ用トランジスタQ1には、データ線駆動回路12からデータ線Xを通じて上記データ信
号が入力される。このデータ信号は、スイッチング用トランジスタQ1を介して画素メモ
リMに入力される。
画素メモリMは、2個のCMOSインバータ回路INV1,INV2よりなり、この2
個のインバータ回路INV1,INV2によってラッチ回路が構成されている。詳しくは
、各インバータ回路INV1,INV2のPチャネルMOSトランジスタQPのソースが
高電位電源VDDの供給される電源線L1に接続され、各NチャネルMOSトランジスタ
QNのソースが低電位電源VSSに接続されている。インバータ回路INV2を構成する
MOSトランジスタQP,QNのゲートには、スイッチング用トランジスタQ1のソース
が接続され、該スイッチング用トランジスタQ1を通じてデータ信号が入力される。この
インバータ回路INV2の出力がインバータ回路INV1の入力に接続され、インバータ
回路INV1の出力がインバータ回路INV2の入力に接続されている。これにより、デ
ータ信号が画素メモリMにラッチされる。なお、画素メモリMは、Hレベルのデータ信号
(LOデータ)が入力されると、Lレベル、すなわち低電位電源VSS(ここでは、GN
Dレベルの電圧)を駆動電圧として画素電極Pに印加する。また、画素メモリMは、Lレ
ベルのデータ信号(HIデータ)が入力されると、Hレベル、すなわち高電位電源VDD
を駆動電圧として画素電極Pに印加する。
次に、これら多数の画素回路20を備えた電気泳動表示パネルAの断面構造について図
3に従って説明する。
図3に示すように、電気泳動表示パネルAは、上記画素電極Pの形成されている素子基
板10と、ガラスやプラスチック等の透光性材料からなる対向基板30とが対向配置され
て構成されている。対向基板30の一側面には、ITO(インジウム錫酸化物)等の透明
導電材料からなる平面状の共通電極COMが形成されている。
素子基板10と対向基板30とは一定の間隙を保って、各々の一側面に形成された各電
極が対向するように貼り合わされている。この素子基板10と対向基板30との間隙には
、電気泳動粒子41及び分散媒42を封止した多数のマイクロカプセル40が配置されて
いる。図3では、電気泳動粒子41として、負に帯電した白粒子41Wと、正に帯電した
黒粒子41Bとを用いている。なお、電気泳動粒子41の重力による沈降等を避けるため
、電気泳動粒子41の比重と分散媒42の比重とがほぼ等しくなるように設定されている
このような電気泳動表示パネルAでは、画像書き込み時において、画素電極Pに低電位
電源VSSが印加され、共通電極COMに高電位電源VDDが印加されると、画素電極P
側に正の黒粒子41Bが集まり、共通電極COM側に負の白粒子41Wが集まる。これに
より、当該画素電極Pに対応する画素に白色(第1の階調)が書き込まれる。一方、画像
書き込み時において、画素電極Pに高電位電源VDDが印加され、共通電極COMに低電
位電源VSSが印加されると、画素電極P側に負の白粒子41Wが集まり、共通電極CO
M側に正の黒粒子41Bが集まる。これにより、当該画素電極Pに対応する画素に黒色(
第2の階調)が書き込まれる。
ここで、まず従来の電気泳動表示装置における画像書き換え方法(駆動方法)について
図12〜図14に従って説明する。ここでは、表示画像を「H」(図12(a)参照)か
ら「I」(図12(c)参照)に書き換える場合の動作について説明する。なお、説明の
便宜上、図12に示すように、「H」の文字の領域を領域a、「I」の文字の領域を領域
c、それ以外の背景の領域を領域bとする。
電気泳動表示装置は、画像書き換え期間において、まず表示画像「H」を消去する消去
動作を行う。
まず全ての画素メモリMに、白表示をするための画像データ(LOデータ)がセットさ
れる(図13参照)。全ての画素メモリにLOデータがセットされると、共通電極COM
に第4電圧としての高電圧HVDDの一定電圧が印加される。これにより、全ての画素電
極Pと共通電極COMとの間に電位差が生じ、図14(b)に示すように、負に帯電した
白粒子41Wが共通電極COM側に、正に帯電した黒粒子41Bが画素電極P側に移動す
る。これにより、図12(b)に示すように、表示部全体が白色(全白表示)になる。
このように表示部を全白表示にする消去動作が行われた後、図12(c)に示すように
白色の背景上に黒色で「I」の文字を書き込まれる。このとき、画像書き込み時において
、図13に示すように、領域cに対応する画素メモリMにのみ黒表示するためのHIデー
タがセットされ、領域a,bに対応する画素電極Pには白表示するためのLOデータがセ
ットされる。そして、領域cに対応する画素電極Pにのみ高電圧HVDDが印加され、領
域a,bに対応する画素電極Pには低電位電源VSSが印加される。これにより、図14
(c)に示すように、領域cにおいてのみ正に帯電した黒粒子41Bが共通電極COM側
に移動し、白色の背景上に「I」という黒色の文字が表示されるようになる。なお、「I
」の文字の書き込み後は、共通電極COM及び全ての画素電極Pへの電圧の印加が停止さ
れ、図14(d)に示すように、各電極がハイインピーダンス(Hi−Z)に設定されて
表示内容が保持される。
しかしながら、表示内容が切り替わっても白表示し続けている領域bにおいては、電圧
印加が遮断されると、電気泳動粒子41の保持特性が低下する現象が発生する。そのため
、上記保持期間が所定時間経過すると、その領域bにおいて電気泳動粒子41がわずかに
移動して、領域bが反射率の低い白、すなわち灰色に近い白になる経時的残像が発生する
場合がある。図12(d)を見ても明らかなように、このような経時的残像が発生すると
、画像のコントラストが悪くなるという問題がある。
次に、本実施形態の電気泳動表示装置の画像書き換え方法(駆動方法)について図4〜
図6に従って説明する。ここでも、表示画像を「H」(図12(a)参照)から「I」(
図12(c)参照)に書き換える場合の動作について説明する。
電気泳動表示装置は、画像書き換え期間において、まず表示画像「H」を消去する消去
動作を行う。
図4に示すステップS1において、走査線駆動回路11、データ線駆動回路12、電源
線制御回路13、共通電極制御回路14およびコントローラ15の電源がオンされる。
次に、全ての画素回路20の画素メモリMに、リセットデータに基づくデータ信号(第
1データ信号)、すなわちHIデータがセットされる(ステップS2)。詳しくは、コン
トローラ15は、表示画像を書き換える際にリセットデータを生成し、該リセットデータ
を、データ線駆動回路12、電源線制御回路13及び共通電極制御回路14に出力する。
データ線駆動回路12は、コントローラ15からのリセットデータに基づいて、全ての画
素回路20に対して、該画素メモリMから高電位電源VDDを出力させるためのLレベル
のデータ信号(HIデータ)を出力して、全ての画素回路20の画素メモリMに該HIデ
ータをセットする。すなわち、データセット時には、走査線駆動回路11からの走査信号
により、走査線Yが順次選択される。j番目の走査線Yに走査信号が供給され選択状態に
なると、この走査線Yに接続された各画素回路20のスイッチング用トランジスタQ1が
オンされる。このとき、走査線選択に同期してデータ線駆動回路12から供給されるHI
データが対応する画素回路20の画素メモリMにラッチされる。これにより、全ての画素
回路20の画素メモリMにHIデータがセットされ、その画素メモリMに接続される画素
電極Pに高電位電源VDDが印加される。なお、このデータセット時には、図5に示すよ
うに高電位電源VDDが第3電圧としての低電圧LVDD(例えば、5V)に設定されて
いる。
続いて、全ての画素回路20の画素メモリMにHIデータがセットされると、電源線制
御回路13は、コントローラ15からのリセットデータに基づいて、全黒表示するために
高電位電源VDDを消去用高電圧HV(本例では、15V)に設定変更する(図5参照)
。同時に、共通電極制御回路14は、コントローラ15からのリセットデータに基づいて
、全黒表示するために共通電極COMに印加される共通電極電圧VCOMを消去用低電圧
LV(本例では、3V)に設定する(ステップS3)。ここで、消去用低電圧LVは、画
素メモリMを構成する各MOSトランジスタQP,QNのスレッショルド電圧よりも高い
電圧に設定されている。すなわち、消去用低電圧LVは、消去動作期間において画素メモ
リMにHIデータが保持され続けられるように設定されている。
このように高電位電源VDDが消去用高電圧HVに設定されるとともに、共通電極電圧
VCOMが消去用低電圧LVに設定されると、全ての画素電極Pに消去用高電圧HVが印
加され、共通電極COMに消去用低電圧LVが印加される(図5参照)。すると、画素電
極Pと共通電極COMとの間に電位差が生じ、図6(a)に示すように、消去用高電圧H
Vが印加される画素電極P側に負の白粒子41Wが集まり、消去用低電圧LVが印加され
る共通電極COM側に正の黒粒子41Bが集まる。これにより、全ての画素に黒色が書き
込まれ、表示部が全黒表示になる。なお、全黒表示するための電圧印加時間は、100m
s〜1000msに設定されている。
次いで、高電位電源VDDが消去用高電圧HVに、共通電極電圧VCOMが消去用低電
圧LVに設定されてから所定期間経過すると、図5に示すように、電源線制御回路13は
、コントローラ15からのリセットデータに基づいて、全白表示するために高電位電源V
DDを消去用低電圧LVに設定する。同時に、共通電極制御回路14は、コントローラ1
5からのリセットデータに基づいて、全白表示するために共通電極電圧VCOMを消去用
高電圧HVに設定する(ステップS4)。すると、画素電極Pと共通電極COMとの間に
上記ステップS3のときとは逆の電位差が生じ、図6(b)に示すように、消去用低電圧
LVが印加される画素電極P側に正の黒粒子41Bが集まり、消去用高電圧HVが印加さ
れる共通電極COM側に負の白粒子41Wが集まる。これにより、全ての画素に白色が書
き込まれ、表示部が全白表示になる。なお、全白表示するための電圧印加時間は、100
ms〜1000msに設定されている。
このように消去動作期間においては、高電位電源VDDとして、消去用高電圧HVと消
去用低電圧LVとが所定期間ごとに反転される第1消去用信号が画素メモリM(画素電極
P)に供給されるとともに、共通電極電圧VCOMとして、消去用低電圧LVと消去用高
電圧HVとが所定期間ごとに反転される第2消去用信号が共通電極COMに供給される。
これら第1消去用信号と第2消去用信号とは、互いに半周期分ずれた信号である。すなわ
ち、第1消去用信号が消去用高電圧HVであるときには、第2消去用信号が消去用低電圧
LVになり、第1消去用信号が消去用低電圧LVであるときには、第2消去用信号が消去
用高電圧HVになる。
なお、本実施形態では、消去動作期間における白粒子41W及び黒粒子41Bの電界中
での移動量を等しくするために、全白表示するための電圧印加時間と全黒表示にするため
の電圧印加時間とが等しくなるように設定されている。
詳しくは、電気泳動粒子の電界中での移動度が等しいとは、電気泳動粒子にある強さの
電界を一定時間印加したときの電気泳動粒子の移動距離が等しいことである。電気泳動粒
子の電界中での移動度は、電気泳動粒子の持つ電荷や、重さ、電気泳動粒子が分散してい
る溶媒の粘度等によって決まる。すなわち、黒粒子41Bの移動度をμ、白粒子41W
の移動度をμ、電界強度をE、黒粒子41Bを表示側(ここでは、共通電極COM側)
に移動させるための電圧印加時間をT、白粒子41Wを表示側に移動させるための電圧
印加時間をTとすると、それぞれの粒子41B,41Wの移動量Dは、以下の式で表さ
れる。
Figure 2008242383
従って、それぞれの電気泳動粒子の移動度μ,μと、ぞれぞれの電気泳動粒子を表
示側に移動させるための電圧印加時間T,Tとの積が等しくなるようにすれば、両電
気泳動粒子の電界中での移動量が等しくなる。そのため、黒粒子41Bの移動度μと白
粒子41Wの移動度μとが等しいとすれば、図5に示す消去動作期間において、表示部
を全白表示するための電圧印加時間と全黒表示するための電圧印加時間とが等しくなるよ
うに設定することにより、消去動作期間における両電気泳動粒子(黒粒子41B及び白粒
子41W)の移動量が等しくなる。
続いて、上記ステップS3とステップS4とがN回(図5では、4回)繰り返され、全
ての画素に黒色と白色が所定期間ごとに交互に4回ずつ書き込まれる。これらステップS
3とステップS4とがN回繰り返し実行されると、最終的に全ての画素に白色が書き込ま
れた全白表示になる。次に、ステップS5に移って、白色の背景に黒色で「I」という文
字を書き込む画像書き込み動作を開始する。なお、この画像書き込み動作は、従来の画像
書き込み動作と略同様である。
すなわち、ステップS5において、各画素回路20の画素メモリMに、画像データに基
づくデータ信号がセットされる。詳しくは、コントローラ15は、白色の背景に黒色で「
I」という文字を書き込むための画像データ、電源線制御信号、共通電極制御信号を生成
し、それぞれをデータ線駆動回路12、電源線制御回路13及び共通電極制御回路14に
出力する。すなわち、文字「I」の領域である領域cに対応する画素回路20の画素メモ
リMには、黒表示するためのHIデータがセットされる。また、背景領域である領域a,
bに対応する画素回路20の画素メモリMには、白表示するためのLOデータがセットさ
れる。なお、上述したように、データセット時には、高電位電源VDDが低電圧LVDD
に設定されている。
続いて、全ての画素回路20の画素メモリMにHIデータあるいはLOデータがセット
されると、電源線制御回路13は、コントローラ15からの電源線制御信号に基づいて、
図5に示すように高電位電源VDDを高電圧HVDDに設定する(図4のステップS6)
。次に、共通電極制御回路14は、コントローラ15からの共通電極制御信号に基づいて
、配線C1を通じて共通電極COMに、高電圧HVDDと低電位電源VSSとが所定期間
ごとに反転する反転駆動信号を印加する(図4のステップS7)。すると、共通電極CO
Mに低電位電源VSSが印加される期間には、領域cに対応する画素電極Pと共通電極C
OMとの間で電位差が生じ、正に帯電した黒粒子41Bが共通電極COM側に、負に帯電
した白粒子41Wが画素電極P側にそれぞれ移動する。これにより、表示部において「I
」という文字の領域である領域cに黒色が書き込まれる。一方、共通電極COMに高電圧
HVDDが印加される期間には、領域a,bに対応する画素電極Pと共通電極COMとの
間で電位差が生じ、負に帯電した白粒子41Wが共通電極COM側に、正に帯電した黒粒
子41Bが画素電極P側にそれぞれ移動する。これにより、表示部において背景領域であ
る領域a,bに白色が書き込まれる。共通電極COMに反転駆動信号が所定周期印加され
ることにより、白色の背景上に黒色で「I」の文字が表示されるようになる(図12(c
)参照)。そして、各回路11〜15の電源がオフされて、各電極がハイインピーダンス
(Hi−Z)に設定されて表示内容が保持されて、画像書き込み動作が終了する(ステッ
プS8)。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態によれば、全ての画素回路20の画素メモリMにHIデータをセット
した上で、高電位電源VDDを消去用高電圧HVに設定し、共通電極電圧VCOMを消去
用低電圧LVに設定することにより、全黒表示するようにした。また、高電位電源VDD
を消去用低電圧LVに設定し、共通電極電圧VCOMを消去用高電圧HVに設定すること
により、全白表示するようにした。このように本実施形態によれば、画素メモリMにセッ
トされたHIデータを書き換えることなく、高電位電源VDDと共通電極電圧VCOMと
の電圧値を消去用高電圧HVと消去用低電圧LVとの間で変更制御することにより、全画
素電極P及び共通電極COMに印加する電圧を制御して、全白表示と全黒表示とを交互に
繰り返すことができる。従って、図15に示す駆動方法に比べて、全黒表示と全白表示と
を交互に繰り返すためのデータセットの回数を減らすことができるため、表示切り替えを
高速、且つ低消費電力で行うことができる。
(2)一般に、電気泳動粒子41及び分散媒42からなる分散系の任意の部分に繰り返
し同じ電圧を印加して同じ階調(例えば、白色)を表示し続けると、電圧印加を遮断した
ときの上記任意の部分の電気泳動粒子41の保持特性が低下することが知られている。電
気泳動粒子41の保持特性が低下すると、上記任意の部分において電気泳動粒子41が僅
かに移動することにより、経時的残像が発生すると考えられる。これに対して、本実施形
態では、画像書き換え期間における消去動作期間において、全白表示と全黒表示とを交互
に繰り返すようにした。従って、領域bにおいても、黒表示となる期間が少なくとも1回
発生するため、表示部の全ての領域において常に同一の階調(例えば、白表示)が表示さ
れ続けることを回避することができる。なお、領域bは、従来の場合には画像書き換えを
行っても画像書き換え前、画像書き換え期間、画像書き換え後において常時白表示される
領域である。これらにより、例えば領域bにおける電気泳動粒子41の保持特性の低下が
緩和されるため、電圧印加遮断後に発生する可能性のある経時的残像の発生を抑制するこ
とができる。その結果、画像のコントラストの悪化を抑制することができる。
(3)本実施形態によれば、消去用低電圧LVを、画素メモリMを構成するMOSトラ
ンジスタQP,QNのスレッショルド電圧よりも高い電圧値(本例では、3V)に設定し
た。これにより、高電位電源VDDとして消去用低電圧LVが画素メモリMに供給される
期間においても、画素メモリMにセットされたHIデータを保持し続けることができる。
そのため、本実施形態のように全黒表示と全白表示とを複数回交互に繰り返す消去動作で
あっても、消去動作期間のステップS2において画素メモリMにHIデータをセットする
1回のデータセット動作のみによって、全ての消去動作を行うことができる。従って、図
15の駆動方法に比べてデータセットの回数を大幅に減らすことができるため、消去動作
をより高速、且つ低消費電力で行うことができる。
(4)本実施形態によれば、消去用高電圧HVを高電圧HVDDと等しくなるように設
定した。これにより、高電位電源VDDにおける電圧値の種類の増大が抑制されるため、
その高電位電源VDDの電圧値を調整する電源線制御回路13及びコントローラ15等の
回路構成を簡便化できる。
(第2実施形態)
次に、第1実施形態で説明した電気泳動表示装置の電子機器への適用について図7に従
って説明する。
図7(a)は、電子機器の一例である電子ブックの構成を示す斜視図である。この電子
ブック100は、ブック形状のフレーム101と、このフレーム101に対して回動自在
に設けられた(開閉可能な)カバー102と、操作部103と、上記電気泳動表示装置に
よって構成された表示部104と、を備えている。
図7(b)は、電子機器の一例である腕時計の構成を示す斜視図である。この腕時計1
10は、上記電気泳動表示装置によって構成された表示部111を備えている。
図7(c)は、電子機器の一例である電子ペーパの構成を示す斜視図である。この電子
ペーパ120は、紙と同様の質感及び柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本
体部121と、上記電気泳動表示装置によって構成された表示部122を備えている。
これらの場合でも、電気泳動表示装置により構成された表示部104,111,122
は上記第1実施形態と同様の効果を発揮する。その結果、電子ブック100、腕時計11
0及び電子ペーパ120は、消費電力を抑制しつつも、高速に全白表示及び全黒表示を繰
り返すことができ、経時的残像の発生を好適に抑制することができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記各実施形態では、消去用高電圧HVを高電圧HVDDと同電位に設定するように
した。これに限らず、例えば消去用高電圧HVを、高電圧HVDDよりも高電圧あるいは
低電圧に設定するようにしてもよい。例えば、図8に示すように消去用高電圧HVを、高
電圧HVDDよりも高電圧に設定した場合、図15に示す駆動方法の場合と同様の電位差
が生じるように消去用高電圧HVを設定することにより、全黒表示と全白表示との繰り返
し回数の増大を抑制することができる。すなわち、上記第1実施形態の駆動方法では、高
電圧HVDDと等しい消去用高電圧HVと、低電位電源VSSよりも高電圧の消去用低電
圧LVとが各電極に印加されるため、高電圧HVDDと低電位電源VSSとが各電極に印
加される図15の駆動方法よりも、両電極間の電位差が低くなる。そのため、図15の駆
動方法の場合と同様の効果を得るためには、図15の駆動方法における全白表示及び全黒
表示の繰り返し回数よりも多く全白表示及び全黒表示を繰り返す必要がある。これに対し
て、図8に示すように、消去用高電圧HVの電圧値を、低電位電源VSSと消去用低電圧
LVとの電位差分だけ高電圧HVDDよりも高く設定することにより、図15の駆動方法
と同数の全白表示及び全黒表示の繰り返し回数によって同等の効果を得ることができる。
・図9に示されるように、消去動作期間における最後の全白表示の期間(第3期間)を
、それ以前の全白表示期間(第1期間)及び全黒表示期間(第2期間)よりも長く設定す
るようにしてもよい。これにより、表示部全体を確実に所望の階調(ここでは、白色)に
してから、新たな画像「I」を書き込みことができる。
・上記各実施形態における全白表示及び全黒表示の繰り返し回数であるN回を4回とし
たが、この回数に特に制限はない。すなわち、この繰り返し回数Nは、全白表示及び全黒
表示がそれぞれ最低1回行われれば、1〜3回でも5回以上でもよい。あるいは、全白表
示から始めて、全白表示で終わるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、消去動作を全白表示で終わるようにしたが、全黒表示で終わる
ようにしてもよい。また、消去動作終了時に白粒子41W及び黒粒子41Bが厚さ方向に
おいて略中央位置に停止するように、高電位電源VDD及び共通電極電圧VCOMを設定
するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、全白表示するための電圧印加期間と全黒表示するための電圧印
加期間とを、それぞれ100ms〜1000msに設定したが、これらの周期に特に制限
されない。例えば、全白表示及び全黒表示するための電圧印加時間を、1ms〜10ms
程度の短い周期で行うようにしてもよい。これにより、分散媒42中で電気泳動粒子41
がよく撹拌されるため、経時的残像がより軽減される。また、図10に示すように、全白
表示及び全黒表示するための電圧印加期間において、短い周期と長い周期とを組み合わせ
るようにしてもよい。
・上記各実施形態では、消去動作期間における白粒子41Wと黒粒子41Bとの移動量
を等しくするように、全白表示するための電圧印加時間と全黒表示するための電圧印加時
間とを等しくなるように設定した。これに限らず、高電位電源VDD及び共通電極電圧V
COMの電圧値を制御して、白粒子41Wと黒粒子41Bとの移動量を等しくするように
してもよい。あるいは、図9の場合のように白粒子41Wと黒粒子41Bとの移動量を等
しく設定しなくてもよい。
・上記各実施形態では、消去動作期間において高電位電源VDD及び共通電極電圧VC
OMの両電圧に対して、消去用高電圧HVと消去用低電圧LVとの間で所定期間ごとに反
転させる変更制御をするようにした。これに限らず、例えば高電位電源VDDを、消去用
高電圧HVと消去用低電圧LV(あるいは低電位電源VSS)との中間電圧(例えば、7
.5V)に設定し、共通電極COMに反転駆動信号、第1消去用電圧あるいは第2消去用
電圧を印加するようにしてもよい。また、共通電極電圧VCOMを、消去用高電圧HVと
消去用低電圧LV(あるいは低電位電源VSS)との中間電圧(例えば、7.5V)に設
定し、高電位電源VDDを第1消去用電圧あるいは第2消去用電圧に設定するようにして
もよい。この場合には、上記各実施形態よりも電位差が低くなるため、上記各実施形態と
同様の効果を得るためには、全白表示及び全黒表示するための各電圧印加時間を上記各実
施形態の場合よりも長く設定するか、あるいは全白表示及び全黒表示の繰り返し回数を増
加させることが好ましい。あるいは、この場合において、高電位電源VDD及び共通電極
電圧VCOMとして設定される消去用高電圧HVの電圧値を高電圧HVDDよりも高くす
るとともに、消去用低電圧LVの電圧値を低電位電源VSSよりも低くするようにしても
よい。
・上記各実施形態では、共通電極COMに、消去用低電圧LVと消去用高電圧HVとの
間で所定期間ごとに反転される第2消去用電圧を印加するようにしたが、消去動作期間に
おいても反転駆動信号を共通電極COMに印加するようにしてもよい。この場合、全黒表
示するときの両電極間の電位差が、全白表示するときの両電極間の電位差よりも高くなる
ため、全黒表示するための電圧印加時間を全白表示するための電圧印加時間よりも短くな
るように設定することが好ましい。
・上記各実施形態における消去用低電圧LVを、低電圧LVDDと同電位に設定するよ
うにしてもよい。これにより、高電位電源VDDにおける電圧値の種類の増大が抑制され
るため、その高電位電源VDDの電圧値を調整する電源線制御回路13及びコントローラ
15等の回路構成を簡便化できる。
・上記各実施形態では、消去動作時に高電位電源VDDとして設定される消去用低電圧
LVを、画素メモリMを構成する各トランジスタQP,QNのスレッショルド電圧よりも
高い電圧に設定したが、該消去用低電圧LVをスレッショルド電圧よりも低い電圧に設定
するようにしてもよい。この場合、画素メモリMに消去用低電圧LVが供給されると、イ
ンバータ回路INV2の出力が各トランジスタQP,QNのスレッショルド電圧よりも低
くなるため、画素メモリMにおいてHIデータが保持できなくなり、LOデータに切り替
わってしまう。LOデータが保持された状態では全黒表示を行うことができないため、全
黒表示を行うためには全ての画素メモリMに再度HIデータをセットする必要があり、上
記第1実施形態の駆動方法に比べるとデータセットの回数が増大する。しかし、この駆動
方法では、消去動作期間において、はじめに全黒表示を行って次に全白表示を行うように
設定すれば、1回のデータセットによって全黒表示と全白表示とを1度行うことができる
ため、図15の駆動方法よりもデータセットの回数を減らすことができる。また、高電位
電源VDDを低電位電源VSSと同電位に設定することにより、高電位電源VDDにおけ
る電圧値の種類の増大が抑制されるため、その高電位電源VDDの電圧値を調整する電源
線制御回路13及びコントローラ15等の回路構成を簡便化できる。
・上記各実施形態では、消去動作期間において全ての画素回路20の画素メモリMにH
Iデータをセットし、高電位電源VDDを各画素電極Pに印加するようにした。これに限
らず、消去動作期間において全ての画素回路20の画素メモリMにLOデータをセットし
、低電位電源VSSを各画素電極Pに印加するようにしてもよい。この場合、消去動作期
間において、低電位電源VSSとして例えば第1消去用電圧を画素メモリMに供給するよ
うにすればよい。これにより、上述した消去用低電圧LVをスレッショルド電圧よりも低
い電圧に設定する駆動方法の場合と略同様の効果を奏する。
・上記各実施形態では、消去動作期間において高電位電源VDDを、消去用高電圧HV
及び消去用低電圧LVという2種類の電圧間で反転駆動するようにしたが、3種類以上の
電圧間で所定期間ごとに変更制御するようにしてもよい。
・上記各実施形態における消去用高電圧HV、消去用低電圧LV、高電圧HVDD、低
電圧LVDD及び低電位電源VSS等の電圧値に特に制限はない。
・上記各実施形態における消去動作期間におけるデータセット時における高電位電源V
DDを、低電圧LVDD以外の電圧値、例えば消去用高電圧HVに設定するようにしても
よい。
・上記各実施形態では、メモリ回路として2つのCMOSインバータ回路INV1,I
NV2からなる画素メモリMに具体化したが、メモリ回路としては特にこれに制限されな
い。
・上記各実施形態では、画像書き換え期間において、表示部全体を白色(第1の階調)
にする表示(全白表示)と、表示部全体を黒色(第2の階調)にする表示(全黒表示)と
を繰り返すようにした。これに限らず、画像書き換え期間以外に全白表示と全黒表示とを
繰り返すようにしてもよい。
・上記第2実施形態で説明した電気泳動表示装置を搭載した電子機器としては、他にも
、例えば携帯電話、屋外の標識、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、POS端末
、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。すなわち、電気泳動表示装置をこれら
の機器に適用した場合でも、上記各実施形態と同様な効果を奏する。
・上記各実施形態では、画像データ書き込み動作時に、共通電極に反転駆動信号を印加
するようにしたが、低電位電源VSSあるいは高電圧HVDDなどの一定電圧を印加する
ようにしてもよい。
・上記各実施形態では、マイクロカプセル40内に、負に帯電した白粒子41Wと、正
に帯電した黒粒子41Bと、分散媒42とを封止するようにしたが、これに制限されない
。例えば、マイクロカプセル40内に、黒色に着色された分散媒と、正に帯電した白色の
電気泳動粒子とを封止するようにしてもよい。あるいは、カラー表示をおこなうための電
気泳動粒子及び分散媒をマイクロカプセル40内に封止するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、2値表示の電気泳動表示装置について説明した。これに加えて
、階調表示可能な電気泳動表示装置に適用してもよい。
・上記各実施形態では、電気泳動粒子41及び分散媒42をマイクロカプセル40に封
止するマイクロカプセル方式に具体化したが、マイクロカプセル40の代わりに隔壁によ
って、電気泳動粒子41及び分散媒42を区分けするようにしてもよい。また、マイクロ
カプセル40を使用しない垂直型電気泳動方式あるいは水平型電気泳動方式に適用しても
よい。
第1実施形態における電気泳動表示装置を示すブロック図。 同じく、画素回路を示す回路図。 同じく、電気泳動表示パネルを示す要部断面図。 同じく、電気泳動表示パネルの駆動方法を示すフローチャート。 同じく、電気泳動表示パネルの駆動方法を示すタイミングチャート。 (a)、(b)は、それぞれ電気泳動表示パネルの表示状態を示す断面図。 (a)〜(c)は、それぞれ電子機器の一例を示す斜視図。 変形例の電気泳動表示パネルの駆動方法を示すタイミングチャート。 変形例の電気泳動表示パネルの駆動方法を示すタイミングチャート。 変形例の電気泳動表示パネルの駆動方法を示すタイミングチャート。 従来の電気泳動表示パネルの画素回路を示す回路図。 (a)〜(d)は、それぞれ従来の表示部の表示状態を示す平面図。 従来の電気泳動表示パネルの駆動方法を示すタイミングチャート。 (a)〜(d)は、それぞれ従来の電気泳動表示パネルの電気泳動粒子の分布状態を示す説明図。 従来の電気泳動表示パネルの駆動方法を示すフローチャート。
符号の説明
A…表示部としての電気泳動表示パネル、P…画素電極、M…メモリ回路としての画素
メモリ、COM…共通電極、INV1,INV2…CMOSインバータ回路、Q1…スイ
ッチング用トランジスタ、QP.QN…MOSトランジスタ、VCOM…共通電極電圧、
VDD…電源電位を構成する高電位電源、VSS…電源電位を構成する低電位電源、LV
…第1電圧としての消去用低電圧、LV…第2電圧としての消去用高電圧、LVDD…第
3電圧としての低電圧、HVDD…第4電圧としての高電圧、15…制御部としてのコン
トローラ、40…マイクロカプセル、41…電気泳動粒子、41B…黒粒子、41W…白
粒子、42…分散媒、104,111,122…表示部、100…電子ブック、110…
腕時計,120…電子ペーパ。

Claims (15)

  1. 共通電極と画素電極との間に挟まれた電気泳動粒子を含有する分散系と、表示すべき画
    像に応じたデータ信号を保持し、該データ信号に応じて高電位電源及び低電位電源のいず
    れか一方の電源電位を駆動電圧として前記画素電極に印加するメモリ回路とを有し、マト
    リクス状に配列された多数の画素回路を含む表示部と、
    前記メモリ回路に供給するデータ信号を制御して前記画素電極に印加する電圧を制御す
    るとともに、前記共通電極に印加する電圧を制御することにより、前記電気泳動粒子を移
    動させて前記画像を表示させる制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記メモリ回路から所定の前記電源電位が前記駆動電圧として出力されるように設定す
    る第1データ信号を全ての前記画素回路に出力するとともに、前記所定の電源電位と前記
    共通電極に印加される共通電極電圧とを制御することにより、前記表示部全体を第1の階
    調にする期間と、前記表示部全体を第2の階調にする期間とを設けるようにしたことを特
    徴とする電気泳動表示装置。
  2. 前記制御部は、
    前記共通電極電圧を第1電圧に設定して前記所定の電源電位を前記第1電圧よりも高電
    圧の第2電圧に設定することにより、前記表示部全体を第1の階調にするとともに、前記
    共通電極電圧を前記第2電圧に設定して前記所定の電源電位を前記第1電圧に設定するこ
    とにより、前記表示部全体を第2の階調にすることを特徴とする請求項1に記載の電気泳
    動表示装置。
  3. 前記所定の電源電位が前記高電位電源であり、
    前記メモリ回路は、2つのCMOSインバータ回路からなるラッチ回路であり、
    前記第1電圧は、前記CMOSインバータ回路を構成する各MOSトランジスタのスレ
    ッショルド電圧よりも高い電圧値であることを特徴とする請求項2に記載の電気泳動表示
    装置。
  4. 前記制御部は、
    前記データ信号及び前記第1データ信号を前記各画素回路のメモリ回路にセットするデ
    ータセット時に、該メモリ回路に供給される前記高電位電源を第3電圧に設定し、前記メ
    モリ回路にセットされた前記データ信号に基づいて前記電気泳動粒子を移動させて前記画
    像を表示させるときに、前記高電位電源を前記第3電圧よりも高電圧の第4電圧に設定す
    ることを特徴とする請求項2又は3に記載の電気泳動表示装置。
  5. 前記所定の電源電位が前記高電位電源であり、
    前記第2電圧を前記第4電圧よりも高電圧に設定したことを特徴とする請求項4に記載
    の電気泳動表示装置。
  6. 前記所定の電源電位が前記高電位電源であり、
    前記第2電圧は前記第4電圧と同一電圧値であることを特徴とする請求項4に記載の電
    気泳動表示装置。
  7. 前記制御部は、
    前記表示部に表示される画像を第1画像から第2画像へ変更する画像書き換え期間にお
    いて、前記表示部全体を第1の階調にする期間と、前記表示部全体を第2の階調にする期
    間とを設けることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の電気泳動表示装置。
  8. 前記表示部全体を前記第1の階調にする期間を第1期間とするとともに、前記表示部全
    体を前記第2の階調にする期間を第2期間とし、
    前記制御部は、
    前記画像書き換え期間において、最後に前記表示部全体に表示される前記第1の階調を
    表示する期間あるいは前記第2の階調を表示する期間を、前記第1期間及び前記第2期間
    よりも長い第3期間に設定したことを特徴とする請求項7に記載の電気泳動表示装置。
  9. 前記制御部は、
    前記表示部全体を前記第1の階調にするための前記電気泳動粒子の移動量と、前記表示
    部全体を前記第2の階調にするための前記電気泳動粒子の移動量とが等しくなるように、
    前記所定の電源電位と前記共通電極電圧とを制御することを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれか1つに記載の電気泳動表示装置。
  10. 共通電極と画素電極との間に挟まれた電気泳動粒子を含有する分散系と、表示すべき画
    像に応じたデータ信号を保持し、該データ信号に応じて高電位電源及び低電位電源のいず
    れか一方の電源電位を駆動電圧として前記画素電極に印加するメモリ回路とを有し、マト
    リクス状に配列された多数の画素回路を含む表示部と、
    前記メモリ回路に供給するデータ信号を制御して前記画素電極に印加する電圧を制御す
    るとともに、前記共通電極に印加する電圧を制御することにより、前記電気泳動粒子を移
    動させて前記画像を表示させる制御部と、を備えた電気泳動表示装置の駆動方法であって

    前記制御部は、
    前記メモリ回路から所定の前記電源電位が駆動電圧として出力されるように設定する第
    1データ信号を全ての前記画素回路に出力するとともに、前記所定の電源電位と前記共通
    電極に印加される共通電極電圧とを制御することにより、前記表示部全体を第1の階調に
    する期間と、前記表示部全体を第2の階調にする期間とを設けるようにしたことを特徴と
    する電気泳動表示装置の駆動方法。
  11. 前記制御部は、
    前記共通電極電圧を第1電圧に設定して前記所定の電源電位を前記第1電圧よりも高電
    圧の第2電圧に設定することにより、前記表示部全体を第1の階調にするとともに、前記
    共通電極電圧を前記第2電圧に設定して前記所定の電源電位を前記第1電圧に設定するこ
    とにより、前記表示部全体を第2の階調にすることを特徴とする請求項10に記載の電気
    泳動表示装置の駆動方法。
  12. 前記所定の電源電位が前記高電位電源であり、
    前記メモリ回路は、2つのCMOSインバータ回路からなるラッチ回路であり、
    前記第1電圧は、前記CMOSインバータ回路を構成する各MOSトランジスタのスレ
    ッショルド電圧よりも高い電圧値であることを特徴とする請求項11に記載の電気泳動表
    示装置の駆動方法。
  13. 前記制御部は、
    前記各画素回路のメモリ回路に前記データ信号及び前記第1データ信号をセットするデ
    ータセット時に、該メモリ回路に供給される前記高電位電源を第3電圧に設定し、前記メ
    モリ回路にセットされた前記データ信号あるいは前記第1データ信号に基づいて前記電気
    泳動粒子を移動させて前記画像を表示させるときに、前記高電位電源を前記第3電圧より
    も高電圧の第4電圧に設定することを特徴とする請求項11又は12に記載の電気泳動表
    示装置の駆動方法。
  14. 前記制御部は、
    前記表示部に表示される画像を第1画像から第2画像へ変更する画像書き換え期間にお
    いて、前記表示部全体を第1の階調にする期間と、前記表示部全体を第2の階調にする期
    間とを設けることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1つに記載の電気泳動表示装
    置の駆動方法。
  15. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の電気泳動表示装置を備えた電子機器。
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