JP2009215448A - ポリウレタンフォーム製造用触媒及びポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定構造のイミダゾール系化合物とと有機酸との塩(IO)、及び特定構造のシクロアミジンと酸との塩(CA)を含むことを特徴とするポリウレタンフォーム製造用触媒を用いる。
【選択図】なし
Description
しかしながら、水を発泡剤とした場合、フロン系発泡剤による減粘効果が失われることから、金型内の充填性が低下し、シクロアミジン(塩)を用いたとしても充填不足が発生しやすくなるという問題がある。
本発明の目的は、水を発泡剤に使用した場合でも、金型内の充填性が良好なポリウレタン製造用触媒を提供することである。
(R1、R3及びR2は各々独立して水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ベンジル基、アミノプロピル基又はジメチルアミノプロピル基を表す。)
(mは2〜6の整数を表し、メチレン基の水素原子は有機基で置換されていてもよい。)
一般式(1)において、R1、R3及びR2のうち、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル及びt−ブチル等が挙げられる。また、炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル、トリル、エチルフェニル、ブチルフェニル及びナフチル等が挙げられる。
R1としては、水素原子、メチル、プロピル及びフェニルが好ましく、さらに好ましくはメチルである。
R2及びR3としては、水素原子及びアルキル基が好ましく、さらに好ましくは水素原子である。
塩(IO)は、1種又は2種の混合物でもよい。
一般式(2)において、mは、2〜6の整数を表し、好ましくは3〜5の整数である。
メチレン基の水素原子を置換してもよい有機基としては、炭素数1〜6のアルキル基(メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル及びn−ヘキシル等)、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基(ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシイソプロピル、3−ヒドロキシ−t−ブチル及び6−ヒドロキシヘキシル等)及び炭素数2〜12のジアルキルアミノ基(ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、t−ブチルメチルアミノ及びジn−ヘキシルアミノ等)等が挙げられる。
有機酸としては、カルボン酸{飽和脂肪酸(ギ酸、酢酸、2−エチルヘキサン酸及びイソ吉草酸等)、不飽和カルボン酸(アクリル酸、クロトン酸、メタクリル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、バクセン酸、エレステアリン酸、アラキドン酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸、安息香酸及びトルイル酸等)、β置換酢酸(クロロ酢酸、シアノ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリメチル酢酸、フルオロ酢酸、ブロモ酢酸、メトキシ酢酸、メルカプト酢酸、ヨード酢酸、ビニル酢酸、オキサロ酢酸、フェニル酢酸及びフェノキシ酢酸等)、ジカルボン酸(蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アラゼイン酸、スベリン酸及びセバシン酸等)、ヒドロキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、クエン酸、d−酒石酸、メソ酒石酸、アスコルビン酸及びマンデル酸等)、ケトカルボン酸(ピルビン酸及びレブリン酸等)、ハロカルボン酸(2−クロロプロピオン酸及び3−クロロプロピオン酸等)}、モノアルキル炭酸(メチル炭酸及びエチル炭酸等)、芳香族ヒロドキシ化合物(フェノール、クレゾール、カテコール及びナフトール等)及びスルホン酸(オクチルベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びメタンスルホン酸等)等が挙げられる。
本発明の触媒は、塩(CA)を調製する際に用いる原料、すなわち、一般式(2)で表されるシクロアミジン及び/又は酸を含有していてもよい。
溶媒としては、水及びアルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びブタンジオール等)が挙げられる。
溶媒を含有する場合、この含有量は適宜決定でき、たとえば、塩(IO)及び塩(CA)の合計重量に基づいて5〜1900重量%である。
有機金属触媒としては、公知の有機金属触媒等が含まれ、カルボン酸カリウム(2−エチルヘキサン酸カリウム及び酢酸カリウム等)、有機スズ触媒(スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジラウレート、スタナスジオレエート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート及びジオクチル錫ジラウレート等)、有機ビスマス触媒(オクチル酸ビスマス及びナフテン酸ビスマス等)及び有機コバルト触媒(ナフテン酸コバルト等)等が挙げられる。
なお、塩(IO)は弱塩基の塩であり、塩(CA)は強塩基の塩であるため、塩(IO)及び塩(CA)を混合しても塩交換は生じない。
溶媒はとしては、水及びアルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール及びブタンジオール等)等が挙げられる。
溶媒を使用する場合、この使用量は適宜決定でき、たとえば、塩(IO)及び塩(CA)の合計重量に基づいて5〜1900重量%である。
一般式(1)で表されるイミダゾール/有機酸の混合モル比は、塩(IO)が得られれば制限ないが、0.7〜1.3が好ましく、さらに好ましくは0.8〜1.2である。
溶媒を使用する場合、この使用量は適宜決定でき、たとえば、塩(IO)の重量に基づいて5〜1900重量%である。
一般式(2)で表されるシクロアミジン/酸の混合モル比は、塩(CA)が得られれば制限ないが、0.7〜1.3が好ましく、さらに好ましくは0.8〜1.2である。
溶媒を使用する場合、この使用量は適宜決定でき、たとえば、塩(CA)の重量に基づいて5〜1900重量%である。
揮発性発泡剤としては、公知の揮発性発泡剤等が使用でき、フロン(水素原子含有ハロゲン化炭化水素){たとえば、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)}、ハイドロフルオロエーテル{たとえば、HFE−254pc}、ハロゲン化炭化水素{たとえば、メチレンクロライド}、低沸点炭化水素{たとえば、プロパン,ブタン及びびペンタン}、炭酸ガス及びこれらの混合物等が挙げられる。
本発明の触媒は、これらの発泡剤のうち特に水に対して他の触媒では得られない効果を発揮する。
<実施例1>
オレイン酸(和光純薬工業株式会社)282部(1モル部)を攪拌しながら、これに、1−メチルイミダゾール(和光純薬工業株式会社)82部(1モル部)を徐々に滴下した後、均一混合して、1−メチルイミダゾールとオレイン酸との塩(io1)(約25℃で液状)を得た。
2−エチルヘキサン酸(和光純薬工業株式会社)144部(1モル部)を攪拌しながら、これに、1、2−ジメチルイミダゾール(和光純薬工業株式会社)96部(1モル部)を徐々に滴下した後、均一混合して、1,2−ジメチルイミダゾールと2−エチルヘキサン酸との塩(io2)(約25℃で液状)を得た。
2−エチルヘキサン酸(和光純薬工業株式会社)144部(1モル部)を攪拌しながら、これに、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール(和光純薬工業株式会社)138部(1モル部)を徐々に滴下した後、均一混合して、1−イソブチル−2−メチルイミダゾールと2−エチルヘキサン酸との塩(io3)(約25℃で液状)を得た。
2−エチルヘキサン酸(和光純薬工業株式会社)144部(1モル部)を攪拌しながら、これに、DBN(サンアプロ株式会社)124部(1モル部)を徐々に滴下した後、均一混合して、DBNと2−エチルヘキサン酸との塩(ca3)(約25で液状)を得た。
ジプロピレングリコール(和光純薬工業株式会社)170部及びギ酸(和光純薬工業株式会社)46部(1モル部)から構成される溶液を攪拌しながら、これに、DBN(サンアプロ株式会社)124部(1モル部)を徐々に滴下した後、均一混合して、DBNとギ酸との塩(ca4)のジプロピレングリコール溶液を得た。
塩(ca1)100部、1−メチルイミダゾール100部及びトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン(POLYCAT 9、サンアプロ株式会社)250部を均一混合して、比較用の触媒(H1)(約25℃で液状)を得た。
塩(ca1)をこのまま比較用の触媒(H2)とした。
塩(ca1)200部及び1−メチルイミダゾール100部を均一混合して、比較用の触媒(H3)を得た。
表1に示した原料を用いて、25℃で、ポリオール、水、整泡剤、難燃剤、評価試料(触媒)及びその他の触媒の順に混合した後、イソシアネート(25℃)を加え、ホモディスパー(特殊機化株式会社)で5000rpm、7秒間攪拌混合して混合物を得た。この混合物のうち152gを直ちに、モールド(温度40℃、内寸;幅10cm×奥行き100cm×高さ5cm、上部に10cm×100cmの開口部を持つ。)の上部開口部から、内寸10cmの側壁に沿うようにして充填し、発泡させてポリウレタンフォームを得た。
なお、評価試料(触媒)を使用しないこと以外、上記と同様にして、ブランク用のポリウレタンフォームを得た。
ポリオール1:2,4−トルエンジアミンにプロピレンオキシドを付加反応させて得た水酸基価450のポリオール
ポリオール2:ショ糖にプロピレンオキシドを付加反応させて得た水酸基価420のポリオール
整泡剤:F−388(ポリエーテルシロキサン重合体、信越シリコーン株式会社)
難燃剤:TCPP(トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、アクゾジャパン株式会社)
その他の触媒:U−CAT 420A(アミン系触媒、サンアプロ株式会社)
イソシアネート:MR−200(粗製MDI、NCOインデックス110、日本ポリウレタン工業株式会社)
モールドに混合物を注入し始めてから、90秒後に、C硬度計で、フォーム硬度を計測し、3ヶ所の平均値を硬化性とした。この値は大きいほど、硬化性が高いことを意味する。
モールドに混合物152gを注入した後、内寸10cmの側壁から流れた最小距離を計測し、これを充填性とした。
Claims (7)
- 有機酸が不飽和高級脂肪酸である請求項1に記載の触媒。
- 有機酸がパルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸又はリノレン酸である請求項1又は2に記載の触媒。
- 一般式(1)で表されるイミダゾールが1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−(n−ブチル)−2−メチルイミダゾール又は1−イソブチル−2−メチルイミダゾールである請求項1〜3のいずれかに記載の触媒。
- 一般式(2)で表されるシクロアミジンが、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7又は1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5である請求項1〜4のいずれかに記載の触媒。
- 酸が、フェノール、ぎ酸、酢酸、2−エチルヘキサン酸又は炭酸である請求項1〜5のいずれかに記載の触媒。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒と発泡剤との存在下、ポリオールとイソシアネートとを反応させてポリウレタンフォームを得る工程を含むことを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
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