JP2009214120A - ろう付け加工用複合材およびろう付け製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ろう付け材をろう付けした後、高温酸化雰囲気中に晒した際のろう付け部の酸化進行を抑制すると共にろう付け温度を低減する。
【解決手段】基材2の表面に形成されたろう材の各金属層が、チタンまたはチタン合金4と、ニッケルまたはニッケル合金3と、鉄または鉄合金5とから構成され、ろう材の全体に対してジルコニウムが1〜10質量%含まれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ろう付け性能、耐熱性および耐食性能の向上が図れるろう付け加工用複合材およびろう付け製品に係り、特に熱交換器(排ガス再循環装置(EGR)用クーラや燃料電池用改質器用クーラなど)、燃料電池用部材に適するろう付け加工用複合材およびろう付け製品に関する。
自動車用オイルクーラの接合材としてステンレス基クラッドろう材が使用されている。これは、ステンレス板の片面あるいは両面にろう材としての機能をもつ銅がクラッドされている。また、ステンレス鋼やニッケル基およびコバルト基合金などの部品のろう材として、接合部の耐酸化性や耐食性に優れる各種ニッケルろうがJIS規格により規定されている。さらに、熱交換器接合用ニッケルろう材として特許文献1に記載されているように、粉末状ニッケルろうに、Ni、Cr、Ni−Cr合金のうち選ばれた金属粉末を4質量%〜22質量%添加して構成されるニッケルろう材が提案されている。また、自己ろう付け性複合材を作る方法として、特許文献2に記載されているような複合材の製造方法がある。
しかし、特許文献2に記載された製造方法で得られる複合材は、そのろう付け品の使用時に、以下のような問題がある。
従来技術におけるろう材は、ろう成分としてチタンを含んでいる。チタンは、その他のろう材成分と比べて酸素との親和性が高い。ろう付け品は、高温での酸化雰囲気下で表面から酸化が進んでいくが、チタンは優先的に酸化し、表面に集積する。ここでチタンは、その表面から酸素が侵入し、ろう材内部で酸化するので、酸化は時間の経過とともに進み、酸化層は厚くなる。酸化が著しく進み、酸化層厚が厚くなると、チタンを中心とした酸化層は機械的に硬く脆いため、接合部の構造的強度が低下する危険性がある。
さらに、ろう付け時にも、以下の問題がある。
特許文献2に記載された製造方法で得られる複合材は、ろう材全体の融点が高いため、ろう付け温度は約1150℃以上で行わなければならない。これは一般の熱処理炉に対して、非常に高い温度であり、炉体および周辺部品に与える熱ダメージ(高温による表面腐食(高温酸化)および構造材料の強度低下)は大きい。近年、高耐食性を有する熱交換器が要望されてきており、それに伴い、ろう付け温度が高い高耐食ろう材が必要となってきている。
しかし、ろう付けは高真空中で行われるため、ろう付け温度が高いと、ろう材を構成する金属の蒸発がより促される。前記蒸発が促進されると、ろう材内部の組成が変化すると同時に、熱処理炉の内壁などに蒸発した金属が付着、凝固する。炉壁に蒸発金属が付着すると、次回熱処理時の再蒸発および再付着がなされると同時に、炉内の高真空度の維持が困難となる。そのため、ユーザーは炉内のメンテナンスを頻繁に行わなければならず、メンテナンスコストが増大する。また、ろう付け温度が高いと熱処理炉の耐久性が低下する。
特開2000−107883号公報 特開平7−299592号公報
本発明は、前記課題を解決し、ろう付け材をろう付けした後、高温酸化雰囲気中に晒した際のろう付け部の酸化進行を抑制することができると共に、ろう付け温度を低減することができる、ろう付け加工用複合材およびろう付け製品を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のうち、第1の発明は、基材の表面に形成されたろう材の各金属層が、チタンまたはチタン合金層と、ニッケルまたはニッケル合金層と、鉄または鉄合金層とから構成され、ろう材の全体に対してジルコニウムが1〜10質量%含まれることを特徴とする、ろう付け加工用複合材である。
第2の発明は、基材の表面に形成されたろう材の各金属層が、ジルコニウムを含むチタン合金層と、ニッケルまたはニッケル合金層と、鉄または鉄合金層とから構成され、ろう材の全体に対してジルコニウムが1〜10質量%含まれることを特徴とする、ろう付け加工用複合材である。
第3の発明は、基材の表面に形成されたろう材の各金属層が、チタンまたはチタン合金層と、ニッケルまたはニッケル合金層と、鉄または鉄合金層と、ジルコニウムまたはジルコニウム合金層とから構成され、ろう材の全体に対してジルコニウムが1〜10質量%含まれることを特徴とする、ろう付け加工用複合材である。
前記基材は、ステンレス鋼であることが好ましい。
第4の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のろう付け加工用複合材を用いてろう付けにより組み立てられたことを特徴とする、ろう付け製品である。
作製したろう付け材を600℃以上の酸素を含む雰囲気(大気など)下に放置した場合、ろう付け部に含まれるチタン成分が優先して酸素と反応し、ろう付け部表面に酸化層を形成する。同様に、ろう付け部に含まれるジルコニウム成分も酸素と容易に反応し、酸化物を形成する。チタン酸化物より安定であるジルコニウム酸化物は、ろう材表面に形成された酸化層中の結晶粒界に優先的に形成され、酸素原子の粒界への侵入を抑制する。よって、境界雰囲気からの酸素成分のろう付け部への拡散が抑制され、高温酸化の著しい進行によるろう付け部全体の強度低下および腐食を低減することが可能となる。
また、ジルコニウムの添加により、ろう材が合金化し溶融する温度が低減する。これにより、ろう付け温度を低減できるため、ろう付け熱処理炉への熱ダメージおよびろう付け時に蒸発する金属の量を抑制することができ、炉の寿命をより長くすることが可能となる。
本発明によれば、ろう付け材をろう付けした後、高温酸化雰囲気中に晒した際のろう付け部の酸化進行を抑制することができると共に、ろう付け温度を低減することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の第1実施形態に係るろう付け加工用複合材の横断面図(模式図)である。図1に示すように、本実施形態のろう付け加工用複合材1Aは、基材であるステンレス鋼2の表面に、ニッケルまたはニッケル合金層3と、ジルコ二ウム入りチタン合金層4と、鉄または鉄合金層5とを積層して構成されている。すなわち、基材2の表面に形成されたろう材の各金属層が、ジルコニウムを含むチタン合金層4と、ニッケルまたはニッケル合金層3と、鉄または鉄合金層5とから構成されている。これらの金属層の積層順序は、基材のステンレス鋼2とチタンまたはチタン合金層4とが隣接(直接接触)しない限り、問わないが、図示例の積層順序が好適である。
前記ろう付け加工用複合材1Aを用いて、ろう付け製品である例えば熱交換器の構成部材であるステンレス鋼とのろう付けを行う。ろう付けを行う熱処理炉の炉内の熱処理雰囲気は、7×10−2Pa以下の真空であり、ろう付け温度は1100℃程度である。ろう付け加工用複合材1Aは、基材およびろう材を構成する各金属同士の相互拡散により合金化し、ろう材全体が溶融、凝固し、ろう付けが完了する。
ろう付け後のろう付け部を高温例えば600℃で大気中に晒すと、ろう付け部の表面酸化が開始する。その際、ろう付け部の合金成分のうち、チタン成分は酸素と結合しやすく、優先的に酸化し、ろう付け部表面に酸化層を形成する。ジルコニウム成分も他のろう材成分と比べて優先的に酸化し、酸化物は、主に表面酸化層の粒界に形成される。チタン酸化物よりも安定なジルコニウム酸化物は、環境雰囲気中の酸素のろう材表面酸化層内部への侵入を抑制する役割を果たす。その結果、ろう材全体の酸化進行を抑制することができ、酸化によるろう材の強度低下および腐食を抑制することができる。
また、ジルコニウムはろう材全体が合金化した際の融点を低減する元素であるため、ろう付け温度を低くすることができ、熱処理炉の炉体および周辺部品に与える熱ダメージおよび蒸発金属の量を低減し、熱処理炉の耐久性の向上(長寿命化)が図れる。
図2は本発明の第2実施形態に係るろう付け加工用複合材の横断面図(模式図)である。図2に示すように、本実施形態のろう付け加工用複合材1Bは、基材であるステンレス鋼2の表面に、鉄または鉄合金層5と、ジルコニウムまたはジルコニウム合金層6と、チタンまたはチタン合金層4と、ニッケルまたはニッケル合金層3とを積層して構成されている。すなわち、基材2の表面に形成されたろう材の各金属層が、チタンまたはチタン合金層4と、ニッケルまたはニッケル合金層3と、鉄または鉄合金層5と、ジルコニウムまたはジルコニウム合金層6とから構成されている。これらの金属層の積層順序は、基材のステンレス鋼2とチタンまたはチタン合金層4とが隣接(直接接触)しない限り、問わないが、図示例の積層順序が好適である。ジルコニウム合金としては、例えばZr−2.5質量%Snがある。本実施形態のような構成の複合材1Bを用いた場合にも、前記同様の効果が得られる。
第1実施形態、第2実施形態において、ろう材中に予め含まれるジルコニウム成分はろう材全体の1質量%以上10質量%であることが望ましい。ジルコニウム成分は、1質量%以下であると、耐高温酸化性を発現するためには少なすぎ、10質量%以上となると、ろう材の融点が上昇し、ろう付け温度を高くしなければならないからである。組成範囲は、好ましくは2質量%〜9質量%、さらに好ましくは3質量%〜8質量%であることが望ましい。
また、ジルコニウム入りチタン合金は、酸化しやすいため、クラッド材最表面より内層側に配置されることが望ましい。また、ジルコニウムまたはジルコニウム合金を使用するときも同様に、クラッド材最表面より内層側に配置されることが望ましい。
一方、ろう材中のNiのTiに対する比率は、60〜70mass%が望ましい。60mass%以下あるいは70mass%以上であると、ろう材全体の融点が上昇し、より高温のろう付け温度が必要となり、結果として基材であるステンレス鋼の強度が低下するからである。
また、ろう材中の鉄あるいは鉄合金のFe成分のろう全体に対する比率は、10〜30mass%が望ましい。10mass%以下であると、被ろう付け材であるステンレス鋼への侵食を抑制する効果が低下し、また30mass%以上であると、ろう全体の融点が上昇し、より高温のろう付け温度が必要となり、結果として基材であるステンレス鋼の強度が低下するからである。
実施例1
板厚0.9mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚1.5mmのコイル状ジルコニウム入りチタン板(Ti−10質量%Zr)、板厚1.0mmのコイル状純ニッケル板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
実施例2
板厚0.87mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚1.6mmのコイル状ジルコニウム入りチタン板(Ti−5質量%Zr)、板厚1.0mmのコイル状純ニッケル板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
実施例3
板厚1.66mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚2.9mmのコイル状純チタン板、板厚1.9mmのコイル状純ニッケル板、板厚0.35mmの純ジルコニウム板を重ね合わせ、合計4層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
実施例4
板厚1.66mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚2.9mmのコイル状純チタン板、板厚1.9mmのコイル状純ニッケル板、板厚0.5mmの純ジルコニウム板を重ね合わせ、合計4層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
実施例5
板厚0.67mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚1.2mmのコイル状ジルコニウム入りチタン板(Ti−3.3質量%Zr)、板厚0.76mmのコイル状純ニッケル板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
実施例6
板厚0.5mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚1.2mmのコイル状ジルコニウム入りチタン板(Ti−27質量%Zr)、板厚0.57mmのコイル状純ニッケル板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
実施例7
板厚0.6mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚1.2mmのコイル状ジルコニウム入りチタン板(Ti−9.3質量%Zr)、板厚1.33mmのコイル状純ニッケル板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
実施例8
板厚0.69mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚1.2mmのコイル状純チタン板、板厚0.79mmのコイル状純ニッケル板、板厚0.24mmの純ジルコニウム板を重ね合わせ、合計4層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
実施例9
板厚1.49mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚2.6mmのコイル状純チタン板、板厚1.89mmのコイル状純ニッケル板、板厚0.32mmの純ジルコニウム板を重ね合わせ、合計4層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
比較例1
板厚0.97mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚1.7mmのコイル状ジルコニウム入りチタン板(Ti−1質量%Zr)、板厚1.1mmのコイル状純ニッケル板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
比較例2
板厚0.7mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚1.8mmのコイル状ジルコニウム入りチタン板(Ti−30質量%Zr)、板厚0.8mmのコイル状純ニッケル板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
比較例3
板厚1.66mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚2.9mmのコイル状純チタン板、板厚1.9mmのコイル状純ニッケル板、板厚0.02mmの純ジルコニウム板を重ね合わせ、合計4層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
比較例4
板厚1.5mmのコイル状インバー板(Fe−36質量%Ni)、板厚2.6mmのコイル状純チタン板、板厚1.71mmのコイル状純ニッケル板、板厚1.5mmの純ジルコニウム板を重ね合わせ、合計4層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板に仕上げた。
前記クラッド板とステンレス条(SUS304、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
従来例1
板厚1.7mmのコイル状純ニッケル板、板厚4.1mmのコイル状純チタン板、板厚1.7mmのコイル状純ニッケル板を重ね合わせ、合計3層の構造にし、熱間圧延を行い板厚1.4mmのクラッド板を得た。引き続き冷間圧延により板厚1.0mmのクラッド板を仕上げた。
前記クラッド板とSUS304条(銅成分0%、厚さ2.5mm)に冷間圧延法によりクラッド、冷間圧延を行い、厚さ0.5mmの複合基材を作製した。
以上の実施例で作製したクラッド板を20mm×25mmに切り出し、その中央にステンレス製パイプ(SUS304、Φ6mm×15mm)をワイヤなどで固定し、ろう付け熱処理を行った。ろう付け条件は、ろう付け温度1100℃×15minで、真空度は8.0×10−2Paであった。
前記条件にて作製したろう付け材について、中央断面におけるパイプ接合部のフィレット表面の酸化層形成状況について調べた。
表1は、実施例および比較例および従来例の複合材の構成、ろう材中のジルコニウム含有比率、フィレット表面の酸化層厚さを示したものである。ろう流れ性について、フィレット部の断面積は、ろう付け前のろう材の断面積を基準とし、ろう付け後形成されたフィレット部の断面積が70〜100%になるものを○、70%以下になるものを×とした。
Figure 2009214120
表1によれば、本発明の実施例1〜9および比較例1および3および従来例と比較し、フィレット表面の酸化層厚さが薄く、耐高温酸化性に優れているといえる。
比較例2および4は、ろう材全体の融点が高いため、1100℃×15minでのろう付け条件では、ろう材が完全に溶融しなかった。そのため、高温酸化試験は省略した。
したがって、総合評価は表1の通りとなり、実施例は比較例および従来例と比べて、ろう付け性と耐高温酸化性に優れたろう付け材(ろう付け加工用複合材)であるといえる。
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更が可能である。
本発明の第1実施形態に係るろう付け加工用複合材の横断面図である。 本発明の第2実施形態に係るろう付け加工用複合材の横断面図である。
符号の説明
1A ろう付け加工用複合材
1B ろう付け加工用複合材
2 ステンレス鋼(基材)
3 ニッケルまたはニッケル合金層
4 ジルコ二ウムを含むチタン合金層
5 鉄または鉄合金層
6 ジルコニウムまたはジルコニウム合金層

Claims (5)

  1. 基材の表面に形成されたろう材の各金属層が、チタンまたはチタン合金層と、ニッケルまたはニッケル合金層と、鉄または鉄合金層とから構成され、ろう材の全体に対してジルコニウムが1〜10質量%含まれることを特徴とする、ろう付け加工用複合材。
  2. 基材の表面に形成されたろう材の各金属層が、ジルコニウムを含むチタン合金層と、ニッケルまたはニッケル合金層と、鉄または鉄合金層とから構成され、ろう材の全体に対してジルコニウムが1〜10質量%含まれることを特徴とする、ろう付け加工用複合材。
  3. 基材の表面に形成されたろう材の各金属層が、チタンまたはチタン合金層と、ニッケルまたはニッケル合金層と、鉄または鉄合金層と、ジルコニウムまたはジルコニウム合金層とから構成され、ろう材の全体に対してジルコニウムが1〜10質量%含まれることを特徴とする、ろう付け加工用複合材。
  4. 前記基材がステンレス鋼であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のろう付け加工用複合材。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のろう付け加工用複合材を用いてろう付けにより組み立てられたことを特徴とする、ろう付け製品。
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