JP2009213719A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用中に、機能性物質が失活することも機能性物質によって吸収性が阻害されることもなく、機能性物質の奏する作用と吸収性物品に求められる吸収性能とが両立した吸収性物品を提供する。
【解決手段】液透過性のトップシート(11)、液不透過性のバックシート(12)、及び前記両シート(11,12)の間に挟まれた吸収体(13)を有する本体(10)と、該本体(10)の左右両側縁から幅方向外方に延設されるフラップ(20)とを備えた吸収性物品(1)であって、前記フラップ(20)に、液及び/又は液中の成分と作用する非膨潤性の機能性物質を有する、吸収性物品(1)。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に関し、更に詳しく言えば、本発明は、生理用ナプキン又は失禁パッド等として使用される、フラップを備えた吸収性物品に関する。
従来、キレート剤等の金属イオン捕捉剤、消臭剤、抗菌剤などの各種の機能性物質を組み込んだ吸収性物品が知られている(例えば、特許文献1〜5を参照。)。これらの吸収性物品において機能性物質が配置される位置は、主に吸収体や表面材に限られている。その理由として、機能性物質を吸収性物品に適用する場合に、一般的に知られた方法に則って加工するほうが簡便であるからである。吸収性物品に機能性物質を組み込む方法としては、例えば、吸水性ポリマーに担持させる方法、パルプや吸水性ポリマーと混合する方法、表面材にバインダーで機能性粒子を担持させる方法が挙げられる。
しかしながら、これらの方法は、機能性物質が吸収した液によって失活してしまって十分な効果が得られない場合があり、また、そのような現象を避けるためには液に対して失活しないような材料を選ぶ必要があるなど、使用できる材料が限定されてしまっていた。また、機能性物質として金属イオン捕捉剤を組み込んだ吸収性物品では、金属イオン捕捉剤の対イオンが吸水性ポリマーの吸収性に悪影響を与えることもあった。
特表2002−509451号公報 特開2003−52746号公報 特開2000−350744号公報 特表平5−149号公報 特開平8−52203号公報
本発明は、使用中に、機能性物質が失活することも機能性物質によって吸収性が阻害されることもなく、機能性物質の奏する作用と吸収性物品に求められる吸収性能とが両立した吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の課題は、下記の手段によって解決された。
液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、及び前記両シートの間に挟まれた吸収体を有する本体と、該本体の左右両側縁から幅方向外方に延設されるフラップとを備えた吸収性物品であって、前記フラップに、液及び/又は液中の成分と作用する、非膨潤性の機能性物質を有することを特徴とする吸収性物品。
本発明の吸収性物品は、フラップに、液及び/又は液中の成分と作用する、非膨潤性の機能性物質を含有しており、使用中に、機能性物質が失活することも機能性物質によって吸収性物品の吸収性が阻害されることもなく、機能性物質の奏する作用と吸収性物品に求められる吸収性能とを両立することができる。
以下、本発明の好ましい一実施態様について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図の説明において同一の要素には同一の符号を付す。
図1は、本発明の吸収性物品の好ましい一実施態様の平面図である。図2は、本発明の吸収性物品の別の好ましい一実施態様の平面図である。図3は、図2のA−A線部分拡大断面図である。
図1及び2にそれぞれ示す実施態様の吸収性物品(生理用ナプキン)1は、液透過性のトップシート11、液不透過性のバックシート12、及び前記両シート11,12の間に挟まれた吸収体13を有する本体10と、本体10の左右両側縁から幅方向外方に延設されるフラップ20とを備えている。なお、フラップ20は中央フラップ又は前方フラップとも称すが、以降、単にフラップと称す。
トップシート11は吸収体13の肌当接面側に、バックシート12は吸収体13の非肌当接面側に、それぞれ配置されている。バックシート12の非肌当接面側にはホットメルト接着剤や両面テープ等の粘着剤(図示せず)が配置されていることが好ましく、装着時には、粘着剤により下着に吸収性物品1が固定される。
図1及び2に示した実施態様においては、本体10の肌当接面側の両側縁部それぞれに沿って略全長に亘って、左右一対のサイドシート31が設けられている。この一対のサイドシート31は、吸収体13の両側の外縁の上部(肌当接面側)を、トップシート11を介して覆うように設けられている。そして、サイドシート31には、サイドシート31と、本体10のトップシート11、吸収体13、及びバックシート12のいずれかの層とを接合するためのエンボス列32aの他に、美観性を向上させるようなエンボス列32bが設けられていてもよい。
なお、サイドシート31の内側縁31aは吸収性本体と接合せずに遊動状態にしてもよいが、肌に当接したときのヨレによる違和感があるときには、例えばサイドシート31とトップシート11との界面で接着剤により接合してもよい。
また、バックシート12とサイドシート31とは、吸収性物品1の外周縁のうち、当該吸収性物品1の長手方向両側部でサイドシールにより接合されている。また、トップシート11とバックシート12とは、それぞれ吸収体13の前後端から延出し、その延出部分においてエンドシールにより接合されている。図1及び2に示すように、サイドシールとエンドシールは連続して、生理用ナプキン1の外周縁部41を形成している。外周縁部41以外の個所は、バックシート12とサイドシート31とは接着剤(図示せず)によって接合することが好ましい。
本発明の吸収性物品(生理用ナプキン)1は、本体10の左右両側縁から幅方向外方に延設されるフラップ20を備えている。図1及び2に示した実施態様においては、バックシート12及びサイドシート31が本体10の略中央部の左右両側縁から幅方向外方に延出されて、フラップ20が形成されている。ここで、本体10の左右両側縁とは、図1及び2中、W1の寸法の内側の基点となる箇所である。これは本体10とフラップ20との境界部であって、フラップ20は、着用時に当該箇所で折り返される。
フラップ20は、図示した態様に限定されず、例えばサイドシート31を設けない場合には、本体10の左右両側縁から幅方向外方に延設されたトップシート11及びバックシート12によって形成されてもよい。また、フラップ20を構成する部材を本体10に別途付着させてフラップ20を形成してもよい。
また、図2及び3に示すように、排泄液がフラップ20へにじむのを抑制するために、吸収体13とフラップ20との間(具体的には本体10とフラップ20との境界部)に液拡散防止手段(液遮断部)21を設けることが好ましい。液拡散防止手段21は、生理用ナプキン1の外周縁41であるサイドシールに接続されていることが好ましい。
フラップ20の非肌当接面(装着時に下着と接する側の面)側には粘着剤(図示せず)が配置されていることが好ましく、装着時には、各フラップ20を本体10との境界部から折り畳み、本体10と各フラップ20との間に下着を挟み込み、フラップ20に設けられた粘着剤により下着に吸収性物品1が固定される。
図2に示すように、本体10の長手方向後方部の左右両側縁から幅方向外方に延設した一対の後部フラップ30,30を設けてもよい。後部フラップ30を有する吸収性物品1は、後部フラップ30を折り返さず、下着内で広げたまま固定させて用いる。後部フラップ30を設けることで、本体10の後方部における吸収領域を広げ、後部での漏れを防ぐことができる。
本発明の吸収性物品におけるこれらの構成および各部材の形成材料等は、任意であり、従来技術と同様とすることができる。また、各部材の具体的な形状、寸法等についても、適宜変更可能であることは言うまでもない。例えば、吸収体13は厚みのあるものであっても、薄型の吸収シートであってもよい。
本発明の吸収性物品では、フラップ20に機能性物質50が配置されている(図3を参照)。なお、必要に応じて後部フラップ30にも機能性物質50を含ませてもよく、この場合には、液拡散防止手段21を設けることが好ましい。
本発明における機能性物質は、液及び/又は液中の成分と作用する、非膨潤性の物質であり、例えば、液(排泄液)中の特定成分を吸着・分離する機能を有する物質である。ここで、液(排泄液)中の特定成分を吸着・分離する反応が液−固界面あるいは液中で行われる場合は、機能性物質は、濡れた時に活性化する状態に配されていることが好ましい。
前記反応が液中で行われる場合としては、例えば、機能性物質が溶媒中の金属イオンを分離する機能を有する物質であって、機能性物質が溶媒中に溶解することによって金属イオンの分離が起こる場合が挙げられる。該溶媒の例としては、排泄物や物品を洗うための洗浄液などが挙げられる。また、機能性物質が消臭機能を有する物質であって、消臭剤が排泄物中に溶解し、排泄液中の臭気物質と錯体その他の複合体を形成し、臭いを消すあるいは変調する場合や、消臭剤が抗菌作用を有し、臭気物質発生の基となる成分の分解を抑えることによって消臭機能が発現される場合などが挙げられる。
「濡れた時に活性化する状態」とは、乾燥時には機能を発現せず、液との接触によって機能が発揮されることをいう。機能性物質は、装着時に液と接触しない状態に保っておき、装着後の液の接触をもってはじめて機能を発現するように配置されることが好ましい。
一方、液(排泄液)中の特定成分を吸着・分離する反応が固−気界面で行われる場合はこの限りではない。固−気界面で行われる場合とは、例えば、機能性物質が消臭機能を有する物質であって、揮発した排泄物中の臭気物質が消臭剤表面に吸着されることによって消臭機能が発現される場合が挙げられる。
また、機能性物質は、水溶性材料に被覆されていてもよく、液(排泄液)との接触により被覆材料が溶解し、機能性物質が露出するような形態であってもよい。好ましい水溶性材料としては、各種界面活性剤、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどの多価アルコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースやカルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体およびその塩である。被覆の状態としては、個々の機能性物質粒子を水溶性材料が覆ってもよいし、水溶性材料の中に機能性物質粒子が分散されていてもよい。また、機能性物質粒子層を水溶性材料の層が覆ってもよい。
機能性物質は非膨潤性である。「非膨潤性」とは、液の保持能力が自重の少なくとも10倍以下であることをいう。
このときの保持能力は、自重の100倍の生理食塩水中に機能性材料を30分浸漬し、その後に当該機能性材料を引き上げ、30分間垂直状態につるした後で質量を測定し、乾燥時の機能性材料との質量差で定義される。機能性材料が繊維や粉体など一定の形状を維持しにくい材料の場合は、ナイロン製のメッシュなどに入れて同様の評価を行う。
機能性物質としては、好ましくは消臭機能を有する物質や金属イオンの捕捉能を有する物質であり、そのような物質としては、例えば各種消臭剤、抗菌剤、イオン交換樹脂や金属イオン捕捉剤が挙げられる。金属イオン捕捉剤は、液体中に存在する金属イオンに配位して金属錯体を形成することにより、金属イオンを捕捉することができる。金属イオン捕捉剤は、生理用ナプキンの経血に起因する赤みを水洗いによって除去するのに有効な物質である。その他の機能性物質の例としては、抗菌・消臭・芳香機能を有する各種植物エキス類、あるいはpH調整もしくは緩衝作用を有する有機・無機塩が挙げられる。
植物エキスとしては、オウゴンエキス、オウバクエキス、シコンエキス、シソエキス、シャクヤクエキス、セイキョウエキス、ドクダミエキス、ウイキョウエキス、センキュウエキス、チョウジエキス、トウキンセンカエキス、ペパーミントエキス、ラベンダーエキス、レモングラスエキス、緑茶エキス、クチナシエキス、クマザサエキス、グレープフルーツエキス、ゲンノショウコエキス、サイシンエキス、サンザシエキス、ショウキョウエキス、スイカズラエキス、セイヨウオトギリソウエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ノバラエキス、カミツレエキス、ブドウエキス、サルビアエキス、ボダイジュエキス、ラベンダーエキス、ユズエキス、ハマメリスエキス、ワレモコウエキス、アスナロエキス、アロエエキス、スギナエキス、カミツレエキス、ユーカリエキス、モモ葉エキス等が挙げられる。特に、柚エキス、ハマメリスエキス、アスナロエキス、アロエエキス、ユーカリエキスまたはモモ葉エキスを用いることにより、高いスキンケア効果を得ることができる。これらのエキス類は、抗菌あるいは芳香性を有するものある。
植物エキスによって高吸水性ポリマーが変質されないことが好ましく、そのためには、ユズエキス、ハマメリスエキス、ユーカリエキス、アスナロエキス、アロエエキス、オウバクエキス、オウゴンエキスが、特に、ユズエキス、ハマメリスエキス、ユーカリエキス、またはアスナロエキスを用いることが好ましい。
フラップ20内には、機能性物質50以外の粒子、例えば、各種有機・無機緩衝剤、即ち、リン酸、クエン酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、乳酸又はこれらの塩を単独あるいは組み合わせて用いたり、各種アミノ酸を用いることができる。これら成分の働きは、液体に溶けたときにpH調整もしくは緩衝作用を有し、後述の血液の洗浄性を向上させ、あるいは吸収体に吸収された排泄物のにおいや素材由来のにおいを抑制することができる。
本発明における機能性物質の奏する作用としては、消臭・防臭・芳香作用の他、易洗浄作用などが挙げられる。ここで、「易洗浄作用」とは、洗浄する際に汚れを落ちやすくする作用をいう。
インドネシア、マレーシア等を主な居住圏とするマレー民族に代表される一部の人々は、使用済みの生理用ナプキンを水で洗浄し、吸収した経血等を洗い流してから廃棄する習慣がある。この洗浄習慣は、「血は不浄な物」とするイスラム教の影響や、「不潔な人と思われたくない」との理由によるものの様である。
従来、マレー民族居住圏で主に使用されてきた生理用ナプキンは、吸収性ポリマーを含んでおらず、パルプ繊維を主体とした吸収性材料で構成されているため、水洗が可能であり、吸収した経血等を水で洗い流すことができるものであった。
しかし、吸収性ポリマーを含んでいない生理用ナプキンは、吸収表面に吸収した排泄液が滲み出すいわゆる液戻りを起こすおそれがあるなど、吸水性能に改善すべき点がある。そこで、吸収性ポリマーを含んでいない従来の水洗可能な生理用ナプキンは、パルプ繊維を多量に使用することで吸収性能の不足を補っている。そのため、かかる従来の水洗可能な生理用ナプキンは、厚みが厚く、特に折り畳まれ包装されている状態で嵩張りやすくて、持ち歩きに不便であると共に、装着感が悪いことから、厚みの薄い生理用ナプキンが望まれていた。
吸水性能に優れた薄型生理用ナプキンを実現するには、吸水性ポリマーの使用が効果的である。しかしながら、発明者らの研究によれば、吸収性ポリマーを含むナプキンは、水洗が困難であり、使用後に水で洗浄しても経血等を充分に洗い流すことが難しく、上述の人々が使用するには問題があった。
吸収性ポリマーが使用され且つ水洗が容易な生理用ナプキンは未だ提供されていない。そもそも、着用中には十分は吸水性能を発揮しながら水洗いが容易な生理用ナプキン、即ち、被水洗能を有しており、使用後に付着した血液を水で洗い流すことができる生理用ナプキンを提供すること自体が、技術課題とされていないのが現状である。
しかし、ナプキンの洗浄習慣がある人々は、上述の居住圏以外の地域にも存在すると考えられ、世界的にみると、吸収性ポリマーが使用され且つ水洗が容易な生理用ナプキンに対する需要は、無視できないものである。
このような現状に鑑み、本発明者らは、吸収性ポリマーが使用され且つ水洗いが容易な生理用ナプキンについて種々検討した結果、金属イオン捕捉剤を含有させたナプキンは水洗いが容易であるとの知見を得た。
以下に、本発明における機能性物質について説明する。まず、金属イオンの捕捉能を有する機能性物質である金属イオン捕捉剤について説明する。
本発明において好ましい金属イオン捕捉剤の具体例としては、例えばグリシン、アセチルアセトン、オキシン、ジチゾン、ジメチルグリオキシム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはそのナトリウム塩、エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)またはそのナトリウム塩、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)またはそのナトリウム塩、ニトリロ三酢酸(NTA)またはそのナトリウム塩、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(HIDA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)またはそのナトリウム塩、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(EGTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)3ナトリウム、L−グルタミン酸二酢酸(GLDA)4ナトリウム等のアミノカルボン酸塩系キレート剤、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)4ナトリウム等のホスホン酸塩系キレート剤、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)、ピロリン酸ナトリウム(TSPP)、ヘキサメタリン酸ナトリウム等の重合リン酸塩系キレート剤、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸/マレイン酸コポリマー等の高分子系洗剤用ビルダー、クエン酸3ナトリウム、クエン酸アンモニウム等その他有機系キレート剤、ゼオライト(結晶性アルミノ珪酸塩)、ケイ酸ナトリウム等の無機系キレート剤等がある。
金属イオン捕捉剤として特に好ましいものは、クエン酸三ナトリウム、クエン酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、酒石酸ナトリウムカリウム、リンゴ酸二ナトリウムである。これらは、水溶性が高いことから、ナプキンの洗浄作業中に経血存在箇所へ移動し易く赤み除去効果が高い上、生分解性に優れる。生分解性に優れる金属イオン捕捉剤は、ナプキンを洗浄したときにでる洗浄水をそのまま排水しても環境に対する負担が少なく、環境に優しいという利点がある。これらの金属イオン捕捉剤は1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、ナプキンの赤みが有効に除去されかつ肌への優しさから、特にクエン酸三ナトリウムが好ましい。
金属イオン捕捉剤をナプキンに含有させる方法としては、例えば、固体(粉体)として散布する方法;水等の適当な溶媒に金属イオン捕捉剤を溶解、又は分散させて水溶液を得、該水溶液をナプキン1の所定箇所(金属イオン捕捉剤を含有させたい箇所)に噴霧あるいは塗布する方法等が挙げられる。
これらの金属イオン捕捉剤は、固体状のものはそのまま、液状あるいは水溶液状のものは担持体、例えば活性アルミナ、ゼオライト、チタンホワイト、シリカ粉末等に吸収させたり、マイクロカプセル化したりして取り扱うことが好ましい。いずれにしても本発明では金属イオン捕捉剤としての作用が発現できればどのような形態であってもよいが、粉体状であることが特に好ましい。
また、これらの金属イオン捕捉剤(固体状のもの、担持体に担持させたもの、およびマイクロカプセル化したもの等を含む。)は、必要に応じ、綿状パルプ、乾式パルプシートやティッシュペーパーなどの紙、不織布等と混合したり、あるいは複数のシートの間に金属イオン捕捉剤複合体層を形成させたりして使用することができる。
次に、消臭機能を有する機能性物質(消臭剤)について説明する。
消臭機能を有する物質としては、各種公知のものを含めて、特に制限なく用いることができる。吸収性物品におけるにおいの発生と消臭技術は、次のように考えることができる。尿臭の場合を例に挙げて説明すると、おむつに尿が吸収されると初期の尿臭が感じられる。やがて時間の経過とともに微生物による尿の分解が進行し、その結果、初期臭に腐敗臭が加わる。ここで、本願発明における消臭機能とは、においを除去するあるいはマスキングする技術(狭義の消臭)だけでなく、菌にアプローチして腐敗臭を出さない抗菌消臭をも含む。
消臭剤としては、例えば、活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、酸化亜鉛、天然あるいは合成のゼオライトなど各種のアルミノケイ酸塩、例えば、セピオライト、ミズカナイト、ゼオライト、ハイシリカゼオライト等が挙げられる。ハイシリカゼオライトとしては、SiO2/Al23のモル比が30〜900であるゼオライトが好ましい。一方、SiO2/Al23のモル比が30未満である親水性のゼオライトは経血中の水分を吸着する作用があるので、これを用いる場合には、より悪臭物質の消臭効果を高めるためには使用中に水分を吸着することがないように、図2及び3に示すように吸収体13とフラップ20との間に液拡散防止手段21が設けられていることが好ましい。また、その他の消臭剤として、カンクリナイト様鉱物、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる消臭粒子などを用いることもできる。また、抗菌剤としては、塩化ベンザルコニウムや塩化ベンゼトニウム、各種金属およびその塩が挙げられる。
これら消臭機能(消臭および抗菌作用)を有する物質は、単独あるいは複数の物質を組み合わせて用いることができる。
消臭機能を有する機能性粒子としては、(a)抗菌性を有する金属を含む、カンクリナイト様鉱物、(b)架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる消臭粒子、(c)ハイシリカゼオライトを用いることが好ましい。
前記(a)の機能性粒子の詳細については、特開2006−307404号公報に記載されており、当該記載は本発明にも好ましく適用することができる。その中でも、本発明では、風合いや粒子の固定性の観点から、金属置換カンクリナイト様鉱物はその平均粒子径が、0.1〜500μm、特に0.4〜100μm、とりわけ1〜50μmmであることが好ましい。平均粒径が上記範囲内であれば、機能性粉体をフラップに配する方法として、風合いや粒子の固定性やフラップへの剛性の付与(フラップの操作性の向上)の観点から、予め機能性粒子を湿式抄紙法で紙に固定した上でフラップに配する方法を取ることができる。
平均粒子径は、例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製LA−920、商品名)を用いて、相対屈折率1.16にて測定する。金属置換カンクリナイト様鉱物は非晶質であっても結晶質であってもよい。含硫黄系悪臭の消臭能向上の観点からは結晶質であることが好ましい。金属置換カンクリナイト様鉱物は、その製造条件に応じて針状結晶、板状結晶、柱状結晶等の集合体として得られる。また、それらの結晶が集合して球状、テトラポッド状、塊状の集合体等を形成していてもよく、それらの二次凝集体でもよい。針状の形態とは、太さが500nm以下で、長さが太さに対してアスペクト比で2.0以上のものをいう。板状の形態とは、厚さが300nm以下で、板径が厚さに対してアスペクト比で2.0以上のものをいう。柱状の形態とは、太さが50nm以上で、長さが太さに対してアスペクト比で1.0以上2.0未満のものをいう。
金属置換カンクリナイト様鉱物としては、以下の組成式(1)で表されるものを用いることが好ましい。
sM(1)xy・tM(2)2O・Al23・uSiO2・vRmn・wH2O (1)
式中、M(1)は抗菌性を有する金属を表し、M(2)はNa、K及びHからなる群より選ばれる1種以上の元素を表し、RはNa、K、Ca及びMgからなる群より選ばれる1種以上の元素を表し、QはCO3、SO4、NO3、OH及びClからなる群より選ばれる1種以上の原子団を表し、sは0<s≦3、tは0≦t≦3(但し、s+t=0.5〜3である)、uは0.5≦u≦6、vは0<v≦2、wはw≧0、xは1≦x≦2、yは1≦y≦3、mは1≦m≦2、nは1≦n≦3を満たす。
式(1)中、M(1)は、含硫黄系悪臭に対する消臭能の高さから好ましくはAg、Zn又はCuであることが好ましく、特にAgであることが好ましい。M(1)は一種類でもよく或いは二種類以上の組み合わせでもよい。M(1)が二種類以上の組み合わせである場合、sM(1)xyの項は、各元素に対応した項ごとに分けて記載される。たとえば、M(1)が、金属元素D及びD’からなる場合、sM(1)xyは、s1x1y1・s2x2y2(ただし、x1+x2=x、y1+y2=y、s1+s2=sである)と表される。その他の項についても同様である。
M(2)は、高い消臭能の発現及び経済性の観点から、好ましくはNa及び/又はHである。Rは、M(2)と同様の観点から、好ましくはNa、Ca及びMgからなる群より選ばれる1種以上の金属元素であり、更に好ましくはNaである。Qは、粒子の形態制御の容易性の観点から、好ましくはCO3及び/又はNO3である。
sは、高い消臭能の発現及び経済性の観点から、好ましくは0<s≦2、更に好ましくは0<s≦1である。tは、金属置換カンクリナイト様鉱物の水分散液(後述の1質量%水分散液)のpHを良好に保つ観点から、好ましくは0≦t≦2、更に好ましくは0≦t≦1である。s+tは、好ましくは0.5〜1.8、更に好ましくは0.6〜1.5である。uは、高い消臭能の発現の観点から、好ましくは0.5≦u≦5、更に好ましくは0.5≦u≦4である。vは、粒子形態制御の容易性の観点から、好ましくは0<v≦1.5、更に好ましくは0<v≦1である。wは金属置換カンクリナイト様鉱物に含まれる水の含有率(モル比)であり、金属置換カンクリナイト様鉱物の存在形態、たとえば、粉末状、スラリー状などの形態によって変化する。xとy、及びmとnは、それぞれ、M(1)とOとの組み合わせにより、及びRとQとの組み合わせに応じて任意に決まる。
金属置換カンクリナイト様鉱物はその比表面積が、1m2/g以上70m2/g未満であることが好ましく、1〜65m2/gであることが更に好ましく、30〜65m2/gであることが一層好ましい。比表面積がこの範囲内であれば、抗菌性を有する金属を適度に固定又は担持させることができ、含硫黄系悪臭に対して優れた消臭能が発揮されるようになる。金属置換カンクリナイト様鉱物の比表面積は、例えば、後述するように、原料アルミノシリケート粒子(原料として用いられるアルミノシリケート粒子)を適度に酸処理することで、所定の範囲に調整することができる。比表面積は、フローソーブ2300型(商品名、島津製作所製)を使用して測定する。試料は0.1gとし、吸着ガスにN2/He=30/70(容積比)の混合ガスを用いる。
前記(b)の消臭粒子について説明する。
架橋性ビニルモノマーは、ビニル基を二つ以上有するモノマーであり、例えば、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、ジビニルベンゼンが好ましい。モノマー成分中の架橋性ビニルモノマーの割合が大きいほど、BET比表面積の大きい消臭粒子が得られる。従って、全モノマー成分中における架橋性ビニルモノマーの割合は、5質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましい。該割合の上限は、98質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましい。
ヘテロ芳香環を有するビニルモノマーは、ビニル基及びヘテロ芳香環を含む化合物であれば特に制限されない。ヘテロ芳香環とは、環状の有機化合物における環であって、構成要素として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子などを含むものをいう。窒素原子を含むものとしては、ピリジン、ピロール、キノリン等の窒素原子を環に1個有するもの、イミダゾール、ピリミジン、ピラジン、ピラゾール等の窒素原子を環に2個有するものが例示される。また、チオフェン、チアゾール等の硫黄原子を環に有するもの、フラン等の酸素を環に有するものが例示される。ヘテロ原子の有する孤立電子対が悪臭物質の吸着を高め、また、金属イオンの化学結合に関与するものと考えられる。これらの中でも、ピリジン、イミダゾール、ピリミジンが好ましい。ヘテロ芳香環を有するビニルモノマーとしては、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、1−ビニルイミダゾール、2−ビニルピリミジン等が挙げられ、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンが好ましい。
十分に悪臭成分を吸着させるため、また十分な量の金属塩を担持させるために、全モノマー成分中のヘテロ芳香環を有するビニルモノマーの割合は、十分に大きいことが好ましく、具体的には、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、4質量%以上が更に好ましい。また、消臭粒子のBET比表面積を大きくすることで吸収効果を高める場合には、全モノマー成分中のヘテロ芳香環を有するビニルモノマーの割合は、50質量%以下にすることが好ましく、30質量%以下にすることがより好ましい。
前記(b)の消臭粒子においては、モノマー成分として、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマー以外に、これらと共重合可能な他のモノマーを用いることができる。該他のモノマーとしては、例えば、芳香族系ビニルモノマー、不飽和酸エステル、不飽和酸等が挙げられる。芳香族系ビニルモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ビニルベンジルクロライド等が例示され、不飽和酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が例示され、不飽和酸としては、(メタ)アクリル酸が例示される。また、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等も用いることができる。これらの中では芳香族系ビニルモノマーが好適であり、特にスチレンが好ましい。
尚、本明細書において、(メタ)アクリレートとはアクリレート又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
前記(b)の消臭粒子のBET比表面積は、架橋性ビニルモノマーの割合や、重合に用いる有機溶剤の選定により任意に設定することができるが、大きいほど消臭効果が高い。高い物理消臭能を有する観点から、10m2/g以上であり、50m2/g以上が好ましく、100m2/g以上がより好ましく、200m2/g以上がさらに好ましい。BET比表面積の上限は特に限定されないが、800m2/g以下が好ましい。BET比表面積は、例えば、フローソーブ2300(商品名、島津製作所製)を用いてBET1点法により求めることができる。
前記(b)の消臭粒子の粒径は特に規定されず、これが用いられる用途に応じて適当なものを選定することができる。消臭粒子の平均粒径は風合いや表面積(におい物質の吸着部位)、消臭粒子の製造時にろ過性、吸収性物品加工時の脱落や飛散の抑制といった観点から1〜300μmであることが好ましく、3〜100μmであることが好ましく、特に5〜50μmであることが好ましい。前記(b)の消臭粒子は、水中油型懸濁重合法又は沈殿重合法により製造することが好ましい。
前記(c)の消臭粒子について説明する。
ハイシリカゼオライトに関しては、特開2007−44401号公報に記載されており、当該記載は本発明にも好ましく適用することができる。
ハイシリカゼオライトは、SiO2/Al23のモル比が、30〜900が好ましく、100〜700が更に好ましく、200〜600が特に好ましい。
機能性物質50は、図3に示すように、フラップ20を構成するバックシート12とサイドシート31との間に配置されることが好ましい。
機能性物質(金属イオン捕捉剤)の含有量は、吸収性物品の用途によって異なるが、金属イオン捕捉剤の使用目的が排泄液内の二価〜四価の金属イオンとのキレート形成にあるため、キレート形成のための理論量の通常0.8倍〜5倍、好ましくは1倍〜3倍であれば十分である。
前述のように、本発明の吸収性物品1は、吸収体13とフラップ20との間に液拡散防止手段21が設けられていることが好ましい。この液拡散防止手段21により、吸収体13に吸液された排泄液がフラップ20に拡散するのを防止し、フラップ20に配置された機能性物質50の失活を防止することができる。液拡散防止手段21としては、例えば、ヒートシールやホットメルト型接着剤を用いることができる。図2に示した実施態様では、ヒートシールによって、外周縁41のシール(サイドシール及びエンドシール)と、液拡散防止手段21の形成とを同時に行っている。液拡散防止手段21は、液不透過性の別部材を貼り付けることによっても可能ではある。ヒートシールやホットメルト型接着剤による液拡散防止手段は、特開2001−198158号公報や特開2003−310663号公報の記載に準じて設けることができる。図2及び3では、ヒートシールによる液拡散防止手段を設けた例について示しているが、本発明はこれに限定されない。液防止手段としては、後述する凹凸加工を用いてもよい。
図2及び3に示すように、液拡散防止手段21は吸収体13の周縁部よりも外方に形成され、さらに好ましくは、フラップ20の基底部と幅方向略同じ位置に形成されており、少なくとも、フラップの基底部の長さ方向全域にわたって形成されていることが、トップシート11の上あるいはトップシート11内を液が伝ってフラップ20に達するのを抑制する点で好ましい。ここで、フラップ20の基底部とは、フラップ20と本体10との境界部をいう。フラップ20の基底部と幅方向略同じ位置に形成されているとは、液拡散防止手段21の幅方向中心線が、フラップ20の基底部に対して、幅方向±10mm以内、より好ましくは±5mm以内に配されている状態をいう。このとき、トップシート11の幅方向両端部は、液拡散防止手段21よりも内側に終わり、サイドシート31と接合されており、トップシート11の幅方向両端部の外側に液拡散防止手段21が形成されていることが好ましい。液拡散防止手段21は、サイドシート31とバックシート12とが接着剤あるいは熱溶融によって接合されて形成されている。
液拡散防止手段21を接着剤によって形成する場合には、ホットメルト型接着剤等の接着剤が挙げられ、また、熱溶融層は、トップシートとサイドシート形成用のシート材に、ヒートシール、超音波シールなどを施すことにより、該シート材及び/又はトップシートの一部が溶融して両者の界面に形成されるものである。
トップシートに液遮断部21を形成する方法としては、ヒートシールが好ましいが、超音波シールでも良く、更に、不織布の繊維空隙に、熱可塑性樹脂やワックス、ホットメルト型接着剤、独立気泡を有する発泡体、水で可塑化される樹脂、吸水ポリマー等を十分含浸させることにより形成しても良い。これらの中でもホットメルト型接着剤が好ましく、特にタック性(べたつき)の少ないもの(ホットメルト型接着剤の配合的にはベース樹脂の分子量が高く、配合割合が高いもの)が好ましい。ホットメルト型接着剤の塗工量は20〜100g/m2が好ましく、塗工方式はコーターによる面状あるいはビード状が好ましい。また、使用可能なホットメルト型接着剤の種類は特に限定されず、スチレン系、オレフィン系ホットメルト、溶剤粘着剤、水系粘着剤等を用いることができる。
液遮断部21をヒートシールで形成する場合のシール幅は、強度、液遮断性、高速生産性の観点から、0.2〜15mmが好ましく、特に0.5〜5mmが好ましい。トップシート11に不織布を用い、液遮断部21を該不織布にヒートシールにより形成する場合、不織布の構成繊維の融点(m.p.)以上の温度で処理することが好ましく、該融点+20℃以上の温度で処理することがより好ましい。また、不織布の強度を維持するために、構成繊維に芯鞘構造の繊維を使用することも効果的であり、その場合には、芯に高融点の樹脂、鞘に低融点の樹脂を使用し、鞘成分の融点以上芯成分の融点未満の温度で処理することが好ましい。例えば、芯繊維ポリエチレンテレフタレート(PET)で鞘成分がポリエチレン(PE)の場合、鞘成分が溶融する130℃以上で、芯成分のPETが溶融する230℃未満の温度でシールすることが好ましい。
なお、液拡散防止手段21については、以下の方法によって評価し、外へもれなかったもの(評価結果が○または△のもの、好ましくは○)を採用することが好ましい。
〔にじみ抑制効果〕
サイドシート形成用のシート材と、トップシートと、バックシートとをこの順に複合化し、10°の傾斜板上に置く。トップシートに着色水10ml(イオン交換水に少量の赤色1号を溶かしたもの。着色剤の量は適宜調整する)を滴下し、トップシート中の液の浸透の様子を観察する。液遮断部でにじみが止まったものを○、シール部に多少にじみがあり外へモレないものは△、止まらなかったものは×とする。
液拡散防止手段21として凹凸加工を用いる場合は、液拡散防止効果を高める観点から、吸収性物品1の長手方向に連続な凹凸形状(凹と凸が筋上に長手方向に延びる形態)を形成することが好ましい。長手方向に連続な凹凸形状は、径の異なる円盤を複数重ねて形成されたロール、また、軸に円盤を間隔を置いて固定したロール等を一対用意し、これらのロールを互いに凹凸が対応するように噛み込み状態で配置し、噛み込み部に吸収性物品を通して、加工を施すことにより成型することが可能である。凹凸の高さやピッチは、円盤のピッチと厚み、深さ等によって制御可能である。この凹凸加工は、フラップ20を折り返したときに、折り返し部分が鋭角となって、身体に接触、擦れを起こすのを抑える働きを有する。そのため凹凸加工は、フラップ20の基底部と吸収体13の側部との間に設けられていることが好ましい。
フラップ20の形成方法としては、本体10のバックシート12やトップシート11を延出してもよく、図1に示すようにバックシート12を延出して別体のサイドシート31を積層させてもよく、バックシート12やトップシート11とは別のシートを本体の両側部に固定して形成してもよい。フラップ20に機能性物質を保持させるには、フラップ20が少なくとも2つのシートから形成されていることが好ましい。
機能性物質をフラップ20に保持させる方法について説明する。
機能性物質をフラップ20に保持させる方法としては、機能性物質(機能性粒子50)をホットメルト型接着剤でフラップ20を構成する各シートに固定する方法、機能性粒子50を不織布や紙などの繊維シートに固定する方法、液体状の機能性物質を不織布や紙などの繊維シートに含浸等により固定する方法、これらの組み合わせ等が挙げられる。
機能性物質は、吸収性物品1に液拡散防止手段21が設けられているときは、液拡散防止手段21よりも幅方向外側に存在することが好ましい。液拡散防止手段21は、着用中の排泄物がにじんでフラップ20へ浸透するのを抑えると同時に、フラップ20に応力が掛かって、機能性物質50の保持が十分行われなかった場合に備えて、機能性物質50の吸収体13側への移行を抑える働きをする。
機能性物質50は、機能性物質の脱落抑制と風合い、効果の観点から、フラップ20を構成するシートに固定されていることが好ましく、肌当接面以外に固定されていることが好ましい。ここで肌当接面側とは、フラップ20を開いた状態としたときに肌に接する面をいう。
フラップ20は、好ましくは肌面側シート(トップシート11又はサイドシート31)と裏面側シート(バックシート12)とから形成されている。フラップ20を構成するシートのうち、肌面側シートに機能性物質が固定されている場合は、肌面側シートの非肌当接面側(バックシート側)に固定されているのが好ましい。裏面側シートに機能性物質が固定されている場合は、裏面側シートの肌当接面側に固定されているのが好ましい。
また、フラップ20は、肌面側シートと裏面側シートとの間に別のシート(機能性物質担持シート)を介して形成されていても良い。この場合、機能性物質は、機能性物質担持シート中に及び/又は機能性物質担持シートの肌当接面側に固定されていることが好ましい。
機能性物質の固定の場所に関しては、上述した2つ以上を組み合わせてもよい。また、左右のフラップに各々別の機能を発現する機能性材料を配してもよい。
機能性物質の固定方法としてホットメルト型接着剤を用いる場合は、塗工には、非接触で各パターンの切り替えが容易で接着剤の量を調整可能なスプレー方式の塗工が好ましい。スプレー方式としては、スロットスプレー法、カーテンスプレー法、メルトブローン法、スパイラルスプレー法等が挙げられる。接着剤の塗工は、フラップのやわらかさを損なわず、機能性粒子の表面を被覆せずに脱落のない量であることが好ましい。この観点から、接着剤の塗工量は、3〜30g/m2、特に5〜15g/m2であることが好ましい。
また、このときの機能性粒子の大きさは、粒子の固定性とトップシート側への脱落抑制、風合いの観点から、10〜300μmであることが好ましく、15〜100μmであることが好ましく、特に20〜50μmであることが好ましい。このときに用いられるサイドシートは、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ヒートロール不織布が好ましく、機能性粒子のトップシート側への脱落抑制の観点から、用いる繊維の繊維径は、3.3dtex以下が好ましく、2.3dtex以下が更に好ましい。
機能性物質を不織布に固定する場合は、不織布と機能性物質を固定するために、アクリルエマルジョンやウレタンエマルジョンなどの各種バインダーやホットメルトを用いる場合と、物理的に繊維と機能性粒子とを絡ませる方法が挙げられる。ここで不織布は、スパンボンド、メルトブローン、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド、エアスルー、ヒートロール、エアレイドなどの方式によって製造された、繊維同士の結合を有するシートの他に、ウォーターニードリング、ニードルパンチや単なる繊維ウェブ、トウなど、繊維同士の結合を有しないものも含む。
機能性物質の固定に紙を使う場合は、機能性物質を紙の表面に固定する方法と紙の内部に混合する方法が挙げられるが、粒子の固定性の点から、機能性物質が水に不溶な粒子である場合は紙の内部に混合・固定する方法が好ましい。本発明では、紙の内部に機能性物質を混合・固定した紙を機能性物質担持シートと呼ぶ。機能性物質担持シートに用いる繊維材料としては湿式抄造可能なものが用いられ、例えば、特開2005−344274号公報の段落[0019]に列挙された各種のものを用いることができる。各種の繊維の中でも、機能性物質の定着性、得られる機能性物質担持シートの柔軟性、液の透過・吸収性、製造コスト等の点から、針葉樹晒しクラフトパルプ(以下、NBKPともいう)、広葉樹晒しクラフトパルプ(以下、LBKPともいう)、古紙パルプ等の木材パルプ、HBAやマーセル化パルプ、架橋パルプなどの嵩高性の化学処理パルプ、コットンが好ましい。各種の繊維は、一種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。例えば、木材パルプを用いる場合、レーヨン、リヨセル、テンセル、ポリビニルアルコール等の親水性繊維や少量の熱可塑性繊維を混合することも好ましい。木材パルプは、使用する繊維材料中の80質量%以上を占めることが好ましく、90質量%以上を占めることがより好ましい。
繊維材料は、機能性物質の保持性や製造時における機能性物質の繊維材料への定着性を高め、得られた機能性物質担持シートの風合いや機能性物質の固定性の悪化等を防ぐ観点から、カナダ標準ろ水度(JIS P8121、以下、CSFともいう)が350〜600であることが好ましく、より好ましくは400〜550mlである。CSFが600mlよりも大きくなると、製造時における機能性物質の繊維材料への定着性が悪化するとともに、得られる機能性物質担持シートの強度が低下する。一方、CSFが300mlよりも小さくなると、生産性の低下(抄紙時における水抜け性が悪化し、乾燥効率が低下する。乾燥効率の低下に対しては、生産速度を低下させたり、ドライヤーの熱量を上げることである程度対応可能であるが、いずれも生産コストの上昇をもたらす)と得られた機能性物質担持シートの風合いの悪化が起こるため、上記範囲であることが好ましい。CSFは、木材パルプの叩解状態をコントロールすることにより調整できる。
本発明に用いうる機能性物質担持シートは、機能性物質の固定性を高めるために特定の高分子化合物を含むことが好ましい。該特定の高分子化合物は、好ましくは分子量1000万以上のアニオン性化合物である。好ましいアニオン系高分子化合物としては、アクリルアミド−アクリル酸共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド部分加水分解物、アクリルアミド−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体等が挙げられる。中アニオン系高分子化合物は、一種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に用いることができる中アニオン系高分子化合物は、分子量が好ましくは1000万以上であり、より好ましくは1300万〜2100万、特に好ましくは1500万〜1900万である。
機能性物質担持シートに含まれる前記繊維材料の量は、機能性物質担持シートの厚み、要求される強度等に応じて適宜に決定することができ特に制限されないが、例えば、機能性物質担持シートの質量に対して、30〜99.5質量%であることがシートの強度と風合い、機能性粒子の定着性の点から好ましく、50〜99.5質量%がより好ましい。
機能性物質担持シートに含まれる前記機能性粒子の量は、機能性粒子の種類、大きさ、機能、機能性物質担持シートの具体的用途等に応じて適宜に決定することができ特に制限されないが、例えば、機能性物質担持シートの質量に対して、0.5質量%以上であることが機能性(例えば消臭機能)の発現の点から好ましく、50質量%未満であることがシートの強度と風合い、機能性粒子の定着性の点から好ましい。機能性粒子のより好ましい含有率は、機能性物質担持シートの質量に対して0.5〜30質量%である。
機能性物質担持シート中におけるアニオン系高分子化合物の含有率は、定着させる機能性物質の種類と含有量、表面電位、シート中に含まれる他の剤の種類と量等に応じて適宜に決定することができ特に制限されないが、例えば、繊維材料の質量に対して0.01質量%以上であることが機能性物質の定着性の点から好ましく、繊維材料の質量に対して1.0質量%以下であることがシートの均一性と強度の点から好ましい。より好ましくは、繊維材料の質量に対して0.02〜0.5質量%である。
本発明に用いることができる機能性物質担持シートは、柔軟性とシートの強度、機能性物質の固定性向上等の観点から坪量は10〜50g/m2が好ましく、より好ましくは12〜35g/m2である。
このように機能性物質を繊維シートに固定してフラップに組み込むことにより、フラップの剛性があがり、操作性が向上するといったメリットがある。フラップに紙を組み込む場合は、繊維シートのハンドルオ・メーターによる曲げ試験の値が100gf以下、より好ましくは10〜50gfである。機能性物質の固定性と加工性、コストの観点から、繊維シートとしては、好ましくは紙である。紙への排泄物のにじみを抑制するために、アルキルケテンダイマーなどのサイズ剤を配合することができる。
<ハンドルオ・メーター試験法>
JIS L1096(剛軟性測定法、E法)に準じて測定を行う。幅10mmの溝を刻んだ支持台上に、長手方向に50mm、幅方向に20mm切断したフラップを、溝と直交する方向に配置する。フラップの中央を厚み2mmのブレードで押した時に要する力を測定する。本発明で用いられる装置は、大栄科学精機製作所製、風合い試験機(ハンドルオ・メーター法)、HOM−3型(商品名)である。3点の平均値を測定値とする。得られた測定値に基づき、以下の基準に従って柔軟性を評価する。
○:ハンドルオ・メーターの測定値が0.15N以下である。
△:ハンドルオ・メーターの測定値が0.15Nを超え、0.3N以下である。
×:ハンドルオ・メーターの測定値が0.3Nを超える。
特に機能性物質が水溶性の物質である場合、機能性物質はフラップを折り返したときに、フラップの内部あるいは排泄部へ移行して溶解し、その機能を発現する(吸収面に折り返すことで、吸収された液がフラップに配置された機能性物質を溶かして、溶けたものが移行するため。)。したがって、機能性物質の移行性の観点からフラップの吸水量は片側1枚当たり2g以下、好ましくは1g以下である。フラップの吸収量は、次の方法で求めることができる。
すなわち、吸収性物品からフラップを基底部から分離し、質量w1(10枚分の合計)を測定する。得られたフラップを、25℃、65%RHの環境下で生理食塩水500ml中に30g分間で浸漬し、生理食塩水から取り出し、30分間、垂直につるして質量w2を測定する。吸水後の質量w2から吸水前の質量w1を減じて、吸水量を求める。測定は複数のフラップ(たとえば10枚)で行うことが好ましく、その平均値でフラップ1枚あたりの吸収量を求める。
フラップを形成する肌当接面側のシート(サイドシート31)は、一般的に用いられている不織布を用いることができる。使用中に予期せずにフラップが吸収面側に折り返ってしまった場合など、短時間の液との接触においてフラップへの吸収を抑え、かつ、使用後にフラップを吸収面側に折り返したときに、液が一度フラップ内へ取り込まれ、かつ、容易にフラップから滲み出すために、フラップ形成用のシートは、液をシートの表裏から通過させたときの透過性が各々異なるシートが好ましい。フラップ形成用のシートの耐水圧は5g/cm2未満である。
好適なシートの例としては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布であり、肌当接面側の繊維が細く(密度が高い)、非肌当設面側の繊維が太い(密度が低い)構造(肌当接面側から、密疎の構造をとる)ことが好ましく、あるいはまた、肌当接面側の透過性(親水性)が高く、非肌当設面側の親水性が低い状態が好ましい。
耐水圧および透過性(親水性)の評価は以下のようにして行う。
(耐水圧の評価)
耐水圧の測定は、JIS L1092繊維製品の防水性試験方法に準じて行う。JISに示された耐水度試験(静水圧法、A法)は主に通気性のない繊維製品に適用されるものとして定められており、通気性のある製品に適用する場合はスプレー法を適用する。しかし、吸収性物品の場合、実使用時を想定するとスプレー状に液体の負荷がかかる場合は想定されにくく、むしろ耐水度試験の条件に即していると考えられる。すなわち、本発明による耐水圧の試験は次のようにして行う。
まず、試験片を、上下のゴムパッキンを介して内径35mmのガラス製シリンダーに挟み込む。試験片上に人工尿を供給する。このとき、内径3mmのシリコンチューブから0.1g/secの流量となるように人工尿を供給し、人工尿がシリンダーの内壁を伝わせるようにして、水滴の落下の影響を最小限にとどめるようにする。人工尿の供給開始から人工尿が試験片を通過し、下方から漏れ始めるまでの時間(t:sec)を測定する。その漏れ始めた時間tまでに供給された人工尿の量を算出し、試験片に掛かる圧力(g/cm2)を次式により算出し、これを耐水圧の値とする。
耐水圧(g/cm2)=(0.1×t)÷(1.75×1.75×π)
試験は5枚の試験片で行い、その平均値を算出する。ある試験片の測定値が平均値の2割を超えて振れた場合はその試験片の測定値は廃棄し、再測定を行う。人工尿は生理食塩水にノニオン界面活性剤(C12アルキルエーテルのエチレオキサイド6モル付加物)を適宜加えて、表面張力を50±2dyn/cmに調整したものを用いる。ノニオン界面活性剤は適宜変更可能である。
(透過性の評価)
特開平4−197257記載の方法に準じて行う。すなわち、No.5Aろ紙を不織布に重ねた以外は、上記耐水圧の試験と同様にして、試験を行う。人工尿が不織布を通じて下方からもれ始めるまでの時間を測定値とする。
本発明の吸収性物品の使用について説明する。
装着時は、本発明の吸収性物品1を下着の股下部に配置し、本体10と各フラップ20との間に下着を挟み込むように各フラップ20を本体10との境界部周辺で被肌当接面側に折り返す。好ましくは、吸収性物品1は、バックシート12の非肌当接面側に配置された粘着剤、およびフラップ20に設けられた粘着剤により、下着に固定される。
使用後、本発明の吸収性物品1を下着から取り外し、各フラップ20がトップシート11上の濡れた面に接触するように各フラップ20を吸収体12との境界部周辺で肌当接面側に折り返す。このとき、フラップ20に配置されている機能性物質50が排泄液に接触し、活性化して作用し、その機能(例えば、消臭作用や易洗浄作用など)を発揮する。図2の後部フラップ30を具備する形態で、後部フラップ30に機能性物質50を有する場合には、使用後に後部フラップ30は肌当接面側に折り返して、機能性物質50の機能を発揮させる。
本発明の吸収性物品がフラップ20に消臭・抗菌剤を配した場合には、フラップ20で排泄部を覆い、フラップ20とトップシート20を接触させた上で廃棄する。フラップ20で排泄部を覆うことで、特に表面に残存した排泄物に対して、効率的に消臭あるいは抗菌作用を作用させることができる。
また、本発明の吸収性物品が生理用ナプキンであり、機能性物質が金属イオンの捕捉能を有する物質で、使用後に洗浄して血液を洗い流す場合には、前述のように、両フラップ20をトップシート11上に付着した血液を覆うように使用面側に折り返し、フラップ20とトップシート11を接触させる。この状態で、フラップ20ごと包み込むように手で握り、水をかけながらもみ洗いする。この操作により、フラップ20内に設けられた機能性物質(例えば金属イオン捕捉剤)がナプキン内に流れ込み、洗浄水中の金属イオンを補足することで、血液の洗浄性を向上させる。なお、フラップ20でトップシート上に付着した血液を覆うようにすることで、洗浄の際に使用者の手が直接血液に触れずにすむという効果も有する。
ここで、機能性物質50の機能を効果的に発揮するためには、各フラップ20を吸収体12との境界部周辺で肌当接面側に折り返したときに、排泄部当接域がフラップ20で覆われる形態であることが好ましい。そのため、例えば、図1に示した左右一対のフラップ20,20を有する生理用ナプキンの場合、フラップ20の幅W1と、フラップ20の基底部(フラップ20における本体10との結合部)と吸収体12の端部との距離W2、吸収体12の幅W3の関係は、W1+W2≧W3であることが好ましく、より好ましくはW1+W2>W3である。フラップ20の幅W1は15〜70mm、フラップ20の基底部と吸収体12の端部との距離W2は0〜20mm、吸収体12の幅W3は30〜100mmであることがそれぞれ好ましい。この場合、フラップ20の基底部の長さL1は60〜100mm、フラップ20の先端部の長さL2は30〜60mmである。
また、別の実施形態として、図1におけるフラップ20の基底部の長さL1に対して、先端部の長さL2が長い形態が挙げられる(図示せず)。この場合、フラップ20の基底部の長さL1は30〜60mm、フラップ20の先端部の長さL2は60〜100mmである。
本発明の吸収性物品1は、機能性物質50をフラップ20に有し、本体10に機能性物質50を有していないため、機能性物質50は吸収体13中に配置された吸収性ポリマーの吸収作用を阻害しない。また、本発明の吸収性物品1は、各フラップ20を本体10との境界部周辺で折り畳み、本体10と各フラップ20との間に下着を挟み込んで装着されるが、フラップ20が折り返されて使用されるため、機能性物質50が肌に接し難い。また、使用後にフラップ20をトップシート11上の濡れた面に接触させることで、フラップ20に配置された機能性物質50が作用する。すなわち、機能性物質50は作用前に排泄液に接触しないため、材の失活が少なく、機能性物質50を接触させた際に有効に作用することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして生理用ナプキン、を挙げたが、例えば使い捨ておむつ、パンティライナ、失禁ライナー、吸収パッド(尿取りパッド)等にも適用できる。
また、特表2006−501928号公報に記載されているような複数対のフラップを有するナプキンにおいて、それぞれのフラップに異なる機能性物質を配してもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔消臭粒子の製造〕
消臭粒子(銀担持ポリマー)を、以下に示す水中油型懸濁重合法により得た。
ヘプタン296gにモノマー(ジビニルベンゼン/2−ビニルピリジン=75/25)592.7g及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65B、商品名、和光純薬工業(株)製)11.0gを溶解させ、これにポリビニルアルコール(ゴーセノールEG−30、商品名、日本合成化学工業(株)製)15.6gを溶かした1600gの水溶液を加えて重合槽に仕込んだ。モノマー混合物および有機溶剤の溶解度パラメータはそれぞれ9.37及び7.40であり、その差は1.97であった。ホモジナイザーを用いて、5000rpmで10分間撹拌することで乳化し、これを128rpmの撹拌条件下、60℃で6時間加熱することで重合した。これに1−ブタノールを750g加えた後、減圧乾燥を行い、水と有機溶剤を除いた。このようにして得られた粒子100gに対し、水263g、イソプロパノール23g、酢酸銀0.5g、クエン酸1.0gを加え、室温で1時間撹拌し、担持処理を行った。これを濾過し、乾燥することによって消臭粒子を得た。消臭粒子の体積平均径は23.5μmであった。得られた消臭粒子のBET比表面積は、234m2/gであった。
〔消臭粒子のBET比表面積〕
BET比表面積は、フローソーブ2300(島津製作所製)を用いてBET1点法により求めた。吸着ガスは、窒素30体積%、ヘリウム70体積%のガスを用いた。試料の前処理として、120℃で10分間、吸着ガスの流通を行った。その後、試料が入ったセルを液体窒素で冷却し、吸着完了後室温まで昇温し、脱離した窒素量から試料の表面積を求めた。試料の質量で除して比表面積を求めた。
〔消臭粒子の平均粒径〕
機能性粒子をヘキサンあるいは水に分散させた状態でコールターカウンター(Coulter Corporation製)により体積平均粒子径の測定を行った。
<実施例1>
図1に示す如き生理用ナプキン(防水シート、粘着部は具備せず)を次のようにして作製し、得られたナプキンを実施例1のサンプルとした。
針葉樹パルプ(NBKP)70質量部とクリンプ構造を有するパルプ(商品名:HighBulk Additive(以下HBAと称す)、ウエハウザー(株)製)30部を水中で攪拌混合し、水溶性結合剤として、ポリビニルアルコール(以下、PVAと称す)(商品名:ゴーセノール p−250、日本合成化学(株)製)5部及びジアルデヒドデンプン(商品名:カルダス、日本カーリット(株)製)10部をそれぞれ水中に分散し、これらを抄紙し、乾燥した後、秤量25g/m2の嵩高紙を得た。
得られた紙を、含水率100%(紙の自重と同じ質量の水を含んだ状態)に調整し、吸水ポリマー(サンダイヤポリマー製、商品名、IM930)50g/m2を散布し、同様に調整した嵩高紙を積層して、2枚の嵩高紙の間に吸水性ポリマーが挟みこまれた吸収体を得た。上記、嵩高紙と吸水性ポリマーは、吸水性ポリマーの粘着性あるいは嵩高紙に含まれるPVAによって固定されている。得られた吸収体と、特に記載のない限りは、花王(株)製生理用ナプキン(商品名:スーパースリムガード長時間しっかり昼用)における他の材料を用い、生理用ナプキンを作製した。
フラップのバックシート上に、ホットメルト5g/m2をカーテンコーターで塗工し、金属イオン捕捉剤としてクエン酸三ナトリウム二水和物(関東化学製 特級)50g/m2を長さ40mm、幅25mmにわたって散布し、同様にホットメルトを塗工したサイドシート31で挟み込んだ。サイドシート31は、スパンボンド(20g/m2、耐水圧2.4g/cm2)を用い、バックシートには、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.925g/cm3)からなる坪量20g/m2のフィルムを用いた。このとき、フラップの基底部の長手方向長さL1は90mm、先端部の長手方向長さL2は50mmであった。基底部から先端部への幅方向長さW1は40mmであった。
<実施例2>
吸収体として、開繊したフラッフパルプ100質量部と吸収性ポリマー100質量部を気流中で均一混合したものを積繊して、合計坪量100g/m2の積繊体を得た。積繊体を、ホットメルト粘着剤をスプレー塗工した坪量16g/m2のティッシュペーパーで包みこんだ。得られた吸収体は、幅70mm、長さ210mmに切断して使用した。
得られた吸収体と、花王(株)製軽失禁パッド(商品名:フリーデイデオドラントライナー中量用)における吸収体を除く他の材料を用い、バックシートの形状を実施例1の生理用ナプキンと同様の形状として軽失禁ライナーを作製した。
また、フラップに配する機能性物質をゼオライトに変更した。ホットメルトの塗工量を3g/m2、消臭粒子の散布量を50g/m2とした以外は実施例1と同様にして軽失禁パッドを得た。
<実施例3>
実施例2のフラップに配する機能性物質を上記合成例の消臭粒子に変更した。ホットメルトの塗工量を3g/m2、消臭粒子の散布量を10g/m2とした以外は実施例1と同様にして軽失禁パッドを得た。
<実施例4>
フラップとしては、以下に示す肌面側シートと裏面側シートとをホットメルトによって接着したものを用いた。
肌表面側シートとしては、二層構造の不織布、すなわち上層は繊維径3.3dtex、繊維長51mm、坪量15g/m2であり、下層は繊維径5.5dtex、繊維長51mm、坪量15g/m2であって、上下層の繊維組成は、芯がポリプロピレン(m.p.160℃)、鞘がポリエチレン(m.p.130℃)の芯鞘構造の繊維を用いて、エアスルー法により製造したものを用いた。
一方、裏面側シートとしては、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.925g/cm3)40質量部および炭酸カルシウム60質量部を溶融混練後、フィルム状に押し出し、縦1軸方向に2.5倍延伸し、開孔処理を施した透湿フィルム(坪量20g/m2、透湿度2.1g/100cm2・hr)のものを用いた。
なお、ホットメルトは裏面側シート側にスロットコーター方式により20g/m2で塗工し、該ホットメルト上に、各フラップ各々に金属イオン捕捉剤としてクエン酸3ナトリウム0.3gずつを配し、裏面側シート側にスパイラルスプレー10g/m2を塗布した肌側シートを重ねて、フラップに金属イオン捕捉剤を配した。
次に、フラップ基底部において、上記の肌面側シートと裏面側シートとをヒートシール〔シール温度(設定温度、150℃)〕により、5mm幅の液遮断部を直線状に形成した。得られた生理用ナプキンは、製品外周を所定の形状に切断し、かつ、周縁部を幅4mmでヒートシールし、これにより、金属イオン捕捉剤がヒートシール部で囲まれた構造を形成した。
<比較例1>
実施例1の生理用ナプキンに対して、機能性粒子を入れずに作製した。
<比較例2>
実施例1の吸収体を作製する際に、吸水ポリマーと一緒に金属イオン捕捉剤(クエン酸三ナトリウム)を散布することで、吸収体中に金属イオン捕捉剤を配した以外は実施例1と同様にして生理用ナプキンを得た。
<比較例3>
実施例2の吸収体を作製する際に、吸水ポリマーと一緒にゼオライトを散布する以外は実施例2と同様にして軽失禁パッドを得た。
〔吸収性能評価1〕
実施例1および比較例1、比較例2の生理用ナプキンに関して、脱繊維馬血を用いて以下の評価を行った。
吸収体と同じ面積を有する厚さ3mmのアクリル板の中央部に、内径10mmの孔を開け、その周りを覆うように内径15mmの円柱を立てた。
アクリル板の両端に各5g/cm2の荷重となるように錘を載せた。円柱部に脱繊維馬血(日本バイオテスト社製、適宜血漿を足して粘度を8cPに調整)6gを約1秒で注入した。吸収後、3分間その状態を保持した。次いでアクリル板と重りを外し、生理用ナプキンの肌当接面上に、7cm×10cmで坪量30g/m2の吸収紙(市販のティッシュペーパー)を10枚重ねたものを載せた。更にその上に圧力が660Paになるように重りを載せて2分間加圧した。加圧後、吸収紙10枚を取り出し、加圧前後の吸収紙の重さを測定して、吸収紙に吸収された血液量を求めた。この値を、生理用ナプキンから戻った血液の液戻り量とした。
測定した液戻り量を、下記評価基準により3段階評価し、その結果を下記表1に示した。
〔評価基準〕
液戻り量
○:1.0g未満
△:1.0g以上1.5g未満
×:1.5g以上
〔洗浄性の評価法〕
生理用ナプキン1は、下記手順1〜3に従って洗浄性の評価を行った。
手順1:生理用ナプキンの表面層側から該生理用ナプキンに馬脱繊維血液12gを注入し、室温25℃の環境下で30分間放置後、トップシート上に付着した血液を略覆うようにフラップを折り返す。水温25℃、硬度5°DHの水で、前記フラップを包み込むように手で握り、水をかけながら3分間もみ洗いする。しかる後、該生理用ナプキンを手で絞り、ナプキン内部に含まれている水を可能な限り絞り出す。
手順2:前記手順1で得られた湿潤状態の生理用ナプキンの表面層側における、血液によって赤色に染まった赤色部分の最も赤みの強い点5箇所について、分光色差計を用いて赤色度合いa*値を測定する。
手順3:前記手順2で得られた5つの測定値から最大値及び最小値を除いた3つの測定値の平均を、生理用ナプキンの赤色度合いa*値とする。
前記手順1〜3に従って得られたa*値は、金属イオン捕捉剤を含有することによってナプキンが有するようになった被水洗能の優劣を評価する尺度となるものであり、a*値が小さいほど、赤色部分の赤色の度合いが低く、血液が洗浄によってきれいに洗い流されていることを意味する。金属イオン捕捉剤を含有しているナプキンであっても、a*値が7を越える場合には、吸収された経血等がきれいに洗い流されておらず、実用上充分な被水洗能を有しているとは言い難い。これに対し、上述の如き構成を有する図1及び2にそれぞれ示す実施形態のナプキン1は、a*値が7以下であり、実用上充分な被水洗能を有している。
前記手順1〜3において、ナプキンに注入する血液としては馬の血液を用いた。より具体的には、(株)日本バイオテスト研究所製の馬脱繊維血液を用いた。この馬脱繊維血液の粘性は、東機産業(株)製の(B型)粘度計TVB−10M(商品名)による測定(測定温度25℃、ロータ Lアダプタ)で、15mPa・S未満である。
また、前記手順1〜3において、ナプキンの洗浄に用いる水としては、電気伝導度1μS/cm以下のイオン交換水に塩化カルシウムと塩化マグネシウムを溶解することにより調製される水で、カルシウムイオンとマグネシウムイオンとの含有比(カルシウムイオン:マグネシウムイオン)が7:3で且つドイツ硬度が5°DHの水を用いた。
尚、使用済みの生理用ナプキンを水洗する習慣がある国の一つである、インドネシアの生活用水は、地域によってその硬度が異なるが、前記手順1〜3で用いるドイツ硬度5°DHの水は、少なくともインドネシアの一部で使用されている生活用水と略同じである。
また、前記手順1において、血液を注入されたナプキンを洗浄前に30分間放置する環境は、気温25℃、湿度60%とした。
ナプキンの洗浄は、手で行い、「一方の手で100gの水道水をナプキンにかけ、他方の手で該ナプキンを絞る動作」を10秒間に3回繰り返した。即ち、10秒間に行う動作は、「水をかける→ナプキンを絞る→水をかける→ナプキンを絞る→水をかける→ナプキンを絞る」である。従って、前記手順1においてナプキンの3分間洗浄に使用する水の量は、水をかける動作1回で使用する水の量が上述したように100gであるので、およそ(100×3×6×3=)5400gである。前記式において、100×3は、10秒間に使用する水の量、100×3×6は、1分間に使用する水の量に相当する。
ナプキンに水道水をかけるときはビーカー等を利用し、水道水をかけている最中はナプキンを絞らないようにした。手順1において、ナプキンを3分間洗浄した後で該ナプキンを手で絞るときの圧力、即ち、手の握力は、通常、10〜15kg程度である。
赤色部分を測定する際は、最も赤みの強い点5箇所を測定した。なお、この5箇所は目視又は画像処理ソフト等によって選択した。赤色部分の赤色度合いa*値を測定する際は、外光が入らないように、測定サンプルと分光色差計とを隙間なく密接させた。分光色差計としては、日本分光製の簡易型分光色差計「NF333」(ペン型検出器)を用いることができる。
測定した赤色度合いa*値を、下記評価基準により3段階評価し、その結果を下記表1に示した。
〔評価基準〕
洗浄性
○:a*値が7未満である。
△:a*値が7以上10未満である。
×:a*値が10を超える。
実施例2および実施例3、比較例3の軽失禁パッドに関して、生理用食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液。調整にはイオン交換水を用いる。)を用いて以下の評価を行った。
吸収体と同じ面積を有する厚さ3mmのアクリル板の中央部に、内径10mmの孔を開け、その周りを覆うように内径15mmの円柱を立てた。
アクリル板の両端に吸収体にかかる圧力が2kPaとなるように錘を載せた。円柱部に着色した生理用食塩水を60g注入した。着色には赤色1号を用い、色素の添加量は50ppmとする(生理食塩水10リットルに対して0.5g)。注入完了から10分後に、アドバンテック社製のろ紙No.4Aを10枚重ねたものを軽失禁パッド上に置いた。ろ紙の上から5.15kPaの圧力を2分間加えてろ紙に生理食塩水を吸収させた。ろ紙の質量を測定し、質量の増加分を液戻り量とした。測定は3点行った。
測定した液戻り量を、下記評価基準により3段階評価し、その結果を下記表1に示した。
〔評価基準〕
液戻り量
○:0.3g未満
△:0.3g以上0.5g未満
×:0.5g以上
〔消臭能の評価方法〕
実施例2および実施例3、比較例3の軽失禁パッドに関して、以下の評価を行った。
成人男性5名の尿を各100ml混合した人尿500mlを調整する。前述のようにして得られた各モデル吸収性物品に人尿30gを吸収させ、フラップを折り曲げて、吸収面を覆い、製品長手方向にほぼ均等に3つ折にした状態で、容積1.2リットルの密閉容器(タイトボックスNo.3:蝶プラ工業株式会社製、商品名)中に素早く入れて気密状態にした。60分後に該容器の蓋を開け、容器中の臭いを5名のモニターに評価させた。その評価基準は以下の通りである。5人の評価の平均を算出し、その値を臭気強度の官能値とした。官能値は、その値が小さいほど臭気が弱いことを意味する。なお、使用した人尿は、実施例及び比較例で全て同じものを用いた。評価結果を下記表1に示す。
〔評価基準〕
下記基準に従って、各人に評価してもらい、平均値を算出した。
3.0;尿特有の匂いを強く感じる。
2.0;尿特有の匂いを感じる。
1.0;匂いを感じるが、尿臭の匂いとは感じられない。
0.0;匂いがしない。
平均値が2以下であれば尿のにおいを感じず、消費者調査において消臭性能に対する評価は高くなることがわかっている。
Figure 2009213719
表1の結果から明らかなように、機能性物質を有していない比較例1では液戻りは少ないものの洗浄性に劣り、吸収体中に金属イオン捕捉剤を配した比較例2では洗浄性は優れるものの液戻りがあり、吸収体中に消臭剤を配した比較例3では液戻りがあり、しかも消臭作用が失活して消臭性能も劣ることがわかった。比較例2及び3において液戻りが起きた理由としては、排泄液の吸収に伴い金属イオン捕捉剤から金属イオンが溶出し、吸水ポリマーの性能を低下させたものと推定される。
これらに対し、フラップに機能性物質を配した実施例1〜3では、機能性物質によって吸収性能が阻害されることなく、かつ機能性物質が失活することなく洗浄性または消臭性に優れることがわかった。
図1は、本発明の吸収性物品の好ましい一実施態様(生理用ナプキン)の平面図である。 図2は、本発明の吸収性物品の別の好ましい一実施態様(生理用ナプキン)の平面図である。 図3は、図2のA−A線部分拡大断面図である。
符号の説明
1 吸収性物品(生理用ナプキン)
10 本体
11 トップシート
12 バックシート
13 吸収体
20 フラップ
21 液拡散防止手段
30 後部フラップ
31 サイドシート
32a、32b エンボス列
41 外周縁部
50 機能性物質

Claims (6)

  1. 液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、及び前記両シートの間に挟まれた吸収体を有する本体と、該本体の左右両側縁から幅方向外方に延設されるフラップとを備えた吸収性物品であって、
    前記フラップに、液及び/又は液中の成分と作用する非膨潤性の機能性物質を有することを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記機能性物質が、金属イオンの捕捉能を有する物質である、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記機能性物質が、消臭を有する物質である、請求項1記載の吸収性物品。
  4. 前記フラップが、肌面側シート、裏面側シート及び機能性物質担持シートからなる、請求項1記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体と前記フラップとの間に液拡散防止手段が設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記機能性物質が、前記液拡散防止手段よりも幅方向外側に配されている、請求項5記載の吸収性物品。
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