JPH09509870A - 臭気制御のためトップシートの中に抗菌剤を含有する吸収性製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明による吸収性製品は、体液すなわち汗によって生じる臭気を最小限に成す製品において、透液性トップシートと、不透液性バックシートと、前記トップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コアと、任意成分として、製品の吸収性と臭気制御機能とを遂行するに適した状態に製品を支持する手段とを含み、ここに、トップシートは重金属イオンを含浸された有効量のゼオライトを含有する開孔化プラスチックフィルムを含む。本発明の製品は、汗などの体外体液と接触する事のできるトップシート表面積を増大し、抗菌性活性物質を着用者の皮膚に対して最も近く配置し、活性物質が発汗悪臭の形成を最小限に成す事によってこの悪臭を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】 臭気制御のためトップシートの中に抗菌剤を含有する吸収性製品 技術分野 本発明は臭気制御の改良のため、すなわち悪臭の形成を防止する事により発汗 臭を減少させるため、生理用品の開孔化(apertured)プラスチックフィルムトッ プシートの中に、重金属を含浸されたゼオライトを含有させることに関するもの である。開孔化トップシートの中に抗菌剤を配置する事により、この抗菌剤は着 用者の皮膚上で生じる汗に対してできるだけ近くに配置される。 発明の背景 業界公知の種々の流体吸収性構造体は血液、尿、月経および類似物などの体液 を吸収し、衛生的であり、使用時快適である。この型の使い捨て製品は一般に流 体透過性トップシート材料と、流体吸収性コアと、流体不透過性バックシート材 料とを含む。この種の製品をさらに快適にし使いやすくするため、種々の形状、 サイズおよび厚さの製品が開発されている。 生理用製品における臭気制御が多年にわたって研究されている。多くの体液が 不快な臭いを有し、あるいは長時間空気および／またはバクテリアと接触した時 に不快臭を発生する。 多機能製品が業界公知であり、すぐれた臭い消し効果を有すると主張されてい る。多くの場合、多機能製品は発汗臭を除去しない。 種々の臭気制御剤が文献に記載されている。米国特許第２，６９０，４１５号 は、例えば月経に対する臭気吸収性媒体粒子を接着剤によって透過性ウエブの間 隙に均一に固着した構造を記載している。粒状カーボン、シリカゲルおよび活性 アルミナが挙げられている。粒子の移動が避けられシートが可撓性であると主張 されている。 特にユニオン・カーバイドのパンフレット（Ａ．Ｊ．ジョッフル、１９８８） の中に、オシメと生理用品との中に使用されるＡＢＳＣＥＮＴＳ（ユニオン・カ ーバイドから市販される臭気制御分子ふるい）が注目されている。前記のパンフ レットによれば、ユニオン・カーバイドのマーケット・リサーチがこの種の製品 の潜在的可能性を示している。米国特許第４，７９５，４８２号および第４，８ ２６，４９７号は、一般に臭気制御剤として使用され、特に生理用製品において 使用されるＡＢＳＣＥＮＴＳに関するものである。 ゼオライト、カーボンなどの材料は体液に組合わされた多くの臭気を効率的に 制御するが、発汗臭に対する最適制御を生じない。さらに汗がパッドの上部にし ばしば残存する。従って本発明は抗菌活性物質をトップシートの中に配置する事 により、この活性物質を発汗部位にできるだけ近く配置する。 開孔化トップシートは排泄された流体を吸収性コアの中までトップシートを迅 速に通過させるなどの利点を示す。またこれらのトップシートは、それ自体が流 体を吸収せず、またトップシートを通しての流体の逆流によって生じる再湿潤を 防止するように設計されているので、着用者に衛生的な面を与え着用者の快適さ を増進する。最後に開孔化トップシートは、体液の接触する面積を増大させる。 従って本発明の目的は、活性物質を着用者の皮膚に近く配置しまた臭気物質と 接触するトップシートの表面積を増大する事により発汗臭気制御を改良するトッ プシートを備えたパンティライナおよび／または生理用ナプキンなどの製品を提 供するにある。 発明の概要 従って、本発明は体液すなわち汗によって生じる臭気を最小限に成す、次のも のを含む製品を提供するものである。 Ａ．透液性トップシートと、 Ｂ．不透液性バックシートと、 Ｃ．前記トップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コアと、 Ｄ．任意に、製品の吸収性と臭気制御機能を遂行するに適した状態に製品を支 承する手段とを含み、ここに、トップシートは重金属イオンを含浸された有効量 のゼオライトを含有する開孔化プラスチックフィルムを含み、好ましくは前記開 孔化プラスチックフィルムは、開孔化・成形(formed)・熱可塑性フィルム、開孔 化・ハイドロ成形フィルム、網状熱可塑性フィルム、熱可塑性スクリムおよびそ れらの混合物から成るグループから選定され、さらに好ましくはトップシートは 繊維状の外観と触感を示し不透液性プラスチック材料から成る弾性三次元ウエブ から成り、前記ウエブは第１面と第２面とを有し、前記第１面は複数の開孔をそ の中に備え、各開孔は前記第１面において相互に接続された相互に交差する複数 の繊維状要素によって画成され、さらに各繊維状要素はその長手方にそって実質 的に均一なＵ形断面を示し、前記断面は第１面の平面におけるベース部分と前記 ベース部分の両縁に接合された側壁部分とを含み、前記側壁部分は全体としてウ エブの第２面の方向に延在し、相互に交差する側壁部分がウエブの第１面と第２ 面との間において相互に接続され、相互接続された側壁部分が第２面の面に対し て相互に実質的に同時的に終わるように成される。好ましくは重金属イオンを含 浸されたゼオライトはトップシート材料を通して均一に分布される。 本発明の製品は汗などの体外体液と接触するトップシート表面積を増大させ、 抗菌活性物質を着用者の皮膚に最も近く配置し、この活性物質が発汗悪臭の形成 を最小限に成す事によってこの悪臭を低減させる。 図面の簡単な説明 本明細書は本発明の特徴を指摘し請求するクレームに終わるが、下記の説明は さらに本発明を図示説明するためのものである。付図において、 第１図は抗菌剤を含有する身体接触開孔化トップシートを含む本発明の生理用 ナプキンの一部を破断して示す展開平面図、 第２図は抗菌剤を含有する開孔化トップシートを成す吸収性製品の断面図、ま た 第３図は第１図と第２図に図示の型の三次元トップシートの一部の拡大写真で ある。 発明の詳細な説明 本発明は、体液すなわち汗によって生じる臭気を最小限に成す、次のものを含 む製品に関する。 Ａ．透液性トップシートと、 Ｂ．不透液性バックシートと、 Ｃ．前記トップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コアと、 Ｄ．任意に、製品の吸収性と臭気制御機能を遂行するに適した状態に製品を支 承する手段とを含み、ここに、トップシートは有効量の、好ましくは約０．０５ ％乃至約４％、さらに好ましくは約０．５％乃至約２％の重金属イオンを含浸さ れたゼオライトを含有する開孔化プラスチックフィルムを含み、好ましくは前記 開孔化プラスチックフィルムは、開孔化・成形・熱可塑性フィルム、開孔化・ハ イドロ成形フィルム、網状熱可塑性フィルム、熱可塑性スクリムおよびそれらの 混合物から成るグループから選定され、さらに好ましくはトップシートは繊維状 の外観と触感を有し不透液性プラスチック材料から成る弾性三次元ウエブから成 り、前記ウエブは第１面と第２面とを有し、前記第１面が複数の開孔をその中に 備え、各開孔は前記第１面において相互に接続された相互に交差する複数の繊維 状要素によって画成され、さらに各繊維状要素はその長手方にそって実質的に均 一なＵ形断面を示し、前記断面は第１面の面に配置されたベース部分と前記ベー ス部分の両縁に接合された側壁部分とを含み、前記側壁部分は全体としてウエブ の第２面の方向に延在し、相互に交差する側壁部分がウエブの第１面と第２面と の間において相互に接続され、相互接続された側壁部分が第２面の面に対して相 互に実質的に同時的に終わるように成される。 好ましくは前記金属イオンは銀、亜鉛、銅およびその混合物から成るグループ から選定される。トップシートゼオライトは、Ａ−型ゼオライト（SiO₂/Al₂O₃=1 .4 - 2.4）、Ｘ−型ゼオライト（SiO₂/Al₂O₃=2 - 3）、およびＹ−型ゼオライト （SiO₂/Al₂O₃=3 - 6）、およびその混合物から成るグループから選定される。好 ましいゼオライトは合成Ａ−型ゼオライト、Ｘ−型ゼオライトおよびその混合物 である。 本発明の製品のトップシート中のゼオライト担体は全体的電気的中性を生じる 対応のカチオンＭと組合わされたアルミネート／シリケートフレームワークを含 む。実験的にゼオライトフレームワークは下記のように表わされ、 xAlO₂・ySiO₂ また電気的中性ゼオライトは下記のように表わされる。 x/n M．x AlO₂．y SiO₂．z H₂O ここに、ｘとｙはそれぞれ整数、Ｍはイオン交換性金属イオン、これは通常一価 または二価金属イオン、またｎは金属原子価とする。この経験式に示されるよう に、ゼオライトは水和水（ｚＨ₂Ｏ）を含むことができる。 トップシートゼオライトは、Ａ−型ゼオライト（SiO₂/Al₂O₃=1.4 - 2.4）、Ｘ −型ゼオライト（SiO₂/Al₂O₃=2 - 3）、およびＹ−型ゼオライト（SiO₂/Al₂O₃=3 - 6)、およびその混合物から成るグループから選定される。好ましいゼオライ トは合成Ａ−型ゼオライト、Ｘ−型ゼオライトおよびその混合物である。 前記のゼオライトソースのほか、約２％の銀／亜鉛混合物を含有するポリエチ レン（低密度）フィルムがカネボウＵＳＡから LDPE BactikillerR AZ Film の 商標で市販されている。 任意成分として、本発明の製品の吸収性コアは、製品あたり有効量の、好まし くは製品あたり約０．０１ｇ乃至約１５ｇ、さらに好ましくは０．１ｇ乃至約１ ０．０ｇの、下記から成るグループから選定される臭気制御助剤を含むことがで きる。 Ａ．ゼオライト、 Ｂ．活性炭、 Ｃ．シリカゲル、 Ｄ．水分活性化カプセル香料、 Ｅ．シクロデキストリン、 Ｆ．活性化アルミナ、および Ｇ．その混合物。 本発明の製品は業界公知の成分によって構成する事ができる。生理用品の組立 て法および組立て装置も業界公知である。以下、本発明を図面に示す実施例につ いて詳細に説明するが本発明はこれに限定されない。 本明細書において、用語「吸収性製品」とは、身体の排泄物を吸収し収容する 装置、さらに詳しくは身体から排出される種々の排泄物を吸収し収容するため着 用者の身体に当接または近接して配置される装置を言う。「一体的」製品とは、 別個のホルダーまたはライナなどの別個に操作される部品を必要としないように 統合され一体を成すように結合された別個部品から成る吸収性製品を言う。本発 明の一体的使い捨て吸収性製品の好ましい実施態様は第１図に図示の月経パッド 、生理用ナプキン２０である。用語「生理用ナプキン」とは、婦人によって一般 に泌尿生殖器領域の外部にある外陰部に近接して使用され、着用者の身体から排 出 される月経流体及び他の腟部排泄物（例えば、血液、月経および尿）を吸収し収 容する吸収性製品を言う。着用者の前庭の内部に一部および外部に一部配置され る陰唇間装置も本発明の主旨の範囲内にある。本明細書において、「外陰部」と は外部から見える女性性器を言う。しかし本発明は、パンティライナなどの他の 女性用衛生パッドまたは月経パッド、または失禁パッドなどのその他の吸収性製 品などにも適用される。 第１図は本発明による生理用ナプキン２０を平坦状態で示し、その内部構造を 明瞭に示すために構造の一部を破断し、生理用ナプキンの着用者に対向しまたは 接触する部分を観察者の側に向けた平面図である。第１図に図示のように、生理 用ナプキン２０は好ましくは透液性トップシート２２と、トップシート２２に接 合された不透液性バックシート２３と、吸収性コア２４と、トップシート２２と バックシート２３との間に配置された第２トップシート２７とを含む。 生理用ナプキン２０は両面、すなわち身体接触面または「身体面」２０ａと、 衣類面２０ｂとを有する。第１図の生理用ナプキン２０はその身体面２０ａから 見た平面図である。生理用ナプキン２０が着用された時に、身体面２０ａは着用 者の身体に隣接配置されるが、衣類面２０ｂは反対側に配置され着用者の衣類に 隣接配置される。生理用ナプキン２０は２つの中心線、すなわち長手方中心線Ｌ と横方向中心線Ｔとを有する。本明細書における用語「長手方」とは、生理用ナ プキンを着用した時に直立着用者の身体を右半分と左半分とに二分する垂直面に 対して全体として整列した（例えばこの垂直面に対してほぼ平行な）生理用ナプ キンの面の線、軸線または方向を言う。用語「横断方向」または「横方向」は相 互に互換用語であって、生理用ナプキン２０の面において前記長手方方向に対し てほぼ垂直な線、軸線または方向を言う。また第１図は生理用ナプキン２０が外 周部３０を有する事を示し、この外周部は生理用ナプキンの外側縁によって画成 され、長手方縁を３１とし、横方向縁を３２とする。 トップシート、バックシートおよび吸収性コアは種々の公知の構造に組立てら れるが（いわゆる「管状」製品またはサイドフラップ製品を含む）、この生理用 ナプキン構造は米国特許第４，９５０，２６４号、米国特許第４，４２５，１３ ０号、米国特許第４，３２１，９２４号および米国特許第４，５８９，８７６号 に記載されている。これらの各特許をここに引例とする。 第１図に図示の生理用ナプキン２０の好ましい実施態様において、トップシー ト２２とバックシート２３は吸収性コア２４より全体として大きな長さと幅サイ ズを有する。トップシート２２とバックシート２３は吸収性コア２４の縁を越え て延在し、生理用ナプキンの外周部のみならず側面フラップまたはウィング３４ を形成している。 第２図は第１図の２−２線にそった生理用ナプキンの断面図である。この第２ 図はトップシート２２の直下に配置された第２トップシート２７を示す。ファス ナー手段３６とリリースライナ３７は、生理用ナプキンが所望の機能を遂行でき るようにこの生理用ナプキンを所定位置に保持する。 第３図は本発明の三次元繊維状透液性プラスチックトップシート２２の好まし い実施態様の倍率２７倍の拡大平面写真である。第３図の写真に見られるように 、ウエブの繊維状外観は繊維状要素の連続体から成り、繊維状要素の各端部が少 なくとも１つの他の繊維状要素に対して接続されている。この繊維状プラスチッ クトップシート２２は特に第１図に図示の型の生理用ナプキンのトップシートと して使用するのに適している。第３図はトップシート２２の身体面２０ａを示す 。繊維状外観を呈するトップシート２２は毛管ネットワークの規則的連続体を有 する三次元的微細構造を成し、この毛管ネットワークは生理用ナプキンの上側面 または身体面２０ａから下側面または衣類面２０ｂまで連続的に減少するサイズ を有し、隣接毛管ネットワークの間に液体を横方向に搬送する事なくトップシー トの身体面２０ａから衣類面２０ｂまで急速に搬送させる。 第３図に全体として示す型の代表的毛管ネットワークは、複数の一次繊維状要 素によって形成される最上部毛管開口３８を有する。 トップシート２２は形状合致性で、柔らかな感触を有し、着用者の皮膚に対し て非刺激性である。さらにトップシート２２は透液性であって、液体（例えば月 経および／または尿）をその厚さを通して容易に透過させる事ができる。適当な トップシート２２は、開孔化・成形・熱可塑性フィルム、開孔化・プラスチック フィルム、開孔化・ハイドロ成形熱可塑性フィルム、網状熱可塑性フィルム、お よび熱可塑性スクリムから製造される。本発明のトップシートは米国特許第４， ３４２，３１４号の、特に４欄、４１行から６欄、４４行までに詳細に説明され ている。本発明のトップシートを製造する好ましい方法は、米国特許第４，６３ ７，８１９号および米国特許第４，８３９，２１６号に詳細に記載され、これを 引例とする。 本発明の開孔化・トップシートは身体の排泄物に対して透過性であるが、しか も非吸収性であり、またこの液体を逆流させて着用者の皮膚を再び濡らす傾向が 少ない。従って、身体と接触する開孔化・トップシートの表面は乾燥しており、 従って身体の汚れを減少させまた着用者の快適な触感を生じる。 他の成形フィルムが米国特許第３，９２９，１３５号、米国特許第４，３２４ ，２４６号、米国特許第４，４６３，０４５号および米国特許第５，００６，３ ９４号に詳細に記載され、これらの各特許を引例とする。本発明の他の好ましい トップシートは、前記の特許のいずれか１つまたは複数に記載の成形フィルムで あって、オハイオ州、シンシナチのプロクター ＆ ギャンブル・カンパニーに よって生理用ナプキン用”DRI-WEAVE”として市販されているものである。 本発明の好ましい実施態様において、トップシートの身体面は親水性であって 、親水性でない場合よりも急速に液体を伝達する事ができる。これは月経液およ び汗が吸収性コアによって吸収される事なくトップシートから流れ落ちる傾向を 減 少させる。好ましい実施態様において、米国特願第０７／７９４，７４５号に記 載のように成形フィルムのトップシートのポリマー材料の中に界面活性剤を合体 させる。この特願を引例とする。 あるいは前記の米国特許第４，９５０，２５４号に記載のようにトップシート の身体面を界面活性剤によって処理する事によって親水性とする事ができる。こ の特許を引例とする。 吸収性コア２４は液体（例えば月経および／または尿）を吸収または保持する 事のできる任意の吸収性手段とする事ができる。吸収性コア２４は種々の形状に （例えば長方形、楕円形、砂時計型、ドッグボーン型、非対称型などに）、また 一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕木材パルプなど種々の生理用ナプキンおよび その他の吸収性製品に一般に使用される各種の液体吸収性材料から製造する事が できる。適当なその他の吸収性材料の例は、クレープされたセルローズの詰め物 、コフォーム(coform)を含むメルトブローンポリマー、化学的に剛化され変成さ れまたは架橋結合されたセルローズ繊維、クリンプされたポリエステル繊維など の合成繊維、泥炭こけ、ティシュラップおよびティシュラミネートを含むティシ ュ、吸収性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材料、ま たはこれらの材料と同等の材料または組合わせ、またはその混合物を含む。吸収 性コアの形状および構造は種々とする事ができる（例えば吸収性コアは種々のキ ャリパー区域を有する事ができる）（例えば中央部において厚くする事ができる ）。また親水性勾配、超吸収性勾配、または低密度、低平均坪量の収得区域を備 え、または１つまたは複数の層または構造を含む事ができる。しかし吸収性コア の全体吸収容量は生理用ナプキンの設計装入量および所望の用途と両立しなけれ ばならない。さらに吸収性コアのサイズおよび吸収容量は、失禁パッド、パンテ ィーライナー、通常の生理用ナプキンまたは夜間用生理用ナプキンなど種々の用 途に対応するように変動する事ができる。 本発明の吸収性コアとして使用される吸収構造の例は米国特許第４，９５０， ２６４号に記載され、この特許を引例とする。本発明の吸収性コアの好ましい実 施態様は、製品あたり有効量の、好ましくは製品あたり約０．０１ｇ乃至約１５ ｇ、さらに好ましくは０．１ｇ乃至約１０．０ｇの、下記から成るグループから 選定される臭気制御助剤を含む。 Ａ．ゼオライト、 Ｂ．活性炭、 Ｃ．シリカゲル、 Ｄ．水分活性化カプセル香料、 Ｅ．シクロデキストリン、 Ｆ．活性化アルミナ、および Ｇ．それらの混合物。 バックシート２３とトップシート２２は吸収性コア２４のそれぞれ衣類面と身 体面に隣接して配置され、好ましくは吸収性コアに対してまた相互に、業界公知 の取り付け手段（図示されず）によって接合される。例えばバックシート２３お よび／またはトップシート２２は吸収性コア２４に対してまたは相互に、均一な 接着剤連続層、パターン層、または別々の線、螺旋またはスポットの列によって 固着する事ができる。満足である事の発見された接着剤は、ミネソタ州、セント ポールのＨ．Ｂ．フラーカンパニーによって商品名ＨＬ−１２５８またはＨ−２ ０３１で製造されている。取り付け手段は好ましくは、米国特許第４，５７３， ９８６号に記載のような接着剤フィラメントの開放型パターンネットワークとし 、この特許を引例とする。開放型パターンネットワークの取り付け手段の一例は 、米国特許第３，９１１，１７３号、米国特許第４，７８５，９９６号および米 国特許第４，８４２、６６６号に記載の装置および方法に示されるように、数本 の接着剤フィラメント線を螺旋パターンに巻き込んだ手段を含む。これらの各特 許 を引例とする。あるいはこの取り付け手段は加熱接合、加圧結合、超音波結合、 動的機械的結合、またはその他適当な取り付け手段、または業界公知のようなこ れらの取り付け手段の組合わせとする事ができる。 バックシート２３は液体（例えば月経および／または尿）に対して不透過性で あって、薄いプラスチックフィルムから製造される事が好ましいが、他の可撓性 不透液性材料を使用する事もできる。この場合、用語「可撓性」とは柔らかで人 体の全体形状および輪郭に容易に合致する材料を言う。バックシート２３は、吸 収性コア２４の中に吸収された排泄物がパンツ、パジャマおよび下着など生理用 ナプキン２０と接触する製品を濡らす事を防止する。バックシート２３は織成材 料または非織成材料、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムな どのポリマーフィルムまたはフィルムを塗布された不織布材料などの複合材料を 含む。好ましくはバックシートは約0.012mm（0.5ミル）乃至約0.051mm（2.0ミル ）の厚さを有するポリエチレンフィルムである。ポリエチレンフィルムの例は、 オハイオ州、シンシナチのクロペイ・コーポレーションによって商標Ｐ１８−０ ４０１のもとに市販され、またインディアナ州、テールホートのエチル・コーポ レーション、ビスクイーン・ディビジョンから商標ＸＰ−３９３８５のもとに市 販されている。バックシートは好ましくはさらに布様外観を与えるために好まし くはエンボス処理および／またはマット(matte)仕上げされる。さらにバックシ ート２３はなお排泄物の通過を防止しながら、吸収性コア２４から蒸気を脱出さ せる事ができる（すなわち、呼吸性）。 生理用ナプキン２０はその使用に際して、業界公知のような任意の支持手段、 ファスナー手段または取付け手段３６によって定位置に保持される。好ましくは 、生理用ナプキンは着用者の下着またはパンティの中に配置され、接着剤などの ファスナーによってそこに固着される。接着剤は、生理用ナプキンをパンティの 股部分に対して固着する手段を成す。従ってバックシート２３の外側面の一部ま た は全部が接着剤によって被覆される。この目的のために業界公知の任意の接着剤 を使用する事ができるが、感圧接着剤が好ましい。適当な接着剤は、オハイオ州 、コロンバス、センチュリー・アドヘッシブズ・インコーポレイテッドによって 製造されるセンチュリー Ａ−３０５−ＩＶ、およびＮＪ、ブリッジウオータ、 ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル・カンパニーによって製造されたＩｎ ｓｔａｎｔ Ｌｏｃｋ３４−２８２３である。生理用ナプキンを使用位置に配置 する時、感圧接着剤が使用前に乾燥しまたはパンティの股部分以外の面に接着す る事を防止するため、接着剤は代表的には着脱自在のリリースライナ３７によっ て被覆される。また適当なリリースライナは前記の米国特許第４，９１７，６９ ７号の中に記載されている。この場合、このような目的のために一般に使用され る任意の市販リリースライナを使用する事ができる。適当なリリースライナの例 はBL30MG-A Silox E1/0 およびBL30MG-A Silox 4P/0 であって、いずれもＷＩ 、メナシャのアクロシル・コーポレーションによって製造されている。このリリ ースライナを除去し次に接着剤がパンティと接触するように生理用ナプキンをパ ンティの中に配置する事によって本発明の生理用ナプキンが使用される。接着剤 は生理用ナプキンをその使用中、パンティ中のその位置に保持する。 本発明の好ましい実施態様において、生理用ナプキンは２つのフラップ３４を 有し、各フラップは吸収性コアの側面縁に隣接しこの側面縁から横方向に延在す る。これらのフラップは、着用者のパンティの縁と大腿との間に配置されるよう に、股区域の着用者のパンティの縁を越えて垂れ下がるような形状を有する。フ ラップは３つの目的に役立つ。第１にパンティはパンティの縁にそって二重壁バ リヤを形成する事によって、着用者の身体およびパンティの月経液による汚れを 防止する。第２に、フラップがパンティの下側に折り返されてパンティの衣類面 に固着できるように、フラップはその衣類面に取付け手段を備える事が好ましい 。このようにしてフラップは生理用ナプキンをパンティの中に適正に保持するの に 役立つ。最後に、フラップを備えた製品はトップシートの表面積を増大させるの で、重金属イオンを含浸されたより多量のゼオライトが悪臭物質、すなわち汗と 接触する事になる。 フラップはトップシート、バックシート、ティシュまたはこれらの組合わせと 類似の各種材料で形成する事ができるが、好ましくはトップシート材料から成る 。これらのフラップが本発明の開孔化フィルムから成る場合、これらのフラップ の上層の中に重金属イオン含浸されたゼオライトを含ませる事ができる。さらに フラップは生理用ナプキンの本体に取付けられた別個の要素とし、またはトップ シートとバックシートの延長とする（すなわち一体フラップ）とする事ができる 。本発明の生理用ナプキンについて使用するに適したフラップを有する多数の生 理用ナプキンが米国特許第４，６８７，４７８号、米国特許第４，５８９，８７ ６号および米国特許第４，６０８，０４７号に記載され、これらの特許を引例と する。 本発明の好ましい実施態様において、トップシートと吸収性コアとの間に収得 層２７が配置されている。この収得層２７は、排泄物を吸収性コアの上全体にま たその中に滲透させる機能を含めて数種の機能を果たす。吸収性コア全体に排泄 物をさらに均等に分布させまた生理用ナプキンを比較的薄くできる事を含めて、 排泄物の滲透作用が重要な二、三の理由がある。（本明細書における滲透作用と は、１方向、２方向または全方向における（すなわち、ｘ−ｙ面および／または ｚ−方向における）液体の伝送を含む事ができる）収得層は、ポリエステル、ポ リプロピレンまたはポリエチレンを含む合成繊維の不織布または織布、綿または セルローズを含む天然繊維、これらの繊維の配合物、または同等の材料、または その混合物を含めて、各種材料から成る事ができる。収得層とトップシートとを 有する生理用ナプキンの例は米国特許第４，９５０，２６４号および米国特願第 ０７／８１０，７７４号に記載され、これらの特許を引例とする。 好ましい実施態様において、収得層はウエブを相互に接合する任意の手段によ って、最も好ましくは前記のクリー特許に詳細に説明されているいる溶融結合法 によって、トップシートに対して接合する事ができる。 本発明は前記の実施態様のみに限定されるものでなく、その主旨の範囲内にお いて任意に変更実施できる。追加クレームは本発明の主旨の範囲内のすべての変 更をカバーするものとする。 任意成分としての臭気制御助剤 任意成分として、本発明の製品は、有効量の、好ましくは製品あたり約０．０ １ｇ乃至約１５ｇ、さらに好ましくは０．１ｇ乃至約１０．０ｇの、下記から成 るグループから選定される臭気制御助剤を含むことができる。 Ａ．ゼオライト、 Ｂ．活性炭、 Ｃ．シリカゲル、 Ｄ．水分活性化カプセル香料、 Ｅ．シクロデキストリン、 Ｆ．活性化アルミナ、および Ｇ．その混合物。 ゼオライト 一般的に、従来のゼオライトは全体的電気的中性を生じるカチオンＭと組合わ されたアルミネート／シリケートフレームワークを含む。実験的にゼオライトフ レームワークは下記のように表わされ、 xAlO₂・ySiO₂ また電気的中性ゼオライトは下記のように表わされる。 x/n M．x AlO₂．y SiO₂．z H₂O ここに、ｘとｙはそれぞれ整数、Ｍはカチオン、またｎはカチオン上の電荷とす る。この経験式に示されるように、ゼオライトは水和水（ｚＨ₂Ｏ）を含む。Ｍ は種々のカチオン、例えばＮａ⁺、Ｋ⁺、ＮＨ₄ ⁺、アルキルアンモニウムなどとす る事ができる。 任意成分である臭気制御助剤として使用される好ましいゼオライトのクラスは 、「中間」シリケート／アルミネートゼオライトとして特徴づけられる。「中間 」ゼオライトは約１０より低いSiO₂/AlO₂比を特徴とする。代表的には、SiO₂/Al O₂比は約２乃至約１０の範囲内にある。中間ゼオライトは、ここに引例とする米 国特許第４，７９５，４８２号および米国特許第４，８２６，４９７号に記載さ れている。中間ゼオライトは高ゼオライトの表面積（約４００ｍ²／ｇ）に対し て、大きい表面積（約７００−８００ｍ²／ｇ）を有する。従って重量対重量ベ ースで、与えられた量の臭気を吸収するために必要な中間ゼオライトの量が小と なる。また、中間ゼオライトはより湿潤許容性であって、水の存在において、よ り大きな吸収容量を保持する。 本発明において使用するに適した種々の中間ゼオライトは、VALFOR CP301-68 ，VALFOR 300-63，VALFOR CP300-53，VALFOR CP300-56 および CBV 400乃至CBV 760シリーズとしてすべてＰＱコーポレーションから市販されている。 本発明において使用されるゼオライトは、繊維型、例えば種々のモルデナイト およびある型のＹゼオライトではない。これらのゼオライトは安全上の問題点が あるからである。従って本発明において使用される用語「ゼオライト」は非繊維 状ゼオライトのみを含むものとする。ある種の天然ゼオライトも本発明の目的に かなうが、一般に市販の型の合成ゼオライトが好ましい。合成ゼオライトは、Ａ −型ゼオライト（SiO₂/Al₂O₃=1.4 - 2.4）、Ｘ−型ゼオライト（SiO₂/Al₂O₃=2 - 3）、およびＹ−型ゼオライト（SiO₂/Al₂O₃=3 - 6）を含む。好ましいゼオライ ト は合成Ｙ型ゼオライトである。 中間ゼオライトが好ましいのであるが、本発明においては臭気制御助剤として 、高ゼオライトを単独で、または中間ゼオライトと組合わせて使用する事ができ る。高ゼオライトの例は、ＺＳＭ、ベータゼオライトなどの型の公知の「分子ふ るい」ゼオライト（一般に１−１０ミクロン粒径範囲）、およびユニオン・カー バイド・コーポレーションとＵＯＰによって登録商標ＡＢＳＣＥＮＴＳとして市 販されるゼオライト材料である。ＡＢＳＣＥＮＴＳは代表的には３−５ミクロン 粒径範囲の白色粉末として市販される（参照文献：ＡＢＳＣＥＮＴＳ、A New Ap proach for Odor Control、Ａ．Ｊ．ジョッフル、著作権１９８８、ユニオン・ カーバイド・コーポレーション）。 本発明において使用する事のできる種々の変成ゼオライト型材料、例えばマン ガン−アルミニウム−リン−ケイ素−酸化物分子ふるいおよびその他のゼオライ ト臭気制御組成物が米国特許第４，７９３，８３３号、米国特許第４，６０４， １１０号、米国特許第４，４３７，４２９号および米国特許第４，６４８，９７ ７号に記載され、これらの特許を引例とする。 カーボン臭気制御剤 本発明において使用する事のできるカーボン材料は、有機分子の吸着剤として また／あるいは空気浄化の目的で市販されている公知の材料である。本発明に使 用するに適したカーボンは、種々の商業ソースからCALGON，TYPE"CPG"，TYPE"PC B"，TYPE"SGL"，TYPE"CAL"およびTYPE"OL"として市販されている。しばしばこの 種のカーボン材料は単に「活性炭」または「活性木炭」として市販されている。 市販の任意の「空気浄化」カーボンまたは「活性」カーボンを本発明において使 用できると了解されたい。 この場合にゼオライトが任意に活性カーボンと共に使用されるなら、（外観上 の理由から）結合剤によってカーボンにゼオライトを被覆する事が好ましい。 水分活性化カプセル香料 本発明の組成物および製品は任意成分として有効量の各種水分活性化カプセル 粒子を含む。このような材料の例は、シクロデキストリン／香料含有錯体、ポリ サッカリド・セルラーマトリックス香料ミクロカプセル、および類似物を含む。 香料の包蔵は、製品の使用前の臭気吸収材料との相互作用および／または消耗を 最小限にする。この材料が湿ると香料が放出され、使用中に心地よい匂い信号を 生じる。特に好ましいものは、約１２ミクロン以下の粒径を有する揮発性香料の シクロデキストリン含有錯体である。米国特願第０７／０７，２６６号はシクロ デキストリン／香料含有錯体の形成を記載し、この特願を引例とする。適当なシ クロデキストリン/香料含有錯体の粒径の説明がこの米国特願のｐ．１４、１． ３４乃至ｐ．１６、１．１２に記載されている。 少なくとも有効量のシクロデキストリン／香料錯体を吸収性製品に加える必要 がある。有効量は製品の約0.005グラム乃至約１０グラム、好ましくは約0.01ｇ 乃至約３ｇ、さらに好ましくは約0.02ｇ乃至約１ｇの範囲内にある。 香料 任意成分として本発明の製品の中に合体する事ができる香料は業界公知の通常 の香料である。香料成分およびその量の選択は機能上および外観上の考慮に基づ く。本発明において使用できる好ましい香料成分は高揮発性および中庸揮発性の 成分、さらに好ましくは高揮発性の低沸点香料である。 高揮発性、低沸点香料成分は代表的には約２５０℃またはこれ以下の沸点を有 する。これらの高揮発性香料は消失性であって、放出されると急速に失われる。 これより中庸の揮発性香料成分の多くも急速に失われる。中庸揮発性香料成分は 約２５０℃乃至３００℃の沸点を有する成分である。多数の香料成分とその香り 特性および沸点および分子量などのその物理的および化学的特性が、ステフェン ・アークタンダー著、出版の"Perfume and Flavor Chemicals"１９６９に記 載されている。これを引例とする。 中庸揮発性香料成分および高揮発性、低沸点香料成分は米国特願第０７／７０ ７，２６６号の８頁１３行乃至９頁４５行に記載され、この特許を引例とする。 マトリックス香料マイクロカプセル 水溶性セルラーマトリックス香料マイクロカプセルはセルの中に安定的に保持 された香料を含有する固体粒子である。水溶性マトリックス材料は主としてポリ サッカリドおよびポリヒドロキシ化合物を含む。ポリサッカリドは、好ましくは 天然ゴム、例えばアラビアゴム、デンプン誘導体、デキストリン化および加水分 解デンプンなどの非甘味、コロイド可溶型の高級ポリサッカリドである。ポリヒ ドロキシ化合物は好ましくはアルコール、植物型糖、ラクトン、モノエーテル、 およびアセタールである。本発明において有効なセルラーマトリックス香料マイ クロカプセルは、例えば（１）適当割合のポリサッカリドとポリヒドロキシ化合 物の水相を形成し、必要ならあるいは望ましければ乳化剤を添加する、（２）香 料を水相の中に乳化する、（３）混合物が可塑性または流動性である間に例えば エマルジョンの滴を噴霧乾燥する事によって水分を除去すること、によって調製 される。マトリックス材料は米国特許第３，９７１，８５２号に記載され、これ を引例とする。 本発明の香料は、好ましくは最小限度の、好ましくは約１％以下の非カプセル 面を有する香料である。 水分活性化香料マイクロカプセルは、ニューヨーク、ミドルタウン、Polak′s Frutal WorksからIN-CAPRとして、またニューヨーク、ニアック、Encapsulated Technology,Inc.からOptilok SystemR カプセル香料として市販されている。 水溶性マトリックス香料マイクロカプセルは好ましくは約0.5ミクロン乃至約3 00ミクロン、さらに好ましくは約１ミクロン乃至約２００ミクロン、最も好まし くは約２ミクロン乃至約１００ミクロンの粒径を有する。 少くとも有効量の水活性化マトリックス香料マイクロカプセルを製品に対して 加える事が重要である。有効量は製品あたり約0.001ｇ乃至約５ｇ、好ましくは 約0.005ｇ乃至約１ｇ、さらに好ましくは約0.01ｇ乃至約０．５ｇである。 吸収性製品中へのカプセル香料の合体 小粒径のシクロデキストリン／香料錯体の粉体を流体吸収性物質の上に均一に 振りかけ、混合しまたは分布する事により流体吸収性製品に対してシクロデキス トリン／香料錯体を加えることができる。 しかし公知のように体液は通常流体吸収性製品、例えば生理用ナプキン全体に 分布される事なく、吸収性製品の一部に集中される。同様に吸収性製品全体に対 して、シクロデキストリン／香料錯体の粉体を加える必要はない。好ましくは、 シクロデキストリン／香料錯体の粉体は、一般に体液を受けない区域に無駄に消 費されないように、最も体液によって濡らされやすい区域に加えられる。 さらに、乾燥粉末として分布された時、シクロデキストリン／香料錯体の粉体 が好ましい位置から移動し、体液によって溶かされにくい区域に移動し、無駄に なる傾向がある。この移動は、製造工程中に、例えば製品の折り畳みおよび包装 中にも、後の段階において、例えば輸送中および流体吸収性製品を使用するため に折り返し再び折り畳む際にも生じる。従って、流体吸収性製品の好ましい箇所 にシクロデキストリン／香料錯体の粉体を固定する手段を備える事が好ましい。 固定は種々の方法によって、すなわちホットメルト接着剤、熱可塑性結合剤繊 維、熱可塑性結合剤粒子、またはその他の業界公知の方法によって実施する事が できる。 好ましい方法は、シクロデキストリン／香料錯体の粉体を流体吸収性コアおよ び／またはトップシートに固着するために水溶性結合剤を使用することである。 水溶性結合剤は好ましくはポリマーとする。これらのポリマーは、ポリエチレン グリコール（ＰＥＧ）、ポリ（エチレングリコール）メチルエーテルまたはそ の混合物などの低融点ポリマーとする。好ましい低融点水溶性ＰＥＧは一般式RO -(CH₂CH₂O)_n-Rを有し、ここに各Ｒは水素基、Ｃ₁−Ｃ₄アルキル基、またはこれ らの基の混合物とし、約600乃至約20,000の平均分子量（ＭＷ）を有する（ｎは 約１３乃至４５０）。さらに好ましいＰＥＧ材料はポリエチレングリコール、ポ リ（エチレングリコール）メチルエーテルまたはその混合物であって、約1,000 乃至約9,000のＭＷ（ｎは約２０乃至約２００）、さらに好ましくは約1,400乃至 約4,500（ｎは約３０乃至約１００）のＭＷを有する。シクロデキストリン／香 料錯体とＰＥＧ材料との重量比は約３：１乃至約１：５、好ましくは約２：１乃 至約１：３の範囲内である。 シクロデキストリン／香料錯体粉末を固着する好ましい方法は、固体小粒径シ クロデキストリン／香料錯体粉末を溶融親水性ＰＥＧ材料と混合するにある。溶 融混合物を乾燥した流体吸収性製品またはトップシートに対して直接に噴霧する 事ができ、吸収性製品材料または不織布トップシート上で滴を固化させる。他の 好ましい方法は、固化したシクロデキストリン／香料錯体と結合剤との混合物を まず小粒径に粉砕し、次にこれらの粒子を流体吸収性物質または不織トップシー トの表面上に分布させ前記粒子を例えば熱源によって溶解させ、この面に対して 再び固化させる事によって粒子を固着させ不動化する事ができる。約３：１乃至 約１：３のシクロデキストリン／香料錯体とＰＥＧ材料との重量比において、溶 融混合物は室温で固化され、次に室温または低温で粉砕される。約１：２乃至約 １：５の重量比においては、溶融混合物を例えば乾燥噴霧し、固体プリル状にマ ルマリジング処理する事によってにプリル化する事ができる。固体シクロデキス トリン／香料錯体とＰＥＧ材料との混合物粒子は好ましくは約１０ミクロン乃至 約1,000ミクロン、さらに好ましくは約２０ミクロン乃至約600ミクロンの粒径を 有する。 他の好ましい方法は、シクロデキストリン／香料錯体のスラリを吸収性製品お よび／または不織布トップシートの上に加えるにある。乾燥すると、シクロデキ ストリン／香料錯体の小粒子が吸収性製品上に固着し、不動化される。これは、 シクロデキストリン／香料錯体をすでに形成され乾燥した吸収性繊維ウエブの上 に噴霧する事によって実施される。 また好ましくは、水性シクロデキストリン／香料錯体スラリの中に、この錯体 がすでに形成された後に、ＰＥＧ、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸およ びポリビニルピロリドンなどの水溶性ポリマーを添加するにある。この水性混合 物を例えば噴霧によって吸収性製品材料または不織トップシートの上に分布させ 、次に乾燥させ、シクロデキストリン／香料錯体を吸収性材料またはトップシー トに固着させる。前記ポリマーの好ましいＭＷは約1,000乃至約200,000、さらに 好ましくは約2,000乃至約100,000である。 シクロデキストリン 本明細書において、「シクロデキストリン」（非錯化）は、６乃至１２グルコ ース単位を含む非置換シクロデキストリン、特にアルファ、ベータおよびガンマ ーシクロデキストリン、および／またはその誘導体、および／またはその混合物 を含む。本発明の製品において任意に使用される非錯化シクロデキストリンのさ らに詳細な説明は米国特願第０７／７０７，２６６号、４欄１２行乃至５欄２６ 行に記載されている。本明細書およびクレームに記載のすべてのパーセント、比 率および部数は特記なき限り重量であり、近似値である。 下記は本発明の非制限例である。 実施例 １ 本発明に使用される三次元開孔化ポリマーウエブは米国特許第４，８３９，２ １６号に開示された方法によって製造される。この特許を引例とする。 非開孔化ポリ（エチレン）フィルムのウエブ１１（重金属イオンを含浸された ゼオライト約１％を含有するカネボウＵＳＡから市販のＬＤＰＥ Ｂａｃｋｔｅ ｋｉｌｌｅｒ ＡＺR １％）を毎分３６０フィートの速度で形成構造上に送る 。形成構造は有形開孔パターンを有するスクリーンを使用する。この特定のスク リーンは、約０．０３５インチサイズの不等辺５角形の９７孔の繰返し幾何学的 パターンを有し、孔間の金属の幅は約0.007インチである。噴霧ノズルからの水 流は約1.25インチで均等に離間されフィルムウエブにそって定心される。噴霧ノ ズルはI11、ホイートンのSpraying System Co．から市販される２５４０型ウオ ッシュ・ジェットである。これらのノズルは約２５度の角度の平坦スプレーを生 じる。ノズルに対して水が約１７８°Ｆの温度と約1150psigの圧力で供給される 。これらのノズルは、スプレー角度が約２５°で、クロスマシン方向に対して平 行に定心するように設定される。 得られた開孔化トップシートは、吸収性媒体によって吸い取る事によってまた はシートの上およびその中に温風を吹き込む事によって残留水を除去乾燥される 。 実施例 ２ 平方フートあたり約５ｇの吸収性ゲル化材料を含有する３層に折り畳まれたウ エットレイドティシュ（２０ｃｍ×７ｃｍの折り畳みサイズの生理用ナプキンパ ッドあたり約0.68ｇの吸収性ゲル化材料）が吸収性コアとして使用される。ティ シュの追加片を第２トップシートとして吸収性コアの上側面に配置する。 前記のように形成された吸収性構造体を少し大きなポリエチレンバックシート 片の上に配置し、ティシュ片の上面を露出させる。実施例１に記載の型の成形フ ィルムトップシートの下側面に約０．０３ｇのラテックス接着剤を均等に被覆し 、残余の接着剤を拭き落とす。トップシートをガラスロッドでローリングし、接 着剤を適切に接触させ付着させる。次にトップシートを前記コア組立体の上側面 に配置する。トップシートとコアの結合を保証するため、トップシートにプレキ シガラス片(Plexiglas)を載せる。 アイロンに取付けられ加熱された所望形状の金型を使用して、熱いアイロンに よって組立体の縁を相互に密封する。製品全体はBactekillerR 含有トップシー ト／ティシュ／吸収性コア／バックシートから成る。製品を下着に対して固着す るため、任意にバックシートの外側面に接着剤を被着させることができる。トッ プシートの流体を受ける面を親水性に成すため、トップシートに対して0.03ｇの Pegosperse 200ML 非イオン界面活性剤（ＰＥＧ２００）を製品に対して噴霧す る。 本発明による生理用ナプキンの製造について前述したのであるが、前記の成分 量を適当に変動させてパンティライナ（一般に約１４ｃｍ×５ｃｍのサイズ）の 製造のためにまったく同様の操作を実施する事ができる。 実施例 ３ 平方フートあたり約５ｇの吸収性ゲル化物質を含有する三つ折りウエットレイ ドティシュ（約２０ｃｍ×７ｃｍの折りサイズで生理用ナプキンパッドあたり約 ０．６８ｇの吸収性ゲル化材料を生ずるティシュ）を使用してコアを形成する。 約0.5ｇの Valfor CP300-56 ゼオライトをＡＧＭ上に振りかける。ティシュの両 側をその最初の位置まで折り返して、吸収性ゲル化材料とゼオライトを内側に密 封する。なおも湿ったコアを熱いアイロンによって強く押す事によって再密封す る。約0.2ｇのシクロデキストリン／香料ポリ（エチレングリコール）［ＰＥＧ ］錯体をコア表面の中央区域に高濃度で振りかける。ティシュの追加片を第２ト ップシートとしてコアの上側面に配置する。熱いアイロンをティシュの上側面に 押し当ててシクロデキストリン／香料錯体のＰＥＧ成分を溶融し、冷却に際して 錯体粒子がコア表面とティシュ上に固定される。 前記のようにして形成された吸収性コアを少し大きなバックシート片の上側面 に配置し、ティシュの上側面を露出させる。実施例１に開示の型の成形フィルム ・トップシートの下側面に約0.3ｇのラテックス接着剤を均等に塗布し余分の接 着剤を拭き落とす。このトップシートをガラスロッドでローリングし、接着剤を 適切に接触させ付着させる。次にトップシートを前記コア組立体の上側面に配置 する。トップシートとコアの結合を保証するため、トップシートにプレキシガラ ス片を載せる。 アイロンに取付けられ加熱された所望形状の金型を使用して、熱いアイロンに よって組立体の縁を相互に密封する。製品全体は BactekillerR 含有トップシー ト／ティシュ／シクロデキストリン錯体／吸収性コアとゼオライト／バックシー トから成る。製品を下着に対して固着するため、任意にパッドのバックシートの 外側面に接着剤を被着させることができる。トップシートの流体を受ける面を親 水性に成すため、トップシートに対して0.03ｇのPegosperse 200ML 非イオン界 面活性剤（ＰＥＧ２００）を製品に対して噴霧する。 本発明による生理用ナプキンの製造について前述したのであるが、前記の成分 量を適当に変動させてパンティライナ（一般に約１４ｃｍ×５ｃｍのサイズ）の 製造のためにまったく同様の操作を実施する事ができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＮ，Ｃ Ｚ，ＥＥ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ， ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 体液と汗によって生じる臭気を最小限に成す製品において、 Ａ．透液性トップシートと、 Ｂ．不透液性バックシートと、 Ｃ．前記トップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コアと、 Ｄ．任意に、製品の吸収性と臭気制御機能を遂行するに適した状態に製品を支 承する手段とを含み、 ここに、トップシートは重金属イオンを含浸された有効量のゼオライトを含有 する開孔化プラスチックフィルムを含む事を特徴とする製品。 ２． トップシートは約0.05重量％乃至約４重量％の重金属イオン含浸ゼオラ イトを含む事を特徴とする請求項１に記載の製品。 ３． トップシートは約0.5重量％乃至約２重量％の重金属イオン含浸ゼオラ イトを含む事を特徴とする請求項２に記載の製品。 ４． 金属イオンは銀、亜鉛、銅およびその混合物から成るグループから選定 される事を特徴とする請求項１、２または３のいずれかに記載の製品。 ５． ゼオライトはＡ−型ゼオライト、Ｘ−型ゼオライトおよびその混合物か ら成るグループから選定される事を特徴とする請求項２、３、または４のいずれ かに記載の製品。 ６． トップシートは、開孔化・成形・熱可塑性フィルム、開孔化・ハイドロ 成形熱可塑性フィルム、網状熱可塑性フィルム、熱可塑性スクリムおよびその混 合物から成るグループから選定される事を特徴とする請求項１、２、３、４また は５のいずれかに記載の製品。 ７． トップシートは繊維状の外観と触感を示す弾性三次元ウエブであり、前 記ウエブは第１面と第２面とを有し、前記第１面が複数の開孔をその中に備え、 各開孔は前記第１面において相互に接続された相互に交差する複数の繊維状要素 によって画成され、さらに各繊維状要素はその長手方にそって実質的に均一なＵ 形断面を示し、前記断面は第１面の平面におけるベース部分と前記ベース部分の 両縁に接合された側壁部分とを含み、前記側壁部分は全体としてウエブの第２面 の方向に延在し、相互に交差する側壁部分はウエブの第１面と第２面の間におい て相互に接続され、相互接続された側壁部分は第２面の平面に対して相互に実質 的に同時的に終わるように成される事を特徴とする請求項１、２、３、４または ５のいずれかに記載の製品。 ８． 吸収性コアは下記から成るグループから選定される臭気制御助剤を含む 事を特徴とする請求項１、２、３、４、５、６または７のいずれかに記載の製品 。 Ａ．ゼオライト、 Ｂ．活性炭、 Ｃ．シリカゲル、 Ｄ．水分活性化カプセル香料、 Ｅ．シクロデキストリン、 Ｆ．活性化アルミナ、および Ｇ．その混合物。 ９． 前記臭気制御助剤の含有レベルは製品あたり約0.01ｇ乃至約１５ｇであ る事を特徴とする請求項８に記載の製品。 １０． 前記臭気制御助剤の含有レベルは製品あたり約0.1ｇ乃至約１０ｇで ある事を特徴とする請求項９に記載の製品。