JP2009212131A - ハイブリッドキャパシタ用集電体およびその集電体を用いたハイブリッドキャパシタ用電極シート - Google Patents

ハイブリッドキャパシタ用集電体およびその集電体を用いたハイブリッドキャパシタ用電極シート Download PDF

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Abstract

【課題】 ハイブリッドキャパシタの高エネルギー密度及び低内部抵抗の達成、およびセル内での均一で、且つ速い速度での負極、あるいは正極へのリチウムイオンのドープを可能にする集電体およびその集電体を用いて作製したハイブリッドキャパシタ用電極シートを提供する。
【解決手段】 金属繊維シートを集電体として用いることで、セルを作製した際、電極層の集電性を高めたり、あるいはセパレータ側と集電体側の両面から電解液が補充される構造とすることで、電極層を厚くしても、低内部抵抗を実現できる。更に、セル内でのドーピング時間を短縮することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極とリチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極で構成されたハイブリッドキャパシタに好適に用いられる集電体およびその集電体を用いて作製したハイブリッドキャパシタ用電極シートに関する。
小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、更に繰り返し充放電が可能なリチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなどの電気化学素子は、その特性を活かして急速に需要を拡大している。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が比較的大きいことから携帯電話やノート型パーソナルコンピュータなどの分野で利用され、電気二重層キャパシタはパソコン等のメモリバックアップ小型電源として利用されている。更に、最近は、電気二重層キャパシタは急速充放電特性に優れることから、繰り返しの充放電が必要なショベル、クレーンなどの建設機械での使用が本格化してきている。一方で、電気二重層キャパシタのエネルギー密度は3〜4Wh/l程度で、リチウムイオン二次電池に比べて二桁程度小さく、高いエネルギー密度と充放電速度の両立を目指し、正極、負極の2つの電極のうち、一方にファラデー反応電極、もう一方に非ファラデー反応電極を使用するハイブリッドキャパシタも開発が進められてきている。ハイブリッドキャパシタは安全性と高容量と急速充放電を兼ね備えた電気化学素子として大いに期待されている。
リチウムイオン二次電池はエネルギー密度は大きいが出力密度、サイクル特性、安全性には課題を残している。出力密度の向上では電極の厚みを薄くしたり、電極の多孔度を上げることでイオン拡散を速めて低抵抗化を図っている。しかしながら電極を薄くする方法では、セパレーターや集電体といった容量に寄与しない部材の使用比率が増加し、セルに占める電極の比率が減少し、エネルギー密度が低下するといった問題点を有している。また電極の多孔化もセルへの活物質の充填量が減少するためエネルギー密度が低下するといった問題点がある。また活物質の粒子径を小さくすることで出力密度の向上が図られている。しかしながらリチウムイオン二次電池の電極は活物質を含む電極スラリーを集電体上に塗布して製造されるが、活物質の粒子径を小さくするとスラリーの流動性が悪化したり、スラリー濃度が低下し、塗布速度が上げられないとい
った問題点がある。またサイクル特性に関しては、ファラデー反応を伴う電池の宿命だが、充放電を繰り返す用途では、充放電深度の浅いところで使用する方法が一般的に使用され、余分な電池の搭載が必要になる。
一方安全性に関しては、正極にリチウム含有複合酸化物が一般的に用いられるが、充電状態での結晶構造の不安定さなどから、本質的な課題が残されている。
電気二重層キャパシタは出力密度は大きいがエネルギー密度が小さく、高容量化を目指した新しい炭素材料の開発が進められてきた。例えばカリウムを用いたアルカリ賦活炭の提案(特許文献1)や電界賦活処理が提案されている(特許文献2)しかしながらこれら提案はサイクル特性の低下から実用化には問題が残されている。また、電気二重層キャパシタのエネルギー密度を高めるため突起を有する集電体を用いたり(特許文献3)、金属繊維集電体を用いて、活物質を集電体に充填する提案が見られる(特許文献4,5)。これら提案では電極厚みを厚くしても電極内に存在する集電体によって集電性が高められるため出力密度の高い電極を得ることが可能で、セルに占める活物質の比率を増加できることからエネルギー密度を上げることができるとしている。しかしながらこれら提案で期待できるエネルギー密度の向上は数10%程度であり、二次電池と比べると未だ不十分なものであった。更にこれら提案は分極性電極内に金属からなる集電体を配置することで電子抵抗を下げる効果はあるがイオン拡散抵抗を下げる効果を発現することはできない。したがって一定の効果はあるが、高速の充放電を伴う使われ方では抵抗低下に限界があった。
一方で高いエネルギー密度と充放電速度の両立を目指し、正極、負極の2つの電極のうち、一方にファラデー反応電極、もう一方に非ファラデー反応電極を使用するハイブリッドキャパシタが注目されており、負極に予めリチウムイオンをドープし正極に活性炭を用いたハイブリッドキャパシタが貫通孔を有する集電体の提案で実現性が高まってきた(特許文献6)。すなわち、リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極とリチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極で構成されたハイブリッドキャパシタであって、負極及び/又は正極とリチウム金属箔との電気化学的接触によってセル内でリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングする方法が提案されている。その際、貫通孔を有する集電体の使用で、効率よく、均一にセル内の電極にリチウムイオンのドープを行うことができる。
しかしながら、貫通孔を有する集電体への電極の形成は難しく、生産性が悪いといった問題点を有している。すなわち、電極活性成分を含むスラリー状物を塗布又は浸漬によりエキスパンドメタル、パンチドメタルなどの有孔性集電体に担持せしめる際、貫通孔の径が大きいためにダイコーターなどを必要とし、ある場合には、下塗りなどを必要とした。更に、通常、垂直方向に引き上げながら塗布するために強度上の問題から生産性が低かった。(特許文献7)。
特開2004−47613号公報 特開2002−25867号公報 特開平10−284349号公報 特開平9−232190号公報 特開平6−196170号公報 特許第4015993号 特開2005−203116号公報
本発明の目的は、リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極とリチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極で構成されたハイブリッドキャパシタにおいて、内部抵抗を下げることで、高エネルギー密度及び低内部抵抗を達成する集電体およびその集電体を用いて作製したハイブリッドキャパシタ用電極シートに関する。更に、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングする場合において、均一に且つ速い速度で負極、あるいは正極にリチウムのドープを行うことができる集電体に関する。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討した結果、金属繊維シートを集電体として用いることで、セルを作製した際、電極層の集電性を高めたり、あるいはセパレータ側と集電体側の両面から電解液が補充される構造とすることで、電極層を厚くしても、低内部抵抗を実現できることを見出した。更に、リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極とリチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極で構成されたハイブリッドキャパシタであって、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングする場合において、金属繊維シートを集電体として用いることで、セルを作製した際、リチウムイオンのドーピング時間を短縮することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、従来、負極及び/又は正極とリチウム金属箔との電気化学的接触によってセル内でリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングするハイブリッドキャパシタの集電体としては、エキスパンドメタル、パンチドメタルなどの有孔性、又は無孔性のシート状金属体が使用されている。しかし、本発明者らの研究によると無孔性のシート状金属箔を用いた場合は、リチウムイオンの均一なドープが難しいことがわかった。またエキスパンドメタル、パンチドメタルなどの有孔性のシート状金属体を集電体に用いた場合はリチウムイオンの均一なドープが無孔性のシート状金属箔を集電体に用いた場合に比べて比較的短い時間で可能になることがわかった。しかしながらエキスパンドメタル、パンチドメタルなどの有孔性のシート状金属体を集電体に用いた場合でも、電極層の厚みとともに抵抗は大きくなることがわかった。本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討した結果、金属繊維シートを集電体として用いることで、セルを作製した際、金属シートからなる集電体の少なくとも一部に電極構成材料を充填した構造とすることで電極層の集電性を高めたり、あるいは金属繊維シートからなる集電体の少なくとも一部が電極構成材料で充填されない構造とすることで、集電体の片面あるいは両面に形成された電極層のセパレータ側と集電体側の両面から電解液が補充される構造とすることで、イオン拡散抵抗を下げ、低内部抵抗を実現できることを見出した。更に、負極及び/又は正極とリチウム金属箔との電気化学的接触によってセル内でリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングする場合においても、金属繊維シートからなる集電体の少なくとも一部が電極構成材料で充填されない構造とすることで、金属繊維からなる集電体の片面あるいは両面に形成された電極層のセパレータ側と集電体側の両面からリチウムイオンが電極層に拡散する構造とすることで、ドーピング時間を短縮することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
一方、従来、電極活性成分を含むスラリー状物を塗布又は浸漬によりエキスパンドメタル、パンチドメタルなどの有孔性集電体に担持せしめる際、貫通孔の径が大きいためにダイコーターなどを必要とし、ある場合には、下塗りなどを必要とした。更に、通常、垂直方向に引き上げながら塗布するために強度上の問題から生産性が低かった。しかし金属繊維シートでは金属繊維の径、多孔度を制御することで電極活性成分を含むスラリー状物の集電体への担持は、コンマ−コーターなどにより容易に行うことができ、必ずしも下塗りや垂直方向の塗布は要求されないことも判明した。更に本発明者等が提案している乾式成形法(特開2007−5747)を応用すると高い生産性で電気化学素子を製造することができることも見出した。
かくして、本発明は、以下の要旨を有することを特徴とするものである。
(1) セルの中で、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングするハイブリッドキャパシタに用いる金属繊維を用いたことを特徴とするハイブリッドキャパシタ用集電体
(2) セルの中で、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングするハイブリッドキャパシタに用いる金属繊維シートからなる集電体に電極層が形成されたハイブリッドキャパシタ用電極シート
(3) (1)記載の金属繊維が、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、銅、金、白金、チタン、その他の合金からなることを特徴とする(1)記載のハイブリッドキャパシタ用金属繊維集電体
(4) 金属繊維表面が、その金属繊維よりも低い抵抗率を有する金属で被覆されていることを特徴とする(1)または(3)記載のハイブリッドキャパシタ用集電体
(5) 金属繊維からなる集電体が、繊維径2〜20μm、繊維長1〜12mmの金属繊維及び結着剤繊維からなるスラリーを湿式抄紙法によりシート化して得られることを特徴とする(1)または(3)記載のハイブリッドキャパシタ用集電体
(6) 金属繊維からなる集電体が、繊維径2〜20μm、繊維長1〜12mmの金属繊維及び結着剤繊維からなるスラリーを湿式抄紙法によりシート化し、更にシートを水素ガス雰囲気中で繊維間を焼結することを特徴とする(1)または(3)記載のハイブリッドキャパシタ用集電体
(7) 金属繊維からなる集電体が繊維径2〜20μm、繊維長1〜12mmの金属繊維及び結着剤繊維からなるスラリーを湿式抄紙法によりシート化し、更にシートを水素ガス雰囲気中で繊維間を焼結する際、焼結シートを金属繊維よりも低い抵抗率を有する金属で被覆することを特徴とする(1)または(3)記載のハイブリッドキャパシタ用集電体
(8) 湿式抄紙法で作製された金属繊維シートの少なくとも一面に熱硬化型導電性接着剤を塗布もしくは含浸する工程と、該熱硬化型導電性接着剤が塗布もしくは含浸された未焼結の金属繊維シート上に電極層を形成し、加熱処理されて得られることを特徴とする(1)または(3)記載のハイブリッドキャパシタ用集電体
(9) 集電体の厚みが10〜200μmであることを特徴とする(1)、(3)〜(7)のいずれかに記載のハイブリッドキャパシタ用集電体
(10) 集電体の空隙率が10〜95%であることを特徴とする(1)、(3)〜(8)のいずれかに記載のハイブリッドキャパシタ用集電体
(11) 金属繊維シートからなる集電体上にハイブリッドキャパシタ電極の電極材料からなる粉体を供給し粉体成形することを特徴とする(2)記載のハイブリッドキャパシタ用電極シート
(12)金属繊維からなる集電体上に供給される粉体が、電極活物質および導電材が結着剤により結着してなる複合粒子が相互に結合されて形成されていることを特徴とする(2)または(11)記載のハイブリッドキャパシタ用電極シート
(13) (10)記載の複合粒子が電極活物質、導電材、結着剤及び分散剤を含有するスラリーを得る工程、前記スラリーを噴霧乾燥して、噴霧造粒する工程で得られることを特徴とする(2)、(11)または(12)記載のハイブリッドキャパシタ用電極シート
本発明の金属繊維からなる集電体を用いて得られる電極シートによって、負極及び/又は正極とリチウム金属箔との電気化学的接触によってセル内でリチウムイオンを負極及び/又は正極に速く、均一にドーピングすることができ、また、高エネルギー密度及び低内部抵抗を有するハイブリッドキャパシタを提供することができる。
加えて、本発明における金属繊維からなる集電体への電極活性成分を含むスラリー状物の塗布は、コンマコーターなどにより容易に行うことができ、必ずしも下塗りや垂直方向の塗布は要求されない。更に本発明者等が提案している乾式成形法(特開2007−5747)を応用すると更に高い生産性でハイブリッドキャパシタ電極用シートを製造することができる。
本発明のハイブリッドキャパシタ用集電体は、金属繊維からなる。本発明の集電体に電極層が形成されてなる電極シートが何故に上記の特性が改良されるかのメカニズムについては、次のように推定される。
電極活物質は一般的に導電性が低いため、高い導電性を持つ金属箔やエキスパンドメタルやパンチングメタルのような貫通孔を有する金属シート(箔)を集電体として用い、その上に電極活物質を薄く塗工することにより抵抗を低くしている。電極活物質を厚く塗工すると電極層厚みの増大とともに抵抗は大きくなる。電極層の密度を下げることで抵抗を下げることもできるがセル容量が低下し、電極層厚みを厚くする効果が打ち消されてしまう。。本発明では金属繊維シートからなる集電体の片面あるいは両面に電極層が形成されるが、金属シートからなる集電体の少なくとも一部に電極構成材料を充填した構造とすることで電極層の集電性を高めることで、電極層の電子抵抗を下げることができる。金属繊維シートからなる集電体はエキスパンドメタルやパンチングメタルのようなシートに貫通孔を設けただけの構造とは異なり、電極層に三次元構造の集電ネットワークを形成できるので、電極層の集電性を向上することができる。また、金属繊維シートからなる集電体の少なくとも一部が電極構成材料で充填されない構造とすることで、集電体の片面あるいは両面に形成された電極層のセパレータ側と集電体側の両面から電解液が補充される構造とすることで、イオン拡散抵抗を下げることができる。金属繊維シートからなる集電体はエキスパンドメタルやパンチングメタルのような独立した孔を有する集電体とは異なり孔がお互いに繋がった構造のため、本発明のハイブリッドキャパシタ用電極用シートを用いたセルでは電解液が集電体の多孔構造に侵入することができる。その結果本発明のハイブリッドキャパシタ用電極シートを用いて作製されたハイブリッドキャパシタセルでは、セパレータ側と集電体側の両面から電極層に電解液が補充されるためイオン拡散抵抗を下げることができ、電極層厚みを厚くしても高エネルギー密度で低内部抵抗のハイブリッドキャパシタが提供される。
本発明の集電体として使用する金属繊維シートはステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、銅、金、白金、チタン、その他の合金など、導電性があり、細線加工が可能な金属であれば如何なるものでもよく、金属の種類に限定されるものではない。電気化学的安定性を損なわない観点から、正極ではステンレス、アルミニウムが好ましく、負極はアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスから選択することが好ましい。また金属繊維表面が、その金属繊維よりも低い抵抗率を有する金属で被覆されているものも使用することができる。
金属繊維表面の被覆は、電解メッキ法、無電解メッキ法、スパッタリング法、蒸着法、プラズマ溶射法等、公知の方法によって行うことができる。また、金属繊維よりも低い融点を有する低抵抗の他の金属繊維を共存させて焼結することによって、焼結と同時に金属繊維の表面を低抵抗の金属で被覆するようにしてもよい。
金属繊維は、溶融金属を微細な孔より遠心法で不活性な雰囲気中へ吹き出させることにより、安価に製造される。またダイスを用いて製造した金属ワイヤを切断したり、旋盤のびびり振動や研削により得たアスペクト比の大きな繊維状金属をシートの原料に使用してもよい。金属繊維は繊維径2〜20μm、繊維長1〜120mmであることが好ましい。繊維径が2μmより細いとシート強度が不足し電極層を形成する際破断の原因となる。また繊維径が20μmよりも太いと目的とするシート厚みが得られにくい。また相対的に繊維数が減り、繊維同士の接点が減少するため抵抗が大きくなる。
また繊維長が1mmより短いとシート強度が弱くなる。繊維長が120mmよりも長くなるとシートの地合いが悪くなり、平滑な電極層の形成が困難になる。
金属繊維シートの製造方法としては、溶融金属を微細な孔より遠心法で不活性な雰囲気中へ吹き出し、シート化する方法や金属短繊維を湿式抄紙法によって不織布とする方法。更には金属繊維を熱溶融性バインダーとともに湿式抄紙法によって不織布とした後、加熱融着させてシートの密度を上げたり、焼結融着することもできる。更には、湿式抄造法で作製された金属繊維シートの少なくとも一面に熱硬化型導電性接着剤を塗布もしくは含浸しても良い。その他にも編組や織布の作製方法によって得ることもできる。
これらのうちで本発明の集電体用金属繊維シートはシートの密度を上げることができ、シート厚みを10〜100μmと薄く出来ることから金属短繊維を湿式抄紙法によって不織布とする方法。更には金属繊維を熱溶融性バインダーとともに湿式抄紙法によって不織布とした後、加熱融着させてシートの密度を上げたり焼結融着する方法、更には金属繊維を熱溶融性ハ゛ンタ゛ーとともに湿式抄紙法によって不織布とした後、加熱融着させてシートの密度を上げたり、焼結融着する方法などが好ましい。
湿式抄紙法による場合について、具体的に説明すると、短繊維にカットした一種または複数種の金属繊維を水中に離解分散させ、適量のバインダーと必要に応じて助剤を添加し、混合した後、ワイヤー上で脱水処理し、プレス工程、乾燥工程を得てシート化することができる。また真空または非酸化性雰囲気下で加熱してバインダー等を熱分解して除去することもできる。
バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、セルロースパルプ等が使用でき、また、助剤としては、一般に湿式抄紙法に使用されている分散剤、界面活性剤、消泡剤等が使用できる。非酸化性雰囲気としては、アルゴンガス、窒素ガス、水素ガス等を使用することができる。
また、多孔質シートの金属繊維同士を焼結してもよい。焼結は、真空または非酸化性雰囲気中で金属繊維の融点近くの温度において、例えば、ステンレス鋼繊維の場合、120℃で1〜2時間加熱処理を行えばよい。
金属繊維シートは、厚さ10〜200μm、好ましくは30〜100μm、空隙率10〜95%好ましくは20〜70%であることが好ましい。金属繊維シートの厚さが200μmを超えるとセルに占める集電体の容積比率が高くなりセルの容量が小さくなる。一方金属繊維シートの厚みが10μmよりも薄くなると強度が低下して金属繊維シート上に電極層を形成する際に破断する原因となる。また、電解液の供給といった効果も期待できなくなる。
金属繊維シートの空隙率が10%より低いと、シート密度が高くなり電解液の侵入量が少なくなり、電気化学素子としたときの低抵抗化の効果が小さくなる。またシートが硬くなる。また、空隙率が95%よりも高くなると、シートを構成する繊維の本数が少なくなり、シートの強度が低下したり、金属繊維同士の接点が少なくなり抵抗が大きくなる。
なお、本発明において、空隙率はシートの多孔性の度合を示す値であり次の式で示される。
空隙率(%)={1−(シートの見掛けの密度/シートの真の密度)}×100
式中、シートの見掛けの密度は、シートの坪量と厚さから計算される値である。シートの真の密度は、繊維自体(被覆金属も含む)の密度を意味する。
本発明の金属繊維シートからなる集電体に電極層を形成する方法としては、電極層形成材料を混合して得られるスラリー状物を金属繊維からなる集電体上に塗布する方法や電極層形成材料の混合物を粒子状にして(以下、複合粒子化ということがある)乾式成形によってシート化し、金属繊維シートからなる集電体に圧着、あるいは複合粒子を金属繊維シートからなる集電体上に供給して乾式成形する方法を用いることができる。
金属繊維シートからなる集電体に電極層を形成する方法のうち、本発明で好適に用いられる電極層形成方法は複合粒子を乾式成形によってシート化し、金属繊維シートからなる集電体に圧着、あるいは複合粒子を金属繊維シートからなる集電体上に供給して乾式成形する方法である。乾式成形に用いる複合粒子はその重量平均粒子径が、通常は0.1〜1000μm、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜100μmの範囲である。
複合粒子は、その製造方法によって特に制限はなく、噴霧乾燥造粒法、転動層造粒法、圧縮型造粒法、攪拌型造粒法、押出し造粒法、破砕型造粒法、流動層造粒法、流動層多機能型造粒法、および溶融造粒法などの公知の造粒法が挙げられる。中でも噴霧乾燥造粒法、転動層造粒法および攪拌型造粒法を使用すると均一性の高い球状の粒子を得られるため好ましく、噴霧乾燥造粒法が特に好ましい。
噴霧乾燥造粒法は、電極活物質と、結着剤と、必要に応じてその他の成分とを溶媒中で混合して分散液とする工程、および、該分散液を噴霧乾燥して複合粒子を形成する工程を含む。具体的には、複合粒子の形成工程で、上記分散液を噴霧乾燥機を使用してアトマイザから噴霧し、噴霧された分散液を乾燥塔内部で乾燥することで、分散液中に含まれる電極活物質、結着剤およびその他の成分からなる球状の複合粒子が形成される。
分散液を得るために用いる溶媒は特に限定されないが、上記の溶解型樹脂を用いる場合には、溶解型樹脂を溶解可能な溶媒が好適に用いられる。具体的には、通常水が用いられるが、有機溶媒を用いることもできる。有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどのアルキルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのアルキルケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキサイド、スルホラン等のイオウ系溶剤;などが挙げられるが、アルコール類が好ましい。
乾式成形に使用する複合粒子をシート状に成形する成形方法としては、加圧成形法が好ましい。加圧成形法は、複合粒子に圧力を加えることで電極層形成材料の再配列、変形により緻密化を行い、電極層を成形する方法である。加圧成形としては、例えば、図1に示すように、複合粒子をスクリューフィーダー等の供給装置でロール式加圧成形装置に供給し、電極層を成形するロール加圧成形法や、複合粒子を集電体上に散布し、複合粒子をブレード等でならして厚みを調整し、次いで加圧装置で成形する方法、複合粒子を金型に充填し、金型を加圧して成形する方法などがある。これら加圧成形のうち、ロール加圧成形が好適である。
成形時の温度は、通常0〜200℃であり、結着剤の融点またはガラス転移温度より高いことが好ましく、融点またはガラス転移温度より20℃以上高いことがより好ましい。ロール加圧成形においては、成形速度を通常0.1〜30m/分、好ましくは5〜20m/分にして行う。またロール間のプレス線圧を通常0.2〜30kN/cm、好ましくは0.5〜10kN/cmにして行う。
成形して得られた電極層は、金属繊維シートからなる集電体と積層されて電気化学素子電極が得られる。また、電極層をロール加圧成形で形成する場合は、金属繊維シートからなる集電体を複合粒子の供給と同時にロールに送り込むことによって、金属繊維シートからなる集電体上に直接電極層を積層してもよい。
電極の厚みのばらつきを無くし、活物質層の密度を上げて高容量化をはかるために、必要に応じて更に後加圧を行っても良い。後加圧の方法は、ロールによるプレス工程が一般的である。ロールプレス工程では、2本の円柱状のロールをせまい間隔で平行に上下にならべ、それぞれを反対方向に回転させて、その間に電極をかみこませ加圧する。ロールは加熱又は冷却等、温度調節しても良い。
ハイブリッドキャパシタの正極活物質としては、リチウムイオンと、例えばテトラフルオロボレートのようなアニオンを可逆的に担持できるものであれば良い。通常、炭素の同素体が用いられる。なお、電気二重層キャパシタで用いられる電極活物質は、広く使用できる。とくに、同じ重量でもより広い面積の界面を形成することが可能なもの、すなわち比表面積の大きいものが好ましい。具体的には、比表面積が30m/g以上、好ましくは500〜5,000m/g、より好ましくは1,000〜3,000m/gであることが好ましい。炭素の同素体の具体例としては、活性炭、ポリアセン、カーボンウィスカ及びグラファイト等が挙げられ、これらの粉末または繊維を使用することができる。好ましい電極活物質は活性炭であり、具体的にはフェノール系、レーヨン系、アクリル系、ピッチ系、又はヤシガラ系等の活性炭を挙げることができる。これら炭素の同素体は、活物質として、単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用することができる。炭素の同素体を組み合わせて使用する場合は、平均粒径又は粒径分布の異なる二種類以上の炭素の同素体を組み合わせて使用してもよい。また、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって、水素原子/炭素原子の原子比が0.50〜0.05であるポリアセン系骨格構造を有するポリアセン系有機半導体(PAS)も好適に使用できる。
また、黒鉛類似の微結晶炭素を有し、その微結晶炭素の層間距離が拡大された非多孔性炭素を電極活物質として用いることができる。このような非多孔性炭素は、多層グラファイト構造の微結晶が発達した易黒鉛化炭を700〜850℃で乾留し、次いで苛性アルカリと共に800〜900℃で熱処理し、さらに必要に応じ加熱水蒸気により残存アルカリ成分を除くことで得られる。電気二重層キャパシタ用の電極活物質として、重量平均粒子径が0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは2〜10μmの粉末を用いると、電極の薄膜化が容易で、静電容量も高くできるので好ましい。
一方、ハイブリッドキャパシタの負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に担持できる物質から形成される。好ましい負極活物質としては、黒鉛、難黒鉛化炭素、ハードカーボン、コークス等の炭素材料、上記正極活物質としても記載したポリアセン系物質(PAS)等を挙げることができる。これらの炭素材料及びPASは、フェノール樹脂等を炭化させ、必要に応じて賦活され、次いで粉砕したものが用いられる。
また、必要に応じて電極層形成材料として用いられる導電材は、導電性を有する粒子状の炭素の同素体からなり、電気化学素子電極の導電性を向上させるものである。導電材の重量平均粒子径は、電極活物質の重量平均粒子径よりも小さいことが好ましく、通常0.001〜10μm、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.01〜1μmの範囲である。導電材の粒径がこの範囲にあると、より少ない使用量で高い導電性が得られる。導電材の具体例としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック(アクゾノーベル ケミカルズ ベスローテン フェンノートシャップ社の登録商標)などの導電性カーボンブラック;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛;が挙げられる。これらの中でも、導電性カーボンブラックが好ましく、アセチレンブラックおよびファーネスブラックがより好ましい。これらの導電材は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
導電材の量は、電極活物質100重量部に対して、通常0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。導電材の量がこの範囲にある電極を使用すると電気化学素子の容量を高く且つ内部抵抗を低くすることができる。
電極層形成に使用される結着剤は、結着力を有する化合物であれば特に制限はないが、分散型結着剤が好ましい。分散型結着剤とは、溶媒に分散する性質のある結着剤であり、例えば、フッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン等の高分子化合物が挙げられ、より好ましくはフッ素系重合体、ジエン系重合体、及びアクリレート系重合体が挙げられる。これら結着剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
フッ素系重合体はフッ素原子を含む単量体単位を含有する重合体である。フッ素系重合体中のフッ素を含有する単量体単位の割合は通常50重量%以上である。フッ素系重合体の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂が挙げられ、ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
ジエン系重合体は、共役ジエンの単独重合体もしくは共役ジエンを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体、またはそれらの水素添加物である。前記単量体混合物における共役ジエンの割合は通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。ジエン系重合体の具体例としては、ポリブタジエンやポリイソプレンなどの共役ジエン単独重合体;カルボキシ変性されていてもよいスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)などの芳香族ビニル・共役ジエン共重合体;アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)などのシアン化ビニル・共役ジエン共重合体;水素化SBR、水素化NBRなどが挙げられる。
アクリレート系重合体は、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの単独重合体またはこれらを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体である。前記単量体混合物におけるアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの割合は通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。アクリレート系重合体の具体例としては、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸・アクリロニトリル・エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸・メタクリロニトリル・ジエチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・スチレン・メタクリル酸・エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸ブチル・アクリロニトリル・ジエチレングリコールジメタクリレート共重合体、およびアクリル酸ブチル・アクリル酸・トリメチロールプロパントリメタクリレート共重合体などの架橋型アクリレート系重合体;エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、およびエチレン・メタクリル酸エチル共重合体などのエチレンとアクリル酸(またはメタクリル酸)エステルとの共重合体;上記エチレンとアクリル酸(またはメタクリル酸)エステルとの共重合体にラジカル重合性単量体をグラフト重合させたグラフト重合体;などが挙げられる。なお、上記グラフト重合体に用いられるラジカル重合性単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、メタクリル酸などが挙げられる。その他に、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体などが結着剤として使用できる。
これらの中で、集電体との結着性や表面平滑性に優れた活物質層が得られ、また、高静電容量で且つ低内部抵抗の電気化学素子用電極が製造できるという観点から、ジエン系重合体および架橋型アクリレート系重合体が好ましく、架橋型アクリレート系重合体が特に好ましい。
結着剤は、その形状によって特に制限はないが、結着性が良く、また、作成した電極の静電容量の低下や充放電の繰り返しによる劣化を抑えることができるため、粒子状であることが好ましい。粒子状の結着剤としては、例えば、ラテックスのごとき分散型結着剤の粒子が水に分散した状態のものや、このような分散液を乾燥して得られる粉末状のものが挙げられる。
また、結着剤は、2種以上の単量体混合物を段階的に重合することにより得られるコアシェル構造を有する粒子であっても良い。コアシェル構造を有する結着剤は、第一段目の重合体を与える単量体をまず重合しシード粒子を得、このシード粒子の存在下に、第二段目となる重合体を与える単量体を重合することにより製造することが好ましい。
上記コアシェル構造を有する結着剤のコアとシェルの割合は、特に限定されないが、質量比でコア部:シェル部が通常50:50〜99:1、好ましくは60:40〜99:1、より好ましくは70:30〜99:1である。コア部及びシェル部を構成する高分子化合物は上記の高分子化合物の中から選択できる。コア部とシェル部は、その一方が0℃未満のガラス転移温度を有し、他方が0℃以上のガラス転移温度を有するものであることが好ましい。また、コア部とシェル部とのガラス転移温度の差は、通常20℃以上、好ましくは50℃以上である。
粒子状の結着剤は、その数平均粒子径によって格別な限定はないが、通常は0.0001〜100μm、好ましくは0.001〜10μm、より好ましくは0.01〜1μmの数平均粒径を有するものである。結着剤の数平均粒子径がこの範囲であるときは、少量の結着剤の使用でも優れた結着力を活物質層に与えることができる。ここで、数平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真で無作為に選んだ結着剤粒子100個の径を測定し、その算術平均値として算出される個数平均粒径である。粒子の形状は球形、異形、どちらでもかまわない。
この結着剤の使用量は、電極活物質100重量部に対して、通常は0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。
電極層形成材料には上記の他に溶解型樹脂を含有していることが好ましい。溶解型樹脂とは、溶媒に溶解する樹脂であり、好適には後述する分散液の調製時に溶媒に溶解させて用いられて、電極活物質、導電材等を溶媒に均一に分散させる作用を有するものである。溶解型樹脂としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩またはアルカリ金属塩;ポリアクリル酸(またはメタクリル酸)ナトリウムなどのポリアクリル酸(またはメタクリル酸)塩;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体などが挙げられる。これらの溶解型樹脂は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。中でも、セルロース系ポリマーが好ましく、カルボキシメチルセルロースまたはそのアンモニウム塩もしくはアルカリ金属塩が特に好ましい。溶解型樹脂の使用量は、格別な限定はないが、電極活物質100重量部に対して、通常は0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは0.8〜2重量部の範囲である。
電極層形成材料には、さらに必要に応じてその他の添加剤を含有していてもよい。その他の添加剤としては、例えば、界面活性剤がある。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、ノニオニックアニオンなどの両性の界面活性剤が挙げられるが、中でもアニオン性若しくはノニオン性の界面活性剤で熱分解しやすいものが好ましい。界面活性剤の量は、格別な限定はないが、電極活物質100重量部に対して0〜50重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
先ず、本発明の金属繊維集電体の製造方法(1)〜(4)について示す。
金属繊維シートの製造方法
(1)湿式抄紙法による金属繊維集電体の製造方法の例
溶融アルミニウムを微細な孔より遠心法で不活性な雰囲気中へ吹き出させることにより得た、繊維径8μm、繊維長4mmのアルミニウム繊維95重量部、および水中溶解温度70℃のポリビニルアルコール繊維(商品名:フィブリボンドVPB105−1、クラレ社製)5重量部からなるスラリーを、湿式抄紙法によって抄造し、脱水プレス、加熱乾燥して、米坪量40g/mのシートを得た。得られたシートを、表面温度が160℃の加熱ロールを用いて、線圧200kg/cm、速度5m/minの条件で加熱圧着し、、厚さ44μm、空隙率66%のアルミニウム繊維集電体を得た。
(2)金属繊維焼結集電体の製造方法の例
米坪量以外は(1)記載の金属繊維シートと同様にして湿式抄紙法によって得られたシートを水素ガス雰囲気の連続焼結炉(メッシュベルト付きろう付け炉)を用い、熱処理温度520℃、速度15cm/minで焼結処理を行い、米坪量40g/m、厚さ26μm、空隙率40%の金属繊維焼結集電体を得た。
(3)他金属被覆金属繊維焼結集電体の製造方法の例
繊維径8μm、繊維長4mmのステンレス鋼繊維(材質:SUS316L、商品名:サスミック、東京製鋼社製)60重量部、繊維径30μm、繊維長4mmの銅繊維(商品名:カプロン、エスコ社製)20重量部、および水中溶解温度70℃のポリビニルアルコール繊維(商品名:フィブリボンドVPB105−1、クラレ社製)20重量部からなるスラリーを、湿式抄紙法によって抄造し、脱水プレス、加熱乾燥して、米坪量75g/mのシートを得た。得られたシートを、表面温度が160℃の加熱ロールを用いて、線圧300kg/cm、速度5m/minの条件で加熱圧着した。次に、得られた圧着金属繊維シートを、水素ガス雰囲気の連続焼結炉(メッシュベルト付きろう付け炉)を用い、熱処理温度1120℃、速度15cm/minで焼結処理を行い、米坪量60g/m、厚さ25μm、空隙率70%のステンレス鋼繊維表面に銅が融着して被覆された金属繊維焼結集電体を得た。
(4)熱硬化型導電性接着剤処理金属繊維集電体の製造方法の例
(金属繊維シートの作製)
溶融アルミニウムを微細な孔より遠心法で不活性な雰囲気中へ吹き出させることにより得た、繊維径12μm、繊維長4mmのアルミニウム繊維95重量部、および水中溶解温度70℃のポリビニルアルコール繊維(商品名:フィブリボンドVPB105−1、クラレ社製)5重量部からなるスラリーを、湿式抄紙法によって抄造し、脱水プレス、加熱乾燥して、米坪量35g/mのシートを得た。得られたシートを、表面温度が160℃の加熱ロールを用いて、線圧200kg/cm、速度5m/minの条件で加熱圧着し、、厚さ50μm、空隙率66%のアルミニウム繊維シートを得た。
(熱硬化型導電性接着フィルムの作製)
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBRゴム)を固形分で 35重量部(NIPOL 1021、日本ゼオン社製)、ビスフェノールA型レゾールフェノール樹脂を固形分で35重量部(CKM−908、昭和高分子社製)、デンカブラック30重量部(電気化学社製)をメチルエチルケトン/トルエン(重量比70/30)の混合溶媒に固形分濃度が10%になるように投入し、サンドミルで12時間溶解、分散して塗料を作製した。
得られた塗料を25μm径のフィルターを用いて濾過処理をした。該濾過後の塗料に上記で作製した金属繊維シートに目付量が5g/mとなるように吹き付けた後線圧50kg/cm、温度100℃でロールプレス処理を行った。次いで130℃の乾燥条件で溶剤分を揮発除去して、半硬化状(Bステージ)とした熱硬化型導電性接着剤処理集電体を得た。
実施例、比較例では、金属繊維の種類、金属繊維の径、金属繊維の長さを選択し、上記に記載した方法を選択して金属繊維シートを作製した。
その結果を表1に示した。
Figure 2009212131
次に、上記で作製した金属繊維シートを集電体として用いたハイブリッドキャパシタの製造方法およびその特性評価結果を示す。
ハイブリッドキャパシタ用正極電極の作製(乾式成形による電極の作製例)
(正極電極層形成に使用する複合粒子の作製)
電極活物質(比表面積2000m/g及び重量平均粒子径5μmの活性炭)100部、導電材(アセチレンブラック「デンカブラック粉状」:電気化学工業(株)製)5部、分散型結着剤(数平均粒子径0.15μm、ガラス転移温度−40℃の架橋型アクリレート系重合体の40%水分散体「AD211」:日本ゼオン(株)製)を固形分で7.5部、溶解型樹脂(カルボキシメチルセルロースの1.5%水溶液「DN−800H」:ダイセル化学工業(株)製)を固形分で1.4部、及びイオン交換水231.8部を「T.K.ホモミクサー」(特殊機化工業(株)製)で攪拌混合して、固形分25%のスラリーを得た。次いで、スラリーをスプレー乾燥機を用いて150℃の熱風で噴霧乾燥し、重量平均粒子径50μmの球状の複合粒子として電極材料を得た。この複合粒子の重量平均粒径は、粉体測定装置(パウダテスタPT−R:ホソカワミクロン(株)製)を用いて測定した。
なお、ハイブリッドキャパシタの正極電極層形成の実施例、比較例では、すべて上記で作製した複合粒子を用いた。
(負極電極層形成に使用する複合粒子の作製)
厚さ0.5mmのフェノール樹脂成形板をシリコニット電気炉中に入れ、窒素雰囲気下で500℃まで50℃/時間の速度で、更に10℃/時間の速度で660℃まで昇温し、熱処理し、ポリアセンを合成した。かくして得られたポリアセン板をディスクミルで粉砕し、篩にかけて平均粒子径5μmのPAS粉体を得た。このポリアセン粉体のH/C比は0.21であった。得られたポリアセン100部、分散型結着剤(数平均粒子径0.15μm、ガラス転移温度−40℃の架橋型アクリレート系重合体の40%水分散体「AD211」:日本ゼオン(株)製)を固形分で7.5部、溶解型樹脂(カルボキシメチルセルロースの1.5%水溶液「DN−800H」:ダイセル化学工業(株)製)を固形分で1.4部、及びイオン交換水を加えて、「T.K.ホモミクサー」(特殊機化工業(株)製)で攪拌混合して、固形分50%のスラリーを得た。次いで、スラリーをスプレー乾燥機を用いて150℃の熱風で噴霧乾燥し、重量平均粒子径50μmの球状の複合粒子として電極材料を得た。この複合粒子の重量平均粒径は、粉体測定装置(パウダテスタPT−R:ホソカワミクロン(株)製)を用いて測定した。
なお、ハイブリッドキャパシタの負極で電極層形成の実施例、比較例では、すべて上記で作製した複合粒子を用いた。
(ハイブリッドキャパシタ電極用シートの作製)
得られた複合粒子を集電体として用いる金属繊維シートとともに図2に示すようなロールプレス機を用いて電極を作製した。図2の1に示すように集電体として用いる金属繊維シートをプレスロール間に供給し、図2の3に示す粉体供給装置を用いて複合粒子をプレス用ロール2(ロール温度120℃、プレス線圧4kN/cm)に供給して、成形速度0.33m/秒で加圧成形した。、平均厚さ200μmを目標にシート状成形体を作製した。
なお、乾式成形によるハイブリッドキャパシタ用電極の作製では、集電体を、表1に記載した各実施例あるいは比較例で使用する集電体に変更して行った。但し、実施例4では、電極シート成形後、更に電極シートを170℃で30分間熱処理し、熱硬化型導電性接着剤を熱硬化させた。
電極用シートの各特性は、下記の方法に従い測定した。
(1)電極構成材料の目付
シート状成形体を40mm×60mmの大きさに切り出し、その重量と体積を測定し、金属集電体の重量を差し引いて計算した。
(2)電極シートの厚み及びばらつき
電極用シートの厚み測定は明産社製接触式ウェブ厚さ計RC−101型を用い、0.5mm間隔で20点の成形シートトータルの厚みを測定し平均値とばらつきを求めた。表1に電極シートの厚み、厚みのばらつき、および電極シートの密度を示した。
ハイブリッドキャパシタ用電極の作製(湿式成形による電極の作製例)
(正極電極用スラリーの作製)
電極活物質(比表面積2000m/g及び重量平均粒子径5μmの活性炭)100部、導電材(アセチレンブラック「デンカブラック粉状」:電気化学工業(株)製)5部、分散型結着剤(数平均粒子径0.15μm、ガラス転移温度−40℃の架橋型アクリレート系重合体の40%水分散体「AD211」:日本ゼオン(株)製)を固形分で5.6部、溶解型樹脂(カルボキシメチルセルロースの1.5%水溶液「DN−800H」:ダイセル化学工業(株)製)を固形分で1.4部、及びイオン交換水を全固形分濃度35%となるように混合し、「T.K.ホモミクサー」(特殊機化工業(株)製)で攪拌混合して、電極用スラリーを調製した。
(負極電極用スラリーの作製)
正極電極用活物質の活性炭をポリアセンに代えた以外は上記正極電極用スラリーと同じ方法で負極電極用スラリーを作製した。
(金属繊維シートを用いた正極電極用シートの作製)
表1の実施例3に示す、厚み26μmの金属繊維集電体上に、前記正極用電極用スラリー組成物をドクターブレードによって、5m/minの電極成形速度で塗布し、60℃で20分間および120℃で20分間乾燥した後、更に塗布していない裏面の金属繊維集電体上にも同様の方法でスラリー組成物を塗布、乾燥し、厚さ322μmの電極シートを得た。
(金属繊維シートを用いた負極電極用シートの作製)
表1の実施例3に示す、厚み30μmの金属繊維集電体上に、前記負極用電極用スラリー組成物をドクターブレードによって、5m/minの電極成形速度で塗布し、60℃で20分間および120℃で20分間乾燥した後、更に塗布していない裏面の金属繊維集電体上にも同様の方法でスラリー組成物を塗布、乾燥し、厚さ224μmの電極用シートを得た。
(エキスパンドメタルを用いた正極電極用シートの作製)
表1の比較例1に示す、厚み38μm、気孔率45%でLW:SW:W=1.0:0.52:0.143のアルミニウム製エキスパンドメタル両面に上記正極電極用スラリーをダイコーターにて1m/分の速度にて垂直塗工して成形し、乾燥することによりプレス後正極全体の厚さ(両面の電極層厚さとエキスパンドメタルの厚さの合計)が342μmの正極電極シートを得た。
(エキスパンドメタルを用いた負極電極用シートの作製)
表1の比較例1に示す、厚み38μm、気孔率45%でLW:SW:W=1.0:0.52:0.143の銅製エキスパンドメタル両面に上記負極電極用スラリーをダイコーターにて1m/分の速度にて垂直塗工して成形し、乾燥することによりプレス後正極全体の厚さ(両面の正電極層厚さとエキスパンドメタルの厚さの合計)が186μmの負極電極シートを得た。
(測定用セルの作製)
作製した電極用シートを、電極層が形成されていない金属繊維シート部を縦2cm×横2cmを残し、電極層が形成されている部分を縦5cm×横5cmになるように切り抜いた。これに縦7cm×横1cm×厚み0.01cmのアルミからなるタブ材を未塗工部に超音波溶接して測定用電極を作製した。測定用電極は、正極10組、負極11組を用意し、160℃で40分間乾燥した。セパレータとして厚さ35μmのセルロース/レーヨン混合不織布を用いて、正極集電体、負極集電体の端子溶接部がそれぞれ反対側になるよう配置し、正極、負極の対向面が20層になるように、また積層した電極の最外部の電極が負極となるように積層した。最上部と最下部はセパレータを配置させて4辺をテープ留めし、正極集電体の端子溶接部(10枚)、負極集電体の端子溶接部(11枚)をそれぞれ超音波溶接した。
リチウム極として、リチウム金属箔(厚み82μm、縦5cm×横5cm)を厚さ80μmのステンレス網に圧着したものを用い、該リチウム極を最外部の負極と完全に対向するように積層した電極の上部および下部に各1枚配置した。尚、リチウム極集電体の端子溶接部(2枚)は負極端子溶接部に抵抗溶接した。
上記リチウム箔を最上部と最下部に配置した積層体を深絞り下外装フィルムの内部へ設置し、外装ラミネートフィルムで覆い三辺を融着後、電解液としてエチレンカーボネート、ジエチルカーボネートおよびプロピレンカーボネートを重量比で3:4:1とした混合溶媒に、1モル/リットルの濃度にLiPF6を溶解した溶 液を真空含浸させた後、残り一辺を融着させ、フィルム型キャパシタを作製した。
(セルの特性評価)
2000mAの定電流でセル電圧が3.6Vになるまで充電し、その後3.6Vの定電圧を印加する定電流−定電圧充電を1時間行った。次いで、200mAの定電流でセル電圧が1.9Vになるまで放電した。この3.6V−1.9Vのサイクルを繰り返し、10回目の放電においてセル容量及びエネルギー密度を評価した。結果を表3に示す。
以上、ハイブリッドキャパシタの実施例および比較例を表1に示したが、本発明の金属繊維集電体を用いた実施例1〜5では電極シートの厚みのばらつきが少なく、セル特性も容量が大きく、且つ内部抵抗も低い。一方エキスパンドメタルを集電体に用いた比較例1では、電極シートの厚みのばらつきに遜色はないが、セル特性では容量が低く、内部抵抗が大きな値を示している。
比較例1で用いたエキスパンドメタルでは、金属繊維集電体に用いたような電
極層の集電性向上効果やイオン拡散の効果がないため抵抗を小さくできなかっ
た。また、(電極層と集電体を合わせた厚み)/(集電体の厚み)が20を超え
る比較例2においても金属繊維からなる集電体の効果が発揮できないため内部
抵抗が大きな値を示している。
本発明の金属繊維集電体を用いることで、ハイブリッドキャパシタセルの高容量化、低抵抗化を実現することができる。更には乾式成形法を用いることで生産性良く製造することができる。そのため、電気自動車又はハイブリッド自動車への応用、太陽電池と併用したソーラー発電エネルギー貯蔵システム、電池と組み合わせたロードレベリング電源等の様々な用途に好適に用いることができる。
従来の電極用シートの製造装置の一例を示す図。 本発明の電極用シートの製造装置の一例を示す図。
符号の説明
図1の符号の説明
1:集電体
2:電気化学素子電極用シート
3:複合粒子
4:仕切板
5.成形用ロール
図2の符号の説明
1:集電体
2:成形用ロール
3:粉体供給装置

Claims (13)

  1. セルの中で、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングするハイブリッドキャパシタに用いる金属繊維を用いたことを特徴とするハイブリッドキャパシタ用集電体。
  2. セルの中で、負極及び/又は正極とリチウムイオン供給源との電気化学的接触によってリチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングするハイブリッドキャパシタに用いる金属繊維シートからなる集電体に電極層が形成されたハイブリッドキャパシタ用電極シート。
  3. 請求項1記載の金属繊維が、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、銅、金、白金、チタン、その他の合金からなることを特徴とする請求項1記載のハイブリッドキャパシタ用金属繊維集電体。
  4. 金属繊維表面が、その金属繊維よりも低い抵抗率を有する金属で被覆されていることを特徴とする請求項1または3記載のハイブリッドキャパシタ用集電体。
  5. 金属繊維からなる集電体が、繊維径2〜20μm、繊維長1〜12mmの金属繊維及び結着剤繊維からなるスラリーを湿式抄紙法によりシート化して得られることを特徴とする請求項1または3記載のハイブリッドキャパシタ用集電体。
  6. 金属繊維からなる集電体が、繊維径2〜20μm、繊維長1〜12mmの金属繊維及び結着剤繊維からなるスラリーを湿式抄紙法によりシート化し、更にシートを水素ガス雰囲気中で繊維間を焼結することを特徴とする請求項1または3記載のハイブリッドキャパシタ用集電体。
  7. 金属繊維からなる集電体が繊維径2〜20μm、繊維長1〜12mmの金属繊維及び結着剤繊維からなるスラリーを湿式抄紙法によりシート化し、更にシートを水素ガス雰囲気中で繊維間を焼結する際、焼結シートを金属繊維よりも低い抵抗率を有する金属で被覆することを特徴とする請求項1または3記載のハイブリッドキャパシタ用集電体。
  8. 湿式抄紙法で作製された金属繊維シートの少なくとも一面に熱硬化型導電性接着剤を塗布もしくは含浸する工程と、該熱硬化型導電性接着剤が塗布もしくは含浸された未焼結の金属繊維シート上に電極層を形成し、加熱処理されて得られることを特徴とする請求項1または3記載のハイブリッドキャパシタ用集電体。
  9. 集電体の厚みが10〜200μmであることを特徴とする請求項1または3〜7記載のハイブリッドキャパシタ用集電体
  10. 集電体の空隙率が10〜95%であることを特徴とする請求項1、3〜8のいずれかに記載のハイブリッドキャパシタ用集電体。
  11. 金属繊維シートからなる集電体上にハイブリッドキャパシタ電極の電極材料からなる粉体を供給し粉体成形することを特徴とする請求項2記載のハイブリッドキャパシタ用電極シート。
  12. 金属繊維からなる集電体上に供給される粉体が、電極活物質および導電材が結着剤により結着してなる複合粒子が相互に結合されて形成されていることを特徴とする請求項2または11記載のハイブリッドキャパシタ用電極シート。
  13. 請求項10記載の複合粒子が電極活物質、導電材、結着剤及び分散剤を含有するスラリーを得る工程、前記スラリーを噴霧乾燥して、噴霧造粒する工程で得られることを特徴とする請求項2、11または12記載のハイブリッドキャパシタ用電極シート。
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