JP2009211970A - 円筒型ニッケル水素蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性に優れた円筒型ニッケル水素蓄電池のメリットを活かしつつ、大容量化した場合の特有の課題(中心部付近の蓄熱による劣化)を抑制して、バックアップ用途に適したものにする。
【解決手段】本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池は、水酸化ニッケルを含む正極板1と水素吸蔵合金を含む負極板2とをセパレータ3を介して捲回してなる極板群4を、円筒型金属缶5に収容したものであって、極板群4の捲回芯付近における負極板2aの水素吸蔵合金粉末の平均粒径を、その他の箇所における負極板2bの水素吸蔵合金粉末の平均粒径よりも大きくする。
【選択図】図1

Description

本発明は円筒型ニッケル水素蓄電池に関し、より詳しくは容量が大きくかつ環境温度が高い状態でも長寿命であり、さらに大電流での充放電特性にも優れた円筒型ニッケル水素蓄電池に関する。
従来、例えば通信基地局などにおける停電時の非常用バックアップ用蓄電池としては、鉛蓄電池が一般的に用いられていた。近年になって通信基地局の多機能化に伴って電源容量の大容量化が求められている一方、通信基地局におけるバックアップ用蓄電池の設置条件の制約(スペースおよび重量)により、鉛蓄電池の増設は困難になりつつある。また、環境問題への配慮から鉛やカドミウムを含まない蓄電池の採用が望まれている。
そこで鉛蓄電池に代わり、体積および重量当たりのエネルギー密度が高く、鉛やカドミウムなどの有害物質を含まないニッケル水素蓄電池を、通信基地局などのバックアップ用途として採用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−119089号公報
特許文献1は大型の円筒型ニッケル水素蓄電池における中心部付近の蓄熱による劣化を意識して、正極板および負極板を交互に積層した角型のニッケル水素蓄電池を構成したものである。しかしながら、それぞれにリードを有する多数の正極板および負極板を、セパレータを介して積層した上に、同じ極性の極板のリード同士をそれぞれ正極端子、負極端子に対して接続してなる角型ニッケル水素蓄電池は生産性が高いとは言い難く、高コストであるという課題を有していた。また、角型ニッケル水素蓄電池の電槽を金属製にした場合は円筒型のようにかしめ封口が困難なのでレーザ溶接などの煩雑な工程が必要となり、特許文献1のように樹脂製にした場合は封口がしやすくなるものの高温(例えば50℃以上)の環境下に長期間置くと電池内部の水素ガス透過によって充放電バランスが崩れて電池の劣化が著しく加速するという課題を有していた。
本発明は上述した課題に基づいてなされたものであり、生産性に優れた円筒型ニッケル水素蓄電池のメリットを活かしつつ、大容量化した場合の特有の課題(中心部付近の蓄熱による劣化)を抑制して、バックアップ用途に適したものにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池は、極板群の捲回芯付近における負極板の水素吸蔵合金粉末の平均粒径を、その他の箇所における負極板の水素吸蔵合金粉末の平均粒径よりも大きくしたことを特徴とする。
ニッケル水素蓄電池の負極材料として用いられる水素吸蔵合金は、電池の長寿命化の観点から、より耐蝕性に優れていることが望ましいが、例えば耐蝕性を向上させるために水素吸蔵合金粉末の粒径を大きくするといった手段を用いると水素吸蔵合金の反応性が低下し、電池の放電特性を低下させる。そこで蓄熱が顕著な極板群の捲回芯付近において負極板の水素吸蔵合金粉末の平均粒径を大きくし、円筒型金属缶に近接し放熱が容易な極板群の外周部に近づくにつれて負極板の水素吸蔵合金粉末の平均粒径を小さくすることにより、蓄熱による影響を回避しつつ大電流放電特性の低下が抑制できるようになる。
本発明によれば、円筒型ニッケル水素蓄電池を大容量化した場合の中心部付近の蓄熱による影響を回避しながら大電流放電特性の低下が抑制できるようになるので、円筒型ニッケル水素蓄電池をバックアップ用途に適したものにすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図を用いて詳細に説明する。
第1の発明は、水酸化ニッケルを含む正極板と水素吸蔵合金を含む負極板とをセパレータを介して捲回してなる極板群を、円筒型金属缶に収容した円筒型ニッケル水素蓄電池であって、極板群の捲回芯付近における負極板中の水素吸蔵合金粉末の平均粒径を、その他の箇所における負極板の水素吸蔵合金粉末の平均粒径よりも大きくしたことを特徴とする。
図1は本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池の一例を示す概略縦断面図である。
水酸化ニッケルを含む正極板1を、セパレータ3を介して水素吸蔵合金を含む負極板2と対峙させて捲回することにより、極板群4が構成される。正極板1は正極集電体溶接部1cによって正極集電体8と溶接され、負極板2は負極集電体溶接部2cによって負極集電体9と溶接される。このように正極集電体8および負極集電体9と一体化した極板群4を上部絶縁板10と共に円筒型金属缶5に収納した後、負極集電体9を円筒型金属缶5の底部と溶接し、正極集電体8に設けたリード端子部8aを正極端子でもある封口板7と溶接する。なお封口板7には、円筒型金属缶5の内部圧力が急激に上昇した際に作動する安全弁6が設けられている。アルカリ水溶液からなる電解液を極板群4に浸透させるように注入した後、円筒型金属缶5の上部外周を窪ませて溝部5aを設け、この溝部5aの上に絶縁材料を介して封口板7を設置してかしめ封口することにより、本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池となる。
本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池は、図1の構成において、極板群4の捲回芯付近に配置する負極板2aに含まれる水素吸蔵合金粉末の平均粒径を、他の箇所に配置する負極板2bに含まれる水素吸蔵合金粉末の平均粒径よりも大きくしたことを特徴とする。
図2は本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池の負極板2の一例を示す概略図である。
この図のような負極板2を構成するためには、ニッケルメッキを施したパンチングメタル芯材に水素吸蔵合金粉末、結着剤、導電剤などを添加したペーストを塗着する工程において、極板群4を構成した際に捲回芯付近となる側(負極板2a)に水素吸蔵合金粉末の平均粒径をより大きくした負極合剤ペーストを塗着し、他の箇所(負極板2b)に水素吸蔵合金粉末の平均粒径をより小さくした合剤ペーストを塗着する方法が、一例として挙げられる。なおこの方法の量産化は、ダイノズルから間欠的にどちらか一方の負極合剤ペーストを吐出してパンチングメタル芯材に部分的に塗着した後、ダイノズルから間欠的に他方の負極合剤ペーストを吐出して未塗着部に塗着することにより可能となる。この方法を用いれば、水素吸蔵合金粉末の平均粒径が異なる負極合剤ペーストを、図2に示す2種に限らず複数種塗着させることも可能である。なお本発明における「捲回芯付近」とは、帯状の負極板2の全長に対し、捲回芯側の端から0〜50%の領域を示す。
通信基地局などバックアップ用のニッケル水素蓄電池は、保安のしやすさと塵埃による搭載機器への悪影響を回避する観点から、搭載機器と共にほぼ密閉された空間に配設される。このため外気を導入して冷却することができず、使用温度が高くなりがちである。負極に用いる水素吸蔵合金粉末の大粒径化はニッケル水素蓄電池の寿命特性を向上させるこ
とができるので、この課題に対し有効だが、水素吸蔵合金粉末を過度に大粒径化すると低温下や大電流での電池の放電特性を低下させる。そこで第1の発明のように蓄熱が顕著な極板群4の捲回芯付近において水素吸蔵合金粉末の平均粒径を大きくし、円筒型金属缶5に近接し放熱が容易な極板群4の外周部に近づくにつれて水素吸蔵合金粉末の平均粒径を小さくすることにより、生産性に優れた円筒型ニッケル水素蓄電池のメリットを活かしつつ、蓄熱による影響を回避し、大電流放電特性の低下を抑制できる。
第2の発明は、第1の発明において、使用する水素吸蔵合金粉末の平均粒径の異なる複数枚の負極板前駆体を、極板群4の捲回芯付近から外周部付近にかけて、水素吸蔵合金の平均粒径が順次減少するように連ねて負極板2を構成したことを特徴とする。具体的には、図2における負極板2aと2bとを負極板前駆体として個別に作製した後、極板群4の捲回芯方向から外周部方向にかけて、水素吸蔵合金の平均粒径が順次減少するように負極板2aと2bとを溶接するなどして連ねることにより作製できる。このように第2の発明によれば、使用する水素吸蔵合金の平均粒径が異なる複数枚の負極板前駆体を個別に作製できるので、ダイノズルを用いた間欠塗着を行うより、生産工程が簡便化できる。
第3の発明は、第1の発明において、極板群の捲回芯付近における負極板2aの水素吸蔵合金粉末の平均粒径を28〜40μm、その他の箇所における負極板2bの水素吸蔵合金の平均粒径を15〜28μmとしたことを特徴とする。負極板2aの水素吸蔵合金の平均粒径が28μm未満になるか負極板2bの水素吸蔵合金の平均粒径が15μm未満になると電池の寿命特性が若干低下し、負極板2aの水素吸蔵合金の平均粒径が40μmを超えるか負極板2bの水素吸蔵合金の平均粒径が28μmを超えると電池の大電流放電特性が若干低下する。
第4の発明は、第1の発明において、円筒型ニッケル水素蓄電池の外径が50mm以上であることを特徴とする。また、第5の発明は、第1の発明において、円筒型ニッケル水素蓄電池の容量が30Ah以上であることを特徴とする。このように電池サイズあるいは容量が大きい円筒型ニッケル水素蓄電池は、極板群4の捲回芯付近における蓄熱が顕著なので、本発明の効果が発揮されやすい。
次に、本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池を構成するその他の要件について詳述する。
正極板1の合剤として、電池の充放電特性を改良するために、金属CoやCo(OH)といったCo化合物やY、Ybなどの希土類酸化物を添加することができる。また、寿命特性を改良するために、ZnOなどのZn化合物を添加することができる。負極板2の合剤として、芯材への結着性を向上するために、CMC(カルボキシメチルセルロース)などの増粘剤やSBR(スチレン−ブタジエン共重合性ゴム)などの結着剤を添加することができる。また、寿命特性を改良するために、Y、Ybなどを添加することができる。また、導電剤として、カーボン粉末やニッケル粉末を添加することができる。セパレータ3には、ポリアミド系やポリオレフィン系の不織布を採用することができる。円筒型金属缶5の材質には、耐蝕性を高めるために、ニッケルメッキを施した鉄製金属缶などを採用することができる。アルカリ水溶液からなる電解液には、NaOH、KOH、LiOHの少なくとも1種を溶解した水溶液を採用することができる。
以下、本発明による円筒型ニッケル水素蓄電池の実施例について説明を行う。
Mm、Ni、Al、Mn、Coを所定の割合で混合した混合物を、Arガス雰囲気下で高周波溶解炉で溶解して得られた溶湯を金型で鋳造し、組成がMmNi3.8Co0.6Al0.3Mn0.4である水素吸蔵合金のインゴットを作製した。次に、得られたイン
ゴットをArガス雰囲気下で1000℃で10時間の均質化熱処理を行い、さらに窒素雰囲気下で機械的に粗粉砕後、湿式ボールミルを用いて微粉砕し、平均粒径33μmの水素吸蔵合金粉末を得た。次に、得られた水素吸蔵合金粉末の初期活性を高めるための表面処理として、水素吸蔵合金粉末を110℃のKOHを50重量%含む水溶液に浸漬して1時間の攪拌処理(アルカリ処理)を行った後に、水洗し、水と共に結着剤であるSBR、増粘剤であるCMCをそれぞれ0.5重量%、0.2重量%、添加剤であるYを1.0重量%、導電剤であるカーボン0.5重量%を添加し、攪拌混合することにより負極合剤ペーストAを作製した。得られた負極合剤ペーストAを厚み60μmであるパンチングメタル芯材に、塗着部が800mm、未塗着部が800mmとなるようにダイノズルから負極合剤ペーストAを間欠的に吐出することによって塗着し、負極板2aとなる部分を作製した。
続いて、上述と同様に作製した粗粉砕後の水素吸蔵合金粉末を、湿式ボールミルを用いて微粉砕する粉砕時間を調整することにより、平均粒径24μmである水素吸蔵合金粉末を得た。次に、上述と同様にアルカリ処理、水洗後に水と共に結着剤、増粘剤、添加剤などを添加し、攪拌混合して負極合剤ペーストBを作製した。これを上述したパンチングメタル芯材における未塗着部に間欠的に吐出し、塗着することにより、負極板2bとなる部分を作製した。
このように負極板2aとなる部分と負極板2bとなる部分とが交互に存在する負極板前駆体を乾燥した後、圧延および切断を行い、幅150mm、長さ1600mm、厚み0.5mmの負極板2を作製した。
なおここで、負極板2aおよび2bには、負極合剤ペーストAおよびBが塗着されないことにより芯材が露出している箇所を5mm幅で設け、負極集電体溶接部2cとした。
次に、正極活物質である水酸化ニッケル粉末100重量部に対し、水と共に添加剤として金属Coを5重量部、Co(OH)を5重量部、Ybを5重量部、ZnOを2.5重量部添加し、混練して正極合剤ペーストを作製した。得られた正極合剤ペーストを帯状の発泡状ニッケル多孔体(厚さ1.2mm、目付重量450g/m)に塗着し、さらに乾燥、圧延および切断を行い、幅150mm、長さ1500mm、厚み0.7mmの正極板1を作製した。
正極板1についても、負極板2と同様に正極合剤ペーストが充填されない箇所を5mm幅で設け、ここにニッケルリード線を溶接することで、正極集電体溶接部1cとした。
セパレータ3としては、幅152mm、長さ3300mm、厚み0.25mm、目付重量80g/mである親水化処理を施したポリプロピレン製の不織布を用いた。
以上に示した正極板1および負極板2を、セパレータ3を介在させて渦巻き状に捲回し、直径約62mm、高さ約155mmの極板群4を構成した。極板群4は、正極集電体溶接部1cがセパレータ3の上端からはみ出すように、負極集電体溶接部2cがセパレータ3の下端からはみ出すように、それぞれ上下にずらして構成し、かつ負極板2については図1のように水素吸蔵合金粉末の平均粒径が大きい部分(負極板2a)が極板群4の捲回芯付近に位置するようにした。
正極集電体溶接部1cを正極集電体8と溶接し、負極集電体溶接部2cを負極集電体9と溶接した極板群4を、直径が65mmである円筒型金属缶5(材質:鉄にニッケルメッキ、厚み:0.6mm)に挿入し、負極集電体9を円筒型金属缶5と溶接しつつ、正極集電体8に設けたリード端子部8aを正極端子でもある封口板7と溶接した。続いて円筒型
金属缶5の上部外周を窪ませて溝部5aを設け、電解液(組成:NaOH:KOH、LiOH=4:2.5:1、濃度:7.5mol/L)を150ml注入した後、この溝部5aの上に絶縁材料を介して封口板7を設置してかしめ封口することにより、密閉化を行った。この後さらに初充放電(温度:25℃、充電条件:10Aで15時間、放電条件:30Aで3時間)を行い、放電容量が100Ahの円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例1とする。
実施例1に対し、負極板2aとなる部分と負極板2bとなる部分とを別個に設け、これらを幅10mmのポリプロピレン製粘着テープにより外観が実施例1の負極板2とほぼ同様となるように連ねた以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例2とする。
実施例1に対し、負極合剤ペーストAにおける水素吸蔵合金粉末の平均粒径を42μmとした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例3とする。
実施例1に対し、負極合剤ペーストAにおける水素吸蔵合金粉末の平均粒径を26μmとした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例4とする。
実施例1に対し、負極合剤ペーストBにおける水素吸蔵合金粉末の平均粒径を30μmとした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例5とする。
実施例1に対し、負極合剤ペーストBにおける水素吸蔵合金粉末の平均粒径を13μmとした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例6とする。
実施例1に対し、負極合剤ペーストAにおける水素吸蔵合金粉末の平均粒径を40μmとした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例7とする。
実施例1に対し、負極合剤ペーストAにおける水素吸蔵合金粉末の平均粒径を28μmとした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例8とする。
実施例1に対し、負極合剤ペーストBにおける水素吸蔵合金粉末の平均粒径を28μmとした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例9とする。
実施例1に対し、負極合剤ペーストBにおける水素吸蔵合金粉末の平均粒径を15μm
とした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例10とする。
(比較例1)
実施例1に対して、負極合剤ペーストAのみで負極板2を作製した(負極板2bを設けなかった)以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを比較例1とする。
(比較例2)
実施例1に対して、負極合剤ペーストAとBとを等量混合した負極合剤ペーストCのみで負極板2を作製した(負極板2aおよび2bを設けなかった)以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを比較例2とする。
(比較例3)
実施例1に対して、負極合剤ペーストBのみで負極板2を作製した(負極板2aを設けなかった)以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを比較例3とする。
以上の各実施例および比較例に対し、次に示す電池特性試験を行った。
(寿命特性)
40℃雰囲気において、10Aにて10時間30分の充電を行った後、20Aにて1.0Vまでの放電を行うという充放電サイクルを繰り返し、放電容量が初期の70%に至るまでのサイクル数を求めた。この評価結果を(表1)に示す。
(大電流放電特性)
25℃雰囲気において、10Aにて10時間30分の充電を行った後に、20Aにて1.0Vまでの放電を行い、放電容量T20を求めた。次いで、25℃雰囲気において、10Aにて10時間30分の充電を行った後に、100Aにて1.0Vまでの放電を行い、放電容量T100を求めた。これと放電容量T20との比率T100/T20を、大電流放電特性の指標として(表1)に示す。
Figure 2009211970
(表1)に示されるように、本発明による実施例1〜10の円筒型ニッケル水素蓄電池は、比較例1〜3の円筒型ニッケル水素蓄電池と比べ、寿命特性と大電流での放電特性を共に高いレベルで両立できることがわかった。これは特に、使用している見かけ上の水素吸蔵合金の平均粒径が同一である実施例1〜2と比較例2との比較において明確である。
しかしながら、負極板2aの水素吸蔵合金粉末の平均粒径が26μmである実施例4や負極板2bの水素吸蔵合金の平均粒径が13μmである実施例6は寿命特性が若干低下し、負極板2aの水素吸蔵合金の平均粒径が42μmである実施例3や負極板2bの水素吸蔵合金の平均粒径が30μmである実施例5は大電流放電特性が若干低下した。よって、負極板2aの水素吸蔵合金の平均粒径は28〜40μmとし、負極板2bの水素吸蔵合金の平均粒径は15〜28μmとした場合が最も好適であることがわかった。
なお、本実施例では負極板2aと2bの占める体積比率を1:1としたが、電池の使用環境や使用用途に応じ、適宜最適な比率に調整しても同様の効果が得られることを確認した。また、水素吸蔵合金の平均粒径の異なる部分を3種類以上設けても同様の効果が得られることを確認した。
また、本実施例では水素吸蔵合金の製造方法として、加熱溶解して得られた合金溶湯を鋳造により冷却凝固させる方法について説明を行ったが、本発明は、合金組成を均一化して偏析を防止し得る方法であれば水素吸蔵合金の製造方法については特に限定されず、公知の回転ディスク法、単ロール法、ツインロール法などを用いて製造した場合についても同様に適用することができる。
また、本発明に適用される水素吸蔵合金の組成は、本実施例で説明を行った合金組成に限定されず、一般的な希土類系水素吸蔵合金の他、Ti系水素吸蔵合金やZr系水素吸蔵合金などを用いた場合についても同様に適用が可能である。
本発明による円筒型ニッケル水素蓄電池は、容量が大きくかつ環境温度が高い状態でも優れた寿命特性が得られ、さらに大電流での充放電特性にも優れているため、通信基地局のバックアップ用電源を始めとした各種非常用電源などに対し、非常に有効である。
本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池の一例を示す概略縦断面図 本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池の負極板の一例を示す概略図
符号の説明
1 正極板
1c 正極集電体溶接部
2、2a、2b 負極板
2c 負極集電体溶接部
3 セパレータ
4 極板群
5 円筒型金属缶
5a 溝部
6 安全弁
7 封口板
8 正極集電体
8a リード端子部
9 負極集電体
10 上部絶縁板

Claims (5)

  1. 水酸化ニッケルを含む正極板と水素吸蔵合金を含む負極板とをセパレータを介して捲回してなる極板群を、円筒型金属缶に収容してなる円筒型ニッケル水素蓄電池であって、
    前記極板群の捲回芯付近における前記負極板の水素吸蔵合金粉末の平均粒径を、その他の箇所における前記負極板の水素吸蔵合金粉末の平均粒径よりも大きくしたことを特徴とする、円筒型ニッケル水素蓄電池。
  2. 水素吸蔵合金粉末の平均粒径が異なる複数枚の負極板前駆体を、前記極板群の捲回芯付近から外周部付近にかけて、水素吸蔵合金の平均粒径が順次減少するように連ねて前記負極板を構成したことを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
  3. 前記極板群の捲回芯付近における前記負極板の水素吸蔵合金粉末の平均粒径を28〜40μmとし、その他の箇所における前記負極板の水素吸蔵合金の平均粒径を15〜28μmとしたことを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
  4. 外径が50mm以上であることを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
  5. 容量が30Ah以上であることを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
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