JP2008117725A - 円筒型ニッケル水素蓄電池 - Google Patents

円筒型ニッケル水素蓄電池 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性に優れた円筒型ニッケル水素蓄電池のメリットを活かしつつ、大容量化した場合の特有の課題(中心部付近の蓄熱による劣化)を抑制して、バックアップ用途に適したものにする。
【解決手段】本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池は、水酸化ニッケルおよびYb化合物を含む正極板と水素吸蔵合金を含む負極板とをセパレータを介して捲回してなる極板群を、円筒型金属缶に収容したものであって、極板群の捲回芯付近における正極板のYb化合物含有量を、正極板の他の箇所のYb化合物含有量より多くしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は円筒型ニッケル水素蓄電池に関し、より詳しくは容量が大きくかつ環境温度が高い状態でも所望の充電効率が得られ、さらに大電流での充放電特性にも優れた円筒型ニッケル水素蓄電池に関する。
従来、例えば通信基地局などにおける停電時の非常用バックアップ用蓄電池としては、鉛蓄電池が一般的に用いられていた。近年になって通信基地局の多機能化に伴って電源容量の大容量化が求められている一方、通信基地局におけるバックアップ用蓄電池の設置条件の制約(スペースおよび重量)により、鉛蓄電池の増設は困難になりつつある。また、環境問題への配慮から鉛やカドミウムを含まない蓄電池の採用が望まれている。
そこで鉛蓄電池に代わり、体積および重量当たりのエネルギー密度が高く、鉛やカドミウムなどの有害物質を含まないニッケル水素蓄電池を、通信基地局などのバックアップ用途として採用することが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2004−119089号公報
特許文献1は大型の円筒型ニッケル水素蓄電池における中心部付近の蓄熱による劣化を意識して、正極板および負極板を交互に積層した角型のニッケル水素蓄電池を構成したものである。しかしながら、それぞれにリードを有する多数の正極板および負極板を、セパレータを介して積層した上に、同じ極性の極板のリード同士をそれぞれ正極端子、負極端子に対して接続してなる角型ニッケル水素蓄電池は生産性が高いとは言い難く、高コストであるという課題を有していた。また、角型ニッケル水素蓄電池の電槽を金属製にした場合は円筒型のようにかしめ封口が困難なのでレーザ溶接などの煩雑な工程が必要となり、特許文献1のように樹脂製にした場合は封口がしやすくなるものの高温(例えば50℃以上)の環境下に長期間置くと電池内部の水素ガス透過によって充放電バランスが崩れて電池の劣化が著しく加速するという課題を有していた。
本発明は上述した課題に基づいてなされたものであり、生産性に優れた円筒型ニッケル水素蓄電池のメリットを活かしつつ、大容量化した場合の特有の課題(中心部付近の蓄熱による劣化)を抑制して、バックアップ用途に適したものにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池は、水酸化ニッケルおよびYb化合物を含む正極板と水素吸蔵合金を含む負極板とをセパレータを介して捲回してなる極板群を、円筒型金属缶に収容したものであって、極板群の捲回芯付近における正極板のYb化合物含有量を、正極板の他の箇所のYb化合物含有量より多くしたことを特徴とする。
Yb23やYb(OH)3などのYb化合物はアルカリ蓄電池の高温特性を向上させる一方、過度に存在すると大電流放電特性を低下させる。そこで蓄熱が顕著な極板群の捲回芯付近において正極板のYb化合物含有量を多くし、円筒型金属缶に近接し放熱が容易な極板群の外周部に近づくにつれて正極板のYb化合物含有量を少なくすることにより、蓄熱による影響を回避しつつ大電流放電特性の低下が抑制できるようになる。
本発明によれば、生産性のメリットを活かしつつ、大容量化した場合の中心部付近の蓄熱による影響を回避しながら大電流放電特性の低下が抑制できるようになるので、円筒型ニッケル水素蓄電池をバックアップ用途に適したものにすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図を用いて詳細に説明する。
第1の発明は、水酸化ニッケルおよびYb化合物を含む正極板と水素吸蔵合金を含む負極板とをセパレータを介して捲回してなる極板群を、円筒型金属缶に収容した円筒型ニッケル水素蓄電池であって、極板群の捲回芯付近における正極板のYb化合物含有量を、正極板の他の箇所のYb化合物含有量より多くしたことを特徴とする。
図1は本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池の一例を示す概略縦断面図である。水酸化ニッケルおよびYb化合物を含む正極板1を、セパレータ3を介して水素吸蔵合金を含む負極板2と対峙させて捲回することにより、極板群4が構成される。正極板1は正極板溶接部1cによって正極集電体8と溶接され、負極板2は負極板溶接部2aによって負極集電体9と溶接される。このように正極集電体8および負極集電体9と一体化した極板群4を円筒型金属缶5に収納した後、負極集電体9を円筒型金属缶5と溶接し、正極集電体8に設けたリード端子部8aを正極端子でもある封口板7と溶接する。なお封口板7には、円筒型金属缶5の内部圧力が急激に上昇した際に作動する安全弁6が設けられている。アルカリ水溶液からなる電解液を極板群4に浸透させるように注入した後、円筒型金属缶5の上部外周を窪ませて溝部5aを設け、この溝部5aの上に絶縁材料を介して封口板7を設置してかしめ封口することにより、本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池となる。
本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池は、図1の構成において、極板群4の捲回芯付近に配置する正極板1aのYb化合物含有量を、他の箇所に配置する正極板1bのYb化合物含有量より多くしたことを特徴とする。
図2は本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池の正極板1の一例を示す概略図である。この図のような正極板1を構成するためには、発泡状ニッケル多孔体などの3次元金属多孔体に水酸化ニッケルおよびYb化合物を含む正極合剤ペーストを充填する工程において、極板群4を構成した際に捲回芯となる側(正極板1a)にYb化合物の含有量を多くした正極合剤ペーストを充填し、他の箇所(正極板1b)にYb化合物の含有量を少なくした正極合剤ペーストを充填する方法が、一例として挙げられる。なおこの方法の量産化は、ダイノズルから間欠的にどちらか一方の正極合剤ペーストを吐出して3次元金属多孔体に部分的に充填した後、ダイノズルから間欠的に他方の正極合剤ペーストを吐出して未充填部に充填することにより可能となる。この方法を用いれば、Yb化合物組成が異なる正極合剤ペーストを、図2に示す2種に限らず複数種充填させることも可能である。なお本発明における「捲回芯付近」とは、帯状の正極板1の全長に対し、捲回芯側の端から0〜50%の領域を示す。
通信基地局などバックアップ用のニッケル水素蓄電池は、保安のしやすさと塵埃による搭載機器への悪影響を回避する観点から、搭載機器と共にほぼ密閉された空間に配設される。これによって外気を導入して冷却することができず、使用温度が高くなりがちである。Yb化合物はアルカリ蓄電池の高温特性を向上させることができるのでこの課題に対し有効だが、過度に存在すると大電流放電特性を低下させる。そこで第1の発明のように蓄熱が顕著な極板群4の捲回芯付近において正極板1のYb化合物含有量を多くし、円筒型金属缶5に近接し放熱が容易な極板群4の外周部に近づくにつれて正極板1のYb化合物含有量を少なくすることにより、生産性に優れた円筒型ニッケル水素蓄電池のメリットを
活かしつつ、蓄熱による影響を回避しつつ大電流放電特性の低下が抑制できるようになる。
第2の発明は、第1の発明において、Yb化合物含有量が異なる複数枚の正極板前駆体を、極板群4の捲回芯付近から外周部付近にかけて、Yb化合物含有量が順次減少するように連ねて正極板1を構成したことを特徴とする。具体的には、図2における正極板1aと1bとを正極板前駆体として個別に作製した後、極板群4の捲回芯方向から外周部方向にかけて、Yb化合物含有量が順次減少するように溶接などにより連ねることにより作製できる。第2の発明によれば、Yb化合物含有量が異なる複数枚の正極板前駆体を個別に作製できるので、ダイノズルを用いた間欠充填を行うより、充填工程が簡便化できる。
第3の発明は、第1の発明において、正極板1aのYb化合物含有量を水酸化ニッケル100重量部に対して3〜6重量部とし、正極板1bのYb化合物含有量を水酸化ニッケル100重量部に対して0.5〜3重量部としたことを特徴とする。正極板1aのYb化合物が3重量部未満になるか正極板1bのYb化合物が0.5重量部未満になると高温特性が若干低下し、正極板1aのYb化合物が6重量部を超えるか正極板1bのYb化合物が3重量部を超えると大電流放電特性が若干低下する。
第4の発明は、第1の発明において、Yb化合物がYb23もしくはYb(OH)3であることを特徴とする。Yb化合物としては他にYbCl3・6H2OやYb(NO33・6H2Oなどがあるが、上述した2つが本発明の効果を最も発揮できるので好ましい。
第5の発明は、第1の発明において、外径が50mm以上であることを特徴とする。また第6の発明は、第1の発明において、容量が30Ah以上であることを特徴とする。このようにサイズあるいは容量が大きい円筒型ニッケル水素蓄電池は、極板群4の捲回芯付近における蓄熱が顕著なので、本発明の効果が発揮されやすい。
次に、本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池を構成するその他の要件について詳述する。
正極板1の合剤として、充放電特性を改良するために金属CoやCo(OH)2といったCo化合物を、寿命特性を改良するためにZnOなどのZn化合物を添加することができる。負極板2の合剤として、芯材への結着性を向上するためにSBR(スチレンブタジエンラバー)などの結着剤を、寿命特性を改良するために観点からY23などを添加することができる。セパレータ3には、ポリアミド系やポリオレフィン系の不織布を採用することができる。円筒型金属缶5の材質には、強度や耐蝕性を高めるためにニッケルメッキを施した鉄製金属缶などを採用することができる。アルカリ水溶液からなる電解液には、NaOH、KOH、LiOHの少なくとも1種を溶解したものを採用することができる。
以下、本発明による円筒型蓄電池の実施例について説明を行う。
(実施例1)
正極活物質である水酸化ニッケル粉末100重量部に対し、添加剤として金属Coを5重量部、Co(OH)2を5重量部、Yb23を5重量部、ZnOを2.5重量部添加して正極合剤ペーストAを作製した。帯状の発泡状ニッケル多孔体(厚さ1.2mm、目付重量450g/m2)に、充填部が750mm、未充填部が750mmとなるようにダイノズルから正極合剤ペーストAを間欠的に吐出することにより、正極板1aとなる部分を作製した。
続いて、正極活物質である水酸化ニッケル粉末100重量部に対しYb23を1重量部
とした以外は正極合剤ペーストAと同様の正極合剤ペーストBを作製し、これを上述した発泡状ニッケル多孔体における未充填部に間欠的に吐出することにより、正極板1bとなる部分を作製した。
このように正極板1aとなる部分と正極板1bとなる部分とが交互に存在する正極板前駆体を乾燥した後、圧延および切断を行い、幅150mm、長さ1500mm、厚み0.7mmの正極板1を作製した。
なおここで、正極板1aおよび1bには、5mm幅で正極合剤ペーストAおよびBが充填されない箇所を設け、ここにニッケルリード線を溶接することで、正極板溶接部1cとした。
次に、負極活物質である水素吸蔵合金を結着剤と共に厚み60μmであるパンチングメタル芯材に塗着し、乾燥した後、圧延および切断を行い、幅150mm、長さ1650mm、厚み0.5mmの負極板2を作製した。負極板2についても、正極板1と同様に5mm幅で負極活物質が存在しない箇所を設け、負極板溶接部2aとした。
セパレータ3としては、幅152mm、長さ3300mm、厚み0.25mm、目付重量80g/m2である親水化処理を施したポリプロピレン製の不織布を用いた。
以上に示した正極板1および負極板2を、セパレータ3を介在させて渦巻き状に捲回し、直径約62mm、高さ約155mmの極板群4を構成した。なお極板群4は、正極板溶接部1cがセパレータ3の上端からはみ出すように、負極板溶接部2aがセパレータ3の下端からはみ出すように、それぞれ上下にずらして構成し、かつ正極板1については図1のようにYb化合物を多く含む部分が極板群4の捲回芯付近に位置するようにした。
正極板溶接部1cを正極集電体8と溶接し、負極板溶接部2aを負極集電体9と溶接した極板群4を、直径が65mmである円筒型金属缶5(材質:鉄にニッケルメッキ、厚み:0.6mm)に挿入し、負極集電体9を円筒型金属缶5と溶接しつつ、正極集電体8に設けたリード端子部8aを正極端子でもある封口板7と溶接した。続いて円筒型金属缶5の上部外周を窪ませて溝部5aを設け、電解液(組成:NaOH:KOH、LiOH=4:2.5:1、濃度:7.5mol/L)を160ml注入した後、この溝部5aの上に絶縁材料を介して封口板7を設置してかしめ封口することにより、密閉化を行った。この後さらに初充放電(温度:25℃、充電条件:10Aで15時間、放電条件:30Aで3時間)を行い、放電容量が100Ahの円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例1とする。
(実施例2)
実施例1に対し、正極板1aとなる部分と正極板1bとなる部分とを別個に設け、これらを幅10mmのポリプロピレン製粘着テープにより外観が実施例1の正極板1とほぼ同様となるように連ねた以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例2とする。
(実施例3、4)
実施例1に対し、正極合剤ペーストAにおけるYb23量を水酸化ニッケル粉末100重量部に対し6.5重量部(実施例3)および2.5重量部(実施例4)とした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例3および4とする。
(実施例5、6)
実施例1に対し、正極合剤ペーストBにおけるYb23量を水酸化ニッケル粉末100重量部に対し3.5重量部(実施例3)および0.3重量部(実施例4)とした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例5および6とする。
(実施例7、8)
実施例1に対し、正極合剤ペーストAにおけるYb23量を水酸化ニッケル粉末100重量部に対し6重量部(実施例7)および3重量部(実施例8)とした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例7および8とする。
(実施例9、10)
実施例1に対し、正極合剤ペーストBにおけるYb23量を水酸化ニッケル粉末100重量部に対し3重量部(実施例9)および0.5重量部(実施例10)とした以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを実施例9および10とする。
(比較例1)
実施例1に対して、正極合剤ペーストAのみで正極板1を作製した(正極板1bを設けなかった)以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを比較例1とする。
(比較例2)
実施例1に対して、正極合剤ペーストAとBとを等量混合した正極合剤ペーストCのみで正極板1を作製した(正極板1aおよび1bを設けなかった)以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを比較例2とする。
(比較例3)
実施例1に対して、正極合剤ペーストBのみで正極板1を作製した(正極板1aを設けなかった)以外は、実施例1と同様の円筒型ニッケル水素蓄電池を組み立てた。これを比較例1とする。
以上の各例に対し、次に示す試験を行った。結果を(表1)および(表2)に示す。
(高温特性)
25℃雰囲気において10Aにて10時間30分の充電を行った後、20Aにて1.0Vまでの放電を行い、放電容量T0を求めた。続いて50℃雰囲気において10Aにて10時間30分の充電を行った後、20Aにて1.0Vまでの放電を行い、放電容量T1を求めた。これら放電容量の比率T1/T0を、蓄熱の影響の指標として(表1)に示す。
(大電流放電特性)
25℃雰囲気において10Aにて10時間30分の充電を行った後に、100Aにて1.0Vまでの放電を行い、放電容量T2を求めた。これと放電容量T0との比率T2/T0を、大電流放電特性の指標として(表1)に示す。
Figure 2008117725
(表1)に示されるように、本発明による実施例1〜10の円筒型ニッケル水素蓄電池は、比較例1〜3の円筒型ニッケル水素蓄電池と比べ、高温雰囲気下での充電特性と大電流での放電特性を共に高いレベルで両立できていることがわかる。これは特に、見かけ上のYb化合物含有量が同一である実施例1〜2と比較例2との比較において明確である。
しかしながら、正極板1aのYb化合物が3重量部未満の実施例4や正極板1bのYb化合物が0.5重量部未満の実施例6は高温特性が若干低下し、正極板1aのYb化合物が6重量部を超える実施例3や正極板1bのYb化合物が3重量部を超える実施例5は大電流放電特性が若干低下する。よって正極板1aのYb化合物含有量は水酸化ニッケル100重量部に対して3〜6重量部とし、正極板1bのYb化合物含有量は水酸化ニッケル100重量部に対して0.5〜3重量部である場合が最も好適である。
なお、Yb23はアルカリ蓄電池の内部で電解液中に溶解し、部分的にYb(OH)3として析出し、同様に電池の高温特性を高める効果を発揮する。よって本実施例で正極板1に添加したYb23の代わりに、Yb化合物としてYb(OH)3を添加した場合でも、同様の結果が得られるのは云うまでもない。
なお、本実施例では正極板1aと1bの占める体積比率を1:1としたが、電池の使用環境や使用用途に応じ、適宜最適な比率に調整できる。同様に、Yb化合物の添加量の異なる部分を3種類以上設けることも可能である。
本発明による円筒型ニッケル水素蓄電池は、容量が大きくかつ環境温度が高い状態でも高い充電効率が得られ、さらに大電流での充放電特性にも優れているため、通信基地局のバックアップ用電源を始めとした各種非常用電源などに対し、非常に有効である。
本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池の一例を示す概略縦断面図 本発明の円筒型ニッケル水素蓄電池の正極板の一例を示す概略図
符号の説明
1、1a、1b 正極板
1c 正極板溶接部
2 負極板
2a 負極集電体溶接部分
3 セパレータ
4 極板群
5 円筒型金属缶
5a 溝部
6 安全弁
7 封口板
8 正極集電体
8a リード端子部
9 負極集電体


Claims (6)

  1. 水酸化ニッケルおよびYb化合物を含む正極板と水素吸蔵合金を含む負極板とをセパレータを介して捲回してなる極板群を、円筒型金属缶に収容してなる円筒型ニッケル水素蓄電池であって、
    前記極板群の捲回芯付近における前記正極板のYb化合物含有量を、前記正極板のYb化合物含有量より多くしたことを特徴とする、円筒型ニッケル水素蓄電池。
  2. Yb化合物含有量が異なる複数枚の正極板前駆体を、前記極板群の捲回芯付近から外周部付近にかけて、Yb化合物含有量が順次減少するように連ねて前記正極板を構成したことを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
  3. 前記極板群の捲回芯付近における前記正極板のYb化合物含有量を水酸化ニッケル100重量部に対して3〜6重量部とし、その他の箇所における前記正極板のYb化合物含有量を水酸化ニッケル100重量部に対して0.5〜3重量部としたことを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
  4. Yb化合物がYb23もしくはYb(OH)3であることを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
  5. 外径が50mm以上であることを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
  6. 容量が30Ah以上であることを特徴とする、請求項1記載の円筒型ニッケル水素蓄電池。
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