JP2009210000A - トランスミッション制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン12とファイナルドライブ16の間に位置するトランスミッション13に備えられ、車輪空転時に該車輪空転が収束したときにトランスミッション13およびファイナルドライブ16からなるドライブトレインに過大トルクが発生する車両走行状態であるかを推定する走行状態推定手段(トランスミッション制御装置10)と、走行状態推定手段により得られた走行状態推定情報に基づき、ドライブトレインへの過大トルクの入力が発生すると推定したとき、トランスミッション13の変速比を高変速比側に変速する変速制御を行う変速制御手段(トランスミッション制御装置10)とを有する。
【選択図】図2
Description
このような走行状態においては、パワートレインの保護とトラクションの向上という観点から、従来は、パワートレインに過大トルクが入力しないようにスロットルやブレーキを操作して対処していた(例えば特許文献1参照)。
この発明の目的は、パワートレインへ過大トルクが入力するのを抑制することにより、パワートレインを保護することができるトランスミッション制御装置を提供することである。
図1は、この発明の一実施の形態に係るトランスミッション制御装置の機能を概念的に示す説明図である。図1に示すように、トランスミッション制御装置10は、トランスミッション制御装置10により制御されるトランスミッションを備えた車両の種々の走行場面について、それぞれの走行場面(走行状態)に応じてトランスミッションにおけるギヤ比を変更することにより、ドライブトレイン系の回転慣性モーメントを低減する。
Iout=Iin×(ギヤ比)2×ユニット効率
(T=I×θ)
ここで、ギヤ比はトランスミッションにおけるギヤ比であり、ユニット効率はトランスミッション制御装置を一つのユニットとしてその効率を示し、Tはトルク、Iは慣性モーメント、θは角加速度である。
このように、例えば、オフロード走行時に車体が傾斜して片車輪が空転した場合に車輪接地時に車輪が急制動する場合、氷雪路などで空転している車輪に対してドライバが左足ブレーキなどで空転が急制動する場合など、次のような入力低減トランスミッション制御を行う。
これにより、パワートレイン系の回転慣性モーメントを低減することができるので、パワートレインへの過大トルクの入力を抑制することができ、パワートレインが過大トルクの入力に晒される状態になることを防いでパワートレインを保護することができる。
次に、この発明に係るトランスミッション制御装置10を備えた車両システムについて説明する。
更に、駆動トルクは、前車輪側ファイナルドライブ16aから、前車輪側ドライブシャフト17aを介して前車輪18a、前車輪側ドライブシャフト17bを介して前車輪18bへ、後車輪側ファイナルドライブ16bから、後車輪側ドライブシャフト17cを介して後車輪18c、後車輪側ドライブシャフト17dを介して後車輪18dへ、それぞれ伝達される。
この車両システム11は、通常、直進状態の場合は4輪とも同一回転数により駆動されて走行するが、例えばカーブを曲がるときに旋回し易いように、ファイナルドライブ16内に、左右車輪に生じる回転差を吸収するための左右差回転吸収機構(ディファレンシャル)が組み込まれている。また、駆動車輪である各ドライブシャフト17a〜17dには、それぞれ車輪速度センサ19が設置されており、この車輪速度センサ19によって、各車輪18a〜18d個々の車輪速度を検知することができる。なお、エンジン12の作動制御は、スロットル操作により可能である。
これに加えて、トランスミッション制御装置10は、アクセルオフ時においても、車輪速度センサ19により得られた車輪速度情報に基づく車輪18a〜18dの速度と車両速度から、パワートレインへの過大トルクの入力が発生する走行場面を推定し、トランスミッション13のギヤ段を、積極的にハイ(Hi)ギヤへと変速する制御を行う。
図5は、トランスミッション制御装置における変速制御マップの一例を示す説明図である。図5に示すように、変速制御マップは、車両速度(V)と車輪の左右回転数差の関係において、選択されたギヤ毎にギヤ変更の制御範囲(一例として、1速時及び2速時を図示)を設定しており、この変速制御マップに基づき、走行時の車両速度(V´)に応じてギヤ変更への制御介入範囲が決定される。
左右車輪差回転は制御範囲内か否かの判断(ステップS102)の結果、制御範囲内である(Yes)場合、ギヤポジションは制御範囲内か否かを判断し(ステップS103)、制御範囲内でない(No)場合、左右車輪差回転は制御範囲内か否かの判断(ステップS102)を繰り返す。
スロットル開度と車体傾斜状態のモニタを開始した(ステップS104)後、スロットル開度及び車体傾斜状態が予め設定した値か否かを判断する(ステップS105)。判断の結果、予め設定した値である(Yes)場合、ギヤ段のシフトチェンジを開始し(ステップS106)、予め設定した値でない(No)場合、スロットル開度及び車体傾斜状態が予め設定した値か否かの判断(ステップS105)を繰り返す。
なお、通常ギヤをハイ(Hi)ギヤへシフトした場合、車輪回転数が不要に増加することも起こり得るが、この場合、トラクションコントールの機能を用いてスロットル開度を制御し対応する。
また、この発明において、走行状態推定手段は、ファイナルドライブから伝達されたエンジンからの駆動力により回転駆動される左右駆動車輪の左右回転差に基づき、車両走行状態を推定することか好ましい。
また、この発明において、車両速度を、車輪速度センサ、加速度センサ、或いは全地球測位システムを用いて推定することか好ましい。
また、この発明において、前記変速制御手段は、車両走行状態が前記変速制御マップによる制御範囲内にあり、車両がオフロード走行状態及び登坂凍結路面走行状態にある場合、変更制御を実施することか好ましい。
また、この発明において、前記変速制御手段による変速制御は、前記トランスミッションをハイギヤ側へ変速することにより行うことか好ましい。
11 車両システム
12 エンジン
13 トランスミッション
14 トランスファ
15 プロペラシャフト
15a プロペラシャフト
15b プロペラシャフト
16 ファイナルドライブ
16a 前車輪側ファイナルドライブ
16b 後車輪側ファイナルドライブ
17 ドライブシャフト
17a 前車輪側ドライブシャフト
17b 前車輪側ドライブシャフト
17c 後車輪側ドライブシャフト
17d 後車輪側ドライブシャフト
18 車輪
18a 前車輪
18b 前車輪
18c 後車輪
18d 後車輪
19 車輪速度センサ
Claims (7)
- エンジンとファイナルドライブの間に位置するトランスミッションに備えられ、
車輪空転時に該車輪空転が収束したときに前記トランスミッションおよびファイナルドライブからなるドライブトレインに過大トルクが発生する車両走行状態であるかを推定する走行状態推定手段と、
前記走行状態推定手段により得られた走行状態推定情報に基づき、前記ドライブトレインへの前記過大トルクの入力が発生すると推定したとき、前記トランスミッションの変速比を高変速比側に変速する変速制御を行う変速制御手段と
を有するトランスミッション制御装置。 - 前記走行状態推定手段は、
前記ファイナルドライブから伝達された前記エンジンからの駆動力により回転駆動される左右駆動車輪の左右回転差に基づき、車両走行状態を推定する請求項1に記載のトランスミッション制御装置。 - 前記変速制御手段は、
車両速度と車輪の左右回転数差の関係において、選択されたギヤ毎にギヤ変更の制御範囲を設定した変速制御マップに基づき、走行時の車両速度に応じてギヤ変更への制御介入範囲を決定する請求項1または2に記載のトランスミッション制御装置。 - 前記車両速度を、車輪速度センサ、加速度センサ、或いは全地球測位システムを用いて推定する請求項3に記載のトランスミッション制御装置。
- 前記変速制御手段は、
車両走行状態が前記変速制御マップによる制御範囲内にあり、車両がオフロード走行状態及び登坂凍結路面走行状態にある場合、変更制御を実施する請求項1から4のいずれか一項に記載のトランスミッション制御装置。 - 前記変速制御手段は、
車輪の左右空転量とスロットル開度、及び加速度センサから得られた車体傾斜度を検知することにより、車両がオフロード走行状態及び登坂凍結路面走行状態にあることを認定する請求項5に記載のトランスミッション制御装置。 - 前記変速制御手段による変速制御は、前記トランスミッションをハイギヤ側へ変速することにより行う請求項1から6のいずれか一項に記載のトランスミッション制御装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20140051584A (ko) * | 2012-10-23 | 2014-05-02 | 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 | 차량 변속기의 제어 방법 |
US9878708B2 (en) | 2015-02-18 | 2018-01-30 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control apparatus for vehicle, and vehicle |
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JPS62292536A (ja) * | 1986-06-11 | 1987-12-19 | Toyota Motor Corp | 自動変速機の制御装置 |
JP2005016675A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Advics:Kk | 坂路における発進補助装置 |
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