JP5261330B2 - トランスファ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、AWD(総輪駆動)の自動車において前後輪に駆動力を配分するトランスファを制御するトランスファ制御装置に関し、特に車両挙動の安定化及び燃費性能の向上を両立したものに関する。
AWD車両は、駆動力を前輪側と後輪側とに配分するトランスファを備えている。トランスファは、一般に前後輪の回転数差を吸収する差動機構であるセンターディファレンシャルを備えている。このようなセンターディファレンシャルには、前後輪側出力部間を拘束して差動を制限するトランスファクラッチが設けられる。
AWD車両のトランスファ制御に関する従来技術として、例えば特許文献1には、減速時にタイヤのスリップ率と制動減速度との相対関係から路面摩擦係数を判別し、低μ判定時にトランスファクラッチの締結力を増加することが記載されている。
また、特許文献2には、タイヤのニューマチックトレール変化に起因するセルフアライニングトルクの非線形性を利用して、サイドフォースに対するセルフアライニングトルクの変化に基づいて各車輪のグリップ度を推定し、このグリップ度に基づいて前後駆動力配分を制御することが記載されている。
また、タイヤの滑り出しによらず路面の摩擦係数を推定する技術として、特許文献3には、車体に作用する横加速度及び前後加速度のそれぞれに基づいて路面μを推定し、いずれか大きい方の路面μを用いてスリップ制御を行うことが記載されている。
特開2006−137266号公報 特開2005−112008号公報 特開平5−170087号公報
タイヤの滑り出し(スリップによる特性の非線形化)を検出することによって路面の摩擦係数を推定する手法においては、タイヤがグリップ力をほぼ使い切るようなクリティカルな条件でなければ精度よく摩擦係数を推定することができず、摩擦係数を推定できない間は前回の推定値を保持せざるを得ないため、AWDトランスファ制御のような連続作動する機能においてその間の路面状況の変化に対応することができない。
また、上述した従来技術では、ハンドルを切り込んだ状態で発進する転舵発進時に路面μを推定できないため、低μ路でトランスファトルクを十分付与しなかった結果、十分なトラクション性能が得られなかったり、高μ路でトランスファトルクを過度に付与した結果、前後輪の差回転を吸収できずタイトコーナブレーキング現象が発生するといった問題が懸念される。
さらに、ハンドル角に対するセルフアライニングトルクの特性変化に基づいて路面μを推定する技術の場合、停車時から低速域においては、タイヤの据え切りトルクがあるため、路面μを適切に推定することができない。
一方、車体に作用する加速度に基づいて路面の摩擦係数を推定する手法においては、タイヤのグリップに余裕がある状態では摩擦係数が実際よりも低く推定され、この摩擦係数に応じてトランスファ制御を行うと、過剰な差動制限制御による燃費悪化が懸念される。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、車両挙動の安定化及び燃費性能の向上を両立したトランスファ制御装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明は、走行用動力源が発生した駆動力を前輪側及び後輪側に配分するとともに、前輪側出力部と後輪側出力部との差動を制限するトランスファクラッチを有するトランスファを制御するトランスファ制御装置であって、タイヤのスリップを検出することにより第1の路面摩擦係数推定値を算出する第1の摩擦係数推定手段と、現在発生しているタイヤ力に基づいて第2の路面摩擦係数推定値を算出する第2の摩擦係数推定手段と、前記第1の路面摩擦係数推定値と前記第2の路面摩擦係数推定値との差分に基づいてグリップ余裕推定値を算出するグリップ余裕推定手段と、前記グリップ余裕推定値の変化に応じて前記トランスファクラッチの締結力を変化させるトランスファクラッチ制御手段とを備えることを特徴とするトランスファ制御装置である。
請求項2の発明は、前記駆動力、転舵輪の舵角及び車速に基づいて第3の路面摩擦係数推定値を算出する第3の摩擦係数推定手段が設けられ、前記グリップ余裕推定手段は、前記第1の路面摩擦係数推定値の算出が不可能である場合に、前記第3の路面摩擦係数推定値と前記第2の路面摩擦係数推定値との差分に基づいて前記グリップ余裕推定値を算出することを特徴とする請求項1に記載のトランスファ制御装置である。
請求項3の発明は、前記トランスファクラッチ制御手段は、前記グリップ余裕推定値の低下に応じて前記トランスファクラッチの締結力を増加させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトランスファ制御装置である。
請求項4の発明は、前記トランスファは前後輪の駆動トルク配分比を連続的に可変するトルク配分可変機構を備え、前記グリップ余裕推定値の低下に応じて前記駆動トルク配分比を車両の前後軸重配分に近づけることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のトランスファ制御装置である。
請求項5の発明は、前記トランスファクラッチ制御手段は、前記前輪側出力部と前記後輪側出力部との回転数差が所定の閾値以上となったときに前記回転数差に応じて前記トランスファクラッチの締結力を増加させるスリップ制御を実行するとともに、前記グリップ余裕推定値の低下に応じて前記閾値を小さくしかつ前記トランスファクラッチの締結力の増加率を大きくすることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のトランスファ制御装置である。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)タイヤのスリップに基づいて算出される第1の路面摩擦係数推定値と現在発生しているタイヤ力に基づいて算出される第2の路面摩擦係数推定値との差分に基づいてグリップ余裕推定値を算出し、その変化に応じてトランスファクラッチの締結力を変化させることによって、例えば高μ路面を通常走行するようにグリップ余裕が大きい場合には燃費を重視した制御を行い、低μ路面やスポーツ走行のようにグリップ余裕が小さい場合には車両挙動の安定化を重視した制御を行うことができる。
(2)例えば車速が低い、舵角が一定で変化がない、転舵があっても舵角が小さい等の理由によって、第1の路面摩擦係数推定値の算出が不可能である場合に、駆動力、転舵輪の舵角及び車速に基づいて算出される第3の路面摩擦係数推定値と第2の路面摩擦係数推定値との差分に基づいてグリップ余裕推定値を算出することによって、発進時を含む低速域では駆動力と舵角に応じた車体加速度予測値を加味した第3の路面摩擦係数推定値に基づいてタイヤのグリップ余裕を適切に推定し、トラスファクラッチの締結力を適切に設定して発進時のトラクション不足やタイトコーナブレーキング現象の発生を防止できる。
ここで、第3の路面摩擦係数推定値として、例えば、舵角から求められる推定横加速度に基づいて算出されるとともに、車速に応じた下限値が設定される推定路面μ、駆動力(スロットル開度)から求められる推定前後加速度に基づく推定路面μ、及び、第2の路面摩擦係数推定値のベクトル和を用いることができる。
このように舵角から求められる推定路面μの下限値を車速に応じて制限することによって、グリップ余裕推定値が過度に低く見積もられることを防止し、トランスファクラッチの締結力が不必要に増加されることによる燃費悪化を防止できる。
また、舵角から求められる推定路面μの車速に応じた下限値の制限は、例えば、所定の車速までは車速の増加に応じて下限値が増加し、それ以上の車速においては下限値が一定値となる構成とすることができる。このような構成とすることによって、発進時のトラクション不足を防止しつつ高速走行時におけるトランスファクラッチ締結力の不必要な増加を抑制できる。
(3)グリップ余裕推定値の低下に応じて前記トランスファクラッチの締結力を増加させることによって、グリップ余裕が小さい場合に車両の安定性を向上することができる。一方、グリップ余裕が大きい場合にはトランスファクラッチの締結力を最低限のプリロードトルクまで低下させてフリクションを低減し、燃費性能を向上できる。
(4)グリップ余裕推定値の低下に応じて駆動トルク配分比を車両の前後軸重配分に近づけることによって、グリップ余裕が小さい場合に車両の安定性を向上することができる。
(5)前後輪側出力部間の回転数差が所定の閾値以上となったときに回転数差に応じてトランスファクラッチの締結力を増加させるスリップ制御を実行するとともに、グリップ余裕推定値の低下に応じて閾値を小さくしかつトランスファクラッチの締結力の増加率を大きくすることによって、グリップ余裕が小さい場合にスリップ制御の介入を早めかつその制御ゲインも強めることによって、タイヤのスリップをより確実に防止できる。
本発明を適用したトランスファ制御装置の実施例1によって制御されるトランスファを含む車両パワートレーンの構成を示す図である。 実施例1のトランスファ制御装置の構成を示す図である。 実施例1のトランスファ制御装置における路面μ推定値H及び路面μ推定値Lの推移の一例を示す図である。 実施例1のトランスファ制御装置におけるグリップ余裕推定値と前後駆動力配分との相関を示す図である。 実施例1のトランスファ制御装置における前後輪の差回転とスリップ制御用トランスファトルクとの相関を示す図である。 実施例1のトランスファ制御装置におけるグリップ余裕推定値とトランスファクラッチのプリロードトルクとの相関を示す図である。 実施例1のトランスファ制御装置におけるトランスファトルク制御を示すフローチャートである。 本発明を適用したトランスファ制御装置の実施例2におけるトランスファトルク制御を示すフローチャートである。 実施例2のトランスファ制御装置におけるハンドル角に基づいた路面μ推定値の下限値の一例を示す図である。 実施例2のトランスファ制御装置における路面μ推定値H、路面μ推定値L、ハンドル角、スロットル開度、及び、アクセル開度の推移の一例を示す図である。
本発明は、車両挙動の安定化及び燃費性能の向上を両立したトランスファ制御装置を提供する課題を、タイヤのスリップに基づいて求められる路面μ推定値Hと車体に作用する加速度に基づいて求められる路面μ推定値Lとの差分から算出されるグリップ余裕推定値Gの低下に応じてトランスファクラッチの締結力を増加させることによって解決した。
以下、本発明を適用したトランスファ制御装置の実施例1について説明する。
実施例1のトランスファ制御装置は、例えば4輪のAWD乗用車等の自動車に設けられ、駆動力を前後に配分するAWDトランスファの前後輪側出力部間を拘束するトランスファクラッチの締結力を制御するものである。
図1に示すように、車両のパワートレーンは、エンジン10、トルクコンバータ20、変速機構部30、AWDトランスファ40、フロントディファレンシャル50、リアディファレンシャル60等を備えて構成されている。
エンジン10は、車両の走行用動力源であって、例えばガソリンエンジン等の内燃機関である。
トルクコンバータ20は、エンジン10の出力を変速機構部30に伝達する流体継ぎ手であって、入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを備えている。
変速機構部30は、例えば、一対の可変プーリ及びチェーン、ベルト等からなるバリエータを有する無段変速機(CVT)や複数列のプラネタリギアセットを有するステップAT等であって、トルクコンバータ20から入力されるエンジン10の出力の増減速を行うものである。
AWDトランスファ40は、変速機構部30から入力される駆動力を、フロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60に配分して伝達するものである。
AWDトランスファ40は、センターディファレンシャル41、トランスファクラッチ42等を備えて構成されている。
センターディファレンシャル41は、例えば、複合プラネタリギアセットを有して構成され、トルク配分比が例えば約4:6程度となるようにフロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60へトルク配分を行うものである。また、センターディファレンシャル41は、例えば旋回時の前後輪軌跡差等に起因するフロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60の差回転を吸収する差動機構としても機能する。
トランスファクラッチ42は、センターディファレンシャル41の前後輪側出力部間の差動を拘束する差動制限手段である。トランスファクラッチ42は、例えば、油圧又は電磁力によって駆動される湿式多板クラッチを備え、その締結力(クラッチ圧着力)は後述するトランスファ制御装置100によって制御されている。
フロントディファレンシャル50は、AWDトランスファ40から伝達される前輪側駆動力を、最終減速するとともに右前輪51及び左前輪52に伝達するものである。また、フロントディファレンシャル50は、右前輪51と左前輪52との差回転を吸収する差動機構として機能する。
リアディファレンシャル60は、AWDトランスファ40から伝達される後輪側駆動力を、最終減速するとともに右後輪61及び左後輪62に伝達するものである。また、リアディファレンシャル60は、右後輪61と左後輪62との差回転を吸収する差動機構として機能する。
また、図2に示すように、車両は、エンジン制御ユニット71、トランスミッション制御ユニット72、車速センサ73、舵角センサ74、ラック推力演算手段75、前後Gセンサ76、横Gセンサ77、ヨーレートセンサ78等を備え、これらは例えばCAN通信システム等の車載LANを介して、後述するトランスファ制御装置100と通信可能となっている。
エンジン制御ユニット71は、エンジン10及びその補機類を統括的に制御するものである。
トランスミッション制御ユニット72は、変速機構部30及びトルクコンバータ20のロックアップクラッチ等を制御するものである。
車速センサ73は、各車輪を支持するハブベアリングハウジングに設けられ、車輪が固定されるハブの回転に応じた車速パルス信号を発信するものである。
舵角センサ74は、図示しないステアリングホイール(ハンドル)の回転を車幅方向の往復運動に変換し、タイロッドを介して左右前輪のハブベアリングハウジングへ伝達するステアリング機構に設けられている。舵角センサ74は、ステアリングホイールに連結された回転軸であるステアリングシャフトの角度位置を検出するエンコーダを備えている。
ラック推力演算手段75は、ステアリングギアボックスのラックがタイロッドを押し引きするラック推力を演算するものである。ラック推力の演算は、例えば、電動パワーステアリング装置のアシスト力を操舵系のフリクション等を考慮して補正することによって求められる。このラック推力は、旋回時等における左右前輪51,52のセルフアライニングトルクと釣り合うようになっている。
前後Gセンサ76は、車体に作用する前後方向の加速度を検出するものである。
横Gセンサ77は、車体に作用する車幅方向の加速度を検出するものである。
ヨーレートセンサ78は、車体の鉛直軸回りの回転角速度を検出するものである。
トランスファ制御装置100は、路面μ推定値H演算部101、路面μ推定値L演算部102、グリップ余裕演算部103、前後駆動力配分制御演算部104、スリップ制御演算部105、プリロードトルク演算部106、トランスファトルク演算部107、トランスファクラッチ制御装置108等を備えて構成されている。
路面μ推定値H演算部101は、タイヤのスリップを検出することによって路面の摩擦係数を推定し、路面μ推定値H(μ)を演算するものである。路面μ推定値H演算部101は、旋回時にタイヤのグリップ限界が近付くと、摩擦円限界には到達していなくてもニューマチックトレールが変化してサイドフォースとセルフアライニングトルクとの線形性が損なわれることを利用して、路面μ推定値H(μ)を演算する。
具体的には、路面μ推定値H演算部101は、車両の車速、舵角、ヨーレート等から車両モデルを用いて逐次演算される基準ラック推力を、ラック推力演算手段75が演算する実際のラック推力が所定値以上下回った場合の車体横加速度等から路面μ推定値H(μ)を演算する。
このような路面摩擦係数推定方法については、例えば特開2008−168877号公報において本願の出願人が詳細に提示している。
路面μ推定値H演算部101は、上述した原理上、タイヤがある程度グリップ限界(摩擦円限界)に近づかなければ精度よく摩擦係数を推定することが困難である。路面μ推定値H演算部101は、タイヤのグリップに余裕があり精度よく摩擦係数を推定できない場合には、所定の定数(例えば1)を路面μ推定値H(μ)として出力する。
路面μ推定値H演算部101は、本発明にいう第1の摩擦係数推定手段として機能する。
路面μ推定値L演算部102は、現在タイヤが発生している前後力及び横力(本明細書等において「タイヤ力」と総称する)に基づいて路面の摩擦係数を推定し、路面μ推定値Lを演算するものである。
具体的には、路面μ推定値L演算部102は、以下の式1を用いて路面μ推定値L(μ)を演算する。
Figure 0005261330
Ax:前後Gセンサ76の出力値[(m/s2)]
Ay:横Gセンサ77の出力値[(m/s2)]
g :重力加速度[9.8(m/s2)]

路面μ推定値L演算部102は、本発明にいう第2の摩擦係数推定手段として機能する。
グリップ余裕演算部103は、以下の式2を用いて、タイヤがどの程度のグリップ余力(タイヤ力余力)を残しているかを示す指標であるグリップ余裕推定値Gを算出する。

G=μ−μ ・・・(式2)

図3は、路面μ推定値H、路面μ推定値Lの推移の一例を示すグラフである。路面μ推定値H(μ)は、路面μが最大限どの程度あるのかを示していると考えられる。一方、路面μ推定値L(μ)は、路面μが最低限どの程度あるのかを示していると考えられ、実際の路面μは路面μ推定値H(μ)と路面μ推定値L(μ)との間に存在する。そして、低μ路面走行時やスポーツ走行時のようにタイヤがグリップ力限界に近い状態で使用された場合には、路面μ推定値H(μ)と路面μ推定値L(μ)とが接近するため、これらの差分に基づいて、タイヤのグリップ余裕を表現することができる。
前後駆動力配分制御演算部104は、AWDトランスファ40における前後の駆動力配分用のトランスファクラッチ42の伝達トルク(トランスファトルク)を算出するものである。
前後駆動力配分制御演算部104は、図4に示すように、グリップ余裕推定値Gに応じて、前後駆動力配分Dtが連続的に変化するようにトランスファトルクを設定する。
前後駆動力配分制御演算部104は、グリップ余裕推定値Gが所定値以上である場合には、駆動力配分用トランスファトルクを実質的にゼロとして、前後駆動力配分Dtをセンターディファレンシャル41のトルク配分Dd(例えば前:後=4:6)と実質的に一致させる。
一方、グリップ余裕推定値Gが実質的にゼロ(タイヤグリップ限界)である場合には、トランスファクラッチ42を実質的に直結状態とし、前後駆動力配分Dtを車両の前後重量配分(例えば前:後=6:4)と実質的に一致させる。
駆動力配分用トランスファトルクTdは、以下の式3によって算出される。

=T・(D−D) ・・・(式3)
:駆動力配分用トランスファトルク
:センターディファレンシャル41の入力トルク
:前後駆動力配分
:センターディファレンシャル41のトルク配分
スリップ制御演算部105は、前後輪間に所定の閾値以上の差回転(回転数差)が生じた場合に、上述したトランスファトルクに加算されるスリップ制御トルクTsを算出するものである。
図5は、前後輪の差回転ΔVとスリップ制御トルクTsとの相関を示すグラフである。図5において、横軸は差回転ΔVを示し、右側では前輪が後輪よりも速い状態(前輪スリップが発生)、左側では後輪が前輪よりも速い状態(後輪スリップが発生)を示している。旋回時の前後輪の軌跡差を考慮して、スリップ制御の介入が開始される差回転ΔVの閾値の絶対値は、前輪スリップ側が後輪スリップ側よりも大きく設定されている。差回転ΔVが閾値を超えた領域では、スリップ制御トルクTsは差回転ΔVの絶対値の増加に応じてリニアに増加する。また、グリップ余裕推定値Gが小さい場合には、基本特性に対して閾値の絶対値を小さくしてスリップ制御の介入を速くし、さらに差回転ΔVの絶対値の増加に対するスリップ制御トルクTsの増加率を大きくしている。また、車速が高い場合には、スリップ率が同等であっても差回転ΔVが大きくなる傾向にあることから、基本特性に対して閾値の絶対値を大きくし、さらに差回転ΔVの絶対値の増加に対するスリップ制御トルクTsの増加率を小さくしている。
ここで、差回転ΔVは、以下の式4によって算出される。

ΔV=Vfr+Vfl−Vrr−Vrl ・・(式4)
fr:右前輪51の車輪速
fl:左前輪52の車輪速
rr:右後輪61の車輪速
rl:左後輪62の車輪速
プリロードトルク演算部106は、車両が受ける外乱等に対して車体挙動の安定性を確保するため、常時付与されるトランスファトルクであるプリロードトルクTpを算出するものである。
図6は、グリップ余裕推定値GとプリロードトルクTpとの相関を示すグラフである。
プリロードトルクTpは、グリップ余裕推定値Gの増加に応じてリニアに減少するように設定される。また、プリロードトルクTpは、高速時には基本特性よりも全領域にわたって大きく設定され、グリップ余裕推定値Gの変化に対する変化率も大きく設定されている。
トランスファトルク演算部107は、以下の式5を用いて、トランスファトルク制御の制御値である最終トランスファトルクTsumを算出するものである。

sum=T+T+T ・・・(式5)
sum:最終トランスファトルク
:駆動力配分用トランスファトルク
:スリップ制御用トランスファトルク
:プリロードトルク
トランスファクラッチ制御装置108は、トランスファトルク演算部107が算出した最終トランスファトルクTsumに基づいて、トランスファクラッチ42を制御するものである。
以下、上述した実施例1におけるトランスファトルクの制御について、図7のステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:各種センサ値を入力>
路面μ推定値H演算部101及び路面μ推定値L演算部102は、路面μ推定値H及び路面μ推定値Lの演算に必要な各種センサ値を取得する。
その後、ステップS02に進む。
<ステップS02:路面μ推定値Hを演算>
路面μ推定値H演算部101は、路面μ推定値H(μ)を演算する。
その後、ステップS03に進む。
<ステップS03:路面μ推定値Lを演算>
路面μ推定値L演算部102は、路面μ推定値L(μ)を演算する。
その後、ステップS04に進む。
<ステップS04:グリップ余裕推定値Gを演算>
グリップ余裕演算部103は、グリップ余裕推定値Gを算出する。
その後、ステップS05に進む。
<ステップS05:前後駆動力配分制御値を算出>
前後駆動力配分制御演算部104は、駆動力配分用トランスファトルクTを算出する。
その後、ステップS06に進む。
<ステップS06:スリップ制御値を算出>
スリップ制御演算部105は、スリップ制御トルクTを算出する。
その後、ステップS07に進む。
<ステップS07:プリロードトルク値を算出>
プリロードトルク演算部106は、プリロードトルクTを算出する。
その後、ステップS08に進む。
<ステップS08:トランスファトルク値を演算>
トランスファトルク演算部107は、最終トランスファトルクTsumを算出する。
その後、ステップS09に進む。
<ステップS09:トランスファクラッチ制御装置108は、最終トランスファトルクTsumに基づいて、トランスファクラッチ42を制御する。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
以上説明した実施例1によれば、タイヤのスリップに基づいて算出される路面μ推定値Hと車体加速度に基づいて算出される路面μ推定値Lとの差分であるグリップ余裕推定値Gを算出し、その変化に応じてトランスファクラッチ42の締結力を変化させることによって、例えば高μ路面を通常走行するようにグリップ余裕が大きい場合にはトランスファトルクを最低限のプリロードトルクまで小さくしてフリクションを低減し、燃費を重視した制御を行うことができる。一方、低μ路面走行やスポーツ走行のようにグリップ余裕が小さい場合には、トランスファトルクを大きくして車両挙動の安定化を重視した制御を行うことができる。
また、差回転ΔVが所定の閾値以上となったときに差回転ΔVに応じてトランスファトルクを増加させるスリップ制御を実行するとともに、グリップ余裕推定値の低下に応じて閾値を小さくしかつトランスファトルクの増加率を大きくすることによって、グリップ余裕が小さい場合にスリップ制御の介入を早めかつそのゲインも強めることによって、タイヤのスリップをより確実に防止できる。
次に、本発明を適用したトランスファ制御装置の実施例2について説明する。なお、以下説明する実施例2において、上述した実施例1と実質的に共通する箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
実施例2のトランスファ制御装置は、低車速等により路面μ推定値H演算部101が路面μ推定値Hを算出できない場合に、路面μ推定値H演算部101が以下説明する追加設定値(本発明にいう第3の路面摩擦係数推定値)を算出し、これを路面μ推定値Hに代用してグリップ余裕推定値Gを算出する。
図8に示すように、実施例2におけるトランスファトルクの制御は、実施例1のステップS03とステップS04との間に以下説明するステップS031、S032が設けられる。
<ステップS031:路面μ推定値H非設定判断>
ステップS031は、ステップS03の終了後に開始される。
車両が所定値以下の低速、所定期間内の舵角が一定、所定期間内の最大舵角が所定値以下の微小舵角等の理由によって、路面μ推定値H演算部101がタイヤのスリップに基づく路面μ推定値Hを設定できない場合には、以下説明するステップS032に進む。
一方、路面μ推定値H演算部101がタイヤのスリップに基づく路面μ推定値Hを設定可能な場合は、ステップS032をスキップし、実施例1と同様のステップS04に進む。
<ステップS032:路面μ推定値Hを追加演算>
路面μ推定値H演算部101は、以下説明する各数式を用いて、路面μ推定値Hの追加設定値を算出する。
路面μ推定値H(μ)の追加設定値μH_pは、以下の式6によって表される。追加設定値μH_pは、路面μ推定値Lに対して、ハンドル角及びスロットル開度を加味して求められる車両の予想加速度であって、その状態でタイヤにスリップが生じれば路面μ推定値Hとして設定されるべき値といえる。
追加設定値μH_pは、路面μ推定値L(μ)、スロットル開度から推定される路面μ推定値(スロットル感応値)μ、及び、ハンドル角から推定される路面μ推定値(ハンドル角感応値)μのベクトル和として表わされる。また、このハンドル角から推定される路面μ推定値(ハンドル角感応値)μのうち、ハンドル角から求められる推定横加速度に基づく項には、車速に応じた下限値μが設定されている。この下限値μについては、後に詳しく説明する。

Figure 0005261330
μH_P:μHの追加設定値
μT:スロットル感応値
μ:ハンドル角感応値
また、追加設定値μH_pは、以下の式7によっても表される。
Figure 0005261330
上述したスロットル感応値μは、以下の式8によって求められる。
Figure 0005261330
:実エンジントルク
:スロットル開度
:アクセル開度(スロットル開度の定常的なもの)
:トルクコンバータのトルク比
:トランスミッションの変速比
:最終減速比
:タイヤ径
m:車両質量
上述したハンドル角感応値μは、以下の式9によって求められる。
Figure 0005261330
図9は、車速と下限値μとの相関の一例を示すグラフである。図9に示すように、実施例2の場合には、下限値μvは、停車状態から所定の車速に達するまでは車速に比例して増加し、所定の車速以上では一定値となっている。
横加速度ゲインは、以下の式10によって求められる。
Figure 0005261330
A:スタビリティファクタ
V:所定車速(≠0の低速値)
l:ホイールベース
n:ステアリングギヤ比
上述した各数式から、路面μ推定値H(μ)の追加設定値μH_pは、以下の式11によって表される。

Figure 0005261330
そして、路面μ推定値H(μ)の追加設定値μH_pの演算が終了すると、ステップS04に進み、それ以降の処理を実施例1と同様に行う。
図10は、実施例2における路面μ推定値H、路面μ推定値L、ハンドル角、スロットル開度及びアクセル開度の推移を示す図である。
図10において、アクセル開度とスロットル開度とが過渡状態(踏み始め)において一致しないのは、アクセル開度の微分値に基づくスロットルの早開き制御を行っているためである。
図10に示すように、ハンドル角及びスロットル開度(エンジントルク)に基づいて算出される路面μ推定値Hの追加設定値は、上述した実施例1の手法によっては路面μ推定値Hの算出ができない場合に設定される。このような場合、実施例1においては、路面μ推定値Hが定数(例えば1)に設定される結果、グリップ余裕推定値Gが大きく見積もられ、その結果トランスファトルクが低く設定されて、発進時等におけるトラクション性能が不足する場合がある。
これに対し、定数を低く設定した場合には、グリップ力推定値Gが低く見積もられ、その結果トランスファトルクが大きく設定されて、転舵発進時等にタイトコーナブレーキング現象が発生する場合がある。
これに対し、実施例2においては、上述した実施例1の効果と同様の効果のほか、以下説明する効果を得ることができる。
ハンドル角から予想される横加速度(その瞬間にタイヤの滑り出しが検出された場合には路面μ推定値Hとして設定されるであろう値)に応じて、タイヤのグリップ余裕推定値Gを大きく見積もることによって、転舵発進時のプリロードトルクを減少補正し、タイトコーナブレーキング現象を回避することができる。
また、スロットル開度の過渡値に応じて予想前後加速度(その瞬間にタイヤの滑り出しが検出された場合には路面μ推定値Hとして設定されるであろう値)を低く設定し、タイヤのグリップ余裕推定値Gを小さく見積もることによって、発進時のプリロードトルクを増加補正し、アクセルを急に踏込んだ際のトラクション性能を高め、スリップを防止することができる。このような制御は、トランスファクラッチのスリップ制御における応答遅れ補償にもなる。
さらに、図9に示すように、ハンドル角感応値μのうち推定横加速度に基づく項の下限値μを設定したことによって、例えばハンドル角が小さい場合に路面μ推定値が過度に低く見積もられる結果、グリップ余裕推定値Gが小さくなってトランスファトルクが不必要に大きく設定され、その結果燃費が悪化することを防止できる。
また、この下限値μが、停車状態から所定速度以下の領域において、車速の増加に応じて増加するように設定されることによって、高速域での燃費を悪化させることなく発進時のトラクション不足を解消することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)車両のパワートレーン及びトランスファ制御装置の構成は上述した実施例のものに限定されず、適宜変更することができる。例えば、センターディファレンシャルは実施例のようなプラネタリギア式のものに限らず、例えばべベルギア式等の他の方式のものであってもよい。また、センターディファレンシャルを設けずに、前後輪のいずれか一方の駆動系を直結にするとともに、他方への動力伝達をトランスファクラッチによって行う構成としてもよい。
(2)第1及び第2の摩擦係数推定手段で用いる摩擦係数推定手法は、実施例のものに限らず適宜変更することができる。
例えば、第1の摩擦係数推定手段は、特開2008−114663号公報において本願の出願人が提示しているように、車両の運動状態に基づいて第1のタイヤ横力を推定するとともに、予め設定したタイヤモデルに基づいて第2のタイヤ横力を推定し、これらの偏差を最小にする路面摩擦係数と車体すべり各の値を最適化計算によって同時に推定するようにしてもよい。
また、特開2000−71968号公報において本願の出願人が提示しているように、高μ路面及び低μ路面にそれぞれ対応する車両運動モデルと車両の運転状態とを用いてそれぞれ車体すべり角を演算し、各車体すべり角間の関係により路面摩擦係数を推定するようにしてもよい。
また、タイヤ力に基づいて第2の路面摩擦係数推定値を求める手法として、例えばタイヤの前後力及び横力を直接センサによって検出する構成としてもよい。また、前後方向の加速度を車速の推移に基づいて演算して求めてもよい。さらに、ナビゲーションシステム等を用いて車両の運動軌跡を求め、この運動軌跡に基づいてタイヤ力を推定してもよい。
(3)実施例において、走行用動力源は例えばガソリンエンジンであるが、本発明はこれに限らず、走行用動力源は例えばディーゼルエンジン等の他種の内燃機関、電動モータ、電動モータ及び内燃機関を組み合わせたハイブリッドシステム等であってもよい。また、変速機構部も実施例のようなオートマティックトランスミッションには限定されず、手動変速機やDCTであってもよい。
(4)ハンドル角に基づく路面μ推定値の下限値は、上述した実施例2のような設定に限らず、適宜変更することができる。例えば、下限値が車速に応じて段階的に変化するようにしたり、車速に応じて曲線状に変化するようにしてもよい。
10 エンジン 20 トルクコンバータ
30 変速機構部 40 AWDトランスファ
41 センターディファレンシャル 42 トランスファクラッチ
50 フロントディファレンシャル 51 右前輪
52 左前輪 60 リアディファレンシャル
61 右後輪 62 左後輪
71 エンジン制御ユニット 72 トランスミッション制御ユニット
73 車速センサ 74 舵角センサ
75 ラック推力演算手段 76 前後Gセンサ
77 横Gセンサ 78 ヨーレートセンサ
100 トランスファ制御装置 101 路面μ推定値H演算部
102 路面μ推定値L演算部 103 グリップ余裕演算部
104 前後駆動力配分制御演算部 105 スリップ制御演算部
106 プリロードトルク演算部 107 トランスファトルク演算部
108 トランスファクラッチ制御装置

Claims (5)

  1. 走行用動力源が発生した駆動力を前輪側及び後輪側に配分するとともに、前輪側出力部と後輪側出力部との差動を制限するトランスファクラッチを有するトランスファを制御するトランスファ制御装置であって、
    タイヤのスリップを検出することにより第1の路面摩擦係数推定値を算出する第1の摩擦係数推定手段と、
    現在発生しているタイヤ力に基づいて第2の路面摩擦係数推定値を算出する第2の摩擦係数推定手段と、
    前記第1の路面摩擦係数推定値と前記第2の路面摩擦係数推定値との差分に基づいてグリップ余裕推定値を算出するグリップ余裕推定手段と、
    前記グリップ余裕推定値の変化に応じて前記トランスファクラッチの締結力を変化させるトランスファクラッチ制御手段と
    を備えることを特徴とするトランスファ制御装置。
  2. 前記駆動力、転舵輪の舵角及び車速に基づいて第3の路面摩擦係数推定値を算出する第3の摩擦係数推定手段が設けられ、
    前記グリップ余裕推定手段は、前記第1の路面摩擦係数推定値の算出が不可能である場合に、前記第3の路面摩擦係数推定値と前記第2の路面摩擦係数推定値との差分に基づいて前記グリップ余裕推定値を算出すること
    を特徴とする請求項1に記載のトランスファ制御装置。
  3. 前記トランスファクラッチ制御手段は、前記グリップ余裕推定値の低下に応じて前記トランスファクラッチの締結力を増加させること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトランスファ制御装置。
  4. 前記トランスファは前後輪の駆動トルク配分比を連続的に可変するトルク配分可変機構を備え、
    前記グリップ余裕推定値の低下に応じて前記駆動トルク配分比を車両の前後軸重配分に近づけること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のトランスファ制御装置。
  5. 前記トランスファクラッチ制御手段は、前記前輪側出力部と前記後輪側出力部との回転数差が所定の閾値以上となったときに前記回転数差に応じて前記トランスファクラッチの締結力を増加させるスリップ制御を実行するとともに、前記グリップ余裕推定値の低下に応じて前記閾値を小さくしかつ前記トランスファクラッチの締結力の増加率を大きくすること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のトランスファ制御装置。
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