JP2009208905A - 自動給送装置、電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 給送された被記録材が搬送装置により搬送される際に、バックテンションをほとんど作用させずに、分離手段で分離された他の被記録材の連れ給送を防止できる自動給送装置を実現する。
【解決手段】 揺動体75は、給送方向Cへ給送される記録紙P1の先端に検出腕部752が押動されて符号Eで示した揺動方向へ揺動した状態となる。それに伴い揺動体75の係止壁部753が給送経路77に進出した状態となる。揺動体75の係止壁部753が進出する位置は、給送される記録紙P1が検出腕部752と係合する位置より給送方向Cの上流側で、分離レバー76の分離斜面762による分離位置より給送方向Cの下流側の給送経路77である。他の記録紙P2は、その先端が給送経路77に進出した係止壁部753に当接して係止され、その移動が規制された状態となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、被記録材載置部に積重された被記録材を給送する給送手段と、給送手段により給送される一の被記録材に重なった状態で給送されようとする他の被記録材を一の被記録材から分離する分離手段とを備えた自動給送装置、該自動給送装置を備えた電子機器に関する。
用紙等の被記録材を一ずつ自動給送する自動給送装置を備えた電子機器が公知である。例えば、被記録材の記録面に文字や画像等の記録を実行する手段を備えたインクジェットプリンタ等の記録装置、記録実行済みの被記録材の記録面に記録されている文字や画像等を読み取る手段を備えたファクシミリ、コピー機、スキャナ装置等である。このような電子機器に搭載される自動給送装置は、給送用トレイ等の被記録材載置部に積重された被記録材を給送する給送手段と、その給送手段により給送される一の被記録材に重なった状態で給送されようとする他の被記録材を前記一の被記録材から分離する分離手段とを備えているのが一般的である。
給送手段の一例としては、例えば、モータ等の駆動力源の回転駆動力で回転する給送用ローラを設けたものが公知である。給送用ローラの外周面に被記録材を押圧して面接触させた状態で給送用ローラを回転させることによって、給送用ローラの外周面と被記録材との接触面の摩擦抵抗により被記録材が回転方向へ送られて給送される。
また、分離手段の一例としては、所定の摩擦抵抗面を有する分離パッドや所定の従動回転抵抗を付与されて軸支されるリタードローラ等を給送用ローラの外周面に所定の押圧力で押圧するものが一般的である。このような分離手段においては、給送用ローラの外周面と分離面(分離パッド、リタードローラの外周面)とで被記録材を挟持したときに、給送用ローラの外周面と被記録材との接触面に生ずる摩擦力より小さく被記録材同士の接触面に生ずる摩擦力より大きい摩擦力が、分離面と被記録材との接触面に作用する。それによって、給送用ローラの外周面に接している被記録材は、給送用ローラの回転により給送され、他の被記録材は、先端近傍が分離パッドやリタードローラの外周面で係止されるので、複数の被記録材が重なった状態で給送される重送が防止される。
そして、自動給送装置により電子機器内部へ給送された被記録材は、電子機器の搬送手段で搬送される。このとき、自動給送装置においては、その給送された被記録材が搬送される際にその搬送中の被記録材にバックテンション(引っ張り負荷)が作用しないように、給送用ローラの外周面から分離面(分離パッド、リタードローラの外周面)が相対的に離間した状態となり、給送用ローラの外周面と分離面とによる被記録材の挟持状態が解除されるのが通常である。
ところが、給送用ローラの外周面から分離面(分離パッド、リタードローラの外周面)が相対的に離間した状態なることによって、分離手段により分離された他の被記録材の挟持状態も解除されることになる。つまり、分離手段により分離された他の被記録材は、比較的自由に給送経路を移動可能な状態になってしまう。そのため、給送された被記録材が電子機器の搬送手段で搬送されていく際に、その給送された記録材に接している他の被記録材が、その給送された記録材の搬送に引きずられるようにして給送されてしまうことがある。これが、いわゆる連れ給送と呼ばれる現象である。
このような被記録材の連れ給送を低減可能な従来技術の一例としては、例えば、D形給送用ローラの外周面の直線部分に従動回転可能に支持されるアイドルローラを設けたものが公知である。給送された被記録材から分離された他の被記録材は、給送用ローラの外周面と分離パッドとの間に介在するアイドルローラで、その移動が係止される。それによって、被記録材の連れ給送が生ずる虞を低減させることができる(例えば、特許文献1を参照)。
また、給送用ローラの外周面から分離パッドが相対的に離間した状態のときに、給送された被記録材は、アイドルローラと分離パッドとで挟持された状態となる。この状態では、給送された被記録材が搬送される際に、その被記録材の搬送に従動してアイドルローラが回転するので、被記録材の搬送が妨げられることはないものの、搬送中の被記録材にバックテンションが作用することになる。そのため、特許文献1に記載された従来技術においては、アイドルローラと分離パッドとによる挟持圧が小さくなるようにして、このバックテンションを低減させている。
特開平10−7272号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来技術においては、給送された被記録材は、アイドルローラと分離パッドとで挟持された状態で搬送されるため、その挟持圧を小さく設定したとしても依然としてバックテンションが作用することにかわりはない。そして、バックテンションをより低減させるために、その挟持圧を小さくしていくと、それによって、アイドルローラが他の被記録材を係止することができなくなり、被記録材の連れ給送が生ずる可能性が高まることになってしまう。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、給送された被記録材が搬送装置により搬送される際に、バックテンションをほとんど作用させずに、分離手段で分離された他の被記録材の連れ給送を防止できる自動給送装置を実現することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、被記録材載置部に積重された被記録材を給送する給送手段と、前記給送手段により給送される一の被記録材に重なった状態で給送されようとする他の被記録材を前記一の被記録材から分離する分離手段とを備えた自動給送装置において、前記給送手段により給送される被記録材に前記分離手段より給送方向の下流側の給送経路で係合して変位する検出部材と、前記検出部材の変位に連動して、前記給送手段により給送される被記録材が前記検出部材と係合する位置より前記給送方向の上流側で前記分離手段による分離位置より前記給送方向の下流側の前記給送経路に進出する係止部材と、を備えている、ことを特徴とした自動給送装置である。
検出部材は、給送経路を給送される被記録材に係合して変位し、係止部材は、その検出部材の変位に連動して給送経路に進出する。このとき、係止部材は、給送される被記録材が検出部材と係合する位置より給送方向の上流側の給送経路に進出するので、給送される被記録材の先端が係止部材で係止されてしまうことはない。また、係止部材は、分離手段による分離位置より給送方向の下流側の給送経路に進出するので、分離手段により分離された他の被記録材は、先端が係止部材に係止されて給送方向への移動が規制されることになる。
さらに、少なくとも給送経路において給送された被記録材が検出部材に係合している間は、係止部材が給送経路に進出した状態が維持される。つまり、給送された被記録材の後端が、係止部材を通過した後、検出部材と係合可能な位置を通過するまでの間、係止部材が給送経路に進出した状態を維持することができる。それによって、給送された被記録材の後端が、係止部材に係止されている他の被記録材の先端より下流側へ移動するまでの間、つまり給送される被記録材と他の被記録材とが接していて連れ給送が生じ得る状態である間は、他の被記録材の先端が係止部材に係止される状態を維持することができる。したがって、被記録材の連れ給送を確実に防止することができる。
そして、被記録材の連れ給送は、係止部材によって防止されるので、従来のように給送される被記録材をアイドルローラ等と分離手段(分離パッド等)とで挟持する必要がない。すなわち、給送経路において、連れ給送を防止しつつ摩擦係数の高い分離手段の分離面に給送された被記録材が接しない状態にすることができ、給送された被記録材は、検出部材と係合しているだけの状態で搬送手段により搬送されることになる。したがって、給送された被記録材が搬送手段により搬送される際に、バックテンションがほとんど作用しない状態にすることができる。
これにより、本発明の第1の態様に記載の自動給送装置によれば、自動給送装置において、給送された被記録材が搬送装置により搬送される際に、バックテンションをほとんど作用させずに、分離手段で分離された他の被記録材の連れ給送を防止することができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様に記載の自動給送装置において、前記検出部材は、少なくとも一部が前記給送経路に進出する進出位置と、給送される被記録材に係合して前記給送経路から退避する方向へ変位した検出位置と、をとり得るように変位可能に支持され、前記進出位置へ付勢されている、ことを特徴とした自動給送装置である。
このように、検出部材を進出位置に付勢することによって、被記録材が給送される前に何らかの要因で検出部材が変位して係止部材が給送経路に進出してしまうことを確実に防止することができる。また、検出部材を進出位置に付勢することによって、給送された被記録材に係合して検出位置に変位している検出部材を、その給送された被記録材の後端が検出部材に係合する位置を通過した後に、自動的に元の進出位置に変位させることができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の自動給送装置において、前記検出部材の変位を検出するセンサを備えている、ことを特徴とした自動給送装置である。
このように、検出部材の変位を検出するセンサを設けることによって、検出部材を利用して、給送される被記録材の先端位置や給送経路における被記録材の有無等を検出することが可能になる。それによって、給送手段により被記録材が現実に給送されたことを検出することができるので、例えば、給送すべき被記録材がなく空給送となっていないか否かを検出することができる。また、給送不良等で紙ジャムが生じて給送経路に被記録材が残留していないか否かを給送動作の開始前等に検出することもできる。そして、これらを検出するための検出装置を別個に設ける必要がないので、このような機能を兼ね備えた本発明に係る自動給送装置をより低コストに実現することができる。
本発明の第4の態様は、前述した第1〜第3の態様のいずれかに記載の自動給送装置において、前記検出部材と前記係止部材とが一体に形成されている、ことを特徴とした自動給送装置である。
このように、検出部材と係止部材とを一体に形成することによって、検出部材と係止部材との連動機構を設ける必要がなくなるので、検出部材の変位に連動した係止部材の給送経路への進出を簡易な構成で実現することができる。それによって、部品点数を大幅に削減することができるので、本発明に係る自動給送装置をより低コストに実現することができる。
本発明の第5の態様は、前述した第1〜第3の態様のいずれかに記載の自動給送装置において、前記係止部材は、前記給送経路に進出するときに、前記給送手段により給送される一の被記録材から前記分離手段により分離された他の被記録材の先端を前記被記録材載置部へ向けて押動する方向へ変位しながら進出する、ことを特徴とした自動給送装置である。
給送された被記録材の後端が検出部材と係合する位置を通過した後、検出部材を元の位置に変位させると、係止部材が給送経路から退避し、次の被記録材の給送が可能な状態となる。そして、次の被記録材の給送を開始するときに、例えば前回の給送時に係止部材で複数の他の被記録材の先端が係止されていた場合には、複数の被記録材の先端が分離手段より下流側に進入した状態から給送動作が開始されることになる。この場合、分離手段の分離性能等によっては、係止部材が給送経路に進出する前に、前回の給送動作時に係止部材で係止されていた他の被記録材の先端が、係止部材で係止可能な位置より下流側へ進入してしまう可能性がある。そして、先端が係止部材で係止可能な位置より下流側へ進入してしまった他の被記録材は、係止部材で係止することができないため、被記録材の連れ給送が生じてしまう虞がある。
このような虞を低減させるために、本発明の第5の態様に記載の自動給送装置は、係止部材が給送経路に進出するときに、分離手段により分離された他の被記録材の先端を被記録材載置部へ向けて押動する方向へ係止部材が変位しながら進出する。それによって、係止部材で他の被記録材を係止しつつ、さらに、係止部材が給送経路に進出し始める位置より上流側へ他の被記録材を係止部材で押し戻すことができる。すなわち、係止部材が給送経路に進出し始める位置より上流側で他の被記録材の先端を係止することができる。したがって、係止部材が給送経路に進出する前に、前回の給送動作時に係止部材で係止されていた他の被記録材の先端が、係止部材で係止可能な位置より下流側へ進入してしまう虞を低減させることができる。
これにより、本発明の第5の態様に記載の自動給送装置によれば、被記録材の連れ給送をより確実に防止することができるという作用効果が得られる。
本発明の第6の態様は、前述した第1〜第5の態様のいずれかに記載の自動給送装置において、前記係止部材に係止された他の被記録材を前記被記録材載置部に戻す戻し手段を備えている、ことを特徴とした自動給送装置である。
このように、係止部材に係止された他の被記録材を被記録材載置部に戻す戻し手段を設けることによって、被記録材の連れ給送をさらに確実に防止することができるという作用効果が得られる。
また、被記録材載置部に戻すべき他の被記録材の先端は、係止部材に係止されているか、少なくとも係止部材に係止される位置より上流側にある。つまり、被記録材載置部に戻すべき他の被記録材の先端位置は、その範囲内に確実に存在していることになる。そのため、戻し手段は、従来のように給送経路の広い範囲を変位しながら被記録材を被記録材載置部に戻すような動作をする必要がなく、係止部材より上流側の給送経路を変位しながら被記録材を被記録材載置部に戻す動作をするだけで足りることになる。したがって、戻し手段を従来よりも小型化することが可能になるので、戻し手段を備えた自動給送装置を小型化することができるという作用効果が得られる。
さらに、給送される被記録材から分離された他の被記録材は、少なくとも給送される被記録材に引きずられて連れ給送される虞がある間は、その先端が係止部材に係止された状態で保持される。そのため、戻し手段による戻し動作は、被記録材の給送動作が完了した後、遅くとも次の被記録材の給送を開始する前までに行えば良い。すなわち、本発明の第6の態様に記載の自動給送装置は、戻し手段による戻し動作のタイミングの自由度を増すことができる。また、給送された被記録材の後端が給送経路から抜けた後に戻し手段による戻し動作を行うことも可能になるので、給送された被記録材に戻し手段が接して傷等が付いてしまうことを未然に防止することができる。
本発明の第7の態様は、所定の搬送方向へ被記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される被記録材に記録を実行する手段又は前記搬送手段により搬送される被記録材に記録されている情報を読み取る手段と、前記搬送手段へ被記録材を給送する前述した第1〜第6の態様のいずれかに記載の自動給送装置と、を備えた電子機器である。
本発明の第7の態様に記載の電子機器によれば、所定の搬送方向へ被記録材を搬送する搬送手段と、搬送手段により搬送される被記録材に記録を実行する手段又は搬送手段により搬送される被記録材に記録されている情報を読み取る手段とを備えた電子機器において、前述した第1〜第6の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<インクジェットプリンタの概略構成>
まず、本発明に係る「電子機器」の一例であるインクジェットプリンタ50の概略構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1は、インクジェットプリンタ50の側断面図であり、図2は、その要部平面図である。
インクジェットプリンタ50は、記録紙Pをインクジェットプリンタ50の内部へ給送するための自動給送装置70を備えている。また、インクジェットプリンタ50は、プラテン53に支持されている「被記録材」としての記録紙Pを搬送方向Yへ搬送する「搬送手段」としての搬送駆動ローラ51及び搬送従動ローラ52を備えている。さらに、インクジェットプリンタ50は、プラテン53に支持されている記録紙Pの記録面にインクを噴射する「記録実行手段」としての記録ヘッド62を備えている。さらに、インクジェットプリンタ50は、記録実行後の記録紙Pを搬送方向Yへ排出するための排出駆動ローラ54及び排出従動ローラ55を備えている。
自動給送装置70は、ホッパ71、左エッジガイド72、右エッジガイド73及び給送用ローラ74を備えている。「被記録材載置部」としてのホッパ71は、給送する記録紙Pが載置され、給送用ローラ74の回転に連動して動作する揺動機構(図示せず)により、給送用ローラ74へ向けて揺動する。それによって、ホッパ71に載置されている記録紙Pを給送用ローラ74の外周面に押圧することができる。また、ホッパ71には、対をなす対称構造の左エッジガイド72及び右エッジガイド73が記録紙Pの幅方向X(搬送方向Yと交差する方向)へスライド変位可能に配設されている。給送用ローラ74は、給送用ローラ軸741に一体的に配設されており、図示していない給送用モータの回転力で給送用ローラ軸741が回転することによって回転する。記録紙Pは、給送用ローラ74の回転により、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52との当接面へ向けて給送される。
搬送駆動ローラ51は、表面に高摩擦被膜が施されており、図示していない「駆動力源」としての搬送用モータの駆動力が伝達されて回転する。搬送従動ローラ52は、従動回転可能に軸支され、図示していないばね等の付勢手段によって搬送駆動ローラ51の外周面に押圧付勢されている。自動給送装置70により給送された記録紙Pは、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持され、搬送駆動ローラ51の駆動回転により搬送方向Yへ所定の搬送量でプラテン53上を搬送される。給送用ローラ74と搬送駆動ローラ51との間には、記録紙Pの搬送方向Yの位置を検出するための公知の紙検出器33が配設されている。
記録ヘッド62は、キャリッジ61の底部に配設されている。記録ヘッド62のヘッド面には、インクを噴射するための多数の噴射ノズル(図示せず)が配設されている。キャリッジ61は、記録ヘッド62のヘッド面とプラテン53上の記録紙Pの記録面とが略平行となる状態を維持しつつ記録紙Pの幅方向Xへ往復動可能に、キャリッジガイド軸56に支持されている。キャリッジ61は、図示していないキャリッジ駆動用モータの回転軸に配設された駆動プーリ(図示せず)と従動プーリ(図示せず)との間に掛架された無端ベルト(図示せず)が連結されており、無端ベルトを介してキャリッジ駆動用モータの回転駆動力が伝達されて幅方向Xへ往復動する。また、キャリッジ61の底部には、記録紙Pの幅方向Xの位置等を検出するための公知のPWセンサ34も配設されている。
キャリッジ61の往復動領域の一方側には、公知のキャッピング装置57が設けられている。記録を実行しない待機状態においては、キャリッジ61がキャッピング装置57の上まで移動して停止し、キャッピング装置57に配設されているキャップCPによって記録ヘッド62のヘッド面が封止される。このキャリッジ61の停止位置は、ホームポジションHPとして規定される。
プラテン53は、記録紙Pの搬送方向Yに沿って形成された多数のプラテンリブ(図示せず)を有している。プラテン53上を搬送される記録紙Pは、このプラテンリブの頂部で裏面側から支持される。記録紙Pは、このプラテン53に支持された領域において、記録ヘッド62により記録面にドットを形成されて記録が実行される。記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pの記録面との間隔は、プラテンリブの頂部によって規定される。
プラテン53上を搬送される記録紙Pは、キャリッジ61が幅方向Xへ往復動しながら記録ヘッド62のヘッド面から記録紙Pの記録面にインクを噴射してドットを形成する動作と、搬送駆動ローラ51の駆動回転により搬送方向Yへ所定の搬送量で搬送する動作とが交互に繰り返されることによって、記録面への記録が実行される。インク噴射後の記録紙Pは、排出駆動ローラ54と排出従動ローラ55とで挟持され、排出駆動ローラ54の駆動回転により搬送方向Yへ搬送されて排出される。これらの一連の記録制御は、図示していない制御回路により実行される。
<本発明に係る自動給送装置の第1実施例>
つづいて、本発明に係る自動給送装置70の第1実施例について、図3〜図6を参照しながら説明する。
図3〜図6は、本発明に係る自動給送装置70の第1実施例を模式的に図示した側面図である。
自動給送装置70は、前記のホッパ71、左エッジガイド72、右エッジガイド73及び給送用ローラ74の他、揺動体75、分離レバー76、給送経路77及び従動回転体78を備えている。以下、図3〜図6を参照しながら、本発明に係る自動給送装置70の動作について詳細に説明する。
図3は、給送動作を開始した直後の状態を図示したものである。
まず、ホッパ71が符号Aで示した方向へ揺動変位し、ホッパ71に載置されている記録紙P1〜P3が給送用ローラ74の外周面に押圧される。この状態から、給送用ローラ74が符号Bで示した方向へ回転すると、最上位の記録紙P1が符号Cで示した方向へ送られ、給送経路77へ送出されていく。「分離手段」としての分離レバー76は、揺動軸761を中心に揺動可能に支持されており、ばね等の付勢手段(図示せず)により、分離斜面762の下流側部分が給送用ローラ74の外周面に当接する揺動方向へ付勢されている。給送用ローラ74の回転により記録紙P1が給送される際に、給送される記録紙P1に重なった状態で給送されようとする他の記録紙P2、P3は、分離レバー76の分離斜面762によって、給送される記録紙P1から分離される。それによって、記録紙Pの重送が防止される。
図4は、給送動作中の状態を図示したものである。
給送用ローラ74が符号Bで示した方向へさらに回転していくと、その給送用ローラ74の回転によって給送経路77を進行する記録紙P1は、その先端が揺動体75の検出腕部752に当接する。揺動体75は、軸部751で揺動可能に支持されている。揺動体75は、「検出部材」としての検出腕部752と、「係止部材」としての係止壁部752とを有している。すなわち、揺動体75は、「検出部材」と「係止部材」とが一体的に形成された部材である。揺動体75は、検出腕部752が給送経路77に進出した状態の揺動位置(図4に図示した揺動位置)と、検出腕部752が給送される記録紙P1と係合して給送経路77から退避する方向へ変位した状態の揺動位置(図5に図示した揺動位置)とをとり得るように揺動変位可能に支持されている。
尚、揺動体75は、図4に図示した揺動位置と図5に図示した揺動位置との間においてのみ揺動変位し、それよりも外側には変位しないように揺動範囲が規制された状態で支持されている。
図5は、給送動作後、給送された記録紙P1が搬送駆動ローラ51の回転により搬送方向Yへ搬送される状態を図示したものである。
給送用ローラ74が一回転して停止し、ホッパ71が符号Dで示した方向へ退避した状態で一連の給送動作が完了する。給送された記録紙P1は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持された状態で、搬送駆動ローラ51が符号Hで示した回転方向へ回転することによって、プラテン53上を搬送方向Yへ搬送される。搬送従動ローラ52は、その記録紙P1の搬送に従動して、符号Jで示した回転方向へ従動回転する。
このとき、D形の給送用ローラ74は、回転中心から外周面までの距離が相対的に短い直線部分742が分離レバー76の分離斜面762と間隔をもって対面した状態となる。つまり、給送された記録紙P1及び分離レバー76の分離斜面762で分離された他の記録紙P2、P3は、いずれも給送用ローラ74の外周面と分離斜面762とによる挟持状態から解放された状態となる。それによって、給送された記録紙P1が搬送駆動ローラ51の回転により搬送方向Yへ搬送される際に、バックテンションがほとんど作用しないようにすることができる。他方、それに伴い、他の記録紙P2、P3は、給送経路77を自由に移動し得る状態となる。つまり、他の記録紙P2、P3は、給送された記録紙P1の搬送に引きずられて符号Kで示した方向へ移動し得る状態となる。
それに対して、揺動体75は、記録紙P1が給送経路77を給送されていく過程で、分離レバー76の分離斜面762より給送方向Cの下流側の給送経路77において、その給送される記録紙P1が検出腕部752と係合し、符号Eで示した揺動方向へ変位する。より具体的には、揺動体75は、給送方向Cへ給送される記録紙P1の先端に検出腕部752が押動されて符号Eで示した揺動方向へ揺動した状態となる。そして、それに伴い揺動体75の係止壁部753が給送経路77に進出した状態となる(符号F)。
このとき、揺動体75の係止壁部753が進出する位置は、図示の如く、給送される記録紙P1が検出腕部752と係合する位置より給送方向Cの上流側で、分離レバー76の分離斜面762による分離位置より給送方向Cの下流側の給送経路77である。したがって、給送される記録紙P1が給送される際に、その給送される記録紙P1の先端が係止壁部753で係止されてしまうことはない。
また、従動回転体78は、給送された記録紙Pが搬送方向Yへ搬送される際に、その記録紙P1を検出腕部752と係合可能な領域へ案内しつつ、その記録紙P1に接して符号Gで示した回転方向へ従動回転する。それによって、給送された記録紙P1が搬送駆動ローラ51の回転により搬送方向Yへ搬送される際に、バックテンションがほとんど作用しない状態で、給送される記録紙P1が剛性等で給送経路77から浮き上がることを防止することができる。したがって、給送経路77において、給送される記録紙P1と揺動体75の検出腕部752との係合状態を確実に維持することができる。尚、従動回転体78は、検出腕部752の変位領域と相互に干渉しないように、検出腕部752に対して幅方向Xにずれた位置に配設されている。
図6は、揺動体75の係止壁部753により他の記録紙P2の連れ給送が防止される状態を図示したものである。
他の記録紙P2は、給送された記録紙P1の搬送に引きずられて符号Kで示した方向へ移動していくが、その先端が給送経路77に進出した係止壁部753に当接して係止され、その移動が規制された状態となる。それによって、他の記録紙P2の連れ給送を防止することができる。
このようにして、給送された記録紙P1が搬送駆動ローラ51等の搬送装置により搬送される際に、バックテンションをほとんど作用させずに、分離レバー76等の分離手段で分離された他の記録紙P2、P3の連れ給送を防止することができる。
また、少なくとも給送経路77において給送された記録紙P1が揺動体75の検出腕部752に係合している間は、揺動体75の係止壁部753が給送経路77に進出した状態が維持される。つまり、給送された記録紙P1の後端が、係止壁部753を通過した後、検出腕部752と係合する位置を通過するまでは、係止壁部753が給送経路77に進出した状態が維持される。それによって、給送された記録紙P1の後端が、係止壁部753に係止されている他の記録紙P2の先端より給送方向Cの下流側へ移動するまでの間、つまり給送される記録紙P1と他の記録紙P2とが接していて連れ給送が生じ得る状態である間は、他の記録紙P2の先端が係止壁部753に係止される状態が維持されることになる。したがって、記録紙P2の連れ給送を確実に防止することができる。
さらに、揺動体75は、図示していないばね等の付勢手段によって、検出腕部752が給送経路77に進出した状態となる揺動位置(図3、図4)に付勢されているのが好ましい。それによって、給送されるべき記録紙P1が給送経路77を給送される前に、何らかの要因で揺動体75が符号Eで示した方向へ揺動して係止壁部753が給送経路77に進出した状態(図5、図6)になってしまうことを確実に防止することができる。また、給送された記録紙P1の後端が検出腕部752に係合する位置を通過した後に、揺動体75を自動的に元の揺動位置に変位させることができる。
さらに、本発明に係る自動給送装置70は、揺動体75の検出腕部752の変位を検出するセンサを設けるのが好ましい。それによって、揺動体75の検出腕部752を利用して、給送される記録紙P1の先端位置や給送経路77における記録紙Pの有無等を検出することが可能になる。したがって、例えば空給送の検出や紙ジャム等による記録紙Pの残留の有無等、従来は紙検出器33(図2)が担っていた機能を、紙検出器33を別個に設けることなく実現することができるので、このような機能を兼ね備えた本発明に係る自動給送装置70をより低コストに実現することができる。
さらに、本発明に係る自動給送装置70は、当該実施例の揺動体75のように、「検出部材」(検出腕部752)と「係止部材」(係止壁部753)とを一部材で一体に形成するのが好ましい。それによって、検出腕部752と係止壁部753との連動機構を設ける必要がなくなる。すなわち、検出腕部752の変位に連動して係止壁部753を給送経路77へ進出させることを簡易な構成で実現することができる。それによって、部品点数を大幅に削減することができるので、本発明に係る自動給送装置70をより低コストに実現することができる。
<本発明に係る自動給送装置の第2実施例>
つづいて、本発明に係る自動給送装置70の第2実施例について、図7〜図10を参照しながら説明する。
図7〜図10は、本発明に係る自動給送装置70の第2実施例を模式的に図示した側面図である。
第2実施例の自動給送装置70は、「分離手段」として公知のリタードローラ79を備えており、給送用ローラ74は図示の如く丸ローラである点で、第1実施例と相違している。尚、それ以外の構成は、第1実施例と同様であるため、共通する部分の詳細な説明は省略する。
図7は、給送動作を開始した直後の状態を図示したものである。
まず、ホッパ71が符号Aで示した方向へ変位し、ホッパ71に載置されている記録紙P1〜P3が給送用ローラ74の外周面に押圧される。この状態から、給送用ローラ74が符号Bで示した方向へ回転すると、最上位の記録紙P1が符号Cで示した方向へ送られ、給送経路77へ送出されていく。
「分離手段」として公知のリタードローラ79は、一定の回転抵抗が付与された状態で従動回転可能に軸支されている。例えば、給送用ローラ74の外周面とリタードローラ79の外周面とで記録紙P1及びP2が挟持された状態では、給送用ローラ74の外周面と記録紙P1との接触面に生ずる摩擦力より小さく記録紙P1とP2との接触面に生ずる摩擦力より大きい摩擦力が、リタードローラ79の外周面と記録紙P2との接触面に作用する。それによって、給送用ローラ74の外周面に接している記録紙P1は、給送用ローラ74の回転により給送され、他の記録紙P2は、先端近傍がリタードローラ79の外周面で係止されるので、重送が防止される。
図8は、給送動作中の状態を図示したものである。
給送用ローラ74が符号Bで示した方向へさらに回転していくと、その給送用ローラ74の回転によって給送経路77を進行する記録紙P1は、その先端が揺動体75の検出腕部752に当接する。
図9は、給送動作後、給送された記録紙P1が搬送駆動ローラ51の回転により搬送方向Yへ搬送される状態を図示したものである。
ホッパ71が符号Dで示した方向へ退避した状態で、給送用ローラ74の回転が停止し、一連の給送動作が完了する。給送された記録紙P1は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持された状態で、搬送駆動ローラ51が符号Hで示した回転方向へ回転することによって、プラテン53上を搬送方向Yへ搬送される。搬送従動ローラ52は、その記録紙P1の搬送に従動して符号Jで示した回転方向へ従動回転する。
このとき、リタードローラ79は、符号Lで示した方向へ変位して、給送用ローラ74の外周面から離間した状態となる。つまり、給送された記録紙P1及びリタードローラ79の外周面で分離された他の記録紙P2、P3は、給送用ローラ74の外周面とリタードローラ79の外周面とによる挟持状態から解放された状態となる。それによって、給送された記録紙P1が搬送駆動ローラ51の回転により搬送方向Yへ搬送される際に、バックテンションがほとんど作用しないようにすることができる。他方、それに伴い、他の記録紙P2、P3は、給送経路77を自由に移動し得る状態となる。つまり、他の記録紙P2、P3は、給送された記録紙P1の搬送に引きずられて符号Kで示した方向へ移動し得る状態となる。
それに対して、揺動体75は、記録紙P1が給送経路77を給送されていく過程で、リタードローラ79の外周面より給送方向Cの下流側の給送経路77において、その給送される記録紙P1が検出腕部752と係合し、符号Eで示した揺動方向へ変位する。より具体的には、揺動体75は、給送方向Cへ給送される記録紙P1の先端に検出腕部752が押動されて符号Eで示した揺動方向へ揺動した状態となる。そして、それに伴い揺動体75の係止壁部753が給送経路77に進出した状態となる(符号F)。
このとき、揺動体75の係止壁部753が進出する位置は、図示の如く、給送される記録紙P1が検出腕部752と係合する位置より給送方向Cの上流側で、リタードローラ79の外周面による分離位置より給送方向Cの下流側の給送経路77である。したがって、給送される記録紙P1が給送される際に、その給送される記録紙P1の先端が係止壁部753で係止されてしまうことはない。
図10は、揺動体75の係止壁部753により他の記録紙P2の連れ給送が防止される状態を図示したものである。
他の記録紙P2は、給送された記録紙P1の搬送に引きずられて符号Kで示した方向へ移動していくが、その先端が給送経路77に進出した係止壁部753に当接して係止され、その移動が規制された状態となる。それによって、他の記録紙P2の連れ給送を防止することができる。
このようにして、給送された記録紙P1が搬送駆動ローラ51等の搬送装置により搬送される際に、バックテンションをほとんど作用させずに、リタードローラ79等の分離手段で分離された他の記録紙P2、P3の連れ給送を防止することができる。
<本発明に係る自動給送装置の第3実施例>
つづいて、本発明に係る自動給送装置70の第3実施例について、図11〜図13を参照しながら説明する。
図11〜図13は、本発明に係る自動給送装置70の第3実施例を模式的に図示した側面図である。
第3実施例の自動給送装置70は、第1実施例及び第2実施例の揺動体75に代えて、検出部材81、無端ベルト82、第1回転体83、第2回転体84及び揺動規制部85を備えている。尚、それ以外の構成は、第1実施例と同様であるため、共通する部分については第3実施例の説明に必要部分についてのみ説明する。また、第3実施例の自動給送装置70も第1実施例及び第2実施例と同様に「分離手段」(分離レバー76等)を備えているが、図11〜図13においては、より図面を観やすくするために図示は省略してある。
検出部材81は、軸部811で揺動可能に支持されている。検出部材81は、揺動軸811を挟んで、一方側に腕部812が形成されており、他方側に扇形歯車部813が形成されている。検出部材81は、腕部812が給送経路77に進出した状態の揺動位置(図11に図示した揺動位置)と、腕部812が給送される記録紙P1と係合して給送経路77から退避する方向へ変位した状態の揺動位置(図13に図示した揺動位置)とをとり得るように揺動変位可能に支持されている。また、検出部材81は、ばね等の図示していない付勢手段によって、腕部812が給送経路77へ進出する揺動方向へ付勢されており、扇形歯車部813が揺動規制部85に当接することによって、その揺動位置が定位置に規制されている。
第1回転体83及び第2回転体84は、それぞれ回転自在に軸支されている。第1回転体83と第2回転体84との間には、図示の如く無端ベルト82が掛架されている。第1回転体83の外周面及び第2回転体84の外周面は、それぞれ無端ベルト82の内周面と回転伝達可能に係合している。無端ベルト82の外周面には、図示の位置に「係止部材」としての係止部821が一体に形成されている。第1回転体83は、第1回転体83の回転軸と同心となるように第1回転体83と一体に形成された円形歯車部831が設けられている。この第1回転体83の円形歯車部831は、検出部材81の扇形歯車部813と噛合している。
図11は、給送動作を開始した直後の状態を図示したものである。
まず、ホッパ71が符号Aで示した方向へ変位し、ホッパ71に載置されている記録紙P1〜P3が給送用ローラ74の外周面に押圧される。この状態から、給送用ローラ74が符号Bで示した方向へ回転すると、最上位の記録紙P1が符号Cで示した方向へ送られ、給送経路77へ送出されていく。
図12は、給送動作中の状態を図示したものである。
給送用ローラ74が符号Bで示した方向へさらに回転していくと、その給送用ローラ74の回転によって給送経路77を進行する記録紙P1は、その先端が係止部821の上を通過し、検出部材81の腕部812に当接する。このとき、係止部821は、給送経路77から略退避した位置にあるため、給送される記録紙P1の先端が係止部821によって係止されることはない。尚、例えば公差範囲内のばらつき等によって、退避位置における係止部821の一部が給送経路77に僅かに突出した状態になったとしても、係止部821が形成された無端ベルト82はゴム材等の弾性のある部材で形成されているので、給送される記録紙P1の先端が係止部821に接触したときに、その記録紙P1の給送が妨げられることはない。
図13は、給送動作後、給送された記録紙P1が搬送駆動ローラ51の回転により搬送方向Yへ搬送される状態を図示したものである。
給送用ローラ74が一回転して停止し、ホッパ71が符号Dで示した方向へ退避した状態で一連の給送動作が完了する。給送された記録紙P1は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持された状態で、搬送駆動ローラ51が符号Hで示した回転方向へ回転することによって、プラテン53上を搬送方向Yへ搬送される。搬送従動ローラ52は、その記録紙P1の搬送に従動して符号Jで示した回転方向へ従動回転する。
検出部材81は、記録紙P1が給送経路77を給送されていく過程で、図示していない「分離手段」より給送方向Cの下流側の給送経路77において、その給送される記録紙P1が腕部812と係合する。記録紙P1が給送用ローラ74の回転力で給送方向Cへ搬送されるときの搬送力で、腕部812が給送方向Cへ押動され、検出部材81は、符号Mで示した揺動方向へ揺動する。それによって、検出部材81の扇形歯車部813が符号Nで示した揺動方向へ変位し、扇形歯車部813と噛合している円形歯車部813を介して、第1回転体83が符号Qで示した回転方向へ回転する。それによって、第2回転体84が符号Rで示した回転方向へ回転し、無端ベルト82が符号Sで示した回転方向へ回転する。
それによって、無端ベルト82に一体に形成されている係止部821は、給送経路77へ進出しながら符号Tで示した方向へ変位する。すなわち、係止部821は、給送経路77に進出するときに、自動給送装置70により給送される記録紙P1から「分離手段」により分離された他の記録紙P2、P3の先端を係止しつつ、さらに他の記録紙P2、P3の先端をホッパ71へ向けて押動する方向(符号Tで示した方向)へ変位しながら進出する。それによって、記録紙P1から「分離手段」により分離された他の記録紙P2、P3は、係止部821が給送経路77に進出し始める位置より給送方向Cの上流側で、係止部821に先端が押し戻されて係止された状態となる。
尚、係止部821が進出する位置は、給送される記録紙P1が検出部材81の腕部812と係合する位置より給送方向Cの上流側で、「分離手段」(図示せず)による分離位置より給送方向Cの下流側の給送経路77である。したがって、給送される記録紙P1が給送される際に、その給送される記録紙P1の先端が係止部821で係止されたり押し戻されたりしてしまうことはない。
このようにして、他の記録紙P2、P3の連れ給送を防止することができる。また、第3実施例の自動給送装置70において、他の記録紙P2、P3は、係止部821が給送経路77に進出し始める位置より給送方向Cの上流側へ押し戻された状態で、係止部821に先端が係止された状態となる。したがって、係止部821が給送経路77に進出する前に、前回の給送動作時に係止部821で係止されていた他の記録紙P2、P3の先端が、係止部821で係止可能な位置より給送方向Cの下流側へ進入してしまう虞を低減させることができる。それによって、他の記録紙P2、P3の連れ給送をより確実に防止することができる。
さらに、係止部821は、検出部材81の揺動によって、符号Wで示したように他の記録紙P2、P3を退避位置にあるホッパ71上へ押し戻す位置まで変位するのが好ましい(図13)。それによって、分離後の他の記録紙P2、P3をホッパ71戻す「戻し手段」としての機能も実現することができるので、他の記録紙P2、P3の連れ給送をさらに確実に防止することができる。
<本発明に係る自動給送装置のその他の実施例>
本発明に係る「自動給送装置」のその他の実施例としては、上記の第1実施例又は第2実施例のいずれかにおいて、さらに、係止壁部753に係止された他の記録紙P2をホッパ71に戻す「戻し手段」を設けるのが好ましい。それによって、記録紙Pの連れ給送をさらに確実に防止することができる。
また、本発明に係る自動給送装置の適用範囲は、特にインクジェットプリンタに限定されるものではなく、自動給送装置を搭載する「電子機器」の全てに適用することができるのは言うまでもない。例えば、レーザプリンタ、ドットインパクトプリンタ等、自動給送装置を備えた記録装置の全てにおいて、本発明の実施は可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。さらに、自動給送装置により給送される記録紙を「搬送手段」により搬送しながらその記録紙に記録されている情報を読み取る手段を備えたスキャナ装置、コピー機、ファクシミリ等の電子機器においても本発明の実施は可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
インクジェットプリンタの側断面図。 インクジェットプリンタの要部平面図。 本発明に係る自動給送装置の第1実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第1実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第1実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第1実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第2実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第2実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第2実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第2実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第3実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第3実施例を模式的に図示した側面図。 本発明に係る自動給送装置の第3実施例を模式的に図示した側面図。
符号の説明
50 インクジェットプリンタ、51 搬送駆動ローラ、52 搬送従動ローラ、53 プラテン、54 排出駆動ローラ、55 排出従動ローラ、56 キャリッジガイド軸、57 キャッピング装置、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、70 自動給送装置、71 ホッパ、72 左エッジガイド、73 右エッジガイド、74 給送用ローラ、75 揺動体、752 検出腕部、753 係止壁部、76 分離レバー、77 給送経路、78 従動回転体、79 リタードローラ、81 検出部材、82 無端ベルト、83 第1回転体、84 第2回転体、85 揺動規制部、P 記録紙、X 幅方向、Y 搬送方向

Claims (7)

  1. 被記録材載置部に積重された被記録材を給送する給送手段と、前記給送手段により給送される一の被記録材に重なった状態で給送されようとする他の被記録材を前記一の被記録材から分離する分離手段とを備えた自動給送装置において、
    前記給送手段により給送される被記録材に前記分離手段より給送方向の下流側の給送経路で係合して変位する検出部材と、
    前記検出部材の変位に連動して、前記給送手段により給送される被記録材が前記検出部材と係合する位置より前記給送方向の上流側で前記分離手段による分離位置より前記給送方向の下流側の前記給送経路に進出する係止部材と、を備えている、ことを特徴とした自動給送装置。
  2. 請求項1に記載の自動給送装置において、前記検出部材は、少なくとも一部が前記給送経路に進出する進出位置と、給送される被記録材に係合して前記給送経路から退避する方向へ変位した検出位置と、をとり得るように変位可能に支持され、前記進出位置へ付勢されている、ことを特徴とした自動給送装置。
  3. 請求項2に記載の自動給送装置において、前記検出部材の変位を検出するセンサを備えている、ことを特徴とした自動給送装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動給送装置において、前記検出部材と前記係止部材とが一体に形成されている、ことを特徴とした自動給送装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動給送装置において、前記係止部材は、前記給送経路に進出するときに、前記給送手段により給送される一の被記録材から前記分離手段により分離された他の被記録材の先端を前記被記録材載置部へ向けて押動する方向へ変位しながら進出する、ことを特徴とした自動給送装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動給送装置において、前記係止部材に係止された他の被記録材を前記被記録材載置部に戻す戻し手段を備えている、ことを特徴とした自動給送装置。
  7. 所定の搬送方向へ被記録材を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される被記録材に記録を実行する手段又は前記搬送手段により搬送される被記録材に記録されている情報を読み取る手段と、
    前記搬送手段へ被記録材を給送する請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動給送装置と、を備えた電子機器。
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