JP2009208340A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも片面に塗布層を有するポリエステルフィルムであって、当該塗布層に青色系または紫色系の着色剤と金属元素を有する有機化合物とを含有することを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明におけるポリエステルフィルムは単層構成であっても多層構成であってもよく、2層、3層構成以外にも本発明の要旨を越えない限り、4層またはそれ以上の多層であってもよく、特に限定されるものではない。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製 CM−3700d)を使用して、フィルムを5枚重ねて反射法にて測定した。b*値は、好ましくは−3.0〜+3.0の範囲、より好ましくは−2.0〜+2.0の範囲、さらに好ましくは−1.5〜+1.5の範囲である。
積層ポリエステルフィルムの塗布層側に、日本化薬株式会社製のKAYARAD(登録商標)と日本合成化学工業株式会社製の紫光(登録商標)の2:1混合液を塗布し、80℃で1分間乾燥し溶剤を除去した。次いで、フィルムを送り速度10m/分で走行させながら、水銀ランプを用いて照射エネルギー120W/cm、照射距離10cmの条件下で紫外線を照射し、表面機能層を有するフィルムを得た。当該フィルムを高温・高湿度(60℃/80%RH)条件下で50時間保持し、その後に碁盤目のクロスカット(1mm2の升目を100個)を施し、その上に18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を貼り付け、180度の剥離角度で急激にはがした後、剥離面を観察し、剥離面積が10%未満ならば○、10%以上50%未満なら△、50%以上ならば×とした。
A4の大きさにカットしたポリエステルフィルムを厚さ2mmになるように重ねて、端面から見たときの色調がニュートラルならば○、黄色味が強すぎたり、青色味が強すぎたりして、ニュートラルな色調でないならば×とした。
<ポリエステル(A)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラブトキシチタネートを加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた後、4時間重縮合反応を行った。
すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度0.63のポリエステル(A)を得た。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、正リン酸を添加した後、二酸化ゲルマニウム加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.65に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度0.65のポリエステル(B)を得た。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチレングリコールに分散させた平均粒子径1.6μmのシリカ粒子0.2部を加えて、極限粘度0.66に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いて、極限粘度0.66のポリエステル(C)を得た。
(化合物例)
青色系着色剤:(I1) C.I.Pigment Blue 15:3
紫色系着色剤:(I2) C.I.Pigment Violet 23
水溶性チタン化合物:(II1) チタントリエタノールアミネート
水溶性チタン化合物:(II2) チタンラクテート
ポリエステル樹脂:(III 1)
下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)2,6−ナフタレンジカルボン酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=84/13/3//80/20(mol%)
ポリエステル樹脂:(III 2)
下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/1,4−ブタンジオール/ジエチレングリコール=56/40/4//70/20/10(mol%)
ウレタン樹脂:(IV) 大日本インキ化学工業株式会社製 ハイドランAP−30
粒子:(V) 平均粒径65nmのシリカゾル
ポリエステル(A)、(B)、(C)をそれぞれ85%、5%、10%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)、(B)、再利用ポリマー(着色剤を含有していない塗布液1により設けられた塗布層を両面に有すること、中間層としてポリエステル(A)、(B)をそれぞれ95%、5%の割合で混合した混合原料を使用していること以外は本実施例と同一であるポリエステルフィルム)をそれぞれ66%、4%、30%の割合で混合した混合原料を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々290℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、下記表1に示す塗布液2を塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で4.0倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、塗工量(乾燥後)が0.1g/m2の塗布層を片面に有する厚さ100μm(表層5μm、中間層90μm)のポリエステルフィルムを得た。でき上がったポリエステルフィルムの反射法5枚によるb*値を測定したところ、1.5であった。また、黄色味や青色味が強くなく、ニュートラルな色調であった。このフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例1において、再利用ポリマー量および塗布剤組成を表2に示すように変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がったポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
実施例1において、再利用ポリマー量および塗布剤組成を表2に示すように変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
Claims (1)
- 少なくとも片面に塗布層を有するポリエステルフィルムであって、当該塗布層に青色系または紫色系の着色剤と金属元素を有する有機化合物とを含有することを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
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