JP2009208096A - 分別回収装置 - Google Patents

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利明 矢代
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【課題】本願発明は、省スペースで、確実に抜屑の分別が可能であると共に、回収箱がいっぱいになったときにも対応可能な分別回収装置を提供する。
【解決手段】この発明は、加工機から排出する抜屑等の廃棄物の廃棄場所に移動させる移動手段によって移動され、落下される廃棄物を受けるラッパ状の上方に開口する廃棄物受け部と、廃棄物受部の中央底部に開口する落下孔と、該落下孔の下方に回転自在に設けられ、前記落下孔から落下する廃棄物の落下方向を所定の方向に変化させる回転シュータと、該回転シュータを回転させる駆動手段と、前記回転シュータの回転軸を中心としてその下方に均等に配置される複数の回収領域とを具備し、前記廃棄物の種類によって、前記駆動手段を制御し、廃棄物の種類によって設定された回収領域に廃棄物が落下するように前記回転シュータを移動させる制御手段とを具備することにある。
【選択図】図1

Description

本願発明は、NCパンチ加工機によって生じる抜屑を、その材質によって分別し、回収することのできる分別回収装置に関する。
特許文献1に開示される切屑処理装置を備えた加工システムは、機械加工で発生する大量、嵩高の切屑を収集、回収して所定のブロック形の切屑塊に形成して切屑の回収処理を容易化し、かつワーク材質に応じて切屑塊を分別、排出し、また、切屑中から搾出された加工液を回収可能にしたものである。また、ワーク材質を確認した後、前回のワーク材質と異なる場合には、切屑分別手段の仕切板をワーク材質に合った位置へ移動させるようにしたものである。この引例の場合、複数のパレットストッカが搬送路に沿って直列に配設される。
特許文献2に開示される切屑処理装置を備えた工作機械は、特許文献1と同様に、機械加工で発生する大量、嵩高の切屑を収集、回収して所定のブロック形の切屑塊に形成して切屑の回収処理を容易化し、かつワーク材質に応じて切屑塊を分別、排出し、また、切屑中から搾出された加工液を回収可能にしたものである。また、ワーク材質を確認した後、前回のワーク材質と異なる場合には、切屑分別手段の仕切板をワーク材質に合った位置へ移動させるようにしたものである。この引例において、切屑分別装置の分別板が、切屑の材質種別に応じて排出された切屑塊を分別し、シュート状の排出路に振り分け排出する。この排出路を経て排出される切屑塊は、それぞれ同一材質の切屑ごとに所定の切屑バケットに送出、廃棄される。
特許文献3に開示される金属小片時間別分別機は、それぞれの受け入れ容器への放出角度(向き)を時間経過によって自動的に変えるものである。
特許文献4に開示される切屑分別装置は、工作機械等から排出される切屑等を材質別に分別する切屑分別装置において、揺動機構により揺動自在な第1回転シュータに多数の穿設孔を設けると共に、電熱線を張り巡らせ、穿設孔を通してふるいおとされた切屑等を磁力選別機のドラムに落下させ、一部が切り欠かれた磁石芯の周囲を回転させて、磁性体、非磁性体の切屑を分別するようにしたものである。また、穿設孔を通してふるい落とされなかった大きな切屑等を、大型収集容器で収集するようにしたものである。
特許文献5に開示される回収装置は、複数の回収容器と、廃材を材質別に分別して、材質ごとに上記複数の回収容器に集める分別手段とを有する。この分別手段は、廃材を回収容器に導く案内部材であり、この案内板が、発生した廃材の材質に応じて変位することで、廃材を材質に応じた地点に導くものであり、また、前記分別手段は、廃材を回収容器に搬送するローラを有する搬送部材であり、発生した廃材の材質に応じて前記搬送部材のローラ回転方向を変えることで、廃材の搬送方向を変えて廃材を材質に応じた地点に搬送するものである。
特開平6−218650号公報 特開平6−226583号公報 特開平7−276177号公報 特開2002−331435号公報 特開2005−274622号公報
NC制御パンチ加工機は、夜間などに無人での連続運転をすることが可能であるが、無人の状況においては、材質種類に応じた収納箱の定置替えを行うことができないため、材質後との分別をしたうえでの回収が不可能であった。また、リサイクルする上でも、対象となるスクラップ類はその材質別に分別されていることが望ましい。
以上のことから、上述した特許文献に示されるように、抜屑の材質にあわせて回転シュータ等の分別手段を移動させて、対応する回収箱へ抜屑を放出するようにすることが望まれる。しかしながら、それぞれの装置においては、回収箱のスペースを大きく取らなければならないという問題があり、回収箱が容量いっぱいになったときの対処法がないという問題点があった。
そこで、本願発明は、省スペースで、確実に抜屑の分別が可能であると共に、回収箱がいっぱいになったときにも対応可能な分別回収装置を提供することにある。
したがって、この発明は、加工機から排出する抜屑等の廃棄物の廃棄場所に移動させる移動手段によって移動され、落下される廃棄物を受けるラッパ状の上方に開口する廃棄物受け部と、廃棄物受部の中央底部に開口する落下孔と、該落下孔の下方に回転自在に設けられ、前記落下孔から落下する廃棄物の落下方向を所定の方向に変化させる回転シュータと、該回転シュータを回転させる駆動手段と、前記回転シュータの回転軸を中心としてその下方に均等に配置される複数の回収領域とを具備し、前記廃棄物の種類によって、前記駆動手段を制御し、廃棄物の種類によって設定された回収領域に廃棄物が落下するように前記回転シュータを移動させる制御手段とを具備することにある。
以上の構成の発明によれば、移動手段によって搬送され、落下する廃棄物を廃棄物受け部で受けて落下孔に落下させ、制御手段によって所定の回収箱に向いた回転シュータから廃棄物を前記回収領域に放出することができるため、材質に合った回収領域に廃棄物を回収できるものである。
また、前記回収領域は、加工機で作業される材質の種類に対応する数及び少なくとも1つの予備回収領域が用意されることが望ましく、前記回収領域及び予備回収領域は、それぞれ独立した回収箱であることが望ましい。特に、複数の回収領域の内の少なくとも1つを予備回収箱に設定し、所定の材質の落下物に設定された回収箱がいっぱいになった場合、前記回転シュータを予備回収箱に移動させることができるので、回収箱がいっぱいになることによる作業停止を回避することができるものである。
さらに、前記回収領域は、前記回転シュータの周囲に壁部によって画成された複数の回収空間であり、それぞれの回収空間の間に位置する壁部は、それぞれ回収空間側へ移動可能な可動壁を具備することが望ましい。これによって、回収空間の容積を必要に応じて変化させることができるので、回収空間がいっぱいなることによる作業停止を回避することができるものである。
この発明によれば、設置スペースが小さくてすむことから、従来の回収箱が置いてあった場所に、本願装置をそのまま設置することができると共に、回転シュータの移動が回転運動であることから小さい動力で簡単に移動させることができ、また回転シュータの回転中心の周囲に回収箱を設置できるため、複数の回収箱を効率的に配置することができるものである。
また、抜屑等の廃棄物の種類に応じて、回転シュータを移動させるので、回収箱のそれぞれには別の種類の廃棄物が収納されるため、分別が容易であるという効果を有する。
以下、この発明の実施例について図面により説明する。
本願発明の実施例1に係る分別回収装置1は、図示しないNCパンチ加工機本体から発生する廃棄物(抜屑)3を搬送する移動装置としてのベルトコンベア2の先端下方に配置されるもので、図1及び図2に示すように、前記ベルトコンベア2の最終端に向かってラッパ状に開口する廃棄物受部5と、廃棄物受部5の中央底部に開口する落下孔6と、この落下孔6の下方に設置ボード4に回転自在に設けられ、前記落下孔6から落下する廃棄物3の落下方向を所定の方向に変化させる回転シュータ7と、この回転シュータ7を回転させる駆動装置8と、前記回転シュータ7の回転軸を中心としてその下方に均等に配置される複数の回収領域としての回収箱9とを具備し、前記廃棄物3の種類によって、前記駆動装置8を制御し、廃棄物3の種類によって決められた回収箱9に廃棄物が落下するように前記回転シュータ7を移動させる制御装置(コントロールユニットC/U)10とを具備することにある。また、前記回転シュータ7は、前記落下孔8と連通する開口部70と、所定の方向に所定の角度で傾斜するスライダ71とによって構成される。
前記廃棄物受部5は、上方にラッパ状に開口するように複数のパネル50が組み合わされて逆円錐台形状となるように設置ボード4上に回転自在の回転リング51に形成される。また、回転リング51は設置ボード4に回転自在に設けられる回転ボード52に固定される。また、駆動装置8は、制御装置10によって制御される電動モータ80と、この電動モータ80に固定されるプーリ81と、このプーリ81と前記回転ボード52を回転させる駆動ベルト82とによって構成される。
また、前記回転リング51には、回転シュータ7の方向を検出するための位置検出センサ11のための位置検出用端子53が設けられる。また、それぞれの回収箱9の上方には、廃棄物3の量を検出するオーバーフロー検出センサ12が設けられる。それぞれのセンサ11,12の信号は前記制御装置10に送信される。位置検出センサ11からの信号は、シータ向き信号PVとして制御装置10に入力され、オーバーフロー検出センサ12からの信号は、オーバーフロー信号EVとして制御装置10に入力される。さらに、制御装置10には、図示しないNCパンチ加工機本体へ材料を供給する材料供給信号が、廃棄物の材料信号SPとして入力される。
また、この実施例1において、前記回転シュータ7の回動中心の周囲には、4つの回収箱9が設けられている。NCパンチ加工機で使用される材料の3種類の材質、例えば、鉄、アルミニウム、銅に対応する回収箱と、1つの予備回収箱であり、例えば、図4(a)〜(d)に示すように、回収箱9A〜9Cと、予備回収箱9Dである。
以上の構成の分別回収装置1において、前記制御装置10は、例えば図3のフローチャートに示されるように分別回収装置1を動作させる。以下、ステップ100から開始されるフローチャートについて説明する。
ステップ110において、図示しないNCパンチ加工機に提供される材料の材質に関する材料信号SPが入力され、ステップ120ではシュータ向き信号PVが入力され、ステップ130においてそれらが等しいか否か(SP=PV?)が判定される。例えば、NCパンチ加工機で最初に処理される材質が鉄の場合、材質が鉄と設定された回収箱9Aに前記回転シュータ7が向いていない場合(SPとPVが等しくない場合)には、ステップ140に進んで電動モータ80を駆動させ、回転シュータ7を回転させる。そして、ステップ110,120及び130が繰り返され、ステップ130の判定によってSPとPVが等しくなった時(図4(a)で示すように、回転シュータ7が回収箱9Aに向いた時)に、ステップ150に進んで回転シュータ7の回転を停止させる。これによって、材質が鉄の抜屑は回収箱9Aに落下し回収される。
また、ステップ160において前記オーバーフロー信号EVが入力され、オーバーフロー状態でない場合は、ステップ110に回帰し、上述した動作が繰り返される。
また、NCパンチ加工機での加工材料が、例えば鉄からアルミニウムに変更された場合、材料信号SPが変わるため、材質がアルミニウムに設定された回収箱、例えば図4(b)で示す回収箱9Bに回転シュータ7が向かうように上述した制御が同様に実行される。
同様に、NCパンチ加工機での加工材料が、例えばアルミニウムから胴に変更された場合、材料信号SPが変わるため、材質が胴に設定された回収箱、例えば図4(c)で示す回収箱9Cに回転シュータ7が向かうように上述した制御が同様に実行される。
以上の動作は、無人状態で一晩中繰り返すことができる。しかしながら、製品の材質に偏りがある場合、1つの回収箱に回収される抜屑の量が多くなり、回収箱がいっぱいになると、その回収箱のオーバーフローが検出される。この場合、ステップ170の判定においてオーバーフローが判定されるので、ステップ180に進んで回転シュータ7が駆動(回転)され、これによって回収箱9A〜9Cから、例えば図4(d)で示す予備回収箱に設定された回収箱9Dに向かう。これによって、前記回転シュータ7が回収箱9Dに向かったことがステップ190において判定された場合、ステップ200に進んで回転シュータ7の駆動が停止され、前記回転シュータ7の位置は、図4(d)で示すものとなる。
通常、この予備回収箱を設けることによって一晩中無人で動作させることは可能であるが、予備回収箱がいっぱいになった場合には、NCパンチ加工機の稼働を停止させ、回収箱を交換するために係員を呼ぶための警報を発するようにしても良いものである。
また、図5(a)〜(d)で示すように、実施例2に係る回収箱9は、壁部90によってその間が画成される回収領域9A’〜9D’を有する。図5(a)で示すように、前記壁部90は、それぞれの側に開閉可能な一対の可動壁91、92を設けたことを特徴とするものである。
例えば、回収領域9A’を拡大させたい場合、図5(b)で示すように、回収領域9B’側の可動壁91B,92Bを回収領域9B’側に小空間9Eを画成するように移動させ、同様に回収空間9D’側の可動壁91D,92Dを回収領域9D’側に小空間9Fを画成するように移動させる。そして、図5(c)で示すように、回収領域9A’側の可動壁91Aを前記可動壁92Bにあわせるように移動させると同時に、回収領域9A’側の可動壁92Aを前記可動壁92Dにあわせるように移動させ、図5(d)で示すように、大きな回収領域9Gを形成することができるものである。これにより、回収領域9A’,9B’,9C’,9D’は、小回収領域9E,9Fと、中回収領域9C’と、大回収領域9Gとに変更されるものである。
このように、可動壁92,92を自由に移動させることによって、いろいろな組合せの回収空間を形成することができるものである。
本願発明に実施例1に係る分別回収装置に概略構成図である。 実施例1に係る分別回収装置の斜視図である。 分別回収装置の制御例を示したフローチャート図である。 (a)〜(d)は、制御例を示した説明図である。 (a)〜(d)は、実施例2に係る回収箱の制御例を示した説明図である。
符号の説明
1 分別回収装置
2 ベルトコンベア
3 廃棄物(抜屑)
4 設置ボード
5 廃棄物受部
6 落下孔
7 回転シュータ
8 駆動装置
9 回収箱
10 コントロールユニット
11 位置検出センサ
12 オーバーフローセンサ

Claims (4)

  1. 加工機から排出する抜屑等の廃棄物の廃棄場所に移動させる移動手段によって移動され、落下される廃棄物を受けるラッパ状の上方に開口する廃棄物受け部と、
    廃棄物受部の中央底部に開口する落下孔と、
    該落下孔の下方に回転自在に設けられ、前記落下孔から落下する廃棄物の落下方向を所定の方向に変化させる回転シュータと、
    該回転シュータを回転させる駆動手段と、
    前記回転シュータの回転軸を中心としてその下方に均等に配置される複数の回収領域とを具備し、
    前記廃棄物の種類によって、前記駆動手段を制御し、廃棄物の種類によって設定された回収領域に廃棄物が落下するように前記回転シュータを移動させる制御手段とを具備することを特徴とする分別回収装置。
  2. 前記回収領域は、加工機で作業される材質の種類に対応する数及び少なくとも1つの予備回収領域が用意されることを特徴とする請求項1記載の分別回収装置。
  3. 前記回収領域及び予備回収領域は、それぞれ独立した回収箱であることを特徴とする請求項2記載の分別回収装置。
  4. 前記回収領域は、前記回転シュータの周囲に壁部によって画成された複数の回収空間であり、それぞれの回収空間の間に位置する壁部は、それぞれ回収空間側へ移動可能な可動壁を具備することを特徴とする請求項1記載の分別回収装置。
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