JP2009207015A - 誤動作防止装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract


【課題】 PNPトランジスタの電源電圧が急激に上昇しても、オフ状態であるPNPトランジスタが誤ってオン状態になることを防止することができる誤動作防止装置および電子機器を提供する。
【解決手段】 誤動作防止回路1は、PNP型のトランジスタQ3および抵抗素子R4とを含んで構成される。抵抗素子R4の一端は電源電圧Vccの電源に接続され、他端はトランジスタQ3のベースに接続される。トランジスタQ3のエミッタは電源電圧Vccの電源に接続され、コレクタはスイッチング回路2のPNP型のトランジスタQ2のベースに接続される。寄生容量C1の静電容量と寄生容量C2の静電容量とが同じ容量で、かつ抵抗素子R4の抵抗値が抵抗素子R1の抵抗値よりも大きい値である。電源電圧Vccが急激に上昇した場合、トランジスタQ2がオフ状態からオン状態に変化する前に、トランジスタQ3がオフ状態からオン状態に変化する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電源電圧が急激に変動しても回路の動作が異常になる誤動作を防止することができる誤動作防止装置および電子機器に関し、より詳細には、電源電圧が急激に上昇してもPNPトランジスタの誤動作を防止することができる誤動作防止装置および電子機器に関する。
図1は、PNPトランジスタを用いたスイッチング回路20を示す図である。スイッチング回路20は、2つのトランジスタQ1,Q2および3つの抵抗素子R1〜R3を含んで構成される。トランジスタQ1のベースは入力端子Vinに接続され、エミッタはグランドに接続され、かつコレクタは直列に接続される2つの抵抗素子R1,R2を介して電源電圧Vccの電源に接続される。PNP型のトランジスタQ2のベースは抵抗素子R1と抵抗素子R2との接続点に接続され、エミッタは電源電圧Vccの電源に接続され、かつコレクタは出力端子Voutに接続されるとともに、抵抗素子R3を介してグランドに接続される。
入力端子Vinに印加される電圧がトランジスタQ1をオン状態にする電圧よりも低い電圧であると、トランジスタQ1はオフ状態であり、トランジスタQ2のベースに電流は流れないので、トランジスタQ2もオフ状態であり、出力端子Voutはグランドレベルとなる。
しかしながら、電源電圧Vccが急激に上昇すると、オフ状態であるべきトランジスタQ2が寄生容量によって誤ってオン状態になることがある。以下、PNP型のトランジスタのことを「PNPトランジスタ」といい、NPN型のトランジスタのことを「NPNトランジスタ」という。
図2は、集積回路内に形成されるPNPトランジスタの素子構造を示す図である。グランドに接続されたP型半導体15に空乏層14からなる絶縁体を介してN型半導体のベース12が形成され、そのベース12にP型半導体のエミッタ11およびP型半導体のコレクタ13が形成されている。空乏層14が、グランドに接続されているP型半導体15とベース12のN型半導体との間でコンデンサの役目を果たし、寄生容量が形成される。このように、集積回路内にPNP型のトランジスタを内蔵した場合、半導体素子を分離するための構造上、PNPトランジスタのベース12とグランドに接続されたP型半導体15との間には、比較的大きな寄生容量が形成される。
トランジスタQ2がオフ状態で、スイッチング回路2の電源電圧Vccが、上流回路の切り換わりあるいは電源にのった車両サージなどによって急激に上昇した場合、抵抗素子R1に電流が流れて寄生容量C1を充電するので、トランジスタQ2のベースエミッタ間に電位差が生じ、その電位差がトランジスタQ2をオフ状態からオン状態に切り換わる電位差に到達すると、トランジスタQ2が一時的にオン状態となる。すなわち、トランジスタQ2がオフ状態であるべきときに、電源電圧Vccが急激に上昇することによって、トランジスタQ2が一時的に誤ってオン状態となり、論理異常が発生することになる。この現象は、トランジスタQ2によって供給する電流の値が大きくなるほど顕著に発生する。
この現象の発生を防止するためには、トランジスタQ2のベースの電位を電源電圧Vccの電圧変動に高速に追従させる必要がある。トランジスタQ2のエミッタベース間のリークカット抵抗を小さくすることによって、トランジスタQ2のベースの電位を電源電圧Vccの変動に高速に追従させることも可能であるが、一時的に誤ってオン状態となっている時間を若干短縮することはできるが、論理異常をなくすことはできず、根本対策にはならない。
電源電圧が急激に変動しても動作が異常になることを防止することができる第1の従来の技術として、集積回路用保護装置がある。この集積回路用保護装置は、オン状態になることによって半導体集積回路の外部信号端子とグランドとの間を導通させるトランジスタと、このトランジスタのベースとエミッタとの間に接続される抵抗と、前記トランジスタに対して逆並列に接続されるダイオードとを備える。静電気などによって正極性のサージ電圧が外部信号端子に印加されると、コレクタとベースとの間に存在する寄生容量および前記抵抗を介した経路で電流が流れ、トランジスタのベースにも電流を流すことによって、トランジスタをオン状態にする。オン状態としたトランジスタを介してサージ電圧による電流をグランドへと流すことによって、サージ電圧による電流が半導体集積回路に流れ込むことを抑制し、誤動作の発生を防止するものである(たとえば特許文献1参照)。
電源電圧が急激に変動しても動作が異常になることを防止することができる第2の従来の技術として、静電破壊保護回路がある。この静電破壊保護回路は、NPNトランジスタのコレクタをバイポーラ型半導体集積回路の信号入力端子に接続し、エミッタをグランドに接続し、さらにベースエミッタ間に抵抗を接続したものである。信号入力端子に印加される正電圧が過度に上昇すると、NPNトランジスタが過電圧による異常電流をグランドに流し、トランジスタのバイポーラ型半導体集積回路の静電破壊を防止するものである(たとえば特許文献2参照)。
特開2000−299434号公報 特開昭59−181722号公報
第1の従来の技術は、半導体集積回路の外部信号端子に印加される正極性のサージ電圧による誤動作を防止するものであるが、PNPトランジスタのエミッタに接続される電源電圧が急激に上昇した場合の誤動作を防止することはできない。第2の従来の技術は、バイポーラ型半導体集積回路の信号入力端子に印加される正電圧が過度に上昇した場合に、バイポーラ型半導体集積回路の静電破壊を防止するものであるが、第1の従来の技術と同様に、PNPトランジスタのエミッタに接続される電源電圧が急激に上昇した場合の誤動作を防止することはできない。
本発明の目的は、PNPトランジスタの電源電圧が急激に上昇しても、オフ状態であるPNPトランジスタが誤ってオン状態になることを防止することができる誤動作防止装置および電子機器を提供することである。
本発明(1)は、ベースが第1の抵抗を介して電源に接続され、エミッタが前記電源に接続され、コレクタが第2の抵抗を介してグランドに接続され、前記ベースがグランドとの間で寄生容量を形成するPNP型のトランジスタを備え、前記第1の抵抗に流れる電流を制御することによって、前記トランジスタのオン状態およびオフ状態を切り換えて、前記コレクタの電圧を出力する電子回路における前記トランジスタの誤動作を防止する誤動作防止装置であって、
前記PNP型のトランジスタがオフ状態で前記電源の電圧が上昇したとき、ベースエミッタ間の電位差を、前記PNP型のトランジスタをオフ状態からオン状態に変化させる電位差未満に保持することを特徴とする誤動作防止装置である。
また本発明(6)は、前記誤動作防止装置およびその誤動作防止装置によって誤動作が防止される前記電子回路を備えることを特徴とする電子機器である。
本発明(1)によれば、ベースが第1の抵抗を介して電源に接続され、エミッタが前記電源に接続され、コレクタが第2の抵抗を介してグランドに接続され、前記ベースがグランドとの間で寄生容量を形成するPNP型のトランジスタを備え、前記第1の抵抗に流れる電流を制御することによって、前記トランジスタのオン状態およびオフ状態を切り換えて、前記コレクタの電圧を出力する電子回路における前記トランジスタの誤動作を防止するにあたって、前記PNP型のトランジスタがオフ状態で前記電源の電圧が上昇したとき、ベースエミッタ間の電位差を、前記PNP型のトランジスタをオフ状態からオン状態に変化させる電位差未満に保持させる。
したがって、PNPトランジスタの電源電圧が急激に上昇しても、オフ状態であるPNPトランジスタが誤ってオン状態になることを防止することができる。
また本発明(6)によれば、前記誤動作防止装置およびその誤動作防止装置によって誤動作が防止されるPNP型のトランジスタを備える前記電子回路を用いるので、電源電圧が急激に上昇しても誤動作し難い電子機器を実現することができる。
図3は、本発明の実施の一形態である誤動作防止回路1およびスイッチング回路2の回路構成を示す図である。電子回路であるスイッチング回路2は、図1に示した従来の技術で用いられているスイッチング回路20と同じ構成であり、同じ構成要素については、同じ参照符号を付している。
スイッチング回路2は、2つのトランジスタQ1,Q2および3つの抵抗素子R1〜R3を含んで構成される。トランジスタQ1は、NPN型のトランジスタであり、ベースは入力端子Vinに接続され、エミッタはグランドに接続され、かつコレクタは直列に接続される2つの抵抗素子R1,R2を介して電源電圧Vccの電源に接続される。本実施の形態では、グランドには、接地電位が与えられるが、接地電位ではなく、電源の電位よりも低い予め定める基準電位が与えられていてもよい。抵抗素子R1が電源に接続され、抵抗素子R2がトランジスタQ1のコレクタに接続される。トランジスタQ2は、PNP型のトランジスタであり、ベースは第1の抵抗である抵抗素子R1と抵抗素子R2との接続点に接続され、エミッタは電源電圧Vccの電源に接続され、かつコレクタは出力端子Voutに接続されるとともに、第2の抵抗である抵抗素子R3を介してグランドに接続される。
誤動作防止装置である誤動作防止回路1は、トランジスタQ3および抵抗素子R4を含んで構成される。第3の抵抗である抵抗素子R4の一端は、電源電圧Vccの電源に接続され、他端は、トランジスタQ3のベースに接続される。第2のトランジスタであるトランジスタQ3は、PNP型のトランジスタであり、エミッタが電源電圧Vccの電源に接続され、コレクタがスイッチング回路2のトランジスタQ2のベースに接続される。以下、PNP型のトランジスタのことを「PNPトランジスタ」といい、NPN型のトランジスタのことを「NPNトランジスタ」という。
トランジスタQ2,Q3は、同一の集積回路内に形成されるPNPトランジスタであり、トランジスタQ2のベースとグランドとの間には、寄生容量C1が形成され、トランジスタQ3のベースとグランドとの間には、第2の寄生容量である寄生容量C2が形成される。寄生容量C1の静電容量と寄生容量C2の静電容量とは、同じ容量であり、かつ抵抗素子R4の抵抗値は、抵抗素子R1の抵抗値よりも大きい値である。スイッチング回路2の抵抗素子R1〜R3の抵抗値が、たとえばいずれも50kオーム(Ω)であるとき、抵抗素子R4の抵抗値は、たとえば100kオーム(Ω)である。
入力端子Vinに印加する電圧をトランジスタQ2がオフ状態となる電位に維持した状態で、スイッチング回路2の電源電圧Vccが、上流回路の切り替わりあるいは電源電圧Vccの電源にのった車両サージなどによって急激に上昇した場合、電源電圧Vccの電源に接続されているトランジスタQ2のエミッタの電位およびトランジスタQ3のエミッタの電位は、電源電圧Vccとともに急激に上昇する。
トランジスタQ2のエミッタの電位およびトランジスタQ3のエミッタの電位が急激に上昇する過渡期では、抵抗素子R1に電流が流れて寄生容量C1を充電し、同時に抵抗素子R4に電流が流れて寄生容量C2を充電する。寄生容量C1の静電容量と寄生容量C2の静電容量とが同じ容量で、かつ抵抗素子R4の抵抗値が抵抗素子R1の抵抗値の2倍であるので、CRで決まる時定数は、トランジスタQ2よりもトランジスタQ3の方が大きく、寄生容量C2のベース側の電位の上昇する速度が寄生容量C1のベース側の電位の上昇する速度よりも遅い。
したがって、トランジスタQ3のベースエミッタ間の電位差が、トランジスタQ2のベースエミッタ間の電位差よりも先に、トランジスタQ3をオフ状態からオン状態に変化させる電位差に到達する。すなわち、トランジスタQ2がオフ状態からオン状態に変化する前に、トランジスタQ3がオフ状態からオン状態に変化する。トランジスタQ3がオン状態になると、トランジスタQ3のエミッタからコレクタに流れる電流によって寄生容量C1が充電され、トランジスタQ2のベースエミッタ間の電位差が、トランジスタQ2がオフ状態からオン状態に変化する電位差に到達する前に、急速に減少し、トランジスタQ2がオン状態になることはない。
このように、寄生容量C2の静電容量は、PNP型のトランジスタQ2のベースとグランドとの間に形成される寄生容量C1と同じ静電容量であり、抵抗素子R4の抵抗値は、抵抗素子R1の抵抗値よりも大きい値であるので、トランジスタQ3を、誤動作を防止すべきPNP型のトランジスタQ2が形成される集積回路と同じ集積回路上に形成することができる。
上述した実施の形態では、寄生容量C1の静電容量と寄生容量C2の静電容量とが同じ容量である場合について説明したが、誤動作防止回路1は、寄生容量C2の静電容量が寄生容量C1の静電容量と同じ容量である場合に限定されるものではない。寄生容量C2の静電容量が寄生容量C1の静電容量と同じ容量でなくても、トランジスタQ3の寄生容量C2と抵抗素子R4とで決まる時定数の値が、トランジスタQ2の寄生容量C1と抵抗素子R1とで決まる時定数の値よりも大きくなるように抵抗素子R4の抵抗値を選択することによって、寄生容量C1の静電容量と寄生容量C2の静電容量とが同じ容量で、かつ抵抗素子R4の抵抗値が抵抗素子R1の抵抗値の2倍である場合と、同様の効果を得ることができる。
このように、トランジスタQ3のベースとグランドとの間に寄生容量C2が形成され、抵抗素子R4の抵抗値は、電源電圧Vccが上昇する過渡期に、抵抗素子R4を流れる電流によってトランジスタQ3のベースエミッタ間に生じる電位差が、抵抗素子R1を流れる電流によってPNP型のトランジスタQ2のベースエミッタ間に生じる電位差よりも大きくなるように決定されているので、抵抗素子R4の抵抗値を寄生容量C2の静電容量に基づいて算出することができる。
さらに、誤動作防止回路1は、トランジスタQ3として、ベースとグランドとの間に寄生容量C2が形成されないPNP型のトランジスタを用いて構成することもできる。ベースとグランドとの間に寄生容量C2が形成されないトランジスタを用いてトランジスタQ3を構成する場合、トランジスタQ3のベースとグランドとの間にコンデンサを接続することによって、接続したコンデンサを寄生容量C2の代わりに機能させることができる。コンデンサを寄生容量C2の代わりに用いる場合は、コンデンサと抵抗素子R4とで決まる時定数の値が、トランジスタQ2の寄生容量C1と抵抗素子R1とで決まる時定数の値よりも大きくなるようにコンデンサの静電容量値と抵抗素子R4の抵抗値とを選択することによって、寄生容量C1の静電容量と寄生容量C2の静電容量とが同じ容量で、かつ抵抗素子R4の抵抗値が抵抗素子R1の抵抗値の2倍である場合と、同様の効果を得ることができる。
このように、コンデンサの一端がグランドに接続され、他端がPNP型のトランジスタQ3のベースに接続され、抵抗素子R4の抵抗値および前記コンデンサの静電容量値は、電源電圧Vccが上昇する過渡期に、抵抗素子R4を流れる電流によってトランジスタQ3のベースエミッタ間に生じる電位差が、抵抗素子R1を流れる電流によってPNP型のトランジスタQ2のベースエミッタ間に生じる電位差よりも大きくなるように決定されているので、トランジスタQ3のベースとグランドとの間に寄生容量が形成されなくても、コンデンサを用いることによって実現することができる。
図4は、電源電圧Vccの電源に正のサージ電圧を印加して出力端子Voutの電圧を測定するための回路構成を示す図である。図4(a)は、誤動作防止回路1を用いていない測定対象の回路構成の例であり、スイッチング回路20の電源電圧Vccの電源として電源Vbattを用い、入力端子VinにトランジスタQ1をオフ状態に維持するための電圧Voffを印加している。抵抗素子R1〜R3の抵抗値は、いずれも50kオーム(Ω)である。電源Vbattは、電源電圧Vccを6Vから16Vまで10V/μ秒で変化させることができる電源である。
図4(b)は、誤動作防止回路1を用いた測定対象の回路構成であり、スイッチング回路2の電源電圧Vccの電源として、図4(a)で用いる電源Vbattと同じ電源を用い、入力端子Vinに図4(a)で印加している電圧Voffと同じ電圧を印加している。
図5は、図4に示した回路構成で測定した測定結果を示す図である。図5(a)は、図4(a)に示した回路構成で、電源電圧Vccおよび出力端子Voutを測定した測定結果を示すグラフであり、図5(b)は、図4(b)に示した回路構成で、電源電圧Vccおよび出力端子Voutを測定した測定結果を示すグラフである。グラフの横軸は時間(μ秒)であり、縦軸は電圧(V)である。
図5(a)では、時間100μ秒の時点から時間101μ秒の時点までの間に、電源電圧Vccが6Vから16Vまで10V/μ秒で上昇している。出力端子Voutの電圧は、時間100μ秒の時点から時間101μ秒の時点までの間に、0Vから8.6Vまで上昇した後、時間101μ秒の時点から時間102μ秒の時点にかけて、8.6Vから0Vまで下降している。出力端子Voutに8.6Vのパルス状の電圧が出力され、出力端子Voutに接続される回路が誤動作する可能性がある。
図5(b)では、電源電圧Vccが、図5(a)の場合と同様に、時間100μ秒の時点から時間101μ秒の時点までの間に、6Vから16Vまで10V/μ秒で上昇しているが、出力端子Voutの電圧は、時間100μ秒の時点から時間101μ秒の時点にかけて、最大で0.4V上昇しているだけであり、出力端子Voutに接続される回路の誤動作を防止することができる。
このように、ベースが抵抗素子R1を介して電源電圧Vccの電源に接続され、エミッタが前記電源電圧Vccの電源に接続され、コレクタが抵抗素子R3を介してグランドに接続され、前記ベースがグランドとの間で寄生容量を形成するPNP型のトランジスタを備え、抵抗素子R1に流れる電流を制御することによって、トランジスタQ2のオン状態およびオフ状態を切り換えて、前記コレクタの電圧を出力するスイッチング回路2におけるPNP型のトランジスタQ2の誤動作を防止するにあたって、PNP型のトランジスタQ2がオフ状態で電源電圧Vccが上昇したとき、ベースエミッタ間の電位差を、PNP型のトランジスタQ2をオフ状態からオン状態に変化させる電位差未満に保持させる。したがって、PNP型のトランジスタQ2の電源電圧が急激に上昇しても、オフ状態であるトランジスタQ2が誤ってオン状態になることを防止することができる。
さらに、抵抗素子R4の一端が電源電圧Vccの電源に接続され、PNP型のトランジスタQ3のベースが抵抗素子R4の他端に接続され、エミッタが前記電源電圧Vccの電源に接続され、かつコレクタがPNP型のトランジスタQ2のベースに接続されるので、抵抗素子R4およびPNP型のトランジスタQ3からなる簡単な回路構成で実現することができる。
誤動作防止回路1は、スイッチング回路2あるいはスイッチング回路2と同様のスイッチング回路を用いる電子機器、たとえば車両に搭載されるナビゲーション装置あるいはオーディオ装置などの機器に適用することができる。
このように、本発明に係る電子機器は、誤動作防止回路1およびその誤動作防止回路1によって誤動作が防止されるPNP型のトランジスタQ2を備えるスイッチング回路2を用いるので、電源電圧が急激に上昇しても誤動作し難い電子機器を実現することができる。
PNPトランジスタを用いたスイッチング回路20の回路構成を示す図である。 集積回路内に形成されるPNPトランジスタの素子構造を示す図である。 本発明の実施の一形態である誤動作防止回路1およびスイッチング回路2の回路構成を示す図である。 電源電圧Vccの電源に正のサージ電圧を印加して出力端子Voutの電圧を測定するための回路構成を示す図である。 図4に示した回路構成で測定した測定結果を示す図である。
符号の説明
1 誤動作防止回路
2,20 スイッチング回路
11 エミッタ
12 ベース
13 コレクタ
14 空乏層
15 P型半導体
Q1 NPNトランジスタ
Q2,Q3 PNPトランジスタ
R1〜R4 抵抗
C1,C2 寄生容量

Claims (6)

  1. ベースが第1の抵抗を介して電源に接続され、エミッタが前記電源に接続され、コレクタが第2の抵抗を介してグランドに接続され、前記ベースがグランドとの間で寄生容量を形成するPNP型のトランジスタを備え、前記第1の抵抗に流れる電流を制御することによって、前記トランジスタのオン状態およびオフ状態を切り換えて、前記コレクタの電圧を出力する電子回路における前記トランジスタの誤動作を防止する誤動作防止装置であって、
    前記PNP型のトランジスタがオフ状態で前記電源の電圧が上昇したとき、ベースエミッタ間の電位差を、前記PNP型のトランジスタをオフ状態からオン状態に変化させる電位差未満に保持することを特徴とする誤動作防止装置。
  2. 一端が前記電源に接続される第3の抵抗と、
    ベースが前記第3の抵抗の他端に接続され、エミッタが前記電源に接続され、かつコレクタが前記PNP型のトランジスタのベースに接続されるPNP型の第2のトランジスタとを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の誤動作防止装置。
  3. 前記第2のトランジスタのベースとグランドとの間に第2の寄生容量が形成され、
    前記第3の抵抗の抵抗値は、前記電源の電圧が上昇する過渡期に、前記第3の抵抗を流れる電流によって前記第2のトランジスタのベースエミッタ間に生じる電位差が、前記第1の抵抗を流れる電流によって前記PNP型のトランジスタのベースエミッタ間に生じる電位差よりも大きくなるように決定されていることを特徴とする請求項2に記載の誤動作防止装置。
  4. 前記第2の寄生容量の静電容量は、前記PNP型のトランジスタのベースとグランドとの間に形成される寄生容量と同じ静電容量であり、
    前記第3の抵抗の抵抗値は、前記第1の抵抗の抵抗値よりも大きい値であることを特徴とする請求項3に記載の誤動作防止装置。
  5. 一端がグランドに接続され、他端が前記PNP型の第2のトランジスタのベースに接続されるコンデンサをさらに含み、
    前記第3の抵抗の抵抗値および前記コンデンサの静電容量値は、前記電源の電圧が上昇する過渡期に、前記第3の抵抗を流れる電流によって前記第2のトランジスタのベースエミッタ間に生じる電位差が、前記第1の抵抗を流れる電流によって前記PNP型のトランジスタのベースエミッタ間に生じる電位差よりも大きくなるように決定されていることを特徴とする請求項2に記載の誤動作防止装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の誤動作防止装置およびその誤動作防止装置によって誤動作が防止される前記電子回路を備えることを特徴とする電子機器。
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