JP2009206302A - プリント基板ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】安価にスプリアスの発生を抑えることができるプリント基板ユニットを提供する。
【解決手段】プリント基板ユニットは、複数の配線層のうちの一部の配線層の深さに相当する凹部を有し、凹部に回路部品が配置されたプリント基板1と、凹部を塞ぐ金属板7とを備えて構成される。また、プリント基板ユニットは、貫通孔3aを有する第一のプリント基板1と、貫通孔に収納される回路部品が搭載され、回路部品が搭載された所定領域2以外が金属メッキされた第二のプリント基板10と、貫通孔の一方の開口を塞ぐ金属板7とを有し、貫通孔の他方の開口は第二のプリント基板によって塞がれて構成される。
【選択図】図3
【解決手段】プリント基板ユニットは、複数の配線層のうちの一部の配線層の深さに相当する凹部を有し、凹部に回路部品が配置されたプリント基板1と、凹部を塞ぐ金属板7とを備えて構成される。また、プリント基板ユニットは、貫通孔3aを有する第一のプリント基板1と、貫通孔に収納される回路部品が搭載され、回路部品が搭載された所定領域2以外が金属メッキされた第二のプリント基板10と、貫通孔の一方の開口を塞ぐ金属板7とを有し、貫通孔の他方の開口は第二のプリント基板によって塞がれて構成される。
【選択図】図3
Description
本発明は、装置に組み込まれるプリント基板ユニットに関し、特に、金属ケースによるシールド加工を必要とせずにスプリアスを遮断できるプリント基板ユニットに関する。
プリント基板ユニットは、電気回路の配線を絶縁体からなる板の表面や内部にプリントし、その上にLSI、抵抗、コンデンサなどの電子部品を実装した基板であって、無線通信装置など各種装置に組み込まれ、用いられている。また、近年は、コスト及び実装面積の縮小を目的として、一枚のプリント基板にデジタル処理用部品(デジタル部品)とアナログ処理用部品(アナログ部品)の両方を実装する構成もある。
図1は、デジタル部品とアナログ部品の両方を実装するプリント基板の例を示す図である。図1(a)は斜視図であり、図1(b)は断面図である。プリント基板1上は、デジタル部品が配置されるデジタル部品領域2とアナログ部品が配置されるアナログ部品領域3に分けられる。従来より、アナログ部品からのスプリアス遮断及び漏洩防止のためにアナログ部品を金属ケース(金属メッキされたケースを含む)で覆う電磁波シールド構造が知られているが(特許文献1、2、3)、図1の構造においても、アナログ部品からのスプリアス(不要電磁波成分)がデジタル部品に及ばないように、金属ケース4をアナログ部品領域3に被せるように装着し、金属ネジ(図示せず)などで締め付けることにより、金属ケース4をプリント基板1上に圧接する。
特開平8−307084号公報
特開平3−292793号公報
実開平6−41194号公報
しかしながら、適当な寸法の金属ケースを単に被せるだけでは、実際にスプリアスの漏洩を抑えられない場合があり、実際は、金属ケース装着後にスプリアスの有無など電気的特性を確認(試作評価)し、その結果に応じて、電気的特性を満足させるために金属ケースに後加工を施す作業が必要になる。例えば、金属ケースに固有の共振周波数を抑えるために、金属ケース4内に仕切り板を追加したり、金属ネジのピッチを変えるなどさまざまな後加工処理の作業と、スプリアスに関する電気的特性を測定作業を繰り返しながら、スプリアスの改善を図る。後加工によってもスプリアスの改善を図れない場合は、別の寸法の金属ケースを新規に作り直し、再度作業を繰り返す必要があり、スプリアス改善のためのコストと作業時間の増大を招いている。また、金属ケースは、使用部品の中でも高価な部材であり、スプリアス遮断のためのシールド加工として金属ケースを用いる構造は、プリント基板の作成コストを大きく増大させる。
そこで本発明の目的は、金属ケースによる電磁波シールド加工を必要とせずに安価にスプリアスの発生を抑えることができるプリント基板ユニットを提供することにある。
上記目的を達成するためのプリント基板ユニットの第一の構成は、複数の配線層のうちの一部の配線層の深さに相当する凹部を有し、前記凹部に回路部品が配置されたプリント基板と、前記凹部を塞ぐ金属板とを備える。
プリント基板ユニットの第二の構成は、貫通孔を有する第一のプリント基板と、前記貫通孔に収納される回路部品が搭載され、前記回路部品が搭載された所定領域以外が金属メッキされた第二のプリント基板と、前記貫通孔の一方の開口を塞ぐ金属板とを有し、前記貫通孔の他方の開口は前記第二のプリント基板によって塞がれている。
プリント基板ユニットの第三の構成は、第二の構成のプリント基板ユニットにおいて、 前記貫通孔以外の領域に複数の配線層を介して配線される別の回路部品を実装する。
プリント基板ユニットの第四の構成は、第二の構成のプリント基板ユニットにおいて、前記貫通孔は複数設けられる。
プリント基板ユニットの第五の構成は、上記第一乃至第四の構成において、前記金属板は、全面金属メッキされた電磁波シールド用プリント基板である。
本プリント基板ユニットによれば、プリント基板上に配置された回路部品から発生するスプリアスを加工及び作り直しが容易な金属板により抑制することが可能となり、スプリアス抑制のための作業の効率化及び工数削減が実現し、また、電磁波シールド用の金属板の作成費用及び作り直し費用の削減も達成される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図2は、本発明の実施の形態におけるプリント基板ユニットの第一の構成例を示す図である。図2(a)は斜視図であり、図2(b)は断面図である。第一の構成例では、第一のプリント基板1上のアナログ部品領域3を凹ませ、凹んだアナログ部品領域(凹部領域ともいう)3にアナログ部品を実装する。凹みの深さは、アナログ部品(コネクタ6を除く)の高さよりも深くし、凹部領域3の上部を金属板7で塞ぐ。金属板7は、半田付けにて凹部領域を覆うように圧着され、シールドする。
第一のプリント基板1は多層基板(例えば12層程度)であり、ルータ加工によりプリント基板1の表面から数層(例えば4〜5層程度)分を削る。デジタル部品の配線には、アナログ部品の配線は通常4層程度あれば足りるので、表面の数層を削っても、残りの層により、アナログ部品の配線に支障は生じない。デジタル部品領域2には、凹ませるための加工は施されず、そのままデジタル部品が配置される。デジタル部品とアナログ部品間の配線も、アナログ部品領域3における残りの層を利用して行われる(図2(b))。なお、金属板7がコネクタ6と重なる部分については、コネクタ6が通過できる程度の孔7aを金属板7に設ける。
電磁波シールド効果を有する金属板7は、アルミ板などの金属で形成される板に加えて、金属メッキされた板でもよく、特に、全表面が銅メッキされた(ベタアース処理の)プリント基板が用いられてもよい。全表面が銅メッキされたプリント基板はコストが安く、有利である。従来用いられていたシールド用の金属ケース4は、金属板7に比べ高価であり、作り直しによる更なるコスト増を招いていたが、第一の構成例のように、金属板7でシールド可能とすることにより、金属ケース4に比べて作成・加工コストが低減し、また、金属ネジなどを必要とせず半田付けでシールドできるので、作り直しも容易となり、安価にシールド可能となる。また、凹部領域3の空間は、金属ケース4を被せる場合の空間と比較して狭くなるので、発生するスプリアスの低減につながる。
図3は、本発明の実施の形態におけるプリント基板ユニットの第二の構成例を示す図である。図3(a)は斜視図であり、図3(b)は断面図である。第二の構成例では、第一のプリント基板1上のアナログ部品領域3がくりぬかれ、貫通孔3aが設けられる。例えば、ドリルやルータなどでくりぬかれる。貫通孔3aは、アナログ部品を実装するに十分な開口面積を有する。アナログ部品は、第二のプリント基板10に実装され、アナログ部品が貫通孔3aに収まるように、第二のプリント基板10は、貫通孔3aの一方の開口を塞ぐように、第一のプリント基板1の下面に半田付けにより圧着される。第二のプリント基板10におけるアナログ部品が実装されている領域以外の表面層は銅メッキされたままの状態とする(ベタアース処理)。
そして、金属板7が、貫通孔3aの他方の開口を塞ぐように、第一のプリント基板1の上面に半田付けにより圧着され、シールドする。コネクタ6は、第一のプリント基板1上に配置され、図示されるように、金属板7がコネクタ6と重なる部分については、コネクタ6が通過できる程度の孔7aを金属板7に設ける。
アナログ部品の高さは、第一のプリント基板1の厚さよりも低いので、図示されるように、金属板7により貫通孔3aを塞ぐことができる。金属板7は、第一の構成例と同様に、アルミ板や全表面金属(銅メッキ)されたプリント基板でよく、特に、全表面金属メッキされたプリント基板を用いることで、安価なシールドが実現する。第一のプリント基板1と別の第二のプリント基板10間の配線(デジタル部品とアナログ部品間の配線及びアナログ部品とコネクタ6間の配線)は、各プリント基板の表層ライン、貫通スルーホール、内層ラインを用いて行われる。
第二の構成例によれば、第一の構成例と同様に、安価なプリント基板によるシールドが可能となる。さらに、第一のプリント基板1をくりぬく作業は、第一の構成例のように第一のプリント基板を薄く削る作業より容易であり、第二の構成例では、アナログ部品を実装する第二のプリント基板10を用意する必要があるが、凹部領域を作る加工の手間を考慮して、第二の構成例又は第一の構成例を適宜選択すればよい。
図4は、本発明の実施の形態におけるプリント基板ユニットの第三の構成例を示す図である。図4(a)は斜視図であり、図4(b)は断面図である。第三の構成例では、第二の構成例と比較して、第一のプリント基板1のアナログ部品領域3に複数の貫通孔3aが設けられ、第二のプリント基板10を第一のプリント基板1の下面に圧着した場合に、該複数の貫通孔3aの位置に合うように、第二のプリント基板10上にアナログ部品が配置される。金属板7によるシールドは、第二の構成例と同様である。
貫通孔3aを複数設けることにより、アナログ部品領域3においてくりぬかれなった領域(仕切り領域)3bは、アナログ部品が配置される空間の仕切りとして機能し、スプリアスの抑制につながる。仕切りの位置、長さなどの寸法によりスプリアスの原因となる共振周波数は変化するが、スプリアス抑制のための試行錯誤の作業として、貫通孔3aの位置や大きさを変更する作り直しの作業は、従来のように金属ケース4の大きさやその中の仕切りの位置を変更する場合と比較して極めて容易であり、プリント基板上の回路設計の工数及びコストの削減に寄与する。
図5は、本発明の実施の形態におけるプリント基板ユニットの第四の構成例を示す図である。図5(a)は斜視図であり、図5(b)は断面図である。第四の構成例では、第三の構成例において、金属板7としてプリント基板を用いて、第二のプリント基板10の上面に加えて、プリント基板である金属板7の下面にもアナログ部品を配置する構成とすることで、アナログ部品の配置空間の有効利用を図るものである。これにより、第一のプリント基板1におけるアナログ部品の実装面積が小さくなるので、プリント基板1の小型化が可能となる。金属板(プリント基板)7は、アナログ部品が配置される領域以外は、銅メッキされた状態(ベタアース処理)とすることで電磁波シールド効果は維持される。アナログ部品を両面に配置する構成は、第二の構成例にも適用可能である。
本発明の実施の形態例は、デジタル部品とアナログ部品の両方を搭載するプリント基板ユニットに限らず、いずれか一方を搭載するプリント基板ユニットにも適用可能であり、プリント基板上の部品から発生するスプリアスを抑制する構成として、作成及び加工が比較的複雑な金属ケースを用いることなく、プリント基板と金属板(金属板を前面銅メッキ状態のプリント基板とした場合は複数のプリント基板)を貼り合わせることで、スプリアス抑制のための加工、設計作業が可能となり、その工数及びコストの低減が実現される。ただし、デジタル部品とアナログ部品の両方を搭載するプリント基板ユニットのように、電磁波シールドされる領域と電磁波シールドされない領域があるプリント基板ユニットの作成、設計に有効である。
また、本発明の実施の形態におけるプリント基板ユニットは、無線通信装置に限らず、電磁波シールドを必要とするさまざまな装置に適用可能である。
以上説明した実施の形態の主な技術的特徴は以下の付記の通りである。
(付記1)
複数の配線層のうちの一部の配線層の深さに相当する凹部を有し、前記凹部に回路部品が配置されたプリント基板と、
前記凹部を塞ぐ金属板と、
を備えたことを特徴とするプリント基板ユニット。
複数の配線層のうちの一部の配線層の深さに相当する凹部を有し、前記凹部に回路部品が配置されたプリント基板と、
前記凹部を塞ぐ金属板と、
を備えたことを特徴とするプリント基板ユニット。
(付記2)
貫通孔を有する第一のプリント基板と、
前記貫通孔に収納される回路部品が搭載され、前記回路部品が搭載された所定領域以外が金属メッキされた第二のプリント基板と、
前記貫通孔の一方の開口を塞ぐ金属板とを有し、
前記貫通孔の他方の開口は前記第二のプリント基板によって塞がれていることを特徴とするプリント基板ユニット。
貫通孔を有する第一のプリント基板と、
前記貫通孔に収納される回路部品が搭載され、前記回路部品が搭載された所定領域以外が金属メッキされた第二のプリント基板と、
前記貫通孔の一方の開口を塞ぐ金属板とを有し、
前記貫通孔の他方の開口は前記第二のプリント基板によって塞がれていることを特徴とするプリント基板ユニット。
(付記3)
付記2に記載のプリント基板ユニットにおいて、
前記貫通孔以外の領域に複数の配線層を介して配線される別の回路部品を実装することを特徴とするプリント基板ユニット。
付記2に記載のプリント基板ユニットにおいて、
前記貫通孔以外の領域に複数の配線層を介して配線される別の回路部品を実装することを特徴とするプリント基板ユニット。
(付記4)
付記2に記載のプリント基板ユニットにおいて、
前記貫通孔は複数設けられることを特徴とするプリント基板ユニット。
付記2に記載のプリント基板ユニットにおいて、
前記貫通孔は複数設けられることを特徴とするプリント基板ユニット。
(付記5)
付記1乃至4のいずれか1項に記載のプリント基板ユニットにおいて、
前記金属板は、全面金属メッキされた電磁波シールド用プリント基板であることを特徴とするプリント基板ユニット。
付記1乃至4のいずれか1項に記載のプリント基板ユニットにおいて、
前記金属板は、全面金属メッキされた電磁波シールド用プリント基板であることを特徴とするプリント基板ユニット。
1:第一のプリント基板、2:デジタル部品領域、3:アナログ部品領域、3a:貫通孔、3b:仕切り領域、4:金属ケース、6:コネクタ、7:金属板(プリント基板)、7a:貫通孔、10:第二のプリント基板
Claims (2)
- 複数の配線層のうちの一部の配線層の深さに相当する凹部を有し、前記凹部に回路部品が配置されたプリント基板と、
前記凹部を塞ぐ金属板と、
を備えたことを特徴とするプリント基板ユニット。 - 貫通孔を有する第一のプリント基板と、
前記貫通孔に収納される回路部品が搭載され、前記回路部品が搭載された所定領域以外が金属メッキされた第二のプリント基板と、
前記貫通孔の一方の開口を塞ぐ金属板とを有し、
前記貫通孔の他方の開口は前記第二のプリント基板によって塞がれていることを特徴とするプリント基板ユニット。
Priority Applications (1)
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JP2008047187A JP2009206302A (ja) | 2008-02-28 | 2008-02-28 | プリント基板ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008047187A JP2009206302A (ja) | 2008-02-28 | 2008-02-28 | プリント基板ユニット |
Related Child Applications (1)
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JP2012105465A Division JP2012142643A (ja) | 2012-05-02 | 2012-05-02 | プリント基板ユニット |
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Family Applications (1)
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JP2008047187A Pending JP2009206302A (ja) | 2008-02-28 | 2008-02-28 | プリント基板ユニット |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014083967A1 (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-05 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 | 基板構造 |
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-
2008
- 2008-02-28 JP JP2008047187A patent/JP2009206302A/ja active Pending
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