JP2009204906A - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バレル(レンズアセンブリ)をレンズホルダに装着したり、フォーカス調製する際に、レンズホルダの回転を完全に防止すること。
【解決手段】レンズアセンブリを保持するための筒状部(140)を有するレンズホルダ(14)と、このレンズホルダに筒状部の周囲に位置するように固定された駆動コイル(16)と、この駆動コイルと対向する永久磁石(18)を備えたヨーク(20)と、レンズホルダの筒状部の光軸(O)方向両側に設けられ、レンズホルダを径方向に位置決めした状態で光軸(O)方向に変位可能に支持する前側スプリング(22)および後側スプリング(24)とを備えたレンズ駆動装置(10)において、レンズアセンブリをレンズホルダ(14)の筒状部(140)に装着する際に、レンズホルダ(14)が回転するのを完全に防止するための回転防止部材(262)を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明はレンズ駆動装置に関し、特に、携帯型小型カメラに用いられるオートフォーカス用レンズ駆動装置に関する。
カメラ付携帯電話には携帯型小型カメラが搭載されている。この携帯型小型カメラには、オートフォーカス用レンズ駆動装置が用いられる。従来から、種々のオートフォーカス用レンズ駆動装置が提案されている。
例えば、特許文献1(特開2005−128392号公報)は、耐衝撃性に優れたレンズ駆動装置を開示している。この特許文献1に開示されたレンズ駆動装置は、略円筒形状のヨークと、このヨークが装着されるベースと、ヨークの内周側に配置されるレンズ支持体(レンズホルダ)と、レンズ支持体に取り付けられる一対の板バネとを備える。一対の板バネは、前側スプリングおよび後側スプリングとも呼ばれる。前側スプリングはレンズ支持体におけるレンズの光軸方向前側(一方側)に配置され、後側スプリングはレンズの光軸方向後側(他方側)に配置されている。ヨークは断面が略コ字形状であり、コ字の内部にマグネット(永久磁石)が配置され、コ字の内部でマグネットの内周側にコイル(駆動コイル)が配置されている。マグネットは後方スペーサを介してベースに固定されている。コイル(駆動コイル)はレンズ支持体の外周部に固定されている。レンズ支持体(レンズホルダ)の外周部がヨークの内部に入り込んでいる。これにより、レンズ支持体(レンズホルダ)の外周部はヨークのコ字隙間を移動するようになっている。ベースの内周側にヨークが固定されている。ベースの基底部には後方スペーサとの間に後方スプリングの外周端部が固定されている。
特許文献1に開示されたレンズ駆動装置において、レンズ支持体(レンズホルダ)は略円筒形状であり、その内部にレンズ(レンズアセンブリ、バレル)が収納されている。レンズ支持体(レンズホルダ)はヨークの内周側を光軸に沿って移動可能に取り付けられている。前側スプリングは略環状の板バネからなり、内周側端部と外周側端部とを有する。前側スプリングの内周側端部は、レンズ支持体(レンズホルダ)とキャップとの間に挟持されて、レンズ支持体(レンズホルダ)に固定されている。前側スプリングの外周側端部とヨークとの間には前方スペーサが介在されている。後側スプリングは、前側スプリングと略同一形状であり、略環状の板バネからなる。後側スプリングの内周側端部はレンズ支持体(レンズホルダ)の後端に固定されている。後側スプリングの外周側端部はベースの基底部と後方スペーサとの間に固定されている。
特許文献1に開示されたレンズ駆動装置において、レンズ支持体(レンズホルダ)の内周壁には雌ネジが切られ、レンズアセンブリ(バレル)の外周壁には雄ネジが切られている。従って、レンズアセンブリ(バレル)をレンズ支持体(レンズホルダ)に装着するには、レンズアセンブリ(バレル)をレンズ支持体(レンズホルダ)に対して光軸周りに回転して光軸方向に沿って螺合することにより、レンズアセンブリ(バレル)をレンズ支持体(レンズホルダ)内に収容し、接着剤などで互いに固定する。
また、特許文献2(特開2006−293243号公報)は、撮影方向を鉛直方向に対して傾けて使用した場合でも、レンズをスムースに駆動することができるとともに、レンズ光軸方向を正確に撮影方向に向けることのできるレンズ駆動装置を開示している。この特許文献2に開示されたレンズ駆動装置は、レンズ(レンズアセンブリ)を保持するホルダ(レンズホルダ)と、このホルダ(レンズホルダ)に装着された環状の駆動コイルと、固定部側に設けられ、駆動コイルに放射状の駆動用磁界を印加する磁界発生手段とを備えるとともに、ホルダ(レンズアセンブリ)の上部側と固定部材の上部側とを連結する第1のバネ部材(前側スプリング)と、ホルダ(レンズホルダ)の下部側と固定部材の下部側とを連結する第2のバネ部材(後側スプリング)とを備えている。ここで、前側スプリングの内周側端部は、上記特許文献1と同様に、レンズホルダの前端とキャップとに挟持されて、レンズホルダに固定されている。
この特許文献2に開示されたレンズ駆動装置において、レンズホルダは外筒部と内筒部とを有し、外筒部の内周壁には雌ネジが切られ、内筒部の外周壁には雄ネジが切られている。したがって、内筒部を外筒部に装着するには、内筒部を外筒部に対して光軸周りに回転して、光軸方向に沿って螺合することにより、内筒部を外筒部内に収容し、接着剤などで互いに固定する。
さらに、特許文献3(特開2006−258969号公報)は、オートフォーカスに要する時間を短縮したカメラ付携帯電話を開示している。この特許文献3に開示されたカメラ付携帯電話(レンズ駆動装置)は、一端にレンズ(レンズアセンブリ、バレル)が取り付けられた筒状部を有するホルダ(レンズホルダ)と、このホルダ(レンズホルダ)にホルダの筒状部の周囲に位置するように固定された駆動コイルと、この駆動コイルと対向する永久磁石を備えたヨークと、ホルダ(レンズホルダ)の筒状部の光軸方向両側に設けられ、ホルダ(レンズホルダ)を径方向に位置決めした状態で光軸方向に変位可能に支持する一対の板バネとを備える。駆動コイルに通電することで、永久磁石の磁界とコイルに流れる電流による磁界との相互作用によって、レンズ(レンズアセンブリ)を光軸方向に位置調整可能である。一対の板バネのうち、一方は上側板バネ(前側スプリング)と呼ばれ、他方は下側板バネ(後側スプリング)と呼ばれる。上側板バネ(前側スプリング)の内周側端部は、ホルダの上端(前端)とストッパとの間に挟持されて、ホルダ(レンズホルダ)に嵌合されている。
この特許文献3では、レンズアセンブリ(バレル)がホルダ(レンズホルダ)の筒状部に取り付けられるとのみ記載されており、レンズホルダに対するレンズアセンブリ(バレル)の装着方法については何ら開示していない。しかしながら、特許文献3において、上記特許文献1、2に開示されているように、螺合によって、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダに装着すると考えられる。尚、ストッパの光軸方向外側にカバーが設けられており、ストッパとカバーとは、それらが互いに接触しないように、クリアランスを確保した状態で、配置されている。
特開2005−128392号公報(図1、図2) 特開2006−293243号公報(図1) 特開2006−258969号公報(図2、図3)
前述した特許文献1、2に開示された構造では、いずれも、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダに装着したり、フォーカス調製する際、レンズホルダがレンズアセンブリ(バレル)と一緒に回転してしまう。その為、レンズホルダを上下(前後)から保持する上側板バネ(前側スプリング)および下側板バネ(後側スプリング)を変形させてしまうという問題がある。
また、特許文献3では、ストッパがカバーに接触しないように、それらの間にクリアランスを確保する必要がある。その為、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダに装着したり、フォーカス調製する際、レンズホルダの大きな回転を防止できたとしても、クリアランス分はレンズホルダが回転してしまう。その結果、レンズホルダの回転を完全に防止することはできない。
本発明の課題は、バレル(レンズアセンブリ)をレンズホルダに装着したり、フォーカス調製する際に、レンズホルダの回転を完全に防止することができる、レンズ駆動装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、説明が進むにつれて明らかになるだろう。
本発明によれば、レンズアセンブリを保持するための筒状部(140)を有するレンズホルダ(14)と、このレンズホルダに筒状部の周囲に位置するように固定された駆動コイル(16)と、この駆動コイルと対向する永久磁石(18)を備えたヨーク(20)と、レンズホルダの筒状部の光軸(O)方向両側に設けられ、レンズホルダを径方向に位置決めした状態で光軸(O)方向に変位可能に支持する前側スプリング(22)および後側スプリング(24)とを備え、前側スプリング及び後側スプリングの各々は、レンズホルダ(14)に取り付けられた内周側端部(222;242)とヨーク(20)に取り付けられた外周側端部(224;244)とを有し、レンズホルダ(14)の筒状部(140)の内周壁には雌ネジ(142)が切られており、レンズアセンブリの外周壁には雌ネジに螺合される雄ネジが切られており、駆動コイル(16)に通電することで、永久磁石(18)の磁界と駆動コイル(16)に流れる電流による磁界との相互作用によって、レンズホルダ(14)を光軸(O)方向に位置調整可能なレンズ駆動装置(10)において、レンズアセンブリをレンズホルダ(14)の筒状部(140)に装着する際に、レンズホルダ(14)が回転するのを完全に防止するための回転防止部材(262)を備えることを特徴とするレンズ駆動装置が得られる。
上記本発明によるレンズ駆動装置(10)において、前側スプリング(22)の内周側端部(222)をレンズホルダ(14)の筒状部(140)との間で挟持して固定するストッパ(26)を更に備えて良い、この場合、ストッパ(14)が回転防止部材(262)を有することが望ましい。回転防止部材は、例えば、光軸(O)に対して360°/N(Nは2以上の整数)だけ回転させたN回回転対称な位置に設けられたN個の回転防止押え部(262)から構成されてよい。Nの回転防止押え部(262)の各々が、コ字形状をしていて良い。Nは、例えば、2であってよい。
また、本発明によれば、上記レンズ駆動装置(10)において、レンズアセンブリをレンズホルダ(14)の筒状部(140)に装着する方法であって、治具(40)を回転防止部材(262)に係合する工程と、レンズアセンブリを、レンズホルダ(14)の筒状部(140)に対して光軸(O)周りに回転して光軸(O)方向に螺合する工程と、レンズアセンブリとレンズホルダ(14)の筒状部(140)とを接合する工程と、を含む装着方法が得られる。
尚、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例に過ぎず、これらに限定されないのは勿論である。
本発明では、回転防止部材を備えているので、レンズアセンブリをレンズホルダの筒状部に装着したり、フォーカス調整する際に、レンズホルダがレンズアセンブリと一緒に回転するのを完全に防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図3を参照して、本発明の一実施の形態によるレンズ駆動装置10について説明する。図1はレンズ駆動装置10の外観斜視図であり、図2はレンズ駆動装置10の断面図であり、図3はレンズ駆動装置10の分解斜視図である。ここでは、図1乃至図3に示されるように、直交座標系(X,Y,Z)を使用している。図1乃至図3に図示した状態では、直交座標系(X,Y,Z)において、X軸は前後方向(奥行方向)であり、Y軸は左右方向(幅方向)であり、Z軸は上下方向(高さ方向)である。そして、図1乃至図3に示す例においては、上下方向Zがレンズの光軸O方向である。
但し、実際の使用状況においては、光軸O方向、すなわち、Z軸方向が前後方向となる。換言すれば、Z軸の上方向が前方向となり、Z軸の下方向が後方向となる。
図示のレンズ駆動装置10は、オートフォーカス可能なカメラ付き携帯電話に備えられる。レンズ駆動装置10は、レンズアセンブリ(バレル)(図示せず)を光軸O方向に移動させるためのものである。レンズ駆動装置10は、Z軸方向(光軸O方向)の下側(後側)に配置されたアクチュエータ・ベース12を有する。このアクチュエータ・ベース12の下部(後部)には、図示はしないが、基板に配置された撮像素子が搭載される。この撮像素子は、レンズアセンブリにより結像された被写体像を撮像して電気信号に変換する。撮像素子は、例えば、CCD(charge coupled device)型イメージセンサ、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)型イメージセンサ等により構成される。したがって、レンズ駆動装置10と、基板と、撮像素子との組み合わせによって、カメラモジュールが構成される。
レンズ駆動装置10は、レンズアセンブリ(バレル)を保持するための筒状部140を有するレンズホルダ14と、このレンズホルダ14に筒状部140の周囲に位置するように固定された駆動コイル16と、この駆動コイル16と対向する永久磁石18を備えたヨーク20と、レンズホルダ14の筒状部140の光軸O方向両側に設けられた一対の板バネ22、24を備える。一対の板バネ22、24は、レンズホルダ14を径方向に位置決めした状態で光軸O方向に変位可能に支持する。一対の板バネ22、24のうち、一方の板バネ22は上側板バネと呼ばれ、他方の板バネ24は下側板バネと呼ばれる。
また、前述したように、実際の使用状況においては、Z軸方向(光軸O方向)の上方向が前方向、Z軸方向(光軸O方向)の下方向が後方向となる。したがって、上側板バネ22は前側スプリングとも呼ばれ、下側板バネ24は後側スプリングとも呼ばれる。
図3に示されるように、ヨーク20は八角筒状をしている。ヨーク20の八角筒は、互いに対向する4長側辺と、これら4長側辺間に配置された4短側辺とから成る。従って、駆動コイル16も、八角筒状のヨーク20の形状に合わせた、八角筒状をしている。永久磁石18は、ヨーク20の八角筒の各側辺に配置された、8個の矩形状の永久磁石片182から成る。ヨーク20は、八角筒形状の外筒部202と、この外筒部202の上端(前端)に設けられた八角形のリング端部204とを有する。
図2に示されるように、ヨーク20の外筒部202の内周面に、駆動コイル16と間隔を置いて、永久磁石18が配置されている。
前側スプリング22はレンズホルダ14における光軸O方向前側に配置され、後側スプリング24はレンズホルダ14における光軸O方向後側に配置される。前側スプリング22と後側スプリング24とは、略同一構成をしている。すなわち、前側スプリング22は、レンズホルダ14に取り付けられた内周側端部222と、ヨーク20に取り付けられた外周側端部224とを有する。内周側端部222と外周側端部224とに間には、3つの腕部が設けられている。各腕部は、内周側端部222と外周側端部224とを繋いでいる。
同様に、後側スプリング24は、レンズホルダ14に取り付けられた内周側端部242と、ヨーク20に取り付けられた外周側端部244とを有する。内周側端部242と外周側端部244とに間には、3つの腕部が設けられている。各腕部は、内周側端部242と外周側端部244とを繋いでいる。
尚、内周側端部は内輪とも呼ばれ、外周側端部は外輪とも呼ばれる。
前側スプリング22の内周側端部222は、レンズホルダ14とストッパ26に挟持されて固定されている。換言すれば、ストッパ26は、前側スプリング22の内周側端部222を、レンズホルダ14との間で挟持するように、レンズホルダ14と嵌合する。一方、前側スプリング22の外周側端部224は、ヨーク20とカバー28との間に挟持され固定されている。
ストッパ26には、次に述べるような機能がある。すなわち、ストッパ26は、前側スプリング22の内周側端部222をレンズホルダ14にバラツキなく高精度に密着させる機能を持つ。これにより、VCM(ボイス・コイル・モータ)特性のバラツキを改善できる。また、ストッパ26は、前側スプリング22の接着強度を向上させる機能をもつ。これにより、レンズ駆動装置10の耐衝撃性を向上させている。さらに、ストッパ26は、レンズ駆動装置10の落下衝撃の際の前側スプリング22の変形を防止する機能を持つ。これによっても、レンズ駆動装置10の耐衝撃性を向上させている。また、ストッパ28は、レンズ駆動装置10の機械的ストロークを決める機能を持つ。
尚、後述するように、本実施の形態では、このストッパ26に、レンズホルダ14の回転防止機能も付加されている。
一方、後側スプリング24の外周側端部244は、スペーサ30を介してヨーク20に固定されている。換言すれば、スペーサ30と後側スプリング24の外周側端部244とは、ヨーク20とアクチュエータ・ベース12との間に挟持されて固定されている。後側スプリング24の内周側端部242は、レンズホルダ14の後端側に固定されている。
レンズホルダ14の筒状部140の内周壁には雌ネジ142が切られている。一方、図示しないが、レンズアセンブリ(バレル)の外周壁には、上記雌ネジ142に螺合される雄ネジが切られている。従って、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダ14に装着するには、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダ14の筒状部140に対して光軸O周りに回転して光軸O方向に沿って螺合することにより、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダ14内に収容し、接着剤なとによって互いに接合する。
この際、レンズホルダ14が一緒に回転しまう恐れがあるが、本発明では、後述するようにして、レンズホルダ14が回転するのを完全に防止している。
駆動コイル16に通電することで、永久磁石18の磁界と駆動コイル16に流れる電流による磁界との相互作用によって、レンズホルダ14(レンズアセンブリ)を光軸O方向に位置調整することが可能である。
後側スプリング24とベース12との間には、シート状電極32が配置されている。このシート状電極32は、駆動コイル16に電力を供給するためのものである。また、カバー28の上端(前端)には、開口34aを持つプレート34が設けられる。
図示の実施の形態では、ストッパ26は、光軸Oに対して180°だけ回転させた2回回転対称な位置に設けられた2つのコ字形状の回転防止押え部262を持つ。これらコ字形状の回転防止押え部262は、レンズアセンブリをレンズホルダ14の筒状部140に装着する際に、レンズホルダ14が回転するのを完全に防止する回転防止部材として働く。すなわち、レンズアセンブリのレンズホルダ14の筒状部140への装着時に、2つのコ字形状の回転防止押え部262に後述する治具を差し込み保持することで、レンズホルダ14が回転するのを完全に防止する。この際、ストッパ16とカバー28との間のクリアランスは確保(保持)される。
したがって、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダ14に装着する際またはフォーカス調整する際、レンズホルダ14を上下(前後)から支持する上側板バネ(前側スプリング)22および下側板バネ(後側スプリング)24が変形するのを防止することができる。また、フォーカス調整作業時、レンズホルダ14の動きを規制できるので、作業性が向上する。さらに、フォーカス調整作業時、レンズホルダ14の動きを規制できるので、調整精度が向上する。
次に、図4乃至図6を参照して、2つのコ字形状の回転防止押え部262に差し込まれる治具40について説明する。図4は治具40をレンズ駆動装置10に装着した状態を示す斜視図である。図5は治具40とレンズ駆動装置10とを分離した状態で斜め上方から見た斜視図である。図6は治具40とレンズ駆動装置10とを分離した状態で斜め下方から見た斜視図である。
治具40は、カバー28の上面(前面)に装着されるリング状部402と、カバー28の4つの側面と当接(摺接)可能なように、リング状部402から下方(後方)へ突出する4つの係合片404と、上記2つのコ字形状の回転防止押え部262と係合する位置で、リング状部402から下方(後方)へ突出する2つの係合突起406とを有する。
次に、図4乃至図6を参照して、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダ14の筒状部140へ装着する際の手順について説明する。
この場合、先ず、図4に示されるように、治具40をレンズ駆動装置10に装着する。このとき、治具40の4つの係合片404がカバー28の4つの側面と当接(摺接)する。と同時に、治具40の2つの係合突起406が、ストッパ26の2つのコ字形状の回転防止押え部262と係合する。これにより、カバー28とストッパ26との間のクリアランスが維持された状態で、カバー28に対してレンズホルダ14が保持される。すなわち、カバー28に対するレンズホルダ14の回転が完全に防止される。
次に、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダ14の筒状部140に装着する。詳述すると、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダ14の筒状部140に対して光軸O周りに回転して光軸O方向に沿って螺合する。これにより、レンズアセンブリ(バレル)をレンズホルダ14内に収容される。この際、治具40の2つの係合突起406がストッパ26の2つのコ字形状の回転防止押え部262に係合しているので、レンズホルダ14が、レンズアセンブリ(バレル)と一緒に回転するのを完全に防止することができる。この螺合により、レンズアセンブリ(バレル)がレンズホルダ14の筒状部140の所定の位置に到達した後、接着剤なとによって、レンズアセンブリ(バレル)とレンズホルダ14の筒状部140とを互いに接合する。
以上、本発明についてその好ましい実施の形態によって説明してきたが、本発明の精神を逸脱しない範囲内で、種々の変形が当業者によって可能であるのは明らかである。例えば、上述した実施の形態では、回転防止部材262をストッパ26に設けているが、ストッパがない場合には、回転防止部材をレンズホルダ14に直接設けても良い。また、上述した実施の形態では、各回転防止押え部262がコの字形状をしているが、突起や凹形状など他の形状でもあっても良い。更に、上述した実施の形態では、回転防止部材が、光軸Oに対して180°だけ回転させた2回回転対称な位置に設けられた2個の回転防止押え部262から構成されているが、一般的に、回転防止部材は、光軸Oに対して360°/N(Nは2以上の整数)だけ回転させたN回回転対称な位置に設けられたN個の回転防止押え部から構成されて良い。
本発明の一実施の形態によるレンズ駆動装置の外観斜視図である。 図1に示したレンズ駆動装置の断面図である。 図1に図示したレンズ駆動装置の分解斜視図である。 治具を図1に図示したレンズ駆動装置に装着した状態を示す斜視図である。 治具とレンズ駆動装置とを分離した状態で斜め上方から見た斜視図である。 治具とレンズ駆動装置とを分離した状態で斜め下方から見た斜視図である。
符号の説明
10 レンズ駆動装置
12 アクチュエータ・ベース
14 レンズホルダ
140 筒状部
142 雌ネジ
16 駆動コイル
18 永久磁石
20 ヨーク
22 前側スプリング(上側板バネ)
222 内周側端部(内輪)
224 外周側端部(外輪)
24 後側スプリング(下側板バネ)
242 内周側端部(内輪)
244 外周側端部(外輪)
26 ストッパ
262 コ字形の回転防止押え部(回転防止部材)
40 治具
O 光軸

Claims (6)

  1. レンズアセンブリを保持するための筒状部を有するレンズホルダと、該レンズホルダに前記筒状部の周囲に位置するように固定された駆動コイルと、該駆動コイルと対向する永久磁石を備えたヨークと、前記レンズホルダの筒状部の光軸方向両側に設けられ、前記レンズホルダを径方向に位置決めした状態で光軸方向に変位可能に支持する前側スプリングおよび後側スプリングとを備え、前記前側スプリング及び前記後側スプリングの各々は、前記レンズホルダに取り付けられた内周側端部と前記ヨークに取り付けられた外周側端部とを有し、前記レンズホルダの筒状部の内周壁には雌ネジが切られており、前記レンズアセンブリの外周壁には前記雌ネジに螺合される雄ネジが切られており、前記駆動コイルに通電することで、前記永久磁石の磁界と前記駆動コイルに流れる電流による磁界との相互作用によって、前記レンズホルダを光軸方向に位置調整可能なレンズ駆動装置において、
    前記レンズアセンブリを前記レンズホルダの筒状部に装着する際に、前記レンズホルダが回転するのを完全に防止するための回転防止部材を備えることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記前側スプリングの内周側端部を前記レンズホルダの筒状部との間で挟持して固定するストッパを更に備え、
    前記ストッパが前記回転防止部材を有していることを特徴とする、請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記回転防止部材が、前記光軸に対して360°/N(Nは2以上の整数)だけ回転させたN回回転対称な位置に設けられたN個の回転防止押え部から成る、請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記Nの回転防止押え部の各々が、コ字形状をしている、請求項3に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記Nが2に等しい、請求項3又は4に記載のレンズ駆動装置。
  6. 請求項1に記載のレンズ駆動装置において、前記レンズアセンブリを前記レンズホルダの筒状部に装着する方法であって、
    治具を前記回転防止部材に係合する工程と、
    前記レンズアセンブリを、前記レンズホルダの筒状部に対して前記光軸周りに回転して前記光軸方向に螺合する工程と、
    前記レンズアセンブリと前記レンズホルダの筒状部とを接合する工程と、
    を含む装着方法。
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