JP2009203959A - 油圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】油圧制御装置100は、オイルのリリーフ圧が可変であるオイルリリーフ装置5とオイルコントロールバルブ(OCV)10を備えている。オイルリリーフ装置5とOCV10とを接続する連通パイプ13には油圧スイッチ14が設置されている。ECU20は、この油圧スイッチ14を用いて、油圧制御装置100の故障診断を行う。故障診断のフローには、≪エンスト再始動判定≫(ステップS2)、≪油圧スイッチ故障診断≫(ステップS4)、≪OCV故障診断≫(ステップS6)、≪エンジン停止時処置≫(ステップS7)が含まれる。
【選択図】図10
Description
一般的なエンジンには潤滑系の油圧が低下する故障を検知するためにメインギャラリーに油圧スイッチが設けられている。この油圧スイッチは、潤滑系全体が例えばオイルポンプの故障などによりほとんど油圧が掛かっていないというようなエンジンにとって致命的となる状態を検知することを目的とし、所定の油圧を境界としてON/OFF信号を発するものである。一方、メインギャラリーの油圧は、油種、油温、回転数によって様々な値を示すことがある。従って、メインギャラリーにおける油圧が所定の油圧に達しているか否かの判断のみでは2ステージ油圧システムが適切に作動しているのか否かの判断は困難である。すなわち、2ステージ油圧システムが適切に作動して低油圧状態となっているのか、又は高油圧状態になっているのかを判断することは困難である。
具体的な構成を、図6を参照しつつ説明する。OCV10は第一室1011、連通部1012、第二室1013を備えたケース101内に、ニードル102を備えて構成されている。ニードル102は、先端側にボール弁1021が形成され、ニードル102の基端側は、コイル部103への通電により摺動する駆動部1022となっている。ニードル102は、ボール弁1021が第一室1011内、駆動部1022が第二室1013内に位置するように配置されている。第一室1011内にはボール弁1021と当接する第一スプリング104が装着され、第二室1013内には、駆動部1022と当接する第二スプリング105が装着されている。第一室1011と連通部1012との境界部は、ボール弁1021が着座する第一シール部106を構成し、連通部1012と第二室1013との境界部は、駆動部1022が着座する第二シール部107を構成している。連通部1012には第一開口108が形成され、第二室1013にはオイルパン11へオイルを排出する第二開口109が形成されている。
この油圧スイッチ14の構成につき、図7、図8を参照しつつ説明する。油圧スイッチ14は、P1kPa以上の油圧で図8に示すようにOFF状態となり、P1kPa未満の油圧では図7に示すようにON状態となるように構成されている。具体的には、導線141に対して絶縁材料からなるスプリング142を介装させてスイッチ部材143を組み込んだ簡易な構成となっている。スイッチ部材143は、受圧面1431を備えており、この受圧面1431で受けた油圧により図8に示すようにスイッチ部材143が持ち上げられると導通が遮断されOFF状態となる。
ECU20は、ステップS1においてイグニションONを確認すると、ステップS2において、エンスト後再始動判定を行う。このエンスト後再始動判定を行うサブルーチンのフローを図11に示す。
ECU20は、ステップS3においてエンスト後再始動判定フラグがON状態でないことを確認すると、ステップS4において、油圧スイッチ故障診断を行う。この油圧スイッチ故障診断を行うサブルーチンのフローを図13に示す。
ECU20は、まず、ステップS61でエンジンが稼動状態にあることを確認し、その後、ステップS62へ移行する。ステップS62では、油圧切替動作がされたときに、その油圧切替指令が発せられたときからT1以内であるか否かの判断を行う。このT1は、本発明における「油圧反映時間T1」であり、オイルの性状を考慮して予め定められた時間となっている。ステップS62でNoと判断したときは、OCV故障診断は行わない(END)。
ECU20は、ステップS71において、イグニションがOFFとされたことを確認すると、ステップS72において、OCV101に対し、通常油圧状態への切替指令を発する。このようにエンジン停止時に通常油圧状態へ切り替えておくことにより、エンジン停止中にOCV10が低油圧側に固着することを回避することができる。これにより、エンジン再始動後に、低油圧状態でエンジンが稼動することを回避し、エンジンの焼き付き等を抑制することができる。
2 オイルポンプ
3 第一バイパス通路
4 第二バイパス通路
5 オイルリリーフ装置
51 ケース
52 リリーフ弁
53 リテーナ
54 スプリング
6 第一リリーフ口
7 メイン室
8 サブ室
10 OCV
11 オイルパン
121 第一リリーフ通路
122 第二リリーフ通路
14 第一油圧スイッチ
20 ECU
100 油圧制御装置
Claims (9)
- 油路中の油圧を低油圧と通常油圧との間で切り替える油圧切替手段と、
当該油圧切替手段が動作することによって油圧状態が低油圧と通常油圧との間で切り替わる油路に設置された油圧検知手段と、
前記油圧切替手段が油圧の切り替えを行った後の油圧反映時間T1内の油圧状態に基づいて故障診断を行う第1の故障診断手段と、
を備えたことを特徴とする油圧制御装置。 - 請求項1記載の油圧制御装置において、
前記第1の故障診断手段は、前記油圧反映時間T1内の油圧値を検知した前記油圧検知手段の検知結果に基づいて故障診断を行うことを特徴とした油圧制御装置。 - 請求項1記載の油圧制御装置において、
前記油圧検知手段の故障診断を行う第2の故障診断手段を備え、
前記第1の故障診断手段は、前記第2の故障診断手段による前記油圧検知手段の故障診断を行った後に当該油圧検知手段の検知結果に基づいて故障診断を行うことを特徴とした油圧制御装置。 - 請求項1記載の油圧制御装置において、
前記油圧検知手段の故障診断を行う第2の故障診断手段を備え、
当該第2の故障診断手段は、エンジン始動前後の前記油圧検知手段の検知結果を用いて当該油圧検知手段の故障診断を行い、
前記第1の故障診断手段は、前記第2の故障診断手段による前記油圧検知手段の故障診断を行った後に当該油圧検知手段の検知結果に基づいて故障診断を行うことを特徴とした油圧制御装置。 - 請求項1記載の油圧制御装置において、
エンジン停止動作時に、前記油圧切替手段を通常油圧側に制御するとともに、前記油圧検知手段の検知結果に基づいて前記油圧切替手段及び前記油圧検知手段の故障診断を行う第3の故障診断手段を備えたことを特徴とする油圧制御装置。 - 油路中の油圧を低油圧と通常油圧との間で切り替える油圧切替手段と、
当該油圧切替手段が動作することによって油圧状態が低油圧と通常油圧との間で切り替わる油路に設置された油圧検知手段と、
エンジン始動前後の当該油圧検知手段の検知結果を用いて当該油圧検知手段の故障診断を行う第2の故障診断手段と、
を備えたことを特徴とする油圧制御装置。 - 請求項6記載の油圧制御装置において、
前記第2の故障診断手段は、エンジン停止動作時に、前記油圧切替手段を通常油圧側に制御するとともに、エンジン始動前後の当該油圧検知手段の検知結果を用いて当該油圧検知手段の故障診断を行うことを特徴とする油圧制御装置。 - 請求項6記載の油圧制御装置において、
エンジン停止動作時に、前記油圧切替手段を通常油圧側に制御するとともに、前記油圧検知手段の検知結果に基づいて前記油圧切替手段及び前記油圧検知手段の故障診断を行う第3の故障診断手段と、を備え、
当該第3の故障診断手段は、前記第2の故障診断手段による前記油圧検知手段の故障診断を行った後に前記油圧検知手段の検知結果に基づいて故障診断を行うことを特徴とした油圧制御装置。 - 油路中の油圧を低油圧と通常油圧との間で切り替える油圧切替手段と、
当該油圧切替手段が動作することによって油圧状態が低油圧と通常油圧との間で切り替わる油路に設置された油圧検知手段と、
エンジン停止動作時に、前記油圧切替手段を通常油圧側に制御するとともに、前記油圧検知手段の検知結果に基づいて前記油圧切替手段及び前記油圧検知手段の故障診断を行う第3の故障診断手段を備えたことを特徴とする油圧制御装置。
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