JP4952500B2 - エンジンの油圧制御装置 - Google Patents

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本発明はエンジンの油圧制御装置に関する。
従来から、オイルポンプによって送油されるオイルのエンジン内における油圧を制御する装置が提案されている。このような装置では、電磁弁を用いて油路の開閉等を行うことによって油路内の油圧が制御されている。例えば、オイルコントロールバルブを用いてリリーフ弁が低油圧で開弁する状態としたり、高油圧(通常油圧)で開放する状態としたりする。このようなシステムは、2ステージ油圧システムと称されることがある。このような2ステージ油圧システムは、低油圧状態でオイルをリリーフすることによりオイルの粘度が高いときのオイルポンプンの負荷を軽減したり、冷間時におけるピストンオイルジェットからのオイル噴射を停止させたりすることができる。これにより、エンジン負荷低下や早期暖機完了による燃費向上の効果を得ることができる。
エンジン内における油圧をコントロールする油圧制御装置としては、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
特開2007−107485号公報 特開2006−249940号公報
ところで、上記のような2ステージ油圧システムは低圧時に油圧系全体の油圧を下げることとなる。このため油圧を低圧に制御するにあたっては、例えば機関運転状態が軽負荷運転状態であるときに油圧を低圧に制御することが機能上好ましい。ところが、低油圧状態が長く継続した場合、その後突如として機関運転状態が高負荷運転状態に切り替わると、エンジン各部で潤滑に必要とするオイルが一時的に不足する状態が発生し、この結果、摺動部が焼き付きを起こすおそれがあった。
そこで、本発明は、いわゆる2ステージ油圧システムを備えたエンジンの油圧制御装置をオイルポンプの駆動仕事を低減できるとともに、摺動部の潤滑性を確保できるものとすることを課題とする。
かかる課題を解決する本発明のエンジンの油圧制御装置は、エンジンの各部へオイルを供給するオイル通路に配置されたオイルポンプが吐出する前記オイルの油圧を第一油圧、又は当該第一油圧よりも油圧が高い第二油圧に制御するエンジンの油圧制御装置において、前記オイルの油圧を第一油圧に制御する第一油圧制御手段と、前記オイルの油圧が所定時間継続して前記第一油圧に制御された場合に、前記オイルの油圧を一時的に第二油圧に変更する油圧変更手段とを備え、前記オイル通路の前記オイルポンプより下流側には、第一バイパス通路が接続され、前記第一バイパス通路には、ケースと、前記ケースの一端側の設けられたメイン室に内装されたリリーフ弁と、前記ケースの他端側に設けられたサブ室に内装されたリテーナと、前記リリーフ弁と前記リテーナとの間に挟持されたスプリングと、を備えるオイルリリーフ装置が配置され、前記メイン室には、前記第一バイパス通路を通過した前記オイルが導入されるとともに、導入された該オイルを前記オイル通路の前記オイルポンプより上流側に導入するリリーフ経路が接続されるリリーフ口が設けられ、前記リリーフ口は、前記リリーフ弁が前記第一バイパス通路を通過して前記メイン室に導入された前記オイルの油圧を受けることによって前記リテーナ側に所定距離移動した場合に開口するように、前記ケースに設けられ、前記オイル通路の前記第一バイパス通路が接続する部分よりもさらに下流側には、前記オイル通路の前記オイルを前記サブ室に導入する第二バイパス通路が接続され、前記第二バイパス通路には、前記サブ室に導入される前記オイルの流量を調整するオイルコントロールバルブが配置され、前記油圧変更手段は、前記オイルの油圧が前記所定時間継続して前記第一油圧に制御された場合に前記オイルコントロールバルブを制御することで、前記オイルポンプが吐出する前記オイルの油圧を一時的に前記第二油圧に変更することを特徴とする(請求項1)。このような構成とすることにより、第一油圧制御手段が油圧を第一油圧に制御することで、オイルポンプの駆動仕事を低減できる。またこのような構成とすることにより、所定時間継続して油圧が第一油圧に制御された場合に、油圧変更手段が油圧を一時的に第二油圧に変更することで、摺動部の潤滑性も確保できる。
またこのようなエンジンの油圧制御装置は、前記第一油圧制御手段が、機関運転状態が軽負荷運転状態であるときに、前記オイルの油圧を前記第一油圧に制御する構成とすることができる(請求項2)。このような構成とすることにより、機能上好適に(すなわち潤滑性能を適切に維持しつつ)オイルポンプの駆動仕事を低減でき、同時に機関運転状態が軽負荷運転状態から高負荷運転状態に突然切り替わった場合の摺動部の潤滑性も確保できる。
またこのようなエンジンの油圧制御装置は、前記第一油圧を軽負荷運転状態で最低限必要となる油圧に設定した構成とすることができる(請求項3)。このような構成とすることにより、オイルポンプの駆動仕事を好適に低減できる。一方、第一油圧を軽負荷運転状態で最低限必要となる油圧に設定した場合には、機関運転状態が軽負荷運転状態から高負荷運転状態に突然切り替わったときに摺動部が焼き付きを起こすおそれが特に高いといえるところ、本発明はこのような場合でも摺動部の潤滑性を確保できる点で好適である。
またこのようなエンジンの油圧制御装置は、前記油圧変更手段が、機関運転状態が軽負荷運転状態であるときに、前記オイルの油圧が所定時間継続して前記第一油圧に制御された場合に、前記オイルの油圧を一時的に前記第二油圧に変更する構成とすることができる(請求項4)。このような構成とすることにより、必要以上に油圧が第二の油圧に変更されることを回避でき、その分オイルポンプの駆動仕事を好適に低減できる。すなわちこのような構成とすることにより、機関運転状態が高負荷運転状態に突然切り換わったときに焼き付きが発生する可能性が高いと考えられる軽負荷運転状態の場合には、オイルポンプの駆動仕事の低減とともに摺動部の潤滑性の確保を図ることができ、そのほかの油圧が第一油圧に制御されている場合にはオイルポンプの駆動仕事を優先して低減できる。
本発明のエンジンの油圧制御装置は、油圧を第一油圧に制御することでオイルポンプの駆動仕事を低減できるとともに、油圧が所定時間継続して第一油圧に制御された場合には、油圧を一時的に第二油圧に制御することで摺動部の潤滑性も確保できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1乃至図4は、いずれも本発明の実施例であるエンジンの油圧制御装置(以後、単に「油圧制御装置」という)100の概略構成を示した構成図である。油圧制御装置100は、オイルのリリーフ圧が可変であるオイルリリーフ装置5とオイルコントロールバルブ(以下、OCVという)10を備えている。油圧制御装置100は、ECU(Electronic control unit)20の指令によって動作するOCV10の状態により、オイルリリーフ装置5のリリーフ圧を変更することができる。図1、図2は、オイルリリーフ装置5が低油圧(請求項記載の第一油圧に相当)でリリーフする状態を示している。図3、図4は、オイルリリーフ装置5が高油圧(請求項記載の第二油圧に相当)でリリーフする状態を示している。油圧制御装置100はこのようにリリーフ圧を2ステージに切り替えることができる。
オイルパン11内のオイルをエンジン各部へオイルを供給するオイル通路1には、オイルポンプ2が配置されている。オイル通路1は、オイルポンプ2の下流側で第一バイパス通路3へ分岐するとともに、第二バイパス通路4へ分岐している。第一バイパス通路3には、オイルリリーフ装置5が組み込まれている。オイルリリーフ装置5には、オイルポンプ2により吐出されたオイルをオイルポンプ2の上流側にリリーフする第一リリーフ経路121が接続されている。オイル通路1はオイルポンプ2により吐出されたオイルをメインギャラリーへ供給する。
オイルリリーフ装置5は、図5に拡大して示すようにケース51内にリリーフ弁52、リテーナ53、リリーフ弁52とリテーナ53との間に挟持されたスプリング54が配置されて構成されている。ケース51は、断面直径が小径である小径部511と断面直径が大径である大径部512とを備えている。小径部511から大径部521へ移行する段部が、リテーナ53のリリーフ弁52側への移動距離を規制するストッパ17を構成している。
このケース51の小径部511の先端側が、メイン室7を形成している。メイン室7は、オイルポンプ2の下流側のオイルが導入されるとともに、第一リリーフ通路121が接続される第一リリーフ口6が設けられている。このメイン室7内にリリーフ弁52が内装されている。リリーフ弁52は受圧面521でメイン室7内の油圧を受ける。ケース51には、リリーフ弁52とリテーナ53との間に入り込んだオイルをオイルポンプ2の上流側へ排出するための第二リリーフ通路122が接続されている。
ケース51の大径部512の先端側が、OCV10を介してオイルポンプ2の下流側のオイルが導入されるサブ室8を形成している。このサブ室8内にリテーナ53が内装されている。サブ室8内の油圧を受けるリテーナ53の受圧面531の面積は、リリーフ弁52の受圧面521の面積よりも大きい。このため、OCV10が高油圧状態へ切り替わり、リテーナ53の受圧面531にリリーフ弁52の受圧面521にかかる油圧と同等の油圧が作用すると、リテーナ53には、リリーフ弁52よりも大きな力が作用することとなる。このような状態で、リテーナ53はスプリング54を圧縮する。これにより、リリーフ弁52のリリーフ圧は上昇することになる。なお、リテーナ53は、ストッパ17に当接すると、それ以上にスプリング54を圧縮することはない。
オイルリリーフ装置5は、以上のように構成されている。なお、ケース51はエンジンのクランク軸の回転をオイルポンプ2へ伝達するギヤが収納されたギヤケースと兼用とし、また、このギヤケースに組み込むことができる。
次に、OCV10について説明する。OCV10は、第二バイパス通路4を通じてオイルポンプ2から供給されるオイルをオイルリリーフ装置5のサブ室8へ導入する、または、オイルパン11へ排出する三方弁となっている。
具体的な構成を、図6を参照しつつ説明する。OCV10は第一室1011、連通部1012、第二室1013を備えたケース101内に、ニードル102を備えて構成されている。ニードル102、先端側にボール弁1021が形成され、基端側は、コイル部103への通電により摺動する駆動部1022となっている。ニードル102は、ボール弁1021が第一室1011内、駆動部1022が第二室1012内に位置するように配置されている。第一室1011内にはボール弁1021と当接する第一スプリング104が装着され、第二室1013内には、駆動部1022と当接する第二スプリング105が装着されている。第一室1011と連通部1012との境界部は、ボール弁1021が着座する第一シール部106を構成し、連通部1012と第二室1013との境界部は、駆動部1022が着座する第二シール部107を構成している。連通部1012には第一開口108が形成され、第二室1013にはオイルパン11へオイルを排出する第二開口109が形成されている。
第一室1011には、第二バイパス通路4が接続され、オイルポンプ2から供給されるオイルが流入する。図6(a)は、コイル部103に通電されていない状態を示している。この状態では、第二スプリング105に付勢されたニードル102が上方へ押し上げられ、駆動部1022が第二シール部107に着座する。このとき、第一シール部106は開放されているから、連通部1012までオイルは流入し、第一開口108から流出する。一方、図6(b)は、コイル部103に通電された状態を示している。この状態では、駆動部1022が第二スプリング105のバネ力に抗して下方に引き込まれる。このとき、ボール弁1021は、第一シール部106へ着座する。これにより、第二バイパス通路4から供給されるオイルは、第一開口108からも、第二開口109からも排出されなくなる。OCV10の第一開口108には、連通パイプ13の一端が接続されている。この連通パイプ13の他端はサブ室8に接続されている。すなわち、OCV10とサブ室8とは連通パイプ13によって接続されている。
ECU20には制御対象としてOCV10(具体的にはコイル部103)が電気的に接続されている。またECU20には機関運転状態を検出するために、エンジンの冷却水温THWを検知するための水温センサや、エンジン回転数NEを検出するためのクランク角センサや、アクセル開度ACCP(或いは負荷)を検出するためのアクセル開度センサなどを含む各種のセンサ、スイッチ類30が電気的に接続されている。ECU20は内蔵するROMに格納されたプログラムに基づき、オイルポンプ2が吐出する油圧を低油圧又は高油圧に制御する。このときECU20は具体的には各種のセンサ、スイッチ類30の出力等に基づき、機関運転状態に応じてオイルポンプ2が吐出する油圧を低油圧又は高油圧に制御する。
例えばECU20は機関運転状態が軽負荷運転状態である場合には、オイルポンプ2が吐出するオイルの油圧を低油圧に制御する。これにより、機能上好適にオイルポンプ2の駆動仕事を低減できる。このときECU20は具体的にはOCV10へ通電するための制御を行うことで、オイルポンプ2が吐出する油圧を低油圧に制御する。また低油圧は軽負荷運転状態で最低限必要となる油圧に設定されている。これにより、オイルポンプ2の駆動仕事を好適に低減できる。ECU20はこのような制御を行うことで、本発明の第一油圧制御手段として機能する。
一方、ECU20はオイルポンプ2が吐出するオイルの油圧が所定時間T1継続して低油圧に制御された場合に、オイルポンプ2が吐出するオイルの油圧を一時的に高油圧に変更する。これにより機関運転状態が高負荷運転状態に突然切り換わった場合でも潤滑性を確保できる。このときECU20は具体的にはOCV10への通電を停止するための制御を行うことで、オイルポンプ2が吐出する油圧を高油圧に制御する。また油圧を一時的に高油圧に変更するにあたり、ECU20は具体的には所定時間T2の間、油圧を高油圧に制御する。
ところで、機関運転状態が軽負荷運転状態である場合には、機関運転状態が高負荷運転状態に突然切り換わったときに焼き付きが発生し易いといえる。また低油圧を軽負荷運転状態で最低限必要となる油圧に設定している場合には、焼き付きが発生するおそれが特に高くなる。これに対して本実施例ではECU20はさらに機関運転状態が軽負荷運転状態である場合に、上記のように油圧を一時的に高油圧に変更する。これにより潤滑部が焼き付きを起こす可能性が高い場合に対して好適に潤滑性を確保でき、そのほかの低油圧の場合にはオイルポンプ2の駆動仕事を優先して低減できる。ECU20はこのような制御を行うことで、本発明の油圧変更手段として機能する。
なお、ECU20は機関運転状態が高負荷及び/又は高回転運転状態である場合には油圧を高油圧に制御するが、この制御のみでは機関運転状態が軽負荷運転状態から突然、高負荷運転状態になった場合に潤滑部へのオイル到達が間に合わないおそれがある。この点、ECU20はさらに具体的にはこのようにECU20が油圧を高油圧に制御することに応じて、機関運転状態が軽負荷、低回転の運転状態である場合に、油圧が所定時間T1継続して低油圧に制御されたときに、油圧を一時的に高油圧に変更してもよい。また本実施例では負荷を軽負荷と高負荷に分けて考えているが、これは負荷をある負荷域とそれよりも大きな負荷域とに分けるものであり、例えば負荷を軽負荷、中負荷、高負荷と分けて考えた場合には、軽負荷を中負荷まで含むものとしてよい。
次にECU20で行われる制御動作を図7に示すフローチャート及び図8に示すタイムチャートを用いて詳述する。ECU20は機関運転状態に応じて油圧を高油圧又は低油圧に制御する(ステップS11)。例えば機関運転状態が軽負荷運転状態である場合には、ECU20は油圧を低油圧に制御する。このときOCV10はECU20の制御のもと通電状態となるが、この状態を「ON」とし、ECU20は油圧を低油圧に制御したときにはOCV制御フラグを「ON」にする。またECU20は油圧を低油圧に制御したときにはON継続カウンタを作動させて、低油圧継続時間の計測を開始する。ON継続カウンタは作動後、リセットされるまでの間はそのまま計測を続ける。またON継続カウンタはリセットされた場合に継続して油圧が低油圧であるときには、本ステップで継続カウンタを作動させる。図8に示すタイムチャートはこの状態からスタートしているため、時間t0でOCV制御フラグが「ON」になっており、またON継続カウンタが計測を開始している。
またステップS11でECU20は、例えば水温THWに基づき油圧を高油圧又は低油圧に制御する。図9は水温THWに基づく油圧の制御方法の一例を模式的に示す図である。ECU20は低温側と高温側で夫々油圧の切り替え制御をする。低温側では、OCV制御フラグが「OFF」である場合(すなわち油圧が高油圧である場合)に、ECU20は水温THWが5℃を上回ったときに油圧を低油圧に制御する。これによりOCV制御フラグは「ON」になる。一方、OCV制御フラグが「ON」である場合(すなわち油圧が低油圧である場合)には、ECU20は水温THWが0℃を下回ったときに油圧を高油圧に制御する。これによりOCV制御フラグが「OFF」になる。
高温側では、OCV制御フラグが「OFF」である場合に、ECU20は水温THWが75℃を下回ったときに油圧を低油圧に制御する。これによりOCV制御フラグは「ON」になる。一方、OCV制御フラグが「ON」である場合には、ECU20は水温THWが80℃を上回ったときに油圧を高油圧に制御する。これによりOCV制御フラグが「OFF」になる。このように制御することで、低温側及び高温側夫々で油圧の切り替えを行う際にハンチングが発生し、油圧が不安定になることを防止できる。
続いてECU20は油圧が低油圧であるか否かを判定する(ステップS12)。低油圧であるか否かは例えば低油圧作動域を設定したマップデータを参照することで判定できる。図10は低油圧作動域を設定したマップデータの一例を模式的に示す図である。このマップデータでは低油圧作動領域が回転数NEと燃料噴射量とに応じて設定されている。なお、低油圧作動域の閾値は水温に応じて変更されるようになっている。ECU20はこのマップデータをROMに予め格納しており、回転数NE及び燃料噴射量を検出するとともに、このマップデータを参照することで機関運転状態が低油圧であるか否かを判定する。
ステップS12で否定判定であった場合には、ステップS11に戻る。一方、ステップS12で肯定判定であった場合には、ECU20は機関運転状態が軽負荷運転状態であるか否かを判定する(ステップS13)。ここで否定判定であるとき、高負荷運転状態に対応すべく、高油圧側へ切り替える。すなわち、OCV制御フラグは「OFF」になる。このため、ON継続カウンタをリセットした後(ステップS20)、ステップS11に戻る。一方、肯定判定であればECU20は油圧が継続して所定時間T1(ここでは300秒)の間、低油圧に制御されたか否かを判定する(ステップS14)。否定判定であれば、ステップS11に戻る。
ステップS14で肯定判定された場合には、ECU20は油圧を高油圧に制御する(ステップ15)。このときECU20は図8に示すタイムチャートの時間t1に示すように、OCV制御フラグを「OFF」にする。またECU20は油圧を高油圧に制御したときにはON継続カウンタをリセットするとともにOFF継続カウンタを作動させて、高油圧継続時間の計測を開始する。続いてECU20は油圧が継続して所定時間T2(ここでは10秒)の間、高油圧に制御されたか否かを判定する(ステップS16)。否定判定であれば、ステップS16に戻る。
一方、ステップS16で肯定判定であれば、リターンしてステップS11に戻る。このとき機関運転状態が継続して軽負荷運転状態であった場合には、ステップS11でECU20は油圧を低油圧に制御する。これにより、油圧を一時的に高油圧から低油圧に変更できる。このときECU20は図8に示すタイムチャートの時間t2に示すように、OCV制御フラグを「ON」にする。またECU20は油圧を低油圧に制御したときにはOFF継続カウンタをリセットするとともにON継続カウンタを作動させて、低油圧継続時間の計測を開始する。このように油圧制御装置100は、油圧を低油圧に制御することでオイルポンプ2の駆動仕事を低減できるとともに、油圧が所定時間継続して低油圧に制御された場合には、油圧を一時的に高油圧に制御することで摺動部の潤滑性も確保できる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。例えばECU20の制御動作から図7に示すフローチャートのステップS13及びS20に示す動作を省略すれば、機関運転状態が軽負荷運転状態であるときに限られず、油圧が所定時間継続して低油圧に制御された場合に、油圧を一時的に高油圧に変更することもできる。
実施例の油圧制御装置の概略構成を示した構成図であり、OCVを低油圧側とした状態でリリーフ弁が閉じた状態を示す図である。 図1に示す状態からリリーフ弁が開いた状態を示す図である。 実施例の油圧制御装置の概略構成を示した構成図であり、OCVを高油圧側とした状態でリリーフ弁が閉じた状態を示す図である。 図3に示す状態からリリーフ弁が開いた状態を示す図である。 オイルリリーフ装置を拡大して示した構成図である。 OCVの構成を示す図であり、(a)は高油圧状態を実現する通常時の状態を示す図、(b)は低油圧状態を実現する通電状態を示す図である。 ECUで行われる制御動作をフローチャートで示す図である。 ECUで行われる制御動作をタイムチャートで示す図である。 水温THWに基づく油圧の制御方法の一例を模式的に示す図である。 低油圧作動域を設定したマップデータの一例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 オイル通路
2 オイルポンプ
3 第一バイパス通路
4 第二バイパス通路
5 オイルリリーフ装置
51 ケース
52 リリーフ弁
53 リテーナ
54 スプリング
6 第一リリーフ口
10 OCV
20 ECU

Claims (4)

  1. エンジンの各部へオイルを供給するオイル通路に配置されたオイルポンプが吐出する前記オイルの油圧を第一油圧、又は当該第一油圧よりも油圧が高い第二油圧に制御するエンジンの油圧制御装置において、
    前記オイルの油圧を第一油圧に制御する第一油圧制御手段と、
    前記オイルの油圧が所定時間継続して前記第一油圧に制御された場合に、前記オイルの油圧を一時的に第二油圧に変更する油圧変更手段とを備え
    前記オイル通路の前記オイルポンプより下流側には、第一バイパス通路が接続され、
    前記第一バイパス通路には、ケースと、前記ケースの一端側の設けられたメイン室に内装されたリリーフ弁と、前記ケースの他端側に設けられたサブ室に内装されたリテーナと、前記リリーフ弁と前記リテーナとの間に挟持されたスプリングと、を備えるオイルリリーフ装置が配置され、
    前記メイン室には、前記第一バイパス通路を通過した前記オイルが導入されるとともに、導入された該オイルを前記オイル通路の前記オイルポンプより上流側に導入するリリーフ経路が接続されるリリーフ口が設けられ、
    前記リリーフ口は、前記リリーフ弁が前記第一バイパス通路を通過して前記メイン室に導入された前記オイルの油圧を受けることによって前記リテーナ側に所定距離移動した場合に開口するように、前記ケースに設けられ、
    前記オイル通路の前記第一バイパス通路が接続する部分よりもさらに下流側には、前記オイル通路の前記オイルを前記サブ室に導入する第二バイパス通路が接続され、
    前記第二バイパス通路には、前記サブ室に導入される前記オイルの流量を調整するオイルコントロールバルブが配置され、
    前記油圧変更手段は、前記オイルの油圧が前記所定時間継続して前記第一油圧に制御された場合に前記オイルコントロールバルブを制御することで、前記オイルポンプが吐出する前記オイルの油圧を一時的に前記第二油圧に変更することを特徴とするエンジンの油圧制御装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの油圧制御装置において、
    前記第一油圧制御手段が、機関運転状態が軽負荷運転状態であるときに、前記オイルの油圧を前記第一油圧に制御することを特徴とするエンジンの油圧制御装置。
  3. 請求項2記載のエンジンの油圧制御装置において、
    前記第一油圧を軽負荷運転状態で最低限必要となる油圧に設定したことを特徴とするエンジンの油圧制御装置。
  4. 請求項2又は3記載のエンジンの油圧制御装置において、
    前記油圧変更手段が、機関運転状態が軽負荷運転状態であるときに、前記オイルの油圧が所定時間継続して前記第一油圧に制御された場合に、前記オイルの油圧を一時的に前記第二油圧に変更することを特徴とするエンジンの油圧制御装置。
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