JPH06159029A - エンジンの油圧制御装置 - Google Patents

エンジンの油圧制御装置

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JPH06159029A
JPH06159029A JP4332323A JP33232392A JPH06159029A JP H06159029 A JPH06159029 A JP H06159029A JP 4332323 A JP4332323 A JP 4332323A JP 33232392 A JP33232392 A JP 33232392A JP H06159029 A JPH06159029 A JP H06159029A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
lubricating oil
engine
supercharger
oil pressure
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Application number
JP4332323A
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English (en)
Inventor
Hisanori Nakane
久典 中根
Masahiro Naito
雅博 内藤
Koji Inagi
幸治 稲木
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定の運転領域で作動する過給機を備えたエ
ンジンにおいて、非過給領域で潤滑油圧を低く設定する
ことにより、該領域でオイルポンプの駆動損失の増大を
回避し、かつ過給領域では過給機の要求に応じた潤滑油
圧を確保すると共に、上記非過給領域において高油温時
における油圧の低下による潤滑不足を防止する。 【構成】 潤滑油圧の低下がないエンジンの冷間時に
は、非過給領域でリリーフバルブ18を作動させて潤滑
油圧を低い値に制御することにより、該領域で潤滑油圧
を必要以上に高くすることを防止すると共に、潤滑油圧
が設定値よりも低下するエンジンの暖機完了後は、非過
給領域での潤滑油圧の低減制御を禁止するコントローラ
30を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潤滑油圧を制御するエン
ジンの油圧制御装置、特に過給機を備えたエンジンの油
圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にエンジンにおいては、クランク軸
やカム軸の軸受部或はピストンや吸、排気バルブの摺動
部等の各部に潤滑油を供給する潤滑システムが設けられ
るが、過給機を備えたエンジンの場合には、上記のよう
なエンジン本体内の各部の潤滑に加えて、過給機の軸受
に対する潤滑も必要となり、これをエンジン本体の潤滑
システムで行うようになっている。
【0003】その場合に、上記過給機、特に排気ターボ
過給機は、エンジン本体内における各部の回転速度より
も高速で回転するのが通例であるから、過給機に対する
潤滑油の供給は、エンジン本体各部に対する供給よりも
高圧で行うことが要求され、したがって、過給機を備え
たエンジンの場合には、過給機の要求を満足するように
潤滑油圧が高く設定されることになる。
【0004】一方、この種の潤滑システムにおいては、
エンジンの暖機状態に応じて潤滑油圧が変動するという
問題がある。つまり、暖機が完了しておらず、潤滑油の
温度が低い場合には、該潤滑油の粘性が十分高いので設
定値通りの潤滑油圧が得られるが、暖機が完了して潤滑
油の温度が高くなると、粘性の低下により実際の潤滑油
圧が設定値よりも低くなるのである。
【0005】この問題に対しては、例えば実開昭55−
177008号公報によれば、エンジン温度ないし潤滑
油温度を検出し、この温度が低いエンジンの冷態時に、
リリーフ弁のリリーフ圧を低くすることにより、暖機完
了前には潤滑油圧の設定を低くし、潤滑油圧が低下する
暖機完了後は該油圧の設定を高くすることが開示されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、過給機を備えたエンジンにおいて潤滑油圧を過給機
からの要求に合わせて高く設定した場合、該過給機が作
動しない運転領域で潤滑油圧が必要以上に高くなること
になり、オイルポンプの駆動損失をいたずらに増大させ
る結果となる。
【0007】そこで、本発明は、上記のような温度によ
る潤滑油圧の変動を考慮しながら、過給機の作動、非作
動の領域に応じて潤滑油圧を適切に設定することによ
り、オイルポンプの駆動損失の増大を回避しながら、過
給機及びエンジン本体各部に対して常に適切な潤滑が行
われるようにすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するするための手段】上記課題を解決する
ため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0009】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、所定の運転領域で作動する過給機
が備えられたエンジンにおいて、潤滑油圧発生手段と、
該発生手段で発生された潤滑油圧を、上記過給機が作動
する過給領域では該過給機の要求に応じた油圧とする一
方、過給機が作動しない非過給領域では、上記過給領域
での油圧よりも低い所定油圧に設定する油圧設定手段と
を設けたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に係る発明(以下、第2発
明という)は、上記第1発明と同様の過給機が備えられ
たエンジンにおいて、潤滑油圧発生手段と、該発生手段
で発生された潤滑油圧を、上記過給機が作動する過給領
域では該過給機の要求に応じた油圧とする一方、過給機
が作動しない非過給領域では、上記過給領域での油圧よ
りも低い所定油圧に設定する油圧設定手段と、エンジン
温度を検出する温度検出手段と、該検出手段によりエン
ジン温度が所定値以上であることが検出されたときに、
上記油圧設定手段によって設定される非過給領域での油
圧を上記所定油圧よりも高くする第2油圧設定手段とを
設けたことを特徴とする。
【0011】そして、請求項3に係る発明(以下、第3
発明という)は、上記第2発明を具体化したものであっ
て、油圧設定手段として、潤滑油圧発生手段で発生され
た潤滑油圧を非過給領域で所定油圧に低減させるリリー
フ手段を設け、また、第2油圧設定手段として、エンジ
ン温度が所定値以上のときに上記リリーフ手段による油
圧低減作用を禁止するリリーフ禁止手段を設けたことを
特徴とする。
【0012】
【作用】上記の構成によれば、第1、第2発明のいずれ
によっても、過給領域では過給機の要求に応じた高い潤
滑油圧が得られると共に、該過給機が作動しない非過給
領域では、潤滑油圧が上記過給領域における油圧よりも
低い油圧に設定されるので、非過給領域で必要以上に潤
滑油圧を高く設定することによるオイルポンプの駆動損
失の増大を回避しながら、過給機及びエンジン本体から
の要求を満足する潤滑油圧が確保されることになる。
【0013】また、第2発明によれば、非過給領域にお
いて潤滑油圧を低く設定する場合であっても、エンジン
温度が所定値以上のとき、即ち暖機が完了した後は潤滑
油圧が高く設定されることになり、したがって、潤滑油
圧が粘度の低下によって設定値より低くなっても、非過
給領域においてエンジン本体側で必要とされる潤滑油圧
が確保されることになる。
【0014】そして、第3発明によれば、リリーフ手段
により非過給領域で潤滑油圧が所定油圧に低減されると
共に、エンジン温度が所定値以上の場合には該リリーフ
手段による油圧低減作用が禁止されることにより、非過
給領域においても、暖機完了後は潤滑油が高く設定され
てエンジン本体側からの要求に応じた潤滑油圧が確保さ
れることになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0016】図1に示すように、この実施例に係るエン
ジン1は、図示しない吸、排気弁を介して燃焼室にそれ
ぞれ通じる吸気通路2及び排気通路3を有すると共に、
排気通路3内を通過する排気ガスのエネルギにより駆動
されるタービン4aと、該タービン4aと一体的に回転
して吸気通路2内の吸気を燃焼室に過給するブロア4b
とでなる排気ターボ過給機4が備えられており、また、
上記吸気通路2における過給機4(ブロア4b)の下流
側にはスロットルバルブ5が配置されている。
【0017】さらに、このエンジン1には、その本体各
部の各軸受部や摺動部等と上記過給機4の軸受部に潤滑
油を供給する潤滑システム10が設けられている。この
潤滑システム10は、エンジン1によって駆動されるオ
イルポンプ11と、該オイルポンプ11の吐出油をメイ
ンギャラリ12に供給する吐出通路13と、該通路13
に設けられて潤滑油圧の上限値を所定値に規制する第1
リリーフバルブ14と、同じく吐出通路に設けられたオ
イルフィルタ15とで構成されており、上記メインギャ
ラリ12がエンジン1の本体各部の軸受部や摺動部及び
過給機4の軸受部等に導かれている。
【0018】また、メインギャラリ12の一端には、第
2リリーフバルブ16を介してエンジン1のオイルパン
に通じるリリーフ通路17が連設されていると共に、こ
のリリーフ通路17を開通もしくは遮断する油圧制御弁
18が設けられている。この油圧制御弁18は、連通孔
19aを有する回転式の弁体19を負圧式のアクチュエ
ータ20によって回転させることにより、上記メインギ
ャラリ12とリリーフ通路17とを連通させ或は遮断す
る構成で、これらが遮断されているときには、メインギ
ャラリ12内の潤滑油圧は、上記第1リリーフバルブ1
4によって上限値が規制されたオイルポンプ11の吐出
圧に等しい圧力とされ、また、メインギャラリ12とリ
リーフ通路17とが連通されたときには、該メインギャ
ラリ12内の潤滑油圧は、上記第2リリーフバルブ16
によって規制される圧力、即ちポンプ吐出圧よりも低圧
に制限した所定油圧(この実施例では、2kg/c
2)に設定されることになる。
【0019】そして、上記アクチュエータ20には、エ
ンジン1の吸気通路2におけるスロットルバルブ5の下
流側から導かれた負圧供給通路21が逆止弁22及び三
方切換弁23を介して導かれていると共に、この三方切
換弁23を作動させるコントローラ30が備えられてい
る。
【0020】このコントローラ30は、エンジン負荷と
して吸気通路2におけるスロットルバルブ5の下流の吸
気負圧を検出する負圧センサ31からの信号と、エンジ
ン回転数を検出するエンジン回転数センサ32からの信
号と、エンジン温度として冷却水温を検出する水温セン
サ33からの信号とを入力し、エンジン負荷とエンジン
回転数とをパラメータとする運転領域に応じて上記アク
チュエータ20に吸気負圧もしくは大気圧を導入させる
ように三方切換弁23に制御信号を出力するようになっ
ている。これにより、上記アクチュエータ20を介して
リリーフバルブ18が作動し、潤滑油圧が上記のポンプ
吐出圧または該吐出圧よりも低い所定油圧に切り換えら
れることになる。
【0021】ここで、上記コントローラ30は、図2に
鎖線部で示す過給機が作動しない非過給領域、即ち所定
エンジン回転数以下でかつ低中負荷の領域で、潤滑油圧
が2kg/cm2に低減されるように、三方切換弁23
に制御信号を出力するようになっている。
【0022】次に、この実施例の作用を上記コントロー
ラ30の作動を示す図3のフローチャートに従って説明
する。
【0023】まず、コントローラ30は、エンジン1の
始動時にステップS1を実行し、水温センサ33からの
信号に基づいてエンジン1の冷却水温度が80℃以下で
あるか否かを判定する。そして、該温度が80℃以下の
とき、即ちエンジンの冷間時であって潤滑油の温度も低
いときは、ステップS2で、図2に示す非過給領域で潤
滑油圧を2Kg/cm2に低減するように三方切換弁2
3に制御信号を出力する。
【0024】これにより、潤滑油温度が低く、したがっ
て潤滑油圧の設定値からの低下がないエンジン1の冷間
時に、排気ターボ過給機4からの要求で高い潤滑油圧が
必要とされる過給領域では、図4に矢印aで示すよう
に、オイルポンプ11の吐出圧に対応する高い潤滑油圧
が確保されると共に、上記過給機4が作動しない非過給
領域では、矢印bで示すように、必要以上に潤滑油圧を
高くすることによるポンプ駆動損失の増大を回避しなが
ら、エンジン1の本体側からの要求を満足する油圧であ
る2Kg/cm2の潤滑油圧が確保されることになる。
【0025】そして、コントローラ30は、ステップS
3で冷却水温度が80℃を超えたことを判定するまでは
上記非過給領域での潤滑油圧の低減制御を継続すると共
に、冷却水温度が80℃を超えれば、ステップS4で第
1タイマに設定時間T1(例えば600秒)をセット
し、ステップS5でその設定時間T1の経過を待つ。そ
して、該設定時間T1が経過した時点、換言すればエン
ジンの暖機が完了して潤滑油温度が十分上昇した時点で
コントローラ30はステップS6を実行し、非過給領域
で潤滑油圧を2Kg/cm2に低減する制御を解除す
る。
【0026】したがって、潤滑油温度の上昇に伴って潤
滑油圧が設定値よりも低下するときに、図4に鎖線(矢
印c)で示すように、非過給領域で潤滑油圧が2Kg/
cm2よりもさらに低下してエンジン1の本体側で必要
とされる潤滑油圧が確保できなくなることが回避され、
矢印dで示すように、過給領域において過給機4側から
要求される高い潤滑油圧が確保されると共に、矢印eで
示すように、非過給領域でもエンジン1の本体側から要
求される潤滑油圧が確保されることになる。
【0027】なお、エンジン1の始動時点において冷却
水温度が既に80℃を超えているときは、コントローラ
30は、図3のステップS7で非過給領域で潤滑油圧を
2Kg/cm2に低減する制御を実行すると共に、ステ
ップS8で第2タイマに設定時間T2(例えば160
秒)をセットし、ステップS9でこの設定時間T2が経
過したか否かを判定する。そして、この設定時間T2の
経過を判定した時点で、上記ステップS6により非過給
領域で潤滑油圧を2Kg/cm2に低減する制御を解除
する。
【0028】したがって、この場合も、暖機が完了する
までのエンジン1の冷間時には、過給領域で高い潤滑油
圧が確保され、かつ、非過給領域で必要以上に潤滑油圧
を高くすることが回避されると共に、暖機が完了した後
に、非過給領域で潤滑油圧がエンジン1の本体側で必要
とされる2Kg/cm2よりもさらに低下することが防
止されることになる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、所定の
運転領域で作動する過給機が備えられたエンジンにおい
て、上記過給機が作動する過給領域では該過給機の要求
に応じた油圧とする一方、過給機が作動しない非過給領
域では、潤滑油圧を上記過給領域での油圧よりも低い所
定油圧に設定するようにしたから、非過給領域で必要以
上に潤滑油圧を高く設定することによるオイルポンプの
駆動損失の増大を回避しながら、それぞれの領域で過給
機またはエンジン本体からの要求を満足する潤滑油圧が
確保されることになる。
【0030】そして、特に本願の第2、第3発明によれ
ば、潤滑油圧が低い所定油圧に設定される非過給領域に
おいても、エンジンの暖機完了後には該潤滑油圧を上記
所定油圧よりも高くするようにしたから、上記のように
オイルポンプの駆動損失の増大を回避しながら、粘性の
低下による潤滑油圧の低下に拘わらず、エンジン本体側
で必要とされる潤滑油圧が確保されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例が適用されるエンジンの潤滑
油圧制御システム図である。
【図2】 潤滑油圧の制御マップである。
【図3】 潤滑油圧の制御動作を示すフローチャート図
である。
【図4】 潤滑油圧のエンジン回転数に対する制御特性
図である。
【符号の説明】
4 過給機 11 潤滑油圧発生手段(オイルポンプ) 18 リリーフ手段(リリーフバルブ) 30 油圧設定手段、第2油圧設定手段(コントロー
ラ) 33 エンジン温度検出手段(水温センサ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の運転領域で作動する過給機が備え
    られたエンジンの油圧制御装置であって、潤滑油圧発生
    手段と、該発生手段で発生された潤滑油圧を、上記過給
    機が作動する過給領域では該過給機の要求に応じた油圧
    とする一方、過給機が作動しない非過給領域では、上記
    過給領域での油圧よりも低い所定油圧に設定する油圧設
    定手段とが設けられていることを特徴とするエンジンの
    油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 所定の運転領域で作動する過給機が備え
    られたエンジンの油圧制御装置であって、潤滑油圧発生
    手段と、該発生手段で発生された潤滑油圧を、上記過給
    機が作動する過給領域では該過給機の要求に応じた油圧
    とする一方、過給機が作動しない非過給領域では、上記
    過給領域での油圧よりも低い所定油圧に設定する油圧設
    定手段と、エンジン温度を検出する温度検出手段と、該
    検出手段によりエンジン温度が所定値以上であることが
    検出されたときに、上記油圧設定手段によって設定され
    る非過給領域での油圧を上記所定油圧よりも高くする第
    2油圧設定手段とが設けられていることを特徴とするエ
    ンジンの油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 油圧設定手段は、潤滑油圧発生手段で発
    生された潤滑油圧を非過給領域で所定油圧に低減させる
    リリーフ手段であり、第2油圧設定手段は、エンジン温
    度が所定値以上のときに上記リリーフ手段による油圧低
    減作用を禁止するリリーフ禁止手段であることを特徴と
    する請求項2に記載のエンジンの油圧制御装置。
JP4332323A 1992-11-17 1992-11-17 エンジンの油圧制御装置 Pending JPH06159029A (ja)

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