JP2009202618A - 車両の電動パーキングブレーキシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】少なくとも2個以上の車輪速センサを設けて、車両のずり下がりが発生した場合でも確実にずり下がりを防止すること。
【解決手段】左右の後輪に設けた車輪速センサからのパルス信号により左側、右側の車輪の回転を監視する。左側の車輪が回転しない場合には右側の車輪の回転を監視する。左側あるいは右側の車輪が回転している場合には、車輪速センサからのパルス信号により移動距離を計算する(ステップS45、S43)。車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合にモータを作動させる(ステップS47)。モータを駆動させてコントロールケーブルを引き作動させてコントロールケーブルのセンサからの出力電圧Vsが、コントロールケーブルの最大荷重に対応した電圧値Vmaxを超えた時にモータを停止させる(ステップS52、S53)。これによりパーキングブレーキを最大荷重まで引き作動される。
【選択図】図10
【解決手段】左右の後輪に設けた車輪速センサからのパルス信号により左側、右側の車輪の回転を監視する。左側の車輪が回転しない場合には右側の車輪の回転を監視する。左側あるいは右側の車輪が回転している場合には、車輪速センサからのパルス信号により移動距離を計算する(ステップS45、S43)。車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合にモータを作動させる(ステップS47)。モータを駆動させてコントロールケーブルを引き作動させてコントロールケーブルのセンサからの出力電圧Vsが、コントロールケーブルの最大荷重に対応した電圧値Vmaxを超えた時にモータを停止させる(ステップS52、S53)。これによりパーキングブレーキを最大荷重まで引き作動される。
【選択図】図10
Description
本発明は、停車ないし駐車時に車両が動き出した場合に、車両を停止させてずり下がりを防止するようにした車両の電動パーキングブレーキシステムに関するものである。
この種の車両の電動パーキングブレーキシステムは、モータと、このモータにより駆動されるコントロールケーブルで構成されていて、上記モータを正転駆動、逆転駆動することで、コントロールケーブルを引き作動、解除を行ない、それによりパーキングブレーキの作動、解除を行なっている。
車両を坂道で停止ないし駐車させてパーキングブレーキが引かれた後、荷物の積載または乗員の乗り入れなどで車両が動き出してずり下がりが発生する場合が生じる。かかる場合、車両のずり下がりを防止するものとして、例えば、下記に示す特許文献1、2が挙げられる。
車両を坂道で停止ないし駐車させてパーキングブレーキが引かれた後、荷物の積載または乗員の乗り入れなどで車両が動き出してずり下がりが発生する場合が生じる。かかる場合、車両のずり下がりを防止するものとして、例えば、下記に示す特許文献1、2が挙げられる。
上記特許文献1では、ブレーキユニットに制動力を増減させる制御装置は、車両が駐車状態か否かを判定する駐車状態判定手段と、車輪速度センサから出力されるパルス信号が規定のパルス数に達したか否かを判定するパルス信号判定手段と、ブレーキユニットの発生する制動力が増大するようにアクチュエータのモータを制御する駐車補助制動手段で構成されている。
そして、駐車状態判定手段によって車両が駐車状態であると判定されると、車輪速度センサの出力を監視し、車輪速度センサからパルス信号が出力された場合には、更にパルス信号判定手段によって規定パルス数に達しているか否かを判定し、車両停止状態の判定の許容範囲にあるかどうかを見る。パルス信号判定手段によって規定パルス数に達していると判定された場合に限って、実際に車両が動き出したと判断し、駐車補助制動手段を作動させて、車両のずり下がりを防止している。
また、上記特許文献2では、車速が0(ゼロ)の状態が所定時間継続したら、ドライバに車両の停止保持の意志があるとみなし、停止保持制御モードに移行する。この停止保持制御モードでは、何らかの理由で車両が移動し、その移動量が距離しきい値以上になったら、ブレーキ制御ECUから油圧ブレーキ装置または電動PKBに対して目標の制動力を発生させるよう作動信号を出力している。
これにより、ドライバが車両を停止保持させたいと意図するときに車両の移動があった場合に、制動力を制御して車両の移動を自動的に抑制している。
これにより、ドライバが車両を停止保持させたいと意図するときに車両の移動があった場合に、制動力を制御して車両の移動を自動的に抑制している。
しかしながら、上記特許文献1では、車輪速度センサは1個のみであり、この車輪速度センサが故障した場合には、ずり下がりを検出することができず、安全性上問題がある。
また、特許文献2では、車輪の移動量を検出するのみ、所定の条件により1個の車輪または両輪の平均値としており、この特許文献2の技術思想は、後述するように本発明の思想とは異なるものである。
また、特許文献2では、車輪の移動量を検出するのみ、所定の条件により1個の車輪または両輪の平均値としており、この特許文献2の技術思想は、後述するように本発明の思想とは異なるものである。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、少なくとも2個以上の車輪速センサを設けて、車両のずり下がりが発生した場合でも確実にずり下がりを防止することを目的とした車両の電動パーキングブレーキシステムを提供するものである。
そこで、本発明の請求項1に記載の車両の電動パーキングブレーキシステムでは、モータ11の正逆転駆動により引き作動、戻し作動されるコントロールケーブル3を介してパーキングブレーキを作動、解除を行なうアクチュエータ2と、
前記パーキングブレーキに作用するコントロールケーブル3の作動方向、解除方向に対応した出力電圧Vsを出力するセンサ15と、
前記センサ15からの出力電圧Vsに応じて前記モータ11の回転駆動を制御する制御装置1とを備え、
車両の複数の車輪にそれぞれ配設されて該車輪の回転に応じて信号を出力する車輪速センサ40R、40Lと、
前記車輪速センサ40R、40Lからの信号により前記車輪の移動距離を算出する移動距離算出部55と、
前記移動距離算出部55による車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合に前記モータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引きする制御手段とを備えていることを特徴としている。
前記パーキングブレーキに作用するコントロールケーブル3の作動方向、解除方向に対応した出力電圧Vsを出力するセンサ15と、
前記センサ15からの出力電圧Vsに応じて前記モータ11の回転駆動を制御する制御装置1とを備え、
車両の複数の車輪にそれぞれ配設されて該車輪の回転に応じて信号を出力する車輪速センサ40R、40Lと、
前記車輪速センサ40R、40Lからの信号により前記車輪の移動距離を算出する移動距離算出部55と、
前記移動距離算出部55による車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合に前記モータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引きする制御手段とを備えていることを特徴としている。
請求項2に記載の車両の電動パーキングブレーキシステムでは、前記複数の車輪速センサ40R、40Lのうち何れか1つの車輪速センサからの信号により車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合に前記モータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引き制御をしていることを特徴としている。
請求項3に記載の車両の電動パーキングブレーキシステムでは、前記車輪速センサ40R、40Lからの信号をアンチロック・ブレーキ・システムなどを制御する制御装置70が取得し、該制御装置70から車輪の速度信号を前記制御装置1に送り、
該制御装置1は、前記移動距離算出部55に代えて速度信号から移動距離を変換する速度/距離変換部61を設け、
車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合に前記モータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引きするようにしていることを特徴としている。
該制御装置1は、前記移動距離算出部55に代えて速度信号から移動距離を変換する速度/距離変換部61を設け、
車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合に前記モータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引きするようにしていることを特徴としている。
本発明の請求項1に記載の車両の電動パーキングブレーキシステムによれば、車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合にモータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引きしているので、車輪(車両)ずり下がりを防止でき、ずり下がりによる事故を防止することができる。また、複数の車輪速センサ40R、40Lを用いていることで、一方の車輪速センサ40Rまたは40Lが故障した場合でも、車輪のずり下がりを確実に検出することができる。さらには、車輪速センサ40R、40Lにより車輪の移動距離を算出しているので、ゆっくりと車輪がずり下がった場合でも、ずり下がりを確実に検出することができる。なお、ずり下がりを速度のしきい値で判定する場合、ゆっくりとずり下がる場合は、ずり下がりを検出することは不可能である。
請求項2に記載の車両の電動パーキングブレーキシステムによれば、複数の車輪速センサ40R、40Lのうち何れか1つの車輪速センサからの信号により車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合にモータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引き制御をしているので、ずり下がりを確実に検出することができると共に、何れかの車輪速センサが故障した場合でも、ずり下がりを検出することができる。
請求項3に記載の車両の電動パーキングブレーキシステムによれば、車輪速度を用いている他の制御装置70から車輪速度から制御装置1にて移動距離を変換してずり下がりを検出でき、ずり下がり検出専用の車輪速センサを用いる必要がなく、コスト高を抑えることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は電動パーキングブレーキシステムの概略ブロック構成図を示し、マイクロコンピュータからなる制御装置1と、この制御装置1により制御されるアクチュエータ2と、このアクチュエータ2によりコントロールケーブル3の引き作動、解除されることで、パーキングブレーキの作動、解除が行なわれるブレーキアッセンブリ4等で構成されている。
また、この電動パーキングブレーキシステムには、パーキングブレーキを作動、解除を行なうために制御装置1に指令を送る操作スイッチ5や、各部の異常(故障)を検出した場合に異常を報知するワーニングランプ6や、かかる故障部位情報を上位のコンピュータに伝送するためのCAN( Controller Area Network )バス7等が設けられている。
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は電動パーキングブレーキシステムの概略ブロック構成図を示し、マイクロコンピュータからなる制御装置1と、この制御装置1により制御されるアクチュエータ2と、このアクチュエータ2によりコントロールケーブル3の引き作動、解除されることで、パーキングブレーキの作動、解除が行なわれるブレーキアッセンブリ4等で構成されている。
また、この電動パーキングブレーキシステムには、パーキングブレーキを作動、解除を行なうために制御装置1に指令を送る操作スイッチ5や、各部の異常(故障)を検出した場合に異常を報知するワーニングランプ6や、かかる故障部位情報を上位のコンピュータに伝送するためのCAN( Controller Area Network )バス7等が設けられている。
また、図1において、車両の後輪の両輪には例えばエンコーダからなる車輪速センサ40がそれぞれ設けられていて、右後輪に設けた車輪速センサを40Rとし、左後輪に設けた車輪速センサを40Lとする。これら車輪速センサ40R、40Lから出力されるパルス信号はそれぞれ制御装置1に入力されている。
アクチュエータ2は、制御装置1により正転、逆転駆動される正逆回転可能なモータ11と、このモータ11の回転数を減速させる減速機構12と、この減速機構12の出力にて回転駆動されるスクリュー13と、このスクリュー13の回転により該スクリュー13の軸方向に往復動し、イコライザー機構を構成しているナット14と、後述する荷重センサ15等で構成されている。
また、ナット14の一方の端部には図中左側のコントロールケーブル3のインナーケーブルが接続され、ナット14の他方の端部側は荷重センサ15を介したコントロールケーブル3のインナーケーブル(図中の右側)が接続され、両コントロールケーブル3のインナーケーブルの他端はブレーキアッセンブリ4側に接続されている。なお、コントロールケーブル3は、外装のアウターケーシングとこのアウターケーシングの内部を摺動自在としたインナーケーブルとで構成されている。
また、ナット14の一方の端部には図中左側のコントロールケーブル3のインナーケーブルが接続され、ナット14の他方の端部側は荷重センサ15を介したコントロールケーブル3のインナーケーブル(図中の右側)が接続され、両コントロールケーブル3のインナーケーブルの他端はブレーキアッセンブリ4側に接続されている。なお、コントロールケーブル3は、外装のアウターケーシングとこのアウターケーシングの内部を摺動自在としたインナーケーブルとで構成されている。
荷重センサ15はコントロールケーブル3のインナーケーブルに作用する荷重(張力)を検出するものであり、図1及び図2に示すように、基本的な構成部材として、シャフト20と、ロッド22と、主ばね24と、副ばね25と、マグネット26と、ホールIC27と、これらの部材を収容するケース本体30等で構成されている。
なお、図2(c)は、図2(b)のA−A断面図である。また、上記ケース本体30は、上面が開口した箱状のケース31と、このケース31の開口面を覆設するフタ体32とからなっている。
なお、図2(c)は、図2(b)のA−A断面図である。また、上記ケース本体30は、上面が開口した箱状のケース31と、このケース31の開口面を覆設するフタ体32とからなっている。
シャフト20はケース本体30に対して該シャフト20の軸方向に往復動可能であり、ケース本体30の外側に突出している端部にコントロールケーブル3が連結されている。シャフト20の端部には円板状のフランジ部21が一体的に連結固定されている。
また、ロッド22はケース本体30より突出している端部がナット14に回動自在に連結されており、ロッド22の端部には円板状のフランジ部23が一体的に連結固定されている。このロッド22のフランジ部23とシャフト20のフランジ部23とが対面している構造となっている。
また、ロッド22はケース本体30より突出している端部がナット14に回動自在に連結されており、ロッド22の端部には円板状のフランジ部23が一体的に連結固定されている。このロッド22のフランジ部23とシャフト20のフランジ部23とが対面している構造となっている。
シャフト20のフランジ部21の上面にはマグネット26が配設されており、このマグネット26はシャフト20の往復動と共に該シャフト20の軸方向に沿って往復動可能となっている。このマグネット26の上部は、フタ体32に形成した凹所33内に位置しており、この凹所33の長手方向に沿ってシャフト20と共に往復動可能となっている。
上記凹所33を形成している断面が略コ字型の突部34の一方の側面にホールIC27が配設されていて、このホールIC27とマグネット26とは一定の間隔を設けて配設されている。シャフト20と共にマグネット26が往復動することで、マグネット26とホールIC27との相対変位量、すなわち、コントロールケーブル3のインナーケーブルの荷重に相当する主ばね24と副ばね25との圧縮、伸張変形量に応じた出力電圧Vsを制御装置1に出力するようになっている。
上記凹所33を形成している断面が略コ字型の突部34の一方の側面にホールIC27が配設されていて、このホールIC27とマグネット26とは一定の間隔を設けて配設されている。シャフト20と共にマグネット26が往復動することで、マグネット26とホールIC27との相対変位量、すなわち、コントロールケーブル3のインナーケーブルの荷重に相当する主ばね24と副ばね25との圧縮、伸張変形量に応じた出力電圧Vsを制御装置1に出力するようになっている。
コイルスプリング状の主ばね24は、ケース31の内面31aとシャフト20のフランジ部21の側面21aとの間に設けられた圧縮スプリングである。そして、図2に示す状態ではパーキングブレーキが解除の状態であって、主ばね24は開放された状態であり、弾性変形量はゼロの状態である。なお、パーキングブレーキの作動状態においては主ばね24は、弾性圧縮変形される。
圧縮コイルスプリング状の副ばね25は、シャフト20の外周面側に組み付けられると共に、ケース31の内面31aとシャフト20のフランジ部21の側面21aとの間に弾発付勢された状態で設けられている。
また、副ばね25のばね定数は、主ばね24のばね定数に比べて小さく設定されていて、副ばね25の弾発力によりシャフト20のフランジ部21を常時ロッド22のフランジ部23側に付勢している。
また、副ばね25のばね定数は、主ばね24のばね定数に比べて小さく設定されていて、副ばね25の弾発力によりシャフト20のフランジ部21を常時ロッド22のフランジ部23側に付勢している。
図3は電動パーキングブレーキシステムのブロック図を示し、制御装置1には、モータ11に流れる電流を検知する電流センサ16からの信号と、ホールIC27にて検出した出力電圧Vsと、操作スイッチ5からの指示信号(作動、解除)と、車輪速センサ40R、40Lからのパルス信号が入力される。また、制御装置1からはモータ11を制御する信号と、ワーニングランプ6を点灯、消灯させるための信号が出力される。
制御装置1は、ホールIC出力電圧取得部51、演算部52、比較部53、タイマー部54、移動距離算出部55、判定部56、モータ駆動回路57、ワーニングランプ6を点灯、消滅させるランプ駆動回路58、記憶部59及び制御部60等で構成されている。
上記制御装置1のホールIC出力電圧取得部51には、ホールIC27からの出力電圧Vsが入力され、演算部52により所定の時間毎の出力電圧Vsの傾きを計算するようにしている。また、この演算部52による計算結果を前回の計算結果とを比較部53により比較する。タイマー部54は出力電圧Vsの傾きを計算する場合の所定時間毎をカウントするものである。
上記制御装置1のホールIC出力電圧取得部51には、ホールIC27からの出力電圧Vsが入力され、演算部52により所定の時間毎の出力電圧Vsの傾きを計算するようにしている。また、この演算部52による計算結果を前回の計算結果とを比較部53により比較する。タイマー部54は出力電圧Vsの傾きを計算する場合の所定時間毎をカウントするものである。
車輪速センサ40R、40Lからは図4に示すようなパルス信号が出力されており、この車輪速センサ40R、40Lからのパルス信号が制御装置1に入力されている。車両の車輪が回転することによって車輪速センサ40R、40Lからパルスが出力され、このパルス数を移動距離算出部55にてカウントすることで、車輪の移動距離、つまり、車両のずり下がりの距離を算出している。
本発明では、図4に示す所定の移動距離Sをずり下がり判定用の距離とし、車両がずり下がった距離がS以上となった場合に、制御装置1がアクチュエータ2を駆動してパーキングブレーキを引き作動するようにしている。
本発明では、図4に示す所定の移動距離Sをずり下がり判定用の距離とし、車両がずり下がった距離がS以上となった場合に、制御装置1がアクチュエータ2を駆動してパーキングブレーキを引き作動するようにしている。
また、上記移動距離S以上に車輪がずり下がったかどうかの判定は判定部56にて行ない、この判定部56の判定結果により予め設定した移動距離S以上にずり下がった場合には制御部60がモータ駆動回路57を駆動制御してモータ11を駆動する。
なお、制御装置1の記憶部59は、上記演算部52にて計算した結果(データ)や、移動距離算出部55にて算出した移動距離のデータ等を一時的に記憶するRAMや本制御装置1の制御用プログラムを格納しておくROM等からなり、また、制御部60は制御用プログラムの手順に沿ってアクチュエータ2等の全体の制御を行なっている。
図5はホールIC27の出力電圧(ばねの撓み量)Vs(V)と、コントロールケーブル3のインナーケーブルの引き力(N)との関係を示す図であり、副ばね25と、副ばね25+主ばね24とのばね特性線である。副ばね25特性と、副ばね25+主ばね24特性との傾きが変化する点が主ばね24のゼロ位置を示している。
横軸におけるVss0が副ばね25のゼロ点位置に対応したホールIC27の出力電圧値であり、Vs0が主ばね24のゼロ点位置に対応したホールIC27の出力電圧値であり、Vtcがコントロールケーブル3のインナーケーブルの目標引き力に対応したホールIC27の出力電圧値である。また、ΔVは、目標引き力の主ばね24のばね撓み量に対応した電圧値(Vtc−Vs0)である。なお、上記Vss0及びΔVは予め設定されている数値である。また、Vmaxについては後述する。
横軸におけるVss0が副ばね25のゼロ点位置に対応したホールIC27の出力電圧値であり、Vs0が主ばね24のゼロ点位置に対応したホールIC27の出力電圧値であり、Vtcがコントロールケーブル3のインナーケーブルの目標引き力に対応したホールIC27の出力電圧値である。また、ΔVは、目標引き力の主ばね24のばね撓み量に対応した電圧値(Vtc−Vs0)である。なお、上記Vss0及びΔVは予め設定されている数値である。また、Vmaxについては後述する。
そして、パーキングブレーキを作動する場合には、ホールIC27からの出力電圧Vsが、ばね特性線に示すVtcとなるまで、モータ11を正転駆動してコントロールケーブル3のインナーケーブルを作動し、出力電圧VsがVtcとなると目標引き力となって作動を完了する。
また、パーキングブレーキを解除する場合には、ホールIC27からの出力電圧Vsが、ばね特性線のVss0になるまで、モータ11を逆転駆動してコントロールケーブル3のインナーケーブルを解いていき、出力電圧VsがVss0となった時点でモータ11を停止させる。
また、パーキングブレーキを解除する場合には、ホールIC27からの出力電圧Vsが、ばね特性線のVss0になるまで、モータ11を逆転駆動してコントロールケーブル3のインナーケーブルを解いていき、出力電圧VsがVss0となった時点でモータ11を停止させる。
このように、図1に示す構成の電動パーキングブレーキシステムにおいて、荷重センサ15に取り付けてあるばね(主ばね24、副ばね25)の撓み量を電圧値(ホールIC27の出力電圧Vs)に変換してコントロールケーブル3のインナーケーブルの引き力等を制御している。
図5に示すように、副ばね25に対する引き力はばね定数が主ばね24の場合よりも小さいので、コントロールケーブル3のインナーケーブルの引き力が少しで済み、そのため、ばね特性線の傾きは緩やかである。主ばね24に対する引き力はばね定数が大きいため、主ばね24のゼロ位置を経過した時点から引き力が大きくなり、そのため、傾きは副ばね25の場合と比べてかなりきつくなっている。
なお、副ばね25のみの副ばね特性と、主ばね24と副ばね25との主ばね+副ばね特性との傾きは一定であり、副ばね特性から主ばね+副ばね特性、あるいは主ばね+副ばね特性から副ばね特性に変わるときに傾きが変化して、この変化を検出するようにしている。
なお、副ばね25のみの副ばね特性と、主ばね24と副ばね25との主ばね+副ばね特性との傾きは一定であり、副ばね特性から主ばね+副ばね特性、あるいは主ばね+副ばね特性から副ばね特性に変わるときに傾きが変化して、この変化を検出するようにしている。
図6はコントロールケーブル3のインナーケーブルの作動方向及び解除方向における時間(sec)とホールIC27の出力電圧Vsとの関係を示しており、時間に対するホールIC27の出力電圧Vsの傾きは図5の場合と逆になっている。つまり、副ばね25の場合はばね定数が小さいため、時間当たりのホールIC27の出力電圧Vsの変化量は大きく、また、副ばね25+主ばね24の場合はばね定数が大きくなるため、時間当たりのホールIC27の主ばね24の変化量は小さくなる。
この変化量、つまり傾きが大きく変化する点が主ばね24のゼロ位置を示しており、副ばね25に対応した出力電圧Vsの傾きから、副ばね25+主ばね24に対応した出力電圧Vsの傾きを、所定の時間毎に計算を行ない、出力電圧Vsの傾きが大きく変化した点を検出し、その変化点を主ばね24のゼロ位置として補正を行ない、コントロールケーブル3のインナーケーブルを制御するものである。
この変化量、つまり傾きが大きく変化する点が主ばね24のゼロ位置を示しており、副ばね25に対応した出力電圧Vsの傾きから、副ばね25+主ばね24に対応した出力電圧Vsの傾きを、所定の時間毎に計算を行ない、出力電圧Vsの傾きが大きく変化した点を検出し、その変化点を主ばね24のゼロ位置として補正を行ない、コントロールケーブル3のインナーケーブルを制御するものである。
なお、図6では、計算間隔として、副ばね特性の場合と、副ばね特性から副ばね+主ばね特性の場合と、主ばね+副ばね特性との3つを例示しているが、これは副ばね25から副ばね25+主ばね24へと移行するために分かり易くするために描いたものである。実際はコントロールケーブル3のインナーケーブルを引き作動の開始から停止するまで、出力電圧Vsの傾きを演算している。なお、主ばね24のゼロ位置に対応した変化点を検出した後は、出力電圧Vsの傾きを演算しないようにしても良い。
次に、本発明のパーキングブレーキを作動、解除する場合の通常の制御動作をフローチャートに基づいて説明する。図7はパーキングブレーキを作動する場合を示し、先ず、操作スイッチ5により作動操作を行なうとステップS1に示すようにモータ11が正転駆動される。次に、ステップS2では、例えばモータ11が異常がどうかの判定を行ない、ステップS3で異常(故障)であればワーニングランプ6を点灯させると共に、モータ11を停止し(ステップS4参照)、次いでフェールセーフ制御に移行する(ステップS5参照)。
ステップS3において故障が無い場合にはステップS6に移行して、出力電圧Vsの傾きVs’を計算する。これは作動中に一定時間当たり、例えば50msec毎の出力電圧Vsの変化量を計算するものであり、この出力電圧Vsの変化量が傾きVs’となる。ホールIC27からの出力電圧Vsは制御装置1のホールIC出力電圧取得部51に入力されており、タイマー部54からのタイマー信号により上記50msec毎の変化量を演算部52にて計算を行なう。
例えば、上記のように一定時間を50msecとすると、
傾きVs’=(前回の出力電圧Vs−今回の出力電圧Vs)/50msec
であり、上記の「前回の出力電圧Vs」は、50msec前の出力電圧Vsである。
例えば、上記のように一定時間を50msecとすると、
傾きVs’=(前回の出力電圧Vs−今回の出力電圧Vs)/50msec
であり、上記の「前回の出力電圧Vs」は、50msec前の出力電圧Vsである。
このようにホールIC27からの出力電圧Vsの変化量(傾きVs’)を演算部52にて作動中に計算をしていき、ステップS7において、図6に示す主ばね24のゼロ位置では、主ばね24+副ばね25の特性により傾きVs’が主ばね+副ばね特性に変化するとステップS8に移行する。
ここで、主ばね+副ばね特性では、その変化量(傾きVs’)は図6に示すように小さくなり、そのときに計算した傾きVs’と、前回に計算して記憶部59に格納しておいた傾きVs’とを比較部53で比較をし、その比較の結果、傾きVs’に変化があった場合には、主ばね24のゼロ位置を検出したとして、その信号を制御部60に出力する。
ここで、主ばね+副ばね特性では、その変化量(傾きVs’)は図6に示すように小さくなり、そのときに計算した傾きVs’と、前回に計算して記憶部59に格納しておいた傾きVs’とを比較部53で比較をし、その比較の結果、傾きVs’に変化があった場合には、主ばね24のゼロ位置を検出したとして、その信号を制御部60に出力する。
ステップS8に示すように、今回の主ばね+副ばね特性に変化した場合のホールIC27からの出力電圧Vsを主ばね24のゼロ点電圧Vs0として、補正を行なう。次に、ステップS9に進み、目標引き力の電圧値Vtcを計算する。ここでは、図5に示すように、主ばね24のゼロ点電圧Vs0に目標引き力のばね撓みに対応した電圧値ΔVを加算することで、目標引き力の電圧値Vtcが計算される。
ステップS10では、ステップS2の場合と同様に故障の判定が行なわれ、ステップS11において、故障の場合には上記と同様にステップS4、S5に進み、故障が無い場合にはステップS12に進む。ステップS12では、比較部53において、格納していた記憶部59からの上記目標引き力の電圧値Vtcと、ホールIC出力電圧取得部51からの出力電圧Vsとを比較し、入力された出力電圧Vsが目標引き力の電圧値Vtcに達した場合には、ステップS13に移行する。ステップS13に移行すると、制御部60がモータ駆動回路57に信号を送り、信号を受けたモータ駆動回路57によりモータ11が停止制御され、これにより作動が完了する。
次に、パーキングブレーキの解除の動作について図8により説明する。先ず、操作スイッチ5にて解除操作を行なうことで、ステップS21に示すようにモータ11が逆転駆動されて、コントロールケーブル3のインナーケーブルを戻す方向に制御される。ステップS22では、図7の場合と同様にモータ11の故障の有無を判定し、故障の場合にはステップS23からステップS24に移行してモータ11を停止させ、フェールセーフ制御が行なわれる(ステップS25参照)。
ステップS23において故障が無い場合にはステップS26に移行して、ホールIC27の出力電圧Vsが副ばね25のゼロ点位置に対応したゼロ点電圧値Vss0(図5参照)に低下するか否かが判断される。ホールIC27からの出力電圧Vsがゼロ点電圧値Vss0に達すると、ステップS27に移行してモータ11を停止させることで、パーキングブレーキの解除動作が完了する。
次に本発明の要旨であるずり下がり防止の手順について図9以降の図面により説明する。図9はずり下がり防止手順の概要フローを示し、上述したパーキングブレーキの通常の引き作動が完了した場合に(ステップS31参照)、ステップS32に移行して左右それぞれの車輪速を監視する。
そして、ステップS33において車輪のずり下がりが検知された場合には、電動パーキングブレーキを最大荷重まで引き作動を行ない(ステップS34参照)、車輪のずり下がりを防止して車両が移動するのを防止する。
そして、ステップS33において車輪のずり下がりが検知された場合には、電動パーキングブレーキを最大荷重まで引き作動を行ない(ステップS34参照)、車輪のずり下がりを防止して車両が移動するのを防止する。
図10はずり下がり防止手順の詳細フローを示すものであり、図10によりずり下がり防止の手順を具体的に説明する。引き作動完了後のステップS41において、左側車輪が回転しているか否か、つまり、左側の車輪の車輪速センサ40Lからパルス信号が入力されているか否かを制御部60にて監視する。車輪が回転していない場合は、車輪速センサ40Lからパルス信号は入力されない。
左側の車輪が回転していない場合、つまり、左側の車輪がずり下がっていない場合には、ステップS42に移行し、右側の車輪が回転しているか否かを車輪速センサ40Rからのパルス信号の有無により制御部60が監視する。
左側の車輪が回転していない場合、つまり、左側の車輪がずり下がっていない場合には、ステップS42に移行し、右側の車輪が回転しているか否かを車輪速センサ40Rからのパルス信号の有無により制御部60が監視する。
右側の車輪が回転していない場合はステップS41に戻って左側の車輪の回転を監視する。右側の車輪が回転している場合にはステップS43に移行し、車輪速センサ40Rからのパルス数により移動距離算出部55にて移動距離を計算する。ステップS44に示すように、移動距離を計算して、その移動距離が予め設定した移動距離Sを超えるか、超えないかを判定部56にて判定を行ない、移動距離Sを超えない場合には、ステップS41に戻る。車輪の移動距離がSを超えた場合には、ステップS47に移行し、モータ11を作動させる。
また、ステップS41において、左側の車輪が回転している場合には、ステップS45に移行して上記と同様に車輪速センサ40Lのパルス数により移動距離算出部55にて左側の車輪の移動距離を計算する。そして、左側の車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えない場合にはステップS41に戻るが、判定部56の判定結果により移動距離Sを超えた場合には、ステップS47に移行してモータ11を作動させる。
ここで、ずり下がりを防止するためにコントロールケーブル3のインナーケーブルの張力が最大荷重となるまでパーキングブレーキを増し引きするようにしている。その最大荷重に対応するホールIC27の出力電圧Vsの値がVmaxとすると、そのVmaxと最大荷重との関係を図5に示す。
すなわち、コントロールケーブル3を引き作動していってホールIC27からの出力電圧VsがVmaxとなるまで、コントロールケーブル3を引き作動し、ホールIC27からの出力電圧VsがVmaxとなった時に、モータ11の回転を停止させるものである。
すなわち、コントロールケーブル3を引き作動していってホールIC27からの出力電圧VsがVmaxとなるまで、コントロールケーブル3を引き作動し、ホールIC27からの出力電圧VsがVmaxとなった時に、モータ11の回転を停止させるものである。
モータ11を引き作動させるステップS47からステップS48においてモータ11等の故障判定を行ない、ステップS49において故障があった場合にはステップS50に進んでモータ11を停止させ、フェールセーフ制御を行なう(ステップS51参照)。
ステップS49においてモータ11等の故障が無い場合にはステップS52に移行して、比較部53において、格納していた記憶部59からの最大荷重に対応した電圧値Vmaxと、ホールIC出力電圧取得部51からの出力電圧Vsとを比較し、入力された出力電圧Vsが電圧値Vmaxに達した場合には、ステップS53に移行してモータ11を停止させる。
ステップS49においてモータ11等の故障が無い場合にはステップS52に移行して、比較部53において、格納していた記憶部59からの最大荷重に対応した電圧値Vmaxと、ホールIC出力電圧取得部51からの出力電圧Vsとを比較し、入力された出力電圧Vsが電圧値Vmaxに達した場合には、ステップS53に移行してモータ11を停止させる。
このように本実施形態では、坂道などでパーキングブレーキが引かれた後、制御装置1はブレーキ力が発生している左右の後車輪の回転からずり下がりを監視(検知)して、荷物の積載または乗員の乗り入れなどで、ずり下がりが発生して、該ずり下がりを検知した場合には、即パーキングブレーキを最大荷重まで増し引きしていることで、ずり下がりを確実に防止でき、ずり下がりによる事故を防止することができる。
なお、図10において、左側の車輪の回転を先に検出しているが、右側の車輪を先に検出し、車輪が回転していない場合に左側の車輪の回転を検出するようにしても良く、また、左右の後輪の回転を同時に検出するようにしても良い。
さらには、左右の前輪の回転のみを検出したり、左右の前輪と後輪のそれぞれの回転を検出し、車輪の移動距離が所定の移動距離Sとなった場合に、パーキングブレーキを増し引きしてずり下がりを防止するようにしても良い。
さらには、左右の前輪の回転のみを検出したり、左右の前輪と後輪のそれぞれの回転を検出し、車輪の移動距離が所定の移動距離Sとなった場合に、パーキングブレーキを増し引きしてずり下がりを防止するようにしても良い。
本実施形態では、車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合にモータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引きしているので、車輪(車両)ずり下がりを防止でき、ずり下がりによる事故を防止することができる。また、複数の車輪速センサ40R、40Lを用いていることで、一方の車輪速センサ40Rまたは40Lが故障した場合でも、車輪のずり下がりを確実に検出することができる。さらには、車輪速センサ40R、40Lにより車輪の移動距離を算出しているので、ゆっくりと車輪がずり下がった場合でも、ずり下がりを確実に検出することができる。なお、ずり下がりを速度のしきい値で判定する場合、ゆっくりとずり下がる場合は、ずり下がりを検出することは不可能である。
また、複数の車輪速センサ40R、40Lのうち何れか1つの車輪速センサからの信号により車輪の移動距離が予め設定した移動距離Sを超えた場合にモータ11を駆動してパーキングブレーキを増し引き制御をしているので、ずり下がりを確実に検出することができると共に、何れかの車輪速センサが故障した場合でも、ずり下がりを検出することができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施形態について説明する。先の実施形態では、車輪速センサ40R、40Lからの車輪速信号(パルス信号)を電動パーキングブレーキ用の制御装置1に直接取得して制御を行なっていたが、本実施形態では、図11に示すように、車輪速センサ40R、40Lからの車輪速信号を利用してABS( Anti-lock Brake System )やVDC( Vehicle Dynamics Control ) 用の制御装置70から信号を取得してずり下がりを検知し、ずり下がりを検知した場合にはパーキングブレーキを増し引きして、ずり下がりを防止するようにしたものである。
次に、第2の実施形態について説明する。先の実施形態では、車輪速センサ40R、40Lからの車輪速信号(パルス信号)を電動パーキングブレーキ用の制御装置1に直接取得して制御を行なっていたが、本実施形態では、図11に示すように、車輪速センサ40R、40Lからの車輪速信号を利用してABS( Anti-lock Brake System )やVDC( Vehicle Dynamics Control ) 用の制御装置70から信号を取得してずり下がりを検知し、ずり下がりを検知した場合にはパーキングブレーキを増し引きして、ずり下がりを防止するようにしたものである。
本実施形態の場合の制御装置1の構成を図12に示す。本実施形態では制御装置70から左右の後輪の車輪速度が制御装置1に入力されるので、車輪速度から距離を変換するための速度/距離変換部61を設けている。
電動パーキングブレーキの引き作動が完了してから先の実施形態の場合と同様に他の制御装置70からCANバス7を介して制御装置1に車輪速度データが入力され、その車輪速度データを速度/距離変換部61にて距離、つまり車輪の移動距離を計算する。
電動パーキングブレーキの引き作動が完了してから先の実施形態の場合と同様に他の制御装置70からCANバス7を介して制御装置1に車輪速度データが入力され、その車輪速度データを速度/距離変換部61にて距離、つまり車輪の移動距離を計算する。
そして、速度/距離変換部61にて計算した移動距離を判定部56にて所定の移動距離Sを超えたか否かを判定し、移動距離Sを超えていれば、上記の場合と同様に制御部60はモータ駆動回路57を駆動してモータ11を回転させて、パーキングブレーキを最大荷重になるまで増し引きする。
これにより、車輪(車両)にずり下がりが発生しても、パーキングブレーキを自動で増し引きすることで、ずり下がりを防止でき、事故を防ぐことができる。
これにより、車輪(車両)にずり下がりが発生しても、パーキングブレーキを自動で増し引きすることで、ずり下がりを防止でき、事故を防ぐことができる。
本実施形態では、車輪速度を用いている他の制御装置70から車輪速度から制御装置1にて移動距離を変換してずり下がりを検出でき、ずり下がり検出専用の車輪速センサを用いる必要がなく、コスト高を抑えることができる。
1 制御装置
2 アクチュエータ
3 コントロールケーブル
11 モータ
15 荷重センサ
27 ホールIC
40R、40L 車輪速センサ
55 移動距離算出部
61 速度/距離変換部
70 制御装置
2 アクチュエータ
3 コントロールケーブル
11 モータ
15 荷重センサ
27 ホールIC
40R、40L 車輪速センサ
55 移動距離算出部
61 速度/距離変換部
70 制御装置
Claims (3)
- モータ(11)の正逆転駆動により引き作動、戻し作動されるコントロールケーブル(3)を介してパーキングブレーキを作動、解除を行なうアクチュエータ(2)と、
前記パーキングブレーキに作用するコントロールケーブル(3)の作動方向、解除方向に対応した出力電圧(Vs)を出力するセンサ(15)と、
前記センサ(15)からの出力電圧(Vs)に応じて前記モータ(11)の回転駆動を制御する制御装置(1)とを備え、
車両の複数の車輪にそれぞれ配設されて該車輪の回転に応じて信号を出力する車輪速センサ(40R)(40L)と、
前記車輪速センサ(40R)(40L)からの信号により前記車輪の移動距離を算出する移動距離算出部(55)と、
前記移動距離算出部(55)による車輪の移動距離が予め設定した移動距離(S)を超えた場合に前記モータ(11)を駆動してパーキングブレーキを増し引きする制御手段とを備えていることを特徴とする車両の電動パーキングブレーキシステム。 - 前記複数の車輪速センサ(40R)(40L)のうち何れか1つの車輪速センサからの信号により車輪の移動距離が予め設定した移動距離(S)を超えた場合に前記モータ(11)を駆動してパーキングブレーキを増し引き制御をしていることを特徴とする請求項1に記載の車両の電動パーキングブレーキシステム。
- 前記車輪速センサ(40R)(40L)からの信号をアンチロック・ブレーキ・システムなどを制御する制御装置(70)が取得し、該制御装置(70)から車輪の速度信号を前記制御装置(1)に送り、
該制御装置(1)は、前記移動距離算出部(55)に代えて速度信号から移動距離を変換する速度/距離変換部(61)を設け、
車輪の移動距離が予め設定した移動距離(S)を超えた場合に前記モータ(11)を駆動してパーキングブレーキを増し引きするようにしていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の電動パーキングブレーキシステム。
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