JP2009201247A - 昇圧形dc−dcコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】昇圧形DC−DCコンバータ(ブースタ)において不連続モードの動作を最適かつ効率よく維持する。
【解決手段】制御部12は、ブースタコア部10の出力電圧V0を基準電圧Vrefに一致させるためのPWM制御回路に加えて、論理ゲート回路42およびRS−FF44からなるオン期間監視回路56と、コンパレータ46、RS−FF48およびD−FF50からなる電流監視回路58と、論理ゲート回路52およびNビット・カウンタ54からなるオン期間上限制御回路60とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力するDC(直流)電力を任意のDC(直流)電力に変換するDC−DCコンバータに係わり、特に入力電圧より高い出力電圧を得る昇圧形のDC−DCコンバータに関する。
DC−DCコンバータは、半導体のスイッチング素子を用いる小型・軽量・高効率の直流電源であり、電子機器等に広く利用されており、近年、小型・軽量・高効率の要求が高くなっている。DC−DCコンバータの基本原理は、スイッチング素子を高周波数でオン・オフさせて、オン期間とオフ期間の比率つまりデューティ比を可変制御して、直流の出力電圧を一定レベルに維持するものである。いわゆる非絶縁形またはチョッパ方式で入力電圧より高い出力電圧を得るタイプは、昇圧形DC−DCコンバータあるいはブースタと称されている。
図6に、従来の代表的な昇圧形DC−DCコンバータ(ブースタ)の構成を示す。このブースタは、大きく分けて、ブースタコア部100と制御部102の2部構成になっている。
ブースタコア部100は、インダクタンスコイル104、NMOSトランジスタ106、ダイオード108および出力コンデンサ110で構成されている。より詳細には、直流の入力電圧Viを入力する入力端子とグランド電位端子との間にインダクタンスコイル104とNMOSトランジスタ106とがノードNを介して直列に接続され、ノードNと出力端子112との間にダイオード108が接続され、出力端子112とグランド電位端子との間に出力コンデンサ110が接続されている。
制御部102は、基準電圧生成回路114、誤差アンプ116、積分器118、クランプ電圧生成回路120、ランプ(鋸波または三角波)生成回路122、コンパレータ124,126、論理ゲート回路(AND回路)128およびゲート駆動回路130で構成されている。
より詳細には、基準電圧生成回路114は、一定電圧レベルの基準電圧Vrefを生成し、これを誤差アンプ116の一方の入力端子(+)に与える。誤差アンプ116の他方の端子(−)にはブースタコア部100より出力電圧Voが入力される。誤差アンプ116は、両電圧Vo,Vref間の差分または誤差をとって、その誤差に応じた出力電圧を誤差信号Veとして出力する。この誤差信号Veは、積分器118で時間積分され、積分誤差信号Vesとしてコンパレータ124の一方の入力端子(+)に与えられる。
コンパレータ124の他方の端子(−)には、ランプ生成回路122よりクロックCLKに同期したランプ電圧たとえば鋸波Vrampが与えられる。コンパレータ124は、両入力信号Vramp,Vesの電圧レベルを比較し、Vramp<Vesの時はHレベルで、Vramp>Vesの時はLレベルになる二値信号またはパルスをパルス幅制御信号またはPWM制御信号Vpwmとして出力する。このPWM制御信号VpwmはAND回路128の一方の入力端子に与えられる。
ランプ生成回路122より出力される鋸波Vrampは、別のコンパレータ126の一方の入力端子(−)にも与えられる。コンパレータ126の他方の入力端子(+)には、クランプ電圧生成回路120より一定電圧レベルのクランプ電圧Vclampが入力される。コンパレータ126は、両入力信号Vramp,Vclampの電圧レベルを比較し、Vramp<Vclampsの時はHレベルで、Vramp>Vclampの時はLレベルになる二値信号またはパルスをオン期間上限信号Vlimitとして出力する。このオン期間上限信号VlimitはAND回路128の他方の入力端子に与えられる。
AND回路128は、両入力信号Vpwm,Vlimitの双方がHレベルの時はHレベルになり、その片方または双方がLレベルの時はLレベルになる二値信号またはパルスをスイッチング駆動信号Vdriveとして出力する。ここで、両入力信号Vpwm,VlimitがクロックCLKに同期しているので、スイッチング駆動信号VdriveもクロックCLKに同期している。ゲート駆動回路130は、AND回路128からのスイッチング駆動信号Vdriveに応じたゲート電圧Vgを出力してコア部100のNMOSトランジスタ106をスイッチング駆動する。
ブースタコア部100においては、ゲート電圧VgがHレベルの時はオン期間であり、この期間中はNMOSトランジスタ106がオンし、電圧入力端子からインダクタンスコイル104およびNMOSトランジスタ106を通ってインダクタンス電流ILがグランド電位端子に流れ、インダクタンスコイル104に電磁エネルギーが蓄えられる。そして、ゲート電圧VgがLレベルの時はオフ期間となり、この期間中はNMOSトランジスタ106がオフし、それまでインダクタンスコイル104に蓄えられていた電磁エネルギーが出力コンデンサ110に向かって放出される。すなわち、インダクタンスコイル104からインダクタンス電流ILがノードNおよびダイオード108を通って出力コンデンサ110に流れ込み、出力コンデンサ110が充電される。
図7に、このブースタの基本動作を示す。図示のように、一定の周期TSを有するクロックCLKに対して、ゲート電圧Vg、インダクタンス電流ILおよびノードNの電位VLの全てが同期している。
すなわち、クロックCLKの各サイクルの開始でゲート電圧VgがそれまでのLレベルからHレベルに立ち上がり、NMOSトランジスタ106がオンする。ゲート電圧VgがHレベルを維持してNMOSトランジスタ106がオンしている期間(オン期間)中は、インダクタンス電流ILがVi/L(Lはインダクタンスコイル104のインダクタンス)の傾きで増大する。この時、ノードNの電位VLはグランド電位(零ボルト)になっている。
そして、当該サイクルの途中で、ゲート電圧VgがHレベルからLレベルに変わると、NMOSトランジスタ106がオフし、オン期間からオフ期間に切り替わる。そうすると、ノードNはグランド電位から分離され、ダイオード108の電圧降下を理想的に零と仮定すると、ノードNの電位VLは瞬時に出力電圧Voに等しいレベルに上昇し、インダクタンス電流ILの行き先はそれまでのグランド電位端子から出力コンデンサ110に切り替わる。ただし、インダクタンス電流ILは(Vo−Vi)/Lの傾きで減少する。
そして、インダクタンス電流ILが零アンペアまで減少して流れなくなると、その瞬間にノードNの電位VLはそれまでの出力電圧Voに略等しいレベルから入力電圧Vi(電圧入力端子の電位)に等しいレベルに変わり、当該オフ期間または当該サイクルが終了するまで、この無電流状態が維持される。
クロックCLKの次のサイクルが始まると、再びゲート電圧VgがそれまでのLレベルからHレベルに立ち上がり、上記と同様の動作が繰り返される。ただし、制御部102においてフィードバック方式のPWM制御が行われるため、オン期間とオフ期間の比率つまりデューティ比はサイクル毎に変わる。図7は、いずれのサイクルでもインダクタンス電流ILがいったん零アンペアに戻って途切れる状態(以下、「不連続モード」と呼ぶ。)を示している。
図8は、各サイクルでインダクタンス電流ILが零アンペアに戻らずに次のサイクルが開始するまで持続的に流れ続ける状態(以下、「連続モード」と呼ぶ。)を示している。オン期間のデューティを大きくしていくと、このような連続モードに至る。
一般的に、ブースタコア部の不連続モード時の伝達関数は、1次ポールシステムとして近似できるとされており、その動作は安定している。一方、連続モード時の伝達関数は、2次ポールシステムとして動作するだけでなく、RHP(右半面)の零点を有し、その補償は複雑で困難である。したがって、常時不連続モードで動作するようなブースタに構成することで、安定動作と回路構成の簡素化を図れる。
ここで、クロックCLKの周期TSに対して、NMOSトランジスタ106がオンしている期間のデューティをD1、NMOSトランジスタ106がオン状態からオフ状態に切り替わった後インダクタンス電流ILが零アンペアになるまでの期間のデューティをD2とすると、これらのデューティD1、D2は入力電圧Vi、出力電圧Vo、インダクタンスコイル104のインダクタンスLおよび負荷電流Ioから次の式で表される。
Figure 2009201247
不連続モードを維持するためのオン・デューティD1に係る条件は、D1が連続モードにおけるオン・デューティDよりも小さいことであるから、次の式(3)で規定される。
1<D=1−(Vi/Vo) ・・・・・(3)
図6のブースタにおいて、各サイクル内のオン期間は、一次的にはコンパレータ124より出力されるPWM制御信号Vpwmによって左右されるが、最終的にはPWM制御信号Vpwmとコンパレータ126より出力されるオン期間上限信号Vlimitとの論理積(AND条件)によって決定される。つまり、PWM制御信号Vpwmのパルス幅はAND回路128を通じてオン期間上限信号Vlimitのパルス幅つまりオン期間上限の制限を受け、スイッチング駆動信号Vdriveのパルス幅(オン期間)がオン期間上限を超えないようになっている。
したがって、上式(3)から、オン期間上限信号Vlimitによって規定されるオン期間上限を{1−(Vi/Vo)}・TSに設定することで、別言すればクランプ電圧生成回路120より出力されるクランプ電圧Vclampを{1−(Vi/Vo)}・VS(ただし、VSは鋸波Vrampの波高値)に設定することで、連続モードへの移行を制限した不連続モード動作を実現することができる。この場合、オン期間上限信号VlimitのデューティDCは下記の式(4)によって表される。
C=Vclamp/VS ・・・・・(4)
図6のブースタにおいて負荷電流Ioがある期間Taに亘って定常値よりも増大する方向に変動した場合の動作の一例を、図9に各部の波形で示す。
図9に示すように、負荷電流Ioが増大する方向に変動すると、出力電圧Voが基準電圧Vrefよりも低くなり、それによって誤差信号Vesの電圧レベルが上昇し、PWM制御信号Vpwmのパルス幅(Hレベル期間)が大きくなり、NMOSトランジスタ106のオンする時間(オン期間)が長くなる。オン期間が長くなると、インダクタンス電流ILが増加し、より多くのエネルギーがインダクタンスコイル104から出力コンデンサ110に供給され、出力電圧Voが基準電圧Vrefに向かって上昇する。
そして、出力電圧Voが上昇して基準電圧Vrefを超えると、今度はNMOSトランジスタ106のオンする時間(オン期間)が短くなり、インダクタンスコイル104から出力コンデンサ110に供給されるエネルギーが減少して、出力電圧Voが基準電圧Vrefに向かって低下する。
このようなフィードバック方式のPWM制御において、PWM制御信号Vpwmのパルス幅がオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCを超えた場合は、その上限の制限を受けて、スイッチング駆動信号Vdriveのパルス幅ひいてはNMOSトランジスタ106のオン時間(オン期間)はTS・DCとなり、これを超えないように、つまり不連続モード動作から連続モード動作へ移行しないようにしている。
上記のような従来のブースタにおいては、ブースタコア部100を構成する各素子が理想的な特性を有すれば、連続モードへの移行を制限して常時不連続モード動作を実現するための上式(4),(5)の条件は有効である。しかしながら、実際はインダクタンスコイル104、NMOSトランジスタ106、ダイオード108、出力コンデンサ110が有する寄生成分等により、必要とされるオン期間上限のデューティDCは変化するため、上記条件は十分ではない。
また、入力電圧Viまたは出力電圧Voが可変であるようなアプリケーションにおいては、さらには環境温度やプロセス変動の影響を考慮すると、上記した従来のデューティ制御法のようにオン期間上限のデューティDCを一義的に設定するのは適切ではない。たとえば、DCを予め小さ目の値に設定することは可能であるが、過度の制限は出力電圧Voの負荷特性や負荷急変に対する応答性を損なうおそれがある。一方、DCを大き目の値に設定した場合は、動作モードが不連続モード動作から連続モードへ移行する可能性が高くなり、ブースト動作の安定性を損なうおそれがある。
図10に、図6のブースタにおいて負荷急変時に不連続モードから動作モードに移行して出力電圧が不安定状態になる一例をシミュレーション波形で示す。
図10において、T=5msで負荷電流Ioを1mA(ミリアンペア)から29mAへ変化させると、出力電圧Voは低下し始めるが、誤差アンプ116の出力(誤差信号)Veは上昇し始める。それに伴い、PWM制御信号Vpwmのパルス幅が大きくなり、インダクタンス電流ILも徐々に増加する。
T=5ms〜5.05msでは、各サイクルまたはスイッチング周期毎にインダクタンス電流ILが零に戻り(IL=0Aとなり)、不連続モードで動作している。しかし、T=5.05ms以後は、各サイクル内でIL=0Aに戻ることがなく、連続モードへ移行している。連続モードへ移行すると、ブースト動作が不安定になり、出力電圧Voには低周波のゆらぎ(リンギング)が現れている。
近年、携帯電子機器に搭載される発光ダイオード(LED)や液晶ディスプレイ(LCD)パネルのように、単一のリチウムイオン電池等から昇圧された電源電圧を用いるアプリケーションが増えてきている。このようなアプリケーションでは、負荷電流が数mAから20mA程度でさほど大きくはなく、不連続モードで動作するブースタが多用されている。この種のブースタの出力電圧は、DC的または絶対値的な精度よりもAC的変動の少ない安定性の方が重要視されている。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、使用環境や回路素子のばらつき等の影響を受けずに、また負荷特性や応答性を損なわずに不連続モードの動作を最適かつ効率よく維持できる昇圧形DC−DCコンバータ(ブースタ)を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の昇圧形DC−DCコンバータは、インダクタンス素子と、直流の電圧を入力する入力端子と基準電位端子との間にノードを介して前記インダクタンス素子と直列に接続されるスイッチング素子と、前記ノードと出力端子との間に接続される整流素子と、前記出力端子と基準電位端子との間に接続される出力コンデンサと、一定周波数の主クロックで規定される各サイクルを可変のオン期間とオフ期間とに2分割し、前記オン期間中は前記スイッチング素子をオンさせ、前記オフ期間中は前記スイッチング素子をオフさせるスイッチング制御回路と、各サイクルの終了間際に前記インダクタンス素子から前記出力コンデンサに向かって電流が未だ流れているか否かを監視する電流監視回路と、各サイクル毎に前記オン期間を所定の上限以下に制限し、前記電流監視回路の監視結果に応じて次のサイクルにおける前記オン期間の上限を可変制御するオン期間上限制御回路とを有する。
上記の構成においては、出力コンデンサの電圧つまり出力電圧を所望の基準電圧に一致させるように、スイッチング制御回路がスイッチング素子を可変のデューティでオン・オフ制御する。その中で、電流監視回路は、各スイッチングサイクルの終了間際にインダクタンス素子から出力コンデンサに向かって電流が未だ流れているか否かを監視し、電流が流れていなければ不連続モードで動作している判断し、電流が未だ流れていれば連続モードで動作していると判断する。オン期間上限制御回路は、電流監視回路の監視結果に応じて、次のサイクルにおけるオン期間の上限を可変制御する。とりわけ、電流監視回路より当該サイクルの終了間際に未だ電流が流れているとの監視結果が出されたときは、次のサイクルにおけるオン期間の上限を小さくする方向に可変してよく、これによって連続モードへの移行を防止し、あるいは連続モードから不連続モードへの復帰を迅速に行うことができる。
本発明の好適な一態様においては、電流監視回路が、ノードの電位と出力端子の電位とを比較して、両電位の大小関係を示す二値信号を出力する第1のコンパレータと、この第1のコンパレータの出力信号に基づいて、各サイクルの終了間際にノードの電位が前記出力端子の電位よりも高いときは電流が未だ流れていると判定し、各サイクルの終了間際に上記ノードの電位が出力端子の電位よりも低いときは前記電流が流れていないと判定する判定回路とを有する。この場合、更に好ましくは、電流監視回路が、主クロックで規定される各サイクルの終了間際に主クロックと同じ周波数を有する副クロックの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに応答して、第1のコンパレータの出力信号を取り込むラッチ回路を有してよい。副クロックの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジは、主クロックで規定される各サイクルの最後の10%の期間内に設定されてよく、その範囲内で可変調整されてもよい。
また、好適な一態様においては、スイッチング制御回路が、出力コンデンサの電圧と一定の基準電圧とを入力し、両電圧間の誤差を表す誤差信号を生成する誤差信号生成回路と、この誤差信号生成回路からの誤差信号に応じて、次のサイクルで誤差を小さくするための理想的なオン期間を指示するパルス幅制御信号を生成するパルス幅制御回路と、このパルス幅制御回路よりパルス幅制御信号を受け取るとともに、オン期間上限制御回路よりオン期間の上限を指示するオン期間上限信号を受け取り、理想的なオン期間がその上限以下であるときはパルス幅制御信号に応じてスイッチング素子をオン状態に駆動し、理想的なオン期間がその上限を超えているときはオン期間上限信号に応じてスイッチング素子をオン状態に駆動するスイッチング駆動回路とを有する。好ましくは、誤差信号生成回路とパルス幅制御回路との間に誤差信号を時間積分する積分回路を設けてよい。
好適な一態様において、上記パルス幅制御回路は、主クロックに同期した鋸波または三角波を生成するランプ生成回路と、誤差信号と前記鋸波または三角波とを比較して、誤差信号の電圧レベルが鋸波または三角波の電圧レベルよりも高い時は第1の論理値を有し、誤差信号の電圧レベルが鋸波または三角波の電圧レベルよりも低い時は第2の論理値を有する二値信号を前記パルス幅制御信号として出力する第2のコンパレータとを有する。
また、別の好適な一態様においては、パルス幅制御回路よりパルス幅制御信号を受け取り、理想的なオン期間とオン期間の上限との大小関係を監視するオン期間監視回路が更に設けられる。そして、オン期間上限制御回路が、電流監視回路の監視結果とオン期間監視回路の監視結果とにしたがい、当該サイクルの終了間際で上記ノードから出力コンデンサに向かう電流が流れておらず、かつ理想的なオン期間がオン期間の上限を超えているときは、次のサイクルでオン期間の上限を大きくする方向に可変する。これによって、不連続モードを維持しながら、オン・デューティを増大させて負荷急変に対する応答性を高めることができる。
好適な一態様において、上記オン期間監視回路は、所定の電圧レベルを有するクランプ電圧を生成するクランプ電圧生成回路と、主クロックに同期した鋸波または三角波を生成するランプ生成回路と、クランプ電圧と鋸波または三角波とを比較して、クランプ電圧の電圧レベルが鋸波または三角波の電圧レベルよりも高い時は第1の論理値を有し、クランプ電圧の電圧レベルが鋸波または三角波の電圧レベルよりも低い時は第2の論理値を有する二値信号をオン期間の上限を指示するオン期間上限信号として出力する第3のコンパレータとを有する。そして、オン期間上限制御回路は、電流監視回路の監視結果とオン期間監視回路の監視結果とにしたがって、クランプ電圧信号の電圧レベルを可変するようにクランプ電圧生成回路を制御するクランプ電圧制御回路とを有する。
好適な一態様において、このクランプ電圧制御回路は、電流監視回路より当該サイクルの終了間際に未だ上記ノードから出力コンデンサに向かう電流が流れているとの監視結果が出されたときはカウントダウン動作を行い、電流監視回路より当該サイクルの終了間際にそのような電流が流れていないとの監視結果が出され、かつオン期間監視回路より理想的なオン期間がその上限を超えているとの監視結果が出されたときはカウントアップ動作を行うアップ/ダウン・カウンタを有する。また、クランプ電圧生成回路は、アップ/ダウン・カウンタより出力されるディジタルの計数値をアナログの電圧信号に変換するディジタル−アナログ変換器を有する。上記アップ/ダウン・カウンタは、電流監視回路より当該サイクルの終了間際に上記ノードから出力コンデンサに向かう電流が流れていないとの監視結果が出され、かつオン期間監視回路より理想的なオン期間がその上限以下であるとの監視結果が出されたときは、カウントダウン動作またはカウントアップ動作のいずれも行わずに計数値を保持する。
本発明のブースタにおいて、整流素子は典型的にはダイオードであるが、トランジスタで代用することも可能である。すなわち、スイッチング素子のオン/オフと同期して、スイッチング素子がオンしている時は該トランジスタがオフし、スイッチング素子がオフしている時は該トランジスタがオンするように制御してよい。
本発明の別の観点における昇圧形DC−DCコンバータは、インダクタンス素子と、直流の電圧入力端子と基準電位端子との間にノードを介して前記インダクタンス素子と直列に接続されるスイッチング素子と、前記ノードと出力端子との間に接続される整流素子と、前記出力端子と基準電位端子との間に接続される出力コンデンサと、一定周波数の主クロックで規定される各サイクルを可変のオン期間とオフ期間とに2分割し、先の前記オン期間中は前記スイッチング素子をオンさせ、後の前記オフ期間中は前記スイッチング素子をオフさせるスイッチング制御部とを有し、前記スイッチング制御部が、前記出力コンデンサの電圧と一定の基準電圧とを入力し、両電圧間の誤差を表す誤差信号を生成する誤差信号生成回路と、前記誤差信号生成回路からの前記誤差信号に応じて、次のサイクルで前記誤差を小さくするための理想的なオン期間を指示するパルス幅制御信号を生成するパルス幅制御回路と、前記パルス幅制御回路で生成された前記パルス幅制御信号と所望の上限を指示するオン期間上限信号とを受け取り、前記理想的なオン期間と前記オン期間の上限との大小関係を監視するオン期間監視回路と、前記オン期間監視回路の監視結果にしたがい、前記理想的なオン期間が前記オン期間の上限以下であるときは前記パルス幅制御信号に応じて前記スイッチング素子をオン状態に駆動し、前記理想的なオン期間が前記オン期間の上限を超えているときは前記オン期間上限信号に応じて前記スイッチング素子をオン状態に駆動するスイッチング駆動回路と、前記オン期間監視回路の監視結果に応じて次のサイクルにおける前記オン期間の上限を可変制御するオン期間上限制御回路とを有する。
本発明の昇圧形DC−DCコンバータによれば、上記のような構成および作用により、使用環境や回路素子のばらつき等の影響を受けずに、また負荷特性や応答性を損なわずに不連続モードの動作を最適かつ効率よく維持することができる。
以下、図1〜図5を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態における昇圧形DC−DCコンバータ(ブースタ)の構成を示す。このブースタは、大きく分けて、ブースタコア部10と制御部12の2部構成になっている。
ブースタコア部10は、インダクタンスコイル14、NMOSトランジスタ16、ダイオード18および出力コンデンサ20で構成されている。より詳細には、直流の入力電圧Viを入力する入力端子とグランド電位端子との間にインダクタンスコイル14とNMOSトランジスタ16とがノードNを介して直列に接続され、ノードNと出力端子22との間にダイオード18が接続され、出力端子22とグランド電位端子との間に出力コンデンサ20が接続されている。
制御部12は、ブースタコア部10で得られる出力電圧V0を所望の基準電圧に一致させるためのPWM制御回路として、基準電圧生成回路24、誤差アンプ26、積分器28、クランプ電圧生成回路30、ランプ(鋸波または三角波)生成回路32、コンパレータ34,36、AND回路38およびゲート駆動回路40を有している。
基準電圧生成回路24は、一定電圧レベルの基準電圧Vrefを生成し、これを誤差アンプ26の一方の入力端子(+)に与える。誤差アンプ26の他方の端子(−)にはブースタコア部10より出力電圧Voが入力される。誤差アンプ26は、両電圧Vo,Vref間の差分または誤差をとって、その誤差に応じた出力電圧を誤差信号Veとして出力する。この誤差信号Veは、積分器28で時間積分され、積分誤差信号Vesとしてコンパレータ34の一方の入力端子(+)に与えられる。
コンパレータ34の他方の端子(−)には、ランプ生成回路32より主クロックCLKに同期したランプ電圧たとえば鋸波Vrampが与えられる。コンパレータ34は、両入力信号Vramp,Vesの電圧レベルを比較し、Vramp<Vesの時はHレベルになり、Vramp>Vesの時はLレベルになる二値信号またはパルスをパルス幅制御信号またはPWM制御信号Vpwmとして出力する。このPWM制御信号VpwmはAND回路38の一方の入力端子に与えられる。
ランプ生成回路32より出力される鋸波Vrampは、別のコンパレータ36の一方の入力端子(−)にも与えられる。コンパレータ36の他方の入力端子(+)には、クランプ電圧生成回路30よりクランプ電圧Vclampが入力される。コンパレータ36は、両入力信号Vramp,Vclampの電圧レベルを比較し、Vramp<Vclampsの時はHレベルになり、Vramp>Vclampの時はLレベルになる二値信号またはパルスをオン期間上限信号Vlimitとして出力する。このオン期間上限信号VlimitはAND回路38の他方の入力端子に与えられる。なお、クランプ電圧生成回路30より出力されるクランプ電圧Vclampは、後に詳述するように、主クロックCLKまたはPWMの各サイクル毎に可変制御されるようになっている。
AND回路38は、両入力信号Vpwm,Vlimitの双方がHレベルの時はHレベルになり、その片方または双方がLレベルの時はLレベルになる二値信号またはパルスをスイッチング駆動信号Vdriveとして出力する。ここで、両入力信号Vpwm,Vlimitが主クロックCLKに同期しているので、スイッチング駆動信号Vdriveも主クロックCLKに同期している。ゲート駆動回路40は、AND回路38からのスイッチング駆動信号Vdriveに応じたゲート電圧Vgを出力してブースタコア部10内のNMOSトランジスタ16をスイッチング駆動する。
ブースタコア部10においては、ゲート電圧VgがHレベルの時はオン期間であり、この期間中はNMOSトランジスタ16がオンし、電圧入力端子からインダクタンスコイル14およびNMOSトランジスタ16を通ってインダクタンス電流ILがグランド電位端子に流れ、インダクタンスコイル14に電磁エネルギーが蓄えられる。そして、ゲート電圧VgがLレベルの時はオフ期間となり、この期間中はNMOSトランジスタ16がオフし、それまでインダクタンスコイル14に蓄えられていた電磁エネルギーが出力端子22側に放出される。すなわち、インダクタンスコイル14からインダクタンス電流ILがノードNおよびダイオード18を通って出力コンデンサ20に流れ込み、出力コンデンサ20が充電される。
この実施形態の制御部12は、上記のようにブースタコア部10の出力電圧V0を基準電圧Vrefに一致させるためのPWM制御回路に加えて、論理ゲート回路42、RS型フリップフロップ(FF)44、コンパレータ46、RS型フリップフロップ(FF)48、D型フリップフロップ(FF)50、論理ゲート回路52およびNビット・カウンタ54を有しており、主クロックCLKだけでなく副クロックCLKX%も用いる。
ここで、論理ゲート回路42およびRS−FF44は、主クロックCLKの各サイクル毎にPWM制御信号Vpwmのパルス幅(理想的なオン期間)がオン期間上限信号Vlimitのパルス幅(オン期間上限)を超えているか否かを監視するオン期間監視回路56を構成している。
より詳細には、論理ゲート回路42の一方の入力端子にコンパレータ34からのPWM制御信号Vpwmが入力されるとともに、他方の入力端子にコンパレータ36からのオン期間上限信号Vlimitが入力される。論理ゲート回路42は、NOR回路および入力反転回路からなり、PWM制御信号Vpwmのパルス幅がオン期間上限信号Vlimitのパルス幅を超えている時、つまりVpwm=Hレベル(論理値“1”)かつVlimit=Lレベル(論理値“0”)の時にHレベルとなるような二値信号を上限超過検出パルスVoverとして出力する。論理ゲート回路42の真理値表を下記の表に示す。
Figure 2009201247
RS−FF44は、セット入力端子(S)に論理ゲート回路42からの上限超過検出パルスVoverを入力するとともに、リセット入力端子(R)に主クロックCLKを入力し、Vover=Hレベル(論理値“1”)かつCLK=Lレベル(論理値“0”)の時にHレベルとなるような二値信号をカウントアップ指示信号Vupとして出力する。
図2に、オン期間監視回路56(42,44)の監視動作を波形図で示す。図示の例では、負荷電流Ioがある期間Taに亘って定常値よりも増大する方向に変動した場合の動作を示している。
図2に示すように、負荷電流Ioが増大する方向に変動すると、出力電圧Voが基準電圧Vrefよりも低くなり、それによって誤差信号Vesの電圧レベルが上昇し、PWM制御信号Vpwmのパルス幅(Hレベル期間)Ppwmが大きくなり、NMOSトランジスタ16のオンする時間(オン期間)TS・D1が長くなる。オン期間TS・D1が長くなると、インダクタンス電流ILが増加し、より多くのエネルギーがインダクタンスコイル14から出力コンデンサ22に供給され、出力電圧Voが基準電圧Vrefに向かって上昇する。
このようなフィードバック方式のPWM制御において、PWM制御信号Vpwmのパルス幅Ppwmがオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCを超えない時は、論理ゲート回路42からの上限超過検出パルスVoverはLレベル(論理値“0”)の状態を保ち、RS−FF44はクロックCLKの立ち上がりでリセットされたまま出力(Q)のカウントアップ指示信号VupをLレベル(論理値“0”)に保持する。
しかし、PWM制御信号Vpwmのパルス幅Ppwmがオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCを超えると、上限超過検出パルスVoverがLレベルからHレベルに変わるタイミングでRS−FF44がセットされ、出力(Q)のカウントアップ指示信号VupをHレベルにする。そして、次のクロックCLKの立ち上がりでRS−FF44はリセットされ、カウントアップ指示信号VupをLレベルに戻す。
このように、オン期間監視回路56(42,44)は、クロックCLKの各サイクル毎にPWM制御信号Vpwmのパルス幅Ppwmとオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCとの大小関係を監視し、Ppwm<TS・DCのときはカウントアップ指示信号VupをLレベルに保持し、Ppwm>TS・DCのときはカウントアップ指示信号VupをHレベルとするようになっている。
制御部12において、コンパレータ46、RS−FF48およびD−FF50は、主クロックCLKで規定される各サイクルの終了間際にブースタコア部10内でインダクタンス素子14から出力コンデンサ20に向かってインダクタンス電流ILが未だ流れているか否かを監視する電流監視回路58を構成している。
より詳細には、コンパレータ46の一方の入力端子(+)は出力コンデンサ20の正極性端子または出力端子22に接続され、他方の入力端子(−)はノードNに接続されている。コンパレータ46は、ノードNの電位VLと出力電圧Voとを比較して、VL<VoのときはHレベル、VL>VoのときはLレベルとなるような二値信号Vcomを出力する。
RS−FF48は、セット入力端子(S)にAND回路38からのスイッチング駆動信号Vdriveを極性反転して入力するとともに、リセット入力端子(R)にコンパレータ46の出力信号Vcomを入力し、Vdrive=Lレベル(論理値“0”)かつVcom=Lレベル(論理値“0”)の時にHレベルとなるような二値信号をモニタ信号Vmonとして出力する。すなわち、RS−FF48は、スイッチング駆動信号VdriveがHレベルからLレベルに立ち下がった時にセットされて出力(Q)のモニタ信号VmonをそれまでのLレベルからHレベルに立ち上げ、その後コンパレータ46の出力信号VcomがLレベルからHレベルに変わった時(つまり、ノードNの電位VLが出力電圧Voよりも低くなった時)にリセットされて出力(Q)のモニタ信号VmonをHレベルからLレベルに戻すようになっている。
D−FF50は、RS−FF48からのモニタ信号Vmonをデータ入力端子(D)に入力するとともに、副クロック生成回路(図示せず)からの副クロックCLKX%をクロック入力端子(C)に入力し、副クロックCLKX%の立ち上がりエッジを基準時点とし、その時点でモニタ信号VmonがHレベル(論理値“1”)であればVdw=Hレベル(論理値“1”)となり、その時点でモニタ信号VmonがLレベル(論理値“0”)であればVdw=Lレベル(論理値“0”)となるような二値のカウントダウン指示信号Vdwを出力する。
なお、副クロックCLKX%は、主クロックCLKと同一の周波数を有し、位相が所定値だけオフセットしている。すなわち、主クロックCLKのサイクルの終了間際に、通常は残り10%の期間内に、副クロックCLKX%の立ち上がりエッジが設定されてよい。変形例として、D−FF50が副クロックCLKX%の立ち下がりエッジでモニタ信号Vmonをラッチする場合は、主クロックCLKのサイクルの終了間際に副クロックCLKX%の立ち下がりエッジが設定されてよい。
図3に、電流監視回路58(46,48,50)の監視動作を波形図で示す。図示の例では、負荷電流Ioがある期間Taに亘って定常値よりも増大する方向に変動した場合の動作を示している。
図3において、主クロックCLKの各サイクル内でスイッチング駆動信号VdriveがHレベルからLレベルに変わると、RS−FF48の出力(Q)つまりモニタ信号VmonがそれまでのLレベルからHレベルに変わる。すなわち、スイッチング駆動信号VdriveがHレベルからLレベルに変わると、RS−FF48のセット入力端子(S)にHレベルの信号が入る。一方、ブースタコア部10ではNMOSトランジスタ16がオフし、インダクタンスコイル14で蓄えられたエネルギーが出力コンデンサ20に放出される、つまりインダクタンス電流ILがノードNからダイオード18を介して出力コンデンサ20に向かって流れる。このため、ノードNの電位VLが出力コンデンサ20の電圧つまり出力電圧Voよりも高くなって、コンパレータ46の出力信号VcomがHレベルからLレベルに変わり、RS−FF48のリセット入力端子(R)にLレベルの信号が入る。これによって、RS−FF48がセットされ、モニタ信号VmonがLレベルからHレベルに変わる。
こうして、スイッチング駆動信号VdriveがHレベルからLレベルに変わった後、インダクタンスコイル14からのインダクタンス電流ILがノードNおよびダイオード18を通って出力コンデンサ20へ流れている間は、VL>Voの関係が継続するので、Vcom=Lレベル、Vmon=Hレベルの状態が保持される。
そして、インダクタンス電流ILが零アンペアまで減少すると、この時点でノードNの電位VLが出力電圧Voよりも低い電圧入力端子の電位Viまで瞬時に下がり、コンパレータ46の出力信号VcomがLレベルからHレベルに変わる。そうすると、RS−FF48がリセットされ、モニタ信号VmonがHレベルからLレベルに変わる。
このブースタが不連続モードで動作している時は、各サイクルの終了間際になる前にIL=0Aに戻るので、D−FF50においては、副クロックCLKX%の立ち上がりでデータ入力端子(D)のモニタ信号VmonがLレベルであり、出力(Q)のカウントダウン指示信号VdwはLレベルのままである。
しかし、不連続モードから連続モードに移行すると、各サイクルの終了間際になってもIL=0Aに戻らないので、つまりデータ入力端子(D)のモニタ信号VmonがHレベルのままなので、D−FF50は副クロックCLKX%の立ち上がりで出力(Q)のカウントダウン指示信号VdwをHレベルにする。そして、連続モードから不連続モードに戻るまで、この状態つまりカウントダウン指示信号VdwのHレベル状態を保持する。
このように、電流監視回路58(46,48,50)は、ブースタコア部10内のノードNの電位VL、出力電圧Voおよび副クロックCLKX%に基づいて、主クロックCLKの各サイクルの終了間際にブースタコア部10においてインダクタンス素子14から出力コンデンサ20に向かってインダクタンス電流ILが未だ流れているか否かを監視し、このブースタが不連続モードで動作している時はLレベルで、連続モードで動作している時はHレベルとなるようなカウントダウン指示信号Vdwを出力するようになっている。
制御部12において、論理ゲート回路52およびNビット・カウンタ54は、オン期間監視回路56および電流監視回路58の監視結果に基づいて主クロックCLKの各サイクル毎にオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCを可変制御または校正するためのオン期間上限制御回路60を構成している。また、クランプ電圧生成回路30は、このオン期間上限制御回路60より与えられるディジタルのクランプ電圧信号Vcountをアナログの電圧信号(クランプ電圧Vclamp)に変換するためのディジタル−アナログ(D/A)変換器を有している。
論理ゲート回路52は、オン期間監視回路56からのカウントアップ指示信号Vupと電流監視回路58からのカウントダウン指示信号Vdwとを入力し、下記の真理値表にしたがって一対の出力信号つまりカウント・イネーブル信号Venbおよびアップ/ダウン選択信号Vup/dwを出力する。
Figure 2009201247
Nビット・カウンタ54は、論理ゲート回路52よりカウント・イネーブル信号Venbおよびアップ/ダウン選択信号Vup/dwをそれぞれ対応する制御入力端子に受け取るとともに、主クロックCLKをクロック入力端子(CK)に入力し、両制御信号Venbl,Vup/dwの論理に応じて選択的にカウントダウン動作またはカウントアップ動作を行って、Nビットの計数値Vcountをディジタルのクランプ電圧信号として出力する。
このオン期間上限制御回路60において、より詳細には、Vup=Lレベル(論理値“0”)、Vdw=Lレベル(論理値“0”)のときは、Venbl=Lレベルであり、この限りでNビット・カウンタ54はカウントアップ/ダウン動作のいずれも行うことなく現時の計数値(Vcountの値)を保持する。Vup=Hレベル(論理値“1”)、Vdw=Lレベル(論理値“0”)のときは、Venbl=Lレベル、Vup/dw=Hであり、Nビット・カウンタ54はアップカウンタとして動作し、主クロックCLKの立ち上がりで計数値(Vcountの値)を1つ(1ステップ分)インクリメントする。また、Vdw=Hレベル(論理値“1”)のときは、Vupの状態に関わらず、Nビット・カウンタ54はダウンカウンタとして動作し、主クロックCLKの立ち上がりで計数値(Vcountの値)を1つ(1ステップ分)ディクリメントする。
このように、各サイクルにおいて、オン期間監視回路56よりPWM制御信号Vpwmのパルス幅Ppwmがオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCを超えていないとの監視結果が出され、かつ電流監視回路58よりブースタコア10が不連続モードで動作しているとの監視結果が出されたときは、オン期間上限制御回路60がクランプ電圧信号Vcountの値をそのまま保持する。したがって、次のサイクルでは、クランプ電圧生成回路30より生成されるクランプ電圧Vclampの電圧レベルは変わらず、ひいてはオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCも変わることはない。
しかし、或るサイクルで、オン期間監視回路56よりPWM制御信号Vpwmのパルス幅Ppwmがオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCを超えているとの監視結果が出され、かつ電流監視回路58よりブースタコア10が不連続モードで動作しているとの監視結果が出されたときは、オン期間上限制御回路60がクランプ電圧信号Vcountの値を1つインクリメントする。そうすると、次のサイクルでは、クランプ電圧生成回路30より生成されるクランプ電圧Vclampの電圧レベルが1ステップ上昇し、オン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCが1ステップ増大する。
また、或るサイクルで、電流監視回路58よりブースタコア10が連続モードで動作しているとの監視結果が出されたときは、オン期間監視回路56の監視結果に関係なく、オン期間上限制御回路60がクランプ電圧信号Vcountの値を1つディクリメンクトする。そうすると、次のサイクルでは、クランプ電圧生成回路30より生成されるクランプ電圧Vclampの電圧レベルが1ステップ低下し、オン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCが1ステップ減少する。
上記のようにオン期間上限制御回路60により主クロックCLKの各サイクル毎にオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCを可変制御することにより、不連続モードを実質的に維持しながらブースタコア10のオン期間またはオン・デューティを可及的または最大限(不連続モードにおけるオン期間の100%近くまで)まで可変できるPWM制御が可能である。
図4および図5につき、この実施形態におけるオン期間上限制御回路60の作用の一例をシミュレーション波形で説明する。図示の例は、本ブースタが不連続モードで動作している状態で負荷電流Ioが急激に増加したときの各部の波形を示している。
図4において、時点Aで負荷電流Ioがステップ的に増大すると、これに追従して出力電圧Voが低下する。そうすると、上記したような制御部12によるフィードバック方式のPWM制御が働いて、誤差信号Veの電圧レベルが上昇し、スイッチング駆動信号Vdriveのパルス幅が時点Aから時点Bにかけて増大する。それでも時点Bでは依然として不連続モードで動作しているが、その後スイッチング駆動信号Vdriveのパルス幅(オン期間またはオン・デューティ)はさらに増大し、不連続モードにおけるオン期間のデューティ100%に近づいていく。そして、時点Cでは、不連続モードの最大デューティ(不連続モードにおけるオン期間の100%)付近で動作している。図4の時点B〜時点Cの区間を図5に拡大して示す。
図5において、区間aではVdriveのパルス幅がオン期間上限信号Vlimitのパルス幅(TS・DC)よりも狭く、かつ不連続モードで動作しているので、カウントダウン信号Vdwおよびカウントアップ信号VupはそれぞれVdw=Lレベル、Vup=Lレベルであり、オン期間上限制御回路60より出力されるクランプ電圧信号Vcountの値は変化せず、クランプ電圧生成回路30より出力されるクランプ電圧Vclampがそれまでと同じ値(約1.0ボルト)に維持される。
なお、図5では、クランプ電圧信号Vcountの最下位2ビット[1:0]の値のみをVcount[1],Vcount[0]の表記で示している。また、図5の区間aでノードNの電位VLがVi(約3.0ボルト)のレベルを中心としてリンギングしているが、これはインダクタンス電流ILの流れが止まってもインダクタンスコイル14にまだエネルギーが若干残っていてそれが放出されるためであり、動作上の影響はない。
図5の区間またはサイクルbでは、クロックサイクルの95%(残り5%)に設定されている電流監視点(副クロックCLKX%の立ち上がりエッジ)でノードNの電位VLが依然として出力電圧Voよりも高くなっていることから、電流監視回路58より連続モードに移行しているとの監視結果が出される(Vdw=Hレベルとなる)。この監視結果を受けて、次の区間(サイクル)cでは、オン期間上限制御回路60がクランプ電圧信号Vcountの値を1つディクリメントし、つまり最下位2ビットの値を[1:0]から[0:1]に減じ、これによってクランプ電圧Vclampがそれまでの値(約1.0ボルト)から一段低いレベル(約0.95ボルト)に低下する。クランプ電圧Vclampが一段低下すると、コンパレータ36より出力されるオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCが一段小さくなる。
もっとも、オン期間上限制御回路60がクランプ電圧信号Vcountの値をディクリメントしてからオン期間の上限TS・DCが減少するまでに若干の時間遅れもあって、区間cでは区間bと同様に電流監視回路58より連続モードであるとの監視結果が出されている。その結果、次の区間(サイクル)dではオン期間上限制御回路60がクランプ電圧信号Vcountの値をさらに1つディクリメントして、その最下位2ビットの値を[0:1]から[0:0]に減じる。これにより、クランプ電圧Vclampがさらに一段低いレベル(約0.90ボルト)まで低下し、オン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCがさらに一段小さくなる。
こうして、区間dでは、スイッチング駆動信号Vdriveのパルス幅が上限TS・DCの制限を効果的に受けることにより、Vup=Hレベルとなる一方で、電流監視点(クロックサイクルの残り5%の時点)でVL<Voであることから電流監視回路58より不連続モードであるとの監視結果が出される。これにより、次の区間(サイクル)eでは、オン期間上限制御回路60がクランプ電圧信号Vcountの値を1つインリメントして、その最下位2ビットの値を[0:0]から[0:1]にする。これにより、クランプ電圧Vclampがさらに一段高いレベル(約0.95ボルト)まで上昇し、オン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCは一段大きくなる。
これ以後、区間dの状態と区間eの状態とが交互に繰り返され、実質的に不連続モードを維持しながら不連続モードのオン期間の100%付近のオン・デューティで動作し続けることができる。もっとも、電流監視回路58における電流監視点つまり副クロックCLKX%の立ち上がりエッジのタイミングまたは位相を早める方向に調整することで、オン・デューティの上限をたとえば95%付近に止めて、不連続モードを絶対確実に保持することも可能である。
こうして実質的に不連続モードを維持しながら動作するので、図4および図5に示すように、出力電圧Voには図10のようなリンギングが現れず、AC的には非常に安定した出力特性が得られている。なお、図4に示すように出力電圧Voは最終的には4.8ボルト程度まで低下するが、この低下はターゲット電圧(5ボルト)に対して−4%であり、通常のアプリケーションでは特に問題にはならない。
上記のように、この実施形態のブースタは、ブースタコア部10の出力電圧V0を基準電圧Vrefに一致させるためのPWM制御において、PWM制御信号Vpwmのパルス幅とオン期間上限信号Vlimitのパルス幅TS・DCとの大小関係を監視するとともに、連続モードまたは不連続モードのいずれで動作しているのかを監視し、それらの監視結果に応じてスイッチング駆動信号Vdriveのパルス幅またはオン・デューティを適切に可変制御するので、環境温度が変動したり、ブースタコア部10の回路素子特性にばらつきがあっても、負荷特性や応答性を損なわずに不連続モードの動作を最適かつ安定に維持することができる。
また、本発明は、連続モードでは動作の安定化が複雑で困難とされるブースタにおいて、複雑で大規模な位相補償回路を持たなくても、連続モードへの移行を制限して不連続モード動作を維持できるので、回路のレイアウト面積を小さくできるという利点もある。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で種々の変形が可能である。
たとえば、ブースタコア部10において、整流素子を構成するダイオード108をトランジスタたとえばNMOSトランジスタで代用することも可能である。その場合、該整流用のトランジスタは、駆動用スイッチング素子16のスイッチング動作に同期してそれと相補的または逆相でオン・オフ制御されてよい。すなわち、NMOSトランジスタ16がオン状態になっている時は該整流用トランジスタをオフ状態とし、NMOSトランジスタ16がオフ状態になっている時は該整流用トランジスタをオン状態とするようにオン・オフ制御してよい。
本発明の一実施形態における昇圧形DC−DCコンバータ(ブースタ)の構成を示す回路図である。 実施形態におけるオン期間監視回路の監視動作を説明するための各部の波形を示す波形図である。 実施形態における電流監視回路の監視動作を説明するための各部の波形を示す波形図である。 実施形態におけるオン期間上限制御回路の作用の一例を示すためのシミュレーション波形図である。 図4の区間A〜Bを拡大して各部の波形を示すシミュレーション波形図である。 従来の代表的な昇圧形DC−DCコンバータ(ブースタ)の構成を示す回路図である。 ブースタの基本動作および不連続モード動作の状態を説明するための各部の波形を示す波形図である。 ブースタの連続モード動作の状態を説明するための各部の波形を示す波形図である。 図6の従来ブースタにおいて負荷電流が変動した場合の動作の一例を説明するための各部の波形を示す波形図である。 図6の従来ブースタにおいて負荷急変時に不連続モードから動作モードに移行して出力電圧が不安定状態になる一例を示すシミュレーション波形図である。
符号の説明
10 ブースタコア
12 制御部
14 インダクタンスコイル
16 NMOSトランジスタ(スイッチング素子)
18 ダイオード(整流素子)
20 出力コンデンサ
22 出力端子
24 基準電圧生成回路
26 誤差信号生成回路
30 クランプ電圧生成回路
32 ランプ生成回路
34,36 コンパレータ
38 AND回路
40 ゲート駆動回路
42 論理ゲート回路
44,48 RS型フリップフロップ
46 コンパレータ
50 D型フリップフロップ
52 論理ゲート回路
54 Nビット・カウンタ
56 オン期間監視回路
58 電流監視回路
60 オン期間上限制御回路

Claims (15)

  1. インダクタンス素子と、
    直流の電圧を入力する入力端子と基準電位端子との間にノードを介して前記インダクタンス素子と直列に接続されるスイッチング素子と、
    前記ノードと出力端子との間に接続される整流素子と、
    前記出力端子と基準電位端子との間に接続される出力コンデンサと、
    一定周波数の主クロックで規定される各サイクルを可変のオン期間とオフ期間とに2分割し、前記オン期間中は前記スイッチング素子をオンさせ、前記オフ期間中は前記スイッチング素子をオフさせるスイッチング制御回路と、
    各サイクルの終了間際に前記インダクタンス素子から前記出力コンデンサに向かって電流が未だ流れているか否かを監視する電流監視回路と、
    各サイクル毎に前記オン期間を所定の上限以下に制限し、前記電流監視回路の監視結果に応じて次のサイクルにおける前記オン期間の上限を可変制御するオン期間上限制御回路と
    を有する昇圧形DC−DCコンバータ。
  2. 前記電流監視回路が、
    前記ノードの電位と前記出力端子の電位とを比較して、両電位の大小関係を示す二値信号を出力する第1のコンパレータと、
    前記第1のコンパレータの出力信号に基づいて、各サイクルの終了間際に前記ノードの電位が前記出力端子の電位よりも高いときは前記電流が未だ流れていると判定し、各サイクルの終了間際に前記ノードの電位が前記出力端子の電位よりも低いときは前記電流が流れていないと判定する判定回路と
    を有する請求項1に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  3. 前記電流監視回路が、前記主クロックで規定される各サイクルの終了間際に前記主クロックと同じ周波数を有する副クロックの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに応答して、前記第1のコンパレータの出力信号を取り込むラッチ回路を有する請求項2に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  4. 前記副クロックの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジは、前記主クロックで規定される各サイクルの最後の10%の期間内に設定される請求項3に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  5. 前記オン期間上限制御回路は、前記電流監視回路より当該サイクルの終了間際に未だ前記電流が流れているとの監視結果が出されたときは、次のサイクルにおける前記オン期間の上限を小さくする方向に可変する請求項1〜4のいずれか一項に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  6. 前記スイッチング制御回路が、
    前記出力コンデンサの電圧と一定の基準電圧とを入力し、両電圧間の誤差を表す誤差信号を生成する誤差信号生成回路と、
    前記誤差信号生成回路からの前記誤差信号に応じて、次のサイクルで前記誤差を小さくするための理想的なオン期間を指示するパルス幅制御信号を生成するパルス幅制御回路と、
    前記パルス幅制御回路より前記パルス幅制御信号を受け取るとともに、前記オン期間上限制御回路より前記上限を指示するオン期間上限信号を受け取り、前記理想的なオン期間が前記上限以下であるときは前記パルス幅制御信号に応じて前記スイッチング素子をオン状態に駆動し、前記理想的なオン期間が前記上限を超えているときは前記オン期間上限信号に応じて前記スイッチング素子をオン状態に駆動するスイッチング駆動回路と
    を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  7. 前記誤差信号生成回路と前記パルス幅制御回路との間に前記誤差信号を時間積分する積分回路を設ける請求項6に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  8. 前記パルス幅制御回路が、
    前記主クロックに同期した鋸波または三角波を生成するランプ生成回路と、
    前記誤差信号と前記鋸波または三角波とを比較して、前記誤差信号の電圧レベルが前記鋸波または三角波の電圧レベルよりも高い時は第1の論理値を有し、前記誤差信号の電圧レベルが前記鋸波または三角波の電圧レベルよりも低い時は第2の論理値を有する二値信号を前記パルス幅制御信号として出力する第2のコンパレータと
    を有する請求項6または請求項7に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  9. 前記パルス幅制御回路より前記パルス幅制御信号を受け取り、前記理想的なオン期間と前記オン期間の上限との大小関係を監視するオン期間監視回路を更に有し、
    前記オン期間上限制御回路が、前記電流監視回路の監視結果と前記オン期間監視回路の監視結果とにしたがい、当該サイクルの終了間際で前記電流が流れておらず、かつ前記理想的なオン期間が前記オン期間の上限を超えているときは、次のサイクルで前記オン期間の上限を大きくする方向に可変する請求項1〜8のいずれか一項に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  10. 前記オン期間監視回路が、
    所定の電圧レベルを有するクランプ電圧を生成するクランプ電圧生成回路と、
    前記主クロックに同期した鋸波または三角波を生成するランプ生成回路と、
    前記クランプ電圧と前記鋸波または三角波とを比較して、前記クランプ電圧の電圧レベルが前記鋸波または三角波の電圧レベルよりも高い時は第1の論理値を有し、前記クランプ電圧の電圧レベルが前記鋸波または三角波の電圧レベルよりも低い時は第2の論理値を有する二値信号を前記オン期間の上限を指示するオン期間上限信号として出力する第3のコンパレータと
    を有し、
    前記オン期間上限制御回路が、前記電流監視回路の監視結果と前記オン期間監視回路の監視結果とにしたがって、前記クランプ電圧信号の電圧レベルを可変するように前記クランプ電圧生成回路を制御するクランプ電圧制御回路を有する請求項9に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  11. 前記クランプ電圧制御回路が、前記電流監視回路より当該サイクルの終了間際に未だ前記電流が流れているとの監視結果が出されたときはカウントダウン動作を行い、前記電流監視回路より当該サイクルの終了間際に前記電流が流れていないとの監視結果が出され、かつ前記オン期間監視回路より前記理想的なオン期間が前記オン期間の上限を超えているとの監視結果が出されたときはカウントアップ動作を行うアップ/ダウン・カウンタを有し、
    前記クランプ電圧生成回路が、前記アップ/ダウン・カウンタより出力されるディジタルの計数値をアナログの電圧信号に変換するディジタル−アナログ変換器を有する請求項10に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  12. 前記アップ/ダウン・カウンタは、前記電流監視回路より当該サイクルの終了間際に前記電流が流れていないとの監視結果が出され、かつ前記オン期間監視回路より前記理想的なオン期間が前記オン期間の上限以下であるとの監視結果が出されたときは、カウントダウン動作またはカウントアップ動作のいずれも行わずに計数値を保持する請求項11に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  13. 前記整流素子はダイオードである請求項1〜12のいずれか一項に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  14. 前記整流素子は、前記スイッチング素子のオン/オフと同期して、前記スイッチング素子がオンしている時はオフし、前記スイッチング素子がオフしている時はオンするトランジスタからなる請求項1〜12のいずれか一項に記載の昇圧形DC−DCコンバータ。
  15. インダクタンス素子と、
    直流の電圧入力端子と基準電位端子との間にノードを介して前記インダクタンス素子と直列に接続されるスイッチング素子と、
    前記ノードと出力端子との間に接続される整流素子と、
    前記出力端子と基準電位端子との間に接続される出力コンデンサと、
    一定周波数の主クロックで規定される各サイクルを可変のオン期間とオフ期間とに2分割し、先の前記オン期間中は前記スイッチング素子をオンさせ、後の前記オフ期間中は前記スイッチング素子をオフさせるスイッチング制御部と
    を有し、
    前記スイッチング制御部が、
    前記出力コンデンサの電圧と一定の基準電圧とを入力し、両電圧間の誤差を表す誤差信号を生成する誤差信号生成回路と、
    前記誤差信号生成回路からの前記誤差信号に応じて、次のサイクルで前記誤差を小さくするための理想的なオン期間を指示するパルス幅制御信号を生成するパルス幅制御回路と、
    前記パルス幅制御回路で生成された前記パルス幅制御信号と所望の上限を指示するオン期間上限信号とを受け取り、前記理想的なオン期間と前記オン期間の上限との大小関係を監視するオン期間監視回路と、
    前記オン期間監視回路の監視結果にしたがい、前記理想的なオン期間が前記オン期間の上限以下であるときは前記パルス幅制御信号に応じて前記スイッチング素子をオン状態に駆動し、前記理想的なオン期間が前記オン期間の上限を超えているときは前記オン期間上限信号に応じて前記スイッチング素子をオン状態に駆動するスイッチング駆動回路と、
    前記オン期間監視回路の監視結果に応じて次のサイクルにおける前記オン期間の上限を可変制御するオン期間上限制御回路と
    を有する昇圧形DC−DCコンバータ。
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