JP2009199738A - 有機・無機ハイブリッド型電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】低電圧駆動が可能であり、高効率の有機・無機ハイブリッド型電界発光素子を提供する。
【解決手段】少なくとも陽極、正孔輸送帯域、発光帯域及び陰極を、この順に含み、正孔輸送帯域と発光帯域は隣接し、正孔輸送帯域と発光帯域の境界面付近にナノクリスタル発光微粒子の単粒子層があり、境界面における前記単粒子層の被覆率(R)が0.7〜0.95の範囲である有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機電界発光素子(有機EL素子)の積層構造と無機ナノクリスタル発光体を組み合わせてなる、有機・無機ハイブリッド型電界発光素子に関する。
有機EL素子は、電界を印加することにより、陽極より注入された正孔と陰極より注入された電子の再結合エネルギーにより蛍光性物質が発光する原理を利用した自発光素子である。
従来の有機EL素子では、新しい発光色の素子を得るためには、新しい発光材料分子の開発が必要であった。また、発光スペクトルが比較的幅広く、色純度を向上させるのが難しいという課題があった。
ところで、有機EL素子の積層構造と、無機ナノクリスタル蛍光体とを組み合わせた、有機・無機ハイブリッド型電界発光素子(以下、「QD−LED」と呼ぶ。)が検討されている。尚、狭義には、半導体ナノクリスタルを用いたものを、「QD−LED」と呼ぶことがあるが、本願では、広く無機ナノクリスタルを用いた電界発光素子をQD−LEDに含めるものとする。
無機ナノクリスタル発光体は、ナノクリスタルの組成や粒径を変えることで、発光色を任意に制御できるという特徴がある。また、単分散のナノクリスタルは、発光スペクトルの半値幅が小さく、発光の色純度がよく、さらに、無機材料であるので劣化しにくく信頼性が高いという特徴を有する。
QD−LEDについて、例えば、非特許文献1には、有機材料として、ポリビニルカルバゾール(PVK)、オキサジアゾール誘導体を用い、それらの混合物にCdSeナノクリスタルを分散させて製膜した膜を有する発光素子が報告されている。
非特許文献2には、正孔輸送層としてN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’ジアミン(TPD)、発光層として金属錯体(Alq3)を用い、その界面に半導体ナノクリスタルからなる量子ドット(QD)を配置した、QD−LEDが開示されている。
非特許文献3には、正孔輸送層としてTPD、発光層としてトリアゾール誘導体(TAZ)を用い、その界面に半導体ナノクリスタルからなる量子ドットを配置したQD−LEDが開示されている。この素子では、量子ドット及びTPDのクロロホルム混合液を窒素雰囲気下でスピンコートし、溶媒を乾燥させて有機物と量子ドットを相分離させ、TPD表面にナノクリスタル発光微粒子の単粒子層(one monolayer)を形成している。
非特許文献4には、画素方式によるフルカラーQD−LEDについて説明され、TPD上に形成された単層のQDが開示されている。
非特許文献5には、正孔輸送層としてpoly−TPDを、発光層としてAlq3を用い、その界面にカドミウム系半導体ナノクリスタルを配置したQD−LEDが開示されている。この素子では、半導体ナノクリスタル層を複数粒子層(monolayers)としている。
特許文献1には、対向する電極間に発光層が挟持されており、発光層が、半導体超微粒子が分散した高分子化合物からなる電界発光素子が開示されている。この素子は、陰極と発光層との間に電子輸送層を有し、発光層と電子輸送層との間に正孔ブロッキング層を有し、かつ発光層と正孔輸送層との間に電子ブロッキング層を有する。
特許文献2には、半導体結晶及びその表面に配位した配位子からなる半導体超微粒子を用いた、陽極、発光層、陰極からなる電界発光素子が開示されている。
特許文献3には、高分子正孔輸送層及び有機物電子輸送層との間に、高分子正孔輸送層に接触した独立のナノ結晶発光層を含む電界発光素子が開示されている。
特許文献4には、発光層が、1種又は複数種の元素を発光中心としてドープした無機蛍光母体ナノ粒子が分散された媒体からなる、電流注入型発光素子が開示されている。この素子では、複数のドーパントを用いた多波長発光を実現している。
特許文献5には、対向する電極間にマトリックス層が挟持されており、マトリックス層内に半導体ナノクリスタルを含むQD−LEDが開示されている。この素子は、電極、正孔輸送層、電子輸送層及び半導体ナノクリスタルに加え、正孔ブロッキング層又は電子ブロッキング層を有することができると記載されている。
特開2004−172102号公報 特開2004−315661号公報 特開2005−353595号公報 特開2005−38634号公報 国際公開第2003/084292号パンフレット B.O.Dabbousi and M.G.Bawendi,Appl.Phys.Lett.66(1995)1316−1318頁 S.Coe et al.,Nature,420(2002)800−803頁 S.Coe−Sullivan et al,Organic Electronics,4(2003)123−130頁 V.Bulovic and M.Bawendi,SID 06 Digest 35.1(2006)1368−1371頁 Q.Sun et al.,Nature Photonics,18 November 2007;doi:10.1038;nphoton.2007.226
上述したように、様々なQD−LEDが提案されているが、発光効率が必ずしも十分ではなく、また、駆動電圧が高いという問題があった。
例えば、非特許文献3ではTPD表面に半導体ナノクリスタル発光微粒子の完全な単粒子層を形成したQD−LEDが開示されているが、外部量子収率は1%と低く、また、10mA/cmの電流を流すのに必要な印加電圧は14Vと高電圧である。
また、非特許文献5の素子では、半導体ナノクリスタル層を複数粒子層としている。この素子では、半導体ナノクリスタル層を複数粒子層としているため、10mA/cmの電流を流すのに必要な印加電圧は〜14Vと高電圧である。
従って、本発明の目的は、低電圧駆動が可能であり、高効率のQD−LEDを提供することである。
本発明者は、正孔輸送層に対するQD層の被覆率(R)と素子性能の関係に注目し、鋭意検討した。その結果、R≧1の領域では、むしろ素子の発光効率が低下することを見出した。そして、Rを0.7〜0.95の範囲とすることで、素子の低電圧駆動が可能となり、かつ、発光効率の高いQD−LED素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下のQD−LEDが提供される。
1.少なくとも陽極、正孔輸送帯域、発光帯域及び陰極を、この順に含み、前記正孔輸送帯域と発光帯域は隣接し、前記正孔輸送帯域と発光帯域の境界面付近にナノクリスタル発光微粒子の単粒子層があり、前記境界面における前記単粒子層の被覆率(R)が0.7〜0.95の範囲である有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
2.前記ナノクリスタル発光微粒子が半導体ナノクリスタルである、1に記載の有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
3.前記発光帯域の主材料がアントラセン骨格を有する材料である、1又は2に記載の有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
4.前記正孔輸送帯域の主材料が芳香族アミン誘導体である、1〜3のいずれかに記載の有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
本発明によれば、低電圧で駆動でき、高効率のQD−LEDが提供できる。この素子は、照明や情報表示ディスプレイに適する。
本発明のQD−LEDは、少なくとも陽極、正孔輸送帯域、発光帯域及び陰極をこの順に含み、正孔輸送帯域と発光帯域は隣接していて、正孔輸送帯域と発光帯域の境界面付近にナノクリスタル発光微粒子の単粒子層が配置されている。そして、境界面を覆うナノクリスタル発光微粒子の単粒子層の被覆率(R)が0.7〜0.95の範囲であることを特徴とする。尚、境界面付近とは正孔輸送帯域と発光帯域の境界及びその周辺部を意味する。このQD−LEDについて図面を参照しながら説明する。
図1は本発明のQD−LED素子の一実施形態の概略断面図である。
このQD−LED1では、基板(図示せず)上に陽極10、正孔注入帯域11、正孔輸送帯域12、発光帯域14、電子注入帯域15、及び陰極16がこの順に積層されている。正孔注入帯域11や電子注入帯域15は必須ではない。正孔輸送帯域12と発光帯域14は隣接しており、その境界にナノクリスタル発光微粒子13(以下、ナノクリスタル発光微粒子を「QD」、それが層状を成している状態を「QD層」と呼ぶことがある)が挿入されている。
この素子では、正孔輸送帯域12から供給される正孔と、電子輸送帯域15から供給される電子とが発光帯域14で結合し、その近傍に存在するQDが発光する。QDが発光する機構は必ずしも十分理解されてはいないが、発光帯域14内の有機分子の励起状態として電子−正孔対が生成し、その励起状態からQDへ励起エネルギーが移動してQD内の電子励起状態が生成し、QDの励起状態が失活する時に発光すると考えられている。
尚、「正孔輸送帯域」とは、機能として主に正孔輸送を担う薄膜状の構成要素を指し、その機能を有するなら、明確に層として区別できなくてもよいものを指す。正孔輸送帯域は、主に正孔輸送を担う材料で構成されるが、必要に応じて他の機能を持つ成分を含んでいたり、境界が混じり合っていてもよい。以下、この広義の意味で、「正孔輸送帯域」を「正孔輸送層」と呼ぶ場合がある。「正孔注入帯域、発光帯域、電子輸送帯域、電子注入帯域」も同様に、広義の意味で「正孔注入層、発光層、電子輸送層、電子注入層」と呼ぶ場合がある。
本発明において、正孔輸送層と発光層は隣接しており、その境界面付近にQDを配置している。QDは後述するように無機物であるので、有機物と比べて劣化しにくい利点を有する。また、QDは、用いる材料やその大きさにより発光波長を選ぶことができるので、発光色の設計自由度が大きいという利点を有する。
本発明の素子では、QD層は、正孔輸送層の発光層側の面を完全には覆っておらず、その被覆率(R)は、0.7〜0.95の範囲にある。被覆率(R)は次のようにして求める。
図2は、正孔輸送層上にQD層を形成した状態の透過型電子顕微鏡写真である。この写真は、素子の作製過程で、QD層までを形成した基板の断面を、透過型電子顕微鏡により観察したものである。この例では、QDの添加濃度は希薄であるため、QD層は不連続な単粒子層領域として散在していることがわかる。
尚、非特許文献3、4では、QDの被覆状態をAFM(Atomic force microscopy)で観察しているが、AFMでQD層の鮮明な画像を得るのは容易ではないため、本願では透過型電子顕微鏡写真による。
図3は、図2のQD層の被覆状態を模式的に表した図である。
被覆率(R)は、測定した断面の全長をL、そのうちQD層で覆われている部分の長さを、l、l、l・・・lとしたときに、下記式で定義される。
QDの被覆率(R)={(Σl)/L}
QDの被覆率は、例えば、QD層の成膜にQD含有液を使用する場合には、QDの添加濃度を調整することにより制御できる。この場合、QDの添加濃度Cと被覆率Rは、図4に示すような関係となる。
R≦1の範囲においては、QDの添加濃度Cと被覆率Rは比例関係となる。
R=1は、正孔輸送層が完全にQDの単粒子層で覆われた状態を表している。このときのQD濃度をCとする。Cを超えてQDの添加濃度を増やしていくと、QDは複数粒子層となる。
透過型電子顕微鏡写真の測定から、濃度Cを超えた領域でQDの複数粒子層の層数を決定するのは簡単ではないが、図4に示すC−Rプロットが利用できる場合は、Cを超えてC−Rプロットを外挿して、R>1の被覆率を定義することができる。
尚、上述した非特許文献3、4で開示されている素子では、非常に良く粒径のそろった単分散QDを用いることで、被覆率(R)を厳密に1としている。また、非特許文献5の素子は、被覆率(R)が1よりも大きい場合に相当する。
本発明者は、被覆率(R)と素子性能の関係を検討した結果、予想に反しR≧1の領域では、素子の発光効率を著しく損なうことを見出した。この点について、素子のエネルギーダイアグラムを参照して説明する。
図5は、本発明のQD−LEDのエネルギーダイアグラムの例であり、後述する実施例1の素子のエネルギーダイアグラムである。図5では、素子を構成する各材料のHOMO及びLUMOのエネルギー準位(eV)を示している。
図5からわかるように、有機EL素子を構成する各層のHOMO、LUMOのエネルギー準位に比べ、QD層13のHOMO、LUMOエネルギー準位は大きく食い違っており、QD層13への正孔の直接注入は困難である。このため、QD層13は絶縁体層として機能する。QD層13が正孔輸送層12(図のHT1)を完全に被覆してしまうと(R≧1に相当)、正孔が発光層14(図のEM1)に到達することができず、励起子の生成がうまく行われないため、発光効率が下がり、駆動電圧も増加する。
本発明では、Rを0.7〜0.95とすることで、低電圧駆動が可能で、かつ、発光効率の高い、省電力型のQD−LED素子を実現することができる。Rを0.95以下とすることで、素子内に正孔が通過する通り道を残すことができ、発光層内に効率よく励起子を生成することができる。Rが0.7より小さい場合、励起エネルギーの受け手であるQDの濃度が薄くなり、代わってEM1の発光が顕著となるため、所望のQDの発光が得られなくなる。
尚、Rは0.85〜0.95であることが特に好ましい。この範囲であれば、QDに由来する発光が強くなるため、色の制御が容易となる。
図1に示した素子は本発明の素子の一例であり、本発明はこれに限定されない。本発明の効果を損なわない限りにおいて、正孔注入層を省略したり、電子輸送層と陰極の間に電子注入層を挿入したり、又は電子輸送層を省略してもよい。あるいは、本発明では、正孔輸送層/発光層の構成は必須であるが、その外側に、必要に応じて、正孔ブロック層や、電子ブロック層を設けてもよい。
本発明のQD−LEDにおける有機EL素子の構成は、例えば、以下に示す(1)〜(10)の構成、又は下記構成の部分構造を有していてもよい。
(1)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極(図1)
(3)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(5)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(6)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(7)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(8)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(9)陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(10)陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/絶縁層/陰極
これらの中で、通常(1)、(2)、(3)、(4)、(7)、(8)及び(10)の構成が好ましく用いられる。
尚、本発明の素子はトップエミッションタイプでもボトムエミッションタイプでもよい。いずれのタイプでも、光を取り出す側の電極を光透過性とすることで実現できる。
以下、本発明の発光素子の各構成部材及びそれに使用する材料について説明する。
[正孔注入層及び正孔輸送層]
正孔注入層及び正孔輸送層(以下、纏めて正孔注入・輸送層という。)は、発光層への正孔注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが通常5.5eV以下と小さい。このように、正孔注入層と正孔輸送層は厳密に区別されるものではなく、正孔注入層も広義の正孔輸送層に含まれる。このような正孔注入・輸送層としては、より低い電界強度で正孔を発光媒体層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば10〜10V/cmの電界印加時に、少なくとも10−4cm/V・秒であれば好ましい。
正孔注入・輸送層を形成する材料(主材料)としては、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において正孔の電荷輸送材料として慣用されているものや、有機EL素子の正孔注入・輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
具体例としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、ポリシラン系、アニリン系共重合体、導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることができる。
正孔注入・輸送層の材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物等の芳香族アミン誘導体、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族アミン誘導体としては、2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば、4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル(NPD)、またトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)等を挙げることができる。
正孔注入・輸送層の材料としては下記式(1)で表される芳香族アミン誘導体が特に望ましい。
[式中、Lは置換もしくは無置換の炭素数5〜60のアリーレン基又は複素環基よりなる2価の基であり、Ar〜Arはそれぞれ置換もしくは無置換の核原子数5〜50の置換基又は下記式で表される置換基である。
(式中、Lは置換もしくは無置換の炭素数5〜60のアリーレン基又は複素環基よりなる2価の基であり、Ar〜Arはそれぞれ置換もしくは無置換の核原子数5〜50の置換基である。)]
及びLとして、ビフェニレン、ターフェニレン、フェナントレン又はフルオレニレンを例示でき、好ましくはビフェニレン、ターフェニレンであり、さらに好ましくはビフェニレンである。
Ar〜Arとして、ビフェニル基、ターフェニル基、フェナントレン基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基又はフェニル基を例示でき、好ましくはビフェニル基、ターフェニル基、1−ナフチル基又はフェニル基である。
前記式(1)で表される化合物は、Ar〜Arが同一の置換基であることが好ましい。その際、Ar〜Arは好ましくはビフェニル基、ターフェニル基であり、より好ましくはビフェニル基である。
また、式(1)で表される化合物は、Ar〜Arの置換基のうちAr〜Arが同一の置換基であることが好ましい。その際、Ar〜Arは好ましくはビフェニル基、ターフェニル基であり、より好ましくはビフェニル基であり、Arは好ましくはビフェニル基、ターフェニル基、フェナントレン基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基又はフェニル基であり、より好ましくはビフェニル基、ターフェニル基、1−ナフチル基又はフェニル基である。さらに好ましくはAr〜Arがビフェニルであり、Arがターフェニル基、1−ナフチル基である。
また、式(1)で表される化合物は、Ar〜Arの置換基のうち3つ以上が異なる置換基であることが好ましい。Ar〜Arとしては好ましくはビフェニル基、ターフェニル基、フェナントレン基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基又はフェニル基であり、より好ましくはビフェニル基、ターフェニル基、1−ナフチル基又はフェニル基である。さらに好ましくはAr〜Arがビフェニルであり、Arがターフェニル基、1−ナフチル基であり、Arがフェニル基である化合物や、Ar〜Arがフェニル基又は1−ナフチル基であり、Arがフェニル基である化合物である。
Ar〜Arが及びL〜Lが置換基を有する場合、このような置換基としては、例えば、前記の具体的に示されたアリーレン基やアリール基が挙げられる。
以下に芳香族アミン誘導体の具体例を示す。
この他に特許3571977号で開示されている下記式で表される含窒素複素環誘導体も用いることができる。
(式中、R〜Rは、それぞれ置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のアラルキル基、置換又は無置換の複素環基のいずれかを示す。但し、R〜Rは同じでも異なっていてもよい。また、RとR、RとR、RとR、RとR、RとR、RとRが縮合環を形成していてもよい。)
さらに、米国公開2004/0113547で記載されている下記式の化合物も用いることができる。
(式中、R11〜R16は置換基であり、好ましくはシアノ基、ニトロ基、スルホニル基、カルボニル基、トリフルオロメチル基、ハロゲン等の電子吸引基である。)
尚、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔注入・輸送層の材料として使用することができる。
正孔注入・輸送層を形成する正孔注入材料として、アクセプター性材料も好適である。アクセプターは、易還元性の有機化合物である。
化合物の還元しやすさは、還元電位で測定することができる。例えば、飽和カロメル(SCE)電極を参照電極とした還元電位において、アクセプターの還元電位は好ましくは−0.3V以上、より好ましくは−0.8V以上であり、特に好ましくはテトラシアノキノジメタン(TCNQ)の還元電位(約0V)より大きな値を持つ化合物が好ましい。
アクセプターは、好ましくは、電子吸引性の置換基又は電子欠乏環を有する有機化合物である。
電子吸引性の置換基として、例えば、ハロゲン、CN−、カルボニル基、アリールホウ素基等が挙げられる。
電子欠乏環として、例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、2−イミダゾール、4−イミダゾール、3−ピラゾール、4−ピラゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、3−(1,2,4−N)−トリアゾリル、5−(1,2,4−N)−トリアゾリル、5−テトラゾリル、4−(1−O,3−N)−オキサゾール、5−(1−O,3−N)−オキサゾール、4−(1−S,3−N)−チアゾール、5−(1−S,3−N)−チアゾール、2−ベンゾキサゾール、2−ベンゾチアゾール、4−(1,2,3−N)−ベンゾトリアゾール、及びベンズイミダゾールからなる群から選択される化合物等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるわけではない。
アクセプターは、好ましくはキノイド誘導体、アリールボラン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタルイミド誘導体等のイミド誘導体、がある。
キノイド誘導体としては下記に示したような化合物が好ましい。
(式中、R21〜R68は、それぞれ水素、ハロゲン、フルオロアルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アルキル基又はアリール基である。ただし、R21〜R68が同一分子中で全て、水素又はフッ素であるものは除く。Xはそれぞれ電子吸引基であり、下記式(j)〜(p)の構造のいずれかからなる。好ましくは、(j)、(k)、(l)の構造である。
(式中、R69〜R72は、それぞれ水素、フルオロアルキル基、アルキル基、アリール基又は複素環基であり、R70とR71が環を形成してもよい。)
Yは、−N=又は−CH=である。)
キノイド誘導体の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
アリールボラン誘導体として、下記構造を有する化合物が好ましい。
(式中、Ar11〜Ar17は、それぞれ電子吸引基を有するアリール基(複素環を含む)である。Ar18は、電子吸引基を有するアリーレン基である。Sは1又は2である。)
アリールボラン誘導体の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
特に好ましくは、少なくとも一個のフッ素をアリールへの置換基として有する化合物であり、トリスβ−(ペンタフルオロナフチル)ボラン(PNB)等があげられる。
イミド誘導体として、好ましくは、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物及びピロメリット酸ジイミド化合物である。
チオピランジオキシド誘導体として、下記式(3a)に示される化合物が、チオキサンテンジオキシド誘導体として、下記式(3b)に示される化合物が、それぞれ挙げられる。
式(3a)及び式(3b)において、R73〜R84は、それぞれ水素、ハロゲン、フルオロアルキル基、シアノ基、アルキル基又はアリール基である。好ましくは、水素、シアノ基である。
式(3a)及び式(3b)において、Xは電子吸引基を示し式(1a)〜(1i)のXと同じである。好ましくは、(j)、(k)、(l)の構造である。
73〜R84が示すハロゲン、フルオロアルキル基、アルキル基及びアリール基はR21〜R68と同様である。
式(3a)に示されるチオピランジオキシド誘導体、式(3b)に示されるチオキサンテンジオキシド誘導体の具体例を以下に示す。
(式中、tBuはt−ブチル基である。)
さらに上記の式(1a)〜(1i)、(3a)〜(3b)において、電子吸引性基Xは、下記式で表される置換基(x)又は(y)でもよい。
式中、Ar19及びAr20は置換もしくは無置換の複素環、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル又はアルデヒドであり、好ましくは、ピリジン、ピラジン、キノキサリンである。Ar19とAr20は互いに連結し5員又は6員の環状構造を形成してもよい。
アクセプター性材料は、単独で使用してもよいし、他の材料と混合して使用してもよい。
正孔注入・輸送層に含まれるアクセプターの含有量は、好ましくは層全体に対して1〜100モル%であり、より好ましくは50〜100モル%である。
正孔注入・輸送層は、アクセプターの他に、正孔輸送性で光透過性のあるものを含有できるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
正孔注入・輸送層は上記の化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の公知の方法により薄膜化することにより形成することができる。正孔注入・輸送層としての膜厚は特に制限はないが、通常は1nm〜100nmである。この正孔注入・輸送層は、正孔注入・輸送層に上記化合物を含有していれば、上述した材料の一種又は二種以上からなる一層で構成されてもよく、前記正孔注入層とは別種の化合物からなる正孔注入・輸送層を積層したものであってもよい。
本発明の発光素子においては、先に述べたように、正孔注入層と正孔輸送層を別々に設けても良く、正孔注入層を省略して、正孔輸送層のみを用いてもよい。
[QD層]
QD層に用いるナノクリスタル発光微粒子は、無機結晶をナノメートルオーダーまで超微粒子化した無機ナノクリスタルから構成される。無機ナノクリスタルとしては、可視及び/又は近紫外光を吸収して可視蛍光を発するものを用いる。透明性が高く、散乱損失が小さいことから、好ましくは粒径が20nm以下、より好ましくは10nm以下まで超微粒子化した無機ナノクリスタルを用いる。
無機ナノクリスタルの表面は、好ましくは相溶化処理される。相溶化処理としては、例えば、長鎖アルキル基、燐酸、樹脂等で表面を修飾又はコーティングする等の処理が挙げられる。
本発明に用いる無機ナノクリスタルとして、具体的には以下のものが挙げられる。
(1−a)金属酸化物に遷移金属イオンをドープしたナノクリスタル蛍光体
金属酸化物に遷移金属イオンをドープしたナノクリスタル蛍光体としては、Y、Gd、ZnO、YAl12、ZnSiO等の金属酸化物に、Eu2+、Eu3+、Ce3+、Tb3+等の、可視光を吸収する遷移金属イオンをドープしたものが挙げられる。
1−b)金属カルコゲナイド物に遷移金属イオンをドープしたナノクリスタル蛍光体
金属カルコゲナイド物に遷移金属イオンをドープしたナノクリスタル蛍光体としては、ZnS、CdS、CdSe等の金属カルコゲナイド化物に、Eu2+、Eu3+、Ce3+、Tb3+等の可視光を吸収する遷移金属イオンをドープしたものが挙げられる。SやSe等が、後述するマトリクス樹脂の反応成分により引き抜かれることを防止するため、シリカ等の金属酸化物や有機物等で表面修飾してもよい。
(1−c)半導体のバンドギャップを利用し、可視光を吸収、発光するナノクリスタル蛍光体(半導体ナノクリスタル)
半導体ナノクスタルの材料としては、長周期型周期表のIV族元素、IIa族元素−VIb族元素の化合物、IIIa族元素−Vb族元素の化合物、IIIb族元素−Vb族元素の化合物、カルコパライト型化合物からなる結晶を挙げることができる。
具体的には、Si、Ge、MgS、MgSe、ZnS、ZnSe、ZnTe、AlP、AlAs、AlSb、GaP、GaAs、GaSb、CdS、CdSe、CdTe、InP、InAs、InSb、AgAlAs、AgAlSe、AgAlTe、AgGaS、AgGaSe、AgGaTe、AgInS、AgInSe、AgInTe、ZnSiP、ZnSiAs、ZnGeP、ZnGeAs、ZnSnP、ZnSnAs、ZnSnSb、CdSiP、CdSiAs、CdGeP、CdGeAs、CdSnP、CdSnAs等の結晶、及びこれらの元素又は化合物からなる混晶結晶を挙げることができる。
好ましくは、Si、AlP、AlAs、AlSb、GaP、GaAs、InP、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、CuGaSe、CuGaTe、CuInS、CuInSe、CuInTeであり、直接遷移型半導体であるZnSe、ZnTe、GaAs、CdS、CdSe、CdTe、InP、CuInS、CuInSeが、発光効率が高いという点でより好ましい。
上記無機ナノクリスタルの中でも、粒径によって発光波長を容易に制御でき、青色波長域及び近紫外波長域において大きな吸収を持ち、かつ発光域における吸収と発光の重なり度が大きいことから、好ましくは半導体ナノクリスタルを用いる。
以下、半導体ナノクリスタルの機能について説明する。
特表2002−510866号公報等の文献で知られているように、これらの半導体材料は、バルク材料(微粒子化していない材料を意味する)では室温で0.5〜4.0eV程度のバンドギャップを有する。これらの材料で微粒子を形成し、その粒径をナノサイズ化することにより、半導体中の電子がナノクリスタル中に閉じ込められる。その結果、ナノクリスタルでのバンドギャップが大きくなる。
バンドギャップの大きくなる幅は、理論的には、半導体微粒子の粒径の二乗に反比例することが知られている。そこで、半導体粒子の粒径を制御することにより、バンドギャップを制御することができる。これらの半導体は、バンドギャップに相当する波長より小さな波長の光を吸収し、バンドギャップに相当する波長の蛍光を発する。
バルク半導体のバンドギャップとしては、好ましくは20℃で1.0eV〜3.0eVである。1.0eVを下回ると、ナノクリスタル化したときに、粒径の変化に対して蛍光波長が敏感にシフトしすぎるため、製造管理が難しいという点で好ましくない。また、3.0eVを上回ると、近紫外領域より短い波長の蛍光しか発せず、発光素子として応用しにくいという点で好ましくない。
半導体ナノクリスタルは、公知の方法、例えば、米国特許6,501,091号公報記載の方法により製造できる。この公報に記載されている製造例として、トリオクチルフォスフィン(TOP)にセレン化トリオクチルフォスフィンとジメチルカドニウムを混合した前駆体溶液を350℃に加熱したトリオクチルフォスフィンオキサイド(TOPO)に投入する方法がある。
上記半導体ナノクリスタルは、好ましくは半導体ナノクリスタルからなるコア粒子と、コア粒子に用いる半導体材料よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる少なくとも1層以上のシェル層とからなる、コア・シェル型半導体ナノクリスタルである。これは、例えばCdSe(バンドギャップ:1.74eV)からなるコア微粒子の表面を、ZnS(バンドギャップ:3.8eV)のような、バンドギャップの大きな半導体材料のシェルで被覆した構造を有する。これにより、コア微粒子内に発生する励起子の閉じ込め効果を発現しやすくなる。上記の半導体ナノクリスタルの具体例では、SやSe等が、後述する透明媒体中の活性成分(未反応のモノマーや水分等)により引き抜かれ、ナノクリスタルの結晶構造が壊れ、蛍光性が消滅するという現象がおきやすい。そこで、これを防止するため、シリカ等の金属酸化物や有機物等で表面修飾してもよい。
コア・シェル型半導体のナノクリスタルは、公知の方法、例えば、米国特許6,501,091号公報に記載の方法により製造できる。例えば、CdSeコア/ZnSシェル構造の場合、TOPにジエチル亜鉛とトリメチルシリルサルファイドを混合した前駆体溶液を、CdSeコア粒子を分散したTOPO液を140℃に加熱したものに投入することで製造できる。
また、励起子を形成するキャリアが、コアとシェルの間で分離される、いわゆるTypeII型ナノクリスタル(J.Am.Chem.Soc.,Vol.125,No.38,2003,p11466−11467)を用いることもできる。
さらに、コア上に2層以上の層構造を積層し、マルチシェル構造とし、安定性や発光効率、発光波長の調整を改良したナノクリスタル(Angewandte Chemie,Vol.115,2003,p5189−5193)等を用いてもよい。
尚、上記発光微粒子は、一種単独で使用してもよく、また、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の発光素子において、ナノクリスタル発光微粒子は好ましくは半導体ナノクリスタルであり、より好ましくはCdSe、CdTe、CdS、InP、GaAs、ZnSe及びZnTeからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む半導体ナノクリスタルである。
本発明の発光素子のQD層は、例えば、正孔注入材料、正孔輸送材料又は電子輸送材料とナノクリスタル発光微粒子を溶媒に分散させて調製した混合液をスピンコーティングした後、乾燥させて相分離させることにより製造できる。また、ナノクリスタル発光微粒子を直接溶媒に分散させ、その分散液をスピンコーティング、キャスティング、ディッピング、スプレイコーティング等の既知の方法でコーティングすることにより製造することもできる。
[発光層]
発光層は、正孔輸送層から注入される正孔と、陰極側から電子輸送層等を介して注入される電子を結合させ、励起状態を生成し、QD層へエネルギーを移動させる役割を担う。
この発光層を形成する方法としては、例えば蒸着法、スピンコート法、LB法等の公知の方法を適用することができる。発光層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態又は液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。
また、特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。
本発明においては、以下に例示する発光材料の中から一種類の材料を用いてもよく、また目的が損なわれない範囲で複数種を混合して用いたり、他の公知の発光材料を含有させてもよく、また複数種の発光層を積層して用いても良い。
発光層に使用できる発光材料は、例えば、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレート化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン及び蛍光色素等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
発光層に使用できるホスト材料(主材料)の具体例としては、下記(i)〜(ix)で表される化合物が挙げられる。
下記式(i)で表される非対称アントラセン。
(式中、Ar001は置換もしくは無置換の核炭素数10〜50の縮合芳香族基である。Ar002は置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基である。X001〜X003は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基である。a、b及びcは、それぞれ0〜4の整数である。nは1〜3の整数である。また、nが2以上の場合は、[ ]内は、同じでも異なっていてもよい。)
下記式(ii)で表される非対称モノアントラセン誘導体。
(式中、Ar003及びAr004は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基であり、m及びnは、それぞれ1〜4の整数である。ただし、m=n=1でかつAr003とAr004のベンゼン環への結合位置が左右対称型の場合には、Ar003とAr004は同一ではなく、m又はnが2〜4の整数の場合にはmとnは異なる整数である。
001〜R010は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基である。)
下記式(iii)で表される非対称ピレン誘導体。
[式中、Ar005及びAr006は、それぞれ置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基である。L001及びL002は、それぞれ置換もしくは無置換のフェニレン基、置換もしくは無置換のナフタレニレン基、置換もしくは無置換のフルオレニレン基又は置換もしくは無置換のジベンゾシロリレン基である。
mは0〜2の整数、nは1〜4の整数、sは0〜2の整数、tは0〜4の整数である。
また、L001又はAr005は、ピレンの1〜5位のいずれかに結合し、L002又はAr006は、ピレンの6〜10位のいずれかに結合する。ただし、n+tが偶数の時、Ar005,Ar006,L001,L002は下記(1)又は(2)を満たす。
(1) Ar005≠Ar006及び/又はL001≠L002(ここで≠は、異なる構造の基であることを示す。)
(2) Ar005=Ar006かつL001=L002の時
(2−1) m≠s及び/又はn≠t、又は
(2−2) m=sかつn=tの時、
(2−2−1) L001及びL002、又はピレンが、それぞれAr005及びAr006上の異なる結合位置に結合しているか、(2−2−2) L001及びL002、又はピレンが、Ar005及びAr006上の同じ結合位置で結合している場合、L001及びL002又はAr005及びAr006のピレンにおける置換位置が1位と6位、又は2位と7位である場合はない。]
下記式(iv)で表される非対称アントラセン誘導体。
(式中、A001及びA002は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の核炭素数10〜20の縮合芳香族環基である。
Ar007及びAr008は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基である。
011〜R020は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。
Ar007、Ar008、R019及びR020は、それぞれ複数であってもよく、隣接するもの同士で飽和もしくは不飽和の環状構造を形成していてもよい。
ただし、式(iv)において、中心のアントラセンの9位及び10位に、該アントラセン上に示すX−Y軸に対して対称型となる基が結合する場合はない。)
下記式(v)で表されるアントラセン誘導体。
(式中、R021〜R030は、それぞれ独立に水素原子,アルキル基,シクロアルキル基,置換してもよいアリール基,アルコキシル基,アリーロキシ基,アルキルアミノ基,アルケニル基,アリールアミノ基又は置換してもよい複素環式基を示し、a及びbは、それぞれ1〜5の整数を示し、それらが2以上の場合、R021同士又はR022同士は、それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、また、R021同士又はR022同士が結合して環を形成していてもよいし、R023とR024,R025とR026,R027とR028,R029とR030がたがいに結合して環を形成していてもよい。L003は単結合、−O−,−S−,−N(R)−(Rはアルキル基又は置換してもよいアリール基である)、アルキレン基又はアリーレン基を示す。)
下記式(vi)で表されるアントラセン誘導体。
(式中、R031〜R040は、それぞれ独立に水素原子,アルキル基,シクロアルキル基,アリール基,アルコキシル基,アリーロキシ基,アルキルアミノ基,アリールアミノ基又は置換してもよい複数環式基を示し、c,d,e及びfは、それぞれ1〜5の整数を示し、それらが2以上の場合、R031同士,R032同士,R036同士又はR037同士は、それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、またR031同士,R032同士,R033同士又はR037同士が結合して環を形成していてもよいし、R033とR034,R039とR040がたがいに結合して環を形成していてもよい。L004は単結合、−O−,−S−,−N(R)−(Rはアルキル基又は置換してもよいアリール基である)、アルキレン基又はアリーレン基を示す。)
下記式(vii)で表されるスピロフルオレン誘導体。
(式中、A005〜A008は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のビフェニリル基又は置換もしくは無置換のナフチル基である。)
下記式(viii)で表される縮合環含有化合物。
(式中、A011〜A013は前記式(1)のLと同様な2価の基を示し、A014〜A016は式(1)のRaと同様な置換基を示す。R041〜R043は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル基、炭素数5〜18のアリールオキシ基、炭素数7〜18のアラルキルオキシ基、炭素数5〜16のアリールアミノ基、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜6のエステル基又はハロゲン原子を示し、A011〜A016のうち少なくとも1つは3環以上の縮合芳香族環を有する基である。)
下記式(ix)で表されるフルオレン化合物。
(式中、R051及びR052は、水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール基,置換あるいは無置換の複素環基、置換アミノ基、シアノ基又はハロゲン原子を表わす。異なるフルオレン基に結合するR051同士、R052同士は、同じであっても異なっていてもよく、同じフルオレン基に結合するR051及びR052は、同じであっても異なっていてもよい。R053及びR054は、水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール基又は置換あるいは無置換の複素環基を表わし、異なるフルオレン基に結合するR053同士、R054同士は、同じであっても異なっていてもよく、同じフルオレン基に結合するR053及びR054は、同じであっても異なっていてもよい。Ar011及びAr012は、ベンゼン環の合計が3個以上の置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基又はベンゼン環と複素環の合計が3個以上の置換あるいは無置換の炭素でフルオレン基に結合する縮合多環複素環基を表わし、Ar011及びAr012は、同じであっても異なっていてもよい。nは、1乃至10の整数を表す。)
式(i)〜式(ix)において記号で示された各基が置換基を有する場合、このような置換基としては、例えば、メチル基やエチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、メトキシ基やエトキシ基などのアルコキシ基が挙げられる。
以上の材料の中でも、好ましくはアントラセン誘導体、さらに好ましくは式(v)のアントラセン誘導体である。
式(v)において、L003は、好ましくは単結合である。また、R023〜R030は、好ましくは水素原子である。
本発明の素子の発光層の厚さは、例えば1〜100nmであり、好ましくは5〜60nmである。発光層の厚さが100nm超の場合、発光素子を動作させるのに必要な電圧が上昇し、消費電力が増加するおそれがある。一方、発光層の厚さが1nm未満の場合、層内に生成する励起子の密度を上げることが困難であり、発光層として十分機能しないおそれがある。
[電子注入層及び電子輸送層]
電子注入層及び電子輸送層は、発光層への電子の注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、電子移動度が大きい。また、電子注入層の中で特に陰極との付着が良い材料からなる付着改善層を設けてもよい。
電子注入層及び電子輸送層は、数nm〜数μmの膜厚で適宜選ばれるが、特に膜厚が厚いとき、電圧上昇を避けるために、10〜10V/cmの電界印加時に電子移動度が少なくとも10−5cm/Vs以上であることが好ましい。
電子注入層及び電子輸送層に用いられる材料としては、8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体やオキサジアゾール誘導体が好適である。8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウムを好ましい化合物として挙げることができる。
オキサジアゾール誘導体としては、以下の式で表される電子伝達化合物が挙げられる。
(式中、Ar301、Ar302、Ar303、Ar305、Ar306、及びAr309はそれぞれ置換又は無置換のアリール基を示す。またAr304、Ar307、Ar308はそれぞれ置換又は無置換のアリーレン基を示す。)
ここでアリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、アントラニル基、ペリレニル基、ピレニル基等が挙げられる。また、アリーレン基としてはフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントラニレン基、ペリレニレン基、ピレニレ基等が挙げられる。また、置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又はシアノ基等が挙げられる。この電子伝達化合物は薄膜形成性のものが好ましい。
上記電子伝達性化合物の具体例としては下記のものを挙げることができる。
(Meはメチル基、tBuはtブチル基を示す。)
さらに、電子注入層及び電子輸送層に用いられる材料として、下記式(A)〜(F)で表されるものも用いることができる。
(式(A)及び(B)中、A311〜A313は、それぞれ窒素原子又は炭素原子である。
Ar311は、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基、又は置換もしくは無置換の核原子数3〜60のヘテロアリール基であり、Ar311’は、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリーレン基又は置換もしくは無置換の核原子数3〜60のヘテロアリーレン基であり、Ar312は、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基、置換もしくは無置換の核原子数3〜60のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基である。ただし、Ar311及びAr312のいずれか一方は、置換もしくは無置換の核炭素数10〜60の縮合環基、又は置換もしくは無置換の核原子数3〜60のモノヘテロ縮合環基である。
311、L312及びL313は、それぞれ、単結合、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリーレン基、置換もしくは無置換の核原子数3〜60のヘテロアリーレン基、又は置換もしくは無置換のフルオレニレン基である。
R及びR311は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基、置換もしくは無置換の核原子数3〜60のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基であり、nは0〜5の整数であり、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、また、隣接するR基同士で結合して、炭素環式脂肪族環又は炭素環式芳香族環を形成していてもよい。)で表される含窒素複素環誘導体。
HAr−L314−Ar321−Ar322 (C)
(式中、HArは、置換基を有していてもよい炭素数3〜40の含窒素複素環であり、L314は、単結合、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよい原子数3〜60のヘテロアリーレン基又は置換基を有していてもよいフルオレニレン基であり、Ar321は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基であり、Ar322は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基又は置換基を有していてもよい原子数3〜60のヘテロアリール基である。)で表される含窒素複素環誘導体。
(式中、X301及びY301は、それぞれ炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、ヒドロキシ基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環又はXとYが結合して飽和又は不飽和の環を形成した構造であり、R301〜R304は、それぞれ、水素、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルフィニル基、スルフォニル基、スルファニル基、シリル基、カルバモイル基、アリール基、ヘテロ環基、アルケニル基、アルキニル基、ニトロ基、ホルミル基、ニトロソ基、ホルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基又はシアノ基である。これらの基は置換されていてもよい。また、隣接した基が置換若しくは無置換の縮合環を形成してもよい。)で表されるシラシクロペンタジエン誘導体。
(式中、R321〜R328及びZ322は、それぞれ、水素原子、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、芳香族炭化水素基、ヘテロ環基、置換アミノ基、置換ボリル基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、X302、Y302及びZ321は、それぞれ、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、芳香族炭化水素基、ヘテロ環基、置換アミノ基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、Z321とZ322は相互に結合して縮合環を形成してもよく、nは1〜3の整数を示し、n又は(3−n)が2以上の場合、R321〜R328、X302、Y302、Z322及びZ321は同一でも異なってもよい。但し、nが1、X、Y及びR322がメチル基でR328が水素原子又は置換ボリル基の化合物、及びnが3でZ321がメチル基の化合物を含まない。)で表されるボラン誘導体。
[式中、Q301及びQ302は、それぞれ、下記式(K)で示される配位子を表し、L315は、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基、−OR(Rは、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基である。)又は−O−Ga−Q303(Q304)(Q303及びQ304は、Q301及びQ302と同じ)で示される配位子を表す。]で表されるガリウム錯体。
[式中、環A301及びA302は、それぞれ置換基を有してよい互いに縮合した6員アリール環構造である。]
この金属錯体は、n型半導体としての性質が強く、電子注入能力が大きい。さらには、錯体形成時の生成エネルギーも低いために、形成した金属錯体の金属と配位子との結合性も強固になり、発光材料としての蛍光量子効率も大きい。
式(K)の配位子を形成する環A301及びA302の置換基の具体的な例を挙げると、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素のハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステアリル基、トリクロロメチル基等の置換もしくは無置換のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントラニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ピレニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−トリクロロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、3−ニトロフェニル基等の置換もしくは無置換のアリール基、メトキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロプロポキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ基、6−(パーフルオロエチル)ヘキシルオキシ基等の置換もしくは無置換のアルコキシ基、フェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基、p−t−ブチルフェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェニル基、3−トリフルオロメチルフェノキシ基等の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、t−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、フェニルチオ基、p−ニトロフェニルチオ基、p−t−ブチルフェニルチオ基、3−フルオロフェニルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオ基等の置換もしくは無置換のアリールチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のモノ又はジ置換アミノ基、ビス(アセトキシメチル)アミノ基、ビス(アセトキシエチル)アミノ基、ビス(アセトキシプロピル)アミノ基、ビス(アセトキシブチル)アミノ基等のアシルアミノ基、水酸基、シロキシ基、アシル基、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、プロイピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等の置換もしくは無置換のカルバモイル基、カルボン酸基、スルフォン酸基、イミド基、シクロペンタン基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、インドリニル基、キノリニル基、アクリジニル基、ピロリジニル基、ジオキサニル基、ピペリジニル基、モルフォリジニル基、ピペラジニル基、カルバゾリル基、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基等の複素環基等がある。また、以上の置換基同士が結合してさらなる6員アリール環もしくは複素環を形成してもよい。
有機EL素子の好ましい一形態では、電子を輸送する領域又は陰極と有機層の界面領域に、還元性ドーパントを含有する。ここで、還元性ドーパントとは、電子輸送性化合物を還元ができる物質と定義される。従って、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物又は希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、希土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体からなる群から選択される少なくとも一つの物質を好適に使用することができる。
また、より具体的に、好ましい還元性ドーパントとしては、Li(仕事関数:2.9eV)、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)及びCs(仕事関数:1.95eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属や、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0〜2.5eV)、及びBa(仕事関数:2.52eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ土類金属が挙げられる仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。
これらのうち、より好ましい還元性ドーパントは、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属であり、さらに好ましくは、Rb又はCsであり、最も好ましいのは、Csである。
これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域への比較的少量の添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら2種以上のアルカリ金属の組み合わせも好ましく、特に、Csを含んだ組み合わせ、例えば、CsとNa、CsとK、CsとRbあるいはCsとNaとKとの組み合わせであることが好ましい。
Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域への添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
本発明においては陰極と有機層の間に絶縁体や半導体で構成される電子注入層をさらに設けてもよい。この時、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。
このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲナイド等で構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。
具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲナイドとしては、例えば、LiO、LiO、NaS、NaSe及びNaOが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、及びCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、CsF,LiCl、KCl及びNaCl等が挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF、BaF、SrF、MgF及びBeFといったフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
また、電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、Sb及びZnの少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物又は酸化窒化物等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、電子輸送層を構成する無機化合物が、微結晶又は非晶質の絶縁性薄膜であることが好ましい。電子輸送層がこれらの絶縁性薄膜で構成されていれば、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポット等の画素欠陥を減少させることができる。
尚、このような無機化合物としては、上述したアルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられる。
[基板]
本発明の発光素子は基板上に作製する。ここでいう基板は発光素子を支持する基板であり、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で、平滑な基板が好ましい。
具体的には、ガラス板、ポリマー板等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等が挙げられる。またポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。
尚、光取り出し方向の反対側に支持基板が位置する場合には透光性は不要である。
[陽極]
発光素子の陽極は、正孔を正孔輸送層又は発光層に注入する役割を担うものであり、陽極側に透明性を必要とする場合は、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、酸化インジウム亜鉛合金、金、銀、白金、銅等が適用できる。また、透明性を必要としない、反射型電極とする場合には、それらの金属の他に、アルミ、モリブデン、クロム、ニッケル等の金属や合金を使用することもできる。
これら材料は単独で用いることもできるが、これら材料同士の合金や、その他の元素を添加した材料も適宜選択して用いることができる。
発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。また陽極のシート抵抗は、数百Ω/以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
[陰極]
陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質として用いることができる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム・リチウム合金、インジウム、希土類金属等が挙げられる。
この陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。
ここで発光層からの発光を陰極から取り出す場合、陰極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。
また陰極としてのシート抵抗は数百Ω/以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmである。
[絶縁層]
発光素子は超薄膜に電界を印可するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層を挿入することが好ましい。
絶縁層に用いられる材料としては例えば酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、弗化セシウム、炭酸セシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられる。
これらの混合物や積層物を用いてもよい。
本発明の発光素子において、各層の形成方法については、特に記載がない場合、真空蒸着法、LB法、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法、分子積層法、コーティング法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法等)、インクジェット法、印刷法等の種々の方法を利用することができる。
また、本発明の発光素子の各層の膜厚については、特に記載がない場合は、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、実施例又は比較例で使用した材料の構造を以下に示す。
実施例1
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(膜厚120nm)付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。その基板の上に、スピンコート法(1500rpm、30秒)で正孔注入層として用いるポリ(エチレンジオキシ)チオフェン:ポリスチレンスルフォン酸(以下、PEDOT:PSS)を40nmの膜厚で成膜し、200℃で30分の乾燥を行った。
HT1のトルエン溶液(濃度2wt%)1.69mlと、CdSe/ZnSコアシェル量子ドットのトルエン分散液(米国エヴィデントテクノロジー社製ED−C11−TOL−0620、濃度10mg/ml)0.75mlを混合し、さらにトルエン0.96mlを追加して、HT1/QD混合溶液を作製した。本溶液を、乾燥窒素置換されたグローブボックス中で、先のPEDOT:PSS塗布基板上に、スピンコート(1500rpm、30秒)で製膜した。
得られたQD層の膜厚は40nm、被覆率(R)は0.89であった。
尚、膜厚及び被覆率(R)は、基板上の異なる3箇所の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、3箇所の平均値とした。被覆率(R)は下記式で算出した。
R={(Σl)/L}
(L:測定した断面の全長、Σl:QD層で覆われている部分の長さの総和)
この基板を市販の蒸着装置(日本真空技術(株)製)の基板ホルダーに固定し、真空チャンバー内を1×10−4Paまで減圧した。通常の真空蒸着法を用いて、発光層として発光材料EM1を、電子注入層として電子注入材料Alq3をそれぞれ、40nm、20nmの厚みに蒸着し、最後に陰極として、LiF、Alをそれぞれ1nm、150nmの厚みになるまで蒸着した。
その後、真空チャンバー内を大気圧に戻し、得られた積層体を蒸着装置から取り出した。
正孔輸送層と発光層の境界面付近にQDの単分子層が形成されていることは、上記のようにTEM観察で確認した。
得られた素子に直流電圧を印加し、発光特性を分光放射輝度計(ミノルタCS1000)にて評価した。その結果、印加電圧8Vで、発光輝度601cd/mを得た。また電流密度10mA/cm時(7.5V印加時)の効率は、電流効率3.9cd/A、電力効率1.6lm/W、外部量子効率2.1%と、良好な素子特性を得た。
尚、素子の発光ピーク波長は615nm(半値幅40nm)であった。これはQD単体のトルエン分散液の蛍光ピーク波長と一致しているため、素子の発光はQDからの発光であることが確認できた。
電流密度、電流効率及び電力効率は以下のようにして求めた。
素子の発光面積を校正済CCDカメラ画像から算出し、これで素子駆動電流を割り算して電流密度を求めた。また、素子の駆動電圧、分光放射輝度計の計測値を用いて、電流効率、電力効率を計算で求めた。計算方法は定法によった(例えば、「有機ELディスプレイ」時任静士、他、オーム社、平成16年8月20日発行、第一版、41〜43ページ参照)。
外部量子効率は、上記「有機ELディスプレイ」の43頁の式(2.8)より算出した。
実施例2
CdSe/ZnSコアシェル量子ドットのトルエン分散液の添加量が0.60ml、追加のトルエン添加量が1.11mlである他は、実施例1と同じにして、QD層及び素子を作製した。
被覆率(R)は0.71であった。素子性能は、印加電圧8Vで、発光輝度553cd/mであった。また、電流密度10mA/cm時(7.6V印加時)の効率は、電流効率3.6cd/A、電力効率1.5lm/W、外部量子効率2.0%であった。
比較例1
CdSe/ZnSコアシェル量子ドットのトルエン分散液の添加量が0.30ml、追加のトルエン添加量が1.42mlである他は、実施例1と同じにして、QD層及び素子を作製した。被覆率(R)は0.35であった。素子性能は、印加電圧8Vで、発光輝度168cd/mであった。また電流密度10mA/cm時(8V印加時)の効率は、電流効率1.6cd/A、電力効率0.6lm/W、外部量子効率1.3%であった。
比較例2
CdSe/ZnSコアシェル量子ドットのトルエン分散液の添加量が1.20ml、追加のトルエン添加量が0.51mlである他は、実施例1と同じにして、QD層及び素子を作製した。被覆率(R)は、外挿値で1.41であった。素子性能は、印加電圧8Vで、発光輝度47cd/mであった。また電流密度10mA/cm時(10.8V印加時)の効率は、電流効率2.9cd/A、電力効率0.8lm/W、外部量子効率1.6%であった。
試験例
上述した実施例1、2、比較例1、2の素子、及びQD層成膜時のCdSe/ZnSコアシェル型量子ドットの添加量を変えた他は、実施例1と同様に作製した素子について、QD添加量と被覆率の関係を図6に示す。尚、素子のQD層作製時に使用した溶液、及び素子性能を表1に示す。
QDの低添加領域のプロットから、被覆率が1になる濃度は0.28[任意単位]であり、また、低添加領域側のプロットを高添加領域側に外挿することで、QD添加量が0.3及び0.4における被覆率は、それぞれ1.05及び1.41であることがわかる。
図7に、被覆率と素子の発光輝度の関係を示す(直流電圧8V印加時)。この図から、被覆率が1を超えると急激に輝度が低下する、言い換えれば、素子の駆動電圧が高くなることがわかる。
図8に、被覆率と素子の発光の電流効率の関係を示す(直流電流密度10mA/cm通電時)。この図からも、被覆率が1を超えると、発光効率が低下することがわかる。
図9に、被覆率と素子の発光の電力効率の関係を示す(直流電流密度10mA/cm通電時)。この図からも、被覆率が1を超えると、発光効率が低下することがわかる。
以上のことから、被覆率は、0.7〜0.95において、最も良い素子性能が得られることが確認できる。
本発明の発光素子は、TV等向けの平面ディスプレイに好適に利用できる。また、平面発光体やディスプレイのバックライト等の光源、携帯電話、PDA、カーナビゲーション、車のインパネ等の表示部、照明等に好適に使用できる。
本発明のQD−LEDの一実施形態を示す概略断面図である。 QD被覆率を測定するための透過型電子顕微鏡写真の例である。 図2の写真の模式図である。 成膜用液におけるQD添加量と被覆率との関係を示すグラフの例である。 本発明のQD−LEDのエネルギーダイアグラムの例である。 QD添加量と被覆率との関係を示すグラフである。 被覆率と発光輝度の関係を示すグラフである。 被覆率と発光の電流効率の関係を示すグラフである。 被覆率と発光の電力効率の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 QD−LED
10 陽極
11 正孔注入帯域
12 正孔輸送帯域
13 ナノクリスタル発光微粒子(QD)
14 発光帯域
15 電子注入帯域
16 陰極

Claims (4)

  1. 少なくとも陽極、正孔輸送帯域、発光帯域及び陰極を、この順に含み、
    前記正孔輸送帯域と発光帯域は隣接し、前記正孔輸送帯域と発光帯域の境界面付近にナノクリスタル発光微粒子の単粒子層があり、
    前記境界面における前記単粒子層の被覆率(R)が0.7〜0.95の範囲である有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
  2. 前記ナノクリスタル発光微粒子が半導体ナノクリスタルである、請求項1に記載の有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
  3. 前記発光帯域の主材料がアントラセン骨格を有する材料である、請求項1又は2に記載の有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
  4. 前記正孔輸送帯域の主材料が芳香族アミン誘導体である、請求項1〜3のいずれかに記載の有機・無機ハイブリッド型電界発光素子。
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