JP2009197327A - 中空部材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性に優れた中空部材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】鋼板を素材とし減炭層幅が2hである電縫溶接鋼管に、加熱速度Vh(K/s)でAc3変態点以上の加熱温度T(K)に加熱し、直ちに一次冷却速度Vc(K/s)で焼入れ開始温度Tq(K)まで冷却したのち二次冷却(急冷)する焼入れ処理を施すにあたり、次式

(ここで、C0質量%):鋼板のC含有量(質量%)、t:拡散時間(s)、t=50/Vh+50/Vc+k、k:均熱時間(s)、D:拡散係数(m2/s)、D=D0exp(−Q/RT)を満足するように調整し、焼入れ開始温度TqをAr3変態点超の温度とする。これにより、電縫溶接部の最低C含有量の低下が抑制され、C1/C0。が0.83以上となり、熱処理後の部材の耐久性が顕著に向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スタビライザー等の使途に好適な、電縫溶接鋼管製中空部材およびその製造方法に係り、とくに急速で短時間の加熱等の熱処理後の電縫溶接部の強度向上に関する。
近年、地球環境保全の観点から、自動車の排気ガス規制が強化され、燃費向上のために自動車車体の軽量化が推進されている。車体の軽量化の一つの方法として、最近では、中実部品を、中空部品に変更することが指向されている。この傾向は、コーナリング時に車体のローリングを抑制したり、高速時の走行安定性を向上させるスタビライザーにおいても例外ではなく、棒鋼を用いた中実品から、鋼管を用いた中空品(中空スタビライザー)への転換が行われ、車体の軽量化が図られている。
このような中空品(中空スタビライザー)は、通常、継目無鋼管や電縫溶接鋼管を素材として、冷間で所望の形状に成形したのち、ついで焼入れまたは焼入れ焼戻等の調質処理を施されて製品とされる。なかでも、電縫溶接鋼管は、比較的安価でしかも寸法精度に優れることから、中空スタビライザー用素材として、広く利用されている。例えば、特許文献1には、C:0.35%以下、Si:0.25%以下、Mn:0.30〜1.20%、Cr:0.50%未満、N+O:0.0200%以下、Ti:鋼中の(N+O)の4〜12倍、B:0.0005〜0.009%を含み、あるいはさらにCa:200ppm以下および/またはNb:C×4/10以下含有し、D値が1.0in.以上となるように、C、Si、Mn、Cr含有量を調整し、さらに、Ceqが0.60%以下となるようにC、Si、Mn、Cr含有量を調整した、中空状スタビライザー用電縫鋼管用鋼が提案されている。
また、特許文献2には、C:0.35%以下、Si:0.25%以下、Mn:0.30〜1.20%、Cr:0.50%未満、N+O:0.0200%以下、Ti:鋼中の(N+O)の4〜12倍、B:0.0005〜0.009%を含み、あるいはさらにCa:200ppm以下含有し、D値が1.0in.以上となるように、C、Si、Mn、Cr含有量を調整し、さらに、Ceqが0.60%以下となるようにC、Si、Mn、Cr含有量を調整した鋼のスラブに、熱間圧延を施し、巻取り温度570〜690℃に制御して巻き取る中空状スタビライザー用電縫鋼管用鋼の製造方法が提案されている。
また、特許文献3には、スタビライザー等に使用できる高強度高延性電縫鋼管の製造方法が提案されている。特許文献3に記載された技術は、C:0.18〜0.28%、Si:0.10〜0.50%、Mn:0.60〜1.80%、Ti:0.020〜0.050%、B:0.0005〜0.0050%を含み、さらにCr:0.20〜0.50%、Mo:0.5%以下、Nb:0.015〜0.050%のうちの1種以上を含有し、あるいはさらにCa:0.0050%以下含有する鋼を素材とした電縫鋼管に850〜950℃でノルマライズ処理を施した後、焼入れる高強度高延性電縫鋼管の製造方法である。

特公平1−58264号公報 特公昭61−45688号公報 特開平6−93339号公報
比較的安価で寸法精度が優れることから、中空品用素材として、電縫溶接鋼管が広く用いられている。しかしながら、最近では更なる軽量化が指向され、中空品に加わる応力も高くなり、特許文献1〜3に記載された技術だけでは、疲労耐久性、とくに電縫溶接部の疲労耐久性が不足する場合が生じてきた。これは、電縫溶接部の焼入れ性の不足が原因であり、とくに、鋼管を冷間で所望の形状に曲げ成形したのち、通電加熱により急速短時間加熱し焼入れする焼入れ処理を施すと、電縫溶接部の焼入れ硬さが低下し、部材の疲労耐久性が低下する場合があった。なお、通電加熱による焼入れ処理は、スタビライザーの焼入れ工程で広く用いられている方法で、大気中での脱炭が顕著に発生する900℃以上の加熱時間を1min以内の短時間で行えるために大気中の加熱でも脱炭を防止できるという特徴がある。脱炭が生じると、所定の表面硬さが得られず、疲労耐久性が低下する。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、急速短時間加熱焼入れ処理を施されても、電縫溶接部の焼入れ硬さの低下を抑制でき、疲労耐久性に優れた部材となる、電縫溶接鋼管製中空部材およびその製造方法を提供することを目的とする。なお、ここでいう「急速短時間加熱焼入れ処理」とは、室温から900℃以上の最高加熱温度への平均加熱速度が10℃/s以上で、900℃以上となっている時間が1min以内である場合の焼入れ処理をいうものとする。
本発明者らは、上記した目的を達成するため、電縫溶接鋼管に通電加熱等による急速短時間加熱焼入れ処理を施した場合に、電縫溶接部の焼入れ硬さが低下する要因について鋭意研究した。その結果、電縫溶接鋼管には、図3に示すEPMA(電子線マイクロアナライザー)によるCの温度分布から明らかなように、電縫溶接部に炭素量が減少した層(減炭層)が形成されており、減炭層の幅が大きくなると、通電加熱におけるような急速短時間加熱では、電縫溶接部が所定値以上の炭素量まで復炭しきれない場合があり、電縫溶接部の焼入れ性が低下し、十分な焼入れ硬さを確保できない場合があることを知見した。この減炭層は、電縫溶接では避けがたいものであり、つぎのようにして形成されると本発明者らは考えた。
(1)電縫溶接時に、接合部は固液共存域まで加熱され、Cは液相に濃化し、固相では減少する。
(2)Cが濃化した液相は、接合時のアプセットにより電縫溶接部外に排出され、ビードを形成する。このため、電縫溶接部にはCが減少した固相のみが残存することになり、電縫溶接部に減炭層が形成される。
そこで、本発明者らは、さらに研究を続けた結果、焼入れ処理条件のうち、加熱速度、最高到達温度、均熱時間、および焼入れ開始温度までの一次冷却速度を、電縫溶接部の減炭層の幅との関係で特定の関係を満足するように調整することにより、焼入れ処理時にCが、十分な焼入れ硬さを確保できるだけの量が、母材部から電縫溶接部へ拡散し、焼入れ処理後の電縫溶接部硬さを所望の硬さとすることができ、部材の疲労耐久性を向上させることができることを見出した。
まず、本発明者らが行った本発明の基礎となった実験結果について説明する。
表1に示す組成の熱延鋼板Aを鋼管素材として、該鋼管素材を成形し略円筒状のオープン管としたのち、該オープン管の端部同士を突き合わせて高周波抵抗溶接により電縫溶接して、あるいはさらに絞り圧延を施して各種減炭層幅(2h:7〜54μm)の電縫溶接鋼管とした。ついで、これらの電縫溶接鋼管に、図2に示すような熱サイクルからなる焼入れ処理、すなわち、加熱速度Vhで到達最高温度(最高加熱温度)Tまで加熱し、均熱時間k保持したのち、直ちに一次冷却速度Vcで焼入れ開始温度Tqまで冷却し、ついで二次冷却(急冷)する処理を施した。
焼入れ処理後、硬さを測定し、焼入れまま硬さを求めた。硬さ測定は、荷重500g(試験力:4.9N)のビッカース硬さHV0.5を、母材部、電縫溶接部について板厚方向に測定し、それらの平均値をそれぞれの部位の焼入れ硬さとした。なお、実験では、加熱速度Vh、到達最高温度T、一次冷却速度Vcを種々変化させ、二次冷却(急冷)の冷却速度は一定(80℃/s)とした。
これとは別に、上記した焼入れ処理時の熱サイクルに基づくCの拡散について検討し、計算により、焼入れ処理後の電縫溶接部の最低C含有量Cを推定した。なお、電縫溶接部のC含有量Cの推定は、焼入れ処理時の熱サイクル後の、鋼管の電縫溶接部に形成された減炭層の幅方向中心から距離xにおけるC含有量をあらわす次(a)式を使用した。
ここで、上記(a)式の(C0−0.09)以降に記載されている積分式の意味は、減炭層の幅方向の中心から距離yの位置に幅dyで、あるCの初期濃度があった場合、時間t後にCが母材部から減炭層へ拡散すると、x位置の濃度がどう変化するかを示したものである。ここで、初期値として、電縫溶接時に形成される減炭層のC濃度は、幅方向の-hから+hにC含有量が0.09%一定の矩形状の濃度とした。これは電縫溶接時に形成される減炭層のC濃度が母材のC濃度C0や溶接条件にかかわらず、ほぼ0.09mass%一定となる事実に基づく。したがって、(a)式の(C0−0.09)以降に記載されている積分式の中のyについて-hから+hまで積分することにより、(a)式から、減炭層の幅方向の中心からの距離xの位置におけるC含有量が得られる。
なお、C0 :鋼板のC含有量(質量%)、D:拡散係数(m2/s)、D=D0 exp(−Q/RT)、D0:4.7×10−5(m2/s)、Q=155(kJ/mol・K)、R=8.31(J/mol・K)、T:最高加熱温度(到達最高温度)(K)、t:拡散時間(s)、t=50/Vh+50/Vc+k、Vh:加熱速度(K/s)、Vc:一次冷却速度(K/s)、k:均熱時間(s)である。なお、上記のD0、Q、Rの値は、社団法人日本金属学会編:改訂2版金属データブック(1984、P26、[丸善])より引用した。また、Vh、Vcは実質的に900℃以上の温度域の速度(K/s)とした。なお、電縫溶接部の最低C含有量Cは(a)式のC(x)でx=0の場合に相当する。
測定した平均硬さHV0.5と、鋼板のC含有量Cに対する計算された電縫溶接部の最低C含有量Cの比C/Cとの関係を図1に示す。図1から、C/Cで電縫溶接部の硬さ(焼入れ硬さ)を整理でき、C/Cを0.83以上に調整することにより、焼入れ硬さの低下を防止できることがわかる。また、焼入れ焼戻後の電縫溶接部硬さおよび母材硬さを求め、JIS Z 2273の規定に準拠した両振りのねじり疲労試験を実施し、繰返し数106回における疲労強度を求めた。得られた疲労強度と電縫溶接部硬さ/母材硬さとの関係を図5に示す。図5から、電縫溶接部硬さが母材硬さの86%以上であれば、顕著な疲労強度の低下がないことを確認した。
図1から、C/Cが0.83以上であれば、電縫溶接部硬さは母材硬さとほぼ同じ値を示すことが分かる。したがって、C/Cを0.83以上に調整することにより焼入れ硬さの低下による電縫溶接部の疲労耐久性低下を防止できることになる。C/Cが0.83未満となる場合には、焼入れ硬さが顕著に低下する。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)鋼板を素材とし減炭層幅が2h(m)である電縫溶接鋼管に、加熱速度Vh(K/s)でAc3変態点以上の加熱温度T(K)に加熱し、均熱時間k(s)保持したのち、直ちに一次冷却速度Vc(K/s)で焼入れ開始温度Tq(K)まで冷却したのち二次冷却(急冷)する焼入れ処理と、あるいはさらに焼戻処理とからなる熱処理を施し所望の高強度を有する部材とするにあたり、前記焼入れ処理における前記加熱速度Vh、前記最高加熱温度T、前記均熱時間k、前記一次冷却速度Vc、を、次(1)式
(ここで、C0 :鋼板のC含有量(質量%)、t:拡散時間(s)、t=50/Vh+50/Vc+k、Vh:加熱速度(K/s)、Vc:一次冷却速度(K/s)、k:均熱時間(s)、D:拡散係数(m2/s)、D=D0 exp(−Q/RT))、D0:4.7×10−5(m2/s)、Q=155(kJ/mol・K)、R=8.31(J/mol・K)、T:最高加熱温度(K))
を満足するように調整するとともに、前記焼入れ開始温度TqをAr3変態点超の温度とすることを特徴とする疲労耐久性に優れた中空部材の製造方法。
(2)(1)において、前記鋼板が、質量%で、C:0.15〜0.40%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.30〜2.00%、Al:0.01〜0.10%、Ti:0.001〜0.04%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0010〜0.0100%を含み、かつTiおよびNが、(N/14) < (Ti/47.9)を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼板であることを特徴とする中空部材の製造方法。
(3)(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする中空部材の製造方法。
(4)(2)または(3)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする中空部材の製造方法。
(5)(2)ないし(4)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0050%以下を含有する組成とすることを特徴とする中空部材の製造方法。
(6)鋼板を母材とし減炭層の幅が2h(m)である電縫溶接部を有する電縫溶接鋼管に、少なくとも焼入れ処理を施してなる中空部材であって、前記電縫溶接部の最低C含有量Cと母材部のC含有量Cとの比、C/Cが0.83以上であることを特徴とする耐久性に優れた中空部材。
(7)(6)において、前記電縫溶接部以外の母材部が、質量%で、C:0.15〜0.40%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.30〜2.00%、Al:0.01〜0.10%、Ti:0.001〜0.04%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0010〜0.0100%を含み、かつTiおよびNが、(N/14) <(Ti/47.9)を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする中空部材。
(8)(7)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、 Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする中空部材。
(9)(7)または(8)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする中空部材。
(10)(7)ないし(9)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0050%以下を含有する組成とすることを特徴とする中空部材。
本発明によれば、電縫溶接部の焼入れ硬さの低下を抑制でき、耐久性に優れた中空スタビライザー等の使途に好適な中空部材を、容易にしかも安定して製造でき、産業上格段の効果を奏する。
電縫溶接部の焼入れ硬さHV0.5と、電縫溶接部の最低C量C1と母材部C量C0との比、C/C、との関係を示すグラフである。 焼入れ処理の熱サイクルパターンを模式的に示すグラフである。 減炭層幅の測定例を示す図である。 絞り圧延時の縮径圧延圧下率と縮径後のボンド幅の関係を示すグラフである。 疲労強度と電縫溶接部硬さと母材部硬さの比との関係を示すグラフである。
まず、本発明では、鋼板を素材とし、減炭層幅が2h(m)である電縫溶接鋼管を用いる。用いる電縫溶接鋼管は、鋼板を素材(母材)とし、成形し、好ましくは連続成形して、略円筒状のオープン管としたのち、該オープン管の端部同士を突き合わせて高周波溶接により電縫溶接されて減炭層幅が2h(m)である電縫溶接部を有する鋼管とされる。減炭層幅の測定は、図3の上段に示すようにEPMAによるC分析、図3の中段に示すようにナイタールエッチングによる白色層幅の測定、など種々の方法で測定することが可能である。しかし、電縫溶接まま、および、950℃以上1000℃未満の温度で10s以下、900℃以上950℃未満の温度で1min以下、800℃以上900℃未満の温度で2min以下、あるいは800℃未満の温度での熱処理しか施されていない電縫溶接鋼管であれば、図3の下段に示すようなメタルフローエッチングを行って電縫溶接部に偏析線が観察されない層、いわゆるボンド幅、を測定することは比較的簡単でしかも明瞭に測定できる。以下、このような方法が使用できる場合には、このような方法を用いて測定したボンド幅2hを減炭層幅2hとして用いることにした。
本発明では、測定したボンド幅(減炭層幅)2hに対応して、(1)式を満足するように焼入れ処理条件を調整する。
本発明では、用いる電縫溶接鋼管に、好ましくは所望の部材形状に加工する冷間加工を施したのち、焼入れ処理と、あるいはさらに焼戻処理とからなる熱処理を施し、所望の高強度を有する部材とする。本発明でいう、「焼入れ処理」は、図2に示すような急速短時間加熱焼入れ処理とする。ここで「急速短時間加熱焼入れ処理」とは、室温から900℃以上の最高加熱温度への平均加熱速度が10℃/s以上で、900℃以上となっている時間が1min以内である焼入れ処理である。具体的には通電加熱を用いた焼入れ処理である。すなわち、加熱速度Vhで到達最高温度(最高加熱温度)Tまで加熱し、均熱時間k保持したのち、直ちに一次冷却速度Vcで焼入れ開始温度Tqまで冷却し、二次冷却(急冷)する処理である。
本発明における焼入れ処理では、加熱速度Vh、最高加熱温度T、均熱時間k、一次冷却速度Vc、を、次(1)式
(ここで、C0 (質量%):鋼板のC含有量(質量%)、t:拡散時間(s)、t=50/Vh+50/Vc+k、Vh:加熱速度(K/s)、Vc:一次冷却速度(K/s)、k:均熱時間(s)、D:拡散係数(m2/s)、D=D0 exp(−Q/RT)、D0:4.7×10−5(m2/s)、Q=155(kJ/mol・K)、R=8.31(J/mol・K)、T:最高加熱温度(K))
を満足するように調整するとともに、焼入れ開始温度TqをAr3変態点超の温度とする。なお、(1)式の右辺は、(a)式のC1(x)でx=0の場合に相当する。電縫溶接部の最低C含有量C1と鋼板のC含有量C0の比である。
加熱速度Vh、最高加熱温度T、均熱時間k、一次冷却速度Vcが、(1)式を満足しない焼入れ処理の場合には、電縫溶接部のC含有量を、母材部と同等の焼入れ硬さを確保できるまでに復炭させることができない。そのため、電縫溶接部の硬さを所望の焼入れ硬さまで高めることができず、製造される部材の疲労耐久性が低下する。なお、均熱時間kは0sの場合(保持なし)を含むものとする。
また、本発明では、焼入れ処理における焼入れ開始温度Tqは、電縫溶接部のAr3変態点超の温度とする。焼入れ開始温度TqがAr3変態点以下では、二次冷却(急冷)の開始前にフェライト、ベイナイト等の変態が開始し、電縫溶接部を100%マルテンサイト組織とすることができなくなり、所望の焼入れ硬さを確保できず、所望の疲労耐久性を確保できなくなる。なお、電縫溶接部のAr3変態点は、次の計算式を用いて算出した値(Ac3変態点)で代用する。この値は実際のAr3変態点よりも高温側にずれるので、Tq決定のうえでは安全側の値である。
Ac変態点(℃)=910−203(√C)−15.2Ni+44.7Si+104V+31.5Mo+13.1W−(30Mn+11Cr+20Cu−700P−400Al−120As−400Ti)
(ここで、C、Ni、Si、V、Mo、W、Mn、Cr、Cu、P、Al、As、Ti:各元素の含有量(質量%))なお、上記のAc変態点の計算式は、レスリー鉄鋼材科学(幸田監訳:1985[丸善]、P273)より引用した。
また、二次冷却は、100%マルテンサイト組織を生成できる冷却条件であればよく、素材である鋼板の組成に依存する。後述する鋼板組成であれば、焼入れ開始温度Tqから、平均で30℃/s以上の冷却速度で室温まで冷却する処理とすることが好ましい。さらに好ましくは80℃/s以上である。二次冷却は、生産性という観点からは、水冷、油冷等とすることが好ましい。
なお、あらかじめ電縫溶接鋼管の熱処理条件が設定されている場合には、電縫溶接鋼管の電縫溶接部の減炭層幅を、(1)式が満足できる減炭層幅2h以下に調整しておくことが必要となる。この場合、まず、あらかじめ設定された焼入れ処理条件と(1)式から、設定された焼入れ処理条件で(1)式を満足できる減炭層幅2hを求めておく。電縫溶接部の減炭層幅が求めた値以下となるように、電縫溶接条件、特に入熱量を調整することが好ましい。なお、この場合、電縫溶接部のボンド幅が狭くなりすぎると、加工性が低下する場合があるため、電縫溶接部の曲げ試験等を実施して、同時に加工性を確認しておくことが肝要となる。(1)式を満足できる減炭層幅2hが小さく、電縫溶接ままの電縫溶接部の加工性が低下する場合には、電縫溶接時には、適正な値より広いボンド幅となるように溶接し、引き続き、電縫溶接鋼管に縮径を施し、ボンド幅を機械的に狭くすることが有効である。なお、縮径は、ダイス等を用いた引抜き、押し抜きや穴型ロールを用いた圧延等が好適である。また、縮径の温度は、冷間、温間、熱間のいずれでもよい。縮径は、特に誘導加熱を利用し950〜1000℃に加熱し、50〜70%の縮径率で、仕上温度を800℃程度とする絞り圧延とすることが好ましい。絞り圧延を施し、縮径することにより、ボンド幅(減炭層幅)2hを狭くすることができる。減炭層幅としてボンド幅2hを測定し、縮径前後のボンド幅の比、(縮径圧延後のボンド幅)/(縮径圧延前ボンド幅)と縮径圧延の圧下率(縮径圧延圧下率)との関係を図4に示す。図4から縮径圧延の圧下率を増加させることにより、縮径前に比べボンド幅(減炭層幅)2hを狭くすることができることがわかる。
従来の通電加熱が脱炭を防止するために、1000℃に加熱後1min以内に900℃以下となることから考えると、従来から行われている通電加熱条件で焼入れ処理を行う場合に、(1)式を満足させ、疲労耐久性を低下させないために、電縫溶接ままでの減炭層幅は25μm以下、さらに好ましくは16μm以下とする必要がある。
しかし、減炭層幅を小さくするために、電縫溶接時の入熱を低下していくと電縫溶接部に冷接等の欠陥が発生しやすくなる。このため、電縫溶接ままでの減炭層幅は10μm以上とすることが望ましく、さらに望ましくは30μm以上である。電縫溶接ままで30μmを超えるような減炭層幅を有するものは、絞り圧延等で減炭層幅を機械的に狭くすることが有効となる。
本発明では、上記した焼入れ処理に引続いて、必要に応じて、靭性を向上させるために焼戻処理を施しても良い。焼戻処理における加熱温度は、150〜450℃の範囲の温度とすることが好ましい。焼戻加熱温度が、150℃未満では、所望の靭性を確保できなくなる。一方、450℃を超えると、硬さが低下し、所望の耐久性が確保できなくなる。
本発明で電縫溶接鋼管の素材(母材)として好適な鋼板は、質量%で、C:0.15〜0.40%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.30〜2.00%、Al:0.01〜0.10%、Ti:0.001〜0.04%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0010〜0.0100%を含み、かつTiおよびNが、(N/14) < (Ti/47.9)を満足し、あるいはさらにCr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、 Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上、および/またはNb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種、および/または、Ca:0.0050%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼板、好ましくは熱延鋼板である。なお、ここでいう「鋼板」には鋼帯をも含むものとする。
以下、組成限定理由について説明する。なお、以下、質量%は単に%で記す。
C:0.15〜0.40%
Cは、固溶して鋼の強度を増加させるとともに、炭化物および/または炭窒化物として析出し、焼戻後の強度を高める有用な元素である。本発明では、所望の鋼管の強度、および中空スタビライザ用等の部材として所望の焼入れ処理後の強度を確保するために、0.15%以上の含有を必要とする。一方、0.40%を超えて含有すると、焼入れ処理後の靭性が低下する。このため、Cは0.15〜0.40%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.20〜0.35%である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸剤として作用する元素であり、このような効果を得るためには、0.05%以上の含有を必要とする。一方、0.50%を超えて含有しても、脱酸の効果が飽和するため、含有量に見合う効果を期待できず、経済的に不利となるうえ、電縫溶接時に介在物が生じやすくなり、電縫溶接部の健全性に悪影響を及ぼす。このため、Siは0.05〜0.50%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.10〜0.30%である。
Mn:0.30〜2.00%
Mnは、固溶して鋼の強度を高めるとともに、鋼の焼入れ性を向上させる元素であり、本発明では、所望の強度を確保するためには、0.30%以上の含有を必要とする。一方2.00%を超えて含有すると、残留オーステナイト(γ)が生成し、焼戻後の靭性が低下する。このため、Mnは0.30〜2.00%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.30〜1.60%である。
Al:0.01〜0.10%
Alは、脱酸剤として作用するとともに、Nを固定し、焼入れ性向上に有効な固溶B量を確保する効果を有する元素である。このような効果を得るためには0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.10%を超えて含有すると、介在物の生成が多くなり、疲労寿命を低下させる場合がある。このため、Alは0.01〜0.10%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.02〜0.05%である。
B:0.0005〜0.0050%
Bは、鋼の焼入れ性を向上させる有効な元素であり、また、Bは粒界を強化する作用を有し、焼割れを防止する効果を有する。このような効果を得るためには0.0005%以上の含有を必要とする。一方、0.0050%を超えて含有しても、上記した効果が飽和し経済的に不利となる。また、0.0050%を超えて含有すると、粗大なB含有析出物が生じ靭性が低下する場合がある。このようなことから、Bは0.0005〜0.0050%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.0010〜0.0025%である。
Ti:0.001〜0.04%
Tiは、N固定化元素して作用し、焼入れ性向上に有効な固溶B量を確保する効果を有する。また、Tiは、微細な炭化物として析出し、溶接時や熱処理時の結晶粒の粗大化を抑制し、靭性の向上に寄与する。このような効果を得るためには、0.001%以上の含有を必要とする。一方、0.04%を超えて含有すると、介在物の形成が著しくなり靭性が低下する。このため、Tiは0.001〜0.04%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.02〜0.03%である。
N:0.0010〜0.0100%
Nは、鋼中の合金元素と結合し窒化物、炭窒化物を形成し、焼戻後の強度確保に寄与する元素であり、このような効果を得るためには、0.0010%以上の含有を必要とする。一方、0.0100%を超える含有は、窒化物の粗大化を招き靭性や疲労寿命が低下する。このため、Nは0.0010〜0.0100%の範囲に限定した。
TiおよびNは、上記した範囲内でかつ、次式
(N/14) < (Ti/47.9)
を満足するように含有する。TiおよびNが、上記した式を満足しない場合には、焼入時の固溶B量が不安定となり好ましくない。
上記した成分が好ましい基本の成分であるが、基本の組成に加えてさらに、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種、および/または、Ca:0.0050%以下、を必要に応じて選択して含有できる。
Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Cr、Mo、W、Cu、Niはいずれも、鋼の焼入れ性を向上させる作用を有する元素であり、必要に応じて選択して1種または2種以上含有できる。
Crは、焼入れ性向上に加えて、微細な炭化物を形成し強度を上昇させる作用も有し、所望の強度確保に寄与する。このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましいが、1.0%を超えて含有すると、上記した効果は飽和し、経済的に不利となるとともに、電縫溶接時に介在物を生じ易くなり、電縫溶接部の健全性に悪影響を及ぼす。このため、Crは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.10〜0.30%である。
Moは、焼入れ性向上に加えて、微細な炭化物を形成し強度を上昇させる作用も有し、所望の強度確保に寄与する。このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましいが、1.0%を超えて含有すると、上記した効果は飽和し、経済的に不利となるとともに、粗大な炭化物を生成し、靭性が低下する場合がある。このため、Moは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.10〜0.30%である。
Wは、焼入れ性向上に加えて、調質処理後の硬さと靭性のバランスを良好にする作用を有する元素である。このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましい。一方、1.0%を超えて含有しても、効果が飽和し、経済的に不利となる。このため、Wは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.10〜0.30%である。
Niは、焼入れ性向上に加えて靭性向上にも寄与する元素であり、このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましいが、1.0%を超えて含有しても上記した効果が飽和し経済的に不利となるうえ、加工性が低下する。このため、Niは1.0%以下に限定することが望ましい。なお、より好ましくは0.10〜0.50%である。
Cuは、焼入れ性向上に加えて遅れ破壊防止に効果のある元素であり、このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましい。一方、1.0%を超えて含有しても上記した効果が飽和し経済的に不利となるうえ、加工性が低下する。このため、Cuは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.10〜0.30%である。
Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種
Nb、Vは、炭化物を形成し強度増加に寄与する元素であり、必要に応じて選択して含有できる。このような効果を得るためにはNb:0.01%以上、V:0.01%以上含有することが望ましいが、Nb:0.2%、V:0.2%をそれぞれ超えて含有しても、効果が飽和し経済的に不利となる。このため、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下にそれぞれ限定することが好ましい。
Ca:0.0050%以下
Caは、硫化物等の介在物の形態を制御し、加工性を向上させる元素であり、必要に応じて含有できる。このような効果を得るためには、0.0001%以上含有することが好ましいが、一方、0.0050%を超える含有は鋼の清浄度を低下させる。このため、Caは0.0050%以下に限定することが好ましい。さらに好ましくは0.0003%〜0.0010%である。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。なお、不可避的不純物としては、P:0.020%以下、S:0.010%以下、O:0.005%以下が許容できる。
Pは、溶接割れ性、靭性に悪影響を及ぼす元素であり、0.020%以下に調整することが好ましい。なお、さらに好ましくは0.015%以下である。
Sは、鋼中では硫化物系介在物として存在し、鋼管の加工性、靭性、疲労寿命を低下させるとともに、再熱割れ感受性を増大する元素であり、中空スタビライザー用としては0.010%以下に調整することが好ましい。なお、さらに好ましくは0.005%以下である。
Oは、鋼中では主として酸化物系介在物として存在し、鋼管の加工性、靭性、疲労寿命を低下させるため、中空スタビライザー用としては0.005%以下に調整することが好ましい。なお、さらに好ましくは0.002%以下である。
上記した製造方法で得られる中空部材は、鋼板を素材とし減炭層の幅が2h(mm)である電縫溶接部を有する電縫溶接鋼管に、少なくとも焼入れ処理を施してなり、好ましくは電縫溶接部以外の母材部(鋼板)が、上記した組成を満足する中空部材である。そして本発明になる中空部材は、電縫溶接部の最低C含有量Cと母材部(鋼板)のC含有量Cとの比、C/Cが0.83以上であることを特徴とする耐久性に優れた部材である。なお、中空部材における電縫溶接部の最低C含有量Cは、上記した(a)式でも精度よく推定可能であるが、電縫溶接部について管周方向のEPMAあるいは化学分析によるC分析により得られた値を用いるものとする。
以下、実施例に基づきさらに、本発明について説明する。
表1に示す組成の熱延鋼板を素材(母材)とした。これら素材(母材)を,冷間で連続成形し略円筒状のオープン管としたのち、該オープン管の端部同士を突き合わせ,高周波抵抗溶接により、電縫溶接して、電縫溶接鋼管(外径30mmφ×肉厚6mm)とした。また、一部では、熱延鋼板を素材(母材)として、冷間で同様にオープン管としたのち、電縫溶接して、外径89mmφ×肉厚6.2mmの母管を製造したのち、さらに950℃に加熱し、仕上げ温度800℃の絞り圧延を施し、外径30mmφ×肉厚6mmの鋼管とした。なお、電縫溶接に際しては、溶接条件を種々変更し、表2に示すように種々のボンド幅(減炭層幅)2hに調整した。なお、ボンド幅(減炭層幅)2hは、得られた電縫溶接鋼管から電縫溶接部を含む組織観察用試験片を採取し、組織観察から求めた。ついで、これら電縫溶接ままの電縫溶接鋼管に、図2に示すパターンの熱サイクルで表2に示す条件で焼入れ処理を施した。得られた焼入れままの電縫溶接鋼管から電縫溶接部を含む硬さ測定用試験片を採取し、硬さ試験を実施し、母材部と電縫溶接部の焼入れまま硬さを測定した。
試験方法は次のとおりとした。
(1)組織観察
得られた電縫溶接鋼管から電縫溶接部を含む管軸方向に垂直断面を切り出し、研磨、メタルフローエッチング液(5%ピクリン酸+界面活性剤)を用いて腐食し、光学顕微鏡(倍率:400倍)を用いて、断面組織を観察した。該断面組織における偏析線が観察されない領域(層)の最大幅を測定しボンド幅(減炭層幅)2hとした。
(2)硬さ試験
得られた電縫溶接鋼管から硬さ測定用試験片を採取し、電縫溶接部および母材部について、板厚方向にビッカース硬度計(荷重:4.9N)でビッカース硬さHV0.5 を測定した。測定は外表面から0.2mmピッチで行い、得られた値を算術平均し、各鋼管の電縫溶接部、母材部における硬さとした。
なお、得られた電縫溶接鋼管の電縫溶接部について、管の外表面から厚み方向に100μ
mの位置で、管周方向のEPMAによるC濃度の分析により、実測の最低C含有量C(実測)を求めた。そして、最低C含有量Cと、母材部(鋼板)のC含有量Cとの比、C(実測)/Cを算出した。
また、(a)式を用い、x=0の場合の焼入れ処理後の最低C含有量Cを算出し、母
材部(鋼板)のC含有量Cで除して計算値のC/Cを算出した。
さらに、焼入れた鋼管を350℃で20minの焼戻しを行なった後に、ねじり疲労試験を実施した。試験方法は次のとおりとした。
(3)ねじり疲労試験
得られた電縫溶接鋼管から疲労試験用試験材(管軸方向長さ:250mm)を採取し、JIS Z 2273に準拠した両振りのねじり疲労試験を行った。ねじり疲労試験の応力τは、成分A,B,E材についてはτ=380MPa、C,D材についてはτ=470MPaとした。ねじり疲労試験後に破断状況を観察した。電縫溶接部に沿った異常な割れ方を示す場合を×、それ以外の割れ方を示す場合を○として評価した。
得られた結果を表3に示す。
本発明例はいずれも、電縫溶接部の焼入れ硬さの顕著な低下は認められず、かつねじり疲労試験においても電縫溶接部に沿った異常な割れ方を示していない。一方、本発明の範囲から外れる比較例は、電縫溶接部の焼入れ硬さの顕著な低下が生じており、かつねじり疲労試験においても電縫溶接部に沿った異常な割れ方を示している。
(実施)/Cが本発明範囲を低く外れる比較例(部材No.9、No.11〜16、No.18〜32)は、電縫溶接部の焼入れ硬さが顕著に低下しており、またねじり試験においても電縫溶接部に沿った異常な割れ方を示した。
また、TiとNの関係が本発明の範囲を外れる比較例(部材No.36)はC含有量が同じ鋼板No.Aと比較して焼入れ硬さが母材部および溶接部ともに低下している。
なお、計算で求めたC/CとC(実施)/Cとはほぼ等しい値を示している。

Claims (10)

  1. 鋼板を素材とし減炭層幅が2h(m)である電縫溶接鋼管に、加熱速度Vh(K/s)でAc3変態点以上の加熱温度T(K)に加熱し、均熱時間k(s)保持したのち、直ちに一次冷却速度Vc(K/s)で焼入れ開始温度Tq(K)まで冷却したのち二次冷却する焼入れ処理と、あるいはさらに焼戻処理とからなる熱処理を施し所望の高強度を有する部材とするにあたり、前記焼入れ処理における前記加熱速度Vh、前記最高加熱温度T、前記均熱時間k、前記一次冷却速度Vc、を、下記(1)式を満足するように調整するとともに、前記焼入れ開始温度TqをAr3変態点超の温度とすることを特徴とする疲労耐久性に優れた中空部材の製造方法。


    ここで、C0 :鋼板のC含有量(質量%)、
    t(s):50/Vh+50/Vc+k
    Vh:加熱速度(K/s)、Vc:一次冷却速度(K/s)、k:均熱時間(s)
    D(m2/s)=D0 exp(−Q/RT)、
    0:4.7×10−5(m2/s)、Q=155(kJ/mol・K)、R=8.31(J/mol・K)、
    T:最高加熱温度(K)、
  2. 前記鋼板が、質量%で、
    C:0.15〜0.40%、 Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.30〜2.00%、 Al:0.01〜0.10%、
    Ti:0.001〜0.04%、 B:0.0005〜0.0050%、
    N:0.0010〜0.0100%
    を含み、かつTiおよびNが、(N/14) <(Ti/47.9)を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼板であることを特徴とする請求項1に記載の中空部材の製造方法。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、 Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項2に記載の中空部材の製造方法。
  4. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項2または3に記載の中空部材の製造方法。
  5. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0050%以下を含有する組成とすることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の中空部材の製造方法。
  6. 鋼板を母材とし減炭層の幅が2h(m)である電縫溶接部を有する電縫溶接鋼管に、少なくとも焼入れ処理を施してなる中空部材であって、前記電縫溶接部の最低C含有量Cと母材部のC含有量Cとの比、C/Cが0.83以上であることを特徴とする疲労耐久性に優れた中空部材。
  7. 前記電縫溶接部以外の母材部が、質量%で、
    C:0.15〜0.40%、 Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.30〜2.00%、 Al:0.01〜0.10%、
    Ti:0.001〜0.04%、 B:0.0005〜0.0050%、
    N:0.0010〜0.0100%
    を含み、かつTiおよびNが、(N/14) <(Ti/47.9)を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする請求項6に記載の中空部材。
  8. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、 Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項7に記載の中空部材。
  9. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項7または8に記載の中空部材。
  10. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0050%以下を含有する組成とすることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の中空部材。
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