JP2013147751A - 偏平性に優れた熱処理用電縫溶接鋼管 - Google Patents

偏平性に優れた熱処理用電縫溶接鋼管 Download PDF

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Abstract

【課題】中空スタビライザー等におけるような急速加熱焼入れ処理を施されても、耐久性に優れた部材とすることが可能な、熱処理用電縫溶接鋼管を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.20〜0.40%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.30〜2.00%、Al:0.01〜0.10%、Ti:0.001〜0.04%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0010〜0.0100%を含み、かつTiおよびNが、(N/14)<(Ti/47.9)を満足する組成を有し、電縫溶接部のボンド幅を25μm以下とする。これにより、電縫溶接部の減炭層幅が狭くなり、急速加熱焼入れ処理を施しても、電縫溶接部の焼入れ硬さの低下が抑制され、耐久性に優れた部材とすることができる。なお、さらに、Cr、Mo、W、Ni、Cuのうちから選ばれた1種または2種以上、Nb、Vのうちから選ばれた1種または2種を含有する組成としてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、中空スタビライザー等の焼入れ処理を施される使途に好適な、電縫溶接鋼管に係り、とくに電縫溶接部の焼入性の改善に関する。
近年、地球環境保全の観点から、自動車の排気ガス規制が強化され、燃費向上のために自動車車体の軽量化が推進されている。車体の軽量化の一つの方法として、最近では、棒鋼を用いた中実部品を、鋼管を用いた中空部品に変更することが指向されている。この傾向は、コーナリング時に車体のローリングを抑制したり、高速時の走行安定性を向上させるスタビライザーにおいても例外ではなく、棒鋼を用いた中実品から、鋼管を用いた中空品(中空スタビライザー)への転換が行われ、車体の軽量化が図られている。
このような中空スタビライザーは、通常、継目無鋼管や電縫溶接鋼管を素材として、冷間で所望の形状に成形したのち、ついで焼入れまたは焼入れ焼戻等の調質処理を施されて製品とされる。なかでも、電縫溶接鋼管は、比較的安価でしかも寸法精度に優れることから、中空スタビライザー用素材として、広く利用されている。例えば、特許文献1には、C:0.35%以下、Si:0.25%以下、Mn:0.30〜1.20%、Cr:0.50%未満、N+O:0.0200%以下、Ti:鋼中の(N+O)の4〜12倍、B:0.0005〜0.009%を含み、あるいはさらにCa:200ppm以下および/またはNb:C×4/10以下含有し、DI値が1.0in.以上となるように、C、Si、Mn、Cr含有量を調整し、さらに、Ceqが0.60%以下となるようにC、Si、Mn、Cr含有量を調整した、中空状スタビライザー用電縫鋼管用鋼が提案されている。
また、特許文献2には、C:0.35%以下、Si:0.25%以下、Mn:0.30〜1.20%、Cr:0.50%未満、N+O:0.0200%以下、Ti:鋼中の(N+O)の4〜12倍、B:0.0005〜0.009%を含み、あるいはさらにCa:200ppm以下含有し、D値が1.0in.以上となるように、C、Si、Mn、Cr含有量を調整し、さらに、Ceqが0.60%以下となるようにC、Si、Mn、Cr含有量を調整した鋼のスラブに、熱間圧延を施し、巻取り温度570〜690℃に制御して巻き取る中空状スタビライザー用電縫鋼管用鋼の製造方法が提案されている。
また、特許文献3には、スタビライザー等に使用できる高強度高延性電縫鋼管の製造方法が提案されている。特許文献3に記載された技術は、C:0.18〜0.28%、Si:0.10〜0.50%、Mn:0.60〜1.80%、Ti:0.020〜0.050%、B:0.0005〜0.0050%を含み、さらにCr:0.20〜0.50%、Mo:0.5%以下、Nb:0.015〜0.050%のうちの1種以上を含有し、あるいはさらにCa:0.0050%以下含有する鋼を素材とした電縫鋼管に850〜950℃でノルマライズ処理を施した後、焼入れる高強度高延性電縫鋼管の製造方法である。
特公平1−58264号公報 特公昭61−45688号公報 特開平6−93339号公報
比較的安価で寸法精度が優れることから、中空スタビライザー用素材として、電縫溶接鋼管が広く用いられてきた。しかしながら、最近では、さらなる軽量化が検討され、中空スタビライザーに加わる応力も高くなり、特許文献1〜3に記載された技術だけでは、耐久性、特に電縫溶接部の耐久性が不足する場合が生じてきた。これは、電縫溶接部の焼入れ性の不足が原因であり、とくに、鋼管を冷間で所望の形状に曲げ成形したのち、通電加熱により急速短時間加熱し焼入れすると、電縫溶接部の焼入れ硬さが低下し、部材の耐久性が低下する場合があった。
本発明は、このような従来技術の問題を解決し、偏平性に優れるとともに、中空スタビライザー等におけるような急速加熱焼入れ処理を施されても、電縫溶接部の焼入れ硬さの低下を抑制でき、耐久性に優れた部材とすることが可能な、熱処理用電縫溶接鋼管を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、まず、電縫溶接鋼管に通電加熱等による急速加熱焼入れ処理を施した場合に電縫溶接部の焼入れ硬さが低下する原因について鋭意研究した。その結果、電縫溶接鋼管には、電縫溶接部に炭素量が少ない層(減炭層)が形成されており、この減炭層の幅が大きくなると、通電加熱におけるような急速短時間加熱では、電縫溶接部が所定値以上の炭素量まで復炭しきれないため、電縫溶接部の焼入れ性が低下し、十分な焼入れ硬さを確保できないことを知見した。図1に、電縫溶接部減炭層の幅と焼入れ焼戻し後の電縫溶接部硬さとの関係を示す。なお、使用した鋼管の炭素含有量は、0.24質量%である。なお、減炭層の幅は、測定したボンド幅を用いた。
次に耐久性と、焼入、焼戻し後の電縫溶接部硬さと母材部硬さの比との関係を調査した。耐久性は、JIS Z 2273の規定に準拠した両振りの捩り疲労試験により求めた繰返し数106回での疲労強度を用いた。得られた結果を図2に示す。図2から電縫溶接部硬さが母材部硬さの86%以上であれば顕著な疲労強度の低下がないことがわかる。この結果と、図1から、焼入れ、焼戻し後の電縫溶接部硬さを耐久性の低下がない所定値以上、すなわち母材部硬さ(:420HV)の86%(360HV)以上とするためには、減炭層幅を25μm以下とする必要があることがわかる。
この減炭層は電縫溶接では避けがたいものであり、つぎのようにして形成されると本発明者らは考えた。
(1)電縫溶接時に、接合部(電縫溶接部)は固液共存域まで加熱され、Cは液相に濃化し、固相では減少する。
(2)Cが濃化された液相は、接合時のアプセットにより電縫溶接部外に排出され、ビードを形成する。このため、電縫溶接部にはCが減少した固相のみが残存することになり、電縫溶接部に減炭層が形成される。
減炭層幅を25μm以下とするには、まず電縫溶接時の入熱量を小さくすることが考えられる。しかし、電縫溶接時の入熱量を小さくしすぎると、冷接等の溶接欠陥が発生しやすくなる。このため、電縫溶接時の入熱量の調整のみによって、溶接欠陥を抑制し減炭層の幅を所定値以下に調整することは、かなりの困難を伴う。本発明者らが得た、減炭層幅と溶接欠陥の発生率との関係を図3に示す。なお、減炭層の幅は、測定したボンド幅を用いた。ここで、溶接欠陥の発生率は、JIS G 3445の8.4に規定する偏平試験を行って求めた。この偏平試験では電縫溶接部を圧縮方向と直角となるように試験片(鋼管)を設置して行った。
そこで、さらに研究を続けた結果、本発明者らは、電縫溶接時の入熱量を冷接などの溶接欠陥が発生しない下限程度の入熱量に限定し、固液共存域を狭くして、接合後の減炭層の幅を比較的狭くしたうえ、さらに、所定の圧下率以上の縮径圧延を施し、減炭層をさらに機械的に狭くして、25μm以下とすることが、電縫溶接部の溶接欠陥を抑制しつつ、電縫鋼管の生産性を安定して高く確保するために有効であることに想到した。
なお、ここでいう「所定の圧下率」は、外径比で(1−25/縮径圧延前減炭層幅(μm))×100%である。なお、「減炭層幅」は「ボンド幅」を用いてもよい。電縫溶接部のボンド幅は縮径圧延により機械的に狭くなる。縮径圧延前後のボンド幅の比、(縮径圧延後ボンド幅)/(縮径圧延前ボンド幅)と縮径圧延の圧下率との関係で図4に示す。なお、図4の横軸は(1−(縮径圧延圧下率)/100)を示してある。ボンド幅は縮径圧延により(1−(縮径圧延圧下率)/100)倍に狭くなる。
なお、ここでいう「減炭層」の幅は、EPMAによるC分析で母材よりC量が低下した領域(層)の幅を測定することが最も正確であるが、ナイタール腐食による白色層の幅、メタルフローエッチングで偏析線が観察されない領域(層)の幅としても、EPMAによる方法とほぼ同じ値が測定できる。特にメタルフローエッチングで偏析線が観察されない領域(層)、いわゆるボンド幅として測定することが比較的簡便な方法で明瞭に測定可能である。さらに、ボンド幅は焼入処理で電縫部が復炭してもほとんど変化しないため、焼入処理後の鋼管から、本発明を特定するためにも有効である。このため、本発明では、電縫溶接部における減炭層の幅は、電縫溶接部のボンド幅をいうものとする。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.15〜0.40%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.30〜2.00%、Al:0.01〜0.10%、Ti:0.001〜0.04%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0010〜0.0100%を含み、かつTiおよびNが、(N/14) < (Ti/47.9)を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、電縫溶接部のボンド幅が25μm以下であることを特徴とする偏平性に優れた熱処理用電縫溶接鋼管。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする熱処理用電縫溶接鋼管。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする熱処理用電縫溶接鋼管。
本発明によれば、電縫溶接部の減炭層幅が狭く、偏平性に優れる熱処理用電縫溶接鋼管を、溶接欠陥を発生させることなく、容易にしかも生産性高く製造でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によって製造した電縫鋼管であれば、電縫溶接部の減炭層幅が狭いために、急速短時間加熱による焼入れ処理を施しても、電縫溶接部の焼入れ硬さの低下を抑制でき、耐久性に優れた、中空スタビライザー等の焼入れ処理部品を容易に製造できるという効果もある。
焼入れ、焼戻し後の電縫溶接部硬さと電縫溶接部ボンド幅との関係を示すグラフである。 疲労強度と電縫溶接部硬さと母材部硬さの比との関係を示すグラフである。 溶接欠陥発生率と電縫溶接部ボンド幅の関係を示すグラフである。 縮径圧延前後におけるボンド幅比と縮径圧延における圧下率との関係を示すグラフである。 実施例で使用した焼入れ処理条件を模式的に示す説明図である。 実施例で使用した焼入れ条件を模式的から示す説明図である。
本発明電縫溶接鋼管は、電縫溶接部のボンド幅が25μm以下である電縫溶接鋼管である。電縫溶接部のボンド幅が25μmを超えて大きくなると、減炭層の幅が大きくなり、図1に示すように、通電加熱等による急速加熱焼入れ処理を施した場合に、電縫溶接部の焼入れ後硬さが母材の焼入れ硬さに比べ著しく低下し、中空スタビライザー等の焼入れ処理された部品の耐久性が低下する。ここでいうボンド幅とは、管軸方向に垂直な面においてメタルフローエッチングで偏析線が観察されない領域(層)の幅をいう。
また、本発明電縫溶接鋼管は、偏平性に優れた鋼管である。ここで「偏平性に優れた」とは、例えばJIS G 3445の8.4の規定(偏平試験)に準拠して、平板間の距離が試験片肉厚の2倍まで圧縮する偏平試験を行って、電縫溶接部で割れ発生が認められない場合をいう。なお、偏平試験では電縫溶接部が圧縮方向と直角となるように試験片(鋼管)を設置する。
つぎに、本発明電縫溶接鋼管の組成限定理由について説明する。
C:0.15〜0.40%
Cは、固溶して鋼の強度を増加させるとともに、炭化物、炭窒化物として析出し、焼戻後の強度を高める有用な元素である。本発明では、所望の鋼管の強度、および中空スタビライザーとして所望の焼入れ処理後の部品強度を確保するために、0.15%以上の含有を必要とする。一方、0.40%を超えて含有すると、焼入れ処理後の靭性が低下する。このため、Cは0.15〜0.40%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.20〜0.35%である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸剤として作用する元素であり、このような効果を得るためには、0.05%以上の含有を必要とする。一方、0.50%を超えて含有しても、脱酸の効果が飽和するため、含有量に見合う効果を期待できず、経済的に不利となるうえ、電縫溶接時に介在物が生じやすくなり、電縫溶接部の健全性に悪影響を及ぼす。このため、Siは0.05〜0.50%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.10〜0.30%である。
Mn:0.30〜2.00%
Mnは、固溶して鋼の強度を高めるとともに、鋼の焼入れ性を向上させる元素であり、本発明では、所望の強度を確保するためには、0.30%以上の含有を必要とする。一方2.00%を超えて含有すると、残留オーステナイト(γ)が生成し、焼戻後の靭性が低下する。このため、Mnは0.30〜2.00%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.30〜1.60%である。
Al:0.01〜0.10%
Alは、脱酸剤として作用するとともに、Nを固定し、焼入れ性向上に有効な固溶B量を確保する効果を有する元素である。このような効果を得るためには0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.10%を超えて含有すると、介在物の生成が多くなり、疲労寿命を低下させる場合がある。このため、Alは0.01〜0.10%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.02〜0.05%である。
B:0.0005〜0.0050%
Bは、鋼の焼入れ性を向上させる有効な元素であり、また、Bは粒界を強化する作用を有し、焼割れを防止する効果を有する。このような効果を得るためには0.0005%以上の含有を必要とする。一方、0.0050%を超えて含有しても、上記した効果が飽和し経済的に不利となる。また、0.0050%を超えて含有すると、粗大なB含有析出物が生じ靭性が低下する場合がある。このようなことから、Bは0.0005〜0.0050%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.0010〜0.0025%である。
Ti:0.001〜0.040%
Tiは、N固定化元素として作用し、焼入れ性向上に有効な固溶B量を確保する効果を有する。また、Tiは、微細な炭化物として析出し、溶接時や熱処理時の結晶粒の粗大化を抑制し、靭性の向上に寄与する。このような効果を得るためには、0.001%以上の含有を必要とする。一方、0.040%を超えて含有すると、介在物の形成が著しくなり靭性が低下する。このため、Tiは0.001〜0.040%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.020〜0.030%である。
N:0.0010〜0.0100%
Nは、鋼中の合金元素と結合し窒化物、炭窒化物を形成し、焼戻後の強度確保に寄与する元素であり、このような効果を得るためには、0.0010%以上の含有を必要とする。一方、0.0100%を超える含有は、窒化物の粗大化を招き靭性や疲労寿命が低下する。このため、Nは0.0010〜0.0100%の範囲に限定した。
TiおよびNは、上記した範囲内でかつ、次式
(N/14)<(Ti/47.9)
を満足するように含有する。TiおよびNが、上記した式を満足しない場合には、焼入時の固溶B量が不安定となり好ましくない。
上記した成分が基本の成分であるが、基本の組成に加えてさらに、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種、を必要に応じて選択して含有できる。
Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Cr、Mo、W、Cu、Niはいずれも、鋼の焼入れ性を向上させる作用を有する元素であり、必要に応じて選択して1種または2種以上含有できる。
Crは、焼入れ性向上に加えて、微細な炭化物を形成し強度を上昇させる作用も有し、所望の強度確保に寄与する。このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましいが、1.0%を超えて含有すると、上記した効果は飽和し、経済的に不利となるとともに、電縫溶接時に介在物を生じ易くなり、電縫溶接部の健全性に悪影響を及ぼす。このため、Crは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.10〜0.30%である。
Moは、焼入れ性向上に加えて、微細な炭化物を形成し強度を上昇させる作用も有し、所望の強度確保に寄与する。このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましいが、1.0%を超えて含有すると、上記した効果は飽和し、経済的に不利となるとともに、粗大な炭化物を生成し、靭性が低下する場合がある。このため、Moは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.10〜0.30%である。
Wは、焼入れ性向上に加えて、調質処理後の硬さと靭性のバランスを良好にする作用を有する元素である。このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましい。一方、1.0%を超えて含有しても、効果が飽和し、経済的に不利となる。このため、Wは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.10〜0.30%である。
Niは、焼入れ性向上に加えて靭性向上にも寄与する元素であり、このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましいが、1.0%を超えて含有しても上記した効果が飽和し経済的に不利となるうえ、加工性が低下する。このため、Niは1.0%以下に限定することが望ましい。なお、より好ましくは、0.10〜0.50%である。
Cuは、焼入れ性向上に加えて耐遅れ破壊特性を上昇させる元素であり、このような効果を得るためには0.05%以上含有することが望ましい。一方、1.0%を超えて含有しても上記した効果が飽和し経済的に不利となるうえ、加工性が低下する。このため、Cuは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、0.10〜0.30%である。
Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種
Nb、Vは、炭化物を形成し強度増加に寄与する元素であり、必要に応じて選択して含有できる。このような効果を得るためにはNb:0.01%以上、V:0.01%以上含有することが望ましいが、Nb:0.2%、V:0.2%をそれぞれ超えて含有しても、効果が飽和し経済的に不利となる。このため、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下にそれぞれ限定することが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。なお、不可避的不純物としては、P:0.020%以下、S:0.010%以下、O:0.005%以下が許容できる。
Pは、溶接割れ性、靭性に悪影響を及ぼす元素であり、中空スタビライザー用としては0.020%以下に調整することが好ましい。なお、さらに好ましくは0.015%以下である。
Sは、鋼中では硫化物系介在物として存在し、鋼管の加工性、靭性、疲労寿命を低下させるとともに、再熱割れ感受性を増大する元素であり、中空スタビライザー用としては0.010%以下に調整することが好ましい。なお、さらに好ましくは0.005%以下である。
Oは、鋼中では主として酸化物系介在物として存在し、鋼管の加工性、靭性、疲労寿命を低下させるため、中空スタビライザー用としては0.005%以下に調整することが好ましい。なお、さらに好ましくは0.002%以下である。
つぎに、本発明電縫溶接鋼管の好ましい製造方法について説明する。
上記した組成を有する鋼板を鋼管素材とする。鋼板の製造方法はとくに限定する必要はなく、常用の製造方法がいずれも適用できる。鋼板には鋼帯をも含むものとする。また、熱延鋼板,冷延鋼板等の鋼板の種類は、とくに限定する必要はないが、熱延鋼板とすることが材料コストの点からも好ましい。なお、中空スタビライザー用としては板厚が2mm以上であることが多く、冷延鋼板の使用は経済性の観点から現実的でない。
鋼管素材である鋼板を、成形、好ましくは連続成形し略円筒状のオープン管とし、ついで、該オープン管の端部同士を突き合わせて、高周波抵抗溶接により電縫溶接し電縫溶接鋼管とする。電縫溶接に際して、本発明では、ボンド幅が30〜65μmとなるように入熱量を調整する。なお、入熱量の調整は、高周波抵抗溶接時の電圧電流、溶接速度、アップセット量等を調整することにより行い、試験的に電縫溶接条件の変更と、ボンド幅の確認とを繰り返すことで所望のボンド幅となるように、高周波抵抗溶接条件を決定しておくことが好ましい。
ボンド幅が30μm未満では、図3にも示すように、入熱量が少なく、溶接欠陥が多発し偏平性が低下する。一方、65μmを超えるように入熱量を増加すると、溶接時の酸化が進行して、酸化物が残り易くなって溶接欠陥が多発するとともに、減炭層の幅を電縫溶接部の焼入れ硬さの低下が生じない幅以下とするためには、縮径率が大きい縮径圧延を行う必要があり、比較的大径の場合に適用が限定されるという問題がある。このようなことから、電縫溶接によるボンド幅を30〜65μmに限定した。なお、好ましくは35〜45μmである。
ついで、ボンド幅を調整された電縫溶接鋼管全体を、Ac3変態点以上の温度に加熱した後、縮径圧延を施し、電縫溶接部のボンド幅(減炭層)を機械的に狭くする。電縫溶接部は、電縫溶接ままでは電縫溶接時の溶接熱により母材に比べ高い硬さを有しており、Ac3変態点未満の加熱では、その後の縮径に際し、電縫溶接部に効果的に変形を付与できないため、電縫溶接部のボンド幅(減炭層)を効果的に狭くすることができない。なお、加熱温度は表面脱炭の観点から1000℃以下とすることが好ましい。また、電縫溶接部のみを加熱すると、縮径圧延時に電縫溶接部が盛り上がり、鋼管の形状不良が発生する。このため、本発明では電縫溶接鋼管全体をAc3変態点以上の温度に加熱することとした。
また、縮径圧延では、外径比で圧下率:(1−25/縮径圧延前ボンド幅(μm))×100%以上の圧下を施すものとする。圧下率が上記値未満では、所望のボンド幅(減炭層幅):25μm以下を達成できない。なお、縮径圧延の圧下率は、多ければ多いほどボンド幅(減炭層幅)を狭くすることができ、上限はとくに限定する必要はないが、縮径圧延機のスタンド数の関係から通常、75%程度が上限である。
表1に示す組成の熱延鋼板を鋼管素材とした。これら鋼管素材を,冷間で成形し略円筒状のオープン管としたのち、該オープン管の端部同士を突き合わせ,高周波抵抗溶接により、電縫溶接して、電縫溶接鋼管(母管)とした。なお、電縫溶接に際しては、まず、電縫溶接条件(入熱量調整)変更と、ボンド幅の測定を繰り返して、標準条件を決定した。そしてその標準条件を基準として、表2に示すように溶接条件を種々変更し、表2に示すように母管のボンド幅を調整した。ついで、これら電縫溶接鋼管(母管)を、表2に示す条件で全体加熱したのち、表2に示す圧下率条件で縮径圧延を施して製品管とした。
得られた母管と製品管とから、電縫溶接部を含む組織観察用試験片を採取し、組織観察を行い、電縫溶接部のボンド幅を測定した。また、得られた母管および製品管の溶接品質を確認するために、偏平試験を行い、割れ発生の有無を調査した。
また、得られた電縫溶接鋼管から電縫溶接部を含む硬さ測定用試験片を採取し、図5、図6に示す条件の急速加熱焼入れ処理、さらに表3に示す条件で焼戻処理を施したのち、硬さ試験を実施し、電縫溶接部の焼入れ硬さ、および焼入れ焼戻し後硬さを測定した。また、得られた製品管から疲労試験用試験材(管軸方向長さ:250mm)を採取し、該疲労試験用試験材に、図5、または図6に示す急速加熱焼入れ処理および表2に示す焼戻処理を施したのち、ねじり疲労試験を実施した。
試験方法は次のとおりとした。
(1)組織観察
母管および製品管から電縫溶接部を含む管軸方向に垂直な断面を切り出し、研磨し、メタルフローエッチング(5%ピクリン酸+界面活性剤)液を用いて腐蝕し、光学顕微鏡(倍率:400倍)を用いて断面組織を観察した。該断面組織における偏析線が観察されない領域(層)の最大幅を測定しボンド幅とした。
(2)偏平試験
母管および製品管から偏平試験用試験片(長さ150mm)を7本ずつ採取し、該試験片に900℃×10minの焼準処理を施したのち、JIS G 3445の8.4の規定に準拠して偏平試験を行い、電縫溶接部での割れ発生の有無を調査した。なお、偏平試験では、平板間の距離が管肉厚の2倍となるまで圧縮した。電縫溶接部が圧縮方向と直角となるように試験片を設置した。
(3)硬さ試験
母管および製品管から、電縫溶接部硬さ測定用試験片(大きさ:パイプ肉厚×10mm長さ)と、同寸法の母材部硬さ測定用試験片を採取し、該試験片に、図4、5に示す急速加熱焼入れ処理を施したのち、電縫溶接部および母材部について、ビッカース硬度計(荷重:5N)でビッカース硬さHv0.5を測定した。測定は外表面から0.15mmピッチで行い、得られた値を算術平均し、各鋼管の電縫部、母材部における硬さとした。
(4)疲労試験
製品管から疲労試験用試験材(管軸方向長さ:250mm)を採取し、該疲労試験用試験材に、図4、5に示す急速加熱焼入れ処理を施したのち、表2に示す条件で焼戻処理を行い疲労試験を実施した。疲労試験は、JIS Z 2273の規定に準拠した両振りの捩り疲労試験とし、106回の疲労強度を求めた。
得られた結果を表2、および表3に示す。
Figure 2013147751
Figure 2013147751
Figure 2013147751
本発明例はいずれも、偏平試験での割れ発生もなく、偏平性に優れ、また電縫溶接部の焼入れ硬さの顕著な低下は認められず、疲労強度の低下も認められない。一方、本発明の範囲から電縫溶接部のボンド幅が外れる比較例は、電縫溶接部の焼入れ硬さの顕著な低下が生じ疲労強度が顕著に低下しているか、溶接欠陥の発生率が高く、あるいはさらに疲労強度も低下している。

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.15〜0.40%、 Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.30〜2.00%、 Al:0.01〜0.10%、
    Ti:0.001〜0.04%、 B:0.0005〜0.0050%、
    N:0.0010〜0.0100%
    を含み、かつTiおよびNが、(N/14) < (Ti/47.9)を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、電縫溶接部のボンド幅が25μm以下であることを特徴とする偏平性に優れた熱処理用電縫溶接鋼管。
  2. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1に記載の熱処理用電縫溶接鋼管。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の熱処理用電縫溶接鋼管。
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