JP2009197313A - 環状部材の熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の大きさの環状部材に容易に対応可能であり、変形を十分に抑制しつつ熱処理を施すことができる環状部材の熱処理装置を提供する。
【解決手段】鋼製の環状部材1を収容する熱処理装置の矯正型10は、円板状又は環状の中心部材12と、中心部材12の外周面12aに沿って周方向に略等間隔で並べられた複数の放射状部材14と、で構成されている。放射状部材14は、環状部材1が載置される略矩形の平板部14aと、平板部14aの一端から垂直に立設され環状部材1の外周面に接する壁部14bと、で構成され、略L字状をなしている。放射状部材14は、平板部14aの他端が中心部材12の外周面12aに接し、壁部14bが径方向外方に位置するように、中心部材12の外周面12aの周りに放射状に並べられているので、矯正型10は全体として略円筒形状をなしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、環状部材の熱処理装置に係り、特に、転がり軸受の軌道輪等に使用される鋼製の環状部材に、変形を抑制しながら焼入れ等の熱処理を施す装置に関する。
転がり軸受の軌道輪として使用される環状部材は、一般にSUJ2,SUJ3等の軸受鋼やSCr420,SCM420等の浸炭鋼で構成されている。このような環状部材を所定の焼入れ温度に加熱した後に、焼入れ油等の焼入れ液に浸漬して焼入れを行なうと、外形寸法の変化,真円度の変化,そり等の熱処理変形が発生することが知られている。
このような熱処理変形が発生する理由としては、不均一加熱や不均一冷却があげられる。また、旋削,冷間ローリング等の前処理加工による加工歪みが原因となって、焼入れの加熱時に変形が発生することも考えられる。
このような熱処理変形を矯正する方法として、例えば特許文献1には、拘束治具で環状部材の内径及び外径を拘束して変形矯正しつつ焼入れを行う方法が開示されている。また、特許文献2には、環状部材を加圧ローラで回転加圧しながら焼入れする方法が開示されている。さらに、特許文献3には、円周状に配置された複数のチャックの爪で環状部材の外径を拘束して変形矯正しつつ焼入れを行う方法が開示されている。
特許第3586888号公報 特公昭58−35578号公報 特開昭56−23228号公報
しかしながら、特許文献1に開示の方法では、環状部材に適合する大きさの拘束治具を用いる必要があるため、種々の大きさの環状部材の熱処理を行うためには、多種の拘束治具を用意する必要があった。また、環状部材の大きさに応じて拘束治具を交換する必要があるため、少量多品種を生産する場合には、拘束治具の交換時間が多くなって熱処理の稼働率が低下するという問題があった。
特許文献2に開示の方法であれば、環状部材の大きさに合わせて加圧ローラの位置を移動させればいいので、上記のような熱処理の稼働率が低下するという問題は発生しないが、拘束治具を使用する方法に比べると矯正率が低く、真円度やそりの矯正が十分とは言えない場合があった。
また、特許文献3に開示の方法であれば、環状部材の大きさに合わせてチャックの爪を径方向に移動させることができるので、特許文献2に開示の方法と同様に熱処理の稼働率が低下するという問題は発生しないが、チャックの爪の位置を精度良く調整することは容易ではなかった。そのため、熱処理後の環状部材の真円度は100μm以上となる場合が多く、矯正は十分とは言えなかった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、種々の大きさの環状部材に容易に対応可能であり、変形を十分に抑制しつつ熱処理を施すことができる環状部材の熱処理装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1の環状部材の熱処理装置は、鋼製の環状部材を収容する略円筒形状の矯正型を備え、前記環状部材の外周面に接する前記矯正型の内周面で変形を抑制しながら前記環状部材に熱処理を施す熱処理装置において、前記矯正型は、円板状又は環状の中心部材と、前記中心部材の外周面に沿って周方向に並べられた複数の放射状部材と、で構成されるとともに、前記放射状部材は、前記環状部材が載置される平板部と、該平板部の径方向外端から垂直に立設され前記環状部材の外周面に接する壁部と、で構成されて、略L字状をなしており、前記矯正型は全体として略円筒形状をなしていることを特徴とする。
また、本発明に係る請求項2の環状部材の熱処理装置は、請求項1に記載の環状部材の熱処理装置において、前記中心部材が異なる直径のものに交換可能となっていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項3の環状部材の熱処理装置は、請求項1又は請求項2に記載の環状部材の熱処理装置において、前記放射状部材の個数が6個以上であることを特徴とする。
本発明の環状部材の熱処理装置は、種々の大きさの環状部材に容易に対応可能であり、変形を十分に抑制しつつ熱処理を施すことができる。
本発明に係る環状部材の熱処理装置の実施の形態を、図1の平面図及び図2の縦断面図を参照しながら詳細に説明する。
まず、焼入れ等の熱処理が施される環状部材1について説明する。この環状部材1はSUJ2等の鋼製であり、転がり軸受の軌道輪(内輪又は外輪)として使用されるものである。
次に、環状部材1に熱処理を施す際に使用する熱処理装置について説明する。この熱処理装置は略円筒形状の矯正型10を備えており、熱処理は矯正型10内に環状部材1を収容した状態で行う。この矯正型10は、円板状又は環状の中心部材12と、中心部材12の外周面12aに沿って周方向に略等間隔で並べられた複数(図1においては12個)の放射状部材14と、で構成されている。
放射状部材14は、環状部材1が載置される略矩形の平板部14aと、平板部14aの一端から垂直に立設され環状部材1の外周面に接する壁部14bと、で構成され、略L字状をなしている。放射状部材14は、平板部14aの他端が中心部材12の外周面12aに接し、壁部14bが径方向外方に位置するように、中心部材12の外周面12aの周りに放射状に並べられているので、隣接する放射状部材14の間には隙間があるものの矯正型10は全体として略円筒形状をなしており、複数の壁部14bの径方向内側の壁面によって環状部材1の包括線が形成されている。この包括線は、真円度が100μm以下となるように調整することが好ましく、50μm以下となるように調整することがより好ましい。
また、中心部材12の大きさは、環状部材1の矯正が適切に行われるような大きさの包括線が形成されるように、環状部材1の大きさに応じて適宜設定される。
このような矯正型10内に環状部材1を収容し(環状部材1は平板部14aの上に載置され、外周面が壁部14bの径方向内側の壁面に接している)、矯正型10の径方向外方に設置された押圧手段(例えば油圧シリンダーやエアシリンダー)により放射状部材14を中心部材12に向けて径方向内方に押し付けながら、熱処理を行う。そうすると、環状部材1の外周面に前記壁面(矯正型10の内周面に相当する)が接した状態で熱処理が行われるため、前記壁面により環状部材1の外周面が拘束され、環状部材1の熱処理変形が抑制される。その結果、熱処理後の環状部材1は、真円度が高いことに加えて、外形寸法の変化が少なく、そりも小さい。
放射状部材14は径方向内方に押し付けられているが、平板部14aが中心部材12の外周面12aに接しているので、放射状部材14の位置は中心部材12によって固定されている。よって、この押し付け力は、熱処理時の環状部材1の膨張力以上であれば十分であり、押し付け力の大きさを調整する必要はない。そのため、押圧手段は簡易なもので十分である。
熱処理終了後は、前記押し付け力を解除すれば環状部材1の膨張力により放射状部材14が径方向外方に押され移動するので、従来の一体型の矯正型(例えば特許文献1に開示のもの)で熱処理した場合とは異なり、環状部材1を矯正型10から取り出す押出し力が不要である。
異なる大きさの環状部材1に熱処理を施す際には、中心部材12を交換するだけでよい。すなわち、環状部材1の矯正が適切に行われるような大きさの包括線が形成されるように、環状部材1の大きさに応じて適切な大きさの中心部材12を用いればよい。図1,2の場合よりも大径な環状部材に好適な矯正型10の例を、図3,4に示す。
種々の直径の中心部材12のみを用意すればよく、環状部材1の大きさに応じて多種の矯正型を用意する必要がないので、矯正型の製造に要する費用を最小限に抑えることができる。また、環状部材1の大きさが変更になった際の矯正型10の変更も短時間で行うことができるため、少量多品種の環状部材を生産する場合に熱処理の稼働率が低下するということがない。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、隣接する放射状部材14の間には隙間があったが、隙間が生じないように(接するように)放射状部材14の数や形状を調整してもよい。また、中心部材12の形状は、円柱状又は円筒状でもよい。さらに、中心部材12の外周面12aは、放射状部材14の押し付け力を受けやすくするため、中心部材12の底面や放射状部材14の平板部14aに対して垂直な面であることが好ましい。さらに、前述のような押圧手段は用いずに、放射状部材14を中心部材12に接した状態で固定してもよい。
〔実施例〕
上記本実施形態とほぼ同様の構成の矯正型を用いてSUJ2製の環状部材に焼入れを施し、深溝玉軸受の外輪を製造した。焼入れの条件は、840℃で30分間保持した後に60℃の焼入れ油で冷却するというものである。そして、焼入れ後の外径の真円度(最大径と最小径の差)を測定した。また、比較例として、従来の一体型の矯正型を用いて焼入れを施した場合と、矯正型を用いずに焼入れを施した場合についても真円度を測定した。
環状部材は、呼び番号6230の深溝玉軸受の外輪の素材である外径270mmのものと、呼び番号6211の深溝玉軸受の外輪の素材である外径100mmのものの2種類を用意して、それぞれについて熱処理及び真円度の測定を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009197313
2種類の環状部材いずれの場合も、本実施形態の矯正型を用いた方が矯正型を用いなかった場合よりも真円度が良好であった。そして、放射状部材の個数が6個以上であると、真円度が100μm以下となった。
本発明に係る環状部材の熱処理装置の構造を示す平面図である。 図1の熱処理装置の縦断面図である。 図1の熱処理装置の変形例を示す平面図である。 図3の熱処理装置の縦断面図である。
符号の説明
1 環状部材
10 矯正型
12 中心部材
12a 外周面
14 放射状部材
14a 平板部
14b 壁部

Claims (3)

  1. 鋼製の環状部材を収容する略円筒形状の矯正型を備え、前記環状部材の外周面に接する前記矯正型の内周面で変形を抑制しながら前記環状部材に熱処理を施す熱処理装置において、
    前記矯正型は、円板状又は環状の中心部材と、前記中心部材の外周面に沿って周方向に並べられた複数の放射状部材と、で構成されるとともに、前記放射状部材は、前記環状部材が載置される平板部と、該平板部の径方向外端から垂直に立設され前記環状部材の外周面に接する壁部と、で構成されて、略L字状をなしており、前記矯正型は全体として略円筒形状をなしていることを特徴とする環状部材の熱処理装置。
  2. 前記中心部材が異なる直径のものに交換可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の環状部材の熱処理装置。
  3. 前記放射状部材の個数が6個以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の環状部材の熱処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101499775B1 (ko) * 2013-12-23 2015-03-06 주식회사 포스코 소둔로용 전기강판 코일 지지장치
CN104404231A (zh) * 2014-11-15 2015-03-11 马钢(集团)控股有限公司 一种环形件热处理用工装

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