JP2009195840A - 塗装乾燥炉及び塗装乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物に適する塗装乾燥炉および塗装乾燥方法を提供する。
【解決手段】
乾燥炉11は下流側上部に設けられた気流吹き出し口14と、上流側上部に設けられた気流吸い込み口15とを有し、乾燥炉11にべーパーウォッシュの生じやすい被乾燥物Wが搬入されたときには、車種感知装置31により感知し、気流吹き出し口14と気流吸い込み口15との間で、気流を循環させることによりベーパーウォッシュを生じにくくさせる。
【選択図】 図1
【解決手段】
乾燥炉11は下流側上部に設けられた気流吹き出し口14と、上流側上部に設けられた気流吸い込み口15とを有し、乾燥炉11にべーパーウォッシュの生じやすい被乾燥物Wが搬入されたときには、車種感知装置31により感知し、気流吹き出し口14と気流吸い込み口15との間で、気流を循環させることによりベーパーウォッシュを生じにくくさせる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、塗装乾燥炉及び塗装乾燥方法に係る。詳細には、塗装乾燥上塗り工程の乾燥及び塗装乾燥上塗り工程の乾燥方法において、被乾燥物の温度が上がり難い部位は、乾燥炉に入ってもあるいは乾燥工程でも、一時期周囲よりも温度が低いため、揮発した溶剤が結露するいわゆる、ベーパーウオッシュが発生することがあるが、この発明はベーパーウオッシュを解決可能な塗装乾燥炉及び塗装乾燥方法に係る。
被乾燥物が自動車ボデーの場合の、ベーパーウオッシュ発生は、
a バックドアがあり、かつバックドアのヒンジがボデー上部にある自動車ボデー
b 設計上バックドアヒンジに溶剤蒸気が滞留しやすい構造の自動車ボデー
の場合に生じやすい。
a バックドアがあり、かつバックドアのヒンジがボデー上部にある自動車ボデー
b 設計上バックドアヒンジに溶剤蒸気が滞留しやすい構造の自動車ボデー
の場合に生じやすい。
従来の乾燥炉乃至乾燥方法では、従来の乾燥炉101内の中央断面図をあらわす図4に図示されるように、塗装上塗り工程に設置された乾燥炉101内で熱風気流により溶剤を蒸発させていた。102は乾燥炉搬入口、103は乾燥炉搬出口である。被乾燥物である自動車ボデー104は、乾燥炉搬入口102から乾燥炉101内に搬入され、乾燥炉搬出口103から搬出される。乾燥炉101は、従来の乾燥炉101内の暗赤部分の断面図をあらわす図5および同じく従来の炉内の対流ゾーンの断面図をあらわす図6に図示するように、乾燥炉101の内側面下部に設けられた吹き出し口110から熱風気流を天井面方向に、自動車ボデー104側面に沿って吹き出す。そして、塗装上塗り工程で塗装された自動車ボデー104は乾燥炉101内で乾燥される。
吹き出し口110からは、熱風気流が例えば0,1m/sで吹きつけられる。熱風気流は、乾燥炉搬入口102付近では乾燥炉101上部に設けられる排気フード105に吸い上げられて循環する。
吹き出し口110からは、熱風気流が例えば0,1m/sで吹きつけられる。熱風気流は、乾燥炉搬入口102付近では乾燥炉101上部に設けられる排気フード105に吸い上げられて循環する。
そのため、従来の乾燥炉101に導入された被乾燥物である自動車ボデー104は、図5および図6に図示するように、自動車ボデー104の側面に吹付けられる熱風気流を断面方向すなわち自動車ボデー104の上下方向側面に沿って受けることになり、乾燥される。
自動車ボデー104には、前後方向には気流を与えていなかった。
自動車ボデー104には、前後方向には気流を与えていなかった。
そのため、従来の塗装工程搬送中の自動車ボデー104の正面図をあらわす図7、図7のバックドアヒンジ部108の一部拡大断面図をあらわす図8に図示される従来例では、揮発した溶剤109は、熱風気流106に吹き飛ばされることが無く、結露して自動車ボデー104のルーフ面107を流れ、バックドアヒンジ部108に流れ込むことになる。
揮発したばかりの溶剤はルーフ面107沿いをゆっくりと通過し、バックドアヒンジ部108へと進入する。乾燥炉101に入った直後、バックドアヒンジ部108のヒンジは、板厚のため、温度が上がりにくいので、周囲より温度が低く、揮発した溶剤が、ここで結露する。
したがって、従来例では、積極的に自動車ボデー104の前後方向に気流を発生させていないので、バックドアヒンジ108付近に溶剤の滞留を防ぐ気流を与えることは困難となる問題点を有した。
揮発したばかりの溶剤はルーフ面107沿いをゆっくりと通過し、バックドアヒンジ部108へと進入する。乾燥炉101に入った直後、バックドアヒンジ部108のヒンジは、板厚のため、温度が上がりにくいので、周囲より温度が低く、揮発した溶剤が、ここで結露する。
したがって、従来例では、積極的に自動車ボデー104の前後方向に気流を発生させていないので、バックドアヒンジ108付近に溶剤の滞留を防ぐ気流を与えることは困難となる問題点を有した。
そのため、従来は、ベーパーウオッシュ対策としては以下の技術が提案されていた。
a 塗料希釈シンナーの速乾化
b プライマー塗布による塗膜脱落の防止
c エアーブローによる雰囲気の移動
a 塗料希釈シンナーの速乾化
b プライマー塗布による塗膜脱落の防止
c エアーブローによる雰囲気の移動
しかし何れの技術も、効果が少なく、逆にゴミの舞い上がり等他の不具合を生じていたため、一般的には、ベーパーウオッシュ発生部分を後の工程で補修し、見かけを修正したため、画期的な対策が求められていた。
そこで、図4に図示される従来の自動車ボデー104側面上下方向への気流作成装置に加えて、自動車ボデー104前後方向へ吹き出す熱風を上下方向全幅にわたって発生させる前後方向熱風気流発生装置を追加した改善乾燥炉111を提案した。
図9に、改善乾燥炉111の中央断面図を図示する。
117は乾燥炉搬入口、118は乾燥炉搬出口、119は排気フードである。熱風気流は、図4同様、改善乾燥炉111側面に設けられた吹き出し口110から天井面方向に、自動車ボデー104側面に沿って吹き出され乾燥される。
図9に、改善乾燥炉111の中央断面図を図示する。
117は乾燥炉搬入口、118は乾燥炉搬出口、119は排気フードである。熱風気流は、図4同様、改善乾燥炉111側面に設けられた吹き出し口110から天井面方向に、自動車ボデー104側面に沿って吹き出され乾燥される。
改善乾燥炉111では、乾燥炉111側面に設けられた吹き出し口110以外に、吹き出し口112が設けられる。吹き出し口112は、乾燥炉111の下流側側面上下幅略全幅にわたって設けられ、熱風気流を被乾燥物である自動車ボデー104正面の上下方向全体にわたって吹き出す。113は、吸い込み口であり、吹き出し口112の上流側の乾燥炉111側面上下方向略全幅にわたって設けられる。
吸い込み口113では、吹き出し口112及び、従来の気流作成装置から吹き出される熱風気流を吸い込む。114は循環ファン、115は熱交換機、116はフィルターである。120は、バーナーであり、熱交換機115に熱を供給し循環気体を加熱する。熱風気流は、循環ファン114の回転駆動により、吹き出し口112と吸い込み口113との間を、循環ファン114、熱交換機115、フィルター116を経て循環する。気流は、2m/sで吹き出される。
吸い込み口113では、吹き出し口112及び、従来の気流作成装置から吹き出される熱風気流を吸い込む。114は循環ファン、115は熱交換機、116はフィルターである。120は、バーナーであり、熱交換機115に熱を供給し循環気体を加熱する。熱風気流は、循環ファン114の回転駆動により、吹き出し口112と吸い込み口113との間を、循環ファン114、熱交換機115、フィルター116を経て循環する。気流は、2m/sで吹き出される。
しかしながら、図9に図示される改善乾燥炉111では、自動車ボデー104前後方向の気流はを、吸い込み口113では吸い込みきれず、吸い込み口113の上流側に位置するセッティング部に熱が漏れて、セッティング部116に移動してきた自動車ボデー104に熱ロス、ヤニ垂れの不具合を生ずる問題点を有した。
この発明は、
乾燥炉の被乾燥物がベーパーウオッシュを発生し易い箇所に限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向の気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法、
を提供する。
乾燥炉の被乾燥物がベーパーウオッシュを発生し易い箇所に限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向の気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法、
を提供する。
更に、この発明は、
乾燥炉の上部のみに限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向の気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法、
を提供する。
乾燥炉の上部のみに限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向の気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法、
を提供する。
更に、この発明は、
上流側から被乾燥物が導入され、下流側から被乾燥物が搬出される乾燥炉において、
乾燥炉の下流側上部に設けられた気流吹き出し口と、乾燥炉の上流側上部に設けられた気流吸い込み口とを有し、気流吹き出し口と気流吸い込み口との間で、気流を循環させることを特徴とする塗装乾燥炉、
を提供する。
上流側から被乾燥物が導入され、下流側から被乾燥物が搬出される乾燥炉において、
乾燥炉の下流側上部に設けられた気流吹き出し口と、乾燥炉の上流側上部に設けられた気流吸い込み口とを有し、気流吹き出し口と気流吸い込み口との間で、気流を循環させることを特徴とする塗装乾燥炉、
を提供する。
更に、この発明は、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物および、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物を乾燥する乾燥方法において、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物が乾燥炉で作業されるときは、乾燥炉の上部のみに限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向の気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法、
を提供する。
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物および、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物を乾燥する乾燥方法において、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物が乾燥炉で作業されるときは、乾燥炉の上部のみに限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向の気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法、
を提供する。
更に、この発明は、
上流側から被乾燥物が導入され、下流側から被乾燥物が搬出され、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物と、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物が搬入される乾燥炉において、
乾燥炉の下流側上部に設けられた気流吹き出し口と、乾燥炉の上流側上部に設けられた気流吸い込み口とを有し、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物が乾燥炉で作業されるときは、気流吹き出し口と気流吸い込み口との間で、気流を循環させることを特徴とする塗装乾燥炉、
を提供する。
上流側から被乾燥物が導入され、下流側から被乾燥物が搬出され、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物と、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物が搬入される乾燥炉において、
乾燥炉の下流側上部に設けられた気流吹き出し口と、乾燥炉の上流側上部に設けられた気流吸い込み口とを有し、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物が乾燥炉で作業されるときは、気流吹き出し口と気流吸い込み口との間で、気流を循環させることを特徴とする塗装乾燥炉、
を提供する。
この発明によれば、ベーパーウオッシュを生じやすい被乾燥物、特に、自動車ボデーの乾燥において、ベーパーウオッシュの発生を解決可能な塗装乾燥炉及び塗装乾燥方法を提供する。
乾燥炉11は、塗装上塗り工程に設置される。乾燥炉11には上塗り工程で塗装され未乾燥の被乾燥物Wが上流側に設けられる乾燥炉搬入口12から搬入される。ついで、被乾燥物Wは、乾燥炉11内で塗料が乾燥され、乾燥炉11の下流側に設けられる乾燥炉搬出口13から搬出される。
乾燥炉11には、ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wと、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wが搬入される。ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wと、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wの乾燥炉11への搬入順は規則的である場合も、不規則である場合もある。
乾燥炉11には、ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wと、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wが搬入される。ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wと、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wの乾燥炉11への搬入順は規則的である場合も、不規則である場合もある。
乾燥炉11には、乾燥炉11の下流側上部、即ち天井面に気流吹き出し口14が設けられる。同様に乾燥炉11には、乾燥炉11上流側の上部、即ち天井面に気流吸い込み口15が設けられる。
また乾燥炉11には、従来通り、乾燥炉11の内側面下部に吹き出し口16が設けられる。この吹き出し口16からは、天井方向すなわち被乾燥物Wの断面方向への気流の導入が可能である。
車種感知装置31がベーパーウオッシュの生じにくい被乾燥物Wが乾燥炉11で作業されることを感知したときには、従来通り、乾燥炉11の内側面下部に設けられた吹き出し口16から天井方向すなわち乾燥炉11を通過する被乾燥物Wの断面方向へ被乾燥物Wの側面に沿って、0.1m/sで気流を吹き出させる。これによりベーパーウオッシュの生じにくい被乾燥物Wは乾燥される。
また乾燥炉11には、従来通り、乾燥炉11の内側面下部に吹き出し口16が設けられる。この吹き出し口16からは、天井方向すなわち被乾燥物Wの断面方向への気流の導入が可能である。
車種感知装置31がベーパーウオッシュの生じにくい被乾燥物Wが乾燥炉11で作業されることを感知したときには、従来通り、乾燥炉11の内側面下部に設けられた吹き出し口16から天井方向すなわち乾燥炉11を通過する被乾燥物Wの断面方向へ被乾燥物Wの側面に沿って、0.1m/sで気流を吹き出させる。これによりベーパーウオッシュの生じにくい被乾燥物Wは乾燥される。
車種感知装置31がベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wが乾燥炉11で作業されることを感知したときには、気流吹き出し口14と気流吸い込み口15との間で、気流を循環させる。気流は、17.5m/s以上で、乾燥炉11の上部である天井面付近を移動させベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wを乾燥させる。
この発明の実施例の第1使用状態の中央断面説明図をあらわす図1、同第2使用状態の中央断面説明図をあらわす図2、この発明の実施例による被乾燥物である自動車ボデーのバックドアヒンジ部の一部拡大断面説明図をあらわす図3に従って説明する。
11は、乾燥炉である。12は乾燥炉11の上流側に設けられる乾燥炉搬入口、13は乾燥炉11の下流側に設けられる乾燥炉搬出口である。
11は、乾燥炉である。12は乾燥炉11の上流側に設けられる乾燥炉搬入口、13は乾燥炉11の下流側に設けられる乾燥炉搬出口である。
14は、気流吹き出し口である。気流吹き出し口14は、乾燥炉11の下流側の上部、即ち天井面付近に設けられる。乾燥炉11の上流側の上部、即ち天井面付近には、気流吸い込み口15が設けられる。気流吹き出し口14および気流吸い込み口15は、乾燥炉11の被乾燥物W搬送方向と逆方向に気流を発生可能に搬送方向前後の側面に天井面幅方向にわたって設けるが、天井面に直に設けて同様に前後方向へ気流を発生可能に設置しても良い。天井面幅方向にわたって設けた場合は、より効率よく、被乾燥物Wに乾燥を加えることが可能である。
乾燥炉11には、従来例同様、乾燥炉11の内側面下部に吹き出し口16が設けられ、吹き出し口16から天井方向すなわち上下方向に被乾燥物Wの側面を沿うように気流を発生させることが可能である。勿論、発生された上下方向の気流は、一部が被乾燥物Wの側面に沿って外側を上方へ移動し、他は被乾燥物W内部を上下方向へ移動する。
乾燥炉11には、従来例同様、乾燥炉11の内側面下部に吹き出し口16が設けられ、吹き出し口16から天井方向すなわち上下方向に被乾燥物Wの側面を沿うように気流を発生させることが可能である。勿論、発生された上下方向の気流は、一部が被乾燥物Wの側面に沿って外側を上方へ移動し、他は被乾燥物W内部を上下方向へ移動する。
21は循環ファン、22は循環ファン制御装置である。循環ファン制御装置22は、入力される情報に基づき、循環ファン21の駆動を制御する。
23は熱交換機、24はバーナーである。バーナー24は、熱交換機23に熱を供給する。25は、フィルターである。26は、排気フードである。
循環ファン21の回転駆動により発生される熱風は、熱交換機23、フィルター25を経て吹き出し口14から吹き出され、乾燥炉11の天井面付近を被乾燥物Wの搬送方向と逆方向への気流となって吸い込み口15から吸い込まれ再び循環ファン21へと戻る気流循環を行う。
この実施例では、ベーパーウオッシュが発生しやすい自動車ボデーである被乾燥物Wは、予め行ったシミュレーションや実車トライによって、乾燥させる際の最適気流速度を求めた結果17.5m/sであることが解っているので、循環ファン21が17.5m/sの気流を発生させている。尚、特に記載していないが、循環させる気流の速度および温度は、循環ファン制御装置22によって被乾燥物W毎に自動的に設定可能であり、循環ファン21を制御することで適宜気流速度を発生すれば良く、このような循環ファン21の制御は既に行われている技術であり特に説明しない。
23は熱交換機、24はバーナーである。バーナー24は、熱交換機23に熱を供給する。25は、フィルターである。26は、排気フードである。
循環ファン21の回転駆動により発生される熱風は、熱交換機23、フィルター25を経て吹き出し口14から吹き出され、乾燥炉11の天井面付近を被乾燥物Wの搬送方向と逆方向への気流となって吸い込み口15から吸い込まれ再び循環ファン21へと戻る気流循環を行う。
この実施例では、ベーパーウオッシュが発生しやすい自動車ボデーである被乾燥物Wは、予め行ったシミュレーションや実車トライによって、乾燥させる際の最適気流速度を求めた結果17.5m/sであることが解っているので、循環ファン21が17.5m/sの気流を発生させている。尚、特に記載していないが、循環させる気流の速度および温度は、循環ファン制御装置22によって被乾燥物W毎に自動的に設定可能であり、循環ファン21を制御することで適宜気流速度を発生すれば良く、このような循環ファン21の制御は既に行われている技術であり特に説明しない。
31は、車種感知装置である。車種感知装置31では、乾燥炉11に搬送される被乾燥物である自動車ボデーの車種を感知する。
車種情報は、循環ファン制御装置22に伝送される。
乾燥炉11に搬入される車種があらかじめ決められている場合は、循環ファン制御装置22には乾燥炉11に搬入される車種が搬送順毎に車種情報としてあらかじめ伝送され、車種感知装置31は車種を特定するのではなく搬送されてきたことだけを感知すれば足りる。
車種情報は、循環ファン制御装置22に伝送される。
乾燥炉11に搬入される車種があらかじめ決められている場合は、循環ファン制御装置22には乾燥炉11に搬入される車種が搬送順毎に車種情報としてあらかじめ伝送され、車種感知装置31は車種を特定するのではなく搬送されてきたことだけを感知すれば足りる。
上塗り工程で塗装された未乾燥の被乾燥物Wが搬入され、被乾燥物Wは、乾燥炉11内を所定速度で搬送され、搬送の途中で塗装を乾燥される。そして、乾燥炉搬出口13に到達する時には既に乾燥が完了されており、被乾燥物Wは乾燥炉搬出校13から搬出される。乾燥炉11では、ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wと、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wが搬入され乾燥される。例えば、ベーパーウオッシュを生じやすい被乾燥物Wとしては、
a バックドアがあり、かつバックドアのヒンジがボデー上部にある自動車ボデー
b 設計上バックドアヒンジに溶剤蒸気が滞留しやすい構造の自動車ボデー
等の自動車ボデーである。
ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wとしては、それ以外の自動車ボデーが該当する。
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wと、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wは、これらが乾燥炉11へ規則的な順番で搬入される場合も、不規則な順番で搬入される場合もある。
a バックドアがあり、かつバックドアのヒンジがボデー上部にある自動車ボデー
b 設計上バックドアヒンジに溶剤蒸気が滞留しやすい構造の自動車ボデー
等の自動車ボデーである。
ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wとしては、それ以外の自動車ボデーが該当する。
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wと、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物Wは、これらが乾燥炉11へ規則的な順番で搬入される場合も、不規則な順番で搬入される場合もある。
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wである自動車ボデーが乾燥炉11に搬入されることを車種感知装置31で感知したときは、その旨が循環ファン制御装置22に伝送される。
乾燥炉11に搬入される車種の順番があらかじめ決められている場合は、その旨の情報があらかじめ循環ファン制御装置22に伝送される。
乾燥炉11に搬入される車種の順番があらかじめ決められている場合は、その旨の情報があらかじめ循環ファン制御装置22に伝送される。
乾燥炉11に搬入される車種が、ベーパーウオッシュの生じにくい被乾燥物Wであるとき、即ち、ベーパーウオッシュの生じにくい被乾燥物Wが乾燥炉11で作業されることを感知したときは、図1に図示されるように、従来通り、乾燥炉11の内側面下部に設けられた吹き出し口16から、天井方向すなわち乾燥炉11を通過する被乾燥物Wの断面方向へ0.1m/sで、気流を導入し、被乾燥物側面に沿って吹き出され被乾燥物Wは乾燥される。尚、特に記載しないが従来通りこの気流速度も適宜設定されており車種毎に制御される。
乾燥炉11に搬入される車種が、ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wであるときは、気流吹き出し口14と気流吸い込み口15との間で、気流を循環する。気流は、予め車種毎にシミュレーションや実車トライによって適宜定められており、この実施例では17.5m/s以上で、乾燥炉11天井面付近の上部を移動させる。すなわち、乾燥炉11の上部のみに限定した適宜風量となる乾燥炉11を通過する被乾燥物Wの前後方向の気流を作る。尚、ベーパーウオッシュが発生しやすい被乾燥物Wを乾燥炉11で乾燥させるときには、吹き出し口16からも熱風を吹き出させ、前後方向の気流と合わせて乾燥させても良く、吹き出し口16からは熱風を吹き出させずに前後方向の気流のみにより乾燥させても良く、適宜選択し制御すれば足りる。
図3において、41は、ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wである自動車ボデーのルーフ面、42はバックドアヒンジ部である。
この実施例では熱風気流51は、乾燥炉11の上方のみに自動車ボデーW搬送方向と逆方向に発生するので(勿論、吹き出し口16からの気流があっても良い。)、図3に図示されるように、熱風気流51は、ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wである自動車ボデーのバックドアヒンジ部42下側より吹き上げられ、揮発した溶剤52を含む雰囲気が、バックドアヒンジ部42に入り込み、結露してベーパーウオッシュを生ずるのを避けることが可能となる。
この実施例では熱風気流51は、乾燥炉11の上方のみに自動車ボデーW搬送方向と逆方向に発生するので(勿論、吹き出し口16からの気流があっても良い。)、図3に図示されるように、熱風気流51は、ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wである自動車ボデーのバックドアヒンジ部42下側より吹き上げられ、揮発した溶剤52を含む雰囲気が、バックドアヒンジ部42に入り込み、結露してベーパーウオッシュを生ずるのを避けることが可能となる。
したがって、この発明では、ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物に適する乾燥炉の乾燥方法に適用可能である。ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物Wと、ベーパーウオッシュの生じにくい被乾燥物Wとで、適する乾燥が可能である。
11 乾燥炉
14 気流吹き出し口
15 気流吸い込み口
W 被乾燥物
14 気流吹き出し口
15 気流吸い込み口
W 被乾燥物
Claims (5)
- 乾燥炉の被乾燥物がベーパーウオッシュを発生し易い箇所に限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向に気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法。 - 乾燥炉の上部のみに限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向に気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法。 - 上流側から被乾燥物が導入され、下流側から被乾燥物が搬出される乾燥炉において、
乾燥炉の下流側上部に設けられた気流吹き出し口と、乾燥炉の上流側上部に設けられた気流吸い込み口とを有し、気流吹き出し口と気流吸い込み口との間で、気流を循環させることを特徴とする塗装乾燥炉。 - ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物および、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物を乾燥する乾燥方法において、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物が乾燥炉で作業されるときは、乾燥炉の上部のみに限定した、
乾燥炉を通過する被乾燥物の前後方向の気流を発生させることが可能なことを特徴とする塗装乾燥方法。 - 上流側から被乾燥物が導入され、下流側から被乾燥物が搬出され、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物と、ベーパーウオッシュを生じにくい被乾燥物が搬入される乾燥炉において、
乾燥炉の下流側上部に設けられた気流吹き出し口と、乾燥炉の上流側上部に設けられた気流吸い込み口とを有し、
ベーパーウオッシュの生じやすい被乾燥物が乾燥炉で作業されるときは、気流吹き出し口と気流吸い込み口との間で、気流を循環させることを特徴とする塗装乾燥炉。
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