JP2009194165A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009194165A
JP2009194165A JP2008033467A JP2008033467A JP2009194165A JP 2009194165 A JP2009194165 A JP 2009194165A JP 2008033467 A JP2008033467 A JP 2008033467A JP 2008033467 A JP2008033467 A JP 2008033467A JP 2009194165 A JP2009194165 A JP 2009194165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductivity type
region
concentration
type region
high concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008033467A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5412730B2 (ja
Inventor
Misako Honaga
美紗子 穂永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2008033467A priority Critical patent/JP5412730B2/ja
Publication of JP2009194165A publication Critical patent/JP2009194165A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5412730B2 publication Critical patent/JP5412730B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】製造が容易で、かつ従来に比べて高い耐圧を実現することが可能な半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】MOSFET1は、nSiC基板10と、nSiC層20と、一対のpウェル21と、nソース領域22と、ソースコンタクト電極80と、一対のpウェル21内のそれぞれにおいて、nソース領域22とnSiC基板10との間の領域からソースコンタクト電極80に接する位置にまで延在するように形成され、pウェル21よりも高濃度のp型不純物を含むp領域23とを備えている。一対のpウェル21のうち、一方のpウェル21内に形成されたnソース領域22と他方のpウェル21内に形成されたnソース領域22との距離Lは、一方のpウェル21内に形成されたp領域23と他方のpウェル21内に形成されたp領域23との距離Lよりも小さくなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、より特定的には、高い耐圧を実現することが可能な半導体装置およびその製造方法に関する。
近年、電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor;FET)などの半導体装置が使用される装置の高性能化に伴い、半導体装置に対しては動作の高速化、低損失化だけでなく、特性の安定化、信頼性の向上などが求められている。これに対し、半導体装置の特性の安定化に関しては様々な検討がなされ、種々の方策が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
特開2000−200907号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された半導体装置を含め、従来の半導体装置においては、たとえば隣接する半導体領域から多数キャリアが完全に欠乏するほどの電圧が印加された場合に、当該半導体領域間に意図しない電流が流れる現象(パンチスルー現象)が発生するおそれがあり、耐圧が十分でないという問題があった。また、従来の半導体装置において耐圧を向上させる構造を追加した場合、当該構造の形成位置を厳密に制御する必要があるため、その製造が困難になるという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、製造が容易で、かつ従来に比べて高い耐圧を実現することが可能な半導体装置およびその製造方法を提供することである。
本発明に従った半導体装置は、基板と、基板上に形成された第1導電型の半導体層と、第1導電型とは異なる第2導電型の一対の第2導電型領域と、半導体層よりも高濃度の第1導電型の不純物を含む高濃度第1導電型領域と、電極と、第2導電型領域よりも高濃度の第2導電型の不純物を含む高濃度第2導電型領域とを備えている。第2導電型領域は、半導体層において、基板側の主面である第1の主面とは反対側の主面である第2の主面を含むように形成される。高濃度第1導電型領域は、一対の第2導電型領域内のそれぞれに第2の主面を含むように形成される。電極は、高濃度第1導電型領域に接するように形成される。高濃度第2導電型領域は、一対の第2導電型領域内のそれぞれにおいて、高濃度第1導電型領域と基板との間の領域から電極に接する位置にまで延在するように形成される。そして、一対の第2導電型領域のうち、一方の第2導電型領域内に形成された高濃度第1導電型領域と他方の第2導電型領域内に形成された高濃度第1導電型領域との距離は、一方の第2導電型領域内に形成された高濃度第2導電型領域と他方の第2導電型領域内に形成された高濃度第2導電型領域との距離よりも小さくなっている。
本発明の半導体装置においては、一対の第2導電型領域内のそれぞれにおいて、高濃度第1導電型領域と基板との間の領域から電極に接する位置にまで延在するように高濃度第2導電型領域が形成されている。そのため、第2導電型領域の電位固定能力が向上し、パンチスルー現象の発生が抑制されるため、半導体装置の耐圧を向上させることができる。さらに、一対の第2導電型領域内のそれぞれに形成された高濃度第1導電型領域同士の距離が、高濃度第2導電型領域同士の距離に比べて小さくなっている。そのため、高濃度第2導電型領域が所望の形成位置とは多少異なった位置に形成された場合でも、電流の経路として利用可能な高濃度第1導電型領域同士の間の領域に高濃度第2導電型領域が重なって抵抗が上昇するおそれが抑制される。その結果、上記高濃度第2導電型領域を形成することによる不良品の発生リスクの上昇を抑制することができる。以上のように、本発明の半導体装置によれば、製造が容易で、かつ従来に比べて高い耐圧を実現することが可能な半導体装置を提供することができる。
上記半導体装置において好ましくは、高濃度第2導電型領域の第2導電型の不純物濃度は、第2導電型領域の第2導電型の不純物濃度よりも高濃度第1導電型領域の第1導電型の不純物濃度に近くなっている。
高濃度第1導電型領域の不純物濃度に近い、高い不純物濃度を有する高濃度第2導電型領域を形成することにより、高濃度第1導電型領域に向けて空乏層が延びることがさらに抑制される。その結果、半導体装置の耐圧を一層向上させることができる。
上記半導体装置において好ましくは、高濃度第2導電型領域は、第2導電型領域における、高濃度第1導電型領域の基板に対向する面に沿った領域である底面側の領域から、一対の第2導電型領域のうち一方の第2導電型領域に形成された高濃度第1導電型領域から見て他方の第2導電型領域に形成された高濃度第1導電型領域に対向する面とは反対側の高濃度第1導電型領域の面に沿った領域である側面側の領域にまで延在するように形成されている。そして、高濃度第2導電型領域における第2導電型の不純物の濃度は、当該側面側の領域に比べて底面側の領域において高くなっている。
高濃度第1導電型領域は、上記側面側の領域に比べて、底面側の領域において、半導体装置の耐圧向上により大きく寄与する。一方、半導体装置の製造プロセスにおいて、高濃度第1導電型領域と高濃度第2導電型領域とが重なるように形成される場合、側面側の領域における高濃度第1導電型領域の不純物濃度を高く設定すると、電流の経路として利用可能な高濃度第1導電型領域の機能に影響するおそれがある。これに対し、上記構成によれば、高濃度第2導電型領域における第2導電型の不純物の濃度が、側面側の領域に比べて底面側の領域において高くなっているため、電流の経路としての高濃度第1導電型領域の機能への影響を抑制しつつ、有効に半導体装置の耐圧を向上させることができる。
上記半導体装置において好ましくは、高濃度第2導電型領域は、第2導電型領域における、高濃度第1導電型領域の基板に対向する面に沿った領域である底面側の領域に形成されている。そして、上記電極は、第2導電型領域における、一対の第2導電型領域のうち一方の第2導電型領域に形成された高濃度第1導電型領域から見て他方の第2導電型領域に形成された高濃度第1導電型領域に対向する面とは反対側の高濃度第1導電型領域の面に沿った領域である側面側の領域から、第2の主面上にまで延在するように形成されている。
上記構成においては、半導体装置の耐圧向上に大きく寄与することができる底面側の領域に高濃度第2導電型領域が形成され、側面側の領域から、第2の主面上にまで延在する電極が高濃度第2導電型領域と接触している。そのため、不純物濃度を高く設定した高濃度第2導電型領域と電極とを直接接触させることが可能となるため、高濃度第2導電型領域と電極とのコンタクト状態が向上し、一層半導体装置の耐圧を向上させることができる。
本発明に従った半導体装置の製造方法は、基板を準備する工程と、当該基板上に第1導電型の半導体層を形成する工程と、第1導電型とは異なる第2導電型の一対の第2導電型領域を形成する工程と、第2導電型領域よりも高濃度の第2導電型の不純物を含む高濃度第2導電型領域を形成する工程と、上記半導体層よりも高濃度の第1導電型の不純物を含む高濃度第1導電型領域を形成する工程と、電極を形成する工程とを備えている。第2導電型領域を形成する工程では、半導体層において、基板側の主面である第1の主面とは反対側の主面である第2の主面を含むように、第2導電型領域が形成される。高濃度第2導電型領域を形成する工程では、一対の第2導電型領域のそれぞれに、高濃度第2導電型領域が形成される。高濃度第1導電型領域を形成する工程では、一対の第2導電型領域のそれぞれに、第2の主面を含むとともに、基板との間に高濃度第2導電型領域を挟むように、高濃度第1導電型領域が形成される。電極を形成する工程では、高濃度第1導電型領域に接するとともに、高濃度第2導電型領域に接するように、電極が形成される。
そして、高濃度第2導電型領域を形成する工程および高濃度第1導電型領域を形成する工程では、一対の第2導電型領域のうち、一方の第2導電型領域内の高濃度第1導電型領域と他方の第2導電型領域内の高濃度第1導電型領域との距離が、一方の第2導電型領域内の高濃度第2導電型領域と他方の第2導電型領域内の高濃度第2導電型領域との距離よりも小さくなるように、高濃度第2導電型領域および高濃度第1導電型領域が、一対の第2導電型領域内の両方に形成される。
本発明の半導体装置の製造方法では、一対の第2導電型領域内のそれぞれにおいて、高濃度第1導電型領域と基板との間の領域から電極に接する位置にまで延在するように、高濃度第2導電型領域が形成される。そのため、第2導電型領域の電位固定能力が向上し、パンチスルー現象の発生が抑制されるため、製造される半導体装置の耐圧を向上させることができる。さらに、一対の第2導電型領域内のそれぞれに形成された高濃度第1導電型領域同士の距離が、高濃度第2導電型領域同士の距離に比べて小さくなるように、高濃度第1導電型領域および高濃度第2導電型領域が形成される。そのため、高濃度第2導電型領域が所望の形成位置とは多少異なった位置に形成された場合でも、電流の経路として利用可能な高濃度第1導電型領域同士の間の領域に高濃度第2導電型領域が重なって、抵抗が上昇するおそれが抑制されている。その結果、上記高濃度第2導電型領域を形成することによる不良品の発生リスクの上昇を抑制することが可能となっている。以上のように、本発明の半導体装置の製造方法によれば、従来に比べて高い耐圧を実現することが可能な半導体装置を容易に製造することができる。
上記半導体装置の製造方法において好ましくは、高濃度第2導電型領域の第2導電型の不純物濃度が、第2導電型領域の第2導電型の不純物濃度よりも高濃度第1導電型領域の第1導電型の不純物濃度に近くなるように、第2導電型領域を形成する工程、高濃度第2導電型領域を形成する工程および高濃度第1導電型領域を形成する工程が実施される。
高濃度第1導電型領域の不純物濃度に近い、高い不純物濃度を有する高濃度第2導電型領域を形成することにより、高濃度第1導電型領域に向けて空乏層が延びることがさらに抑制される。その結果、製造される半導体装置の耐圧を一層向上させることができる。
上記半導体装置の製造方法において好ましくは、高濃度第2導電型領域を形成する工程では、高濃度第2導電型領域のうち基板に対向する面を含む領域に他の領域に比べて高濃度の第2導電型の不純物を含む高濃度領域を有するように、高濃度第2導電型領域が形成される。
上記製造プロセスによれば、高濃度第2導電型領域を、第2導電型領域における、高濃度第1導電型領域の基板に対向する面に沿った領域である底面側の領域から、一対の第2導電型領域のうち一方の第2導電型領域に形成された高濃度第1導電型領域から見て他方の第2導電型領域に形成された高濃度第1導電型領域に対向する面とは反対側の高濃度第1導電型領域の面に沿った領域である側面側の領域にまで延在するように、形成することができる。そして、これにより、高濃度第2導電型領域における第2導電型の不純物の濃度は、上記側面側の領域に比べて底面側の領域において高くなる。
上述のように、高濃度第1導電型領域は、側面側の領域に比べて、底面側の領域において、半導体装置の耐圧向上により大きく寄与する。一方、半導体装置の製造プロセスにおいて、高濃度第1導電型領域と高濃度第2導電型領域とが重なるように形成される場合、側面側の領域における高濃度第1導電型領域の不純物濃度を高く設定すると、電流の経路として利用可能な高濃度第1導電型領域の機能に影響するおそれがある。これに対し、上記プロセスによれば、高濃度第2導電型領域における第2導電型の不純物の濃度が、側面側の領域に比べて底面側の領域において高くなっているため、電流の経路としての高濃度第1導電型領域の機能への影響を抑制しつつ、製造される半導体装置の耐圧を有効に向上させることができる。
上記半導体装置の製造方法において好ましくは、高濃度第2導電型領域を形成する工程よりも後であって、電極を形成する工程よりも前に、第2の主面から高濃度第2導電型領域の高濃度領域に到達するように、第2導電型領域に溝を形成する工程をさらに備えている。
上記プロセスにより、高濃度第2導電型領域が、第2導電型領域における、高濃度第1導電型領域の基板に対向する面に沿った領域である底面側の領域に形成される。そして、第2導電型領域に形成された溝の中にまで延在するように上記電極を形成すれば、当該電極は、第2導電型領域における、一対の第2導電型領域のうち一方の第2導電型領域に形成された高濃度第1導電型領域から見て他方の第2導電型領域に形成された高濃度第1導電型領域に対向する面とは反対側の高濃度第1導電型領域の面に沿った領域である側面側の領域から、第2の主面上にまで延在するように形成される。
これにより、半導体装置の耐圧向上に大きく寄与することができる底面側の領域に高濃度第2導電型領域が形成され、側面側の領域から、第2の主面上にまで延在する電極が高濃度第2導電型領域と接触する。そのため、不純物濃度を高く設定した高濃度第2導電型領域の高濃度領域と電極とを直接接触させることが可能となるため、高濃度第2導電型領域と電極とのコンタクト状態が向上し、製造される半導体装置の耐圧を一層向上させることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の半導体装置およびその製造方法によれば、製造が容易で、かつ従来に比べて高い耐圧を実現することが可能な半導体装置およびその製造方法を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態である実施の形態1における半導体装置である酸化膜電界効果トランジスタ(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor;MOSFET)の構成を示す概略断面図である。まず、図1を参照して、実施の形態1におけるMOSFETについて説明する。
図1を参照して、実施の形態1におけるMOSFET1は、ワイドバンドギャップ半導体であるSiC(炭化珪素)からなり、導電型がn型(第1導電型)の基板であるnSiC基板10と、導電型がn型(第1導電型)の半導体層としてのnSiC層20と、導電型がp型(第2導電型)の第2導電型領域としての一対のpウェル21と、導電型がn型(第1導電型)の高濃度第1導電型領域としてのnソース領域22と、導電型がp型(第2導電型)の高濃度第2導電型領域としてのp領域23と、絶縁膜としてのゲート酸化膜30と、ゲート電極40と、一対のソースコンタクト電極80と、ソース電極60と、ドレイン電極70とを備えている。nSiC基板10は、六方晶SiC(4H−SiC)からなり、高濃度のn型不純物(導電型がn型である不純物)を含んでいる。nSiC層20は、nSiC基板10の一方の主面上に形成され、n型不純物を含むことにより導電型がn型となっている。nSiC層20に含まれるn型不純物は、たとえばN(窒素)であり、nSiC基板10に含まれるn型不純物よりも低い濃度で含まれている。
一対のpウェル21は、nSiC層20において、nSiC基板10側の主面である第1の主面20Aとは反対側の主面である第2の主面20Bを含むように互いに分離して形成され、p型不純物(導電型がp型である不純物)を含むことにより、導電型がp型(第2導電型)となっている。pウェル21に含まれるp型不純物は、たとえばアルミニウム(Al)、硼素(B)などであり、nSiC基板10に含まれるn型不純物よりも低い濃度で含まれている。
ソース領域22は、第2の主面20Bを含み、かつpウェル21に取り囲まれるように、一対のpウェル21のそれぞれの内部に形成されている。nソース領域22は、n型不純物、たとえばP、AsなどをnSiC層20に含まれるn型不純物よりも高い濃度で含んでいる。
領域23は、一対のpウェル21内のそれぞれにおいて、nソース領域22とnSiC基板10との間の領域からソースコンタクト電極80に接する位置にまで延在するように形成されている。p領域23は、pウェル21よりも高濃度のp型不純物を含んでいる。
そして、一対のpウェル21のうち、一方のpウェル21内に形成されたnソース領域22と他方のpウェル21内に形成されたnソース領域22との距離Lは、一方のpウェル21内に形成されたp領域23と他方のpウェル21内に形成されたp領域23との距離Lよりも小さくなっている。
さらに、p領域23は、pウェル21における、nソース領域22のnSiC基板10に対向する底面22Aに沿った領域である底面22A側の領域に形成された高濃度領域23Aと、一対のpウェル21のうち一方のpウェル21に形成されたnソース領域22から見て他方のpウェル21に形成されたnソース領域22に対向する面とは反対側の側面22Bに沿った領域である側面22B側の領域に形成された、高濃度領域23Aよりもp型不純物の濃度が低い低濃度領域23Bとを含んでいる。すなわち、p領域23は、pウェル21における底面22A側の領域から側面22B側の領域まで延在するように形成されている。そして、p領域23におけるp型不純物の濃度は、側面22B側の領域に比べて底面22A側の領域において高くなっている。
また、p領域23は、nソース領域22の底面22Aおよび側面22Bに、それぞれ高濃度領域23Aおよび低濃度領域23Bにおいて接触するように配置されている。別の観点から説明すると、nソース領域22とp領域23とは互いにその一部が重なるように形成されており、p領域23からnソース領域22の一部が突出することにより、距離Lよりも距離Lは小さくなっている。
ゲート酸化膜30は、第2の主面20Bに接触し、一方のnソース領域22の上部表面から他方のnソース領域22の上部表面にまで延在するようにnSiC層20の第2の主面20B上に形成され、たとえば二酸化珪素(SiO)からなっている。ゲート電極40は、一方のnソース領域22上から他方のnソース領域22上にまで延在するように、ゲート酸化膜30に接触して配置されている。また、ゲート電極40は、Al、ポリシリコンなどの導電体からなっている。
ソースコンタクト電極80は、一対のnソース領域22上のそれぞれから、ゲート酸化膜30から離れる向きに延在するとともに、第2の主面20Bに接触して配置されている。つまり、ソースコンタクト電極80は、nソース領域22に接するように形成されている。また、ソースコンタクト電極80は、たとえばNiSi(ニッケルシリサイド)など、nソース領域22とオーミックコンタクト可能な材料からなっている。
ソース電極60は、第2の主面20B上において、ソースコンタクト電極80の上に、ソースコンタクト電極80と接触するように形成されている。また、ソース電極60は、Alなどの導電体からなり、ソースコンタクト電極80を介してnソース領域22と電気的に接続されている。
ドレイン電極70は、nSiC基板10においてnSiC層20が形成される側とは反対側の主面に接触して形成されている。このドレイン電極70は、たとえばNiSiなど、nSiC基板10とオーミックコンタクト可能な材料からなっており、nSiC基板10と電気的に接続されている。
すなわち、実施の形態1における半導体装置としてのMOSFET1は、nSiC基板10と、nSiC基板10上に形成された導電型がn型であるnSiC層20と、nSiC層20において、nSiC基板10側の主面である第1の主面20Aとは反対側の主面である第2の主面20Bを含むように形成された導電型がp型であるpウェル21と、一対のpウェル21内のそれぞれに第2の主面20Bを含むように形成され、nSiC層20よりも高濃度のn型不純物を含むnソース領域22と、nソース領域22に接するように形成されたソースコンタクト電極80と、一対のpウェル21内のそれぞれにおいて、nソース領域22とnSiC基板10との間の領域からソースコンタクト電極80に接する位置にまで延在するように形成され、pウェル21よりも高濃度のp型不純物を含むp領域23とを備えている。
そして、一対のpウェル21のうち、一方のpウェル21内に形成されたnソース領域22と他方のpウェル21内に形成されたnソース領域22との距離Lは、一方のpウェル21内に形成されたp領域23と他方のpウェル21内に形成されたp領域23との距離Lよりも小さくなっている。
次に、MOSFET1の動作について説明する。図1を参照して、ゲート電極40の電圧が0Vの状態すなわちオフ状態では、ゲート酸化膜30の直下に位置するpウェル21とnSiC層20との間が逆バイアスとなり、非導通状態となる。一方、ゲート電極40に正の電圧を印加していくと、pウェル21のゲート酸化膜30と接触する付近であるチャネル領域21Aにおいて、反転層が形成される。その結果、nソース領域22とnSiC層20とが電気的に接続され、ソース電極60とドレイン電極70との間に電流が流れる。
ここで、実施の形態1におけるMOSFET1においては、一対のpウェル21内のそれぞれにおいて、nソース領域22とnSiC基板10との間の領域からソースコンタクト電極80に接する位置にまで延在するようにp領域23が形成されている。そのため、pウェル21の電位固定能力が向上し、パンチスルー現象の発生が抑制されるため、MOSFET1の耐圧を向上させることができる。さらに、一対のpウェル21内のそれぞれに形成されたnソース領域22同士の距離Lが、p領域23同士の距離Lに比べて小さくなっている。そのため、p領域23が所望の形成位置とは多少異なった位置に形成された場合でも、電流の経路となるnソース領域22同士の間の領域(チャネル領域21A)にp領域23が重なってMOSFET1のオン抵抗が上昇するおそれが抑制される。その結果、p領域23を形成することによる不良品の発生リスクの上昇を抑制することができる。以上のように、実施の形態1におけるMOSFET1は、製造が容易で、かつ従来に比べて高い耐圧を実現することが可能な半導体装置となっている。
さらに、実施の形態1におけるMOSFET1は、p領域23におけるp型不純物の濃度が、pウェル21内におけるnソース領域22の側面22B側の領域に比べて底面22A側の領域において高くなっているため、電流の経路としてのnソース領域22の機能への影響を抑制しつつ、耐圧が向上したMOSFET1となっている。
また、実施の形態1のMOSFET1においては、p領域23のp型不純物の濃度は、pウェル21のp型不純物の濃度よりもnソース領域22のn型不純物の濃度に近いことが好ましい。
これにより、nソース領域22の不純物濃度に近い、高い不純物濃度を有するp領域23が形成されるため、nソース領域22に向けて空乏層が延びることがさらに抑制される。その結果、MOSFET1の耐圧を一層向上させることができる。
さらに、p領域23におけるp型不純物の濃度は、nソース領域22におけるn型不純物の濃度の1/10以上であることが好ましい。より具体的には、p領域23のうち高濃度領域23Aにおけるp型不純物の濃度は、nソース領域22におけるn型不純物の濃度の1/5以上であることが好ましく、低濃度領域23Bにおけるp型不純物の濃度は、nソース領域22におけるn型不純物の濃度の1/10以上であることが好ましい。これにより、MOSFET1の耐圧をさらに向上させることができる。
一方、p領域23におけるp型不純物の濃度は、nソース領域22におけるn型不純物の濃度よりも低いことが好ましく、1/3以下であることがより好ましい。より具体的には、p領域23のうち高濃度領域23Aにおけるp型不純物の濃度は、nソース領域22におけるn型不純物の濃度の1/3以下であることが好ましく、低濃度領域23Bにおけるp型不純物の濃度は、nソース領域22におけるn型不純物の濃度の1/5以下であることが好ましい。これにより、p領域23を形成することによる電流の経路としてのnソース領域22の機能への影響をより確実に抑制することができる。
さらに、実施の形態1におけるMOSFET1においては、p領域23の高濃度領域23Aにおけるp型不純物は、濃度分布を有していてもよい。具体的には、高濃度領域23Aにおけるp型不純物の濃度が最も高い領域(濃度ピーク)は、p領域23においてnSiC基板10に対向する面である底面23Cと、nソース領域22の底面22Aとの中央よりも、nソース領域22の底面22Aに近く、かつnソース領域22の底面22Aから離れた領域に配置されることが好ましい。これにより、p領域23が所望の形成位置とは多少異なった位置に形成された場合でも、高濃度領域23Aにおけるp型不純物の濃度ピークがnソース領域22と重なることが回避され、電流の経路として機能するnソース領域22への影響が抑制できる。また、高濃度領域23Aにおけるp型不純物の濃度ピークが耐圧向上への効果が大きい領域に配置されることにより、MOSFET1の耐圧が一層向上する。
次に、本発明に従った半導体装置の製造方法の一実施の形態である実施の形態1におけるMOSFETの製造方法について説明する。図2は、実施の形態1におけるMOSFETの製造方法の概略を示すフローチャートである。また、図3〜図8は、実施の形態1におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。
図2を参照して、実施の形態1における半導体装置の製造方法においては、まず、工程(S10)として基板準備工程が実施される。この工程(S10)では、第1導電型の基板が準備される。具体的には、図3を参照して、たとえば六方晶SiC(4H−SiC)からなり、n型不純物を含むことにより導電型がn型であるnSiC基板10が準備される。
次に、図2を参照して、工程(S20)としてn型層形成工程が実施される。この工程(S20)では、nSiC基板10上に第1導電型の半導体層が形成される。具体的には、図3を参照して、エピタキシャル成長によりnSiC基板10上にnSiC層20が形成される。エピタキシャル成長は、たとえば原料ガスとしてSiH(シラン)とC(プロパン)との混合ガスを採用して実施することができる。このとき、n型不純物として、たとえば窒素を導入する。これにより、nSiC基板10に含まれるn型不純物よりも低い濃度のn型不純物を含むnSiC層20を形成することができる。
次に、図2を参照して、工程(S30)としてpウェル形成工程が実施される。この工程(S30)では、図4を参照して、nSiC層20において、nSiC基板10側の主面である第1の主面20Aとは反対側の主面である第2の主面20Bを含むように、第2導電型の第2導電型領域が形成される。具体的には、まず、第2の主面20B上にレジストが塗布された後、露光および現像が行なわれ、所望の第2導電型領域としての一対のpウェル21の形状に応じた領域に開口91Aを有するレジスト膜91が形成される。そして、このレジスト膜91をマスクとして用いて、Al、Bなどのp型不純物がイオン注入によりnSiC層20に導入される。これにより、第2導電型領域としての一対のpウェル21が形成される。
次に、図2を参照して、工程(S40)としてp領域形成工程が実施される。この工程(S40)では、工程(S30)において形成された一対のpウェル21のそれぞれに、pウェル21よりも高濃度の第2導電型の不純物(p型不純物)を含む高濃度第2導電型領域が形成される。具体的には、図5を参照して、上記工程(S30)と同様の手順で、所望のp領域23の形状に応じた領域に開口91Aを有するレジスト膜91が形成される。そして、このレジスト膜91をマスクとして用いて、Al、Bなどのp型不純物がイオン注入によりpウェル21に導入される。これにより、p領域23が形成される。
ここで、工程(S40)では、図5を参照して、p領域23のうちnSiC基板10に対向する底面23Cを含む領域に、他の領域に比べて高濃度のp型不純物を含む高濃度領域23Aを有するように、p領域23が形成される。つまり、工程(S40)では、底面23Cを含む領域に配置される高濃度領域23Aと、高濃度領域23A上に配置される低濃度領域23Bとが形成される。なお、高濃度領域23Aおよび低濃度領域23Bは、たとえばイオン注入における加速電圧およびドーズ量を制御することにより、形成することができる。
次に、図2を参照して、工程(S50)としてn領域形成工程が実施される。この工程(S50)では、一対のpウェル21のそれぞれに、第2の主面20Bを含むとともに、nSiC基板10との間にp領域23の高濃度領域23Aを挟むように、nSiC層20よりも高濃度のn型不純物を含む高濃度第1導電型領域が形成される。具体的には、図6を参照して、上記工程(S30)および(S40)の場合と同様の手順により、所望の高濃度第1導電型領域としてのnソース領域22の形状に応じた領域に開口91Aを有するレジスト膜91が形成される。そして、当該レジスト膜91をマスクとして用いて、リン(P)などのn型不純物がイオン注入によりpウェル21に導入される。これにより、高濃度第1導電型領域としてのnソース領域22が形成される。
ここで、工程(S40)および(S50)では、図6を参照して、一対のpウェル21のうち、一方のpウェル21内のnソース領域22と他方のpウェル21内のnソース領域22との距離Lが、一方のpウェル21内のp領域23と他方のpウェル21内のp領域23との距離Lよりも小さくなるように、p領域23およびnソース領域22が、一対のpウェル21内の両方に形成される。
また、工程(S30)〜(S50)は、図6を参照して、p領域23のp型不純物の濃度が、nソース領域22のn型不純物の濃度よりも低く、かつpウェル21のp型不純物の濃度よりもnソース領域22のn型不純物の濃度に近くなるように実施される。
さらに、工程(S40)および(S50)では、図6を参照して、高濃度領域23Aにおけるp型不純物の濃度ピークが、p領域23においてnSiC基板10に対向する面である底面23Cと、nソース領域22の底面22Aとの中央よりも、nソース領域22の底面22Aに近く、かつnソース領域22の底面22Aから離れた領域に配置されてもよい。
次に、図2を参照して、工程(S60)として活性化アニール工程が実施される。この工程(S60)では、図6および図7に示すように、工程(S50)において形成されたレジスト膜91が除去された後、工程(S30)〜(S50)においてイオン注入が実施されたnSiC層20が加熱されることにより、上記イオン注入によって導入された不純物を活性化させる熱処理である活性化アニールが実施される。活性化アニールは、たとえばアルゴンガス雰囲気中において、1700℃程度の温度に30分間程度保持する熱処理を実施することにより行なうことができる。
次に、図2を参照して、工程(S70)として酸化膜形成工程が実施される。この工程(S70)では、図8を参照して、工程(S10)〜(S60)までが実施されて所望のイオン注入層を含むnSiC層20が形成されたnSiC基板10が熱酸化される。これにより、二酸化珪素(SiO)からなり、ゲート酸化膜30(図1参照)となるべき熱酸化膜92が、第2の主面20Bを覆うように形成される。
次に、図2を参照して、工程(S80)としてオーミック電極形成工程が実施される。この工程(S80)では、図1を参照して、第2の主面20Bに接触しつつ、nソース領域22上から、ゲート酸化膜30から離れる向きにp領域23上にまで延在するように、ソースコンタクト電極80が形成される。つまり、工程(S80)では、nソース領域22に接するとともに、p領域23に接するようにソースコンタクト電極80が形成される。また、工程(S80)では、nSiC基板10においてnSiC層20が形成される側とは反対側の主面に接触するようにドレイン電極70が形成される。具体的には、たとえば蒸着法により所望の位置に形成されたニッケル(Ni)膜が加熱されてシリサイド化されることにより、ソースコンタクト電極80およびドレイン電極70が形成される。
次に、図2を参照して、工程(S90)として電極形成工程が実施される。この工程(S90)では、たとえば導電体であるAl、ポリシリコンなどからなるゲート電極40(図1参照)が、ゲート酸化膜30上に、ゲート酸化膜30に接触するように形成される。また、この工程(S90)では、Alなどの導電体からなり、ソースコンタクト電極80を介してnソース領域22と電気的に接続されるソース電極60(図1参照)が、ソースコンタクト電極80上に、当該ソースコンタクト電極80に接触して形成される。このゲート電極40およびソース電極60の形成は、たとえば蒸着法により実施することができる。以上の工程(S10)〜(S90)により、実施の形態1における半導体装置としてのMOSFET1の製造プロセスは完了し、実施の形態1のMOSFET1(図1参照)が完成する。
以上のように、実施の形態1におけるMOSFETの製造方法によれば、従来に比べて高い耐圧を実現することが可能なMOSFET1を、容易に製造することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図9は、本発明の一実施の形態である実施の形態2における半導体装置であるMOSFETの構成を示す概略断面図である。
図9を参照して、実施の形態2におけるMOSFET1と、図1に基づいて説明した実施の形態1におけるMOSFET1とは、基本的に同様の構成を有し、同様に動作するとともに同様の効果を奏する。しかし、実施の形態2におけるMOSFET1は、p領域23およびソースコンタクト電極80の構成において、実施の形態1におけるMOSFET1とは異なっている。
すなわち、図9を参照して、実施の形態2におけるMOSFET1においては、p領域23は、pウェル21における、nソース領域22のnSiC基板10に対向する底面22Aに沿った領域である底面22A側の領域に形成されている。そして、ソースコンタクト電極80は、pウェル21における、一対のpウェル21のうち一方のpウェル21に形成されたnソース領域22から見て他方のpウェル21に形成されたnソース領域22に対向する面とは反対側の側面22Bに沿った領域である側面22B側の領域から、第2の主面20B上にまで延在するように形成されている。
実施の形態2におけるMOSFET1においては、MOSFET1の耐圧向上に大きく寄与することができる底面22A側の領域にp領域23が形成され、側面22B側の領域から、第2の主面20B上にまで延在するソースコンタクト電極80がp領域23と接触している。そのため、不純物濃度を高く設定したp領域23とソースコンタクト電極80とを直接接触させることが可能となるため、p領域23とソースコンタクト電極80とのコンタクト状態が向上し、一層MOSFET1の耐圧を向上させることができる。
次に、実施の形態2におけるMOSFET1の製造方法について説明する。図10は、実施の形態2におけるMOSFETの製造方法の概略を示すフローチャートである。また、図11は、実施の形態2におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。
図10および図2を参照して、実施の形態2におけるMOSFETの製造方法と、図2に基づいて説明した実施の形態1におけるMOSFETの製造方法とは、基本的に同様に実施される。しかし、実施の形態2におけるMOSFETの製造方法は、実施の形態1において工程(S60)として実施される活性化アニール工程よりも後であって、工程(S70)として実施される酸化膜形成工程よりも前に、工程(S100)として溝形成工程が実施される点において、実施の形態1とは異なっている。
すなわち、実施の形態2におけるMOSFET1の製造方法においては、図10を参照して、まず、工程(S10)〜(S60)までが実施の形態1の場合と同様に実施される。そして、工程(S100)では、図11を参照して、第2の主面20Bからp領域23の高濃度領域23Aに到達するようにpウェル21に溝21Bが形成される。具体的には、まず、第2の主面20B上にレジストが塗布された後、露光および現像が行なわれ、所望の溝21Bの形状に応じた領域に開口91Aを有するレジスト膜91が形成される。そして、このレジスト膜91をマスクとして用いて、たとえばRIE(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチング)により、第2の主面20Bからp領域23の高濃度領域23Aに到達するようにpウェル21に溝21Bが形成される。
その後、工程(S70)〜(S90)までを、実施の形態1の場合と同様に実施することにより、実施の形態2におけるMOSFETの製造方法が完了する。ここで、工程(S80)においては、図9を参照して、ソースコンタクト電極80が、pウェル21に形成された溝21Bの内部に延在するように形成される。
以上の工程により、ソースコンタクト電極80と高いp型不純物の濃度を有するp領域23とが直接接触することにより、p領域23とソースコンタクト電極80とのコンタクト状態が向上し、一層耐圧が向上した実施の形態2におけるMOSFET1を容易に製造することができる。
以下、本発明の実施例1について説明する。本発明の半導体装置であるMOSFETを試作し、耐圧を調査する実験を行なった。実験の手順は以下のとおりである。
まず、実験用のMOSFETの作製方法について説明する。実験用のMOSFETは、図2に基づいて説明した実施の形態1におけるMOSFETの製造方法と同様のプロセスで作製された。ここで、図2を参照して、工程(S10)においては、nSiC基板10として、厚さ400μm、抵抗率0.022Ω・cm、オフ角8°の{0001}面4H−SiC基板を準備した。また、工程(S20)においては、当該4H−SiC基板上に、n型不純物を5×1015cm−3の濃度で含む厚さ10μmのSiC層を、CVD(Chemical Vapor Deposition;化学蒸着)エピタキシャル法により成長させた。
さらに、工程(S30)においては、p型不純物を1×1017cm−3の濃度で含むpウェル21が形成された。工程(S40)においては、p型不純物を3×1019cm−3の濃度で含むp領域23が形成された。また、さらに、工程(S50)においては、n型不純物を5×1019cm−3の濃度で含むnソース領域22が形成された(実施例)。
一方、比較のため、上記実施例の製造プロセスのうち、工程(S40)のみを省略し、他のプロセスを同様に実施することにより、実験用のMOSFETを作製した(比較例)。そして、上記実施例および比較例のMOSFETの耐圧を測定した。
次に、実験の結果について説明する。実施例および比較例のMOSFETの耐圧を測定した結果、実施例のMOSFETでは、比較例のMOSFETに比べて、耐圧の測定中に設計上の耐圧よりも極端に低い印加電圧で絶縁破壊を起こすMOSFETの割合が減少していた。具体的には、100V以下の印加電圧において絶縁破壊を起こしたMOSFETの割合は、比較例のMOSFETでは全体の3割強であったのに対し、実施例のMOSFETでは2割以下となっていた。
以上の実験結果より、本発明の半導体装置によれば、製造が容易で、かつ従来に比べて高い耐圧を実現することが可能な半導体装置を提供可能であることが確認された。
なお、上記実施の形態および実施例においては、工程(S30)および(S40)において、pウェル21およびp領域23がイオン注入により形成される場合について説明したが、本発明の半導体装置の製造方法はこれに限られず、たとえばエピタキシャル成長により形成されてもよい。また、上記実施の形態および実施例においては、本発明の半導体装置の一例として、基板および半導体層がSiCからなる場合について説明したが、本発明の半導体装置はこれに限られない。本発明の半導体装置における基板および半導体層の素材としては、Siの他、GaN(窒化ガリウム)などの種々のワイドバンドギャップ半導体を採用することができる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の半導体装置およびその製造方法は、高い耐圧を実現することが要求される半導体装置およびその製造方法に、特に有利に適用され得る。
実施の形態1における半導体装置である酸化膜電界効果トランジスタの構成を示す概略断面図である。 実施の形態1におけるMOSFETの製造方法の概略を示すフローチャートである。 実施の形態1におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態2における半導体装置であるMOSFETの構成を示す概略断面図である。 実施の形態2におけるMOSFETの製造方法の概略を示すフローチャートである。 実施の形態2におけるMOSFETの製造方法を説明するための概略断面図である。
符号の説明
1 MOSFET、10 nSiC基板、20 nSiC層、20A 第1の主面、20B 第2の主面、21 pウェル、21A チャネル領域、21B 溝、22 nソース領域、22A 底面、22B 側面、23 p領域、23A 高濃度領域、23B 低濃度領域、23C 底面、30 ゲート酸化膜、40 ゲート電極、60 ソース電極、70 ドレイン電極、80 ソースコンタクト電極、91 レジスト膜、91A 開口、92 熱酸化膜。

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された第1導電型の半導体層と、
    前記半導体層において、前記基板側の主面である第1の主面とは反対側の主面である第2の主面を含むように形成された前記第1導電型とは異なる第2導電型の一対の第2導電型領域と、
    前記一対の第2導電型領域内のそれぞれに前記第2の主面を含むように形成され、前記半導体層よりも高濃度の前記第1導電型の不純物を含む高濃度第1導電型領域と、
    前記高濃度第1導電型領域に接するように形成された電極と、
    前記一対の第2導電型領域内のそれぞれにおいて、前記高濃度第1導電型領域と前記基板との間の領域から前記電極に接する位置にまで延在するように形成され、前記第2導電型領域よりも高濃度の前記第2導電型の不純物を含む高濃度第2導電型領域とを備え、
    前記一対の第2導電型領域のうち、一方の第2導電型領域内に形成された前記高濃度第1導電型領域と他方の第2導電型領域内に形成された前記高濃度第1導電型領域との距離は、前記一方の第2導電型領域内に形成された前記高濃度第2導電型領域と前記他方の第2導電型領域内に形成された前記高濃度第2導電型領域との距離よりも小さくなっている、半導体装置。
  2. 前記高濃度第2導電型領域の前記第2導電型の不純物濃度は、前記第2導電型領域の前記第2導電型の不純物濃度よりも前記高濃度第1導電型領域の前記第1導電型の不純物濃度に近い、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記高濃度第2導電型領域は、前記第2導電型領域における、前記高濃度第1導電型領域の前記基板に対向する面に沿った領域である底面側の領域から、前記一対の第2導電型領域のうち一方の第2導電型領域に形成された前記高濃度第1導電型領域から見て他方の第2導電型領域に形成された前記高濃度第1導電型領域に対向する面とは反対側の前記高濃度第1導電型領域の面に沿った領域である側面側の領域にまで延在するように形成されており、
    前記高濃度第2導電型領域における前記第2導電型の不純物の濃度は、前記側面側の領域に比べて前記底面側の領域において高くなっている、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記高濃度第2導電型領域は、前記第2導電型領域における、前記高濃度第1導電型領域の前記基板に対向する面に沿った領域である底面側の領域に形成されており、
    前記電極は、前記第2導電型領域における、前記一対の第2導電型領域のうち一方の第2導電型領域に形成された前記高濃度第1導電型領域から見て他方の第2導電型領域に形成された前記高濃度第1導電型領域に対向する面とは反対側の前記高濃度第1導電型領域の面に沿った領域である側面側の領域から、前記第2の主面上にまで延在するように形成されている、請求項1または2に記載の半導体装置。
  5. 基板を準備する工程と、
    前記基板上に第1導電型の半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層において、前記基板側の主面である第1の主面とは反対側の主面である第2の主面を含むように前記第1導電型とは異なる第2導電型の一対の第2導電型領域を形成する工程と、
    前記一対の第2導電型領域のそれぞれに、前記第2導電型領域よりも高濃度の前記第2導電型の不純物を含む高濃度第2導電型領域を形成する工程と、
    前記一対の第2導電型領域のそれぞれに、前記第2の主面を含むとともに、前記基板との間に前記高濃度第2導電型領域を挟むように、前記半導体層よりも高濃度の前記第1導電型の不純物を含む高濃度第1導電型領域を形成する工程と、
    前記高濃度第1導電型領域に接するとともに、前記高濃度第2導電型領域に接するように電極を形成する工程とを備え、
    前記高濃度第2導電型領域を形成する工程および前記高濃度第1導電型領域を形成する工程では、前記一対の第2導電型領域のうち、一方の第2導電型領域内の前記高濃度第1導電型領域と他方の第2導電型領域内の前記高濃度第1導電型領域との距離が、前記一方の第2導電型領域内の前記高濃度第2導電型領域と前記他方の第2導電型領域内の前記高濃度第2導電型領域との距離よりも小さくなるように、前記高濃度第2導電型領域および前記高濃度第1導電型領域が、前記一対の第2導電型領域内の両方に形成される、半導体装置の製造方法。
  6. 前記高濃度第2導電型領域の前記第2導電型の不純物濃度が、前記第2導電型領域の前記第2導電型の不純物濃度よりも前記高濃度第1導電型領域の前記第1導電型の不純物濃度に近くなるように、前記第2導電型領域を形成する工程、前記高濃度第2導電型領域を形成する工程および前記高濃度第1導電型領域を形成する工程が実施される、請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記高濃度第2導電型領域を形成する工程では、前記高濃度第2導電型領域のうち前記基板に対向する面を含む領域に他の領域に比べて高濃度の前記第2導電型の不純物を含む高濃度領域を有するように、前記高濃度第2導電型領域が形成される、請求項5または6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記高濃度第2導電型領域を形成する工程よりも後であって、前記電極を形成する工程よりも前に、前記第2の主面から前記高濃度第2導電型領域の前記高濃度領域に到達するように前記第2導電型領域に溝を形成する工程をさらに備えた、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
JP2008033467A 2008-02-14 2008-02-14 半導体装置の製造方法 Active JP5412730B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008033467A JP5412730B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008033467A JP5412730B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009194165A true JP2009194165A (ja) 2009-08-27
JP5412730B2 JP5412730B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=41075924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008033467A Active JP5412730B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5412730B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013035300A1 (ja) * 2011-09-07 2013-03-14 パナソニック株式会社 半導体素子、半導体装置、およびその製造方法
JP2014017326A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Rohm Co Ltd 半導体装置および半導体装置の製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03214740A (ja) * 1990-01-19 1991-09-19 Nec Corp 縦型mos電界効果トランジスタの製造方法
JPH1168093A (ja) * 1997-08-08 1999-03-09 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2001119025A (ja) * 1999-10-21 2001-04-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体素子およびその形成方法
JP2001345445A (ja) * 2000-06-02 2001-12-14 Nec Corp 半導体装置
JP2004146465A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Nissan Motor Co Ltd 炭化珪素半導体装置及びその製造方法
JP2007173379A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Nec Electronics Corp 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2009076762A (ja) * 2007-09-21 2009-04-09 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置およびその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03214740A (ja) * 1990-01-19 1991-09-19 Nec Corp 縦型mos電界効果トランジスタの製造方法
JPH1168093A (ja) * 1997-08-08 1999-03-09 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2001119025A (ja) * 1999-10-21 2001-04-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体素子およびその形成方法
JP2001345445A (ja) * 2000-06-02 2001-12-14 Nec Corp 半導体装置
JP2004146465A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Nissan Motor Co Ltd 炭化珪素半導体装置及びその製造方法
JP2007173379A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Nec Electronics Corp 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2009076762A (ja) * 2007-09-21 2009-04-09 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置およびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013035300A1 (ja) * 2011-09-07 2013-03-14 パナソニック株式会社 半導体素子、半導体装置、およびその製造方法
CN103548142A (zh) * 2011-09-07 2014-01-29 松下电器产业株式会社 半导体元件、半导体装置、及其制造方法
US8878194B2 (en) 2011-09-07 2014-11-04 Panasonic Corporation Semiconductor element, semiconductor device, and semiconductor element manufacturing method
JP2014017326A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Rohm Co Ltd 半導体装置および半導体装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5412730B2 (ja) 2014-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8354715B2 (en) Semiconductor device and method of fabricating the same
WO2012060248A1 (ja) 半導体装置およびその製造方法
WO2011021413A1 (ja) 半導体装置
JP5994604B2 (ja) 炭化珪素半導体装置およびその製造方法
WO2013105353A1 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2015159271A (ja) 半導体装置の製造方法
JP6140823B2 (ja) 炭化珪素半導体装置
JP2012164707A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2017112161A (ja) 半導体装置
WO2014073127A1 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5098489B2 (ja) 酸化膜電界効果トランジスタの製造方法
WO2014083771A1 (ja) 半導体素子及びその製造方法
JP4948784B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US20150069400A1 (en) Semiconductor device
JP2009194164A (ja) 絶縁ゲート型電界効果トランジスタおよびその製造方法
JP2012238898A (ja) ワイドバンドギャップ半導体縦型mosfet
JP6295797B2 (ja) 炭化珪素半導体装置およびその製造方法
US9806167B2 (en) Method for manufacturing silicon carbide semiconductor device
US20150035015A1 (en) Method of manufacturing semiconductor device and semiconductor device
WO2013094328A1 (ja) 半導体装置およびその製造方法
TWI591828B (zh) Semiconductor device and method of manufacturing the same
JP5412730B2 (ja) 半導体装置の製造方法
WO2015076020A1 (ja) 半導体装置
WO2016046901A1 (ja) 炭化ケイ素半導体装置、炭化ケイ素半導体装置の製造方法及び炭化ケイ素半導体装置の設計方法
JP2019165166A (ja) 炭化珪素半導体装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5412730

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250