JP2009188342A - 載置台及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる載置台を提供する。
【解決手段】プラズマ処理装置10の載置台12は、第1の高周波電源28及び第2の高周波電源29に接続される下部電極20と、該下部電極20の上面中央部分において埋設される誘電体層21と、該誘電体層21の上に載置される静電チャック22とを有し、該静電チャック22が有する電極膜37は以下の条件を満たす。
δ/z ≧ 85 且つ ρ ≦ 2.67×10Ω/□
但し、δ=(ρ/(μπf))1/2であり、z:電極膜37の厚さ(m)、δ:第1の高周波電源28から供給される高周波電力に対する電極膜37のスキンデプス、f:上記高周波電力の周波数(Hz)、μ:電極膜37の透磁率(H/m)、ρ:電極膜37の比抵抗(Ω・m)、ρ:電極膜37の表面抵抗率(Ω/□)である。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理が施される基板が載置される載置台及び該載置台を備えるプラズマ処理装置に関し、特に、誘電体層が埋設された載置台に関する。
半導体デバイスの製造工程では、処理ガスから生じたプラズマを用いて半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)にプラズマ処理、例えば、ドライエッチングやアッシングが施される。このようなプラズマ処理を行うプラズマ処理装置では、例えば平行平板状の一対の電極が上下に対向されて配置され、該対向する電極の間に高周波電力が印加されて処理ガスからプラズマを生じさせる。プラズマ処理が施される際、ウエハは載置台としての下側の電極上に載置される。
近年、プラズマ処理ではイオンのエネルギーが低く且つ電子密度の高いプラズマを用いることが多く、これに対応して、電極の間に印加される高周波電力の周波数が従来(例えば、10数MHz程度)と比べて、例えば100MHzと非常に高い。ところが、印加する高周波電力の周波数を上昇させると、電極表面の中央部分、すなわち、ウエハの中央部分に対向する空間で電界の強度が強くなる一方で、電極表面の周縁部分に対向する空間では電界の強度が弱くなることが確認されている。このように電界の強度分布が不均一になると、発生するプラズマの電子密度も不均一となるため、例えば、イオンを用いるドライエッチングではウエハの位置によってエッチング速度が異なり、その結果、ドライエッチングの面内均一性を確保するのが困難であるという問題があった。
このような問題に対し、例えば、下側の電極(載置台)の対向表面の中央部分にセラミックス等の誘電体層を埋設することによって電界の強度分布を均一にし、プラズマ処理の面内均一性を向上させることが可能なプラズマ処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図15(A)に示すように、プラズマ処理装置140では下部電極141へ高周波電源142から高周波電力を供給すると、表皮効果によって下部電極141の表面を伝播して上部に達した高周波電流は、ウエハWの表面に沿って中央部分に向かいつつ、一部がウエハWの表面の中央部分から下部電極141側に漏れて、その後下部電極141内を外側へ向かって流れる。ここで、誘電体層143が埋設されている部位では、高周波電流が他の部位よりも深く潜ることができ、これにより、下部電極141の中央部分においてTMモードの空洞円筒共振が発生する。その結果、ウエハWの中央部分に対向する空間における電界の強度を下げることができ、ウエハWに対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができる。
プラズマ処理は減圧雰囲気で行われる場合が多いため、図15(B)に示すように、プラズマ処理装置140ではウエハWの固定に静電チャック144が用いられる。静電チャック144では、誘電体、例えば、アルミナからなる下側部材及び上側部材の間に導電性の電極膜145が挟まれる。プラズマ処理では、該電極膜145へ高圧直流電源146から高圧直流電力を供給して静電チャック144の上側部材表面に生じるクーロン力によってウエハWを静電吸着して固定する。
特開2004−363552号公報(第15頁第84〜85段落)
ところで、プラズマ処理装置140の各構成部品は高周波電流に関する電気回路を構成すると考えられる一方、ウエハWはシリコン等の半導体からなるため、該ウエハWも電気回路の構成要素と考えられる。ここで、ウエハWが静電チャック144に静電吸着される際、該ウエハWと電極膜145とは互いに平行となるため、該ウエハWと電極膜145とは上記電気回路において並列に配置された抵抗に該当すると考えられる。
したがって、ウエハWを流れる高周波電流の値は、該ウエハWの抵抗値と電極膜145の抵抗値とのバランスによって左右される。例えば、電極膜145の抵抗値が極端に大きい場合、ウエハWに過剰な高周波電流が流れるが、このとき、ウエハW上の半導体デバイスにおいてゲート酸化膜がチャージアップして劣化するという問題があった。
また、電極膜145の抵抗値が極端に小さい場合、ウエハWの表面の中央部分から下部電極141側に漏れる高周波電流が電極膜145を流れ易くなるため、該中央部分において高周波電流が深く潜ることができない。その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させることができず、電界の強度分布が不均一になり、ウエハWの中央部分に対向する空間においてプラズマの電子密度が高くなるため、ウエハWにおいて中央部分から周縁部分に向けて流れる直流的な電流が発生する。このときも、ウエハW上の半導体デバイスにおいてゲート酸化膜がチャージアップして劣化するという問題があった。
ゲート酸化膜のチャージアップを防止するためには、電極膜145の抵抗値の範囲を制限する、すなわち、抵抗値を管理する必要があるが、一般に、静電チャック144において、電極膜145は下側部材及び上側部材の間に狭持されて同時に焼結されるため、該静電チャック144の製造過程及び製造後において電極膜145の抵抗値を測定することができず、電極膜145の抵抗値の管理ができないという問題もあった。
本発明の第1の目的は、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる載置台及びプラズマ処理装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、内包される電極膜の抵抗値を管理することができる載置台及びプラズマ処理装置を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、請求項1記載のプラズマ処理装置用の載置台は、基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ条件「δ/z≧85」を満たす電極膜を有することを特徴とする。但し、δ=(ρ/(μπf))1/2であり、但し、z:前記電極膜の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記電極膜のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記電極膜の透磁率、ρ:前記電極膜の比抵抗。
上記第1の目的を達成するために、請求項2記載のプラズマ処理装置用の載置台は、基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、イオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有することを特徴とする。但し、ρ:前記電極膜の表面抵抗率。
上記第1の目的を達成するために、請求項3記載のプラズマ処理装置用の載置台は、基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、プラズマ生成用の高周波電源及びイオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ条件「δ/z≧85且つρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有することを特徴とする。但し、δ=(ρ/(μπf))1/2であり、但し、z:前記電極膜の厚さ、δ:前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力に対する前記電極膜のスキンデプス、f:前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記電極膜の透磁率、ρ:前記電極膜の比抵抗、ρ:前記電極膜の表面抵抗率。
上記第1の目的を達成するために、請求項4記載のプラズマ処理装置用の載置台は、基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、プラズマ生成用の高周波電源及びイオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ条件「115Ω/□≦ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有することを特徴とする。但し、ρ:前記電極膜の表面抵抗率。
請求項5記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項2乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記電極膜の表面抵抗率ρが304Ω/□以下であることを特徴とする。
請求項6記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記電極膜は溶射、焼結及び塗布のいずれかによって形成され、前記電極膜の比抵抗は1.0×10−2Ω・cm〜1.0×10Ω・cmであることを特徴とする。
請求項7記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記電極膜はCVD、PVD及び液相成長法のいずれかによって形成され、前記電極膜の厚さは10μm以下であり、前記電極膜の比抵抗は1.0×10Ω・cm以下であることを特徴とする。
請求項8記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項1、3及び4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力の周波数は27MHz以上であることを特徴とする。
請求項9記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項2乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記イオン引き込み用の高周波電源から供給される高周波電力の周波数は27MHz以下であることを特徴とする。
上記第1の目的を達成するために、請求項10記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、前記基板は条件「δ/z≧13」を満たすことを特徴とする。但し、δ=(ρvw/(μπf))1/2であり、但し、z:前記基板の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記基板のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記基板の透磁率、ρvw:前記基板の比抵抗。
上記第1の目的を達成するために、請求項11記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、前記基板は条件「ρsw≧52Ω/□」を満たすことを特徴とする。但し、ρsw:前記基板の表面抵抗率。
上記第1の目的を達成するために、請求項12記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、前記基板は条件「ρvw≧4Ω・cm」を満たすことを特徴とする。但し、ρvw:前記基板の比抵抗。
上記第1の目的を達成するために、請求項13記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、前記基板上の配線膜は条件「δ/z≧13」を満たすことを特徴とする。但し、δ=(ρvl/(μπf))1/2であり、但し、z:前記配線膜の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記配線膜のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記配線膜の透磁率、ρvl:前記配線膜の比抵抗。
上記第1の目的を達成するために、請求項14記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、前記基板上の配線膜は条件「ρsl≧52Ω/□」を満たすことを特徴とする。但し、ρsl:前記配線膜の表面抵抗率。
上記第1の目的を達成するために、請求項15記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ条件「δ/z≧85」を満たす電極膜を有することを特徴とする。但し、δ=(ρ/(μπf))1/2であり、但し、z:前記電極膜の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記電極膜のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記電極膜の透磁率、ρ:前記電極膜の比抵抗。
上記第1の目的を達成するために、請求項16記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、イオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有することを特徴とする。但し、ρ:前記電極膜の表面抵抗率。
上記第1の目的を達成するために、請求項17記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源及びイオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ条件「δ/z≧85且つρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有することを特徴とする。但し、δ=(ρ/(μπf))1/2であり、但し、z:前記電極膜の厚さ、δ:前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力に対する前記電極膜のスキンデプス、f:前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記電極膜の透磁率、ρ:前記電極膜の比抵抗、ρ:前記電極膜の表面抵抗率。
上記第1の目的を達成するために、請求項18記載のプラズマ処理装置は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源及びイオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ条件「115Ω/□≦ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有することを特徴とする。但し、ρ:前記電極膜の表面抵抗率。
上記第2の目的を達成するために、請求項19記載のプラズマ処理装置用の載置台は、基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ表面抵抗率の上限値及び下限値の少なくとも一方が設定される電極膜を内包し、前記電極膜は、予め準備/形成された誘電体からなる板状の基材の表面又は裏面に形成され、該電極膜の形成後に絶縁材によって覆われることを特徴とする。
請求項20記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項19記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記電極膜は溶射、塗布、薄膜成膜法、及び導電膜の貼着によって形成されることを特徴とする。
請求項21記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項20記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記薄膜成膜法は、CVD、PVD及び液相成長法のいずれかであることを特徴とする。
請求項22記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項19乃至21のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記絶縁材は焼結、溶射、絶縁膜の貼着のいずれかによって形成されることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、請求項23記載のプラズマ処理装置用の載置台は、基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、該静電チャックは、高圧直流電源に接続され、且つ表面抵抗率の上限値及び下限値の少なくとも一方が設定される電極膜を内包し、さらに、一端が前記電極膜と接触し且つ他端が前記静電チャックの表面に露出する少なくとも2つの導電部材を有することを特徴とする。
請求項24記載のプラズマ処理装置用の載置台は、請求項23記載のプラズマ処理装置用の載置台において、前記少なくとも2つの導電部材のうちの1つは前記静電チャックの中央部分に配置されることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、請求項25記載のプラズマ処理装置用の載置台は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ表面抵抗率の上限値及び下限値の少なくとも一方が設定される電極膜を内包し、前記電極膜は、予め準備/形成された誘電体からなる板状の基材の表面又は裏面に形成され、該電極膜の形成後に絶縁材によって覆われることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、請求項26記載のプラズマ処理装置用の載置台は、基板が載置される載置台を備え、前記載置台は、高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、該静電チャックは、高圧直流電源に接続され、且つ表面抵抗率の上限値及び下限値の少なくとも一方が設定される電極膜を内包し、さらに、一端が前記電極膜と接触し且つ他端が前記静電チャックの表面に露出する少なくとも2つの導電部材を有することを特徴とする。
上記第1の目的を達成するために、請求項27記載のプラズマ処理装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、前記載置台に載置される前記基板は条件「δ/z≧13」を満たすことを特徴とする。但し、δ=(ρvw/(μπf))1/2であり、但し、z:前記基板の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記基板のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記基板の透磁率、ρvw:前記基板の比抵抗。
上記第1の目的を達成するために、請求項28記載のプラズマ処理装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、前記載置台に載置される前記基板は条件「ρsw≧52Ω/□」を満たすことを特徴とする。但し、ρsw:前記基板の表面抵抗率。
上記第1の目的を達成するために、請求項29記載のプラズマ処理装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、前記載置台に載置される前記基板は条件「ρvw≧4Ω・cm」を満たすことを特徴とする。但し、ρvw:前記基板の比抵抗。
上記第1の目的を達成するために、請求項30記載のプラズマ処理装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、前記載置台に載置される前記基板上の配線膜は条件「δ/z≧13」を満たすことを特徴とする。但し、δ=(ρvl/(μπf))1/2であり、但し、z:前記配線膜の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記配線膜のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記配線膜の透磁率、ρvl:前記配線膜の比抵抗。
上記第1の目的を達成するために、請求項31記載のプラズマ処理装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、前記載置台に載置される前記基板上の配線膜は条件「ρsl≧52Ω/□」を満たすことを特徴とする。但し、ρsl:前記配線膜の表面抵抗率。
好ましくは、前記静電チャックにおいて、前記電極膜は板状の基材の表面に形成され、前記基材及び前記電極膜は焼結材からなる絶縁材によって覆われ、前記絶縁材が前記基板と接触するのがよい。
また、好ましくは、前記静電チャックにおいて、前記電極膜は焼結材からなる板状の基材の裏面に形成され、前記基材が前記基板と接触するのがよい。
より好ましくは、前記静電チャックにおいて、前記裏面に電極膜が形成された基材は、絶縁性接着剤によって前記電極膜を介して他の板状の基材に接着されるのがよい。
請求項1記載のプラズマ処理装置用の載置台及び請求項15記載のプラズマ処理装置によれば、条件「δ/z≧85」を満たす電極膜を有する静電チャックを備える。δ(スキンデプス)は電極膜において電界の強度が1/eだけ減少する厚みであり、δが大きいほど電界が電極膜を透過し易くなるため高周波電流が該電極膜を厚さ方向に透過して深く潜り易い。したがって、δ/z≧85であれば、高周波電流の大部分は電極膜を流れることなく該電極膜を厚さ方向に透過して誘電体層へ向けて深く潜ることができる。その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させて基板に対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができ、基板において直流的な電流の発生を防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。また、プラズマ処理を基板の面内において均一に施すことができる。
請求項2記載のプラズマ処理装置用の載置台及び請求項16記載のプラズマ処理装置によれば、条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有する静電チャックを備える。電極膜の表面抵抗率が小さいほど該電極膜に高周波電流が流れ易い。したがって、ρ≦2.67×10Ω/□であれば、基板に過剰な高周波電流が流れるのを防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。
請求項3記載のプラズマ処理装置用の載置台及び請求項17記載のプラズマ処理装置によれば、条件「δ/z≧85」及び条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有する静電チャックを備える。δが大きいほど電界が電極膜を透過し易くなるため高周波電流が該電極膜を厚さ方向に透過して深く潜り易く、また、電極膜の表面抵抗率が小さいほど該電極膜に高周波電流が流れ易い。したがって、δ/z≧85且つρ≦2.67×10Ω/□であれば、高周波電流の大部分は電極膜を流れることなく該電極膜を厚さ方向に透過して誘電体層へ向けて深く潜ることができ、その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させて基板に対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができ、基板において直流的な電流の発生を防止することができると共に、基板に過剰な高周波電流が流れるのを防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。
請求項4記載のプラズマ処理装置用の載置台及び請求項18記載のプラズマ処理装置によれば、条件「115Ω/□ ≦ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を有する静電チャックを備える。電極膜の表面抵抗率が大きいほど高周波電流が電極膜を流れ難くなるため高周波電流が該電極膜を厚さ方向に透過して深く潜り易く、また、電極膜の表面抵抗率が小さいほど該電極膜に高周波電流が流れ易い。したがって、115Ω/□ ≦ρ≦2.67×10であれば、高周波電流の大部分は電極膜を流れることなく該電極膜を厚さ方向に透過して誘電体層へ向けて深く潜ることができ、その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させて基板に対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができ、基板において直流的な電流の発生を防止することができると共に、基板に過剰な高周波電流が流れるのを防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。
請求項5記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、基板に過剰な高周波電流が流れるのを確実に防止することができる。
請求項6記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、条件「δ/z≧85」及び条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を容易に作成することができる。
請求項7記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、条件「δ/z≧85」及び条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜を容易に作成することができる。
請求項8記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、イオンのエネルギーが低く且つ電子密度の高いプラズマを発生させることができる。
請求項9記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、プラズマ中のイオンを載置台に載置された基板に向けて確実に引き込むことができる。
請求項10及び27記載のプラズマ処理装置によれば、載置台は条件「δ/z≧13」を満たす基板を載置する。基板のδ(スキンデプス)は基板において電界の強度が1/eだけ減少する厚みであり、δが大きいほど電界が基板を透過し易くなるため高周波電流が該基板を厚さ方向に透過して深く潜り易い。したがって、δ/z≧13であれば、高周波電流の大部分は基板を流れることなく該基板を厚さ方向に透過して誘電体層へ向けて深く潜ることができる。その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させて基板に対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができ、基板において直流的な電流の発生を防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。
請求項11及び28記載のプラズマ処理装置によれば、載置台は条件「ρsw≧52Ω/□」を満たす基板を載置する。基板の表面抵抗率が大きいほど高周波電流が基板を流れ難くなるため高周波電流が該基板を厚さ方向に透過して深く潜り易い。したがって、ρsw≧52Ω/□であれば、高周波電流の大部分は基板を流れることなく該基板を厚さ方向に透過して誘電体層へ向けて深く潜ることができる。その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させて基板に対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができ、基板において直流的な電流の発生を防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。
請求項12及び29記載のプラズマ処理装置によれば、載置台は条件「ρvw≧4Ω・cm」を満たす基板を載置する。基板の比抵抗が大きいほど高周波電流が基板を流れ難くなるため高周波電流が該基板を厚さ方向に透過して深く潜り易い。したがって、ρvw≧4Ω・cmであれば、高周波電流の大部分は基板を流れることなく該基板を厚さ方向に透過して誘電体層へ向けて深く潜ることができる。その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させて基板に対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができ、基板において直流的な電流の発生を防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。
請求項13及び30記載のプラズマ処理装置によれば、載置台は、条件「δ/z≧13」を満たす配線膜を有する基板を載置する。基板上の配線膜のδ(スキンデプス)は該配線膜において電界の強度が1/eだけ減少する厚みであり、δが大きいほど電界が配線膜を透過し易くなるため高周波電流が該配線膜を厚さ方向に透過して深く潜り易い。したがって、δ/z≧13であれば、高周波電流の大部分は基板上の配線膜を流れることなく該配線膜を厚さ方向に透過して誘電体層へ向けて深く潜ることができる。その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させて基板上の配線膜に対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができ、基板上の配線膜において直流的な電流の発生を防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。
請求項14及び31記載のプラズマ処理装置によれば、載置台は、条件「ρsl≧52Ω/□」を満たす配線膜を有する基板を載置する。基板上の配線膜の表面抵抗率が大きいほど高周波電流が該配線膜を流れ難くなるため高周波電流が深く潜り易い。したがって、ρsl≧52Ω/□であれば、高周波電流の大部分は基板上の配線膜を流れることなく該配線膜を厚さ方向に透過して誘電体層へ向けて深く潜ることができる。その結果、TMモードの空洞円筒共振を発生させて基板上の配線膜に対向する空間における電界の強度分布を均一にすることができ、基板上の配線膜において直流的な電流の発生を防止することができる。これにより、基板上の半導体デバイスにおける絶縁膜の劣化を防止することができる。
請求項19記載のプラズマ処理装置用の載置台及び請求項25記載のプラズマ処理装置によれば、該載置台が備える静電チャックが内包する電極膜は、静電チャックの製造過程において、電極膜は絶縁材に覆われる前に必ず一度露出する。これにより、静電チャックの製造過程において電極膜の抵抗値を測定することができ、もって内包される電極膜の抵抗値を管理することができる。
請求項20記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、電極膜を確実に形成することができる。
請求項21記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、電極膜を薄膜で確実且つ容易に形成することができる。
請求項22記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、絶縁材を確実に形成することができる。
請求項23記載のプラズマ処理装置用の載置台及び請求項26記載のプラズマ処理装置によれば、該載置台が備える静電チャックが内包する電極膜は一端が電極膜と接触し且つ他端が静電チャックの表面に露出する少なくとも2つの導電部材によって外部と導通されるので、静電チャックの製造後において電極膜の抵抗値を測定することができ、もって内包される電極膜の抵抗値を管理することができる。
請求項24記載のプラズマ処理装置用の載置台によれば、少なくとも電極膜の中央部分における抵抗値を管理することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る載置台を備えるプラズマ処理装置の構成を概略的に示す断面図である。このプラズマ処理装置は直径が、例えば、300mmの半導体ウエハ(基板)にプラズマエッチング、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)やアッシングを施すように構成されている。
図1において、プラズマ処理装置10は、例えば、真空チャンバからなる処理容器11と、該処理容器11内の底面中央部分に配設された載置台12と、該載置台12の上方に載置台12と対向するように設けられた上部電極13とを備える。
処理容器11は小径の円筒状の上部室11aと、大径の円筒状の下部室11bとを有する。上部室11aと下部室11bとは互いに連通しており、処理容器11全体は気密に構成される。上部室11a内には載置台12や上部電極13が格納され、下部室11b内には載置台12を支えると共に冷媒やバックサイドガス用の配管を収めた支持ケース14が格納される。
下部室11bの底面には排気口15が設けられ、該排気口15には排気管16を介して排気装置17が接続される。該排気装置17はAPC(Adaptive Pressure Control)バルブ、DP(Dry Pump)やTMP(Turbo Molecular Pump)を有し(いずれも図示しない)、APCバルブ等は制御部(図示しない)からの信号によって制御され、処理容器11内全体を真空排気して所望の真空度に維持する。一方、上部室11aの側面にはウエハWの搬出入口18が設けられており、該搬出入口18はゲートバルブ19によって開閉可能である。また、上部室11aと下部室11bとはアルミニウム等の導電性の部材から構成され、且つ接地される。
載置台12は、例えば、導電体であるアルミニウムからなる台状部材であるプラズマ生成用の下部電極20(導電体部材)と、後述の処理空間内において電界の強度を均一にするために下部電極20の上面中央部分に埋設された、例えば、誘電体であるセラミックスからなる誘電体層21と、ウエハWを載置面において静電吸着して固定するための静電チャック22とを有する。載置台12では、下部電極20、誘電体層21及び静電チャック22がこの順で積層されている。また、下部電極20が支持ケース14上に設置された支持台23に絶縁部材24を介して固定され、処理容器11に対して電気的に十分浮いた状態になっている。
下部電極20内には冷媒を通流させるための冷媒流路25が形成され、冷媒が冷媒流路25を流れることによって下部電極20が冷却され、静電チャック22上面の載置面に載置されたウエハWが所望の温度に冷却される。
静電チャック22は、誘電体からなり、導電性の電極膜37を内包する。該電極膜37は、例えば、アルミナ(Al)に炭化モリブデン(MoC)を含有させた電極材料からなる。該電極膜37には高圧直流電源42が接続され、電極膜37に供給された高圧直流電力は静電チャック22の載置面及びウエハWの間にクーロン力を生じさせてウエハWを静電吸着して固定する。
また、静電チャック22には載置面とウエハWの裏面との間の熱伝達性を高めるためのバックサイドガスを放出する貫通孔26が開口している。該貫通孔26は、下部電極20内等に形成されたガス流路27と連通しており、該ガス流路27を介してガス供給部(図示しない)から供給されたヘリウム(He)等のバックサイドガスが放出される。
下部電極20には、周波数が、例えば、27MHz以上の高周波電力を供給する第1の高周波電源28(プラズマ生成用の高周波電源)と、第1の高周波電源28よりも周波数の低い、例えば、27MHz以下の高周波電力を供給する第2の高周波電源29(イオン引き込み用の高周波電源)とがそれぞれ整合器30、31を介して接続される。第1の高周波電源28より供給される高周波電力は、後述する処理ガスからプラズマを生じさせ、第2の高周波電源29より供給される高周波電力は、ウエハWにバイアス電力を供給してプラズマ中のイオンをウエハWの表面に引き込む。
また、下部電極20の上面外縁部には、静電チャック22を囲むようにフォーカスリング32が配置される。フォーカスリング32は後述する処理空間内においてプラズマをウエハWが対向する空間よりも広げてウエハWの面内におけるエッチング速度の均一性を向上させる。
支持台23の下部外側には該支持台23を取り囲むようにバッフル板33が設けられる。バッフル板33は、上部室11a内の処理ガスをバッフル板33と上部室11a壁部との間に形成された隙間を介して下部室11bへ通流させることにより、処理ガスの流れを整える整流板としての役割を果たすとともに、後述する処理空間内のプラズマが下部室11bへ漏洩するのを防止する。
また、上部電極13は、上部室11a内に面する導電材からなる天井電極板34と、該天井電極板を釣支する電極板支持体35と、該電極板支持体35内に設けられたバッファ室36とを有する。バッファ室36にはガス導入管38の一端が接続され、該ガス導入管38の他端は処理ガス供給源39に接続される。処理ガス供給源39は、処理ガス供給量の制御機構(図示しない)を有し、処理ガスの供給量の制御を行う。また、天井電極板34には、該天井電極板34を貫通してバッファ室36及び上部室11a内を連通させる多数のガス供給孔40が形成される。
上部電極13では処理ガス供給源39からバッファ室36に供給された処理ガスがガス供給孔40を介して上部室11a内へ分散供給されるので、上部電極13は処理ガスのシャワーヘッドとして機能する。また、上部電極13が上部室11aの壁部に固定されることによって上部電極13と処理容器11との間には導電路が形成される。
プラズマ処理装置10では、上部室11aの周囲においてゲートバルブ19の上下に2つのマルチポールリング磁石41a、41bが配置される。マルチポールリング磁石41a、41bでは、複数の異方性セグメント柱状磁石(図示しない)がリング状の磁性体のケーシング(図示しない)に収容され、該ケーシング内において隣接する複数のセグメント柱状磁石の磁極の向きが互いに逆向きになるように配置される。これにより、磁力線が隣接するセグメント柱状磁石間に形成され、上部電極13と下部電極20との間に位置する処理空間の周辺に磁場が形成され、該磁場によって処理空間へプラズマを閉じこめる。なお、プラズマ処理装置10の装置構成をマルチポールリング磁石41a、41bを備えない装置構成としてもよい。
プラズマ処理装置10では、ウエハWにRIEやアッシングを施す際、処理容器11内の圧力を所望の真空度に調整した後、処理ガスを上部室11a内に導入して第1の高周波電源28及び第2の高周波電源29から高周波電力を供給することにより、処理ガスからプラズマを生じさせると共に、該プラズマ中のイオンをウエハWに引き込む。このとき、イオンのエネルギーが低く且つ電子密度の高いプラズマを発生させるためには、第1の高周波電源28が27MHz以上、好ましくは40MHz以上の高周波電力を供給するのがよく、さらに、プラズマ中のイオンをウエハWに向けて確実に引き込むには、第2の高周波電源29が27MHz以下、好ましくは13.56MHz以下の高周波電力を供給するのがよい。第1の高周波電源28や第2の高周波電源29から供給された高周波電力は、下部電極20→プラズマ→上部電極13→処理容器11の壁部→接地からなる経路を流れる。
プラズマ処理装置10では、第1の高周波電源28が供給する高周波電力の周波数が比較的高い(40MHz以上)ので、処理空間においてウエハWの中央部分に対向する部分の電界の強度が強くなる傾向がある。この傾向を解消して処理空間において電界の強度分布を均一にするために、プラズマ処理装置10は下部電極20の誘電体層21を備える。該誘電体層21の存在により、第1の高周波電源28からの高周波電流は、ウエハWの中央部分から静電チャック22を介して下部電極20の誘電体層21に向けて深く潜る。その結果、下部電極20の中央部分においてTMモードの空洞円筒共振が発生し、処理空間における電界の強度分布を均一にする。
このプラズマ処理装置10では、第1の高周波電源28、下部電極20、誘電体層21、静電チャック22、電極膜37、ウエハW及び処理空間に発生するプラズマPZ等(図2(A))が、図2(B)に示すような電気回路43を構成する。また、第2の高周波電源29等(図3(A))が、図3(B)に示すような電気回路44を構成する。下部電極20の中央部分においてのみ誘電体層21が存在するため、電気回路43(44)では、下部電極20の中央部分に対応する回路43a(44a)と、下部電極20の周縁分に対応する回路43b(44b)とが存在していると考えられ、回路43a(44a)と回路43b(44b)とはウエハWの抵抗R及び電極膜37の抵抗Rによってブリッジされる。また、ウエハWが静電チャック22の載置面に載置される際、該ウエハWと電極膜37は互いに平行となるため、抵抗R及び抵抗Rは電気回路的に並行に配置されることとなる。
第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合において、電極膜37の抵抗Rが小さいと、ウエハWの中央部分から静電チャック22を厚さ方向へ透過する第1の高周波電源28からの高周波電流は、さらに誘電体層21に向けて潜る代わりに電極膜37を伝って静電チャック22の中央部分から周縁部分へ流れる。その結果、誘電体層21へ潜る高周波電流に起因し且つ電極膜37を透過する電界を発生させることが困難となる。この現象を以下に説明する。
本実施の形態では、電極膜37を透過する電界の減少の程度を示す指標として、電極膜37のスキンデプスδを用いる。スキンデプスδとは電極膜37を透過する電界が1/eだけ減少する厚みであり、スキンデプスδが大きいと電界が減少しにくく、電界が電極膜37をよく透過し、スキンデプスδが小さいと電界が減少し易く、電界が電極膜37を透過しにくい。スキンデプスδは下記式(1)で表される。
δ=(2ρ/(μω))1/2=(ρ/(μπf))1/2 … (1)
ここで、μは電極膜37の透磁率(H/m)であり、ωは2πf(π:円周率、f:第1の高周波電源28から供給される高周波電力の周波数(Hz))であり、ρは電極膜37を構成する電極材料の比抵抗(Ω・m)である。
また、電極膜37中に形成される電界Eはマクスウェルの方程式から下記式(2)で表される。
E=Eexp(−iωt)exp(iz/δ)exp(−z/δ) … (2)
ここで、zは電極膜37の厚さ(m)であり、Eは電極膜37に入射する電界の強度である。
すなわち、第1の高周波電源28から供給される高周波電力の電界が電極膜37を透過する透過率「E/E」は、下記式(3)に示すように、「exp(−z/δ)」に比例する。
E/E∝exp(−z/δ) … (3)
上記式(3)より「z/δ」の値が「0」に近づくほど電界の透過率は1.0(100%)に近づき、「δ」が小さいほど電界の透過率が低くなる。ここで、電極膜37の抵抗Rが小さいことは電極膜37の比抵抗ρが小さいことに他ならないので、抵抗Rが小さいと「(ρ/(μπf))1/2」で示されるスキンデプスδが小さくなり、電極膜37を透過する電界を発生させることが困難となる。
電極膜37を透過する電界が殆ど発生しないと、下部電極20の中央部分においてTMモードの空洞円筒共振が発生せず、処理空間におけるウエハWの中央部分(以下、「中央空間」という。)に対向する部分の電界の強度が、処理空間におけるウエハWの周縁部分(以下、「周縁空間」という。)に対向する部分の電界の強度よりも大きくなり、中央空間においてプラズマの電子密度が高くなる。その結果、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布が不均一になる。
また、このとき、処理空間におけるプラズマの電子密度分布の不均一に起因して電気回路43における、プラズマPZの抵抗R、プラズマPZのシースキャパシタC、ゲート酸化膜のキャパシタC、及びウエハWの抵抗Rによって構成される回路において直流的な電流(図2(B)において破線矢印で示す)が発生する。直流的な電流がウエハWを流れるとき、ウエハW上の半導体デバイス(以下、単に「デバイス」という。)においてゲート酸化膜(絶縁膜)がチャージアップしてダメージを受けて劣化する。
第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合において、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布を均一にし、且つデバイスにおいてゲート酸化膜の劣化を防止するには、第1の高周波電源28からの高周波電流が電極膜37を流れるのを抑制し、該高周波電流を誘電体層21に向けて深く潜らせて電極膜37を透過する電界を発生させる必要があるが、このためには上記式(3)より、「δ/z」を大きくすればよい。「δ/z」を大きくするには、スキンデプスδを大きくするか、電極膜37の厚さ「z」を小さくすればよい。スキンデプスδは、上述したように「(ρ/(μπf))1/2」で表されるため、スキンデプスδを大きくするには、周波数が一定の場合、比抵抗ρの大きな電極材料を使用して電極膜37の抵抗Rを大きくすればよい。また、高周波電力の周波数が高いほどスキンデプスδは小さくなるので(δ∝(1/ω)=(1/2πf))、高周波電力の周波数を高くした場合には、電極膜37の構成材料として比抵抗ρのより大きな電極材料を使用すればよい。
また、電気回路44において、第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給されると、下部電極20の中央部分に対応する回路44aには誘電体層21のキャパシタCが存在するため、第2の高周波電源29からの高周波電流は主として回路44aではなく下部電極20の周縁部分に対応する回路44bを流れ、やがて回路44aへ還流する(図3(B)において太実線矢印で示す)。ここで、電極膜37の抵抗Rを大きく設定していた場合、電極膜37の抵抗RはウエハWの抵抗Rよりも大きくなるため、回路44aへ還流する高周波電流は主として電極膜37ではなくウエハWを流れる。これにより、ウエハWの面内において電位差が生じ、ウエハWの面内におけるゲート酸化膜(絶縁膜)のチャージのバランスが崩れる。その結果、やはり、ウエハW上のデバイスにおいてゲート酸化膜がチャージアップしてダメージを受けて劣化する。
第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合において、デバイスにおいてゲート酸化膜の劣化を防止するには、第2の高周波電源29からの高周波電流が主としてウエハWを流れるのを防止する必要があるが、そのためには電極膜37の抵抗Rを小さくして該電極膜37にも高周波電流を流せばよい。
以上より、第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合においてウエハWの面内におけるエッチング速度の分布を均一にするためには、δ/zを或る値より大きくすればよい(換言すると、電極膜37の抵抗Rを或る値より大きくすればよい。)。また、第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合、及び第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合のいずれにおいてもゲート酸化膜の劣化を防止するには、「δ/z」を或る値より大きくすると共に、該「δ/z」を他の或る値より小さくすればよい(換言すると、電極膜37の抵抗Rを或る値より大きくすると共に該抵抗Rを他の或る値より小さくすればよい。)。
まず、本発明者は、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布を均一にするためのδ/z(及び抵抗R)を見出すべく、δ/z(及び抵抗R)の値が異なる複数の電極膜37を準備した。そして、各電極膜37を用いてプラズマ処理装置10においてウエハWのフォトレジストにアッシングを施し、各ウエハWの面内におけるフォトレジストのエッチング速度の分布を観測し、その結果を図4のグラフに示した。以下、電極膜37の抵抗Rから該電極膜37の厚さの影響を取り除くべく、電極膜37の抵抗値を表面抵抗率ρで表した。表面抵抗率ρは下記式(4)で表され、単位面積あたりの抵抗値を示す値であり、電極膜37を構成する電極材料の物性値(比抵抗ρ)及び該電極膜37の厚さで決まる。
ρ=ρ/z (Ω/□) … (4)
ここで用いた各電極膜37のδ/z(及びρ)は、7518(及び8.9×10Ω/□)、6711(及び2.67×10Ω/□)、297(及び1740Ω/□)、195(及び750Ω/□)、124(及び304Ω/□)、103(及び208Ω/□)、92(及び166Ω/□)、85(及び115Ω/□)、並びに47(及び35Ω/□)であった。
また、このときのアッシングでは、処理ガスとしてO単ガスを流量100sccmで上部室11a内に導入し、第1の高周波電源28が供給する高周波電力の周波数を100MHzに設定し、且つその値を2000Wに設定したが、第2の高周波電源29からは高周波電力を供給しなかった。
図4のグラフでは、横軸がウエハWの中心からの距離であり、縦軸がエッチング速度(nm/分)である。また、破線がδ/z(及び表面抵抗率)=47(35Ω/□)の場合に該当し、他の実線がδ/z(及び表面抵抗率)≧85(及び115Ω/□)の場合に該当する。
図4のグラフより、δ/zを85以上(ρを115Ω/□以上)にすれば、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布をほぼ均一にすることができるのが分かった。
次に、本発明者は、第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合、及び第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合のいずれにおいてもゲート酸化膜の劣化を防止するためのδ/z(及び抵抗R)を見出すべく、δ/z(及び抵抗R)の値が異なる複数の電極膜37を準備した。そして、各電極膜37を用いてプラズマ処理装置10においてテストウエハにRIE又はアッシングを施し、各テストウエハにおけるTEG(Test Element Group)のゲート酸化膜の劣化を観測し、その結果を図5の表に示した。
通常、TEGではアンテナ比が10倍以下に設定され、大きくても100倍以下に設定されるが、ここではTEGのゲート酸化膜の劣化を加速させるために、TEGのアンテナ比が1万(10K)倍に設定されたテストウエハと、TEGのアンテナ比が10万(100K)倍に設定されたテストウエハ(以下、「100Kテストウエハ」という。)とを用いた。また、ゲート酸化膜の劣化の指標としては、テストウエハにおける全ゲート酸化膜の数に対するRIE又はアッシングの前後において劣化度が所定値を越えなかったゲート酸化膜の数の割合(以下、「ゲート酸化膜生存率(%)」という)を用いた。
ゲート酸化膜生存率の閾値に関し、下部電極20に誘電体層21を有さず且つプラズマ生成用として比較的低い周波数の高周波電力を用いる通常のプラズマ処理装置において、上記100KテストウエハにRIEを施したときのゲート酸化膜生存率が54%であったことから、該54%を100KテストウエハにRIEを施したときの通常のゲート酸化膜生存率の閾値(以下、「通常閾値」という。)とした。なお、上記通常のプラズマ処理装置では、通常のアンテナ比(約10倍)のTEGを有するテストウエハにRIEを施してもゲート酸化膜の劣化が発生しなかった。また、特殊なデバイスにRIE又はアッシングを施した際に求められる歩留まりは、上記100KテストウエハにRIE又はアッシングを施したときのゲート酸化膜生存率に換算すると65%に該当することから、該65%を100KテストウエハにRIEを施したときの特殊なデバイスにおけるゲート酸化膜生存率の閾値(以下、「特殊デバイス閾値」という。)とした。
また、ここで用いた各電極膜37のδ/z(及びρ)は、上述した各ウエハWの面内におけるフォトレジストのエッチング速度の分布を観測したときのδ/z(及びρ)と同じに設定した。
第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合には、処理ガスとしてO単ガスを流量200sccmで上部室11a内に導入し、第1の高周波電源28が供給する高周波電力の周波数を100MHzに設定し、且つその値を2400Wに設定すると共に、第2の高周波電源29からは高周波電力を供給せずに各テストウエハにアッシングを施した。さらに、第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合には、処理ガスとしてCガス、Arガス及びOガスの混合ガス(流量比:Cガス/Arガス/Oガス=35/200/30sccm)を上部室11a内に導入し、第1の高周波電源28が供給する高周波電力の周波数を100MHzに設定し、且つその値を500Wに設定すると共に、第2の高周波電源29が供給する高周波電力の周波数を3.2MHzに設定し、且つその値を4000Wに設定して各テストウエハにRIEを施した。なお、図5における「高パワーHF」は 第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合に該当し、「高パワーLF」は 第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合に該当する。
また、図5の表では、各試験条件について、劣化度が所定値を越えなかったゲート酸化膜の分布状況を濃淡で示すテストウエハの平面図とゲート酸化膜生存率とを示した。ゲート酸化膜の分布状況において色の濃い部分は劣化度が所定値を越えたゲート酸化膜に該当する。
図5の表より、第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合、δ/zを85以上(ρを115Ω/□以上)にすれば、100Kテストウエハにアッシングを施したときのゲート酸化膜生存率が通常閾値(54%)以上となり、且つ第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合、ρを2.67×10Ω/□以下にすれば、100KテストウエハにRIEを施したときのゲート酸化膜生存率が通常閾値(54%)以上となることが分かった。以上より、条件「δ/z≧85且つρ≦2.67×10Ω/□」又は条件「115Ω/□ ≦ρ≦2.67×10Ω/□」を満たせば、第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合、及び第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合のいずれにおいても、通常のアンテナ比を有するデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止できることが分かった。
また、図5の表より、第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合、δ/zを85以上(ρを115Ω/□以上)にすれば、100Kテストウエハにアッシングを施したときのゲート酸化膜生存率が特殊デバイス閾値(65%)以上となり、且つ第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合、ρを304Ω/□以下にすれば、100KテストウエハにRIEを施したときのゲート酸化膜生存率が特殊デバイス閾値(65%)以上となることが分かった。以上より、条件「δ/z≧85且つρ≦304Ω/□」又は条件「115Ω/□ ≦ρ≦304Ω/□」を満たせば、第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合、及び第2の高周波電源29から高出力の高周波電力が供給される場合のいずれにおいても、特殊なデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止できることが分かった。
本発明は上記知見に基づくものであり、本実施の形態では、プラズマ処理装置10の載置台12において、電極膜37のスキンデプスδ及びその厚さzが条件「δ/z≧85」を満たすように設定され、且つ電極膜37の表面抵抗率ρが条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たすように設定される。若しくは、電極膜37の表面抵抗率ρが条件「115Ω/□ ≦ρ≦2.67×10Ω/□」を満たすように設定される。
本実施の形態に係る載置台12によれば、条件「δ/z≧85」及び条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす電極膜37を有する静電チャック22を備える。スキンデプスδが大きいほど電界が電極膜37を透過し易くなるため、第1の高周波電源28からの高周波電流が電極膜37を厚さ方向に透過して誘電体層21に向けて深く潜り易く、また、電極膜37の表面抵抗率ρが小さいほど該電極膜37に第2の高周波電源29からの高周波電流が流れ易い。したがって、電極膜37がδ/z≧85且つρ≦2.67×10Ω/□を満たせば、高周波電流の大部分は電極膜37を流れることなく該電極膜37を厚さ方向に透過して誘電体層21へ向けて深く潜り込むことができる。その結果、下部電極20の中央部分においてTMモードの空洞円筒共振を発生させて処理空間における電界の強度分布を均一にすることができ、ウエハWにおいて直流的な電流の発生を防止することができると共に、ウエハWに第2の高周波電源29からの過剰な高周波電流が流れるのを防止することができる。これにより、ウエハW上における通常のアンテナ比を有するデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止することができる。
また、本実施の形態に係る載置台12によれば、電極膜37は条件「115Ω/□ ≦ρ」を満たす。電極膜37の表面抵抗率ρが大きいほど高周波電流が電極膜37を流れ難くなるため第1の高周波電源28からの高周波電流が電極膜37を厚さ方向に透過して深く潜り易い。したがって、電極膜37が115Ω/□ ≦ρを満たせば、第1の高周波電源28からの高周波電流の大部分は電極膜37を厚さ方向に透過して誘電体層21へ向けて深く潜り込むことができる。
上述した載置台12において、電極膜37は条件「δ/z≧85且つρ≦304Ω/□」又は条件「115Ω/□ ≦ρ≦304Ω/□」を満たすように設定されてもよい。電極膜37の表面抵抗率ρが304Ω/□以下であれば、ウエハWに第2の高周波電源29から過剰な高周波電流が流れるのを確実に防止することができる。これにより、ウエハW上における特殊なデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止することができる。
ところで、通常のアンテナ比を有するデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するための条件「δ/z≧85」は下記式(5)に変換することができる。
z≦(ρ/(μπf))1/2/85 … (5)
また、同条件「ρ≦2.67×10Ω/□」は下記式(6)に変換することができる。
z≧ρ/(2.67×10) … (6)
すなわち、通常のアンテナ比を有するデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するために電極膜37は上記式(5)及び上記式(6)を満たす必要がある。
図6は、横軸を電極膜37の比抵抗とし、縦軸を電極膜37の厚さとし、さらに横軸のみを対数で表示したときの上記式(5)及び上記式(6)を満たす範囲を示すグラフであり、図7は、横軸を電極膜37の比抵抗とし、縦軸を電極膜37の厚さとし、さらに横軸及び縦軸の両方を対数で表示したときの上記式(5)及び上記式(6)を満たす範囲を示すグラフである。
図6及び図7のグラフにおいて、実線が上記式(5)に該当し、破線が上記式(6)に該当するので、電極膜37の厚さ及び比抵抗は実線及び破線で囲われた範囲に収まる必要がある。
ここで、電極膜37の厚さ及び比抵抗が実線及び破線で囲われた範囲に収まるためには、図6のグラフより、電極膜37の厚さが数μm〜110μmの場合、電極膜37の比抵抗が1.0×10−2Ω・cm〜1.0×10Ω・cmであればよい(図6における斜線部分に該当する)。また、図7のグラフより、電極膜37の厚さが10μm以下の場合、電極膜37の比抵抗が1.0×10Ω・cm以下であればよい(図7における斜線部分に該当する)。すなわち、本実施の形態では、電極膜37の厚さが数μm〜110μmに設定され、且つ電極膜37の比抵抗が1.0×10−2Ω・cm〜1.0×10Ω・cmに設定されるか、若しくは、電極膜37の厚さが10μm以下に設定され、且つ電極膜37の比抵抗が1.0×10Ω・cm以下に設定される。これにより、電極膜37は通常のアンテナ比を有するデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するための条件「δ/z≧85」及び条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を確実に満たすことができる。
電極膜37の厚さが数μm〜110μmに設定され、且つ電極膜37の比抵抗が1.0×10−2Ω・cm〜1.0×10Ω・cmに設定される場合、厚さや比抵抗に関して比較的大きなばらつきが許容されるので、作り易さの観点から、電極膜37を導電材の溶射、焼結及び塗布(例えば、スクリーン印刷)のいずれかによって形成するのが好ましい。また、電極膜37の厚さが10μm以下に設定され、且つ電極膜37の比抵抗が1.0×10Ω・cm以下に設定される場合、許容される厚さが、いわゆる、薄膜の厚さに該当するので、電極膜37を薄膜形成法、例えば、CVD、PVD又は液相成長法によって形成するのが好ましい。
また、特殊なデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するための条件「δ/z≧85」は上記式(5)に変換することができる。また、同条件「ρ≦304Ω/□」は下記式(7)に変換することができる。
z≧ρ/304 … (7)
すなわち、特殊なデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するために電極膜37は上記式(5)及び上記式(7)を満たす必要がある。
図8は、横軸を電極膜37の比抵抗とし、縦軸を電極膜37の厚さとし、さらに横軸及び縦軸の両方を対数で表示したときの上記式(5)及び上記式(7)を満たす範囲を示すグラフである。
図8のグラフにおいて、実線が上記式(5)に該当し、破線が上記式(7)に該当するので、電極膜37の厚さ及び比抵抗は実線及び破線で囲われた範囲に収まる必要がある。
ここで、電極膜37の厚さ及び比抵抗が実線及び破線で囲われた範囲に収まるためには、図8のグラフより、電極膜37の厚さが1.0×10−3μm〜10μmの場合、電極膜37の比抵抗が1.0×10−6Ω・cm〜0.1Ω・cmであればよい(図8における斜線部分に該当する)。すなわち、本実施の形態では、電極膜37の厚さが1.0×10−3μm〜10μmに設定され、且つ電極膜37の比抵抗が1.0×10−6Ω・cm〜0.1Ω・cmに設定されてもよい。これにより、電極膜37は特殊なデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するための条件「δ/z≧85」及び条件「ρ≦304Ω/□」を満たすことができる。
このとき、電極膜37の厚さ及び比抵抗のいずれも許容される範囲が狭いが、PVD等で形成される銅やアルミ等の金属薄膜は、比抵抗が1.0×10−6Ω・cm〜1.0×10−4Ω・cmであり、且つ厚さのばらつきが1桁以内に収まるため、電極膜37をPVDで形成された銅やアルミ等の金属薄膜によって構成するのが好ましい。なお、電極膜37を溶射や焼結等によって構成し、その厚さを数μm〜110μmに設定する場合、電極膜37の比抵抗率を0.01Ω・cm〜10Ω・cmの非常に狭い範囲から選択する必要がある。
ところで、上述したプラズマ処理装置10において、第1の高周波電源28から高出力の高周波電力が供給される場合、ウエハWの抵抗Rが小さいと、第1の高周波電源28からの高周波電流は、ウエハWの中央部分から誘電体層21に向けて潜る代わりにウエハWの中央部分から該ウエハWの周縁部分へ流れる虞がある。その結果、誘電体層21へ潜る高周波電流に起因し且つウエハWを透過する電界を発生させることが困難となる。
ウエハWを透過する電界が殆ど発生しないと、上述したように、下部電極20の中央部分においてTMモードの空洞円筒共振が発生せず、中央空間においてプラズマの電子密度が高くなり、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布が不均一になると共に、図2(B)に示すような直流的な電流が発生し、ウエハW上のデバイスにおいてゲート酸化膜がチャージアップしてダメージを受けて劣化する。
ここで、ウエハWのスキンデプスδは、電極膜37のスキンデプスδと同様に、下記式(8)で表される。
δ=((2ρvw)/(μω))1/2 =(ρvw/(μπf))1/2 … (8)
ここで、μはウエハWの透磁率(H/m)であり、ωは2πf(π:円周率、f:第1の高周波電源28から供給される高周波電力の周波数(Hz))であり、ρvwはウエハWを構成する電極材料の比抵抗(Ω・m)である。
また、第1の高周波電源28から供給される高周波電力の電界がウエハWを透過する透過率「E/E0w」は、下記式(9)に示すように、「exp(−z/δ)」に比例する。
/E0w∝exp(−z/δ) … (9)
ここで、zはウエハWの厚さ(m)であり、E0wはウエハWに入射する電界の強度である。
上記式(9)より、ウエハWを透過する電界を発生させるためには、ウエハWのスキンデプスδを大きくすればよく、該スキンデプスδを大きくするには比抵抗ρvwの大きな電極材料を使用してウエハWの抵抗Rを大きくすればよい。
そこで、本発明者は、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布を均一にするためのウエハWの比抵抗ρvwを見出すべく、比抵抗ρvwの値が異なる複数のテストウエハを準備した。そして、プラズマ処理装置10において各テストウエハにRIEを施し、各テストウエハの面内におけるエッチング速度の分布を観測し、その結果を図9のグラフに示した。ここで用いた各テストウエハの比抵抗ρvwは、1.9Ω・cm及び4.0Ω・cmであった。
また、このときのRIEでは、処理ガスとしてNガス、Oガス及びCHガスの混合ガス(流量比:Nガス/Oガス/CHガス=100/10/45sccm)を上部室11a内に導入し、第1の高周波電源28が供給する高周波電力の周波数を100MHzに設定し、且つその値を2400Wに設定すると共に、第2の高周波電源29が供給する高周波電力の周波数を3.2MHzに設定し、且つその値を200Wに設定した。
図9のグラフでは、横軸がテストウエハの中心からの距離であり、縦軸がエッチング速度(nm/分)である。また、破線が比抵抗ρvw=1.9Ω・cmの場合に該当し、実線が比抵抗ρvw=4.0Ω・cmに該当する。
図9のグラフより、比抵抗ρvwを4.0Ω・cm以上にすれば、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布をほぼ均一にすることができるのが分かった。また、テストウエハの厚さが775μmであり、直径が300mmであったので、上記結果より、ウエハWにおけるδ/zを13以上、又はウエハWの表面抵抗率ρswを52Ω/□以上にすれば、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布をほぼ均一にすることができることが分かった。
また、ウエハW上の配線膜(図示しない)の抵抗Rが小さいと、第1の高周波電源28からの高周波電流は、ウエハWの中央部分から誘電体層21に向けて潜る代わりに、配線膜を伝ってウエハWの中央部分から該ウエハWの周縁部分へ流れる虞がある。その結果、やはり、上述したように、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布が不均一になると共に、図2(B)に示すような直流的な電流が発生し、ウエハW上のデバイスにおいてゲート酸化膜がチャージアップしてダメージを受けて劣化する。
これに対応して、配線膜を透過する電界を発生させるためには、下記式(10)で表される配線膜のスキンデプスδを大きくすればよく、該スキンデプスδを大きくするには、比抵抗ρvlの大きな電極材料を使用して配線膜の抵抗Rを大きくすればよい。
δ=((2ρvl)/(μω))1/2=(ρvl/(μπf))1/2 … (10)
ここで、μは配線膜の透磁率(H/m)であり、ωは2πf(π:円周率、f:第1の高周波電源28から供給される高周波電力の周波数(Hz))であり、ρvlは配線膜の電極材料の比抵抗(Ω・m)である。
ここで、上述したように、ウエハWの面内におけるエッチング速度の分布をほぼ均一にするためには、ウエハWにおけるδ/zを13以上、又はウエハWの表面抵抗率ρswを52Ω/□以上にする必要があったことから、配線膜におけるδ/zも13以上、又は配線膜の表面抵抗率も52Ω/□以上にすればよい。なお、zは配線膜の厚さ(m)である。
図10は、図1における静電チャック近傍の構成を概略的に示す拡大断面図である。
図10において、静電チャック22は、セラミックスの焼結材からなる円板状の基材22aと、該基材22aの表面(図中における上側面)上に形成された電極膜37と、該電極膜37上に積層されて電極膜37及び基材22aに圧着された、セラミックスの焼結材からなる円板状の上部材22b(絶縁材)と、一端が電極膜37と接触し且つ他端が基材22aの裏面(図中における下側面)に露出する円筒状の導電部材45とを備える。
静電チャック22は下部電極20の上面に載置され、絶縁性接着剤46(例えば、フィラー入り接着剤)によって下部電極20に接着される。このとき、導電部材45の他端は、通電棒47を介して高圧直流電源42に電気的に接続される。これにより、高圧直流電源42は電極膜37に高圧直流電圧を供給することができる。
次に、静電チャック22の製造方法について説明する。
まず、基材22aを予め準備/形成し、該基材22aの表面上にスクリーン印刷によって電極膜37を形成する。
次いで、別途準備/形成された上部材22bによって基材22a及び電極膜37を覆い、基材22a、電極膜37及び上部材22bをホットプレスによって互いに圧着させ、電極膜37を硬化させてその物性を安定化させ、静電チャック22を得る。
スクリーン印刷では、例えば、Al−MoCやカーボン含有材を用いるが、このとき、MoCやカーボンの含有量を調整することによって比抵抗が半導体領域内、具体的には、1.0×10−2Ω・cm〜1.0×10Ω・cmである電極膜37を容易に形成することができる。通常、スクリーン印刷では厚さが数μm〜100μmの膜を好適に形成することができるため、スクリーン印刷は、比抵抗が1.0×10−2Ω・cm〜1.0×10Ω・cmに設定される場合に厚さが数μm〜110μmに設定される必要がある電極膜37の形成方法として用いることができる。
ところで、上述したように、本実施の形態における電極膜37は、例えば、スキンデプスδ及びその厚さzが条件「δ/z≧85」を満たし、且つ表面抵抗率ρが条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たす必要があるため、電極膜37の表面抵抗率ρを管理する必要がある。しかしながら、上述したように、電極膜37をスクリーン印刷によって形成し、さらにホットプレスによって電極膜37を硬化させる場合、電極膜37が上部材22bに覆われた後に該電極膜37が硬化してその物性が安定するため、静電チャック22の製造過程において電極膜37の抵抗値を測定することができない。本実施の形態では、これに対応して、静電チャック22における電極膜37の形成方法として、溶射、薄膜成膜法、塗布(スクリーン印刷以外)又は導電膜(例えば、金属薄膜)の貼着等が用いられる。
溶射では、例えば、Al−Crやシリコンを溶射材として用いることによって比抵抗が半導体領域内、具体的には、1.0×10−2Ω・cm〜1.0×10Ω・cmである電極膜37を容易に形成することができる。通常、溶射では厚さが数μm〜100μmの膜を好適に形成することができるため、溶射は電極膜37の形成方法として好ましい。また、塗布では、熱硬化性塗料、例えば、カーボン含有材が用いられ、塗布された塗料を加熱して硬化させることによって電極膜37を形成する。
薄膜成膜法としては、例えば、銅、アルミや金の薄膜を形成するPVD、例えば、タングステンやチタンの薄膜を形成するCVD、又は液相成長法、例えば、めっき(無電界ニッケルめっき)やゾルゲル法が該当する。これらの薄膜形成法を用いることにより、比抵抗が低抵抗領域内、具体的には、1.0×10−6Ω・cm〜0.1Ω・cmであり、且つ厚さが10μm以下である薄膜の電極膜37を容易に形成することができる。
上述した溶射、塗布及び薄膜形成法を用いると、電極膜37が上部材22bに覆われる前、すなわち、電極膜37が露出した状態で該電極膜37を硬化させてその物性を安定させることができる。
本実施の形態における静電チャック22の製造方法では、電極膜37を硬化させた時点で、該電極膜37の表面抵抗率ρ、厚さz等を測定し、電極膜37のスキンデプスδ及びその厚さzが条件「δ/z≧85」を満たし、且つ表面抵抗率ρが条件「ρ≦2.67×10Ω/□」を満たしているか否か、若しくは、電極膜37の表面抵抗率ρが条件「115Ω/□≦ρ≦2.67×10Ω/□」を満たしているか否かが判別される。電極膜37がこれらの条件を満たしていない場合、基材22a及び電極膜37は破棄される。その後、上部材22bによって基材22a及び電極膜37を覆い、基材22a、電極膜37及び上部材22bを互いに圧着させて静電チャック22を得る。
上述した静電チャック22の製造方法によれば、電極膜37は、予め準備/形成された基材22aの表面に形成され、該電極膜37の形成後に上部材22bによって覆われるので、静電チャック22の製造過程において、電極膜37は上部材22bに覆われる前に必ず一度露出する。これにより、静電チャック22の製造過程において電極膜37の表面抵抗率ρ等を測定することができ、もって内包される電極膜37の表面抵抗率ρ等を管理することができる。
また、上述した静電チャック22では、上部材22bを電極膜37や基材22aに圧着したが、上部材22bは絶縁性接着剤(図示しない)によって基材22aや電極膜37に接着されてもよい。絶縁性接着剤は電極膜37に印加される高圧直流電圧を確実に絶縁することができるとともに、上部材22bを基材22aに確実に接着することができる。
なお、上述した静電チャック22では、基材22aの表面上に電極膜37を形成したが、下部電極20の上面全面を覆うように構成された誘電体層48を下部電極20に埋設し、電極膜37を誘電体層48の上面に直接形成し、その後、上部材22bを電極膜37及び誘電体層48に圧着してもよい。これにより、載置台12の構成部品の数を減らすことができる。誘電体層48は、セラミックスの焼結、セラミックスの溶射、又は両者の複合によって形成される。
また、先に上部材22b(基材)の裏面(図中における下側面)に、上述した溶射や薄膜形成法を用いて電極膜37を形成し、該上部材22bを絶縁性接着剤46によって誘電体層48に接着してもよい(図11(A))。このとき、静電チャック22の表面として機能し、ウエハWと直接接触する上部材22bの表面(図中における上側面)と、電極膜37との間には絶縁性接着剤からなる層が介在しないため、静電チャック22によるウエハWの静電吸着力がより安定する。なお、上部材22bの裏面に電極膜37を形成した場合、該電極膜37の表面を絶縁性のコーティング膜で覆うのが好ましい。これにより、静電チャック22の絶縁性をより高めることができる。絶縁性のコーティング膜としては図10における基材22aが該当し、該コーティング膜は溶射や薄膜形成法によって形成される。
上述した静電チャック22では、上部材22bが焼結材であるため、静電チャック22が静電吸着するウエハWは焼結材と接触する。焼結材は破砕しにくいため、上部材22bがウエハWと接触しても該上部材22bの表層が破砕することがない。したがって、上部材22bの表層の破砕に起因するパーティクルの発生を防止することができる。また、焼結材からなる上部材22bの裏面に溶射によって電極膜37を形成する場合、上部材22bの裏面(基材に対向する面)に、予め焼結材と溶射によって形成される電極膜37との結合性を高めるための濡れ性がよい下地層を形成するのが好ましい。これにより、上部材22bと溶射によって形成される電極膜37との結合力をより高めることができる。
上述した静電チャック22では、上部材22bとして焼結材を用いたが、上部材22bは絶縁材の溶射や絶縁膜の貼着によって形成してもよい。これにより、電極膜37上に絶縁層を確実に形成することができる。
上部材22bをAl等の絶縁性セラミックスの溶射によって電極膜37上に形成する場合、電極膜37も基材22aの表面に溶射によって形成するのが好ましい。これにより、静電チャック22の殆どを溶射によって形成することができるため、該静電チャック22を安価に製造することができる。
上部材22bを絶縁膜の貼着で形成する場合、静電チャック49は、予め準備/形成された基材22a上に金属薄膜が蒸着された導電テープ50を貼着し、さらに、該導電テープ50上に絶縁膜、例えば、ポリイミドテープ51を貼着することによって構成されてもよい(図11(B))。このとき、テープ50に蒸着される金属薄膜は、例えば、銅やアルミで構成されるのが好ましい。
また、上述した静電チャック22では、電極膜37が基材22aと別体で構成されたが、基材52を密な層52a及び密な層52a上に形成された疎な層52bからなる焼結材によって構成し、疎な層52bに導電材を含浸させて電極層53を基材52と一体的に形成してもよい(図12(A)及び12(B))。また、この場合、該電極層53の形成後に、別途準備/形成された上部材22bによって基材52及び電極層53を覆い、基材52、電極層53及び上部材22bを互いに圧着させるのが好ましい。これにより、静電チャックの製造過程において、電極層53は上部材22bに覆われる前に必ず一度露出する。その結果、静電チャックの製造過程において電極層53の表面抵抗率ρ等を測定することができ、もって内包される電極層53の表面抵抗率ρ等を管理することができる。また、基材52は疎な層52bを有するので、導電材を該基材52に確実に含浸させることができる。
さらに、導電性の線状部材をメッシュ状に組み合わせて電極膜54を構成してもよい(図13)。該電極膜54ではメッシュの大きさを調整することによって面積あたりの表面抵抗率ρを容易に調整することができる。
なお、電極膜37をスクリーン印刷によって形成し、さらにホットプレスによって電極膜37を硬化させる場合、静電チャック22の製造過程において電極膜37が硬化した状態で露出することがないため、静電チャック22の製造過程において電極膜37の抵抗値を測定することができない。このような場合には、静電チャック22は少なくとも2つの導電部材45を備えるのが好ましく、特に、1つの導電部材45は静電チャック22の中央部分に配置されるのが好ましい。具体的には、1つの導電部材45が静電チャック22の中央部分に配置されると共に、他の複数の導電部材45が静電チャック22の周縁部分において同一円周上に均等間隔で配置されるのが好ましい(図14(A)及び14(B))。これにより、例えば、2つの導電部材45にテスターの2つの端子をそれぞれ接触させることによって、静電チャック22の製造後において電極膜37の表面抵抗率ρを容易に測定して管理することができる。特に、静電チャック22の中央部分に配置される導電部材45にテスターの2つの端子のうちの1つを接触させると、電極膜37における中央部分から周縁部分にかけての抵抗を測定して表面抵抗率ρを管理することができる。
なお、上述した本実施の形態では、RIEやアッシングが施される基板が半導体ウエハWであったが、RIEやアッシングが施される基板はこれに限られず、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やFPD(Flat Panel Display)等のガラス基板であってもよい。
本発明の実施の形態に係る載置台を備えるプラズマ処理装置の構成を概略的に示す断面図である。 図1のプラズマ処理装置において第1の高周波電源から高出力の高周波電力が供給される場合を説明するための図であり、図2(A)は静電チャック近傍の構成を概略的に示す部分断面図であり、図2(B)は第1の高周波電源等からなる電気回路を示す図である。 図1のプラズマ処理装置において第2の高周波電源から高出力の高周波電力が供給される場合を説明するための図であり、図3(A)は静電チャック近傍の構成を概略的に示す部分断面図であり、図3(B)は第2の高周波電源等からなる電気回路を示す図である。 δ/zの値が異なる複数の電極膜を用いた場合の各ウエハの面内におけるフォトレジストのエッチング速度の分布を示すグラフである。 δ/zの値が異なる複数の電極膜を用いた場合の各テストウエハにおけるTEGのゲート酸化膜の劣化の程度を示す表である。 通常のアンテナ比を有するデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するための電極膜の厚さ及びその比抵抗の関係を示すグラフである。 通常のアンテナ比を有するデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するための電極膜の厚さ及びその比抵抗の関係を示す他のグラフである。 特殊なデバイスのゲート酸化膜の劣化を防止するための電極膜の厚さ及びその比抵抗の関係を示すグラフである。 比抵抗の値が異なる複数のテストウエハを用いた場合の各テストウエハの面内におけるエッチング速度の分布を示すグラフである。 図1における静電チャック近傍の構成を概略的に示す拡大断面図である。 図1における静電チャックの変形例の構成を概略的に示す拡大断面図であり、図11(A)は第1の変形例を示し、図11(B)は第2の変形例を示す。 図1における静電チャックの第3の変形例の構成を概略的に示す図であり、図12(A)は断面図を示し、図12(B)は図12(A)におけるA部の拡大図である。 図10における電極膜の変形例を示す平面図である。 図1における静電チャックの第4の変形例の構成を概略的に示す図であり、図14(A)は背面図を示し、図14(B)は断面図を示す。 従来のプラズマ処理の面内均一性を向上させることが可能なプラズマ処理装置の構成を概略的に示す断面図であり、図15(A)は静電チャックが配置されていない場合であり、図15(B)は静電チャックが配置されている場合である。
符号の説明
W ウエハ
10 プラズマ処理装置
11 チャンバ
12 載置台
20 下部電極
21,48 誘電体層
22,49 静電チャック
22a,52 基材
22b 上部材
28 第1の高周波電源
29 第2の高周波電源
37,54 電極膜
42 高圧直流電源
43,44 電気回路
45 導電部材
46 絶縁性接着剤
50 導電テープ
51 ポリイミドテープ
52a 密な層
52b 疎な層
53 電極層

Claims (31)

  1. 基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、
    プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、
    該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、
    該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ以下の条件を満たす電極膜を有することを特徴とする載置台。
    δ/z ≧ 85
    但し、δ=(ρ/(μπf))1/2
    但し、z:前記電極膜の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記電極膜のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記電極膜の透磁率、ρ:前記電極膜の比抵抗
  2. 基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、
    イオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、
    該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、
    該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ以下の条件を満たす電極膜を有することを特徴とする載置台。
    ρ ≦ 2.67×10Ω/□
    但し、ρ:前記電極膜の表面抵抗率
  3. 基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、
    プラズマ生成用の高周波電源及びイオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、
    該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、
    該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ以下の条件を満たす電極膜を有することを特徴とする載置台。
    δ/z ≧ 85 且つ ρ ≦ 2.67×10Ω/□
    但し、δ=(ρ/(μπf))1/2
    但し、z:前記電極膜の厚さ、δ:前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力に対する前記電極膜のスキンデプス、f:前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記電極膜の透磁率、ρ:前記電極膜の比抵抗、ρ:前記電極膜の表面抵抗率
  4. 基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、
    プラズマ生成用の高周波電源及びイオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、
    該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、
    該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ以下の条件を満たす電極膜を有することを特徴とする載置台。
    115Ω/□ ≦ ρ ≦ 2.67×10Ω/□
    但し、ρ:前記電極膜の表面抵抗率
  5. 前記電極膜の表面抵抗率ρが304Ω/□以下であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  6. 前記電極膜は溶射、焼結及び塗布のいずれかによって形成され、前記電極膜の比抵抗は1.0×10−2Ω・cm〜1.0×10Ω・cmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  7. 前記電極膜はCVD、PVD及び液相成長法のいずれかによって形成され、前記電極膜の厚さは10μm以下であり、前記電極膜の比抵抗は1.0×10Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  8. 前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力の周波数は27MHz以上であることを特徴とする請求項1、3及び4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  9. 前記イオン引き込み用の高周波電源から供給される高周波電力の周波数は27MHz以下であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  10. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、
    前記基板は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    δ/z ≧ 13
    但し、δ=(ρvw/(μπf))1/2
    但し、z:前記基板の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記基板のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記基板の透磁率、ρvw:前記基板の比抵抗
  11. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、
    前記基板は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    ρsw ≧ 52Ω/□
    但し、ρsw:前記基板の表面抵抗率
  12. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、
    前記基板は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    ρvw ≧ 4Ω・cm
    但し、ρvw:前記基板の比抵抗
  13. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、
    前記基板上の配線膜は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    δ/z ≧ 13
    但し、δ=(ρvl/(μπf))1/2
    但し、z:前記配線膜の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記配線膜のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記配線膜の透磁率、ρvl:前記配線膜の比抵抗
  14. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続される電極膜を有し、
    前記基板上の配線膜は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    ρsl ≧ 52Ω/□
    但し、ρsl:前記配線膜の表面抵抗率
  15. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ以下の条件を満たす電極膜を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
    δ/z ≧ 85
    但し、δ=(ρ/(μπf))1/2
    但し、z:前記電極膜の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記電極膜のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記電極膜の透磁率、ρ:前記電極膜の比抵抗
  16. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、イオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ以下の条件を満たす電極膜を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
    ρ ≦ 2.67×10Ω/□
    但し、ρ:前記電極膜の表面抵抗率
  17. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源及びイオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ以下の条件を満たす電極膜を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
    δ/z ≧ 85 且つ ρ ≦ 2.67×10Ω/□
    但し、δ=(ρ/(μπf))1/2
    但し、z:前記電極膜の厚さ、δ:前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力に対する前記電極膜のスキンデプス、f:前記プラズマ生成用の高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記電極膜の透磁率、ρ:前記電極膜の比抵抗、ρ:前記電極膜の表面抵抗率
  18. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、プラズマ生成用の高周波電源及びイオン引き込み用の高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ以下の条件を満たす電極膜を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
    115Ω/□ ≦ ρ ≦ 2.67×10Ω/□
    但し、ρ:前記電極膜の表面抵抗率
  19. 基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、
    高周波電源に接続される導電体部材と、
    該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、
    該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、
    該静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ表面抵抗率の上限値及び下限値の少なくとも一方が設定される電極膜を内包し、
    前記電極膜は、予め準備/形成された誘電体からなる板状の基材の表面又は裏面に形成され、該電極膜の形成後に絶縁材によって覆われることを特徴とする載置台。
  20. 前記電極膜は溶射、塗布、薄膜成膜法、及び導電膜の貼着によって形成されることを特徴とする請求項19記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  21. 前記薄膜成膜法は、CVD、PVD及び液相成長法のいずれかであることを特徴とする請求項20記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  22. 前記絶縁材は焼結、溶射、絶縁膜の貼着のいずれかによって形成されることを特徴とする請求項19乃至21のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  23. 基板が載置されるプラズマ処理装置用の載置台であって、
    高周波電源に接続される導電体部材と、
    該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、
    該誘電体層の上に載置される静電チャックとを備え、
    該静電チャックは、高圧直流電源に接続され、且つ表面抵抗率の上限値及び下限値の少なくとも一方が設定される電極膜を内包し、さらに、一端が前記電極膜と接触し且つ他端が前記静電チャックの表面に露出する少なくとも2つの導電部材を有することを特徴とする載置台。
  24. 前記少なくとも2つの導電部材のうちの1つは前記静電チャックの中央部分に配置されることを特徴とする請求項23記載のプラズマ処理装置用の載置台。
  25. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    前記静電チャックは高圧直流電源に接続され、且つ表面抵抗率の上限値及び下限値の少なくとも一方が設定される電極膜を内包し、
    前記電極膜は、予め準備/形成された誘電体からなる板状の基材の表面又は裏面に形成され、該電極膜の形成後に絶縁材によって覆われることを特徴とするプラズマ処理装置。
  26. 基板が載置される載置台を備え、
    前記載置台は、高周波電源に接続される導電体部材と、該導電体部材の上面中央部分において埋設される誘電体層と、該誘電体層の上に載置される静電チャックとを有するプラズマ処理装置であって、
    該静電チャックは、高圧直流電源に接続され、且つ表面抵抗率の上限値及び下限値の少なくとも一方が設定される電極膜を内包し、さらに、一端が前記電極膜と接触し且つ他端が前記静電チャックの表面に露出する少なくとも2つの導電部材を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
  27. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、
    前記載置台に載置される前記基板は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    δ/z ≧ 13
    但し、δ=(ρvw/(μπf))1/2
    但し、z:前記基板の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記基板のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記基板の透磁率、ρvw:前記基板の比抵抗
  28. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、
    前記載置台に載置される前記基板は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    ρsw ≧ 52Ω/□
    但し、ρsw:前記基板の表面抵抗率
  29. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、
    前記載置台に載置される前記基板は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    ρvw ≧ 4Ω・cm
    但し、ρvw:前記基板の比抵抗
  30. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、
    前記載置台に載置される前記基板上の配線膜は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    δ/z ≧ 13
    但し、δ=(ρvl/(μπf))1/2
    但し、z:前記配線膜の厚さ、δ:前記高周波電源から供給される高周波電力に対する前記配線膜のスキンデプス、f:前記高周波電源から供給される高周波電力の周波数、π:円周率、μ:前記配線膜の透磁率、ρvl:前記配線膜の比抵抗
  31. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置用の載置台を備え、
    前記載置台に載置される前記基板上の配線膜は以下の条件を満たすことを特徴とするプラズマ処理装置。
    ρsl ≧ 52Ω/□
    但し、ρsl:前記配線膜の表面抵抗率
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