JP2013523074A - 静電付着及び静電積層のための材料 - Google Patents

静電付着及び静電積層のための材料 Download PDF

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Abstract

【解決手段】静電付着装置は、異質基板の表面と境界を接するように適応された外表面と、複数の電極と、これらの電極の少なくとも1つに隣接して配置された半導性絶縁材料とを含む。各電極は、それぞれの伝導性体積を有し、外表面の対応する場所に電圧を印加するように構成され、印加される電圧間の電圧差は、基板に相対的な装置の現位置を維持するのに適した静電力を装置と基板との間に生じさせる静電付着電圧を含む。絶縁材料は、約109〜1012Ω・mの抵抗を有するポリウレタン又はその他の任意の適切な材料であることができる。絶縁材料は、電極が作動されたときにそれらの電極の伝導性体積を拡張させるように効果的に動作する。
【選択図】図5B

Description

[出願の相互参照]
本出願は、2010年3月19日に出願され「MATERIALS FOR ELECTROADHESION AND ELECTROLAMINATES(静電付着及び静電積層のための材料)」と題された米国仮特許出願第61/315451号の優先権を主張する。該出願は、あらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、総じて、静電付着に関するものであり、特に、静電付着のための特殊な材料の使用に関するものである。
糊又はその他の接着剤を使用することなく成功裏に制御付着させることは、多くの分野で望まれている目標である。制御付着において成功と見なされるのは、高い機械的圧力を電気的制御によって提供するのに十分に制御可能で、高信頼性で、安全で、尚且つ頑強な技術として定義することができる。場合によっては、この機械的圧力を、十分な範囲の通常・日常材料に与えることが必要とされる。このような通常材料には、理論上は、湿った、埃っぽい、傾斜が急、及び/又は滑りやすいなどの表面を有するものが含まれ得る。化学的接着剤や吸盤などの従来の制御付着技術は、なかでも特に、永続性、適用表面に対する損傷若しくは適用表面に残される残留物、漏れ、及び湿った、埃っぽい、若しくは不規則な表面に対する有効性の限界などの、様々な欠点に直面している。
制御付着の応用における代案としての、静電付着力又は静電クランプの最近の使用は、幾つかのレベルにおいて有利であることが証明された。このような静電付着力は、残留物を残すことなく又は表面を損傷することなく電気的制御可能な方式で制御付着を提供するように適応することができる。これらの力は、オン状態及びオフ状態の両方における即効性、反復可能性、及び強さを有することによって、材料特性の反復可能な調節を可能にすることができる。更には、多岐にわたる埃っぽい、滑りやすい、又は不規則な様々な表面を、有用な制御付着成果を損なうことなく静電付着力によって使用することができる。
もちろん、機械材料に対する静電付着、静電クランプ、又は可逆静電力の使用は、電気の導入を必要とし、これは、安全性、短絡、及び電荷にしばしば付随するその他の問題を生じることがある。例えば、適切なレベルの静電付着力又は静電力が生成されるためには、かなりの大きさの電圧及び電場が必要とされる傾向がある。また、複数電極の一般的な使用及び容易な操作は、静電力を活用する市販製品を素人の操作員が使用可能であるなどの、使用者の安全性の問題を提起することがある。状況によっては、露出した電極が、安全上の問題となるだろう。電気的応用に使用される従来の材料は、このような問題の克服を困難にし、その結果、使用者の安全性を適したレベルにするために、製品設計を過度に扱いにくい、すなわちかさばるものにしている。
総じて、静電付着タイプの応用に使用するための様々な材料が功を奏してきたが、常に、より改善された代替材料の提供が望まれている。とりわけ望ましいのは、システムを使用する操作員の安全性も高めつつ、より低い電場レベルにおいてより強い静電クランプを可能にする材料を有する静電付着システムである。また、単純な電力供給を用いて反復可能な方式で強い付着を生じることができる材料を有することも、望ましいだろう。更に、材料に供給されているクランプ電力が取り除かれたときに、適用されている付着が即時に解放されるような材料を有することも、望ましいだろう。
本発明の利点は、静電付着及び静電積層の応用を伴うものなどの静電可逆付着に使用するための、改善された材料を提供することである。これは、内部においてクランプを電気的に短絡させることなくより低い電場レベルにおいてより大きい静電クランプ力を生じさせる各種のポリウレタンなどの半導性絶縁材料の使用を通じて実現することができる。また、静電気防止テープの使用は、使用者に害を及ぼしうる電流レベルを必要とすることなく静電クランプのために高電圧が伝わることを可能にする。結果得られる静電応用は、システム全体のパフォーマンスを大幅に向上させつつ、取り扱いが安全な露出電極を有することができる。このような改善された材料の使用は、同じクランプ力に必要とされる電圧を低くし、感電の危険性を大幅に低下させる。
本発明の様々な実施形態において、静電付着装置は、異質基板の表面と境界を接するように適応された外表面と、複数の電極と、これらの電極の少なくとも1つに隣接して配置された半導性絶縁材料とを含むことができる。一部の実施形態では、2つの電極が使用される。各電極は、それぞれの伝導性体積を有することができ、外表面上の対応する場所に電圧を印加するように構成され、印加される電圧間の電圧差は、基板に相対的な装置の現位置を維持するのに適した静電力を装置と基板との間に生じさせる静電付着電圧を含む。絶縁材料は、約107〜1013Ω・mの、より好ましくは約109〜1012Ω・mの範囲の、バルク抵抗率を有することができる。
更なる様々な実施形態において、静電積層システムは、第1の静電積層部品と、第2の別個の静電積層部品と、第1の静電積層部品及び第2の静電積層部品の少なくとも1つに隣接して配置され、約107〜1013Ω・mの抵抗を有する半導性材料で形成された絶縁材料とを含むことができる。メタマテリアルタイプのシステムの形成の際に、別の静電積層部品を追加で使用することもできる。個別の静電積層部品の各々は、外表面と、それぞれの伝導性体積を有するとともにその対応する外表面のそれぞれの電圧を印加するように構成された少なくとも1つの電極とを有することができる。個別の静電積層部品からなる任意のペアは、そのそれぞれの電圧の間の電圧差が、互いに対する静電積層部品の現位置を維持するのに適した静電力を静電積層部品間に生じさせる静電付着電圧を含むことができるように、互いに境界を接するように適応することができる。
様々な詳細な実施形態において、絶縁材料は、電極が作動されたときにそれらの電極の伝導性体積を拡張させるように効果的に動作する。伝導性体積のこのような効果的な拡張は、電気的な短絡を生じさせないことが好ましいが、場合によっては、装置によって消費される電流を僅かに増加させることがある。一部の実施形態では、絶縁材料は、絶縁材料に電極が埋め込まれるなどのように、電極間に配置することができる。一部の実施形態では、絶縁材料は、異質基板の表面と、1つ又は2つ以上の電極との間に配置することができる。
一部の実施形態では、絶縁材料は、絶縁材料内における場所ごとに変化する抵抗を有することができる。具体的には、或る電極に近い1つ又は2つ以上の絶縁材料領域は、その電極から遠く離れた1つ又は2つ以上の絶縁材料領域よりも低い抵抗を有することができる。また、装置と異質基板との間の静電力は、外表面と異質基板の表面との間にある湿気又は粒子の存在にかかわらず、基板に相対的な装置の現位置を維持するのに適している。一部の実施形態では、絶縁材料は、弾性率が約1GPa未満の柔軟材料を含み、一部の実施形態では、絶縁材料は、ポリウレタンである。
様々な実施形態において、絶縁材料は、1つ若しくは2つ以上の電極に及び/又は異質基板の表面に吹き付けられる又は蒸着されるコーティングを含むことができる。一部の実施形態では、電極は、静電付着電圧が印加されたときに異質基板の表面に向かって変形するように構成された1つ又は2つ以上のシリウム、すなわち切り抜かれたフラップを含むことができる。更に、1つ又は2つ以上の電極は、約0.1〜1000メガオーム/スクエアの表面抵抗を有することができる。様々な実施形態は、また、安全のために、電極と絶縁材料との間に配置された高抵抗性層を含むこともできる。
更に別の実施形態では、静電装置を基板に又は第2の静電装置に付着させる様々な方法が提供される。静電付着タイプの様々な実施形態では、電極は、同じ装置上にあることができ、該装置は、次いで、異質基板に付着される。静電クランプ又は静電積層システムの様々な実施形態では、電極は、互いにクランプし合うように設計された2つの異なる材料基板上にあることができる。プロセス工程は、装置の外表面の第1の場所における第1の電極と、外表面の第2の場所における第2の電極との間に静電付着電圧差を印加することと、第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方に隣接して配置され、約107〜1013Ω・mの抵抗を有する半導性材料で形成された絶縁材料を利用することと、静電付着電圧差によって提供される静電引力を使用して、外表面を基板の表面に付着させることと、装置の外表面が基板の表面に接触している間、第1の電極と第2の電極との間の静電付着電圧差を維持することとを含むことができる。更なるプロセス工程は、1つ若しくは2つ以上の電極に及び/又は異質基板の表面にコーティングとして絶縁材料を吹き付ける又は蒸着させることを含むことができる。上記の静電付着及び静電積層の装置及びシステムの様々な詳細は、このような方法にも適用可能である。
当業者ならば、以下の図面及び詳細な説明を検討することによって、発明のその他の装置、方法、特徴、及び利点が明らかである又は明らかになる。このような更なるシステム、方法、特徴、及び利点は、全て、本説明に含まれること、発明の範囲に含まれること、及び添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図される。
含まれる図面は、例示目的であり、開示された発明の静電付着及び静電積層の材料及びシステムとして考えられる構造及び配置の例を提供しているに過ぎない。これらの図面は、発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく当業者によって本発明に対してなされうる形態及び詳細のいかなる変更も、一切制限することはない。
本発明の1つの実施形態にしたがった、代表的な静電付着エンドエフェクタを示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、異質物体に付着された図1Aの代表的な静電付着エンドエフェクタを示した側断面である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、付着された代表的な静電付着エンドエフェクタにおける電極間の電圧差の結果として図1Bの異質物体内に形成される電場を示した拡大側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、その上に単一電極を有する代表的な静電付着つかみ表面又はエンドエフェクタのペアを示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、電圧を印加された図2Aの代表的な静電付着つかみ表面又はエンドエフェクタのペアを示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、その上面及び底面に電極をパターン形成されたシート状の代表的な静電付着つかみ表面を示した上面斜視図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、その一方の面に電極をパターン形成されたシート状の代替の代表的な静電付着つかみ表面を示した上面斜視図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、代表的な静電クランプ構成を示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、より大きいシステムに組み込まれた図4Aの代表的な静電クランプ構成を示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、図4Aの静電クランプ構成を複数積み重ねた反復によって形成された静電積層構成を示した上面斜視図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、電極のペアを半導性絶縁材料に埋め込まれた代表的な静電付着エンドエフェクタを示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、作動されて異質物体に付着された状態の図4Aの代表的な静電付着エンドエフェクタにおいて形成される電場を示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、電極のペアを半導性絶縁材料のごく近くに位置付けられた代替の代表的な静電付着エンドエフェクタを示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、作動されて異質物体に付着された状態の図5Aの代表的な静電付着エンドエフェクタにおいて形成される電場を示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、抵抗勾配を有する半導性絶縁材料のごく近くに電極のペアを位置付けられた更に別の代表的な静電付着エンドエフェクタにおいて形成される電場を示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、半導性絶縁材料層及び高抵抗性層を含む代替の代表的な静電付着エンドエフェクタ配置を示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、多層電極を利用した代表的な静電付着構成を示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、多層電極を利用した代表的な静電クランプ構成を示した側断面図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった、異質基板に装置を付着させる代表的な方法を示したフローチャートである。
ここでは、本発明にしたがった装置及び方法の代表的な応用が説明される。これらの例は、単に、前後関係を追加するために及び発明の理解を助けるために提供されるものである。したがって、当業者ならば、本発明がこれらの具体的詳細の一部または全部を伴わなくても実施可能であることが明らかである。また、本発明を不必要に不明瞭にしないように、周知のプロセス工程は詳しく説明されていない。その他の応用も可能であり、ゆえに、以下の例は、限定的なものとして捉えられるべきでない。
以下の詳細な説明では、説明の一部を構成するとともに本発明の特定の実施形態を例として示した添付の図面が参照にされる。これらの実施形態は、当業者が発明を実施することを可能にする十分な詳細さで説明されているが、これらの例は、限定的なものではなく、ゆえに、その他の実施形態が使用可能であること、並びに発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく変更がなされてよいことが理解される。
本発明は、様々な実施形態において、静電付着タイプの装置及び静電積層タイプのシステムの両方に関する。静電積層タイプの装置が、総じて、異質基板にクランプするために柔軟材料を使用する一方で、静電積層システムは、互いにクランプし合うために複数の柔軟材料を使用することが理解される。電極及び半導性絶縁体に関して本明細書で提供される様々な材料は、静電付着タイプの装置及び静電クランプ又は静電積層タイプのシステムの、一方又は両方に使用することができる。
例えば、静電付着装置又はシステムは、小さい物体、汚れた物体、及び/又は脆い物体を含む多岐にわたる物体をクランプする、保持する、移動させる、又はそれ以外の形で取り扱うように適応される。このような取り扱いは、静電付着システムの電極及び/又はその他の部品における特殊材料の使用ゆえに、通常の操作員又は使用者に対して最小限の危険で実現することができる。アイテムのクランプ、保持、移動、及び取り扱いに加えて、提供される静電付着システムの更なる応用も可能であり、ゆえに、提供される静電付着システムは、このような応用への使用に限定されないことが理解される。例えば、2つの異種の外部物体を付着させるために、同じ又は同様の静電付着システム部品を使用することができる。同様に、材料の剛性を可変にするために、静電クランプ装置を使用することができる。また、回転式の結合部において、ヒンジを堅くするためなどその結合部を機械式に適所にロックするために、静電ブレーキとして使用する、或いは2つの物体が互いに静電的にクランプされたかどうかに応じて運動及び力が一方の物体からもう一方の物体へ選択式に伝わるなどのように、静電クラッチとして使用することもできる。容易に明らかなように、更なる代替の応用も実施可能である。
静電付着
本明細書で使用される「静電付着」という用語は、静電力を使用して2つの物体を機械的に結合することを言う。本明細書で説明される静電付着は、これらの静電力の電気的制御を使用して、2つの物体間の一時的で尚且つ分離可能な付着を可能にする。この静電付着は、印加された電場によって形成される静電力ゆえに、これらの物体の2つの表面を合わせて保持する、又は2つの表面間の牽引若しくは摩擦を増大させる。静電クランプは、従来は、高絶縁性の材料によって隔てられた、平坦で、滑らかで、尚且つ総じて伝導性の2つの表面を合わせて保持することに限定されていたが、本発明は、静電付着の力及び取り扱いを受ける物体の材料特性又は表面粗さを制限しない静電付着の装置及び技術を伴っている。
先ず、図1Aを見ると、本発明の1つの実施形態にしたがった、代表的な静電付着装置エンドエフェクタが立面断面図で示されている。静電付着エンドエフェクタ10は、その「静電付着つかみ表面」11に又は「静電付着つかみ表面」11の近くに位置付けられた1つ又は2つ以上の電極18と、それらの電極と裏当て24又はその他の支持構造部品との間の絶縁材料20とを含む。例示を目的として、静電付着エンドエフェクタ10は、3つのペアをなした6つの電極を有するものとして示されているが、任意の静電付着エンドエフェクタにおいて、より多くの又はより少ない電極が使用可能であることが容易にわかる。所定の静電付着エンドエフェクタにおいて、単一電極のみが使用される場合は、それと併せて、極性が反対の少なくとも1つの電極を有する相補的な静電付着エンドエフェクタが使用されることが好ましい。サイズに関しては、静電付着エンドエフェクタ10は、実質的にスケール不変性である。要するに、静電付着エンドエフェクタのサイズは、表面積にして1平方センチメートル未満から数平方メートルを超える範囲に及ぶだろう。更に大きい又は小さい表面積も可能であり、所定の応用の必要性に応じてサイズ決定することができる。
図1Bは、本発明の1つの実施形態にしたがった、異質物体14に付着された図1Aの代表的な静電付着エンドエフェクタ10を立面側断面で示している。異質物体14は、表面12と、内部材料16とを含む。静電付着エンドエフェクタ10の静電付着つかみ表面11が、異質物体14の表面12に寄せて又は近づけて配される。次いで、電極18と電気的に連絡している外部制御エレクトロニクス(不図示)を使用して、電極18を通じて静電付着電圧が印加される。図1Bに示されるように、静電付着電圧は、隣り合う電極18同士で正電荷及び負電荷を交互させる。電極18間の電圧差の結果、静電付着エンドエフェクタ10と異質物体14とを互いに寄せて保持する働きをする1つ又は2つ以上の静電付着力が生成される。加えられている力の性質ゆえに、静電付着エンドエフェクタ10と異質物体14との間の実際の接触は、必ずしも必要ではないことが容易にわかる。例えば、静電付着エンドエフェクタ10と異質物体14との間には、1枚の紙、薄膜、又はその他の材料若しくは基板を配置可能である。更に、本明細書では、静電付着エンドエフェクタと異質物体との間の相互作用を示すために、「接触」という用語が使用されるが、実際の表面対表面の直接的な接触は、必ずしも必要ではないことが理解される。したがって、エンドエフェクタ又は静電付着つかみ表面と異質物体との間には、絶縁体などの1つ又は2つ以上の薄い物体を配置可能である。つかみ表面と異質物体との間のこのような絶縁体は、一部の実施形態では、エンドエフェクタの一部であることが可能であり、その他の実施形態では、別のアイテム又は装置であることが可能である。
図1Cは、付着された代表的な静電付着エンドエフェクタ10における電極間の電圧差の結果として図1Bの異質物体内に形成される電場を拡大側断面図で示している。静電付着エンドエフェクタ10が異質物体14に寄せて配され、静電付着電圧が印加される間に、異質物体14の内部材料16内には、電場22が形成される。電場22は、内部材料16を局所的に分極させる、すなわち材料16のなかでエンドエフェクタの電極18上の電荷と対座する場所に直接電荷を誘導し、そうして、電極18(及びエンドエフェクタ10)と、異質物体16上の誘導電荷との間に静電付着を生じさせる。誘導電荷は、誘電分極の結果であるかもしれないし、又は弱伝導性の材料及び電荷の静電誘導に由来するかもしれない。内部材料16が、例えば銅などの強い導体である場合は、誘導電荷は、電場22を完全に打ち消すだろう。この場合は、内部の電場22はゼロであるが、誘導電荷は、尚も静電力を形成し、静電付着エンドエフェクタに提供する。
したがって、静電付着電圧は、静電付着エンドエフェクタ10と、異質物体14の表面12下の内部材料16との間に全体的な静電力を提供し、この静電力は、異質物体の表面に相対的な静電付着エンドエフェクタの現位置を維持する。全体的な静電力は、異質物体14に対する重力に打ち勝つのに十分であることができ、したがって、静電付着エンドエフェクタ10は、異質物体を持ち上げて保持するために使用可能である。様々な実施形態では、異質物体に対して追加の静電力を提供することができるように、複数の静電付着エンドエフェクタを、異質物体14に対座させて配することができる。静電力の組み合わせは、異質物体を持ち上げる、移動させる、ピックアンドプレースする、又はそれ以外の形で取り扱うのに十分であることができる。静電付着エンドエフェクタ10は、また、その他の構造に取り付けられて、それらの追加構造を持ち上げて保持する、或いは傾斜した若しくは滑りやすい表面に対して使用されて、法線摩擦力を増加させることができる。
電極18からの静電付着電圧の除去は、静電付着エンドエフェクタ10と、異質物体14の表面12との間の静電付着力を終了させる。したがって、電極18間に静電付着電圧がないときは、静電付着エンドエフェクタ10は、表面12に相対的に、より容易に移動することができる。この条件は、静電付着電圧が印加される前及び後に、静電付着エンドエフェクタ10が移動することを可能にする。良く制御された電気的作動及び電気的停止は、電力消費を比較的少量に抑えつつ、約50ミリ秒未満の応答時間のような高速な付着及び取り外しを可能にする。より長い解放時間もまた、多くの応用において貴重だと考えられる。
静電付着エンドエフェクタ10は、絶縁材料20の外表面11上に、電極18を含む。この実施形態は、様々な異質物体16の、絶縁性で尚且つ弱伝導性の内部材料14に対する制御付着に良く適している。静電付着エンドエフェクタ10における、電極18と絶縁材料20との間のその他の関係も考えられ、伝導性材料を含む、より広範な材料との使用に適している。例えば、表面12が金属物体上にある場合は、電極の表面上に、薄い電気的絶縁材料(不図示)を配置することができる。容易にわかるように、表面11と12との間の距離が短いほど、物体間の静電付着力は強くなる。したがって、異質物体14の表面12に少なくとも部分的に適合するように適応された、変形可能な表面11が使用可能である。
本明細書で使用される静電付着電圧という用語は、静電付着エンドエフェクタ10を異質物体14に結合するのに適した静電力を発生させる電圧である。静電付着エンドエフェクタ10に必要な最小電圧は、静電付着エンドエフェクタ10のサイズ、電極18、絶縁材料20、異質物体材料16の材料伝導性及び間隔、埃、その他の粒子、若しくは湿気などの、静電付着に対するあらゆる外乱の存在、静電付着力によって支持される物体の重量、静電付着装置の柔軟性、異質物体の誘電特性及び抵抗特性、並びに電極と異質物体表面との間の関連のギャップなどの、数々の要因によって変化するだろう。1つの実施形態では、静電付着電圧は、約500ボルトから約15キロボルトまでの間の電極18間差動電圧を含む。微視的な応用では、更に低い電圧が使用可能である。1つの実施形態では、差動電圧は、約2キロボルトから約5キロボルトまでの間である。一方の電極の電圧は、ゼロであることができる。隣り合う電極18同士に、正電荷及び負電荷を交互に印加することもできる。単一電極にかかる電圧は、時間とともに可変であってよく、特に、異質物体を大幅に長期にわたって帯電させないように、正電荷と負電荷とを交互させることが可能である。結果得られるクランプ力は、特定の静電付着エンドエフェクタ10の詳細、その付着先の材料、あらゆる粒子外乱、表面粗さなどによって変化するだろう。総じて、本明細書で説明される静電付着は、広範なクランプ圧力を提供し、これは、静電付着エンドエフェクタによって加えられる引力を、異質物体と接触しているその面積で割ったものとして定義される。
実際の静電付着力及び圧力は、設計及び数々の要因によって変化するだろう。1つの実施形態では、静電付着エンドエフェクタ10は、約0.7kPa(約0.1psi)から約70kPa(約10psi)までの間の静電付着引力圧力を提供する。ただし、その他の量及び範囲も、もちろん可能である。特定の応用に必要な力の量は、接触表面の面積を変化させること、印加される電圧を変化させること、及び/又は電極と異質物体表面との間の距離を変化させることによって容易に実現することができる。ただし、必要性に応じ、その他の関連要因を操作することも可能である。
静電付着力は、従来の機械的力、すなわち「押しつぶす」力に代わり、表面の付着を通じて異質物体を又は2つの物体を合わせて保持する、移動させる、又はそれ以外の形で操作するために使用される主要な力であるので、静電付着エンドエフェクタ10は、より広範な一連の応用に使用することができる。例えば、静電付着エンドエフェクタ10は、粗い表面、すなわち微細な湾曲又は複雑な形状を有する表面に対する使用に良く適している。1つの実施形態では、表面12は、約100ミクロンを超える粗さを含む。特定の一実施形態では、表面12は、約3ミリメートルを超える粗さを含む。また、静電付着エンドエフェクタ10は、埃っぽい又は汚れている物体はもちろん、脆い物体に対しても使用することができる。後ほど更に詳しく示されるように、様々なサイズ及び形状の物体もまた、1つ又は2つ以上の静電付着エンドエフェクタによって取り扱うことができる。静電付着及びその応用に関する更なる様々な詳細及び実施形態は、例えば、あらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれる共同所有の米国特許第7,551,419号、第7,554,787号、及び第7,773,363号に見いだすことができる。
静電付着エンドエフェクタ
図1Aの静電付着つかみ表面11を有する静電付着エンドエフェクタ10は、6つの電極18を有するものとして示されているが、任意の静電付着エンドエフェクタ又はつかみ表面は、単一電極のみを有してもよいことが理解される。更に、任意の静電付着エンドエフェクタは、各々が少なくとも1つの電極を有し尚且つつかまれる異質物体に寄せて又はごく近づけて配されるように適応された複数の異なる静電付着つかみ表面を有してもよいことが容易にわかる。静電付着エンドエフェクタ、静電付着つかみユニット、及び静電付着つかみ表面という用語は、全て、対象とされる静電付着部品を示すために使用されるが、これら各種の用語は、様々な文脈で区別なく使用可能であることが理解される。具体的には、或る「エンドエフェクタ」が、数々の異なる「つかみ表面」を含むかもしれない一方で、これらの数々の異なるつかみ表面もまた、それら自体が個別のエンドエフェクタであると見なされるかもしれない。
図2A及び図2Bを参照すると、その上に単一電極を有する代表的な静電付着エンドエフェクタ又はつかみ表面のペアが、側断面図で示されている。図2Aが、異質物体16の表面に接触している静電付着エンドエフェクタ又はつかみ表面30、31を有する静電付着つかみシステム50を示している一方で、図2Bは、エンドエフェクタ又はつかみ表面に電圧を印加されて作動された状態の静電付着つかみシステム50’を示している。静電付着つかみシステム50は、異質物体16に直接接触している2つの静電付着エンドエフェクタ又はつかみ表面30、31を含む。各静電付着エンドエフェクタ又はつかみ表面30、31は、単一電極18を結合されている。このような場合は、静電付着つかみシステムは、異質物体を絶縁材料として使用するように設計することができる。電圧が印加されると、異質物体14内に電場22が発生し、静電付着エンドエフェクタ又はつかみ表面30、31と異質物体との間に静電力が形成される。容易にわかるように、単一電極を有するこれらの静電付着エンドエフェクタを複数含む、様々な実施形態が使用可能である。
一部の実施形態では、静電付着つかみ表面は、その上に複数の電極を有する平面パネル又はシートの形態をとることができる。その他の実施形態では、つかみ表面は、最も一般的に持ち上げられる又は取り扱われる異質物体の幾何学形状に一致させた決まった形状をとることができる。例えば、円筒状のペンキの缶又はジュースの缶の幾何学形状に一致させるために、湾曲した幾何学形状を使用することができる。電極は、静電付着パフォーマンスを向上させるために、付着装置表面上にパターン形成する、又は異質物体の不規則表面に対する柔軟性及びしたがって適合性を高めるために、柔らかい又は可撓性の材料を使用して作成するなどの、様々な手段によって強化することができる。
続いて、図3A及び図3Bには、その表面上に電極をパターン形成された平面パネル又はシートの形態をとる静電付着つかみ表面の2つの例が、上面斜視図で示されている。図3Aは、その上面及び底面に電極18をパターン形成されたシート又は平面パネルの形態をとる静電付着つかみ表面60を示している。絶縁層44の両側に、上部電極セット42と下部電極セット40とが噛み合わせ配置される。場合によっては、絶縁層244は、堅い、すなわち剛性の材料で形成することができる。場合によっては、電極及び絶縁層44は、柔軟性であってよく、柔軟性を高めるために、アクリルエラストマなどのポリマで構成することができる。好ましい1つの実施形態では、ポリマの弾性率は、約10MPa未満であり、別の好ましい実施形態では、更に具体的に、約1MPa未満である。本発明での使用に適した各種のタイプの柔軟電極が、一般に知られており、それらの例は、あらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれる共同所有の米国特許第7,034,432号に記載されている。
電極セット42は、絶縁層44の上面23に配置されており、直線状にパターン形成された電極18配列を含む。共通電極41は、セット42の電極18を電気的に結合し、共通電極41への1本の入力リード線を使用して、セット42の全ての電極との電気的通信を可能にしている。電極セット40は、絶縁層44の底面25に配置されており、上面の電極18から横方向へずらして直線状にパターン形成された第2の電極18配列を含む。底面電極セット40もやはり、共通電極(不図示)を含むことができる。容易にわかるように、電極は、電極間のエアギャップにおける破壊によって制限されることなくより高い電圧差に耐えられるように静電付着エンドエフェクタ60の能力を高めるために、絶縁層44の両側にパターン形成することができる。
或いは、電極は、図3Bに示されるもののように、絶縁層の同じ表面上にパターン形成することもできる。図に示されるように、静電付着つかみ表面70は、その一方の表面上にのみ電極18をパターン形成されたシート又は平面パネルを含む。静電付着つかみ表面70は、柔軟性絶縁層44の同じ表面23上に電極セット46と電極セット48とが噛み合わせ配置されることを除き、図3Aの静電付着つかみ表面60と実質的に同様であることができる。絶縁層44の底面25には、電極は配置されない。この特定の実施形態は、セット46の正極18と、セット48の負極18との間の距離を縮めて、静電付着つかみ表面70の同じ表面上に両方の電極セットを配置することを可能にする。機能的に言うと、これは、実施形態60におけるような、絶縁層44に起因する電極セット46と電極セット48との間の間隔を失わせる。これは、また、異質物体表面に上面23が付着するときに、(これまでは底面25にあった)一方の電極セットと異質物体表面との間のギャップを消失させる。実施形態60又は実施形態70のいずれも使用可能であるが、後者の実施形態70におけるこれらの変更は、静電付着つかみ表面70と、取り扱われる異質物体との間の静電付着力を確かに増大させる。
一部の実施形態では、静電付着エンドエフェクタ又はつかみ表面は、性質が実質的に可撓性であるシート又はベールタイプの把持装置を含むことができる。このような実施形態では、ベールタイプのエンドエフェクタ又はつかみ表面の全部又は一部が、所定の応用のための必要性に応じて大幅に撓む又はそれ以外の形で1つ若しくは2つ以上の異質物体に適合できるように、裏当て構造を使用しないこと又は実質的に可撓性の裏当て構造を使用することが可能である。異質物体に対するこのような適合又は柔軟性を促す静電付着エンドエフェクタの作成は、全体的に剛性の裏当てを用いる代わりに、その他の可能性のなかでも特に、例えば、薄い材料で静電付着層若しくはつかみ表面を形成する、発泡体若しくは弾性材料を使用する、主体となる静電付着シートからフラップ、すなわち拡張部を突き出させる、又は選択された幾つかの下位場所にのみシートをあてがうなどによって実現することができる。
静電付着つかみ表面が平面パネル又はシートの形態をとる上記の代表的な実施形態は、電極を棒状又は縞状に描いているが、任意の適切なパターンの電極も、このようなシートタイプの静電付着つかみ表面に使用可能であることが理解される。例えば、シートタイプの静電付着つかみ表面は、等間隔の「水玉」模様パターンのような、適切な形でシート全体に分布及び分極された個別の四角又は円の形態で電極を有することができる。ずらした螺旋状にパターン形成された2セットの電極のような、その他の例も使用可能である。具体的な一例として、絶縁層としてポリマなどの薄い可撓性材料が使用され、尚且つその全体に個別の円盤の形態で電極が分布された場合は、結果得られる可撓性で尚且つ柔軟性の静電付着つかみ表面「ブランケット」は、電圧を印加されている間に、数々の異なる個別の静電付着力を提供しつつ、比較的大きい物体の不規則表面に適合することができると考えられる。
上記の例は、具体的には薄いシートのような、平面を有する異質物体に限定されているが、多岐にわたる様々な異質物体が、このような静電付着エンドエフェクタの使用を通じてつかむ及び取り扱うことが可能である。具体的には、複数の静電付着エンドエフェクタの戦略的な使用は、ロボット工学又はその他の製造応用のためなどの従来の機械的ピックアンドプレースプロセスに付随する欠点の多くを克服することができる。様々な更なるエンドエフェクタ及びそれらの応用についての更なる例及び詳細は、例えば、あらゆる目的のために参照によってその全体を本明細書に組み込まれる共同所有の米国特許出願第12/762,260号に見いだすことができる。
静電積層構成
上記の静電付着タイプの装置及びシステムが、異質物体をクランプする静電付着装置の使用を伴う一方で、更なる静電クランプ及び静電積層システムは、このような装置が互いをクランプすることを伴うことができる。基本的な静電クランプ及び静電積層構成の様々な例が、図4A〜4Cに提供されている。後ほど更に詳しく提供される様々な電極及び絶縁体の材料及び特性に関しては、このような項目が静電クランプ及び静電積層システムにも同様に適用可能であることが理解される。
続いて図4Aを見ると、本発明の1つの実施形態にしたがった、代表的な静電クランプ構成が、側断面図で示されている。静電クランプシステム90は、第1のクランプ構造又は静電積層部品91と、第2のクランプ構造又は静電積層部品92とを含む。図に示されるように、部品91が、負に帯電した単一電極を有する一方で、部品92は、正に帯電した単一電極を有する。更なる電極を有するその他の構成もまた、可能である。クランプ構造又はユニットの各々は、少なくとも1つの電極18と、絶縁裏当て材料24と、それぞれの電極の境界領域に配置された絶縁層20とを含むことができる。所定の応用のための必要性に応じ、更なるクランプ構造又はユニットが追加可能である。上記のように、システム90は、様々なクランプ構造又はユニットが異質物体ではなく互いをクランプするように設計される。
後ほど開示される材料の更なる詳細に対応する様々な実施形態では、クランプ構造90、91の一方又は両方が、半導性材料で形成された絶縁層20を含むことができる。更に、クランプ構造の一方又は両方は、同様に半導性材料で形成された裏当て材料24を含むことができ、この半導性材料は、裏当て材料24における材料と同じ又は異なることができる。例えば、電極は、絶縁層20を電極表面18に蒸着された又は吹き付けられた状態で、裏当て材料24に埋め込む又は添付することができる。また、クランプ構造の一方又は両方が、可撓性又は柔軟性部分を含むことができ、これは、一般に、絶縁層20であることができる。更なるクランプ構造又は部品が、同様に構築及び配置可能である。
図4Bは、本発明の1つの実施形態にしたがった、より大きいシステムに組み込まれた図4Aの代表的な静電クランプ構成を側断面図で示している。システム95は、クランプシステム90と、該システムの外側に結合可能な複数の随意の弾性材料拡張部96とを含む。これらのユニットの各々は、次いで、複数の構造を合わせて保持するように適応された、より大きい枠組み97内に結合又はそれ以外の形で配置可能である。
図4Cは、本発明の1つの実施形態にしたがった、図4Aの静電クランプ構成を複数積み重ねた反復によって形成された静電積層構成を上面斜視図で示している。静電積層システム99は、複数の積み重ね静電積層部品91、92を含む。このような部品は、交互に積み重ねることができる、又は正極から負極への適切な並びが形成されるようにそれ以外の形で配置することができる。やはり全体的な機械的枠組み97を含むことができる全体システム内に積み重ね静電積層部品91、92の各々を機械的に結合することを助けるために、弾性材料拡張部96を含めることができる。
制御可能な付着のその他の応用は、機械メタマテリアルの開発にあり、その様々な詳細及び特性は、例えば、あらゆる目的のために参照によってその全体を本明細書に組み込まれる共同所有の米国特許第7,598,651号及び第7,598,652号に提供されている。
静電付着及び静電積層絶縁体材料
上記の例で示されたような、静電付着の使用の特徴は、十分な静電付着力を形成するために比較的大きい電圧が必要なことである。電流の量が、危険のレベルを下げるために非常に小さくできる一方で、このような大きい電圧の存在は、状況次第では厄介になる恐れがある。例えば、所定の応用において、バッテリの代わりに標準110V電源の使用が望まれるかもしれない場合は、装置の回路における問題又は欠陥が、危険な状況をもたらす恐れがある。すると、場合によっては、本明細書で説明される特殊な電極材料が使用されない限り、露出電極を有することは望ましくないだろう。また、応用によっては、安全で且つ高信頼性のシステムが実現されるために、電圧の量が低減可能であることが望ましいだろう。その他の事例では、摩耗抵抗の機械的頑強性を向上させるために、厚い絶縁層を使用することが望ましいだろう。場合によっては、この厚さの強化を、静電クランプを駆動するために必要な電圧を比例して増大させることなく実現することが望ましいだろう。このような改善されたシステムは、本明細書に記述される特殊な静電付着材料及び設計の使用を通じて実現することができる。
次に、図5Aを見ると、電極のペアを半導性絶縁材料に埋め込まれた代表的な静電付着エンドエフェクタが、側断面図で示されている。繰り返すが、説明のための以下の例は、様々な静電付着応用に関して提供されているが、絶縁体及び電極についての同じ又は実質的に同様な原理及び材料は、静電積層応用にも同様に提供可能であることが容易にわかる。静電付着エンドエフェクタ100は、絶縁材料120に埋め込まれた電極118のペアと、剛性の裏当て124と、異質物体114の表面に接触している下面とを含む。電極118は、導電性であってよく、裏当て124は、非導電性である。電極118は、また、安全のために、極めて高抵抗であってよく、その表面抵抗は、0.1〜1000メガオーム/スクエアの範囲に及ぶことができる。より具体的は、10〜100メガオーム/スクエアの範囲の電極表面抵抗が、良く機能すると考えられる。
電極の最適な抵抗は、一般に、その付着先の材料にとって最適な電極パターンによって決まる。例えば、細くて長い線状に成形された電極は、広くて短い領域を有する電極よりも低い表面抵抗を必要とするだろう。代表的な電極材料は、3M 40などの、静電気防止テープ(「ESDテープ」)を含むことができる。その他の電極は、炭素などの伝導性粒子と、硬化性ポリマなどのポリマ接合剤との混合を通じて構成することができる。絶縁層120は、例えばポリウレタン又は各種のゴムなどの半導性絶縁材料で形成することができる。このような半導性材料についての更なる例及び応用は、後ほど更に詳しく提供される。絶縁体としてのこのような半導性材料の使用を通じて、幾つかの利点が実現可能である。
このような利点は、作動されて異質物体に付着された状態の図4Aの代表的な静電付着エンドエフェクタにおいて形成される電場を描いた図5Bにおいて観察することができる。図に示されるように、静電付着エンドエフェクタ100’は、一方の電極からもう一方の電極にかけて電場が形成されるようにエンドエフェクタ100が電気的に作動されたときに何が起きるかを、大まかに表している。伝導性電極は、ポリウレタン又はその他の半導性材料120によって取り囲まれ、該材料は、クランプと基板との間の境界では、電場の大部分を発生させるのに十分に伝導性であるが、静電付着クランプでは、短絡、すなわち過度な電力損失を発生させるほどには伝導性ではない。具体的には、半導性材料の各部それぞれの場所が、効果的に伝導するかどうか、すなわち何らかの電荷を帯びるかどうかを決定付ける。
静電付着に関係する多くの事例では、材料がその厚さ方向には電極を帯電させるが1つの電極と次の電極との間ではあまり帯電させないように、やはり(例えば1012オーム/スクエアを超える)高い表面抵抗を有する材料を有することが望ましい。より従来の静電クランプ構成では、表面抵抗は、それほど重要ではないだろう。事実上、各電極の有効領域又は体積は、半導性絶縁材料の中へ幾分拡張される。絶縁材料は、全体にわたって完全に破壊することはないので、電極を直接取り巻く材料のこの伝導性への変換の結果として内部短絡が発生することはない。容易にわかるように、このような非短絡結果は、もちろん、電極が適切に互いから離されていることを必要とする。
静電付着応用における絶縁体として半導性材料を使用するときの、この現象の結果、様々な利点が十分に理解される。安全を目的とした、電極を覆う絶縁層の導入が、基板材料によっては、電極を異質基板から遠ざけることによってパフォーマンスを低下させる傾向がある一方で、絶縁材料の一部の中への電極の効果的拡張は、電極と異質基板との間のこれらの距離の増加を打ち消す傾向がある。また、このような半導性材料は、優れた付着及び解放特性を示しつつ、単純な直流(「DC」)電源で動作させることが可能であり、また、高い信頼性で機能するために大量の電力又は複雑な交流(「AC」)電源を必要とすることはない。
また、絶縁層としての半導性材料の使用は、より低い電場レベルにおける静電クランプ力を、使用者にとって危険になりうる電流レベルを必要とすることなく実際に向上させることもわかっている。このクランプ力の増加は、金属電極と、それを取り巻く半導性材料との間の境界で発生するジョンセン・ラーベック効果に帰せられるだろう。したがって、完全に誘電性の絶縁体ではなく半導性の絶縁体を使用するときは、より低い電圧及び電流を使用して同じクランプ力を実現することができる。
この特定の応用に対しては、半導性材料としてポリウレタンがとりわけ良く機能すると判断されているが、その他の様々な材料もまた、使用可能である。このような半導性材料は、一般に、約107〜1013Ω・mの範囲の、より好ましくは約109〜1012Ω・mの範囲の、バルク抵抗率を有することができる。具体的には、開示された静電付着応用のための適切な絶縁材料として、例えば、各種のポリウレタン、ニトリルハロゲン化ゴム若しくはラテックスゴム、及び特定のシリコーンが使用可能である。良く機能する材料の具体例は、1つには、DeerfieldポリウレタンPT7811である。その他の事例では、それ以外の絶縁ポリマの伝導性を高めるために、添加の粒子、ドーパント、又は溶液を導入することが可能である。これらの粒子は、炭素、第4級塩、又はジオクチルフタレート(「DOP」)若しくはジイソオクチルフタレート(「DIOP」)などの可塑剤を含むことができる。このような材料を使用した応用は、最大約70psiのクランプ力を実現することができた。完全に絶縁性の層ではなく単純なコーティングで電極を覆う実施形態では、約10〜30マイクロメートルの厚さが良く機能すると考えられる。その他の応用では、しかしながら、半導性絶縁体の使用は、厚さ0.1〜3mmの絶縁層の使用を可能にする。様々な実施形態において、絶縁材料は、弾性率が約1GPa未満の柔軟性材料を含むことができ、これは、より優れたクランプを促すことができる。
説明のための上記の半導性絶縁体の例は、絶縁体材料に埋め込まれた電極の使用を伴っていたが、半導性絶縁体としてこのような材料を使用するその他の配置及び構成も使用可能であることが容易にわかる。次に、図6Aを見ると、電極ペアを半導性絶縁材料のごく近くに位置付けられた代替の代表的な静電付着エンドエフェクタが、同様に側断面図で示されている。上記の実施形態と同様に、静電付着エンドエフェクタ200は、異質物体214に対して静電付着力を提供するように適応された電極218のペアを含む。電極218は、導電性であってよく、裏当てすなわち上方部分224は、非導電性である。上記の実施形態と異なり、電極は、半導性絶縁材料で形成された絶縁層220に埋め込まれていない。実際、電極間には、絶縁層220が位置していないことが可能である。むしろ、絶縁層220は、電極218と異質物体214との間に位置する。
結果得られる電極の作動における相対的差異は、作動されて異質物体に付着された状態の図6Aの代表的な静電付着エンドエフェクタにおいて形成される電場を示した図6Bにおいて観察することができる。図に示されるように、静電付着エンドエフェクタ200’は、一方の電極からもう一方の電極にかけて電場が形成されるようにエンドエフェクタ200が電気的に作動されたときに何が起きるかを、大まかに表している。伝導性電極は、ポリウレタン又はその他の半導性材料220のごく近くに位置付けられ、該材料は、やはり、電極のすぐ隣の場所では、優れたクランプを提供するのに十分に伝導性であるが、電極から遠く離れた場所では、許容不能に過度な電力の取り出し、すなわち短絡を生じさせないのに十分に絶縁性である。
上記の実施形態と同様に、電極が作動されたときに伝導性になる半導性絶縁体220内の領域は、部分的に伝導性の領域219として表される。ただし、絶縁層220は、電極と異質物体214との間にのみ存在するので、電極の上方又は側方の材料の中へ電極が拡張又は突出することはない。むしろ、上方部分224は、伝導性ではなく、したがって、そこで電極の拡張や効果が発生することはない。事実上、半導性材料の中への活性電極の「拡張」又は突出の効果は、電極と異質物体との間、又は静電クランプの場合は電極と電極との間のみで発生する。上記の実施形態と同様に、これは、電極と異質物体との間の距離を効果的に縮め、これは、ひいては、加えられる静電力の量を増加させる。
図7は、本発明の1つの実施形態にしたがった、抵抗勾配を有する半導性絶縁材料のごく近くに電極のペアを位置付けられた更に別の代表的な静電付着エンドエフェクタにおいて形成される電場を側断面図で示している。上記の実施形態と同様に、静電付着エンドエフェクタ300は、異質物体314に対して静電付着力を提供するように適応された電極318のペアを含む。やはり、電極は、導電性であってよく、上方部分は、非導電性である。半導性絶縁材料で形成された絶縁層320が、同様に、電極と異質物体との間に位置することができる。絶縁層320は、実際の抵抗が絶縁材料内における場所から場所へと変化するように、非一様又は非均質な材料分布を有することができる。材料内におけるこのような抵抗「勾配」は、最も抵抗性の低い領域を電極及び装置の外表面に対して戦略的な場所に位置決めできるように、意図的に形成することができる。
図に示されるように、電極が作動されたときに、部分的に伝導性の領域319が結果として形成されるように、絶縁層320のなかで最も抵抗性の低い領域は、電極の真下に形成される。絶縁層320内における非一様な抵抗の操作は、部分的に伝導性の領域319の大きさ及び形状をカスタマイズ可能にすることができ、これは、より強く、安全で、尚且つより高信頼性の静電付着力を作動時に形成することを目的とした、より焦点を絞った尚且つより効果的な電極「拡張」をもたらすことができる。例えば、エンドエフェクタ200における伝導性領域219が、半導性材料の中へ電極付近の全方向に拡張しているのに対し、エンドエフェクタ300における伝導性領域319は、電極の真下のみに位置した、より焦点を絞った「ビア」タイプの配置に制限されている。
一部の実施形態では、絶縁層は、エンドエフェクタ又はその他の静電付着配置の一部として永久的に形成することができる。様々な実施形態は、或いは、絶縁体コーティングへの蒸着又は吹き付けの使用を含んでもよく、これは、場合によっては、一時的で且つ/又は再利用可能であることができる。このような絶縁体コーティングは、例えば、ポリマ混合物に埋め込まれたグラファイト、インジウムスズ酸化物、若しくは第4級塩、又はひいては水蒸気の使用を伴うことができる。すると、このような吹き付けコーティングは、コーティング内における部分的伝導性に関して図6Bにおいて示されたものに似ることもある。吹き付けコーティングは、様々な実施形態において、静電付着装置に施すことができる一方で、これらの又はその他の実施形態では、異質基板表面に施すことができる。
静電付着電極材料
付着層における高抵抗性材料の使用に加えて、異なる特性を有する半導性材料もまた、電極自体として戦略的に適用されたときに利点を提供することができる。上記のように、多くの静電付着応用では、使用者の安全が重大な懸念である。もう1つの懸念は、単一絶縁体の破壊又は短絡に直面したときの耐障害性などの、装置の安全性である。したがって、少なくとも使用者又はその他の電極が接触するかもしれない表面において強い抵抗性を示すような電極を有することが望ましい。このような結果を実現するために、少なくとも1つ又は2つ以上の電極の表面において各種のポリウレタン又はその他の材料を使用することができる。電極としての静電気防止テープ(「ESDテープ」)の使用もまた、使用者にとって有害になりうる又は絶縁層の単一障害点を提供しうる電流レベルを必要とすることなく静電クランプのために高電圧が伝わることを可能にできる。
高抵抗性電極として、好ましい静電気防止伝導片材料は、約0.1〜1000メガオーム/スクエアの範囲の表面抵抗と、約1〜500マイクロメートルの厚さとを有すること、比較的安価で尚且つ容易に入手可能であること、及び機械的に尚且つ電気的に頑強であることが望ましい。より好ましくは、表面抵抗は、1〜100メガオーム/スクエアの範囲に及ぶことができる。具体的には、このような電極では、比較的柔らかいポリウレタンに炭素粒子を混合させたものが良く機能すると考えられる。このようなポリウレタンは、任意の適切なやり方で適切な電極表面に吹き付ける、浸漬被覆する、又はそれ以外の形で施すことができる。電極材料のその他の代案として、ナノチューブも利用可能であり、これは、更に大幅に低い装填レベルでも伝導性である必要がある。更に別の選択肢は、グラファイト電極を塗り付け、次いで、シール層として薄いコーティングを吹き付けることである。このようなシール層は、カーボンブラックの装填が非常に少量又は全く皆無であることが可能である。その他の選択肢は、可塑剤、又はテトラヒドロフラン(「THF」)に柔らかいポリウレタンを混ぜ入れたものの追加を伴うことができる。このようなポリウレタン可塑剤としては、ジイソオクチルフタレート(「DIOP」)も使用可能である。良く機能することを見いだされた様々な材料の具体例として、Dupont 100XC10E7、Scicron ABF−300、及びTMF 300などの材料が挙げられる。
上記に加えて、各種の電極は、静電付着電圧が印加されたときに異質基板の表面に向かって変形するように構成された1つ又は2つ以上のシリウムを含むことができる。このようなシリウムは、伝導性であることができる、又は伝導性材料に塗布された絶縁性のシリウムであることができる。様々な応用において、第1の電極上のシリウムセットを第1の電極用に設定するとともに、第2の電極上の第2のシリウムセットを第2の異なる電圧用に設定することができる。
更なる様々な実施形態は、静電付着クランプ装置又はシステムのために、イオン導体を利用することができる。何らかのポリマなどの各種の適切な個体を通じてイオンを提供するために、イオン源が使用可能である。更に又は或いは、イオン源は、接触していない静電付着電極に電荷を供給可能であるために、空気を通じてイオンを提供するように適応できる。
安全上の理由から、高抵抗性電極が好ましいとされるが、高抵抗性電極を使用する更なる理由として、耐障害性の問題が挙げられる。例えば、高伝導性層又は電極が、伝導性層と異質基板との間に配置された絶縁層上に電荷を分布させる場合は、絶縁層における破壊が、破滅的故障を招く恐れがある。このような破壊は、絶縁層に穴が開いたため若しくはその他の欠陥に起因するかもしれないし、又は単に、半導性材料の電気的溢流であるかもしれない。これは、システムの短絡、使用者への衝撃、又は考えらえるその他の害を引き起こすことがある。したがって、高抵抗性電極の使用は、考えらえる半導性絶縁層の障害に対する耐障害性も提供することができる。
図8は、本発明の1つの実施形態にしたがった、半導性絶縁材料層及び高抵抗性層を有する代替の代表的な静電付着エンドエフェクタ配置を側断面図で示している。静電付着システム400は、伝導性層、すなわち電極418と、半導性絶縁層420と、異質物体414とを含む。高抵抗性層480は、電極418上にコーティングすることができる、又はそれ以外の形で電極と絶縁層410との間に位置付けることができる。この高抵抗性層480は、半導性絶縁層420における問題に起因する破滅的故障を阻止するように適応できる。絶縁層における問題は、電流の引き込みを局所的に増大させる恐れがあるが、クランプ全体は、高抵抗性の耐障害性層480の存在ゆえに、適切に機能し続けることができる。このような高抵抗性層は、例えば、シリコーンなどのエラストマにカーボンブラックを分布させたものを使用して作成することができる。様々な実施形態において、高抵抗性層は、約0.1〜100メガオーム/スクエアの抵抗を有する。代替の実施形態では、破壊が生じたときに局所的に蒸発するポリマ上極薄電極を使用することによって、耐障害性を提供することができる。
耐障害性を得るもう1つのやり方は、材料自体の厚さを通じて追加構造を提供する多層電極の使用を通じたやり方である。このような配置では、絶縁体に最も近い電極層が高抵抗性であってよく、その上方に、より伝導性の電極をパターン形成され、これは、高抵抗性電極の耐障害性を維持しつつ、電源からの電圧の迅速な分布を可能にする。このような多層電極の様々な例が、それぞれ静電付着構成における及び静電クランプ又は静電積層構成における多層電極の使用を側断面図で示した図9A及び図9Bに提供されている。
図9Aが、異質基板514に付着されるように構成された静電付着エンドエフェクタ510を含む静電付着システム500を示している一方で、図9Bは、第1のクランプ構造又は静電積層部品591と、第2のクランプ構造又は静電積層部品592とを含む静電クランプシステム550を示している。システム500、550は、ともに、半導性絶縁層520と、半導性で尚且つ絶縁性の随意の裏当て層524と、複数の多層電極554−518−552との使用を含む。このような多層電極は、1つ又は2つ以上の抵抗性電極層552と554との間に挟むことが可能な高伝導性電極層518を含むことができる。図に示されるように、高伝導性電極層518は、隣接する更に抵抗性の電極層552、554よりも狭い空間領域を有することができる。この配置は、高伝導性電極の縁ですら使用者及び絶縁体が触れないようにするために提供することができる。このタイプの電極構造は、プラスチック又はその他の非伝導性物体に対して静電付着がなされる場合のように、最適な電極パターンが多くの狭くて長い線からなる応用において、とりわけ有用であることができる。これらの目的のために、高伝導性電極は、約1メガオーム/スクエア未満の抵抗を有する電極である。
このような多層構造電極に関する更なる詳細は、例えば、あらゆる目的のために参照によってその全体を本明細書に組み込まれる共同所有の米国特許第6,376,971号に見いだすことができる。
使用の方法
任意の装置を異質基板に付着させる静電付着を伴った応用としては、多岐にわたる膨大な数を思い付くことが可能であるが、ここでは、一例として、半導性絶縁体を使用した1つの基本的方法が提供される。最後に、図10を見ると、本発明の1つの実施形態にしたがった、異質基板に装置を付着させる代表的な方法のフローチャートが提供されている。このフローチャートで記述されている方法工程は、常に全てが必要なわけではなく、ここでは記述されていない更なる工程も含められることが容易にわかる。更に、工程の厳密な順序は、様々な応用における必要性に応じて変更可能である。
開始の工程600から始まって、プロセス工程602では、1つ若しくは2つ以上の電極の外側に及び/又は異質基板の表面に、半導性絶縁材料を吹き付ける、蒸着させる、又はそれ以外の形でコーティングすることができる。繰り返すが、このようなコーティングは、随意であってよく、一時的又は永久的なコーティングであることができる。後続のプロセス工程604では、適切な電極によって、外表面に静電付着電圧が印加される。プロセス工程606では、静電付着力を発生させるプロセスの一環として、半導性絶縁材料が利用される。これは、例えば、それぞれの電極の伝導性体積を絶縁材料の中へ拡張させるように絶縁材料が効果的に作用することを含むことができる。
次いで、プロセス工程608では、装置の外表面が適切な異質基板表面のごく近くに配され、装置と異質基板とが付着される。プロセス工程610では、装置と異質基板との間の付着が必要とされる間ずっと、付着電圧が維持される。装置を異質基板から取り外す必要があるとき又は何らかの理由で静電付着がこれ以上必要でなくなったときは、プロセス工程612において、静電付着電圧がオフにされる又はそれ以外の形で取り除かれる。
方法は、次いで、終了工程614で終わる。図に示されていない更なる工程として、例えば、静電付着エンドエフェクタを異質物体から取り外すこと、又は所定の応用に応じ、印加されている静電付着電圧若しくは静電付着力を低減させる若しくは変化させることが挙げられる。その他の工程としては、必要性に応じ、高抵抗及び/又はシリウムを有する電極を利用することが挙げられる。
以上の発明は、明確さ及び理解を期することを目的として、説明及び例示のために詳細に説明されてきたが、上述の発明は、発明の趣旨又は基本的特性から逸脱することなくその他の数々の具体的ヴァリエーション及び実施形態の形で具現化可能であることが認識される。様々な変更及び修正がなされてよく、発明は、上記の詳細に限られず、それどころか、特許請求の範囲によって定められることが理解される。

Claims (26)

  1. 静電付着装置であって、
    異質基板の表面と境界を接するように適合された外表面と、
    第1の伝導性体積を有し、前記外表面の第1の場所に第1の電圧を印加するように構成された第1の電極と、
    第2の伝導性体積を有し、前記外表面の第2の場所に第2の電圧を印加するように構成された第2の電極であって、前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の電圧差は、前記基板に相対的な前記装置の現位置を維持するのに適した静電力を前記装置と前記基板との間に生じさせる静電付着電圧を含む第2の電極と、
    前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方に隣接して配置され、約107〜1013Ω・mの抵抗を有する半導性材料で形成された絶縁材料と
    を備える静電付着装置。
  2. 前記絶縁材料は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置される請求項1に記載の静電付着装置。
  3. 前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記絶縁材料に埋め込まれる請求項2に記載の静電付着装置。
  4. 請求項1に記載の静電付着装置であって、
    前記絶縁材料は、前記異質基板の前記表面と、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方との間に配置される
    静電付着装置。
  5. 請求項1に記載の静電付着装置であって、
    前記絶縁材料は、前記電極が作動されたときに前記第1の伝導性体積及び前記第2の伝導性体積を前記絶縁材料の中へ拡張させるように効果的に動作する
    静電付着装置。
  6. 請求項5に記載の静電付着装置であって、
    前記第1の伝導性体積及び前記第2の伝導性体積の前記効果的な拡張は、電気的な短絡を生じさせない
    静電付着装置。
  7. 前記絶縁材料は、前記絶縁材料内における場所ごとに変化する抵抗を有する請求項1に記載の静電付着装置。
  8. 請求項7に記載の静電付着装置であって、
    前記第1の電極及び前記第2の電極の一方又は両方に近い1つ又は2つ以上の絶縁材料領域は、前記対応する1つ又は2つ以上の電極から遠く離れた1つ又は2つ以上の絶縁材料領域よりも低い抵抗を有する
    静電付着装置。
  9. 請求項1に記載の静電付着装置であって、
    前記装置と前記異質基板との間の前記静電力は、前記外表面と前記異質基板の前記表面との間にある湿気又は粒子の存在にかかわらず、前記基板に相対的な前記装置の現位置を維持するのに適した
    静電付着装置。
  10. 前記絶縁材料は、弾性率が約1GPa未満の柔軟材料を含む請求項1に記載の静電付着装置。
  11. 前記絶縁材料は、ポリウレタンである請求項1に記載の静電付着装置。
  12. 請求項1に記載の静電付着装置であって、
    前記絶縁材料は、前記第1の電極、前記第2の電極、前記異質基板の前記表面、又はそれらの任意の組み合わせに吹き付けられる又は蒸着されるコーティングを含む
    静電付着装置。
  13. 請求項1に記載の静電付着装置であって、
    前記電極は、前記静電付着電圧が印加されたときに前記異質基板の前記表面に向かって変形するように構成された1つ又は2つ以上のシリウムを含む
    静電付着装置。
  14. 請求項1に記載の静電付着装置であって、
    前記第1の電極及び前記第2の電極は、約0.1〜1000メガオーム/スクエアの表面抵抗を有する
    静電付着装置。
  15. 請求項1に記載の静電付着装置であって、更に、
    前記第1の電極及び前記第2の電極と前記絶縁材料との間に配され、約0.1〜100メガオーム/スクエアの抵抗を有する高抵抗性層を備える
    静電付着装置。
  16. 装置を基板に付着させる方法であって、
    前記装置の外表面の第1の場所における第1の電極と、前記外表面の第2の場所における第2の電極との間に静電付着電圧差を印加し、
    前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方に隣接して配置され、約107〜1013Ω・mの抵抗を有する半導性材料で形成された絶縁材料を利用し、
    前記静電付着電圧差によって提供される静電引力を使用して、前記外表面を前記基板の表面に付着させ、
    前記装置の前記外表面が前記基板の前記表面に接触している間、前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記静電付着電圧差を維持する
    方法。
  17. 前記絶縁材料は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置される請求項16に記載の方法。
  18. 請求項16に記載の方法であって、
    前記絶縁材料は、前記電極が作動されたときに前記電極の伝導性体積を前記絶縁材料の中へ拡張させるように効果的に動作する
    方法。
  19. 前記絶縁材料は、ポリウレタンである請求項16に記載の方法。
  20. 請求項16に記載の方法であって、更に、
    前記絶縁材料をコーティングとして前記第1の電極、前記第2の電極、前記異質基板の前記表面、又はそれらの任意の組み合わせに吹き付ける又は蒸着させる
    方法。
  21. 静電積層システムであって、
    第1の外表面と、第1の伝導性体積を有する少なくとも第1の電極とを有し、前記第1の外表面に第1の電圧を印加するように構成された第1の静電積層部品と、
    第2の外表面と、第2の伝導性体積を有する少なくとも第2の電極とを有し、前記第2の外表面に第2の電圧を印加するように構成された第2の静電積層部品であって、前記第2の静電積層部品は、前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の電圧差が、前記第1の静電積層部品及び前記第2の静電積層部品の互いに対する現位置を維持するのに適した静電力を前記第1の静電積層部品と前記第2の静電積層部品との間に生じさせる静電付着電圧を含むように、前記第1の静電積層部品と境界を接するように適応される第2の静電積層部品と、
    前記第1の静電積層部品及び前記第2の静電積層部品の少なくとも一方に隣接して配置され、約107〜1013Ω・mの抵抗を有する半導性材料で形成された絶縁材料と
    を備える静電積層システム。
  22. 請求項21に記載の静電積層システムであって、
    前記絶縁材料は、前記第1の静電積層部品と前記第2の静電積層部品との間に配置される
    静電積層システム。
  23. 請求項21に記載の静電積層システムであって、
    前記第1の静電積層部品及び前記第2の静電積層部品の各々は、自身に関連付けられた個別の絶縁材料を有する
    静電積層システム。
  24. 請求項21に記載の静電積層システムであって、
    前記絶縁材料は、前記電極が作動されたときに前記第1の伝導性体積、前記第2の伝導性体積、又はそれらの両方を前記絶縁材料の中へ拡張させるように効果的に動作する
    静電積層システム。
  25. 前記絶縁材料は、ポリウレタンである請求項21に記載の静電積層システム。
  26. 請求項21に記載の静電積層システムであって、
    前記絶縁材料は、前記第1の静電積層部品、前記第2の静電積層部品、又はそれらの両方に吹き付けられる又は蒸着されるコーティングを含む
    静電積層システム。
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