JPH0786380A - 静電チャック - Google Patents
静電チャックInfo
- Publication number
- JPH0786380A JPH0786380A JP17736093A JP17736093A JPH0786380A JP H0786380 A JPH0786380 A JP H0786380A JP 17736093 A JP17736093 A JP 17736093A JP 17736093 A JP17736093 A JP 17736093A JP H0786380 A JPH0786380 A JP H0786380A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrostatic chuck
- johnsen
- insulating film
- processed
- work
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Drying Of Semiconductors (AREA)
- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 安定かつ最小のジョンセン−ラーベック力を
発生させることが可能な静電チャックを提供する。 【構成】 本発明に基づいて構成された静電チャック
は、定電流電源(8)により被処理体(W)と絶縁膜
(5)との間に流れる電流を一定に保持することが可能
なので、高周波電源の印加により生じる自己バイアス電
位が変化した場合であっても、常に所望のジョンセン−
ラーベック力を絶縁膜と被処理体との間に作用させるこ
とが可能であり、安定した静電吸着を達成することがで
きる。しかも定電流電源(8)により、被処理体を絶縁
膜に対して吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベッ
ク力を生じさせ得る最少の電流を電極に流す構成として
いるので、被処理体を静電チャックに十分に吸着保持し
た場合であっても、流れる電流により被処理体上に形成
された集積回路を破壊することはない。
発生させることが可能な静電チャックを提供する。 【構成】 本発明に基づいて構成された静電チャック
は、定電流電源(8)により被処理体(W)と絶縁膜
(5)との間に流れる電流を一定に保持することが可能
なので、高周波電源の印加により生じる自己バイアス電
位が変化した場合であっても、常に所望のジョンセン−
ラーベック力を絶縁膜と被処理体との間に作用させるこ
とが可能であり、安定した静電吸着を達成することがで
きる。しかも定電流電源(8)により、被処理体を絶縁
膜に対して吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベッ
ク力を生じさせ得る最少の電流を電極に流す構成として
いるので、被処理体を静電チャックに十分に吸着保持し
た場合であっても、流れる電流により被処理体上に形成
された集積回路を破壊することはない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電チャックに係り、特
にジョンセン−ラーベック力を利用して被処理体を吸着
する静電チャックに関する。
にジョンセン−ラーベック力を利用して被処理体を吸着
する静電チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、減圧雰囲気の処理室内におい
て半導体ウェハなどの被処理体に対してプラズマ処理を
施す場合に、被処理体を処理室内に設置されたサセプタ
上に載置固定するためにクーロン力を利用した静電チャ
ック装置が使用されている。このクーロン力を利用した
静電チャック装置は、例えば吸着される半導体ウェハと
絶縁膜、例えばポリイミド膜で構成された吸着部との間
に電圧を印加し、クーロン力により半導体ウェハをサセ
プタ上に載置固定するものである。
て半導体ウェハなどの被処理体に対してプラズマ処理を
施す場合に、被処理体を処理室内に設置されたサセプタ
上に載置固定するためにクーロン力を利用した静電チャ
ック装置が使用されている。このクーロン力を利用した
静電チャック装置は、例えば吸着される半導体ウェハと
絶縁膜、例えばポリイミド膜で構成された吸着部との間
に電圧を印加し、クーロン力により半導体ウェハをサセ
プタ上に載置固定するものである。
【0003】他方、上記ポリイミド膜などの絶縁膜の代
わりに、より比抵抗の小さな半導電性膜を用いて、ジョ
ンセン−ラーベック力を利用して、半導体ウェハをサセ
プタ上に載置固定する方法も知られている。このジョン
セン−ラーベック力を利用する方法は、半導電性膜とし
てポリイミド膜などに比較して耐摩耗性、耐擦過性に優
れた炭化シリコン(SiC)などのセラミック材料から
吸着部を構成することができることから注目されてい
る。
わりに、より比抵抗の小さな半導電性膜を用いて、ジョ
ンセン−ラーベック力を利用して、半導体ウェハをサセ
プタ上に載置固定する方法も知られている。このジョン
セン−ラーベック力を利用する方法は、半導電性膜とし
てポリイミド膜などに比較して耐摩耗性、耐擦過性に優
れた炭化シリコン(SiC)などのセラミック材料から
吸着部を構成することができることから注目されてい
る。
【0004】ここで図4を参照しながらジョンセン−ラ
ーベック力による静電チャックの原理について簡単に説
明する。図示のように絶縁体表面と半導体ウェハとの接
触面はミクロ的には凹凸が存在し、接触部と非接触部と
がランダムに存在すると考えられる。ここで比抵抗のあ
まり大きくない、例えば103ないし1012Ωセンチメ
ートル程度の絶縁体を介して電流iを流すと、絶縁体と
半導体ウェハとの接触点において、接触抵抗のために局
部的に大きな電位降下を生じ、その両側のきわめて小さ
な間隙を隔てて相対抗する面(一種のコンデンサを形
成)に正負の電荷が蓄積され、著しく高い電界を生じ、
その強力なマックスウェルのひずみ力の結果、電気的吸
着力が生じる。かかる効果をジョンセン−ラーベック効
果といい、本発明はかかるジョンセン−ラーベック力を
応用した静電チャック装置に関するものである。
ーベック力による静電チャックの原理について簡単に説
明する。図示のように絶縁体表面と半導体ウェハとの接
触面はミクロ的には凹凸が存在し、接触部と非接触部と
がランダムに存在すると考えられる。ここで比抵抗のあ
まり大きくない、例えば103ないし1012Ωセンチメ
ートル程度の絶縁体を介して電流iを流すと、絶縁体と
半導体ウェハとの接触点において、接触抵抗のために局
部的に大きな電位降下を生じ、その両側のきわめて小さ
な間隙を隔てて相対抗する面(一種のコンデンサを形
成)に正負の電荷が蓄積され、著しく高い電界を生じ、
その強力なマックスウェルのひずみ力の結果、電気的吸
着力が生じる。かかる効果をジョンセン−ラーベック効
果といい、本発明はかかるジョンセン−ラーベック力を
応用した静電チャック装置に関するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なジョンセン−ラーベック力は、絶縁体を介して半導体
ウェハに電流を流して始めて発生するものであるため、
例えば非常に薄いゲート酸化膜をウェハ上に形成する場
合には、その電流によりゲート酸化膜が破壊されるおそ
れがあるため、電流を極力小さくすることが必要であ
る。しかし、電流を小さくしすぎると処理中に半導体ウ
ェハを吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベック力
を得られないおそれがある。
なジョンセン−ラーベック力は、絶縁体を介して半導体
ウェハに電流を流して始めて発生するものであるため、
例えば非常に薄いゲート酸化膜をウェハ上に形成する場
合には、その電流によりゲート酸化膜が破壊されるおそ
れがあるため、電流を極力小さくすることが必要であ
る。しかし、電流を小さくしすぎると処理中に半導体ウ
ェハを吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベック力
を得られないおそれがある。
【0006】ここで、従来の装置ではジョンセン−ラー
ベック力を形成するために定電圧電源を用いて、定電圧
を電極に印加することにより、所望の吸着力を得る構成
であった。しかしながら、処理室内にプラズマを発生さ
せると、図3に示すように、同時に自己バイアス電位が
発生するため、例えば1000Vを印加したつもりでも
−400Vの自己バイアス電位の発生のため、実質的に
は600Vの印加しか行われないことになり、その制御
が困難であった。
ベック力を形成するために定電圧電源を用いて、定電圧
を電極に印加することにより、所望の吸着力を得る構成
であった。しかしながら、処理室内にプラズマを発生さ
せると、図3に示すように、同時に自己バイアス電位が
発生するため、例えば1000Vを印加したつもりでも
−400Vの自己バイアス電位の発生のため、実質的に
は600Vの印加しか行われないことになり、その制御
が困難であった。
【0007】しかもこの自己バイアス電位は、印加する
高周波電力が大きければ大きいほど大きくなり、したが
って静電吸着力を弱める傾向があり、しかも、処理環
境、半導体ウェハの表面粗さ、あるいは接触抵抗により
大きく変化するため、従来の定電圧電源を用いる構成で
は、ジョンセン−ラーベック力を応用した静電チャック
装置を十分に機能させることはできなかった。
高周波電力が大きければ大きいほど大きくなり、したが
って静電吸着力を弱める傾向があり、しかも、処理環
境、半導体ウェハの表面粗さ、あるいは接触抵抗により
大きく変化するため、従来の定電圧電源を用いる構成で
は、ジョンセン−ラーベック力を応用した静電チャック
装置を十分に機能させることはできなかった。
【0008】本発明は以上のような従来の静電チャック
の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
とするところは、非常に簡単な構造で、被処理体である
半導体ウェハに損傷を与えることなく、かつその被処理
体を静電チャック上に吸着保持するに十分なジョンセン
−ラーベック力を発生させることが可能な新規かつ改良
された静電チャックを提供することである。
の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
とするところは、非常に簡単な構造で、被処理体である
半導体ウェハに損傷を与えることなく、かつその被処理
体を静電チャック上に吸着保持するに十分なジョンセン
−ラーベック力を発生させることが可能な新規かつ改良
された静電チャックを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明によれば、チャックサセプタ上の電極と被処理
体との間に絶縁膜を介挿するとともに、その電極に所定
電圧を印加することにより前記絶縁膜と前記被処理体と
の間に生じるジョンセン−ラーベック力により前記被処
理体を前記絶縁膜に対して吸着保持させる静電チャック
において、前記被処理体を前記絶縁膜に対して吸着保持
するに十分なジョンセン−ラーベック力を生じさせ得る
最少の電流を前記電極に流すための定電流電源を設けた
ことを特徴とする静電チャックが提供される。
に本発明によれば、チャックサセプタ上の電極と被処理
体との間に絶縁膜を介挿するとともに、その電極に所定
電圧を印加することにより前記絶縁膜と前記被処理体と
の間に生じるジョンセン−ラーベック力により前記被処
理体を前記絶縁膜に対して吸着保持させる静電チャック
において、前記被処理体を前記絶縁膜に対して吸着保持
するに十分なジョンセン−ラーベック力を生じさせ得る
最少の電流を前記電極に流すための定電流電源を設けた
ことを特徴とする静電チャックが提供される。
【0010】
【作用】本発明装置は上記のように定電流電源により被
処理体と絶縁膜との間に流れる電流を一定に保持する構
成を採用しているので、高周波電源の印加により生じる
自己バイアス電位が処理環境などに応じて変化した場合
であっても、常に所望のジョンセン−ラーベック力を絶
縁膜と被処理体との間に作用させることが可能であり、
安定した静電吸着を達成することができる。しかも本発
明装置によれば、定電流電源により、被処理体を絶縁膜
に対して吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベック
力を生じさせ得る最少の電流を電極に流す構成としてい
るので、被処理体を静電チャックに十分に吸着保持した
場合であっても、流れる電流により被処理体上に形成さ
れた集積回路を破壊することはない。
処理体と絶縁膜との間に流れる電流を一定に保持する構
成を採用しているので、高周波電源の印加により生じる
自己バイアス電位が処理環境などに応じて変化した場合
であっても、常に所望のジョンセン−ラーベック力を絶
縁膜と被処理体との間に作用させることが可能であり、
安定した静電吸着を達成することができる。しかも本発
明装置によれば、定電流電源により、被処理体を絶縁膜
に対して吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベック
力を生じさせ得る最少の電流を電極に流す構成としてい
るので、被処理体を静電チャックに十分に吸着保持した
場合であっても、流れる電流により被処理体上に形成さ
れた集積回路を破壊することはない。
【0011】
【実施例】以下に添付の図1及び図2を参照しながら、
本発明に基づいて構成された静電チャック装置の一実施
例について詳細に説明する。
本発明に基づいて構成された静電チャック装置の一実施
例について詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明に基づいて構成された静電
チャック装置を、RIEプラズマエッチング装置に適用
した一実施例の概略図である。例えばアルミニウム製の
気密に構成された処理室1内には、高周波電源2に接続
された下部電極またはサセプタ手段3が配置されてい
る。このサセプタ手段3の上には、電極4が絶縁膜5a
および5c、例えば比抵抗が108ないし1010Ωセン
チメートルの炭化珪素セラミクスにより挟持されて成る
静電チャック6が設置されている。なお、この絶縁膜5
a、5bとして用いられる材料は炭化珪素(SiC)に
限定されず、一般に比抵抗が103ないし1012Ωセン
チメートルのジョンセン−ラーベック力を発生させるに
十分な比抵抗を有する絶縁材料の中から適宜選択され
る。また、この静電チャック6の上記電極4にはスイッ
チ手段7を介して定電流電源8が接続されている。
チャック装置を、RIEプラズマエッチング装置に適用
した一実施例の概略図である。例えばアルミニウム製の
気密に構成された処理室1内には、高周波電源2に接続
された下部電極またはサセプタ手段3が配置されてい
る。このサセプタ手段3の上には、電極4が絶縁膜5a
および5c、例えば比抵抗が108ないし1010Ωセン
チメートルの炭化珪素セラミクスにより挟持されて成る
静電チャック6が設置されている。なお、この絶縁膜5
a、5bとして用いられる材料は炭化珪素(SiC)に
限定されず、一般に比抵抗が103ないし1012Ωセン
チメートルのジョンセン−ラーベック力を発生させるに
十分な比抵抗を有する絶縁材料の中から適宜選択され
る。また、この静電チャック6の上記電極4にはスイッ
チ手段7を介して定電流電源8が接続されている。
【0013】上記処理室1の上辺には処理ガス導入口9
が設けられており、ガス源10から処理ガス、例えばC
HF3を図示しないマスフローコントローラを介して導
入することが可能なように構成されている。また上記処
理室1の下辺には排気口11が設けられており、適当な
排気手段12、例えば真空ポンプにより処理室内を真空
引きすることができるように構成されている。また上記
処理室1の側壁の一部にはゲートバルブ13が設けられ
ており、図示しないロードロック室との間で被処理体、
例えば半導体ウェハWを搬入搬出することが可能なよう
に構成されている。さらにまた、処理室1の壁の一部は
電気的に接地されており、上記下部電極3の高周波電力
を印加した場合に、対向極をなすように構成されてい
る。
が設けられており、ガス源10から処理ガス、例えばC
HF3を図示しないマスフローコントローラを介して導
入することが可能なように構成されている。また上記処
理室1の下辺には排気口11が設けられており、適当な
排気手段12、例えば真空ポンプにより処理室内を真空
引きすることができるように構成されている。また上記
処理室1の側壁の一部にはゲートバルブ13が設けられ
ており、図示しないロードロック室との間で被処理体、
例えば半導体ウェハWを搬入搬出することが可能なよう
に構成されている。さらにまた、処理室1の壁の一部は
電気的に接地されており、上記下部電極3の高周波電力
を印加した場合に、対向極をなすように構成されてい
る。
【0014】図2は、本発明に基づいて構成された静電
チャック回路を模式的に示す回路図である。図示のよう
に、半導体ウェハWは処理室の壁を介して接地されてい
るものと解することができるので、定電流電源8とスイ
ッチ7を介して接続された電極4とその電極4を挟持す
る絶縁膜5a、5bを介して閉回路を形成するものと模
式化することができる。かかる構成により、周囲環境、
特に高周波電力の印加により自己バイアス電位が変化し
た場合でも、常にジョンセン−ラーベック力を上記絶縁
膜5a、5bと半導体ウェハWとの間に発生させるに十
分かつ最少の一定電流を上記電極4に供給することが可
能になる。
チャック回路を模式的に示す回路図である。図示のよう
に、半導体ウェハWは処理室の壁を介して接地されてい
るものと解することができるので、定電流電源8とスイ
ッチ7を介して接続された電極4とその電極4を挟持す
る絶縁膜5a、5bを介して閉回路を形成するものと模
式化することができる。かかる構成により、周囲環境、
特に高周波電力の印加により自己バイアス電位が変化し
た場合でも、常にジョンセン−ラーベック力を上記絶縁
膜5a、5bと半導体ウェハWとの間に発生させるに十
分かつ最少の一定電流を上記電極4に供給することが可
能になる。
【0015】この点について図3を参照しながら説明す
る。例えば静電チャックの上記電極4に印加される供給
電圧をVS、高周波電力の印加により生じる自己バイア
ス電位をVdc、上記絶縁膜5a、5bと半導体ウェハW
との間の接触抵抗をR、ジョンセン−ラーベック力を生
じさせるために上記絶縁膜5a、5bと半導体ウェハW
との間に流す電流をiとすると、これらの間には次式の
関係がある。 VS−Vdc=i×R (1)
る。例えば静電チャックの上記電極4に印加される供給
電圧をVS、高周波電力の印加により生じる自己バイア
ス電位をVdc、上記絶縁膜5a、5bと半導体ウェハW
との間の接触抵抗をR、ジョンセン−ラーベック力を生
じさせるために上記絶縁膜5a、5bと半導体ウェハW
との間に流す電流をiとすると、これらの間には次式の
関係がある。 VS−Vdc=i×R (1)
【0016】ここで、接触抵抗Rは処理に応じて一義的
に決定できるものとすると、従来装置のように、定電圧
電源を用いた場合には(すなわち、VSが一定)、上記
下部電極3に印加される高周波電力に応じて自己バイア
ス電位Vdcが変化するに伴い、iが変化してしまう。そ
のため、結果的に、上記絶縁膜5a、5bと被処理体W
との間に作用するジョンセン−ラーベック力が不安定に
なり、例えば大きな高周波電力により自己バイアス電位
Vdcが非常に大きくなった場合には、上記被処理体Wを
十分に吸着保持することができなくなったり、あるい
は、予想よりも自己バイアス電位Vdcの大きさが小さい
場合には、予想以上の電流が半導体ウェハW中を流れ形
成された集積回路を破壊するおそれもある。
に決定できるものとすると、従来装置のように、定電圧
電源を用いた場合には(すなわち、VSが一定)、上記
下部電極3に印加される高周波電力に応じて自己バイア
ス電位Vdcが変化するに伴い、iが変化してしまう。そ
のため、結果的に、上記絶縁膜5a、5bと被処理体W
との間に作用するジョンセン−ラーベック力が不安定に
なり、例えば大きな高周波電力により自己バイアス電位
Vdcが非常に大きくなった場合には、上記被処理体Wを
十分に吸着保持することができなくなったり、あるい
は、予想よりも自己バイアス電位Vdcの大きさが小さい
場合には、予想以上の電流が半導体ウェハW中を流れ形
成された集積回路を破壊するおそれもある。
【0017】しかしながら、本発明によれば、上記被処
理体Wを上記絶縁膜5a、5bに吸着保持するに十分で
ありかつ最少の電流が予め実験的に、例えば10μAと
定められ、上記定電流電源8により、常にその最適値に
電流を保持することが可能である。すなわち、上式
(1)に則して説明すれば、Vdcの変化に応じて、常に
iが一定となるようにVSが調整されるので、上記被処
理体Wと上記絶縁膜5a、5bとの間に常に最適なジョ
ンセン−ラーベック力を作用させることが可能である。
理体Wを上記絶縁膜5a、5bに吸着保持するに十分で
ありかつ最少の電流が予め実験的に、例えば10μAと
定められ、上記定電流電源8により、常にその最適値に
電流を保持することが可能である。すなわち、上式
(1)に則して説明すれば、Vdcの変化に応じて、常に
iが一定となるようにVSが調整されるので、上記被処
理体Wと上記絶縁膜5a、5bとの間に常に最適なジョ
ンセン−ラーベック力を作用させることが可能である。
【0018】最後に、図1に示す本発明に基づいて構成
された静電チャック装置を実装するプラズマエッチング
装置の動作について簡単に説明する。処理時には、図示
しないカセット室から被処理体である半導体ウェハWが
搬送アームなどの搬送手段により図示しないロードロッ
ク室を介して上記ゲートバルブ13から上記処理室1内
に搬送され、本発明に基づいて構成された静電チャック
6上に半導体ウェハWを載置した後、上記ゲートバルブ
13が閉止され、上記排気手段12により排気口11を
介して処理室内が真空引きされる。
された静電チャック装置を実装するプラズマエッチング
装置の動作について簡単に説明する。処理時には、図示
しないカセット室から被処理体である半導体ウェハWが
搬送アームなどの搬送手段により図示しないロードロッ
ク室を介して上記ゲートバルブ13から上記処理室1内
に搬送され、本発明に基づいて構成された静電チャック
6上に半導体ウェハWを載置した後、上記ゲートバルブ
13が閉止され、上記排気手段12により排気口11を
介して処理室内が真空引きされる。
【0019】次いで、上記スイッチ7がオンされ、上記
定電流電源8から上記電極4に定電流、例えば10μA
が供給され、図4に則して説明した原理により、ジョン
セン−ラーベック力が上記被処理体Wと上記絶縁膜5と
の間に発生され、上記被処理体Wが上記絶縁膜5に対し
て静電吸着される。
定電流電源8から上記電極4に定電流、例えば10μA
が供給され、図4に則して説明した原理により、ジョン
セン−ラーベック力が上記被処理体Wと上記絶縁膜5と
の間に発生され、上記被処理体Wが上記絶縁膜5に対し
て静電吸着される。
【0020】その後、上記処理ガス源10から上記ガス
供給口9を介して、適当な処理ガス、例えばCHF3が
処理室内に供給されるとともに、上記高周波電源2から
高周波電力が印加され、処理室内にプラズマが発生さ
れ、上記被処理体Wに対して所望のプラズマエッチング
処理が施される。
供給口9を介して、適当な処理ガス、例えばCHF3が
処理室内に供給されるとともに、上記高周波電源2から
高周波電力が印加され、処理室内にプラズマが発生さ
れ、上記被処理体Wに対して所望のプラズマエッチング
処理が施される。
【0021】この際、上記下部電極3に高周波電力を印
加することにより静電チャックあるいは半導体ウェハに
対してセルフバイアス電位が生じるが、本発明によれ
ば、上記定電流電源8により定電流制御が行われ、上記
半導体ウェハWおよび上記絶縁膜5の間に常に十分かつ
最少のジョンセン−ラーベック力が発生するので、処理
中に被処理体Wを上記静電チャック6に対して安定的に
吸着保持することができる、しかも、過電流によりウェ
ハ上に形成された集積回路が破壊されることも回避され
る。
加することにより静電チャックあるいは半導体ウェハに
対してセルフバイアス電位が生じるが、本発明によれ
ば、上記定電流電源8により定電流制御が行われ、上記
半導体ウェハWおよび上記絶縁膜5の間に常に十分かつ
最少のジョンセン−ラーベック力が発生するので、処理
中に被処理体Wを上記静電チャック6に対して安定的に
吸着保持することができる、しかも、過電流によりウェ
ハ上に形成された集積回路が破壊されることも回避され
る。
【0022】所定のプラズマ処理が終了すると、上記高
周波電源2をオフにし、上記排気手段12により上記排
気口11を介して処理室内を真空排気した後、上記ゲー
トバルブ13から図示しないロードロック室、さらには
図示しないカセット室に反そうアーム手段により処理済
みの半導体ウェハWを搬出することが可能である。
周波電源2をオフにし、上記排気手段12により上記排
気口11を介して処理室内を真空排気した後、上記ゲー
トバルブ13から図示しないロードロック室、さらには
図示しないカセット室に反そうアーム手段により処理済
みの半導体ウェハWを搬出することが可能である。
【0023】以上本発明に基づいて構成された静電チャ
ックをRIEプラズマエッチング装置に適用した例につ
いて説明したが、本発明に基づく静電チャックは上記例
に限定されず、アッシング装置、スパッタ装置、イオン
注入装置、プラズマCVD装置などのチャック手段とし
て適用することも可能である。
ックをRIEプラズマエッチング装置に適用した例につ
いて説明したが、本発明に基づく静電チャックは上記例
に限定されず、アッシング装置、スパッタ装置、イオン
注入装置、プラズマCVD装置などのチャック手段とし
て適用することも可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づいて
構成された静電チャック装置によれば、定電流電源によ
り被処理体と絶縁膜との間に流れる電流を一定に保持す
ることが可能なので、高周波電源の印加により生じる自
己バイアス電位が変化した場合であっても、常に所望の
ジョンセン−ラーベック力を絶縁膜と被処理体との間に
作用させることが可能であり、安定した静電吸着を達成
することができる。しかも本発明装置によれば、定電流
電源により、被処理体を絶縁膜に対して吸着保持するに
十分なジョンセン−ラーベック力を生じさせ得る最少の
電流を電極に流す構成としているので、被処理体を静電
チャックに十分に吸着保持した場合であっても、流れる
電流により被処理体上に形成された集積回路を破壊する
ことはない。
構成された静電チャック装置によれば、定電流電源によ
り被処理体と絶縁膜との間に流れる電流を一定に保持す
ることが可能なので、高周波電源の印加により生じる自
己バイアス電位が変化した場合であっても、常に所望の
ジョンセン−ラーベック力を絶縁膜と被処理体との間に
作用させることが可能であり、安定した静電吸着を達成
することができる。しかも本発明装置によれば、定電流
電源により、被処理体を絶縁膜に対して吸着保持するに
十分なジョンセン−ラーベック力を生じさせ得る最少の
電流を電極に流す構成としているので、被処理体を静電
チャックに十分に吸着保持した場合であっても、流れる
電流により被処理体上に形成された集積回路を破壊する
ことはない。
【図1】本発明に基づいて構成された静電チャックを実
装したプラズマエッチング装置の一実施例を示す概略的
な断面図である。
装したプラズマエッチング装置の一実施例を示す概略的
な断面図である。
【図2】本発明に基づいて構成された静電チャック回路
の模式的な回路図である。
の模式的な回路図である。
【図3】印加される高周波電力と自己バイアス電位との
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図4】ジョンセン−ラーベック効果の原理を示す説明
図である。
図である。
1 処理室 2 高周波電源 3 サセプタ 4 電極 5a、5b 絶縁膜 6 静電チャック 7 スイッチ 8 定電流電源 W 半導体ウェハ
Claims (1)
- 【請求項1】 チャックサセプタ上の電極と被処理体と
の間に絶縁膜を介挿するとともに、その電極に所定電圧
を印加することにより前記絶縁膜と前記被処理体との間
に生じるジョンセン−ラーベック力により前記被処理体
を前記絶縁膜に対して吸着保持させる静電チャックにお
いて、 前記被処理体を前記絶縁膜に対して吸着保持するに十分
なジョンセン−ラーベック力を生じさせ得る最少の電流
を前記電極に流すための定電流電源を設けたことを特徴
とする静電チャック。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17736093A JPH0786380A (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | 静電チャック |
US08/252,213 US5625526A (en) | 1993-06-01 | 1994-06-01 | Electrostatic chuck |
KR1019940012311A KR100260587B1 (ko) | 1993-06-01 | 1994-06-01 | 정전척 및 그의 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17736093A JPH0786380A (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | 静電チャック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0786380A true JPH0786380A (ja) | 1995-03-31 |
Family
ID=16029606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17736093A Pending JPH0786380A (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-24 | 静電チャック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0786380A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010166086A (ja) * | 2010-04-12 | 2010-07-29 | Fujitsu Semiconductor Ltd | 静電チャックを用いた半導体製造装置 |
JP2010177698A (ja) * | 2010-04-12 | 2010-08-12 | Fujitsu Semiconductor Ltd | 静電チャックの製造方法 |
JP2013523074A (ja) * | 2010-03-19 | 2013-06-13 | エスアールアイ インターナショナル | 静電付着及び静電積層のための材料 |
-
1993
- 1993-06-24 JP JP17736093A patent/JPH0786380A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013523074A (ja) * | 2010-03-19 | 2013-06-13 | エスアールアイ インターナショナル | 静電付着及び静電積層のための材料 |
US9401668B2 (en) | 2010-03-19 | 2016-07-26 | Sri International | Materials for electroadhesion and electrolaminates |
JP2010166086A (ja) * | 2010-04-12 | 2010-07-29 | Fujitsu Semiconductor Ltd | 静電チャックを用いた半導体製造装置 |
JP2010177698A (ja) * | 2010-04-12 | 2010-08-12 | Fujitsu Semiconductor Ltd | 静電チャックの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4559595B2 (ja) | 被処理体の載置装置及びプラズマ処理装置 | |
KR100238629B1 (ko) | 정전척을 가지는 재치대 및 이것을 이용한 플라즈마 처리장치 | |
US6373681B2 (en) | Electrostatic chuck, and method of and apparatus for processing sample using the chuck | |
US7541283B2 (en) | Plasma processing method and plasma processing apparatus | |
JPH10150100A (ja) | 静電チャックとそれを用いた試料処理方法及び装置 | |
KR940016390A (ko) | 정전척을 가지는 재치대 및 이것을 사용한 플라즈마 처리장치 | |
KR20010072152A (ko) | 향상된 스퍼터 에칭 프로세싱 방법 | |
JP2004047511A (ja) | 離脱方法、処理方法、静電吸着装置および処理装置 | |
JP3191139B2 (ja) | 試料保持装置 | |
JP4322484B2 (ja) | プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 | |
JP3182615B2 (ja) | プラズマ処理方法および装置 | |
JP2006269556A (ja) | プラズマ処理装置、及び半導体装置の製造方法 | |
JP2002270682A (ja) | 静電チャック装置および半導体処理装置ならびに半導体製造装置および半導体処理方法 | |
JPH0786380A (ja) | 静電チャック | |
JPH1027780A (ja) | プラズマ処理方法 | |
JP2004349663A (ja) | 静電チャック | |
JP3157551B2 (ja) | 被処理体用載置装置及びそれを用いた処理装置 | |
JPH11168132A (ja) | 静電吸着装置 | |
JPH08191098A (ja) | 静電吸着装置 | |
JP2002367967A (ja) | プラズマ処理方法及びその装置 | |
JPH09293775A (ja) | 静電チャック | |
JP2001176958A (ja) | プラズマ処理方法 | |
JPH07257B2 (ja) | 半導体ウエハー保持装置及び半導体製造装置 | |
JPH10284471A (ja) | ドライエッチング装置 | |
JPH05226291A (ja) | プラズマ処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020326 |