JPH0786380A - 静電チャック - Google Patents

静電チャック

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JPH0786380A
JPH0786380A JP17736093A JP17736093A JPH0786380A JP H0786380 A JPH0786380 A JP H0786380A JP 17736093 A JP17736093 A JP 17736093A JP 17736093 A JP17736093 A JP 17736093A JP H0786380 A JPH0786380 A JP H0786380A
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JP
Japan
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electrostatic chuck
johnsen
insulating film
processed
work
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JP17736093A
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English (en)
Inventor
Shiro Koyama
士郎 小山
Kenji Ishikawa
賢治 石川
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定かつ最小のジョンセン−ラーベック力を
発生させることが可能な静電チャックを提供する。 【構成】 本発明に基づいて構成された静電チャック
は、定電流電源(8)により被処理体(W)と絶縁膜
(5)との間に流れる電流を一定に保持することが可能
なので、高周波電源の印加により生じる自己バイアス電
位が変化した場合であっても、常に所望のジョンセン−
ラーベック力を絶縁膜と被処理体との間に作用させるこ
とが可能であり、安定した静電吸着を達成することがで
きる。しかも定電流電源(8)により、被処理体を絶縁
膜に対して吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベッ
ク力を生じさせ得る最少の電流を電極に流す構成として
いるので、被処理体を静電チャックに十分に吸着保持し
た場合であっても、流れる電流により被処理体上に形成
された集積回路を破壊することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電チャックに係り、特
にジョンセン−ラーベック力を利用して被処理体を吸着
する静電チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、減圧雰囲気の処理室内におい
て半導体ウェハなどの被処理体に対してプラズマ処理を
施す場合に、被処理体を処理室内に設置されたサセプタ
上に載置固定するためにクーロン力を利用した静電チャ
ック装置が使用されている。このクーロン力を利用した
静電チャック装置は、例えば吸着される半導体ウェハと
絶縁膜、例えばポリイミド膜で構成された吸着部との間
に電圧を印加し、クーロン力により半導体ウェハをサセ
プタ上に載置固定するものである。
【0003】他方、上記ポリイミド膜などの絶縁膜の代
わりに、より比抵抗の小さな半導電性膜を用いて、ジョ
ンセン−ラーベック力を利用して、半導体ウェハをサセ
プタ上に載置固定する方法も知られている。このジョン
セン−ラーベック力を利用する方法は、半導電性膜とし
てポリイミド膜などに比較して耐摩耗性、耐擦過性に優
れた炭化シリコン(SiC)などのセラミック材料から
吸着部を構成することができることから注目されてい
る。
【0004】ここで図4を参照しながらジョンセン−ラ
ーベック力による静電チャックの原理について簡単に説
明する。図示のように絶縁体表面と半導体ウェハとの接
触面はミクロ的には凹凸が存在し、接触部と非接触部と
がランダムに存在すると考えられる。ここで比抵抗のあ
まり大きくない、例えば103ないし1012Ωセンチメ
ートル程度の絶縁体を介して電流iを流すと、絶縁体と
半導体ウェハとの接触点において、接触抵抗のために局
部的に大きな電位降下を生じ、その両側のきわめて小さ
な間隙を隔てて相対抗する面(一種のコンデンサを形
成)に正負の電荷が蓄積され、著しく高い電界を生じ、
その強力なマックスウェルのひずみ力の結果、電気的吸
着力が生じる。かかる効果をジョンセン−ラーベック効
果といい、本発明はかかるジョンセン−ラーベック力を
応用した静電チャック装置に関するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なジョンセン−ラーベック力は、絶縁体を介して半導体
ウェハに電流を流して始めて発生するものであるため、
例えば非常に薄いゲート酸化膜をウェハ上に形成する場
合には、その電流によりゲート酸化膜が破壊されるおそ
れがあるため、電流を極力小さくすることが必要であ
る。しかし、電流を小さくしすぎると処理中に半導体ウ
ェハを吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベック力
を得られないおそれがある。
【0006】ここで、従来の装置ではジョンセン−ラー
ベック力を形成するために定電圧電源を用いて、定電圧
を電極に印加することにより、所望の吸着力を得る構成
であった。しかしながら、処理室内にプラズマを発生さ
せると、図3に示すように、同時に自己バイアス電位が
発生するため、例えば1000Vを印加したつもりでも
−400Vの自己バイアス電位の発生のため、実質的に
は600Vの印加しか行われないことになり、その制御
が困難であった。
【0007】しかもこの自己バイアス電位は、印加する
高周波電力が大きければ大きいほど大きくなり、したが
って静電吸着力を弱める傾向があり、しかも、処理環
境、半導体ウェハの表面粗さ、あるいは接触抵抗により
大きく変化するため、従来の定電圧電源を用いる構成で
は、ジョンセン−ラーベック力を応用した静電チャック
装置を十分に機能させることはできなかった。
【0008】本発明は以上のような従来の静電チャック
の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
とするところは、非常に簡単な構造で、被処理体である
半導体ウェハに損傷を与えることなく、かつその被処理
体を静電チャック上に吸着保持するに十分なジョンセン
−ラーベック力を発生させることが可能な新規かつ改良
された静電チャックを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明によれば、チャックサセプタ上の電極と被処理
体との間に絶縁膜を介挿するとともに、その電極に所定
電圧を印加することにより前記絶縁膜と前記被処理体と
の間に生じるジョンセン−ラーベック力により前記被処
理体を前記絶縁膜に対して吸着保持させる静電チャック
において、前記被処理体を前記絶縁膜に対して吸着保持
するに十分なジョンセン−ラーベック力を生じさせ得る
最少の電流を前記電極に流すための定電流電源を設けた
ことを特徴とする静電チャックが提供される。
【0010】
【作用】本発明装置は上記のように定電流電源により被
処理体と絶縁膜との間に流れる電流を一定に保持する構
成を採用しているので、高周波電源の印加により生じる
自己バイアス電位が処理環境などに応じて変化した場合
であっても、常に所望のジョンセン−ラーベック力を絶
縁膜と被処理体との間に作用させることが可能であり、
安定した静電吸着を達成することができる。しかも本発
明装置によれば、定電流電源により、被処理体を絶縁膜
に対して吸着保持するに十分なジョンセン−ラーベック
力を生じさせ得る最少の電流を電極に流す構成としてい
るので、被処理体を静電チャックに十分に吸着保持した
場合であっても、流れる電流により被処理体上に形成さ
れた集積回路を破壊することはない。
【0011】
【実施例】以下に添付の図1及び図2を参照しながら、
本発明に基づいて構成された静電チャック装置の一実施
例について詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明に基づいて構成された静電
チャック装置を、RIEプラズマエッチング装置に適用
した一実施例の概略図である。例えばアルミニウム製の
気密に構成された処理室1内には、高周波電源2に接続
された下部電極またはサセプタ手段3が配置されてい
る。このサセプタ手段3の上には、電極4が絶縁膜5a
および5c、例えば比抵抗が108ないし1010Ωセン
チメートルの炭化珪素セラミクスにより挟持されて成る
静電チャック6が設置されている。なお、この絶縁膜5
a、5bとして用いられる材料は炭化珪素(SiC)に
限定されず、一般に比抵抗が103ないし1012Ωセン
チメートルのジョンセン−ラーベック力を発生させるに
十分な比抵抗を有する絶縁材料の中から適宜選択され
る。また、この静電チャック6の上記電極4にはスイッ
チ手段7を介して定電流電源8が接続されている。
【0013】上記処理室1の上辺には処理ガス導入口9
が設けられており、ガス源10から処理ガス、例えばC
HF3を図示しないマスフローコントローラを介して導
入することが可能なように構成されている。また上記処
理室1の下辺には排気口11が設けられており、適当な
排気手段12、例えば真空ポンプにより処理室内を真空
引きすることができるように構成されている。また上記
処理室1の側壁の一部にはゲートバルブ13が設けられ
ており、図示しないロードロック室との間で被処理体、
例えば半導体ウェハWを搬入搬出することが可能なよう
に構成されている。さらにまた、処理室1の壁の一部は
電気的に接地されており、上記下部電極3の高周波電力
を印加した場合に、対向極をなすように構成されてい
る。
【0014】図2は、本発明に基づいて構成された静電
チャック回路を模式的に示す回路図である。図示のよう
に、半導体ウェハWは処理室の壁を介して接地されてい
るものと解することができるので、定電流電源8とスイ
ッチ7を介して接続された電極4とその電極4を挟持す
る絶縁膜5a、5bを介して閉回路を形成するものと模
式化することができる。かかる構成により、周囲環境、
特に高周波電力の印加により自己バイアス電位が変化し
た場合でも、常にジョンセン−ラーベック力を上記絶縁
膜5a、5bと半導体ウェハWとの間に発生させるに十
分かつ最少の一定電流を上記電極4に供給することが可
能になる。
【0015】この点について図3を参照しながら説明す
る。例えば静電チャックの上記電極4に印加される供給
電圧をVS、高周波電力の印加により生じる自己バイア
ス電位をVdc、上記絶縁膜5a、5bと半導体ウェハW
との間の接触抵抗をR、ジョンセン−ラーベック力を生
じさせるために上記絶縁膜5a、5bと半導体ウェハW
との間に流す電流をiとすると、これらの間には次式の
関係がある。 VS−Vdc=i×R (1)
【0016】ここで、接触抵抗Rは処理に応じて一義的
に決定できるものとすると、従来装置のように、定電圧
電源を用いた場合には(すなわち、VSが一定)、上記
下部電極3に印加される高周波電力に応じて自己バイア
ス電位Vdcが変化するに伴い、iが変化してしまう。そ
のため、結果的に、上記絶縁膜5a、5bと被処理体W
との間に作用するジョンセン−ラーベック力が不安定に
なり、例えば大きな高周波電力により自己バイアス電位
Vdcが非常に大きくなった場合には、上記被処理体Wを
十分に吸着保持することができなくなったり、あるい
は、予想よりも自己バイアス電位Vdcの大きさが小さい
場合には、予想以上の電流が半導体ウェハW中を流れ形
成された集積回路を破壊するおそれもある。
【0017】しかしながら、本発明によれば、上記被処
理体Wを上記絶縁膜5a、5bに吸着保持するに十分で
ありかつ最少の電流が予め実験的に、例えば10μAと
定められ、上記定電流電源8により、常にその最適値に
電流を保持することが可能である。すなわち、上式
(1)に則して説明すれば、Vdcの変化に応じて、常に
iが一定となるようにVSが調整されるので、上記被処
理体Wと上記絶縁膜5a、5bとの間に常に最適なジョ
ンセン−ラーベック力を作用させることが可能である。
【0018】最後に、図1に示す本発明に基づいて構成
された静電チャック装置を実装するプラズマエッチング
装置の動作について簡単に説明する。処理時には、図示
しないカセット室から被処理体である半導体ウェハWが
搬送アームなどの搬送手段により図示しないロードロッ
ク室を介して上記ゲートバルブ13から上記処理室1内
に搬送され、本発明に基づいて構成された静電チャック
6上に半導体ウェハWを載置した後、上記ゲートバルブ
13が閉止され、上記排気手段12により排気口11を
介して処理室内が真空引きされる。
【0019】次いで、上記スイッチ7がオンされ、上記
定電流電源8から上記電極4に定電流、例えば10μA
が供給され、図4に則して説明した原理により、ジョン
セン−ラーベック力が上記被処理体Wと上記絶縁膜5と
の間に発生され、上記被処理体Wが上記絶縁膜5に対し
て静電吸着される。
【0020】その後、上記処理ガス源10から上記ガス
供給口9を介して、適当な処理ガス、例えばCHF3
処理室内に供給されるとともに、上記高周波電源2から
高周波電力が印加され、処理室内にプラズマが発生さ
れ、上記被処理体Wに対して所望のプラズマエッチング
処理が施される。
【0021】この際、上記下部電極3に高周波電力を印
加することにより静電チャックあるいは半導体ウェハに
対してセルフバイアス電位が生じるが、本発明によれ
ば、上記定電流電源8により定電流制御が行われ、上記
半導体ウェハWおよび上記絶縁膜5の間に常に十分かつ
最少のジョンセン−ラーベック力が発生するので、処理
中に被処理体Wを上記静電チャック6に対して安定的に
吸着保持することができる、しかも、過電流によりウェ
ハ上に形成された集積回路が破壊されることも回避され
る。
【0022】所定のプラズマ処理が終了すると、上記高
周波電源2をオフにし、上記排気手段12により上記排
気口11を介して処理室内を真空排気した後、上記ゲー
トバルブ13から図示しないロードロック室、さらには
図示しないカセット室に反そうアーム手段により処理済
みの半導体ウェハWを搬出することが可能である。
【0023】以上本発明に基づいて構成された静電チャ
ックをRIEプラズマエッチング装置に適用した例につ
いて説明したが、本発明に基づく静電チャックは上記例
に限定されず、アッシング装置、スパッタ装置、イオン
注入装置、プラズマCVD装置などのチャック手段とし
て適用することも可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づいて
構成された静電チャック装置によれば、定電流電源によ
り被処理体と絶縁膜との間に流れる電流を一定に保持す
ることが可能なので、高周波電源の印加により生じる自
己バイアス電位が変化した場合であっても、常に所望の
ジョンセン−ラーベック力を絶縁膜と被処理体との間に
作用させることが可能であり、安定した静電吸着を達成
することができる。しかも本発明装置によれば、定電流
電源により、被処理体を絶縁膜に対して吸着保持するに
十分なジョンセン−ラーベック力を生じさせ得る最少の
電流を電極に流す構成としているので、被処理体を静電
チャックに十分に吸着保持した場合であっても、流れる
電流により被処理体上に形成された集積回路を破壊する
ことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいて構成された静電チャックを実
装したプラズマエッチング装置の一実施例を示す概略的
な断面図である。
【図2】本発明に基づいて構成された静電チャック回路
の模式的な回路図である。
【図3】印加される高周波電力と自己バイアス電位との
関係を示すグラフである。
【図4】ジョンセン−ラーベック効果の原理を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 処理室 2 高周波電源 3 サセプタ 4 電極 5a、5b 絶縁膜 6 静電チャック 7 スイッチ 8 定電流電源 W 半導体ウェハ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャックサセプタ上の電極と被処理体と
    の間に絶縁膜を介挿するとともに、その電極に所定電圧
    を印加することにより前記絶縁膜と前記被処理体との間
    に生じるジョンセン−ラーベック力により前記被処理体
    を前記絶縁膜に対して吸着保持させる静電チャックにお
    いて、 前記被処理体を前記絶縁膜に対して吸着保持するに十分
    なジョンセン−ラーベック力を生じさせ得る最少の電流
    を前記電極に流すための定電流電源を設けたことを特徴
    とする静電チャック。
JP17736093A 1993-06-01 1993-06-24 静電チャック Pending JPH0786380A (ja)

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JP17736093A JPH0786380A (ja) 1993-06-24 1993-06-24 静電チャック
US08/252,213 US5625526A (en) 1993-06-01 1994-06-01 Electrostatic chuck
KR1019940012311A KR100260587B1 (ko) 1993-06-01 1994-06-01 정전척 및 그의 제조방법

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010166086A (ja) * 2010-04-12 2010-07-29 Fujitsu Semiconductor Ltd 静電チャックを用いた半導体製造装置
JP2010177698A (ja) * 2010-04-12 2010-08-12 Fujitsu Semiconductor Ltd 静電チャックの製造方法
JP2013523074A (ja) * 2010-03-19 2013-06-13 エスアールアイ インターナショナル 静電付着及び静電積層のための材料

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Effective date: 20020326