JP4126084B1 - 静電チャックの表面電位制御方法 - Google Patents

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Abstract

ワーク吸着面の表面電位を安全レベルまで抑制する。
第一電極部(1)及び第二電極部(2)に異なる極性の電圧の組を印加して、これら両電極部(1),(2)の面積の非対称による表面電位のアンバランスを打ち消すことにより、静電吸着力に必要な両電極(1),(2)の電位差を確保しながらワーク吸着面(4)がそれに近い電極の電位に偏ることがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば液晶ディスプレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)やフレキシブルディスプレイなどのフラットパネルディスプレーの製造過程において、CFガラスやTFTガラスなどのガラス製基板か又はPES(Poly-Ether-Sulphone)などのプラスチックフィルムなどからなる合成樹脂製基板を着脱自在に保持して貼り合わせる基板貼り合わせ機を含む基板組立装置や、このような基板などの絶縁体、導電体又は半導体ウエハなどのワーク(被処理体)を搬送する基板搬送装置などに用いられる静電チャックの表面電位制御方法に関する。
詳しくは、第一電極部の層と第二電極部の層が絶縁層を介して別々に積層配置され、これら第一電極部及び第二電極部に電圧を印加することでワークを静電吸着する静電チャックの表面電位制御方法に関する。
従来、この種の静電チャックとして、絶縁性材料よりなる絶縁層の両面に、パターン状に形成された導電部よりなる第一電極部の層(第1電極層)と、全域が導電部である第二電極部の層(第2電極層)とを別々に積層配置し、それら電極層の表面を絶縁性薄膜によって夫々被覆し、これら第一電極部及び第二電極部に異なる極性の電圧が印加されて、両電極部の間に電位差を生じさせることにより、第一電極層側の絶縁性薄膜上にワーク(被吸着体)が吸着されるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−64105号公報(第4−6頁、図1−2,図4−5)
しかし乍ら、このような従来の静電チャックでは、各電極部の面積が非対称となってしまう上、仮に両電極部の面積や両電極部の幅を含むパターンルールを同じにしたとしても、各電極部からワークまでの距離が異なることから、これら面積が非対称な両電極部に対して同じ絶対値電圧を印加すると、ワーク吸着面の表面電位は表面層に近い第一電極層の電位に偏る傾向がある。
ワーク吸着面の表面に電位が現れると、所定の真空中でワークを静電吸着する場合、パッシェン領域においてプラズマ放電が起こるだけでなく、帯電によるワークへの影響により、ワーク上に形成されたデバイスや配線の破壊、デバイス特性の変化を生じさせることがあるという問題がある。
また、ワーク吸着面の表面と近いところにロボットやピンなど、ワーク吸着面の表面電位と異なる物体が近づいた時には、近づいただけで放電を起こす場合があるし、人間が近づくことにより放電するなど、人的被害に及ぶ可能性もあった。
本発明のうち第一、第三の発明は、ワーク吸着面の表面電位を安全レベルまで抑制することを目的としたものである。
第二の発明は、第一の発明の目的に加えて、ワーク吸着面の表面電位を確実に0ボルト付近まで低下させることを目的としたものである。
第四の発明は、第一の発明、第二の発明または第三の発明の目的に加えて、片側電極の電圧制御のみでワークの除電を行うことを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明のうち第一の発明は、ワークが静電吸着されるワーク吸着面に対する第一電極部及び第二電極部を、夫々の面積が異なる非対称に形成し、これら両電極部の電圧印加により第一電極部及び第二電極部と対向して上記ワーク吸着面の表面に生じる電位の偏りを打ち消すように、該第一電極部及び第二電極部に異なる絶対値の電圧の組を印加したことを特徴とするものである。
第二の発明は、第一の発明の構成に、前記第一電極部又は第二電極部の印加電圧を、ワーク吸着面の表面電位の測定値に基づいて設定するか、或いは、前記第一電極部又は第二電極部の印加電圧を、ワーク吸着面の表面電位の測定値に基づいて自動的に調整した構成を加えたことを特徴とする。
第三の発明は、ワークが静電吸着されるワーク吸着面に対する第一電極部及び第二電極部を、夫々の面積が異なる非対称に形成し、これら両電極部の電圧印加により第一電極部及び第二電極部と対向して上記ワーク吸着面の表面に生じる電位の偏りを打ち消すように、該第一電極部及び第二電極部のどちらか一方又は両方の形成パターンにおける導電部分のパターン幅或いはピッチを設定したことを特徴とする。
第四の発明は、第一の発明、第二の発明または第三の発明の構成に、前記ワーク吸着面に近い第一電極部の印加電圧のみを可変し、ワーク吸着面から遠い第二電極部の印加電圧を固定して、ワーク吸着面の表面電位を可変した構成を加えたことを特徴とする。
本発明のうち第一の発明は、ワークが静電吸着されるワーク吸着面の表面電位を小さくするために、第一電極部及び第二電極部に異なる極性の電圧の組を印加して、これら両電極部の面積の非対称による表面電位のアンバランスを打ち消すことにより、静電吸着力に必要な両電極部の電位差を確保しながらワーク吸着面がそれに近い電極部の電位に偏ることがない。
従って、ワーク吸着面の表面電位を安全レベルまで抑制することができる。
その結果、面積が非対称な両電極部に対して同じ電圧を印加すると、ワーク吸着面がそれに近い電極部の電位に偏る従来のものに比べ、ワーク吸着面の表面に電位が現れず、所定の真空中でワークを静電吸着しても、デバイス特性の変化や放電によるダメージを防止できて安全性に優れる。
第二の発明は、第一の発明の効果に加えて、第一電極部又は第二電極部の印加電圧を、ワーク吸着面の表面電位の測定値に基づいて設定するか或いは自動的に調整することにより、ワーク吸着面の表面電位が実態に連動して設定される。
従って、ワーク吸着面の表面電位を確実に0ボルト付近まで低下させることができる。
第三の発明は、ワークが静電吸着されるワーク吸着面の表面電位を小さくするために、第一電極部及び第二電極部の形成パターンを所定形状に設定して、これら両電極部1,2の電圧印加による表面電位のアンバランスを打ち消すことにより、静電吸着力に必要な両電極部の電位差を確保しながらワーク吸着面がそれに近い電極部の電位に偏ることがない。
従って、ワーク吸着面の表面電位を安全レベルまで抑制することができる。
その結果、ワーク吸着面の表面に電位が現れず、所定の真空中でワークを静電吸着しても、デバイス特性の変化や放電によるダメージを防止できて安全性に優れる。
更に、第一電極部及び第二電極部への電圧印加量が略同じ絶対値にすることもできるので、この場合には両電極部への電圧印加の制御が容易になる。
第四の発明は、第一の発明、第二の発明または第三の発明の効果に加えて、ワーク吸着面に近い第一電極部の印加電圧のみを可変し、ワーク吸着面から遠い第二電極部の印加電圧を固定して、ワーク吸着面の表面電位を可変することにより、第一電極部の電圧のみの可変で、ワーク吸着面の表面電位を正と負に交互に連続可変すれば、ワーク吸着面と接したワークの除電が行える。
従って、片側電極の電圧制御のみでワークの除電を行うことができる。
その結果、対となる両電極部の電源について夫々の電圧調整をして逆電位が印加されることによりワークの除電を行う従来の除電方法に比べ、電圧制御構造を簡素化できてコストの低減化が図れる。
本発明の静電チャックの表面電位制御方法は、図1に示す如く、第一電極部1の層1′と第二電極部2の層2′が絶縁層3を挟んで積層されるように埋設された双極タイプの静電チャックであり、その駆動時に、これら第一電極部1と第二電極部2に対し、夫々に連通する電源11,12から異なる極性の電圧を印加することによって、ワークWを静電吸着するワーク吸着面4の表面電位が、絶対値で0〜数百ボルトとなるように設定したものである。
上記絶縁層3は、耐熱性に優れたポリイミドやセラミックス、プラスチックなどの絶縁材料からなる薄膜(フィルム)状又は薄板状で形成され、その表裏両面に金属箔などの導電材料を接着するなどして積層することにより、該絶縁層3の一面には第一電極層1′が、また他面には第二電極層2′が設けられる。
これら第一電極層1′及び第二電極層2′には、エッチングなどによって第一電極部1、第二電極部2となる導電性部分が夫々形成され、そのいずれか一方の電極部をパターン状に形成すると共に、他方の電極部が絶縁層3の縁部を除いて略全面を覆う面状に形成することが好ましい。
第一電極部1のパターン形状の具体例を挙げれば、図1(b)に示すような櫛歯状のパターンや格子状のパターンであるが、それ以外にハニカム形状のパターンや市松模様のパターンなど、又はその他の形状のパターンとすることも可能である。
また、第二電極部2の具体例を挙げれば、図1(c)に示すような第二電極層2′の略全域に亘る面状に形成することが好ましい。
このように形成された第一電極層1′の表面には、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの絶縁性有機材料で平滑な薄膜(フィルム)状又は薄板状に形成された誘電層4′を接着するなどして被覆することにより、その層表面を、ワークWが静電吸着されるワーク吸着面4としている。
更に、上記第二電極層2′の裏面には、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの絶縁性有機材料で平滑な薄膜(フィルム)状又は薄板状に形成された絶縁層5を接着するなどして被覆し、この絶縁層5を接着フィルムなどの接着層6で例えばアルミニウムなどの金属からなる基板7と一体化することにより、本発明の静電チャックが製作される。
このように製作した本発明の静電チャックにおいて、ワーク吸着面4の表面電位が絶対値で0〜数百ボルトとなるように設定する方法の一例としては、図1(a)に示す如く、上記第一電極部1及び第二電極部2の面積が非対称である場合には、これら両電極部1,2の電圧印加状態でワーク吸着面4の表面電位を、例えば静電電位センサーなどの静電気モニター13により測定し、その測定値が0ボルト付近になる印加状態に制限して各電極部1,2の電圧印加量のどちらか一方又は両方を決めるか、或いは常にワーク吸着面4の表面電位をモニタリングして、該ワーク吸着面4の表面電位が0ボルト付近となるように、各電極部1,2の電圧印加量を適宜タイミングで自動的に調整することにより、両電極部1,2の面積の非対称による表面電位のアンバランスを打ち消す。
その他の例として、ワーク吸着面4の表面電位の測定値が0ボルト付近になるように、第一電極部1及び第二電極部2のどちらか一方又は両方の形成パターンを変更して、その導電部分1aのパターン幅PW或いはピッチPなどを、これらパターンの設計ルール上の比率に設定することにより、これら両電極部1,2の電圧印加による表面電位のアンバランスを打ち消すことも可能である。
即ち、ワーク吸着面4の表面電位は、それと近い上層に配置した第一電極部1の影響が大きく、その印加電圧が支配的になるため、例えば上層の第一電極部1においてその導電部分1aのパターン幅PWが一定の場合には、該導電部分1aのピッチPを広げるか、又は導電部分1aのピッチPが一定の場合には、該導電部分1aのパターン幅PWを小さくすることにより、下層の第二電極部2の影響が大きくなってその印加電圧が支配的になる。
これと逆に上層の第一電極部1においてその導電部分1aのパターン幅PWが一定の場合には、該導電部分1aのピッチPを狭くするか、又は導電部分1aのピッチPが一定の場合には、該導電部分1aのパターン幅PWを大きくすることにより、この上層の第一電極部1の印加電圧の影響が大きくなって支配的になる。
このような特性を利用すれば、第一電極部1及び第二電極部2への電圧印加量とは関係なく、ワーク吸着面4の表面電位の測定値が0ボルト付近になるように調整することも可能である。
また、本発明の静電チャックには除電機能を備えて、ワーク処理後にそのワーク吸着面4からワークWを剥離する際、及び脱離したワークW側に静電気が残って、該ワークW上に形成されたデバイスの破壊などを防止することが好ましい。
以下、本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例1は、図1(a)〜(c)に示す如く、第一電極部1のパターン形状を櫛歯状のパターンに形成し、第二電極部2を第二電極層2′の略全域に亘る面状に形成すると共に、ワーク吸着面4に対する面積が非対称な第一電極部1及び第二電極部2への印加方法として、静電気モニター13により測定したワーク吸着面4の表面電位が0ボルト付近になるように各電極部1,2の電圧印加量を決めるものである。
詳しくは説明すれば、第一電極部1に対する電源11からの印加電圧と、第二電極部2に対する電源12の印加電圧を、夫々所定値毎に変更しながら、ワーク吸着面4の表面電位を静電気モニター13で測定した結果を表1に示す。
Figure 0004126084
この表1において、両電極部1,2に夫々異なる極性で同じ絶対値の電圧を印加した対称印加の箇所の測定値を斜体で示している。
それにより、ワーク吸着面4の表面電位は、それと近い上層に配置した第一電極部1の影響が大きく、その印加電圧が支配的になることが容易に解る。
この表1のデータに基づいて、これら両電極部1,2への印加電圧に対するワーク吸着面4の表面電位の測定値の分布状態をグラフ化すると、図2に示すようになる。
この表面電位分布図によれば、ワーク吸着面4の表面電位の測定値が0.00の境界線(−0.20〜0.20の領域の中心を通る破線部分)が、第二電極部2の印加電圧が−1.5kVの時に第一電極部1の印加電圧が+0.5kV付近にあり、第二電極部2の印加電圧が+1.5kVの時に第一電極部1の印加電圧が−0.8kV付近にあることが解る。
この分布図における0.00の境界線に沿った電圧値を予め保存し、該保存値に基づいて第一電極部1と第二電極部2に夫々の電源11,12から印加すれば、面積が非対称な電極構造であっても、ワーク吸着面4の表面電位を、絶対値で0〜数百ボルトとなるように設定可能となる。
つまり、静電チャックの性能として重要な静電吸着力については、各電極部1,2に印加する電圧の電位差で決定できるから、必要な吸着力については電位差にて規定して、その中の印加バランスの内訳として、ワーク吸着面4の表面電位が0ボルト付近になるように印加状態を決定すれば良い。
それにより、ワーク上に形成されたデバイスや配線の破壊、デバイス特性の変化を生じさせることがないように、ワーク吸着面4の表面電位を約500ボルト以下、好ましくは300ボルト以下にすることができる。
更に、このように保存された分布データに基づいて、これら両電極部1,2の印加電圧のどちらか一方が変更された時に、他方の電極部の印加電圧を、ワーク吸着面4の表面電位が0ボルト付近になるように自動的に変動させることも可能である。
一方、このように製作された本発明の静電チャックは、ワークWとして板状の液晶ディスプレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)やフレキシブルディスプレイのパネルに用いられるガラス基板又はプラスチックフィルム基板を着脱自在に保持して貼り合わせる基板貼り合わせ機や、このような基板などの絶縁体、導電体又は半導体ウエハなどのワークを搬送する基板搬送装置などに配備して使用される。
基板貼り合わせ機に使用した場合には、定盤からなる上下一対の保持板のどちらか一方又は両方に、本発明の静電チャックが配備され、これら上下保持板に二枚のワークWを夫々静電吸着して着脱自在に保持し、その周囲に形成される閉空間が所定の真空度に達してから、ワークW同士の位置合わせと重ね合わせが順次行われると共に、両基板A,Bの間を所定のギャップまで潰して貼り合わせ工程が完了し、その後、この貼り合わせが完了した貼り合わせたワークWを、該静電チャックから剥離して搬出している。
実際に、このような基板貼り合わせ機に配備して実験した結果、従来の印加方法により第一電極部1及び第二電極部2に対し、夫々の電源11,12からプラス側とマイナス側に同じ絶対値を持ちながら極性の異なる電圧を印加したところ、ワークW上に形成されたデバイス特性に、静電気による変化が見られた。
これに対し、上述した本発明の吸着面4の表面電位を絶対値で0〜数百ボルトとなる非対称な印加方法で両電極部1,2に電圧印加したところ、ワークW上に形成されたデバイス特性の変化や、放電によるダメージは見られず、しかもワークWを確実に吸着把持できるだけの吸着力が得られることも実証でき、明らかに効果が見られた。
この実施例2は、前記静電気モニター13により測定したワーク吸着面4の表面電位が0ボルト付近になるように設定する方法として、図1(b)に示した第一電極部1及び第二電極部2のどちらか一方又は両方の形成パターンを調整して所定の形状に設定し、これら各設定パターンに対応した電圧を第一電極部1及び第二電極部2へ印加した構成が、前記実施例1とは異なり、それ以外の構成は前記実施例1と同じものである。
詳しく説明すれば、上述したようにワーク吸着面4の表面電位は、それと近い上層に配置した第一電極部1の影響が大きく、その印加電圧が支配的になるため、例えば第一電極部1においてその導電部分1aのパターン幅PWが一定の場合には、該導電部分1aのピッチPを広げるか、又は導電部分1aのピッチPが一定の場合には、該導電部分1aのパターン幅PWを小さくなるように変更すれば、下層の第二電極部2の影響が大きくなってその印加電圧が支配的になる。
これと逆に上層の第一電極部1においてその導電部分1aのパターン幅PWが一定の場合には、該導電部分1aのピッチPを狭くするか、又は導電部分1aのピッチPが一定の場合には、該導電部分1aのパターン幅PWを大きくなるように変更すれば、この上層の第一電極部1の印加電圧の影響が大きくなって支配的になる。
このような特性を利用し、吸着面4の表面電位の測定値に基づいて、第一電極部1のパターン幅PW及びピッチPのどちらか一方又は両方を、該測定値が0ボルト付近になるように調整して設定すれば、第一電極部1及び第二電極部2に夫々の電源11,12から異なる極性でしかも絶対値が同じ電圧を印加しても、ワーク吸着面4の表面電位が0ボルト付近になるように予め設定できる。
従って、この実施例2も上述した実施例1と同様な作用効果が得られる。
この実施例3は、前記ワーク吸着面4に近い第一電極部1への印加電圧のみを可変し、ワーク吸着面4から遠い第二電極部2の印加電圧を固定して、ワーク吸着面4の表面電位を可変することにより、ワーク吸着面4と接したワークWの除電を行う構成が、前記図1〜図2に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1〜図2に示した実施例1と同じものである。
この除電とは、ワーク処理後にワーク吸着面4からワークWを剥離する時及び剥離した後に、このワークW側に静電気が残って、該ワークW上に形成されたデバイスの破壊などを防止することである。
具体例を挙げれば、本発明の静電チャックを基板貼り合わせ機に配備して使用した場合に、そのワーク吸着面4から貼り合わせが完了したワークWを搬出するために剥離させた瞬間に発生する剥離帯電を除電して、ワーク吸着面4からワークWを剥がし易くしている。
このような除電は、第一電極部1と第二電極部2の電源11,12について電圧調整をし、電圧の極性を反転することを繰り返すなどして逆電位を印加することにより、ワーク吸着面4の表面電位(帯電電位)を+〜−に交互に連続可変している。
そこで、本発明の静電チャックの表面電位制御方法では、ワーク吸着面4の表面電位が、それと近い上層の第一電極部1の影響が大きく、その印加電圧が支配的になるため、下層の第二電極部2に対する電源12の印加電圧を固定しても、上層の第一電極部1に対する電源11からの印加電圧を、その操作範囲内の調整だけで、ワーク吸着面4の表面電位を可変させた。
詳しく説明すれば、第一電極部1及び第二電極部2へは非対称の電圧印加なので、例えば第一電極部1の印加電圧が+0.5kV、第二電極部2の印加電圧が−1.5kVの差圧が2.0kVで駆動している場合、ワーク吸着面4の表面電位を−1.0kVにするには、上層の第一電極部1の電位を少しだけ下降させるだけで良く、またワーク吸着面4の表面電位を+1.0kVにするには、上層の第一電極部1の電位を+1.0kV+αに上昇させれば良い。つまり下層の第二電極部2の電圧は固定で良い。
それにより、第一電極部1の電源11だけの電圧制御でワーク吸着面4の表面電位が変えられ、第一電極部1と第二電極部2の電源11,12を+と−の極性を固定できると共に、ワーク吸着面4の表面電位の制御を操作範囲内の電圧可変域で実施できるという利点がある。
尚、本発明の静電チャックが、ワークWとして板状の液晶ディスプレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)やフレキシブルディスプレイのパネルに用いられるガラス基板又はプラスチックフィルム基板を着脱自在に保持して貼り合わせる基板貼り合わせ機に配備される場合のみを説明したが、これに限定されず、この基板貼り合わせ機以外の基板組立装置や、基板を搬送する基板搬送装置に配備したり、LCDパネル用ガラス基板以外の基板を粘着保持しても良い。
更に、真空中で二枚のワークWを貼り合わせる基板貼り合わせ機を説明したが、これに限定されず、大気中で二枚のワークWを貼り合わせる基板貼り合わせ機でも良く、この場合でも、上述した真空貼り合わせ機と同じ作用効果が得られる。
本発明の静電チャックの表面電位制御方法の一実施例を示し、(a)が横断正面図、(b)が第一電極部で横断した断面図、(c)が第二電極部で横断した断面図である。 測定分布図である。
符号の説明
1 第一電極部 1′ 第一電極層
1a 導電部分 2 第二電極
2′ 第二電極層 3 絶縁層
3a ポンプ 4 ワーク吸着面
4′ 誘電層 5 絶縁層
6 接着層 7 基板
11 第一電極部の電源 12 第二電極部の電源
13 静電気モニター

Claims (4)

  1. 第一電極部(1)の層(1′)と第二電極部(2)の層(2′)が絶縁層(3)を介して別々に積層配置され、これら第一電極部(1)及び第二電極部(2)に異なる極性の電圧の組を印加することでワーク(W)を静電吸着する静電チャックにおいて、
    前記ワーク(W)が静電吸着されるワーク吸着面(4)に対する前記第一電極部 ( ) 及び第二電極部 ( ) を、夫々の面積が異なる非対称に形成し、これら両電極部(1,2)の電圧印加により第一電極部 ( ) 及び第二電極部 ( ) と対向して上記ワーク吸着面 ( ) の表面に生じる電位の偏りを打ち消すように、該第一電極部(1)及び第二電極部(2)に異なる絶対値の電圧の組を印加したことを特徴とする静電チャックの表面電位制御方法。
  2. 前記第一電極部(1)又は第二電極部(2)の印加電圧を、ワーク吸着面(4)の表面電位の測定値に基づいて設定するか、或いは、前記第一電極部(1)又は第二電極部(2)の印加電圧を、ワーク吸着面(4)の表面電位の測定値に基づいて自動的に調整した請求項1記載の静電チャックの表面電位制御方法。
  3. 第一電極部(1)の層(1′)と第二電極部(2)の層(2′)が絶縁層(3)を介して別々に積層配置され、これら第一電極部(1)及び第二電極部(2)に異なる極性の電圧の組を印加することでワーク(W)を静電吸着する静電チャックにおいて、
    前記ワーク(W)が静電吸着されるワーク吸着面(4)に対する前記第一電極部 ( ) 及び第二電極部 ( ) を、夫々の面積が異なる非対称に形成し、これら両電極部(1,2)の電圧印加により第一電極部 ( ) 及び第二電極部 ( ) と対向して上記ワーク吸着面 ( ) の表面に生じる電位の偏りを打ち消すように、該第一電極部(1)及び第二電極部(2)のどちらか一方又は両方の形成パターンにおける導電部分 ( 1a ) のパターン幅 ( PW ) 或いはピッチ ( ) を設定したことを特徴とする静電チャックの表面電位制御方法。
  4. ワーク吸着面(4)に近い第一電極部(1)の印加電圧のみを可変し、ワーク吸着面(4)から遠い第二電極部(2)の印加電圧を固定して、ワーク吸着面(4)の表面電位を可変した請求項1、2または3記載の静電チャックの表面電位制御方法。
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