JP2009185975A - 電磁式駆動ユニット - Google Patents

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桜子 平野
Mitsuhiro Yoshimoto
光宏 吉本
Hideaki Ito
英明 伊東
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【課題】油圧制御弁の弁スプール83を押圧駆動するロッド57の手間の掛かるロッドストローク量の調整を不要、或いは簡略化して、しかもストローク量を規定値に精確に設定することができ、スペーサ20の誤組付を容易に防止することができる電磁式駆動ユニットを提供する。
【解決手段】固定鉄心16と可動鉄心54との間に形成される空間SAに配置され、これらの両鉄心を離間させるためのスペーサ20が、ロッド57の先端から所定距離だけ離間した位置に、ロッドと一体に形成させ、該スペーサを可動鉄心54に当接させるようにして当該可動鉄心54にロッド57を固着させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、比例電磁式油圧制御弁等に好適に使用される電磁式駆動ユニットに関する。
給電電流値に比例して油圧の出力値を制御する比例電磁式油圧制御弁には、本発明に係わる電磁式駆動ユニットが組み込まれている。この種の電磁式駆動ユニットでは固定鉄心と可動鉄心とが同軸に配置されており、ソレノイドの固定鉄心に対する励磁力を可変させる給電制御によって、可動鉄心が固定鉄心に対して接離可能に構成されている。
可動鉄心が固定鉄心に吸引されて固定鉄心に近づき過ぎると、固定鉄心と可動鉄心の間に発生する励磁力が急激に増加し、可動鉄心と固定鉄心との吸着力も急激に増大する。この吸着力が急増してリターンスプリングの伸張力に打ち勝つ状態に陥ると、可動鉄心の移動量を電流に比例して制御することができなくなり、従って、制御弁の油圧出力値は、電流に比例して増減せず、制御できなくなる。スプリングの伸張力が吸着力に打ち勝つことができれば、圧力は電流に比例して増減するようになり、制御可能状態に戻ることができる。
従来、可動鉄心と固定鉄心との間に吸着が発生しないように非磁性体のスペーサを固定鉄心の内端面上に配置し、可動鉄心の摺動方向に所定距離だけ離間させて、上述のような不都合を回避し、油圧出力値を電流に比例させて増減させることのできる技術が、特許文献1に開示されている。
特開2006−336766号公報
上記特許文献1に開示される電磁式駆動ユニットは、コイルへの供給電流制御により固定鉄心を励磁及び解磁して可動鉄心を前記固定鉄心に接離させるソレノイドアセンブリと、一端が可動鉄心に固着され、他端が固定鉄心の中心軸に沿って形成された貫通孔から突出するロッドとを備えており、このロッドが、油圧制御弁のスプールを押圧してこれを駆動するようにしている。
この従来の電磁式駆動ユニットは、可動鉄心と固定鉄心との間の空間に、上述のような吸着を防止するための非磁性スペーサが介装されているが、このスペーサは、内径がロッド径より大の円環状部材からなり、この円環状部材にロッドを遊嵌させて上記空間に装着されるだけの構成である。本来、このスペーサは、可動鉄心と固定鉄心とを所定距離だけ離間させるためのものであるから、これ以上の機能を備える必要がなく、ロッド或いは可動鉄心の動きに対して関連ある動きを必要としない、と考えられていた。
ところで、可動鉄心のストローク量、従って固定鉄心の貫通孔から突出するロッドの突出量は、スペーサの介在を考慮して、可動鉄心と固定鉄心の最大離間距離で決定されるが、可動鉄心と固定鉄心間の相対的な組付誤差の他に、可動鉄心にロッドを固着させる際の組付誤差が大きく影響する。上述した構成を有する従来の電磁式駆動ユニットでは、組立時におけるロッドのストローク調整に手間が掛かるという問題を有していた。
また、従来の電磁式駆動ユニットでは、スペーサは固定鉄心の内端面にプッシュロッドに遊嵌されて配置されているだけであるので、可動鉄心の摺動によってスペーサが傾き、プッシュロッドとの間で干渉する虞がある。このような干渉が発生すると、動作途中でスペーサとプッシュロッドとが引っかかる等の不具合が起き、可動鉄心をヨークの長筒部内で偏当たりさせるという問題がある。
更に、従来のスペーサの装着構造では、ユニット組立時にスペーサを入れ忘れたり、厚みや外径等、種類の異なるスペーサを誤って組み付けたり、スぺーサは通常錆ないように油に浸けられて保存されているので、組み付けの際、誤って複数枚重なったまま組み付けられたりする、誤組付の問題がしばしば生じ、このような誤組付は、組立後の動作確認検査ではじめて発見されることになり、生産性悪化の要因となる。
本発明は、このような問題を解決すべくなされたもので、その目的とするところは、手間の掛かるロッドストローク量の調整を不要、或いは簡略化して、しかもストローク量を規定値に精確に設定することができ、可動鉄心をヨークの長筒部内で偏当たりすることなく滑らかに摺動させると共に、スペーサの誤組付を容易に防止することができる電磁式駆動ユニットを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の本発明に係る電磁式駆動ユニットでは、中心軸に沿う貫通孔を有する固定鉄心と、該固定鉄心に対して同軸に配置される可動鉄心と、前記貫通孔に挿通させて、一端が前記可動鉄心に固着され、他端が貫通孔から突出するロッドと、固定鉄心と可動鉄心との間に形成される空間に配置され、これらの両鉄心を離間させるためのスペーサと、コイルへの給電制御により前記固定鉄心を励磁及び解磁して前記可動鉄心を前記固定鉄心に接離させるソレノイドアセンブリとを備えた電磁式駆動ユニットであって、前記スペーサを、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に、ロッドと一体に形成させ、該スペーサを可動鉄心に当接させるようにして当該可動鉄心にロッドを固着させることを特徴としている。
ロッドと一体に形成させる本発明のスペーサとして、以下のものが好適である。
すなわち、請求項2記載の発明では、前記ロッドは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に形成された小径段部と、当該小径段部に隣接して円周溝部とを有し、前記スペーサは、円環状部材からなり、当該円環状部材を前記ロッドの小径段部に装着した後、スペーサ円環内周縁をかしめてロッドに固着させ、ロッドと一体に形成されることを特徴としている。
請求項3記載の発明では、前記ロッドは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に形成された小径段部を有し、前記スペーサは、円環状部材からなり、当該円環状部材をロッドの他端側から小径段部に嵌着させて、ロッドと一体に形成されることを特徴としている。
請求項4記載の発明では、前記ロッドは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に円周溝部を有し、前記スペーサは、C型形状部材からなり、当該C型形状部材を円周溝部に圧入して、ロッドと一体に形成されることを特徴としている。
請求項5記載の発明では更に、請求項4の発明において、前記スペーサは、複数のC型形状部材からなり、当該C型形状部材を前記円周溝部に積層し、前記ロッドを囲むように嵌合させ、各C型形状部材は互いに固着されていることを特徴としている
請求項6記載の発明では、前記ロッドは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に円周溝部を有し、前記スペーサは、2枚の半円環状部材からなり、当該半円環状部材を円周溝部にロッドを囲むように圧入して、ロッドと一体に形成されることを特徴としている。
請求項7記載の発明では、前記スペーサは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に、ロッドに鍔状部を成形して、ロッドと一体に形成されることを特徴としている。
本発明の電磁式駆動ユニットは、スペーサを可動鉄心に当接させるようにしてロッドを可動鉄心に固着させるように構成されるので、このような構成により、以下のような新たな問題点が生じる場合がある。
すなわち、特許文献1に示される従来の電磁式駆動ユニットは、可動鉄心の外周面に非磁性の樹脂層で覆うことにより、可動鉄心と固定鉄心との間の摺動抵抗を減らす工夫がなされている。本発明の電磁式駆動ユニットが、特許文献1に示すような比例電磁式油圧制御弁に好適に使用されたとき、本発明の電磁式駆動ユニットのロッドは、スペーサを可動鉄心に当接させるようにして可動鉄心に固着されており、また、可動鉄心と固定鉄心との間の隙間は、可動鉄心の外周面を覆う樹脂層により閉塞されている。スペーサが介装される空間に高圧の油圧が導かれて可動鉄心の前端面に作用すると、可動鉄心の後端面に上記した高圧の油圧を導くことができなくなる。このような場合、固定鉄心を励磁しても、前端面に作用した油圧の押圧力とリターンスプリングの付勢力に打ち勝つことができず、可動鉄心を駆動することができない。
請求項8記載の発明のスペーサは、圧油を可動鉄心の後端面に導くための油穴または油溝を備えることを特徴としている。このスペーサの油穴または油溝は、可動鉄心やプッシュロッドに形成される油路を介して圧油を可動鉄心の後端面に導いて前端面に作用する油圧力と相殺させることによって、可動鉄心の駆動を可能にし、可動鉄心の動き、すなわち、駆動ユニットの応答性の向上を図っている。
本発明の電磁式駆動ユニットによれば、前記スペーサを、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に、ロッドと一体に形成させるので、組立時には、該スペーサを可動鉄心に当接させるようにして当該可動鉄心にロッドを、嵌合、ロー付け等により固着させるだけでよく、位置出し精度が自ずと高くなり、ロッドのストローク量調整を不要、或いは簡略化させることができる。
また、スペーサは組立時には既にロッドと一体形成されているので、スペーサの誤組付を防止することができ、動作途中でスペーサとロッドとが引っ掛かる不具合も防止され、可動鉄心をヨークの長筒部内で偏当たりなく滑らかに摺動させることができる(請求項2〜7)。
また、ロッドの円周溝部に所定厚みのスペーサを圧入或いは嵌合させることにより、間違った形状のスペーサの組み付けを防止することができる(請求項2〜6)。
そして、積層するスペーサの枚数や、嵌合させるスペーサの厚みを調整することで、制御弁側で行っていたストロークの調整を、スペーサ部の厚み調整でこれを行うことができるようにもなる(請求項2〜6)。
このように、スペーサをプッシュロッドに一体に形成させたことによって、組立時のスペーサ入れ忘れ、複数枚重なったまま組みつけられることが防止される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1実施例)
図1は、本発明に係る第1実施例の電磁式駆動ユニットを用いた電磁弁10の縦断面図である。この電磁弁10は、電磁作動方式で作動する3ポート2位置の圧力制御弁であり、図中、それら2位置のうち一方の排出位置(解磁時の状態)を中心線よりもA側に、他方の供給位置(励磁時の状態)をB側に示した。
電磁弁10は、各種制御に使用され、例えば、油圧ピストン・モーターの傾転角制御、コントロールバルブのスプール/絞り弁の制御等に好適である。
また、電磁弁10は、方向制御弁ユニット11と、この一端側に機械的に接続されて方向制御弁ユニット11を作動させる電磁式駆動ユニット12とを備えている。なお、第1実施例の電磁式駆動ユニット12は、ソレノイドの付勢時にプッシュロッド57が突出して方向制御弁ユニット11のスプールを押圧駆動し、ソレノイドの消勢時には、方向制御弁ユニット11のリターンスプリングによりプッシュロッド57を縮退させるタイプの駆動ユニットである。
電磁式駆動ユニット12は、円盤状のソレノイドベース14(以下、ベース14という)を備えている。このベース14は、方向制御弁ユニット11をその外面に螺合接続させるための端壁15と当該端壁15の中央部分に一体に形成された固定鉄心16とを含んで構成されている。
固定鉄心16は、端壁15から方向制御弁ユニット11とは反対方向に円柱状に突出して形成されている。固定鉄心16の中央には貫通孔18が同軸に形成され、貫通孔18はその軸線方向に延び、端壁15の外面、すなわち、固定鉄心16の外端面及び内端面16aにてそれぞれ開口している。
また、固定鉄心16は、その内端面16aの周縁から軸線方向に一体に突出した環状突縁19を備えている。この環状突縁19は、主として磁気特性の向上を図るべく形成されており、外径が先端に向けて次第に小さくなる一方、内径が固定鉄心16の軸線方向に沿って一定に構成されている。換言すれば、環状突縁19の先端外形が円錐台形状をなす一方、内端面16a及び環状突縁19の内周面19aが円柱状の中空部(空間)SAを形成している。これより、環状突縁19は後述する円筒状の可動鉄心54のガイドとしての機能を有する。
固定鉄心16と可動鉄心54との間に形成される空間SA には、詳細は後述するように、プッシュロッド57に一体形成させた円環状のスペーサ20が配置されており、同空間SAは、固定鉄心16の貫通孔18に連通している。スペーサ20は非磁性体で構成され、プッシュロッド57の突出端から所定の距離だけ離間した位置に固着されており、固定鉄心16と可動鉄心54とを離間させる機能を有している。
ベース14には有底円筒状のヨーク34がベース14と同軸に載置されている。詳しくは、ヨーク34は円筒状の外周壁35、ガイド長筒部(長筒部)36、円盤状の鍔部38及び凸部39から一体同軸に配置して構成され、鍔部38の周縁から延びる外周壁35の開口端がベース14の端壁15の周縁に嵌合されている。
凸部39には、その同心孔39aにばね力調整用スクリュ40が螺合している。このスクリュ40は、凸部39に螺合された状態で一部が凸部39から突出しており、当該突出端に、ワッシャ及びOリングを挟んでロックナットを螺合させることにより凸部39に固定されている。そして、スクリュ40の内端には、後述するサブスプリング58のばね座となる円錐状の突起が形成されている。
外周壁35とガイド長筒部36との間に形成される空間には、これら外周壁35及びガイド長筒部36と同軸にして固定鉄心16を励磁するための円筒状のソレノイドアセンブリ21が収容されている。
ソレノイドアセンブリ21は、ボビン22と当該ボビン22に巻装されたコイル24とから構成されている。
また、鍔部38には電気絶縁性のスリーブを通して一対の接続端子46が延びており、これら接続端子46の一端は上記ソレノイドアセンブリ21のコイル24に電気的に接続され、接続端子46を介してコイル24に外部から給電される。
図1で視て固定鉄心16の内端面16aの上方には、環状突縁19、ボビン22及び鍔部38により区画されて形成される内部空間が収容室56として形成されており、この収容室56には円筒状の可動鉄心54が固定鉄心16と同軸に収容されている。そして、可動鉄心54の外周面には均一厚みの樹脂層55(図2)が被覆されており、可動鉄心54は、当該樹脂層55を介してガイド長筒部36に案内され、ガイド長筒部36の内壁に沿って軸線方向に摺動自在に構成されている。なお、樹脂層55は、例えばナイロン系樹脂からなり、樹脂層55とガイド長筒部36との間には微小クリアランスを設けられている。
収容室56には、可動鉄心54の背側となる後端面54bと凸部39の内端面との間に環状の軟質樹脂スペーサ51が介装されており、後述するリターンスプリング90により可動鉄心54が、図1のA側に示した排出位置に戻される際に、凸部39の内端面に衝撃的に当接することを防止している。
そして、可動鉄心54には、環状突縁19の内端面16a及び内周面19aで区画される中空部(空間)SA に臨み、固定鉄心の内端面16aに対向する前端面54aと上記後端面54bの両端面に開口し、中心軸に沿って延びる貫通穴54cが形成されている。
本発明に係るプッシュロッド57には、その詳細は後述するが、これと一体に形成されたスペーサ20を備えており、上述の貫通穴54cには、このプッシュロッド57が、スペーサ20を可動鉄心54の前端面54aに当接させて、その略半分だけ埋没するように圧入して可動鉄心54に固着されており、これより、当該プッシュロッド57は可動鉄心54と一体に作動可能である。
なお、プッシュロッド57を貫通穴54cに嵌合させて可動鉄心54に固着さる方法としては、上述のように締まり嵌め(焼嵌め)のような圧入でもよいが、特に限定するものでなく、ロー付け等による固着方法であってもよい。
プッシュロッド57の、貫通穴54c内に位置する基端57aとスクリュ40の内端との間には、ばね座突起に係合させるようにしてコイル状のサブスプリング58が介装されており、当該サブスプリング58は可動鉄心54を軸線に沿って固定鉄心16側に付勢している。一方、プッシュロッド57の先端は、貫通孔18から突出して、方向制御弁ユニット11の弁スプール83の端面に当接している。サブスプリング58は、コイル消勢時においても、可動鉄心54を、従って、プッシュロッド57を常時付勢してプッシュロッド57の先端を弁スプール83の端面に当接させている。
図2は、図1のX領域を拡大して示す部分拡大断面図であり、同図より明らかなように、可動鉄心54の前端面54a付近において、可動鉄心54と環状突縁19の内周面19aとの間には所定のクリアランス(隙間)Cが設定されている。このクリアランスCが設定されていると、励磁された環状突縁19の磁力が可動鉄心54に作用し難くなり、可動鉄心54を環状突縁19側に引き寄せようとする横方向の分力、即ち励磁横分力が小さくなる。これより、可動鉄心54はガイド長筒部36内を滑らかに摺動可能となり、ロッドストローク量を電流に比例させて精確に制御することが出来る。そして、可動鉄心54の外周面は、樹脂層55により被覆されており、可動鉄心54は、この樹脂層55を介してガイド長筒部36に案内されるので、同ガイド長筒部内を、偏当たりすることなく滑らかに摺動することができる。
更に、本発明に係るプッシュロッド57は、可動鉄心54の貫通穴54cに遊嵌されるのではなく、貫通穴54cに圧入(焼嵌め等)させて可動鉄心54に固着されている。従って、プッシュロッド57は、可動鉄心54との関係で、ロッド独自の動きを可動鉄心54に影響を及ぼすことはなく、上記クリアランスCを全周に亘って一定に保つことができ、従って、樹脂層55の偏摩耗がなく樹脂層55を良好に保護することができる。
方向制御弁ユニット11は、上記した電磁式駆動ユニット12にスリーブ状の弁ケーシング62がベース14に結合されることで接続されている。弁ケーシング62の開口は、弁ケーシング62と弁スプール83間に取り付けられた可撓性を有する樹脂ベローズ13bでシールされて、万一ポンプ或いはアクチュエータから流入する作動油に異物が混入したまま方向制御ユニットに流入しても、電磁制御ユニットに異物が侵入するのを防止している。
弁ケーシング62の内部には、端壁15側から順に、供給室72、出力室74及びドレン室76が形成され、これら各室72,74,76間を区画する弁ケーシング62の内周面には小径のシール面78,80,82が形成されている。また、弁ケーシング62は、その外周面にて開口する3つのポート、すなわち、供給ポート84、出力ポート86、及び、ドレンポート88を含み、これら3つのポートは、それぞれ上記した供給室72、出力室74、及び、ドレン室76のうちの対応する室と連通されている。
弁ケーシング62の内部には上述した弁スプール83が同軸に収容されている。この弁スプール83は、リターンスプリング90により常時電磁ユニット12側に付勢されている。一方、プッシュロッド57は、上述したとおり、コイル消勢時にあっても、弁スプール83の端面に常時当接しており、弁スプール83は、リターンスプリング90の付勢力とプッシュロッド57の押圧力によって駆動され、軸線方向に摺動自在であり、プッシュロッド57を介して可動鉄心54に機械的に常時連結されている。
また、弁スプール83は、出力ポート86付近の中間部分にて、軸線方向に互いに離隔した2つのランド部92,94を有している。弁スプール83の移動により、これらのランド部92,94が、供給室72と出力室74間の油路を開成或いは閉成し、出力室74とドレン室76間の油路を閉成或いは開成して、電磁ユニット12に給電される電流値に応じた圧油をポンプからアクチュエータに供給するように構成されている。
以下、上記した電磁弁10の動作及び作用を説明する。
先ず、リターンスプリング90のばね力は、サブスプリング58のばね力より大に設定されており、コイル24に給電していない場合には、プッシュロッド57は、リターンスプリング90のばね力によって縮退し、図1のA側に示した排出位置に留まっている。このコイル給電停止状態では、弁スプール83は、弁ケーシング62の開口に当接する位置まで移動し、それ以上の移動は、ベース14によって阻まれる。一方、プッシュロッド57は、サブスプリング58に押圧されて、プッシュロッド57の先端が貫通孔18より突出して弁スプール83の端面に当接する位置で留まっている。
なお、コイル24への給電が停止されたとき、リターンスプリング90のばね力は、サブスプリング58のばね力に打ち勝って弁スプール83及び可動鉄心54を急速に移動させてそれぞれベース14、凸部39に当接することにより、当接位置で停止させることができる。
このとき、制御弁ユニット11は、弁スプール83のランド部92が供給室72と出力室74の連通を阻止し、ランド部94が出力室74とドレン室76の連通を開成するので、アクチュエータに供給されていた圧油は制御弁ユニット11を介して排油される。
電源から接続端子46を介してコイル24に給電されると、コイル24によって磁場(励磁力)が生じて固定鉄心16が励磁され、可動鉄心54はその電流量に応じた吸引力で固定鉄心16に吸引される。これより、可動鉄心54は、リターンスプリング90及びサブスプリング58のばね力、並びに固定鉄心16の吸引力がバランスする位置に移動し、それに応じて制御弁ユニット11の弁スプール83も移動して、ポンプからアクチュエータへ供給される油圧値が決定されることになる。
更にコイル24への給電量が増加すると、可動鉄心54が固定鉄心16に向けて変位し、可動鉄心54と一体となって移動するスペーサ20が固定鉄心16の内端面16aに当接する位置でプッシュロッド57の最大ストローク位置となる(図1及び2のB側に示す供給位置)。当該可動鉄心54の変位はプッシュロッド57を介して弁スプール83に伝達され、リターンスプリング90が圧縮され、弁スプール83が供給位置に移動する。
弁スプール83の移動により、ポンプからの作動油は、供給ポート84から弁ケーシング62内を通り、出力ポート86に接続されたアクチュエータに向かって流れる。
コイル24への給電を減少方向に変化させた場合には、コイル24による励磁力が減少するが、この場合にも、非磁性のスペーサ20が可動鉄心54を固定鉄心16の内端面16aからスペーサ20の厚みg(図2参照)だけ離隔させているから、コイル24への給電量(電流値)に比例して、給電量に応じた位置に可動鉄心54を移動させることが出来る。
次に、第1実施例の電磁式駆動ユニット12のプッシュロッド57及びこれに一体に形成されたスペーサ20について、図3(a)〜(c)を参照して詳細に説明する。
プッシュロッド57は、大径部(基端部)57aと小径部(先端部)57bとを有し、ロッド57の上記した先端から所定の距離だけ離間した位置に、大径部57aから小径部57bへの境となる小径段部57cが形成されている。そして、小径段部57cに隣接して、小径部57bより溝底径が僅かに小さく、スペーサ20の板厚とほぼ同一の溝幅をした円周溝57dが形成されている。
一方、スペーサ20には、中心軸位置にロッド57の小径部57bを挿通させるための小径部57bより僅かに大径の軸孔20aを有し、軸孔20aの内周縁近傍に、例えば周方向4カ所等分位置に、円形の窪み20bを形成させている。この窪み20bは、軸孔内周縁に隣接する薄肉部位20cを有している。
スペーサ20の材質としては、非磁性であり、強度等の要求条件を満足すれば特に限定されないが、例えばSUS304が好適に例示することができる。また、スペーサ20の厚みg(図2)は、可動鉄心54が固定鉄心16に吸着されず、これらを離間させて、可動鉄心54の移動量を電流に比例させて制御可能となるように設定すればよい。そして、スペーサ20の外径は、固定鉄心の環状突縁19の内径より十分小さいものとする。
このようなスペーサ20をロッド57の先端から挿入し、小径段部57cに当接させた状態で、軸孔20aの内周縁に隣接する薄肉部位20cをポンチP等で円周溝57d側に塑性変形させてかしめ、スペーサ20をロッド57に固着させ、ロッド57と一体に形成させている。そして、大径部(基端部)57aを可動鉄心54の貫通穴54cに圧入嵌合させ、これに固着させている。
プッシュロッド57のストローク量を決定づける要因は、主として、スペーサ20の形成位置精度、ロッド57を可動鉄心54に固着させる際の組付け精度、及び固定鉄心16の加工精度である。上記小径段部57cは、機械加工でロッドの先端からの所定位置に精度良く加工することが容易であり、また、小径段部57cを形成する位置は、スペーサ20を可動鉄心54の前端54a(図2参照)に当接させてロッド57に固着させて駆動ユニット12に組み込み装着したとき、ロッド57の先端が上述した貫通孔18の開口部に概略一致する位置に設定され、加工位置の割り出しや組立時の位置割り出しも容易である。そして、固定鉄心16の内端面16aや、弁ケーシング62が当接するベース14の端面の加工も機械加工であり、両端面距離の割り出しも容易であるから、ロッド57を固着させた可動鉄心54を駆動ユニット12に組み込むだけでよく、組立時のプッシュロッド57のストローク量調整は、制御弁ユニット11と駆動ユニット12間において互いに調整する必要もなく、極めて簡単或いは不要になる。
また、スペーサ20の内周縁をかしめて、スペーサ20が係合するだけの幅を有するロッド57の円周溝57dに固着させるので、誤って厚さの異なるスペーサを使用してしまうことがなくなるので、均一な性能をもつ品質の高い電磁式駆動ユニットを提供することができる。
スペーサ20がロッド57と一体に形成されるので、動作途中でのスペーサ20とプッシュロッド57との引っ掛かりに起因する不具合が発生しない。また、組立て時におけるスペーサ20の入れ忘れや複数枚を重ねたまま組付けてしまう虞れがなくなる。
なお、第1の実施例では、スペーサ20に薄肉部位20cを有する円形の窪み20bを形成させ、薄肉部位20cを塑性加工のかしめにより円周溝57dに固着させたが、スペーサ20の軸穴周縁の塑性変形が容易であれば、特に円形の窪み20bや円周溝57dを予め形成させておく必要はなく、スペーサ20の軸穴周縁をかしめて直接ロッド57に固着させるようにしてもよい。
また、第1実施例では、ロッド57の大径部57aを可動鉄心54の貫通穴54cに圧入嵌合させ、これに固着させたが、小径部57bを可動鉄心54の貫通穴54cに圧入嵌合させ、これに固着させるようにしてもよく、その場合、スペーサ20を小径段部57cと可動鉄心の前端面54aとで挟み込むようにしてロッド57が可動鉄心54に固着されることになるので、スペーサ20がしかりと保持される点で優れている。
図4は、本発明に係る電磁式駆動ユニットの第2実施例に使用するプッシュロッド57Aとスペーサ20Aを示す。第2実施例の電磁式駆動ユニットは、スペーサ20Aをプッシュロッド57Aに一体形成させる方法が第1実施例のものと異なるだけで、プッシュロッド57Aやスペーサ20Aの外径形状、これらを可動鉄心54に固着させる方法等、他のものは第1実施例と変わらないので、異なる点だけ説明して他は説明を省略する。
第2実施例のプッシュロッド57Aは、ロッド57Aの先端から所定距離だけ離間した位置に形成される小径段部を有し、円環状部材からなるスペーサ20Aを、当該円環状部材が小径段部に焼嵌め(圧入)することによって嵌着させ、ロッド57Aと一体に形成されている。なお、焼嵌め部分を更にレーザ光等でスペーサ20Aをロッド57Aに溶着させたり、ロー付けでロー着させたりすることもでき、スペーサ20Aをロッド57Aに確実に固着させることができる。
第2実施例の場合にも第1実施例と同様の作用効果が得られるが、この実施例では、厚みの異なるスペーサ20Aを準備しておけば、最大ロッドストローク量の種々の要求に対して、対応可能である。
図5(a)〜(c)は、本発明に係る電磁式駆動ユニットの第3実施例に使用するプッシュロッド57Bとスペーサ20Bを示す。第3実施例の電磁式駆動ユニットについても、スペーサ20Bをプッシュロッド57Bに一体形成させる方法が第1実施例のものと異なるだけであるから、第1実施例に対して異なる点だけ説明して他は説明を省略する。
第3実施例のプッシュロッド57Bは、軸方向略中央位置に円周溝部57b3を有し、この円周溝部57b3を挟んで、ロッド57Bの基端部57b1と先端部57b2を備えている。そして、上記円周溝部57b3は、ロッド57Bの先端から所定距離だけ離間した位置に形成されている。
スペーサ20Bは、C型形状部材からなり、その中心部に円周溝部57b3の溝底径と略同一径の中心孔20b1が形成されている。この中心孔20b1は、径方向外方に向かって僅かに拡開する切欠20b2を有し、この切欠20b2の部分からロッドの円周溝部57b3に圧入して、中心孔20b1を円周溝部57b3に嵌合させることにより、ロッド57Bと一体に形成される。この場合にも、嵌合部分を更にレーザ光等でスペーサ20Bをロッド57Bに溶着させたり、ロー付けでロー着させたりすることもでき、スペーサ20Bをロッド57Bに確実に固着させることができる。
スペーサ20Bを一体形成させたロッド57Bは、その基端部57b1を可動鉄心54の貫通穴54cに圧入嵌合させ、これに固着させて可動鉄心54に組付けられる。第3実施例の場合にも第1実施例と同様の作用効果が得られる。
図6は、第3実施例の変形第4実施例を示す。この実施例では、第3実施例のプッシュロッド57B及びスペーサ20Bと同様に、円周溝部57b3に対応してプッシュロッド57Cに適宜幅の円周溝部を形成し、第3実施例のスペーサ20Bよりは厚みだけが異なり、他は同形状の、複数(実施例では2枚)のC型形状部材20c1を準備し、これをプッシュロッド57Cの円周溝部に積層してこれに嵌合させ、ロッド57Cと一体に形成させるものである。各C型形状部材20c1は互いにロー着、レーザ光による溶着等でロッド57Cの固着するようにしてもよい。積層するC型形状部材20c1の切欠20c2の位置を、図6に示すように適宜ずらすことによって、互いの部材によって切欠を閉塞させることができる。
第4の実施例では、C型形状部材20c1の積層枚数を調整することによって、プッシュロッド57Bのストローク量を、駆動ユニットによって駆動される側の制御弁ユニットの要請に応じて適宜調整することができる。
図7(a)及び(b)は、本発明に係る電磁式駆動ユニットの第5実施例に使用するプッシュロッド57Dとスペーサ20Dを示す。第3実施例の場合、C型形状部材からなるスペーサ20Bを使用したが、第5実施例のスペーサ20Dは、2枚の半円環状部材20d1を使用する。プッシュロッド57Dは、図5(b)に示す第3実施例のものと類似し、軸方向略中央位置に円周溝部を有し、この円周溝部は、ロッド57Dの先端から所定距離だけ離間した位置に形成されている。そして、この円周溝部に、溝幅よりもわずかに厚さのある2枚のスペーサ20d1を、中心半円切欠20d2がロッド57Dの円周溝部を囲むように圧入して、スペーサ20Dを、ロッド57Dと一体に形成する。この場合にも、嵌合部分を更にレーザ光等でスペーサ20Dをロッド57Dに溶着させたり、ロー付けでロー着させたりすることもでき、スペーサ20Dをロッド57Dに確実に固着させることができる。
スペーサ20Dが一体に形成されロッド57Dは、他の実施例と同様に、その基端部を可動鉄心54の貫通穴54cに圧入嵌合させ、これに固着される。第5実施例の場合にも第1実施例と同様の作用効果が得られる。
第5実施例の場合にも、第4実施例と同様の変形例を考えることができ、2枚のスペーサ20d1の組を複数組積層して、積層枚数を調整することによって、プッシュロッド57Dのストローク量を、駆動ユニットによって駆動される側の制御弁ユニットの要請に応じて適宜調整することができる。
第1乃至第5実施例では、スペーサとプッシュロッドとを別体に作製し、これらを嵌合等によりスペーサをプッシュロッドに固着させて一体に形成させたが、第6実施例では、熱間転造等の鍛造成形により、外径形状が第1実施例に示すスペーサ20及びプッシュロッド57に類似し、スペーサがロッドに一体に鍔状に成形される。鍔の位置、厚さは可動鉄心の必要ストローク量により適宜設定すればよい。また、使用する材質は、非磁性(例えば、SUS304)であることは勿論のことである。転造等により作製される第6実施例は、大量生産に好適である。
図8及び図9は、本発明に係る電磁式駆動ユニットの第7実施例を示す。第7実施例の電磁式駆動ユニットの可動鉄心54には、前端面54a(図2参照)及び後端面54bに開口する連通孔54dが形成され、スペーサ20Eに透孔(油穴)20e2を備える点で第3実施例と異なるがその他は実質的に同じ構成を有しているので、同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付してそれらの説明を省略する。
上記連通孔54dは、可動鉄心54の前端面54aが臨み、可動鉄心54と固定鉄心16との間に形成される空間SAを、後端面54bが臨み、可動鉄心の中心軸に沿って延びる貫通穴54c等に連通させるものであり、前端面54aには、連通孔54dと連通する環状溝54eが刻設されている。
プッシュロッド57に一体形成されるスペーサ20Eには、環状溝54eの径方向位置に対応して透孔20e2が形成されており、この透孔20e2は、空間SAを環状溝54e、連通孔54dを介して貫通穴54c等に連通させている。
かくして、連通孔54dは、空間SAに発生する油圧を後端面54bに導き、前端面54aに作用する油圧と後端面54bに作用する油圧とを相殺して、ソレノイドアセンブリ21への給電時において、空間SAの油圧で可動鉄心54が作動不能に陥ることを防止している。
なお、駆動ユニット12の可動鉄心54の外周面には樹脂層55が形成されており、可動鉄心54とガイド長筒部36間の間隙も僅かであるから、当該隙間を介して、空間SAに発生する油圧を応答よく可動鉄心54の後端面54cに導くことができない。
方向制御弁ユニット11は、その弁ケーシング62にドレン孔62eを有しており、リターンスプリング90のばね室90a側に漏出する圧油は、ドレン孔62eからドレンタンクに排出される。また、弁スプール83の端面には、可撓性のベローズ13bが装着されており、制御弁ユニット11から駆動ユニット12の上記空間SAへの圧油の漏洩を防している。これらの圧油漏出防止装置が、長期使用等、何らかの原因で圧油を空間SAに漏出させるようなことがあっても、スペーサ20Eに形成させた透孔20e2が連通孔54dと協働して、上記した不都合を未然に防止する。
また、本発明の電磁駆動ユニットが適用される油圧制御弁には上記した圧油漏出防止装置を備えないものもあり、制御弁から圧油が駆動ユニット12の上記空間SAに直接導入される場合もあり、そのような制御弁に本発明の電磁式駆動ユニットを適用する場合には、スペーサ20Eに形成させた透孔20e2が有効である。
更に、スペーサ20Eをプッシュロッド57に一体に形成させる方法として既に説明した各種実施例の適宜方法を選択することができる。
また、この実施例の連通孔54dは、可動鉄心54に形成したが、プッシュロッド57側、例えば、プッシュロッド57の基端部57aの中心軸に沿って、その内部に連通孔又は外表面に連通溝を形成するようにしてもよく、場合によっては、可動鉄心54の貫通穴54cの内表面に連通溝を形成することもできる。
空間SAの圧油を連通孔54dに導くための透孔20e2は、図3に示す第1実施例のスペーサ20に設けた有底の窪み20bを透孔に変更してもよく、また、図5(a)及び(c)に示す、第3実施例のスペーサ20Bに設けた切欠20b2であってもよく、同様の効果を得ることができる。
図10は、透孔20e2に代えて空間SAの圧油を連通孔54dに導くための導入溝20f2、20f3を備えたスペーサ20Fを備えた第8実施例を示し、このスペーサ20Fがプッシュロッド57に固着して一体に形成されている。
スペーサ20Fは、円環状部材20f1を有し、プッシュロッド57に嵌合する中心孔を有している。そして、円環状部材20f1の外表面には、径方向に中心孔を跨いで延びる径方向導入溝20f2が刻設され、この導入溝20f2は、スペーサ20Fを可動鉄心54と組み合わせたとき、図8に示す可動鉄心54の環状溝54eと交差するようにこれと連通する。そして、径方向導入溝20f2が円環状部材20f1の周縁2箇所において軸方向に沿う縦導入溝20f3に接続されている。かくして、空間SAは、縦導入溝20f3、径方向導入溝20f2を介して環状溝54eと連通し、更に可動鉄心54の連通孔54dを介して後端面54bが臨む貫通穴54c等に連通することになる。
このような導入溝20f2、20f3を備えたスペーサ20Fも図8,9に示す第7実施例と同じ作用効果を得ることができる。
本発明の実施の形態における電磁式駆動ユニットを用いた電磁弁の縦断面図であって、A側はソレノイドへの非給電時状態を示し、B側はソレノイドへの給電時状態を示す図である。 図1のX領域の拡大部分断面図である。 第1実施例のスペーサ20を一体に形成させたプッシュロッド57を示し、同図(a)は、プッシュロッド57の斜視図、同図(b)は、スペーサ20の部分の上面図、同図(c)は、プッシュロッド57の部分切欠拡大断面図である。 第2実施例のスペーサ20Aを一体に形成させたプッシュロッド57Aの縦断面図である。 第3実施例のスペーサ20Bを一体に形成させたプッシュロッド57Bを示し、同図(a)は、プッシュロッド57Bの斜視図、同図(b)は、プッシュロッド57Bの組立前の縦断面図、同図(c)は、スペーサ20Bの部分の上面図である。 第3実施例の変形第4実施例を示し、複数(2枚)のC型形状部材20c1を積層してなるスペーサ20Cを一体に形成させたプッシュロッド57Cの斜視図である。 第5実施例のスペーサ20Dを一体に形成させたプッシュロッド57Dを示し、同図(a)は、プッシュロッド57Dの組立斜視図であり、同図(b)は、スペーサ20Dを構成する半円環状部材の上面図である。 本発明に係る電磁式駆動ユニットの第7実施例を示し、同電磁式駆動ユニット12を用いた電磁弁10の部分縦断面図である。 第7実施例のスペーサ20Eを一体に形成させたプッシュロッド57Dの組立斜視図である。 更に別の第8実施例の、スペーサ20Fを一体に形成させたプッシュロッド57Fの斜視図である。
符号の説明
10 電磁弁
11 方向制御弁ユニット
12 電磁式駆動ユニット
16 固定鉄心
18 貫通孔
20、20A〜20F スペーサ
21 ソレノイドアセンブリ
24 コイル
54 可動鉄心
57、57A〜57F プッシュロッド

Claims (8)

  1. 中心軸に沿う貫通孔を有する固定鉄心と、
    該固定鉄心に対して同軸に配置される可動鉄心と、
    前記貫通孔に挿通させて、一端が前記可動鉄心に固着され、他端が貫通孔から突出するロッドと、
    固定鉄心と可動鉄心との間に形成される空間に配置され、これらの両鉄心を離間させるためのスペーサと、
    コイルへの給電制御により前記固定鉄心を励磁及び解磁して前記可動鉄心を前記固定鉄心に接離させるソレノイドアセンブリとを備えた電磁式駆動ユニットであって、
    前記スペーサを、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に、ロッドと一体に形成させ、該スペーサを可動鉄心に当接させるようにして当該可動鉄心にロッドを固着させることを特徴とする電磁式駆動ユニット。
  2. 前記ロッドは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に形成された小径段部と、当該小径段部に隣接して円周溝部とを有し、前記スペーサは、円環状部材からなり、当該円環状部材を前記ロッドの小径段部に装着した後、スペーサ円環内周縁をかしめてロッドに固着させ、ロッドと一体に形成されることを特徴とする、請求項1記載の電磁式駆動ユニット。
  3. 前記ロッドは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に形成された小径段部を有し、前記スペーサは、円環状部材からなり、当該円環状部材をロッドの他端側から小径段部に嵌着させて、ロッドと一体に形成されることを特徴とする、請求項1記載の電磁式駆動ユニット。
  4. 前記ロッドは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に円周溝部を有し、前記スペーサは、C型形状部材からなり、当該C型形状部材を円周溝部に圧入して、ロッドと一体に形成されることを特徴とする、請求項1記載の電磁式駆動ユニット。
  5. 前記スペーサは、複数のC型形状部材からなり、当該C型形状部材を前記円周溝部に積層し、前記ロッドを囲むように嵌合させ、各C型形状部材は互いに固着されていることを特徴とする、請求項4記載の電磁式駆動ユニット。
  6. 前記ロッドは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に円周溝部を有し、前記スペーサは、2枚の半円環状部材からなり、当該半円環状部材を円周溝部にロッドを囲むように圧入して、ロッドと一体に形成されることを特徴とする、請求項1記載の電磁式駆動ユニット。
  7. 前記スペーサは、前記ロッドの他端から所定距離だけ離間した位置に、ロッドに鍔状部を成形して、ロッドと一体に形成されることを特徴とする、請求項1記載の電磁式駆動ユニット。
  8. 前記可動鉄心は、前記空間に臨んで前記固定鉄心に対向し、前記スペーサが当接する前端面と、該前端面に対して背側となる後端面とを有し、前記スペーサは、圧油を可動鉄心の後端面に導くための油穴または油溝を備えることを特徴とする、請求項1乃至7記載の電磁式駆動ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107269617A (zh) * 2017-06-30 2017-10-20 江苏新火特核阀业有限公司 一种电磁控制的液压执行阀及控制方法

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