JP2009185974A - バルブユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 高価な樹脂材料(高温クリープ等による変形量の小さい合成樹脂)を使用することなく、また、ハウジング3への装着後のスロープ部材5の抜け防止のための抜け止め作業(後工程)を不要とすることで、コストダウンを図ることを課題とする。
【解決手段】 スロープ部材5のスロープ本体6をハウジング3の内部に挿入すると同時に、スロープ部材5の一対の第1、第2圧入部31、32をハウジング3の一対の第1、第2圧入保持部41、42の圧入面に圧入するだけで、ハウジング3に対するスロープ部材5の固定作業と、ハウジング3に対するスロープ部材5の抜け止め作業とを同時に完了することができる。これにより、高価な樹脂材料を使用することなく、また、ハウジング3の内部への装着後のスロープ部材5の抜け防止のための後工程が不要となるので、ハウジング3へのスロープ部材5の組付作業効率の向上およびコストダウンを図れる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、バルブユニットに関するもので、特にハウジングとバルブとの間に形成される隙間を小さくするスロープ部材等のスペーサを備えたバルブユニット(流体流路開閉装置)に係わる。
[従来の技術]
従来より、図7に示したように、内燃機関のシリンダヘッド101のインマニ取付面に接続されるインテークマニホールド102に格納されたバルブユニットを備えた内燃機関の制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このバルブユニットは、インテークマニホールド102内に組み付けられるハウジング103、およびインテークマニホールド102の内部(内燃機関の吸気ポート110に連通する第1、第2吸気通路111、112)を開閉するバルブ104を有している。
また、このバルブユニットにおいては、バルブ104の開度が全開開度の状態の時に、インテークマニホールド102の内部(第1、第2吸気通路111、112)を流れる吸入空気における吸気抵抗を低減させるという目的で、バルブ104の回転中心を成すバルブ軸105が、バルブ中央部よりも一端側にズレた片持ち式のバルブが採用されている。 そして、ハウジング103は、その第2吸気通路112の重力方向における下部に、バルブ104を全開した全開状態の時にバルブ104を収納するためのバルブ収納空間113を有している。
[従来の技術の不具合]
ところが、図7に示されているように、ハウジング103のバルブ収納空間113にバルブ104のバルブ軸105を収納する構造(内燃機関の吸気通路構造)においては、シリンダヘッド101の吸気ポート110の重力方向における下面とハウジング103の第2吸気通路112の重力方向における下面との間に段差114が形成されるため、ハウジング103の第2吸気通路112(バルブ収納空間113)の重力方向における下部115に、吹き返しによる燃料が落下して燃料の液溜まりが生起するという問題が生じている。
そして、ハウジング103の下部115に液溜まりした燃料が、吸入空気量の急増やエンジン振動等により、段差114を乗り越え、内燃機関の燃焼室内に大量に、しかも一気に流れ込むと、内燃機関の燃焼室内の空燃比がオーバリッチになり、不完全燃焼を起こし、排気ガス性能(エミッション)が悪化するという問題が生じている。
[先行の技術の不具合]
そこで、図5および図6に示したように、バルブユニットのハウジング3の内部にブロック状のスロープ部材5を嵌め込むことで、内燃機関の吸気ポート13とハウジング3の第2吸気通路12との間に形成される段差23を解消して、ハウジング3の下部に液溜まりした燃料が大量に、しかも一気に内燃機関の燃焼室内に流れ込まないようにするという目的で、既に特願2007−217842(出願日:平成19年8月24日、以下比較例1と言う)を出願した。
ここで、スロープ部材5は、ハウジング3と同様に樹脂一体成形されている。このスロープ部材5は、その下端面に、ハウジング3の嵌合凹部に嵌め合わされる嵌合凸部61を有している。また、スロープ部材5は、その左右両側面に、ハウジング3の一対の嵌合凹部にそれぞれ嵌め合わされる一対の嵌合凸部62を有している。
そして、スロープ部材5を、ハウジング3の開口端から第2吸気通路12、特にバルブ収納空間21の内部に挿入することで、ハウジング3の嵌合凹部にスロープ部材5の嵌合凸部61、62が嵌合保持される。
以上のように、比較例1の吸気制御装置(バルブユニット)においては、ハウジング3のバルブ収納空間21の内部に収容されたスロープ部材5によって、内燃機関の吸気ポート13とハウジング3の第2吸気通路12との間に形成された段差23を解消することにより、ハウジング3の下部に液溜まりした燃料が、スロープ部材5の傾斜面52に沿って流れる吸入空気流によって、段差23を乗り越え内燃機関の燃焼室に吸い込まれる。
したがって、ハウジング3の下部に液溜まりした燃料が大量に、しかも一気に内燃機関の燃焼室内に流れ込むことがないので、内燃機関の燃焼室内の空燃比がオーバリッチになることによる排気ガス性能(エミッション)の悪化を抑制することができる。
ところが、合成樹脂製のハウジング3の嵌合凹部と合成樹脂製のスロープ部材5の嵌合凸部61、62との嵌合保持、つまり「合成樹脂同士の弾性保持」のみによる固定では、高温環境下におけるクリープ等による変形で、スロープ部材5に対するハウジング3の保持力が低下し、最悪ハウジング3からスロープ部材5が抜けるという問題がある。
また、ハウジング3への装着後、スロープ部材5の抜け防止のために、ハウジング3に対するスロープ部材5の固定作業を実施した後、熱かしめや溶着等の抜け止め作業(後工程)が必要になるので、コストアップとなる。なお、熱かしめや溶着等の抜け止め作業を実施した場合には、バルブユニットの出来映え品質(外観品質)の管理が非常に困難であり、更に、熱かしめや溶着等の抜け止め作業を実施するための設備、場所の確保が必要となる。これにより、ハウジング3へのスロープ部材5の組付作業効率が悪化し、大幅にコストアップとなる。
また、熱かしめや溶着等の抜け止め作業(後工程)を不要とするために、高温環境下におけるクリープ等による変形量(高温クリープ変形量)の小さい合成樹脂(材料)を使用することが考えられる。しかし、この場合には、高価な材料の採用が必要となるので、大幅にコストアップとなる。
また、電気コネクタ等に見受けられる、抜け止め突起等のロック機構では、樹脂成形用金型構造や形状に制約がある。特に、樹脂成形用金型構造上、成立しないケースもあるので、抜け止め突起等のロック機構を取り入れることができない。
また、樹脂成形用金型の無理抜きで、抜け止め突起等のロック機構を付けることが知られているが、硬い合成樹脂には、無理抜きした時に抜け止め突起等が削れてしまう可能性があるので、樹脂成形用金型の無理抜きを適用することはできない。
特開2007−040282号公報
本発明の目的は、高価な材料を使用することなく、また、ハウジングへの装着後のスペーサの抜け防止のための抜け止め作業(後工程)を不要とすることで、コストダウンを図ることのできるバルブユニットを提供することにある。また、スペーサの抜け防止に対する信頼性を向上することのできるバルブユニットを提供することにある。さらに、ハウジングおよびスペーサを樹脂成形する金型構造を簡素化することで、金型加工およびメンテナンスの容易化を図ることのできるバルブユニットを提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、合成樹脂によって形成されたスペーサは、スペーサ本体の外面より突出するように圧入部を配設している。また、合成樹脂によって形成されたハウジングは、スペーサの圧入部を圧入嵌合する嵌合部を有している。
そして、スペーサ本体は、嵌合部への圧入部の圧入方向の逆側に配設されて(嵌合部への圧入部の圧入嵌合が終了した後に)、嵌合部(の変形部)を押圧する押圧部を有している。また、ハウジングの嵌合部は、スペーサ本体の押圧部により押圧されると、スペーサの圧入部を係止するように弾性変形する変形部を有している。
すなわち、嵌合部への圧入部の圧入嵌合が終了した後に、ハウジングの嵌合部の変形部がスペーサ本体の押圧部に押圧される。そして、ハウジングの嵌合部の変形部が押圧部に押圧されると、ハウジングの嵌合部の変形部が弾性変形してスペーサの圧入部を係止する。
これにより、スペーサの圧入部をハウジングの嵌合部に圧入するだけで、スペーサの固定作業と抜け止め作業とを完了することができる。
これによって、高価な材料(高温クリープ等による変形量の小さい合成樹脂)を使用することなく、また、ハウジングへの装着後のスペーサの抜け防止のための後工程が不要となるので、ハウジングへのスペーサの組付作業効率の向上およびコストダウンを図ることができる。また、ハウジングへの装着後のスペーサの抜け防止のための熱かしめや溶着等の抜け止め作業(後工程)が不要となるので、良好な出来映え品質(外観品質)の保証が可能となり、品質管理に対する信頼性を向上することがきる。
また、ハウジングに対するスペーサの固定作業を実施した際に、ハウジングの嵌合部の変形部がスペーサの圧入部を係止するように変形することにより、スペーサの抜け止めを確実に実施することができるので、スペーサの抜け防止に対する信頼性を向上することができる。
さらに、抜け止め突起等のロック機構を追加することなく、例えばフラットな形状でスペーサの抜け止めが可能な構成とすることにより、ハウジングおよびスペーサを樹脂成形する金型構造を簡素化することができるので、金型加工およびメンテナンスの容易化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ハウジングの変形部は、スペーサ本体の押圧部に押圧されると弾性変形して、ハウジングの嵌合部に圧入嵌合されるスペーサの圧入部を係止している。これにより、ハウジングの変形部は、スペーサの抜け止め構造を形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、スペーサの圧入部には、ハウジングの変形部に係止される被係止部が一体的に形成されている。すなわち、スペーサは、圧入部と被係止部とを一体化した構造を備えている。
請求項4に記載の発明によれば、圧入部は、押圧部と一体化されている。すなわち、圧入部と押圧部とは、同一部品(スペーサ)で、且つ同一部材(合成樹脂)で構成されている。そして、ハウジングの変形部は、スペーサの圧入部と押圧部との間に挟み込まれている。すなわち、ハウジングの変形部を、同一部材(合成樹脂)で挟み込む構造を備えている。これによって、高温環境下でのクリープ等の変形により更にスペーサが抜けづらくなるので、スペーサの抜け防止に対する信頼性をより向上することができる。
請求項5に記載の発明によれば、ハウジングの嵌合部の内面のうちの少なくとも一部が、スペーサの圧入部を圧入嵌合する圧入面を有している。この場合には、ハウジングの嵌合部の内面全体を圧入面とした場合と比べて、嵌合部に対する圧入部の圧入作業が容易となる。
請求項6に記載の発明によれば、スペーサは、ハウジングの変形部を圧入部側に押し下げるように押圧する押圧部を有している。この押圧部は、スペーサ本体の下面に一体的に設けられている。
請求項7に記載の発明によれば、ハウジングの嵌合部は、ハウジングの壁部端面で開口する開口部、およびこの開口部に連通する圧入空間を有している。また、スペーサの圧入部は、ハウジングの開口部から圧入空間に圧入される。
請求項8に記載の発明によれば、ハウジングの嵌合部の内面のうちの少なくとも一部が圧入面を有している。そして、ハウジングの変形部は、ハウジングの圧入面の途中から開口部近傍までに設けられている、あるいはハウジングの圧入面よりも開口部側に設けられている。
ところで、ハウジングの変形部は、スペーサ本体の押圧部により押圧されてスペーサの圧入部を係止するように弾性変形する。このため、スペーサの圧入部をハウジングの嵌合部に圧入嵌合した後に、ハウジングの変形部がスペーサの圧入部を係止するように弾性変形することが望ましい。したがって、スペーサ本体の押圧部を、嵌合部への圧入部の圧入方向の逆側(スペーサ本体の挿入方向に対して逆側)に設けることが望ましい。
請求項9に記載の発明によれば、ハウジングの嵌合部は、隙間と圧入空間とを連通するスリットを有している。このスリットは、ハウジングの変形部を分割するように形成されている。そして、スペーサは、スリットを貫通してスペーサ本体と圧入部とを連結する連結部を有している。
ここで、嵌合部のスリットの内面のうちの少なくとも一部を、スペーサの連結部を圧入嵌合する圧入面として利用しても良い。
あるいはスペーサの連結部がスリットの内面を摺動するようにして、スリットの内面をハウジングとバルブとの間に形成される隙間にスペーサを挿入する際のガイドの一部としても良い。この場合には、ハウジングに対するスペーサの固定作業が容易となる。
あるいはスペーサの連結部がスリットの内面に被接触となるようにしても良い。この場合には、ハウジングに対するスペーサの固定作業が容易となる。
請求項10に記載の発明によれば、ハウジングの変形部は、ハウジングとバルブとの間に形成される隙間にスペーサを挿入する際のガイドの一部を構成している。この場合には、ハウジングに対するスペーサの装着作業が容易となる。
請求項11に記載の発明によれば、ハウジングの流体流路は、内燃機関の吸気ポートに連通する吸気通路である。また、スペーサは、内燃機関の吸気ポートとハウジングの吸気通路との間に形成される段差を解消するスロープ部材である。このスロープ部材は、ハウジングとバルブとの間に形成される隙間を小さくするように、ハウジングの内部に収容されている。
以上のように、内燃機関の吸気ポートとハウジングの吸気通路との間に形成される段差を解消するスロープ部材を配設したことにより、ハウジングの下部に液溜まり(滞留、堆積)した燃料が、上記の段差を乗り越え易くなる。
これによって、ハウジングの吸気通路、内燃機関の吸気ポートを通って、内燃機関の燃焼室に吸い込まれる吸入空気を利用して、ハウジングの下部(例えばハウジングの吸気通路の重力方向における下部)に液溜まりした燃料を内燃機関の吸気ポート側に吹き飛ばすことが可能となるので、ハウジングの下部に燃料が大量に液溜まりし難くなる。
したがって、ハウジングの下部に液溜まりした燃料が大量に、しかも一気に内燃機関の燃焼室内に流れ込むことを防止できるので、内燃機関の燃焼室内の空燃比がオーバリッチになることによる排気ガス性能(エミッション)の悪化を抑制することができる。
請求項12に記載の発明によれば、バルブとして、その回転軸が、バルブの中心よりも一端側にズレた片持ち式のバルブを採用している。すなわち、ハウジングの内部(吸気通路)に開閉自在(回転自在)に収容されるバルブは、自由端側に対して逆側に回転中心を成す回転軸を有する片持ち式のバルブを構成している。
このような片持ち式のバルブを採用することにより、バルブを全開した全開状態の時、つまりバルブの開度が、ハウジングの内部において全開位置にて全開(開弁)した全開開度の状態の時(バルブ全開時)に、ハウジングの内部(流体流路)に流入した流体流は、バルブおよびその回転軸に邪魔されることなく、ハウジングの内部(流体流路)をストレートに通過する。
ここで、流体流路を、内燃機関の吸気ポートに連通する吸気通路とした場合には、ハウジングの内部(吸気通路)に流入した吸気流は、ハウジングの内部(吸気通路)を真っ直ぐに流れて、ハウジングの内部(吸気通路)から内燃機関の燃焼室に導入される。これによって、バルブの全開時における吸気抵抗を低減させることができる。
本発明を実施するための最良の形態は、コストダウンを図るという目的を、高価な材料を使用することなく、また、ハウジングへの装着後のスペーサの抜け防止のための抜け止め作業(後工程)を不要としながらも、スペーサの圧入部をハウジングの嵌合部に圧入するだけで、スペーサの固定作業と抜け止め作業とを完了することで実現した。また、スペーサの抜け防止に対する信頼性を向上するという目的を、スペーサの抜け止めを確実に実施することで実現した。さらに、ハウジングおよびスペーサを樹脂成形する金型構造を簡素化することで、金型加工およびメンテナンスの容易化を図るという目的を、抜け止め突起等のロック機構を追加することなく、例えばフラットな形状でスペーサの抜け止めが可能な構成とすることで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図4は本発明の実施例1を示したもので、図1はバルブユニット(カートリッジ)を示した図で、図2(a)はスロープ部材の凸状突起を示した図で、図2(b)はスロープ部材の抜け止め構造を示した図である。
本実施例の内燃機関(エンジン)には、エアクリーナ、電子スロットル装置および吸気渦流発生装置等が搭載されている。また、エンジンは、例えば自動車等の車両のエンジンルームに搭載されている。
本実施例の吸気渦流発生装置は、エンジンの各気筒毎の燃焼室内において縦方向の吸気渦流(タンブル流)を発生させる複数の吸気流制御弁(タンブル流制御弁、バルブユニット)を備えている。複数のバルブユニットは、弁体である吸気流制御バルブ1と、この吸気流制御バルブ1を内蔵し、インテークマニホールド(図5参照)2内に格納されるハウジング3とを備えている。
ここで、エンジンは、エアクリーナ(内燃機関のエアクリーナ)で濾過された清浄な吸入空気とインジェクタより噴射された燃料との混合気を燃焼室内で燃焼させて得られる熱エネルギーによりエンジン出力を得るガソリンエンジンである。また、エンジンは、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸入空気を導入するための吸気ダクト(インテークダクト、吸気導入ダクト、吸気管)と、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出する排気ガスを排気浄化装置を経由して外部に排出するための排気ダクト(エキゾーストダクト、排気導出ダクト、排気管)とを備えている。
吸気ダクトの内部には、エアクリーナで濾過された清浄な外気(クリーンエア)を、電子スロットルのスロットルボディ、サージタンク、インテークマニホールド2、吸気渦流発生装置のハウジング3を経由して、エンジンの各気筒毎の燃焼室に導入するための吸気通路(第1、第2吸気通路11、12および吸気ポート13:図5参照)が形成されている。また、吸気ダクトは、エアクリーナケース、エアクリーナホース(またはインテークパイプ)、スロットルボディ、サージタンクおよび2重管構造のインテークマニホールド2等を有している。
エンジン本体は、シリンダヘッドおよびシリンダブロック等によって構成されている。シリンダヘッドの一方側に形成される吸気ポート(インテークポート)13は、ポペット型のインテークバルブ(吸気バルブ)によって開閉される。また、シリンダヘッドの他方側に形成されるエキゾーストポート(排気ポート)は、ポペット型のエキゾーストバルブ(排気バルブ)によって開閉される。さらに、シリンダヘッドには、先端部が各気筒の燃焼室内に露出するようにスパークプラグが取り付けられている。そして、シリンダヘッドには、吸気ポート13内に最適なタイミングで燃料を噴射するインジェクタ(電磁式燃焼噴射弁)が取り付けられている。
シリンダブロックの内部に形成されるシリンダボア内には、連接棒を介してクランクシャフトに連結されたピストンが、シリンダボアの中心軸線方向に摺動自在に支持されている。
ここで、本実施例の電子スロットル装置は、スロットルバルブのバルブ開度に相当するスロットル開度に応じて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸い込まれる吸入空気の流量(吸入空気量)を可変制御するシステムである。
電子スロットル装置は、エンジンの吸気管の途中に設置されたスロットルボディ、吸気管の内部(共通吸気通路)を流れる吸入空気量を可変するバタフライ型のスロットルバルブ、およびこのスロットルバルブを閉弁作動方向(または開弁作動方向)に付勢するリターンスプリング(またはデフォルトスプリング)等によって構成されている。
また、スロットルボディには、スロットルバルブを支持固定するシャフト(回転軸)を開弁作動方向(または閉弁作動方向)に駆動するアクチュエータが搭載されている。このアクチュエータは、電力の供給を受けると駆動力を発生する電動モータ(第1モータ)、およびこの電動モータの駆動力をスロットルバルブのシャフトに伝達する動力伝達機構(例えば歯車減速機構)等を有している。
ここで、スロットルバルブを駆動する電動モータは、エンジン制御ユニット(エンジン制御装置:以下ECUと言う)によって電子制御されるモータ駆動回路を介して、自動車等の車両に搭載されたバッテリに電気的に接続されている。
ここで、本実施例の吸気渦流発生装置は、自動車等の車両のエンジンルームに設置されて、エンジンの各気筒毎の燃焼室に連通する複数の第1、第2吸気通路11、12の通路断面積を絞ることで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内において縦方向の旋回流(吸気渦流、タンブル流)を発生させるシステムである。
この吸気渦流発生装置は、電子スロットル装置と共に、エンジンの吸気系統に組み込まれている。そして、吸気渦流発生装置は、バルブユニットを、インテークマニホールド2の内部(ハウジング格納室)にピンロッド(回転軸、シャフト:図5参照)8の軸線方向(回転軸方向)に一定の間隔で並列的に複数配置した多連一体型の吸気通路開閉装置(バルブ開閉装置)である。
また、吸気渦流発生装置は、エンジンの吸気管のスロットルボディおよびサージタンクよりも吸気流方向の下流側に結合されたインテークマニホールド2と、このインテークマニホールド2の内部(複数の第1、第2吸気通路11、12)を流れる吸入空気を制御するバルブユニット(TCV)と、これらのバルブユニットの弁体である吸気流制御バルブ1の内部に圧入嵌合されたピンロッド8と、このピンロッド8を介して、複数のバルブユニットのバルブ開度(回転角度)を一括変更することが可能なアクチュエータと、バルブユニットのバルブ開度を、電子スロットル装置、点火装置、燃料噴射装置等の各システムと関連して制御するECUとによって構成されている。
本実施例のインテークマニホールド2は、例えば熱可塑性樹脂等の合成樹脂によって一体的に形成されている。このインテークマニホールド2は、エンジンの各気筒毎の燃焼室に連通する複数の第1、第2吸気通路11、12を形成するケーシング(吸気導入ダクト)である。
また、インテークマニホールド2の内部には、断面方形状の第1吸気通路11および断面方形状のハウジング格納室(図5参照)14が気筒数に対応した個数形成されている。各第1吸気通路11は、各第2吸気通路12を介して、シリンダヘッドの各吸気ポート13に互いに独立して接続されている。
各ハウジング格納室14の内部には、それぞれ対応したバルブユニット、特にハウジング3が嵌合保持されている。
また、複数のバルブユニットは、エンジンの各気筒毎の燃焼室内において縦方向の吸気渦流(タンブル流)を発生させる吸気流制御バルブ1と、インテークマニホールド2のハウジング格納室14内に格納されたハウジング3と、このハウジング3の圧入嵌合部4に圧入されて保持固定されて、吸気流制御バルブ1とハウジング3との間に形成される隙間を小さくするスロープ部材5とによって、インテークマニホールド2の各ハウジング格納室14内に嵌合保持されるカートリッジを構成している。
また、複数のバルブユニットは、複数の吸気流制御バルブ1毎に、ピンロッド8の回転軸方向に貫通する多角穴(四角穴:図5参照)15を有している。また、複数の吸気流制御バルブ1は、ピンロッド8の周囲を取り囲むように配設された円筒状の回転軸(バルブ軸)16を有し、このバルブ軸16から回転軸方向に対して垂直な半径方向の一方側(片側)に向けて延ばされた板状弁体(バルブ体)である。
また、複数の吸気流制御バルブ1は、長方形状(または矩形状)で、例えば熱可塑性樹脂等の合成樹脂によって一体的に形成されている。これらの吸気流制御バルブ1は、その回転中心を成すバルブ軸16が、吸気流制御バルブ1のバルブ中心部よりも、吸気流制御バルブ1の板厚方向に対して垂直なバルブ面方向の片側(図示下方側)に偏った位置に設置されている。したがって、吸気流制御バルブ1は、片持ち式のバルブを構成している。
また、本実施例では、吸気流制御バルブ1のバルブ上端面の一部(中央部)、つまりバルブ軸側に対して反対側のバルブ上端面を切り欠くことで、エンジンの各気筒毎の燃焼室内においてタンブル流を発生させるための長方形状の開口部(切欠き部、スリット)17を設けている。なお、この開口部17は設けなくても良い。また、吸気流制御バルブ1のバルブ左右側面の一部を切り欠くことで、開口部(主開口部)17よりも開口面積が小さい副開口部18を形成しても良い。
また、複数のバルブユニットは、吸気流制御バルブ1の表裏2面のうちの裏面側のバルブ面に、バルブ軸16から吸気流制御バルブ1の先端側(バルブ上端面側)に向かって徐々に高さが低くなるように複数の補強リブ19を形成している。なお、これらの補強リブ19は設けなくても良い。
ここで、複数のバルブユニットは、複数のハウジング3毎に、インテークマニホールド2の各第1吸気通路11に対応して接続され、且つシリンダヘッドの各吸気ポート13に対応して接続される複数の第2吸気通路(流体流路)12を有している。すなわち、各ハウジング3の内部には、断面方形状の第2吸気通路12がそれぞれ形成されている。これらの第2吸気通路12は、インテークマニホールド2の各第1吸気通路11よりも吸気流方向の下流側に配設されて、シリンダヘッドの各吸気ポート13を介して、エンジンの各気筒毎の燃焼室に互いに独立して接続されている。
また、ハウジング3の外周面には、周方向および吸気流方向に平行な方向に延びる複数の補強リブ20が形成されている。なお、これらの補強リブ20は設けなくても良い。
そして、複数のハウジング3は、長方形筒状(または矩形筒状)で、各第2吸気通路12の軸線方向(吸気流方向)の上流端で開口し、インテークマニホールド2の各第1吸気通路11から各第2吸気通路12内に吸入空気を導入するための吸気導入口(入口部)を有している。
また、複数のハウジング3は、各第2吸気通路12の軸線方向(吸気流方向)の下流端で開口し、各第2吸気通路12からシリンダヘッドの各吸気ポート13内に吸入空気を導入するための吸気導出口(出口部)を有している。
そして、各ハウジング3は、各第2吸気通路12の重力方向における下方側、つまり各第2吸気通路12の重力方向における下面側(第2吸気通路12の底面側)に、バルブ全開時に吸気流制御バルブ1が第2吸気通路12のメイン通路内に突き出ないように吸気流制御バルブ1を収納(格納)するためのバルブ収納空間(図5参照)21を有している。
ここで、本実施例のバルブユニットにおいては、各ハウジング3の内部(スロープ収容空間22:図5参照)にブロック状のスロープ部材(スペーサ)5が嵌め込まれている。このスロープ部材5は、エンジンのシリンダヘッドのインマニ取付面とバルブユニットのハウジング3の環状端面との間、特にエンジンの各吸気ポート13の重力方向における下面とバルブユニットのハウジング3の各第2吸気通路12(バルブ収納空間21)の重力方向における下面との間に形成される段差(図5参照)23を解消する内装部品である。
スロープ部材5は、ハウジング3のハウジング下壁部の底面と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間に形成される隙間(スロープ収容空間22)を小さくするスロープ本体(スペーサ本体)6、およびこのスロープ本体6の外面(図示下端面)より図示下方に向けて突出するように配設された2つの凸状突起7等を有している。
スロープ本体6の外面(図示下端面)には、ハウジング3のハウジング下壁部の底面の一部を押し下げるように押圧する押圧部24が一体的に形成されている。また、2つの凸状突起7には、ハウジング3の圧入嵌合部4に圧入される一対の第1、第2圧入部31、32がそれぞれ一体的に設けられている。
なお、ハウジング3およびスロープ部材5の詳細構造は、後述する。
ここで、本実施例のピンロッド8は、圧入嵌合によって複数の吸気流制御バルブ1毎に形成される各多角穴15の内部に挿入されている。このピンロッド8は、複数の吸気流制御バルブ1の各バルブ軸16を串刺し状態となるように結合することで、全ての吸気流制御バルブ1を連動可能に連結する1本の駆動軸である。また、ピンロッド8は、複数のバルブユニットのバルブ開度を変更する回転軸であって、複数の吸気流制御バルブ1毎に形成される各多角穴15の内周に圧入固定されている。
また、ピンロッド8は、その回転軸方向に垂直な断面が多角形状(例えば四角形状)に形成された多角断面シャフト(角形鋼製シャフト)であって、金属材料によって一体的に形成されている。
また、インテークマニホールド2には、ピンロッド8を介して、各吸気流制御バルブ1を開閉駆動するアクチュエータが搭載されている。このアクチュエータは、電力の供給を受けると駆動力を発生する電動モータ(第2モータ)、およびこの電動モータの駆動力をピンロッド8に伝達する動力伝達機構(例えば歯車減速機構)等を有している。
ここで、ピンロッド8を介して、複数の吸気流制御バルブ1を駆動する電動モータは、ECUによって電子制御されるモータ駆動回路を介して、自動車等の車両に搭載されたバッテリに電気的に接続されている。
ECUには、制御処理や演算処理を行うCPU、制御プログラムまたは制御ロジックや各種データを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)、電源回路、タイマー等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。
そして、ECUは、図示しないイグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、マイクロコンピュータのメモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づいて、電子スロットル装置の電動モータおよび吸気渦流発生装置の電動モータを通電制御すると共に、点火装置(イグニッションコイル、スパークプラグ等)および燃料噴射装置(電動フューエルポンプ、インジェクタ等)を駆動するように構成されている。これにより、エンジンの運転中に、スロットル開度(吸入空気量)、燃料噴射量等が各々制御指令値(制御目標値)となるように制御される。
また、ECUは、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、マイクロコンピュータのメモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づく上記のスロットル開度制御、タンブル制御バルブ開度制御、点火制御や燃料噴射制御等を含むエンジン制御が強制的に終了されるように構成されている。
また、ECUには、バルブユニットのバルブ開度(またはバルブ位置)を検出するバルブ開度センサが接続されている。また、ECUには、エアフローメータ、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、スロットル開度センサ、冷却水温センサ、吸気温センサおよび吸気圧センサが接続されている。これらの各種センサからのセンサ信号は、A/D変換回路によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
なお、エアフローメータ、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、スロットル開度センサ、冷却水温センサ、吸気温センサおよび吸気圧センサ等によって、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段が構成される。
ここで、ECUは、運転状態検出手段によって検出されるエンジンの運転状態に対応して、複数のバルブユニットの目標バルブ開度を算出し、この目標バルブ開度とバルブ開度センサより出力されるバルブ開度信号との偏差がなくなるように電動モータへの供給電力を電子制御している。
ここで、複数の吸気流制御バルブ1は、エンジン始動時またはアイドル運転時に、例えば図1に示したように、アクチュエータ、特に電動モータの駆動力を利用して全閉される。すなわち、エンジン始動時またはアイドル運転時には、複数のバルブユニットのバルブ開度が、全閉開度の状態(全閉位置)となるように制御(全閉方向に駆動)される。
また、複数の吸気流制御バルブ1は、エンジンの通常運転時に、電動モータの駆動力を利用して全開される。すなわち、エンジンの通常運転時には、複数のバルブユニットのバルブ開度が、全開開度の状態(全開位置)となるように制御(全開方向に駆動)される。 また、複数の吸気流制御バルブ1は、エンジン停止時に電動モータへの電力の供給が停止されると、例えばスプリング等の付勢力によって全開位置(または全開位置より僅かにと閉じた中間開度の状態(中間位置))に戻される。
次に、本実施例のバルブユニットのハウジング3およびスロープ部材5の詳細を図1ないし図4に基づいて説明する。
複数のハウジング3は、例えば熱可塑性樹脂等の合成樹脂によって一体的に形成されている。これらのハウジング3は、各吸気流制御バルブ1を開閉自在に収容している。
複数のハウジング3は、各第2吸気通路12の軸線方向(吸気流方向)に対して直交する方向(各第2吸気通路12の重力方向に対して垂直な水平方向)の両側に一対の対向壁部(両側壁部、左右側壁部:以下ハウジング左右壁部と言う)をそれぞれ有している。また、複数のハウジング3は、各第2吸気通路12の軸線方向(吸気流方向)に対して直交する方向(各第2吸気通路12の重力方向)の両側に一対の上下壁部(天壁部、底壁部:以下ハウジング上下壁部と言う)をそれぞれ有している。
そして、ハウジング3の両側壁部、つまり各バルブ収納空間21の両側のハウジング左右壁部には、各第2吸気通路12を隔てて対向する2つのバルブ軸受け部33がそれぞれ設けられている。これらのバルブ軸受け部33の内部には、2つの支持孔がそれぞれ形成されている。なお、これらの支持孔の内周には、2つの軸受け部材(例えば円筒状のベアリング等)9が嵌合保持されている。すなわち、ハウジング3のバルブ軸受け部33は、各ベアリング9を介して、吸気流制御バルブ1の回転軸方向の両端部(2つのバルブ摺動部)を回転方向に摺動自在に支持している。
ここで、各ベアリング9は、内部に摺動孔が形成された円筒体であって、ハウジング3のバルブ軸受け部33の各支持孔の孔壁面に圧入固定されている。なお、これらのベアリング9はなくても良い。
また、本実施例のハウジング3のハウジング左右壁部の通路壁面には、ハウジング3の出口部近傍から吸気流制御バルブ1のバルブ軸16の下部に至るまで、各第2吸気通路12の軸線方向(吸気流方向)に沿って真っ直ぐに延びる一対のガイド(突条部)34が形成されている。
また、ハウジング3のハウジング下壁部の底面には、ハウジング3の出口部から吸気流制御バルブ1のバルブ軸16の下部に至るまで、各第2吸気通路12の軸線方向(吸気流方向)に沿って真っ直ぐに延びる1つの凹部35が設けられている。そして、この凹部35の両側には、ハウジング3の入口部側の底面よりも低く、凹部35の底面(バルブ収納空間21の最底面)よりも高い位置に底面を有する凹部36が設けられている。
本実施例では、ハウジング3のハウジング下壁部の底面に形成される凹部35、36等によって、吸気流制御バルブ1を全開した全開開度の状態(全開位置)の時に、吸気流制御バルブ1を収容するデッドボリューム(バルブ収納空間21)を構成している。また、上述したスロープ収容空間22は、バルブ収納空間21の重力方向における下方側(図示下方側)に設けられる。具体的には、ハウジング3のハウジング下壁部の底面に形成される凹部35、36と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間に形成される。
また、ハウジング3のハウジング下壁部には、2つの凸状突起7の第1、第2圧入部31、32を圧入嵌合する一対の第1、第2圧入保持部41、42が形成されている。
第1圧入保持部41は、図1ないし図4に示したように、第2圧入保持部42よりも図示左側に配設されて、逆コの字状の断面を有している。また、第2圧入保持部41は、図1ないし図4に示したように、第1圧入保持部41よりも図示右側に配設されて、コの字状の断面を有している。
第1、第2圧入保持部41、42は、図3に示したように、スロープ本体6の図示下端部分が挿入されるスロープ挿入部(バルブ収納空間21の底面に形成された凹部36)の図示下方に配設され、スロープ部材5の押圧部24により図示下方に押圧されると(図示下方に押し下げられると)、第1、第2圧入部31、32を含む凸状突起7を係止するように(第1、第2圧入部31、32の抜け止めを図るように)弾性変形する一対の第1、第2変形部(抜け防止部)43、44を有している。
ここで、第1、第2圧入保持部41、42によって構成される圧入嵌合部(ハウジング3の圧入嵌合部)4は、ハウジング3のハウジング下壁部端面で開口する開口部45、およびこの開口部45に連通する圧入空間46を有している。また、圧入嵌合部4は、第1、第2圧入保持部41、42の内面のうちの少なくとも一部(例えば天井面と底面)が圧入面を形成している。また、圧入嵌合部4は、変形部(天井部)を2分割するように、すなわち、変形部(天井部)を2つの第1、第2変形部43、44に分割するように、形成されて、ハウジング3のハウジング下壁部の底面と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間に形成される隙間と圧入空間46とを連通するスリット47を有している。このスリット47は、ハウジング3の出口部近傍から圧入嵌合部4の最奥部近傍まで真っ直ぐに延びている。
第1、第2変形部43、44は、凹部35の両側に第1、第2圧入部31、32に対応するように1組ずつ配設されて、ハウジング3に対するスロープ部材5(スロープ本体6および凸状突起7)の抜け止め構造を形成している。これらの第1、第2変形部43、44は、スロープ部材5の押圧部24と第1、第2圧入部31、32との間に挟み込まれている。
また、第1、第2変形部43、44は、圧入嵌合部4の圧入面の途中から開口部45の近傍まで設けられている。なお、第1、第2変形部43、44を圧入嵌合部4の圧入面よりも開口部側に設けても良い。また、第1、第2変形部43、44は、その図示上端面(凹部36の底面)が、ハウジング3のハウジング下壁部の底面と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間に形成される隙間にスロープ部材5を挿入する際のガイドの一部を構成している。
また、圧入嵌合部4は、第1、第2変形部43、44との間に圧入空間46を形成する平面部49を有している。この平面部49は、圧入嵌合部4(第1、第2圧入保持部41、42)に、第1、第2変形部43、44を圧入する際のガイドを構成している。
複数のスロープ部材5は、例えば熱可塑性樹脂等の合成樹脂によって一体的に形成されている。これらのスロープ部材5は、第1、第2変形部43、44を押圧する押圧部24を有するスロープ本体6と、圧入嵌合部4(第1、第2圧入保持部41、42)に圧入される円柱状の第1、第2圧入部31、32を有する2つの凸状突起7とを備えている。
スロープ本体6は、断面直角三角形状(または断面横V字形状)に形成されている。このスロープ本体6は、圧入嵌合部4(第1、第2圧入保持部41、42)への第1、第2圧入部31、32の圧入方向の逆側(ハウジング3の出口部側)に配設されて、圧入嵌合部4(第1、第2圧入保持部41、42)への第1、第2圧入部31、32の圧入嵌合が終了した後に、圧入嵌合部4の第1、第2変形部43、44を圧入部側(図示下方)に押し下げるように押圧する押圧部24を有している。
また、第1、第2圧入部31、32の先端部は、圧入嵌合部4(第1、第2圧入保持部41、42)への圧入作業を容易とするために、先端に向かう程外径が次第に小さくなるテーパ状(円錐台形状)に形成されている。
押圧部24は、スロープ本体6の外面(傾斜面51)に一体的に設けられている。また、押圧部24は、ハウジング3のハウジング下壁部の底面と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間に形成される隙間にスロープ本体6を挿入した際に第1、第2変形部43、44に当接するように、スロープ本体6の外面(傾斜面51)のうちの図3および図4において右端側に設けられる。各スロープ本体6の傾斜面51は、ハウジング3のハウジング下壁部の底面と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間に形成される隙間へのスロープ本体6の挿入方向の先端部から、ハウジング3の出口部側に向かって徐々に図示下方への突き出し量が大きくなるように傾斜している。なお、各スロープ本体6の先端側に傾斜面51が設けられていなくても良い。
また、各吸気ポート13の重力方向における下面と各第2吸気通路12(バルブ収納空間21)の重力方向における下面とを滑らかに接続する傾斜面52を有している。各スロープ本体6の傾斜面52は、各第2吸気通路12の重力方向における下面から、各吸気ポート13の重力方向における下面に向かって徐々に高くなっている。また、各スロープ本体6の各傾斜面52は、吸気流制御バルブ1のバルブ軸16よりも重力方向における下方側(吸気流制御バルブ1の下部)を起点としハウジング3の出口部近傍を終点として起点から終点に向けて真っ直ぐに延びている。
また、各スロープ本体6の左右両側面は、ハウジング3の一対のガイド34にそれぞれ嵌め合わされる一対の嵌合凹部53を有している。
また、各スロープ本体6は、ハウジング3の環状端面と同一平面上に配置されて、シリンダヘッドのインマニ取付面に対して所定の隙間を隔てて対面する対向面54を有している。なお、複数のスロープ部材5の対向面54が、シリンダヘッドのインマニ取付面(段差23)に接触していても構わない。
そして、スロープ部材5のスロープ本体6を収容した複数のバルブユニットをインテークマニホールド2の各ハウジング格納室14内に格納した後に、インテークマニホールド2をシリンダヘッドのインマニ取付面に気密的に接続することで、スロープ部材5が、例えば図5に示したように、シリンダヘッドのインマニ取付面(段差23)と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間に形成される空間(バルブ収納空間21のうちのバルブ軸16よりもシリンダヘッド側の空間)に配置される。
2つの凸状突起7は、開口部45から圧入空間46(特に第1、第2圧入保持部41、42の圧入面)に圧入される第1、第2圧入部31、32、およびスリット47を貫通してスロープ本体6の外面(傾斜面51)と第1、第2圧入部31、32とを連結する断面逆T字状の連結部55を有している。
第1、第2圧入部31、32には、第1、第2変形部43、44の端部(抜け防止部)に係止される第1、第2被係止部が一体的に形成されている。また、第1、第2圧入部31、32は、押圧部24と一体化されており、第1、第2変形部43、44を、同一の樹脂部材である押圧部24とで挟み込む構造を備えている。
[実施例1の製造方法]
次に、本実施例のバルブユニットの製造方法を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
ここで、インテークマニホールド2、複数のハウジング3、複数の吸気流制御バルブ1およびスロープ部材5に用いられる樹脂材料としては、耐熱性や強度上の観点から、ポリアミド樹脂(PA)、不飽和ポリエステル樹脂(UP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の合成樹脂(熱可塑性樹脂)が好ましい。
本実施例のバルブユニットは、ハウジング3と吸気流制御バルブ1とを、1つの射出成形用金型(成形型)内で熱可塑性樹脂によって一体的に同時成形する射出成形方法を用いて製造される。また、スロープ部材5は、スロープ本体6、2つの凸状突起7および連結部55等を、1つの射出成形用金型(成形型)内で熱可塑性樹脂によって一体的に成形する射出成形方法を用いて製造される。
射出成形方法を簡単に説明すると、ペレット状の樹脂素材を加熱して溶融し、この溶融樹脂に圧力を加えて射出成形用金型(成形型)のキャビティ内に射出注入し、冷却して固化(硬化)した後に、射出成形用金型を所定の型抜き方向に型抜きして射出成形用金型の中から、樹脂成形品を取り出す樹脂成形方法である。
次に、ハウジング3にスロープ部材5を組み付ける場合には、先ずスロープ本体6の外面(傾斜面51)を、ハウジング3の凹部36(第1、第2変形部43、44の外面(ガイド面))に合わせ、更に、2つの凸状突起7の第1、第2圧入部31、32等を、圧入嵌合部4の平面部49の内面(ガイド面)に合わせた後に、圧入治具によってスロープ部材5をハウジング3の内部に押し込む。
このとき、スロープ部材5のスロープ本体6が、ハウジング3のハウジング下壁部の底面と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間に形成される隙間を狭くするように、ハウジング3の内部(スロープ収容空間22)に挿入されると同時に、スロープ部材5の第1、第2圧入部31、32をハウジング3の圧入嵌合部4(第1、第2圧入保持部41、42)の圧入面、圧入空間46に圧入される。
ここで、スペーサ本体6の押圧部24が、圧入嵌合部4への第1、第2圧入部31、32の圧入方向の逆側に配設されているので、スロープ本体6がハウジング3の内部に挿入されて押圧部24が、圧入嵌合部4(第1、第2圧入保持部41、42)への第1、第2圧入部31、32の圧入嵌合が終了した後に、第1、第2変形部43、44を圧入部側(図示下方)に押し下げるように押圧する。
そして、第1、第2変形部43、44が押圧部24に押圧されると、第1、第2変形部43、44の端部が図示下方に曲がるように弾性変形するため、第1、第2変形部43、44の端部(抜け防止部)により第1、第2圧入部31、32の被係止部が係止されて、スロープ部材5の抜け止めが成される。
これにより、ハウジング3に対するスロープ部材5(スロープ本体6、2つの凸状突起7)の固定作業と、ハウジング3に対するスロープ部材5(スロープ本体6、2つの凸状突起7)の抜け止め作業とが同時に完了する。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関の吸気制御装置(吸気渦流発生装置)の作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
ECUは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、電子スロットル装置の電動モータを通電制御すると共に、点火装置(イグニッションコイル、スパークプラグ等)および燃料噴射装置(電動フューエルポンプ、インジェクタ等)を駆動する。これにより、エンジンが運転される。このとき、エンジンの特定気筒が排気行程から、吸気バルブ22が開弁し、ピストンが下降する吸気行程に移行すると、ピストンの下降に従って当該気筒の燃焼室内の負圧(大気圧よりも低い圧力)が大きくなり、開弁している吸気ポート13から燃焼室に混合気が吸い込まれる。
また、ECUは、エンジンが温まっており、吸入空気量(吸気量)が多く必要な時、つまりエンジンの通常運転時に、吸気渦流発生装置の電動モータへの供給電力を制御(例えば電動モータを通電)する。このとき、電動モータの駆動力を利用して複数の吸気流制御バルブ1およびピンロッド8が開弁作動方向に駆動されるため、複数の吸気流制御バルブ1が開かれる。すなわち、バルブユニットのバルブ開度が、全開位置にて開弁した状態(全開開度の状態)となるように制御される。
この場合、インテークマニホールド2の第1吸気通路11から、ハウジング3の入口部を経てハウジング3の内部に形成される第2吸気通路12に流入した吸気流は、第2吸気通路12をストレートに通過して、ハウジング3の出口部からシリンダヘッドに設けられる吸気ポート13内に導入される。そして、吸気ポート13を通過した吸気流は、吸気ポート13の吸気弁口から燃焼室内に供給される。このとき、燃焼室内において縦方向の吸気渦流(タンブル流)は発生しない。
一方、ECUは、エンジンが冷えており、吸入空気量(吸気量)が少なくても良い時、つまりエンジン始動時またはアイドル運転時に、吸気渦流発生装置の電動モータへの供給電力を制御(例えば電動モータを通電)する。このとき、電動モータの駆動力を利用して複数の吸気流制御バルブ1およびピンロッド8が閉弁作動方向に駆動されるため、複数の吸気流制御バルブ1が閉じられる。すなわち、バルブユニットのバルブ開度が、全閉位置にて閉弁した状態(全閉開度の状態)となるように制御される。
この場合、インテークマニホールド2の第1吸気通路11から、ハウジング3の入口部を経て第2吸気通路12に流入した吸気流は、殆ど吸気流制御バルブ1のバルブ上端面とハウジング3のハウジング上壁部との間の隙間(開口部17)を通過して、ハウジング3の出口部から吸気ポート13の上層部内に導入され、吸気ポート13の上層部の天壁面に沿って流れる。そして、吸気ポート13の上層部の天壁面に沿って流れる吸気流は、吸気ポート13の吸気弁口から燃焼室内に供給される。このとき、エンジンの各気筒毎の燃焼室内においてタンブル流が発生するため、エンジン始動時またはアイドル運転時における燃焼室内での燃焼効率が向上し、燃費やエミッション(例えばHC低減効果)等が改善される。
ここで、本実施例のバルブユニットにおいては、ハウジング3のバルブ収納空間21の内部(特にハウジング3の各第2吸気通路12の重力方向における下部)に設置されたスロープ本体6によって、シリンダヘッドのインマニ取付面とハウジング3の環状端面との間に形成された段差23を解消することができるので、ハウジング3の下部に液溜まり(滞留、堆積)した燃料が、スロープ部材5の傾斜面52を通って段差23を乗り越えエンジンの吸気ポート13に戻り易くなる。
そして、各吸気流制御バルブ1の全閉時(バルブ全閉時)においては、第1吸気通路11から第2吸気通路12に流入した吸入空気の一部が、吸気流制御バルブ1のバルブ軸16とインテークマニホールド2の段差(図5参照)25との間の隙間を通って第2吸気通路12の重力方向における下面(ハウジング3の底面)に回り込み、その後に、第2吸気通路12の重力方向における下面(ハウジング3の底面)と吸気流制御バルブ1のバルブ軸16との間の隙間から、スロープ部材5の傾斜面52に沿ってエンジンの吸気ポート13内に流れ込む吸入空気流が発生する。
各吸気流制御バルブ1の全閉時(バルブ全閉時)において、このようなスロープ部材5の傾斜面52に沿って流れる吸入空気流を利用して、ハウジング3の下部に液溜まりした燃料をエンジンの各気筒毎の吸気ポート側に吹き飛ばすことが可能となるので、ハウジング3の下部に燃料が大量に液溜まりし難くなる。
したがって、ハウジング3の下部に液溜まりした燃料が大量に、しかも一気にエンジンの各気筒毎の燃焼室内に流れ込むことがないので、エンジンの各気筒毎の燃焼室内の空燃比がオーバリッチになることによる排気ガス性能(エミッション)の悪化を抑制することができる。
また、本実施例のバルブユニットにおいては、吸気流制御バルブ1として片持ち式のバルブを採用している。これによって、吸気流制御バルブ1を全開した全開状態の時、つまり吸気流制御バルブ1の開度が、ハウジング3の内部(第2吸気通路12)において全開位置にて全開(開弁)した全開開度の状態の時(バルブ全開時)に、ハウジング3の内部(第2吸気通路12)に流入した吸気流は、吸気流制御バルブ1のバルブ本体およびそのバルブ軸16に邪魔されることなく、ハウジング3の内部(第2吸気通路12)をストレートに通過する。すなわち、ハウジング3の内部(第2吸気通路12)に流入した吸気流は、ハウジング3の内部(第2吸気通路12)を真っ直ぐに流れて、ハウジング3の内部(第2吸気通路12)からエンジンの各気筒毎の燃焼室に導入される。これによって、バルブ全開時における吸気抵抗を低減させることができる。
[実施例1の効果]
以上のように、バルブユニットにおいては、スロープ部材5のスロープ本体6をハウジング3の内部(スロープ収容空間22)に挿入すると同時に、スロープ部材5の第1、第2圧入部31、32をハウジング3の第1、第2圧入保持部41、42の圧入面、つまり圧入嵌合部4の圧入空間46に圧入するだけで、ハウジング3に対するスロープ部材5(スロープ本体6、2つの凸状突起7)の固定作業と、ハウジング3に対するスロープ部材5(スロープ本体6、2つの凸状突起7)の抜け止め作業とを同時に完了することができる。
ここで、ハウジング3およびスロープ部材5の樹脂材料としては、例えばポリアミド樹脂(PA)、不飽和ポリエステル樹脂(UP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の耐熱性に優れる合成樹脂の内で比較的に安価な合成樹脂を使用する。
これによって、高価な樹脂材料(高温クリープ等による変形量の小さい合成樹脂)を使用することなく、また、ハウジング3の内部(スロープ収容空間22、圧入空間46)への装着後のスロープ部材5(スロープ本体6、2つの凸状突起7)の抜け防止のための後工程が不要となるので、ハウジング3へのスロープ部材5の組付作業効率の向上およびコストダウンを図ることができる。
また、ハウジング3の内部(スロープ収容空間22、圧入空間46)への装着後のスロープ部材5(スロープ本体6、2つの凸状突起7)の抜け防止のための熱かしめや溶着等の抜け止め作業(後工程)が不要となるので、バルブユニットにおける良好な出来映え品質(外観品質)の保証が可能となり、品質管理に対する信頼性を向上することがきる。
また、ハウジング3の内部(スロープ収容空間22)に対するスロープ部材5のスロープ本体6の固定作業(組み付け作業)を実施した際に、圧入嵌合部4の第1、第2変形部43、44の端部(抜け防止部)がスロープ部材5の第1、第2圧入部31、32の被係止部を係止するように変形することにより、スロープ部材5(スロープ本体6、2つの凸状突起7)の抜け止めを確実に実施することができるので、スロープ部材5(スロープ本体6、2つの凸状突起7)の抜け防止に対する信頼性を向上することができる。
また、本実施例のバルブユニットにおいては、吸気流制御バルブ1のバルブ軸16と段差23との間にスロープ部材5が挟み込まれるようにして設置されている。これによって、スロープ部材5が段差23によってエンジンの各気筒毎の吸気ポート側および燃焼室側へ移動することを防止することができる。また、上述したように、スロープ部材5の抜け防止に対する信頼性をより向上することができるので、スロープ部材5がハウジング3より抜け出すことを確実に防止することができる。したがって、ハウジング3より抜け出したスロープ部材5が、エンジンの吸気ポート13や燃焼室内に侵入してエンジンの可動部材(吸気バルブやピストン等)と干渉する等の不具合の発生を確実に防止できるので、エンジンの損傷を防止することができる。
さらに、本実施例のハウジング3の圧入嵌合部4においては、抜け止め突起等のロック機構を追加することなく、例えばフラットな形状でスロープ部材5(特に第1、第2圧入部31、32)の抜け止めが可能な構成とすることにより、ハウジング3およびスロープ部材5を樹脂成形する射出成形用金型の金型構造を簡素化することができる。これにより、射出成形用金型の金型加工およびメンテナンスの容易化を図ることができる。また、抜け止め突起等のロック機構をハウジング3に設けていないので、ハウジング3の樹脂材料として、硬い合成樹脂を用いた場合であっても、射出成形用金型の無理抜きを行う必要がなく、ハウジング3の圧入嵌合部4の内面が削れる不具合はない。
また、圧入嵌合部4の第1、第2変形部43、44を、同一樹脂部材(例えば熱可塑性樹脂等の合成樹脂)によって形成されたスロープ本体6の押圧部24と2つの凸状突起7の第1、第2圧入部31、32とで挟み込む構造を備えている。これによって、高温環境下でのクリープ等の変形により更にスロープ部材5が抜け難くなるので、スロープ部材5の抜け防止に対する信頼性をより向上することができる。
[変形例]
本実施例では、本発明を、吸気渦流発生装置を備えた内燃機関の吸気制御装置に適用しているが、本発明を、内燃機関の各気筒毎の燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御する内燃機関の吸気量制御装置(電子スロットル装置)、吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変弁を備えた内燃機関の可変吸気制御装置に適用しても良い。
本実施例では、吸気渦流発生装置を、エンジンの各気筒毎の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための縦方向の吸気渦流(タンブル流)の生成が可能となるように構成したが、吸気渦流発生装置を、エンジンの各気筒毎の燃焼室内にて混合気の燃焼を促進させるための横方向の吸気渦流(スワール流)の生成が可能となるように構成しても良い。また、吸気渦流発生装置を、エンジンの燃焼を促進させるためのスキッシュ渦の生成が可能となるように構成しても良い。
本実施例では、吸気流制御バルブ1のバルブ軸16を駆動するバルブ駆動装置(アクチュエータ)を、電動モータを備えた電動式アクチュエータによって構成したが、バルブの回転軸を駆動するアクチュエータを、電磁式または電動式負圧制御弁を備えた負圧作動式アクチュエータや、コイル等の電磁石およびムービングコア(またはアーマチャ)を備えた電磁式アクチュエータによって構成しても良い。
また、吸気導入ダクト内部に形成される吸気通路に設置されたバルブを有し、エンジンの燃焼室に吸い込まれる吸入空気(吸気)を制御する吸気制御弁として、本実施例のバルブユニット(TCV)の代わりに、スロットルボディ内部に形成される吸気通路に設置されたスロットルバルブを有し、エンジンの燃焼室に吸い込まれる吸入空気量(吸気量)を制御する吸気流量制御弁、ハウジング内部に形成される吸気通路に設置されたアイドル回転速度制御バルブを有し、スロットルバルブをバイパスする吸入空気量(吸気量)を制御する吸気流量制御弁等を用いても良い。
また、バルブを有する吸気制御弁として、TCV等の吸気流制御弁または吸気流量制御弁の代わりに、吸気通路開閉弁、吸気通路切替弁、吸気圧力制御弁を用いても良い。また、本発明の吸気制御弁を、タンブル制御弁やスワール制御弁等の吸気流制御弁、吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変弁等に適用しても良い。また、エンジンとして、ディーゼルエンジンを用いても良い。また、エンジンとして、多気筒エンジンだけでなく、単気筒エンジンを用いても良い。
また、バルブは、多連一体型の吸気流制御バルブ1に限定されず、ハウジング3の内部に開閉自在に設置されるバルブであれば、1個の片持ち式のバルブまたは1個の両持ち式のバルブのいずれでも良い。また、本実施例では、吸気流制御バルブ1の正面形状を方形状または矩形状としているが、吸気流制御バルブ1の正面形状を円形状または楕円形状または長円形状または多角形状としても良い。この場合には、吸気導入ダクトのハウジング(筒部)内の吸気通路の断面形状を吸気流制御バルブ1の正面形状に対応して変更する。
本実施例では、本発明のスペーサとして、吸気流制御バルブ1とハウジング3との間に形成される隙間を小さくし、且つエンジンの吸気ポート13とハウジング3の第2吸気通路12との間に形成される段差23を解消するスロープ部材5を適用しているが、本発明のスペーサとして、スロープ部材としての機能を持たず、吸気流制御バルブ1とハウジング3との間に形成される隙間を小さくするスペーサを採用しても良い。この場合には、吸気流制御バルブ1のバルブ軸16が、ハウジング3の重力方向に配設されるタイプのバルブユニットに使用できる。
バルブユニットを示した斜視図である(実施例1)。 (a)は凸状突起の第1、第2圧入部を示した斜視図で、(b)はスロープ部材の抜け止め構造を示した斜視図である(実施例1)。 (a)は(b)のA−A断面図で、(b)はバルブユニットを示した正面図である(実施例1)。 (a)は(b)のB−B断面図で、(b)はスロープ部材を示した正面図で、(c)は(d)のC−C断面図で、(d)はハウジング下壁部を示した正面図である(実施例1)。 (a)は(b)のD−D断面図で、(b)は内燃機関の吸気制御装置を示した断面図である(比較例1)。 バルブユニットを示した斜視図である(比較例1)。 内燃機関の吸気制御装置を示した断面図である(従来の技術)。
符号の説明
1 吸気流制御バルブ
2 インテークマニホールド
3 ハウジング
4 圧入嵌合部(嵌合部)
5 スロープ部材(スペーサ)
6 スロープ本体(スペーサ本体)
7 凸状突起
12 第2吸気通路(流体流路)
16 バルブ軸(回転軸)
23 段差
24 押圧部
31 第1圧入部
32 第2圧入部
41 第1圧入保持部
42 第2圧入保持部
43 第1変形部
44 第2変形部
45 開口部
46 圧入空間
47 スリット
55 連結部

Claims (12)

  1. (a)内燃機関の燃焼室に連通する流体流路を形成するハウジングと、
    (b)このハウジングの内部に収容されて、前記流体流路を開閉するバルブと、
    (c)前記ハウジングと前記バルブとの間に形成される隙間を小さくするスペーサ本体を有するスペーサと
    を備えたバルブユニットにおいて、
    前記スペーサは、合成樹脂によって形成されて、前記スペーサ本体の外面より突出するように配設された圧入部を有し、
    前記ハウジングは、合成樹脂によって形成されて、前記圧入部を圧入嵌合する嵌合部を有し、
    前記スペーサ本体は、前記嵌合部への前記圧入部の圧入方向の逆側に配設されて、前記嵌合部を押圧する押圧部を有し、
    前記嵌合部は、前記押圧部により押圧されると前記圧入部を係止するように弾性変形する変形部を有していることを特徴とするバルブユニット。
  2. 請求項1に記載のバルブユニットにおいて、
    前記変形部は、前記スペーサの抜け止め構造を形成していることを特徴とするバルブユニット。
  3. 請求項1または請求項2に記載のバルブユニットにおいて、
    前記圧入部には、前記変形部に係止される被係止部が一体的に形成されていることを特徴とするバルブユニット。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載のバルブユニットにおいて、
    前記圧入部は、前記押圧部と一体化されており、
    前記変形部は、前記圧入部と前記押圧部との間に挟み込まれていることを特徴とするバルブユニット。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載のバルブユニットにおいて、
    前記ハウジングは、前記嵌合部の内面のうちの少なくとも一部が圧入面を形成していることを特徴とするバルブユニット。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載のバルブユニットにおいて、
    前記押圧部は、前記スペーサ本体の下面に一体的に設けられて、前記変形部を前記圧入部側に押し下げるように押圧することを特徴とするバルブユニット。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載のバルブユニットにおいて、
    前記嵌合部は、前記ハウジングの壁部端面で開口する開口部、およびこの開口部に連通する圧入空間を有し、
    前記圧入部は、前記開口部から前記圧入空間に圧入されることを特徴とするバルブユニット。
  8. 請求項7に記載のバルブユニットにおいて、
    前記ハウジングは、前記嵌合部の内面のうちの少なくとも一部が圧入面を形成しており、
    前記変形部は、前記圧入面の途中から前記開口部近傍までに設けられている、あるいは前記圧入面よりも前記開口部側に設けられていることを特徴とするバルブユニット。
  9. 請求項7または請求項8に記載のバルブユニットにおいて、
    前記嵌合部は、前記変形部を分割するように形成されて、前記隙間と前記圧入空間とを連通するスリットを有し、
    前記スペーサは、前記スリットを貫通して前記スペーサ本体と前記圧入部とを連結する連結部を有していることを特徴とするバルブユニット。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載のバルブユニットにおいて、
    前記変形部は、前記隙間に前記スペーサを挿入する際のガイドの一部を構成していることを特徴とするバルブユニット。
  11. 請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載のバルブユニットにおいて、
    前記流体流路は、前記内燃機関の吸気ポートに連通する吸気通路であって、
    前記スペーサは、前記内燃機関の吸気ポートと前記ハウジングの吸気通路との間に形成される段差を解消するスロープ部材であって、
    前記スロープ部材は、前記隙間を小さくするように、前記ハウジングの内部に収容されていることを特徴とするバルブユニット。
  12. 請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載のバルブユニットにおいて、
    前記バルブとは、その回転中心を成す回転軸が、前記バルブの中心よりも一端側にズレた片持ち式のバルブのことであることを特徴とするバルブユニット。
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