JP2009184837A - ヨウ素の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヨウ素含有液中に不純物として水溶性の金属塩を比較的高濃度に含む場合にも、純度の高いヨウ素を低コストで製造できるヨウ素の製造方法を提供する。
【解決手段】ヨウ素元素を含むイオンと金属塩とを含有するヨウ素含有液に酸化剤を直接添加して、ヨウ素含有液と前記酸化剤との混合液を得る酸化剤添加工程と、混合液を放散塔に導入するとともに放散塔にガスを導入し、ガスと混合液とを気液接触させることにより、ヨウ素を揮散させて放散塔から排出させる気液接触工程と、放散塔から排出されたヨウ素を吸収液として回収する回収工程とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】ヨウ素元素を含むイオンと金属塩とを含有するヨウ素含有液に酸化剤を直接添加して、ヨウ素含有液と前記酸化剤との混合液を得る酸化剤添加工程と、混合液を放散塔に導入するとともに放散塔にガスを導入し、ガスと混合液とを気液接触させることにより、ヨウ素を揮散させて放散塔から排出させる気液接触工程と、放散塔から排出されたヨウ素を吸収液として回収する回収工程とを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、ヨウ素の製造方法に関する。
従来、ヨウ素資源をリサイクルするために、ヨウ素元素を含むイオンと金属塩とを含有する、晶析廃液等のヨウ素含有液からヨウ素が回収されている。この回収方法としては、例えば金属塩を分離するために苛性アルカリを加えて水酸化物沈殿を生成させたり、カルシウム塩類その他の適当な薬剤を使って不溶性沈殿を作ること等により、金属塩を分離し、純度の高いヨウ素を回収する方法が知られている。
しかし、この方法では、苛性アルカリ、カルシウム塩類等の薬剤を使用するため、過大なコストがかかる等といった問題があり、金属塩を分離処理する方法として工業的に採用することは困難である。また、この方法では、水酸化物の沈殿を生成しないアルカリ金属やアルカリ土類金属を含むヨウ素含有液からアルカリ金属やアルカリ土類金属を除去することは困難である。
これに対して、特許文献1では、ヨウ素資源をリサイクルするための方法として、酸性下でヨウ素のみをイオン交換樹脂にて吸着分離精製する方法が提案されている。
特開平6−144802号公報
しかし、この方法では、ヨウ素をイオン交換樹脂から溶離させる際に大量の重亜硫酸ナトリウム溶液や、亜硫酸ナトリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液等を加える必要があるため、得られる溶離液におけるナトリウムの濃度が高くなる。よって、この溶離液からヨウ素を回収しようとすると、ヨウ素にナトリウムが取り込まれ、十分に高い純度のヨウ素を得ることが困難であるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ヨウ素含有液中に不純物として水溶性の金属塩を比較的高濃度に含む場合(例えば、ヨウ素含有液中のナトリウム濃度が5g/L以上である場合や、ヨウ素含有液中のカリウム濃度が5g/L以上である場合)にも、純度の高いヨウ素を低コストで製造できるヨウ素の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るヨウ素の製造方法は、ヨウ素元素を含むイオンと金属塩とを含有するヨウ素含有液に酸化剤を直接添加して、ヨウ素含有液と酸化剤との混合液を得る酸化剤添加工程と、混合液を放散塔に導入するとともに放散塔にガスを導入し、ガスと混合液とを気液接触させることにより、ヨウ素(遊離ヨウ素)を揮散させて放散塔から排出させる気液接触工程と、放散塔から排出されたヨウ素を吸収液として回収する回収工程とを含むものである。
このヨウ素の製造方法によれば、ヨウ素含有液中に不純物として水溶性の金属塩 (特にアルカリ金属及びアルカリ土類金属)を高濃度に含む場合にも金属塩をヨウ素含有液から分離するために薬剤を使用する必要がなくなるため、ヨウ素の製造にかかるコストを著しく低減することができる。また、得られる吸収液中の金属塩を飛躍的に低減でき、高純度のヨウ素を製造できる。
より具体的には、本発明の製造方法によれば、吸収液中におけるナトリウムとヨウ素との濃度比を0.20以下とすることができる。この濃度比が0.20以下であると、高品質のヨウ素を得やすい。
なお、本明細書中、「ヨウ素元素を含むイオン」とは、I−やI3 −、IO3 −等のヨウ素元素を含むイオンを示す。また、上記ヨウ素含有液は遊離ヨウ素を含むものであってもよい。
本発明のヨウ素の製造方法は、一般的にブローイングアウト法と呼ばれているヨウ素の製造方法に類似するものである。ブローイングアウト法は、天然かん水からヨウ素を製造する方法として従来利用されている。ここで、本発明のヨウ素の製造方法が従来のブローイングアウト法と異なる点は、ヨウ素含有液に酸化剤を直接添加している点である。即ち、天然かん水には多量の酸化剤消費成分が含まれているため、従来のブローイングアウト法においては天然かん水に直接酸化剤を添加することはなかった(特開平2−184502号公報参照)。これに対して、本発明のヨウ素の製造方法が対象とするヨウ素含有液においては酸化剤消費成分が十分に少ないため、ヨウ素含有液に酸化剤を直接添加することができる。
本発明のヨウ素の製造方法は、金属塩が水溶性である場合、特に金属塩がアルカリ金属又はアルカリ土類金属である場合に極めて有効である。即ち、金属塩が水溶性でなければ、苛性アルカリやカルシウム塩類等の薬剤を使用してヨウ素含有液から金属塩を除去するという選択肢もあるが、金属塩が水溶性であると、そのような選択肢はないためである。
上記混合液におけるヨウ素濃度は600ppm以下であることが好ましく、500ppm以下であることがより好ましい。これによれば、混合液におけるヨウ素が析出することによる配管の閉塞を十分に防止することができる。
なお、「混合液におけるヨウ素濃度」は、例えば硫酸酸性下、亜硝酸ナトリウムを用いてヨウ素元素を含むイオンをヨウ素(I2)として遊離させた後、有機溶媒にて抽出し、抽出したヨウ素(I2)をチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定することにより求めることができる。
本発明によれば、ヨウ素含有液中に不純物として水溶性の金属塩を比較的高濃度に含む場合にも、純度の高いヨウ素を低コストで製造できるヨウ素の製造方法が提供される。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明は下記実施形態に限定されるものではない。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本発明におけるヨウ素の製造方法の好適な実施形態を示すフローチャートである。このフローチャートにあるように、本実施形態の製造方法では酸化剤添加工程、気液接触工程、回収工程、晶析工程、溶融工程及び製品化工程を経てヨウ素が製造される。以下、各工程について詳述する。
「酸化剤添加工程」は、ヨウ素元素を含むイオンと金属塩とを含有するヨウ素含有液に酸化剤を直接添加して、ヨウ素含有液と酸化剤との混合液を得る工程である。
上記ヨウ素含有液としては、例えば、後述する晶析工程における廃液(晶析廃液)等のヨウ素回収液を用いることができる。また、ヨウ素含有液は、晶析廃液等に後述する循環液等を加えて希釈したものであってもよい。
このヨウ素含有液に含まれる金属塩としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有するものが好適である。アルカリ金属又はアルカリ土類金属としては、特にナトリウム及びカリウムが好適である。また、上記ヨウ素含有液には、いわゆる重金属を含有する金属塩が含まれていてもよい。ただし、ヨウ素含有液が重金属を含有する金属塩を含む場合には、環境への負荷を低下させる観点から、重金属を含有する金属塩を予め取り除いておくことが好ましい。重金属を含有する金属塩は、例えばヨウ素含有液を苛性アルカリ、カルシウム塩等の薬剤や鉄塩を初めとする無機凝集剤で処理することにより取り除くことができる。
本発明のヨウ素の製造方法は、ヨウ素含有液におけるヨウ素濃度が100〜2,000mg/L、ヨウ素含有液におけるナトリウム濃度が1,000〜30,000mg/L、ヨウ素含有液におけるカリウム濃度が100〜10,000mg/Lである場合に特に有効であり、ヨウ素含有液におけるヨウ素濃度が300〜1200mg/L、ヨウ素含有液におけるナトリウム濃度が2,000〜5,000mg/L、ヨウ素含有液におけるカリウム濃度が1,000〜5,000mg/Lである場合に極めて有効である。
なお、上述のように晶析廃液等は循環液等を加えて希釈することができるため、実質的にはヨウ素濃度が高いヨウ素含有液であっても、本発明のヨウ素の製造方法を適用することができる。
また、「ヨウ素含有液におけるヨウ素濃度」は、硫酸酸性下、亜硝酸ナトリウムを用いてヨウ素元素を含むイオンをヨウ素(I2)として遊離させた後、有機溶媒にて抽出し、抽出したヨウ素(I2)をチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定することにより求めることができる。また、「ヨウ素含有液におけるナトリウム濃度」及び「ヨウ素含有液におけるカリウム濃度」は、原子吸光光度計を用いることにより求めることができる。
酸化剤添加工程における酸化剤としては、例えば亜硝酸塩、過酸化水素、次亜塩素酸ソーダ、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、塩素等を用いることができるが、コストパフォーマンスの点から、次亜塩素酸ソーダ、塩素が好ましい。この中でも、安全性の点から、次亜塩素酸ソーダが好ましい。
「気液接触工程」は、上記混合液を放散塔に導入するとともに放散塔にガスを導入し、当該ガスと混合液とを気液接触させることにより、ヨウ素を揮散させて放散塔から排出させる工程である。ガスとしては通常空気が用いられる。
「回収工程」は、放散塔から排出されたヨウ素を吸収液として回収する工程である。ヨウ素を吸収液として回収する方法としては、放散塔から排出されたヨウ素を還元剤を含む溶液に通して、ヨウ素を主としてヨウ素イオンの形で溶液中に吸収させ、吸収液として回収する方法が挙げられる。この回収工程は従来公知の方法により行うことができる。また、還元剤としては、例えば亜硫酸ソーダ(亜硫酸ナトリウム)、重亜硫酸ソーダ(亜硫酸水素ナトリウム)等を用いることができる。
「晶析工程」は、上記吸収液に酸性条件下、酸化剤を添加してヨウ素を晶析させ、泥状ヨウ素として回収する工程である。この晶析工程は従来公知の方法により行うことができる。
晶析工程における酸化剤としては、例えば亜硝酸塩、過酸化水素、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、塩素等を用いることができる。また、晶析工程において、溶液を酸性にするための酸としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸が挙げられ、硫酸が好ましい。
「溶融工程」は、晶析したヨウ素を溶融し更に精製する工程である。ヨウ素の溶融は従来公知の方法により行うことができ、例えば120〜160℃でヨウ素を溶融させることができる。
「製品化工程」は、溶融させたヨウ素を適宜冷却した後に、造粒や破砕等により成型し、ヨウ素製品を製造する工程である。造粒や破砕等による成型には、従来公知の方法を用いることができる。
本発明のヨウ素の製造方法においては、上述の工程のうち、酸化剤添加工程、気液接触工程及び回収工程が必須の工程である。以下、酸化剤添加工程、気液接触工程及び回収工程に好適に用いることのできる装置を図2に基づいて説明する。
図2は、本発明のヨウ素の製造方法に好適に用いることのできる装置を示す概略図である。図2の装置は第1の放散塔11、第2の放散塔12及び吸収塔13を備える。
第1の放散塔11には、ヨウ素を揮散させるためのブロアー15と、第2の放散塔12の下部に溜まった溶液を配管31を通して第1の放散塔11中に噴霧するためのノズル21とが設けられている。さらに、第1の放散塔には、揮散されたヨウ素を第2の放散塔12に送るための配管33が接続されている。
第2の放散塔12には、混合器19から供給される上述の混合液を第2の放散塔12中に噴霧するためのノズル22が設けられている。さらに、第2の放散塔12には、上述の配管31及び33の他、揮散されたヨウ素を吸収塔13に送るための配管35が接続されている。混合器19には、ポンプ17から上述のヨウ素含有液を導入するための配管37、及び酸化剤供給源25から酸化剤を供給するための配管32が設けられている。
吸収塔13には、還元剤を含む溶液(図示せず)が収容されている。以下、図2の装置を用いた場合の酸化剤添加工程、気液接触工程及び回収工程について説明する。
酸化剤添加工程では、混合器19においてポンプ17から配管37を通して供給されるヨウ素含有液に、酸化剤供給源25から配管32を通して供給される酸化剤が、添加され、混合される。
気液接触工程においては、混合器19からノズル22を通して第2の放散塔12に導入される混合液とブロアー15から供給されるガスとが気液接触(向流接触)し、これによりヨウ素が揮散される。
第2の放散塔12において揮散されたヨウ素は、配管35を通して吸収塔13に送られる。また、第2の放散塔12の下部に溜まった揮散されなかったヨウ素を含む溶液は、配管31を通してノズル21から第1の放散塔11中に噴霧される。第1の放散塔11において揮散されたヨウ素は、配管33を通して第2の放散塔12に送られる。なお、第1の放散塔11の下部に溜まった揮散されなかったヨウ素を含む溶液は、排出管(図示せず)を通して排出される。なお、この溶液(「循環液」ともいう。)は上述の含有液と合わせて、ポンプ17を通して混合器19に導入することができる。
第2の放散塔12において揮散されたヨウ素は、配管35を通して吸収塔13に送られる。また、第2の放散塔12の下部に溜まった揮散されなかったヨウ素を含む溶液は、配管31を通してノズル21から第1の放散塔11中に噴霧される。第1の放散塔11において揮散されたヨウ素は、配管33を通して第2の放散塔12に送られる。なお、第1の放散塔11の下部に溜まった揮散されなかったヨウ素を含む溶液は、排出管(図示せず)を通して排出される。なお、この溶液(「循環液」ともいう。)は上述の含有液と合わせて、ポンプ17を通して混合器19に導入することができる。
回収工程においては、配管35を通して送られたヨウ素を吸収塔13の上部のノズル(図示せず)からシャワーされる還元剤を含む溶液によって還元し、ヨウ素を主としてヨウ素イオンの形で含む吸収液として回収する。回収された吸収液は、適宜次の晶析工程に送られる。
なお、第1の放散塔11、第2の放散塔12、吸収塔13、ブロアー15、ポンプ17、混合器19、ノズル21及び22、酸化剤供給源25、配管31、32、33、35、37としては、従来公知のものを用いることができるが、そのサイズは従来のブローイングアウト法に用いられるものよりも小さいことが好ましい。これは、従来のブローイングアウト法では、原料のかん水を大量に用いるため大きな装置が必要であるが、本発明のヨウ素の製造方法では、晶析廃液等をリサイクルすることを目的としており、晶析廃液等の量はかん水の量に比べて非常に少ないためである。
また、本発明の製造方法においては、ヨウ素含有液に含まれるヨウ素のうち、60〜80質量%を吸収液として回収できればよい。回収することができず、廃液中に残ったヨウ素については、上述のように再度循環液として利用することができるので、効率よくヨウ素を製造することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。なお、実施例におけるヨウ素含有液のヨウ素濃度、ナトリウム濃度及びカリウム濃度、並びに吸収液におけるヨウ素濃度、ナトリウム濃度及びカリウム濃度は、上述の方法により求めた。
(実施例1)
図2に示した装置を作製し、酸化剤としては次亜塩素酸ソーダを、還元剤としては重亜硫酸ソーダを用い、以下のようにして吸収液を得た。
ヨウ素含有液としては、ヨウ素濃度(I2換算)3.5g/L、ナトリウム濃度(Na換算)9.2g/L(ナトリウムとヨウ素との濃度比2.63)、カリウム濃度4.7g/Lの晶析廃液を用いた。このヨウ素含有液1.5m3に対して、循環液(ヨウ素濃度103mg/L)11.5m3を加えて、混合器19に導入した。
混合器19にて混合されたヨウ素含有液、循環液及び酸化剤の混合液におけるヨウ素濃度は495mg/Lであった。第1の放散塔11から排出された溶液においては、ヨウ素濃度(I2換算)39mg/L、ヨウ化物イオン濃度98mg/L、ヨウ素酸イオン濃度17mg/Lであった。なお、処理中、第2の放散塔12の塔頂部における閉塞は観察されなかった。
回収された吸収液におけるヨウ素濃度は162g/Lであり、ナトリウム濃度は24.4g/Lであり、ナトリウムとヨウ素との濃度比は0.15であった。また、回収された吸収液におけるカリウム濃度は0.06g/Lであり、用いた晶析廃液における濃度の約0.01倍であった。
図2に示した装置を作製し、酸化剤としては次亜塩素酸ソーダを、還元剤としては重亜硫酸ソーダを用い、以下のようにして吸収液を得た。
ヨウ素含有液としては、ヨウ素濃度(I2換算)3.5g/L、ナトリウム濃度(Na換算)9.2g/L(ナトリウムとヨウ素との濃度比2.63)、カリウム濃度4.7g/Lの晶析廃液を用いた。このヨウ素含有液1.5m3に対して、循環液(ヨウ素濃度103mg/L)11.5m3を加えて、混合器19に導入した。
混合器19にて混合されたヨウ素含有液、循環液及び酸化剤の混合液におけるヨウ素濃度は495mg/Lであった。第1の放散塔11から排出された溶液においては、ヨウ素濃度(I2換算)39mg/L、ヨウ化物イオン濃度98mg/L、ヨウ素酸イオン濃度17mg/Lであった。なお、処理中、第2の放散塔12の塔頂部における閉塞は観察されなかった。
回収された吸収液におけるヨウ素濃度は162g/Lであり、ナトリウム濃度は24.4g/Lであり、ナトリウムとヨウ素との濃度比は0.15であった。また、回収された吸収液におけるカリウム濃度は0.06g/Lであり、用いた晶析廃液における濃度の約0.01倍であった。
(実施例2)
図2に示した装置を作製し、酸化剤としては次亜塩素酸ソーダを、還元剤としては重亜硫酸ソーダを用い、以下のようにして吸収液を得た。
ヨウ素含有液としては、ヨウ素濃度(I2換算)2.0g/L、ナトリウム濃度(Na換算)8.24g/L(ナトリウムとヨウ素との濃度比4.12)の晶析廃液を用いた。このヨウ素含有液2m3に対して、循環液(ヨウ素濃度151mg/L)12m3を加えて、混合器19に導入した。
混合器19にて混合されたヨウ素含有液、循環液及び酸化剤の混合液におけるヨウ素濃度は415mg/Lであった。なお、処理中、第2の放散塔12の塔頂部における閉塞は発生しなかった。
回収された吸収液におけるヨウ素濃度は154g/Lであり、ナトリウム濃度は20.5g/Lであり、ナトリウムとヨウ素との濃度比は0.13であった。
図2に示した装置を作製し、酸化剤としては次亜塩素酸ソーダを、還元剤としては重亜硫酸ソーダを用い、以下のようにして吸収液を得た。
ヨウ素含有液としては、ヨウ素濃度(I2換算)2.0g/L、ナトリウム濃度(Na換算)8.24g/L(ナトリウムとヨウ素との濃度比4.12)の晶析廃液を用いた。このヨウ素含有液2m3に対して、循環液(ヨウ素濃度151mg/L)12m3を加えて、混合器19に導入した。
混合器19にて混合されたヨウ素含有液、循環液及び酸化剤の混合液におけるヨウ素濃度は415mg/Lであった。なお、処理中、第2の放散塔12の塔頂部における閉塞は発生しなかった。
回収された吸収液におけるヨウ素濃度は154g/Lであり、ナトリウム濃度は20.5g/Lであり、ナトリウムとヨウ素との濃度比は0.13であった。
11…第1の放散塔、12…第2の放散塔、13…吸収塔、15…ブロアー、17…ポンプ、19…混合器、21、22…ノズル、25…酸化剤供給源、31、32、33、35、37…配管。
Claims (3)
- ヨウ素元素を含むイオンと金属塩とを含有するヨウ素含有液に酸化剤を直接添加して、前記ヨウ素含有液と前記酸化剤との混合液を得る酸化剤添加工程と、
前記混合液を放散塔に導入するとともに前記放散塔にガスを導入し、前記ガスと前記混合液とを気液接触させることにより、ヨウ素を揮散させて前記放散塔から排出させる気液接触工程と、
前記放散塔から排出された前記ヨウ素を吸収液として回収する回収工程とを含むヨウ素の製造方法。 - 前記金属塩がアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有するものである、請求項1に記載のヨウ素の製造方法。
- 前記混合液におけるヨウ素濃度が600mg/L以下である、請求項1又は2に記載のヨウ素の製造方法。
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CN111017930A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-04-17 | 贵州瓮福蓝天氟化工股份有限公司 | 一种去除氟硅酸中碘的方法 |
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