JP2009178716A - 金型装置 - Google Patents

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Kazuto Kobayashi
一登 小林
Yuuki Mizushima
勇貴 水嶋
Kotaro Hirota
浩太郎 廣田
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Abstract

【課題】鍛造加工用の金型20の、パンチの押圧方向に直交する断面形状が非円形であっても、この金型20の強度を確保できる構造を実現する。
【解決手段】上記金型20を、補強部材21に設けた凹部23内に、上記パンチによる押圧時に素材からこの金型20に作用する応力のうち、互いに離れる方向に作用する応力の作用方向と反対方向に押圧される様に、締り嵌めにより配置する。これにより、鍛造加工時に最も応力集中する、上記素材を設置する溝22の底部を圧縮応力場状態にでき、上記金型20の強度を向上させる事ができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば自動車の操舵輪に舵角を付与する為のステアリング装置のうち、ラック&ピニオン式のステアリング装置に組み込むラック等の長物を製造する為に、棒状の素材に塑性加工を施す金型装置の改良に関する。具体的には、この金型装置の強度を向上させて耐久性を確保する事を意図したものである。
ステアリングホイールから入力された回転運動を舵角付与の為の直線運動に変換する為の機構として、ラック&ピニオンを使用する、ラック&ピニオン式のステアリング装置は、小型且つ軽量に構成でき、しかも剛性が高く良好な操舵感を得られる為、広く使用されている。図10は、この様なラック&ピニオン式のステアリング装置の1例を示している。このステアリング装置では、ステアリングホイール1の操作に伴って回転するステアリングシャフト2の動きを、自在継手3、3及び中間シャフト4を介して、ステアリングギヤユニット5の入力軸6に伝達する。このステアリングギヤユニット5は、この入力軸6により回転駆動されるピニオンと、このピニオンと噛合したラックとを備える。上記入力軸6と共にこのピニオンが回転すると、このラックが軸方向に変位し、その両端部に結合した1対のタイロッド7、7を押し引きして、上記操舵輪に所望の舵角を付与する。
上述の様なステアリングギヤユニット5を構成するラック8は、例えば、図11に示す様に、炭素鋼、ステンレス鋼等の金属材製で、中実材である断面円形のロッド部9と、このロッド部9の軸方向の一部(図11の左部)の径方向片側面に、塑性加工により形成されたラック歯10とを備える。この様なラック8は、金属材製で棒状の素材に鍛造加工等の塑性加工を施す事により形成される。例えば、特許文献1には、素材を所定の温度により加熱してから鍛造する温間鍛造によりラックを形成する方法に就いて記載されている。この様に、温間鍛造によりラックを製造した場合、金型が温度上昇により熱膨張する為、このラックのラック歯の形状精度を十分に確保する事が難しい。これに対して、冷間鍛造により形成すれば、部材の形状精度を確保し易い。但し、冷間鍛造の場合には、鍛造時の圧力が大きい為、金型の耐久性を十分に確保する必要がある。
例えば、図12に示す様に、金型11の上面に設けた溝12内に棒状の素材13を常温で配置し、パンチ14によりこの素材13を押圧して塑性変形させる、冷間鍛造を行った場合、このパンチ14の押圧により、上記金型11に、図示の矢印の方向に大きな応力が作用する。即ち、上記溝12を拡げる方向に大きな応力が作用する。そして、この溝12の底に引張方向の応力が集中する。冷間鍛造の場合、このパンチ14による押圧力が大きい為、この応力も大きくなる。従って、この応力が所定の大きさに達した場合に、同図に示す様に、上記応力集中が生じる溝12の底から亀裂15が生じる可能性がある。
この様に、冷間鍛造により素材を加工する場合、金型の強度を確保する事が難しい。この様な事情に鑑み、特許文献2には、この金型を補強部材により覆って、この金型の強度を向上させる構造が記載されている。図13〜14は、この特許文献2に記載された構造を示している。この特許文献2に記載された構造は、図14(A)に示す様な、短円柱状の素材13aに冷間鍛造加工を施して、図14(B)に示す様な、段付円筒状の加工品16を得るものである。この為に、図13に示す金型11aは、外周面がテーパ面で内周面が段付の円筒面である、略円筒状に構成している。又、この金型11aは、略円筒状の補強部材17の内周面に圧入されている。この様な特許文献2に記載された構造の場合、図14(A)に示す様な素材13aを、金型11aの内周面の段差部分に常温で配置した状態で、この素材13aをパンチにより押圧して塑性変形させ、図14(B)に示す様な加工品16を得る。
上記金型11aは、パンチの押圧方向に直交する断面形状が円形である為、このパンチによる押圧時に上記素材13aから上記金型11aに作用する応力は、この金型11aの内周面の段差部分に加えて、この内周面全体に放射方向に作用する。上述の特許文献2に記載された構造の場合、金型11aの外周面を補強部材17により覆って、この様な放射方向に作用する応力を支承している為、この応力が大きくても、上記金型11aの破損を防止できる。尚、上記特許文献2に記載された構造の場合、金型11aの一部に切り込み18を入れて、鍛造時にこの金型11aを分割する様に構成している。
上述の特許文献2に記載された構造の様に、金型11aを略円筒状に形成している場合、この金型11aを補強する為の補強部材17も略円筒状とすれば、この補強部材17の内周面にこの金型11aを圧入するだけで、この金型11aを補強する構造を容易に得られる。これに対して、前述のステアリングギヤユニットを構成するラックの様に、長物の構造を鍛造加工により得る場合、上記特許文献2に記載された構造の様に、略円筒状に形成された金型11aは使用できず、例えば、前述の図12に示した様な、同図の表裏方向に長い金型11を使用する。この図12に示した金型11の場合、略直方体に形成され、上面に棒状の素材13を設置可能な溝12を設けている。この様な、パンチの押圧方向に直交する断面形状が非円形の金型11を補強する為の具体的構造は、従来、知られていなかった。
特開2001−79639号公報 特開平6−344068号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、鍛造加工用の金型の、パンチの押圧方向に直交する断面形状が非円形であっても、この金型の強度を確保できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の金型装置は、パンチの押圧方向に直交する断面形状が非円形である金型の一面に設けた溝内に設置した素材を、上記パンチにより押圧して、この素材を塑性変形させるものである。
特に、本発明の金型装置の場合、上記金型を、補強部材に設けた凹部内に、上記パンチによる押圧時に上記素材から上記金型に作用する応力のうち、互いに離れる方向に作用する応力の作用方向と反対方向に押圧される(圧縮方向の力が加わる)様に、締り嵌めにより組み込んでいる。
尚、本発明の金型装置は、冷間鍛造加工に使用する場合に、顕著な作用・効果を奏するので、好ましい。
又、金型を補強部材に締り嵌めする作業は、この補強部材を加熱した状態でこの金型を上記凹部内に嵌合する、焼き嵌めで行う事が好ましい。
又、上記金型としては、例えば、略直方体をで、一面に溝を形成した構造とする。そして、この溝内に棒状の素材を設置して、例えば、ラック等の長物を形成する。
上述の本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、金型を、パンチによる押圧時に素材から作用する応力のうち、互いに離れる方向に作用する応力の作用方向に分割可能とする。例えば、上記金型の溝の底部に、補強部材による押圧方向と直角な方向に設けた分割面で、この金型を2分割できる様にする。
又、上記補強部材として好ましくは、請求項3に記載した様に、補強部材を、一面に凹部を有し、それぞれ大きさが異なる略直方体の複数の補強素子から構成する。そして、これら各補強素子のうちの最も小さい補強素子の凹部内に金型を締り嵌めにより組み込んだ状態で、これら各補強素子同士を、小さい方の補強素子を大きい方の補強素子の凹部内に、それぞれ締り嵌めで組み込む事により、互いに組み合わせる。又、この締り嵌めは、上記最も小さい補強素子の凹部により上記金型を押圧する方向と同方向に、上記小さい方の補強素子が上記大きい方の補強素子の凹部により押圧される様にする。
更に、上述の各発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、金型の一部と補強部材の一部との何れか一方に係止爪部を、他方にこの係止爪部と係合する係止凹部を、それぞれ設ける。そして、これら係止爪部と係止凹部との係合により、上記金型が上記補強部材の凹部から抜け出る事を防止する。
尚、上記請求項4に記載した発明を、上記請求項3に記載した発明に適用する場合に好ましくは、補強部材を構成する各補強素子同士も、係止爪部と係止凹部との係合により、小さい方の補強素子が大きい方の補強素子の凹部から抜け出る事を防止する。
上述の様に構成する、本発明の金型装置によれば、鍛造加工用の金型の、パンチの押圧方向に直交する断面形状が非円形であっても、この金型の強度を確保できる。
即ち、本発明の場合、金型を補強部材の凹部内に締り嵌めにより組み込み、パンチによる押圧時に素材からこの金型に作用する応力のうち、互いに離れる方向に作用する応力の作用方向と反対方向に押圧している。この為、上記金型に圧縮方向の応力が発生し、この金型の溝底が圧縮応力場状態となり、この溝底の割れに対する強度を高められる。この結果、上記パンチにより押圧時に作用する応力が大きくても、上記溝底に亀裂等の破損が生じにくくなり、上記金型の強度を十分に確保できる。
又、請求項2に記載した発明の場合、金型を強度を確保する為に必要な大きさ以上の大きさとしなくても、この金型に過大な応力が作用した場合に、この金型に破損が生じる事を防止できる。即ち、この金型に過大な応力が作用した場合でもこの金型の強度を確保する為に、この金型を必要以上の大きさとする事も考えられる。これに対して、請求項2に記載した発明の様に、金型を分割可能とすれば、過大な応力が作用した場合にこの金型が分離する事によりこの応力を吸収できる為、この金型を必要以上に大きくする事なく、この金型が破損する事を防止できる。
又、請求項3に記載した発明の様に、複数の補強素子同士を互いに締り嵌めで組み合わせれば、これら各補強素子(一番外側の補強素子を除く)にも圧縮方向の応力が作用し、これら各補強素子の凹部の強度も向上する。この結果、金型の強度をより向上させる事ができる。
更に、請求項4に記載した発明によれば、金型と補強部材とが(請求項3に記載した発明に適用する場合には、各補強素子同士も)不用意に分離する事を防止できる。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1のみに対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の金型装置19は、互いに大きさは異なるが、それぞれが略直方体で、パンチの押圧方向に直交する断面形状が矩形である、金型20と補強部材21とから構成される。このうちの金型20の鉛直方向(図1の上下方向)上面で、幅方向(図1〜2の左右方向)中央部には、この金型20の長手方向(図2の上下方向)に亙って溝22を形成している。この溝22は、加工品に合わせた所定の形状を有する。具体的には、本例の金型装置19は、ステアリングギヤユニットを構成するラックを冷間鍛造加工により形成するもので、上記溝22の奥部の形状は、このラックの周面のうち、ラック歯を形成する部分と径方向に関して反対側の周面の形状に見合う(大きさが一致し、凹凸が逆の)形状としている。又、上記溝22の開口側部分は、開口側に向かう程互いの間隔が広くなる方向に傾斜した傾斜面とし、上記ラックを得る為の棒状の素材を押圧して塑性変形させる為の、パンチの案内部としている。
又、上記補強部材21の鉛直方向上面には、この補強部材21の幅が狭い方向(図2の上下方向)に亙って凹部23を形成している。この凹部23は、常温で、深さが上記金型20の厚さと同じか僅かに大きく、幅(互いに対向する側面24、24同士の間隔)がこの金型20の幅よりも僅かに小さく形成されている。そして、上記凹部23内にこの金型20を、上記溝22の開口側を上方に向けた状態で焼き嵌め等の締り嵌めで組み込んでいる。例えば、上記補強部材21を加熱して膨張させると、上記凹部23を構成する側面24、24同士の間隔が拡がり、この凹部23内に上記金型20を配置可能となる。この状態で凹部23内に金型20を配置した後、上記補強部材21を常温に戻せば、上記凹部23の両側面24、24同士の間隔が狭まり、上記金型20に図1の矢印で示す様な圧縮応力が作用する。
本例の金型装置19により鍛造加工を施す場合、上記金型20の溝22内に配置した素材をパンチにより押圧する。そして、このパンチの押圧により、この素材から上記金型20に溝22を拡げる方向に、言い換えれば、互いに離れる方向に応力(引っ張り応力)が作用する。即ち、図1の矢印の逆方向に応力が作用する。本例の場合、上記金型20を上記補強部材21の凹部23内に締り嵌めで組み込んだ状態で、この金型20は、上記パンチによる押圧時に上記素材から互いに離れる方向に作用する応力の作用方向と反対方向に押圧され、圧縮応力が付加されている。尚、パンチの押圧により金型20に作用する応力は、溝22の奥部全体に作用するが、この金型20の破損に最も繋がり易い応力の作用方向は、上述の互いに離れる方向である。従って、本例の場合、この方向と逆方向に上記金型20を押圧している。
この様に構成される本例の場合、この金型20に圧縮応力が発生し、この金型20の溝22の底が圧縮応力場状態となっている。この為、この溝22の底の割れに対する強度を高められる。この結果、素材に冷間鍛造加工を施す場合の様に、パンチによる押圧時に作用する応力が大きくても、上記溝22の底に亀裂等の破損が生じにくくなる。
[実施の形態の第2例]
図3〜4は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、金型20aを、パンチによる押圧時に素材から作用する応力のうち、互いに離れる方向に作用する応力の作用方向に分割可能としている。即ち、上記金型20aの溝22の底部の幅方向(図3、4の左右方向)中央部に、補強部材21により押圧される方向と直角な方向(図3の上下方向)に設けた分割面25で、上記金型20aを等分に2分割している。
この様に構成される本例の場合、金型20aをパンチによる加工時に於ける強度を確保する為に、最低限必要な大きさ以上の大きさとしなくても、この金型20aに過大な応力が作用した場合に、この金型20aが破損する事を防止できる。即ち、この金型20aを上記分割面25で分割可能としている為、この金型20aに過大な応力が作用した場合には、この分割面25でこの金型20aが分離する傾向となり、この過大な応力を吸収する。この結果、この金型20aが破損する事を防止できる。その他の構造及び作用は、上述の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図5〜6は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、補強部材21aを、上面に凹部23、23aをそれぞれ有し、互いに大きさが異なる、略直方体の2個の補強素子26a、26bから構成している。これら各補強素子26a、26bのうち、小さい方の補強素子26aは、金型20を締り嵌めで組み込む為の凹部23を有する。一方、大きい方の補強素子26bは、上記小さい方の補強素子26aを締り嵌めで組み込む為の凹部23aを有する。即ち、この大きい方の補強素子26bの凹部23aの大きさは、常温での深さが、上記小さい方の補強素子26aの厚さと同じか僅かに大きく、同じく幅(互いに対向する側面24a、24a同士の間隔)が、この小さい方の補強素子26aの幅よりも僅かに小さい。
上記両補強素子26a、26bを組み合わせる場合、先ず、小さい方の補強素子26aの凹部23内に上記金型20を、焼き嵌め等により、締り嵌めで組み込んでおく。次いで、大きい方の補強素子26bの凹部23a内に上記小さい方の補強素子26aを、焼き嵌め等により、締り嵌めで組み込む。例えば、上記大きい方の補強素子26bを加熱膨張させた状態で、この大きい方の補強素子26bの凹部23a内に上記小さい方の補強素子26aを組み込む。そして、この大きい方の補強素子26bを常温に戻せば、上記凹部23aを構成する両側面24a、24a同士の間隔が狭まり、上記小さい方の補強素子26aがこの大きい方の補強素子26bの凹部23a内に締り嵌めで配置される。この結果、上記金型20は上記小さい方の補強素子26aに、この小さい方の補強素子26aは上記大きい方の補強素子26bに、それぞれ締り嵌めで組み込まれる。又、締り嵌めにより上記金型20及び小さい方の補強素子26aが押圧される方向は、互いに同じで、パンチによる押圧時に上記素材から上記金型20に作用する応力のうち、互いに離れる方向に作用する応力の作用方向と反対方向である。
上述の様に構成される本例の場合、2個の補強素子26a、26b同士を互いに締り嵌めで組み合わている為、このうちの小さい方の補強素子26aにも圧縮応力が作用し、この補強素子26aの凹部23の強度も向上する。この結果、上記金型20の強度をより向上させる事ができる。本例の場合、上記大きい方の補強素子26bを小さい方の補強素子26aよりも十分に大きくして、この大きい方の補強素子26bの強度を十分に確保する様にしている。尚、図示の例では、補強素子の数を2個としたが、3個以上とする事もできる。この場合も、各補強素子同士を締り嵌めで組み合わせる。その他の構造及び作用は、前述の第1例と同様である。
[実施の形態の第4例]
図7〜8は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合、上述の第3例の構造で、金型20aを前述の第2例と同様に分割型としている。その他の構造及び作用は、これら第2、3例と同様である。
[実施の形態の第5例]
図9は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合、金型20aの幅方向(図9の左右方向)両側面の上端部に係止凹部27、27を、補強部材21aを構成する小さい方の補強素子26aの凹部23の両側面24、24の上端部に係止爪部28、28を、それぞれ形成している。そして、上記金型20aを上記小さい方の補強素子26aの凹部23内に締り嵌めで組み込んだ状態で、上記各係止凹部27、27に上記各係止爪部28、28を係合している。
又、本例の場合、上記補強部材21aを構成する補強素子26a、26b同士も、上述の金型20aと小さい方の補強素子26aとの組み合わせと同様に、係止凹部27a、27aと係止爪部28a、28aとを係合させる事により組み合わせている。即ち、上記小さい方の補強素子26aの幅方向両側面の上端部に係止凹部27a、27aを、大きい方の補強素子26bの凹部23aの両側面24a、24aの上端部に係止爪部28a、28aを、それぞれ形成している。そして、上記小さい方の補強素子26aを上記大きい方の補強素子26bの凹部23a内に締り嵌めで配置した状態で、上記各係止凹部27a、27aに上記各係止爪部28a、28aを係合している。
尚、上記各係止爪部28、28aの突出量は、上記各補強素子26a、26bの熱膨張量を考慮して定める。即ち、小さい方の補強素子26aを加熱して膨張させた場合に、この小さい方の補強素子26aに設けた各係止爪部28、28同士の間を上記金型20aが通過できる様に、これら各係止爪部28、28の突出量を定める。又、大きい方の補強素子26bを加熱して膨張させた場合に、この大きい方の補強素子26bに設けた各係止爪部28a、28a同士の間を上記小さい方の補強素子26aが通過できる様に、これら各係止爪部28a、28aの突出量を定める。又、上記係止凹部27、27aと上記係止爪部28、28aとは、図9の表方方向に亙って、全体的に或は一部に、又は間欠的に形成している。
上述の様に構成される本例の場合、金型20aの係止凹部27、27と小さい方の補強素子26aの係止爪部28、28との係合により、上記金型20aがこの小さい方の補強素子26aの凹部23から抜け出る事を防止している。又、この小さい方の補強素子26aの係止凹部27a、27aと大きい方の補強素子26bの係止爪部28a、28aとの係合により、上記小さい方の補強素子26aがこの大きい方の補強素子26bの凹部23aから抜け出る事を防止している。この為、上記金型20aと上記小さい方の補強素子26aとが、この小さい方の補強素子26aと上記大きい方の補強素子26bとが、不用意に分離する事を防止できる。その他の構造及び作用は、上述の第4例と同様である。
尚、金型側に係止爪部を、補強部材側に係止凹部をそれぞれ設けても良い。例えば、金型の幅方向両側面の上下方向中間部に係止爪部を、補強部材の凹部の両側面の上下方向中間部に係止凹部を、それぞれ設ける。この構造の場合も、上述した構造と同様に、係止爪部の突出量を補強部材の熱膨張量との関係で定める。
上述の実施の形態の各例は、それぞれ適宜組み合わせて実施できる。又、本発明の金型装置は、ステアリングギヤユニットのラックに限らず、各種機械装置に組み込むラックや、その他の長物の鍛造部品の製造にも適する。更には、長物以外でも、金型の溝内に設置して鍛造を行う事により得られる部品であれば、その製造にも使用可能である。又、冷間鍛造以外にも、温間鍛造等に使用しても良い。
本発明の実施の形態の第1例を示す正面図。 図1の上側から見た図。 本発明の実施の形態の第2例を示す正面図。 図3の上側から見た図。 本発明の実施の形態の第3例を示す正面図。 図5の上側から見た図。 本発明の実施の形態の第4例を示す正面図。 図7の上側から見た図。 本発明の実施の形態の第5例を示す、図7のA部に相当する拡大図。 ステアリングギヤユニットを備えた自動車用操舵装置の1例を示す部分切断側面図。 ステアリングギアユニットに組み込むラックの1例を示す斜視図。 金型装置の従来構造の第1例を示す正面図。 同じく第2例を示す断面図。 同第2例により加工する素材と加工品とを示す斜視図。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 自在継手
4 中間シャフト
5 ステアリングギヤユニット
6 入力軸
7 タイロッド
8 ラック
9 ロット部
10 ラック歯
11、11a 金型
12 溝
13、13a 素材
14 パンチ
15 亀裂
16 加工品
17 補強部材
18 切り込み
19 金型装置
20、20a 金型
21、21a 補強部材
22 溝
23、23a 凹部
24、24a 側面
25 分割面
26a、26b 補強素子
27、27a 係止凹部
28、28a 係止爪部

Claims (4)

  1. パンチの押圧方向に直交する断面形状が非円形である金型の一面に設けた溝内に設置した素材を、上記パンチにより押圧して、この素材を塑性変形させる金型装置であって、上記金型が、補強部材に設けた凹部内に、上記パンチによる押圧時に上記素材から上記金型に作用する応力のうち、互いに離れる方向に作用する応力の作用方向と反対方向に押圧される様に、締り嵌めにより組み込まれている金型装置。
  2. 金型が、パンチによる押圧時に素材から作用する応力のうち、互いに離れる方向に作用する応力の作用方向に分割可能である、請求項1に記載した金型装置。
  3. 補強部材が、一面に凹部を有し、それぞれ大きさが異なる略直方体の複数の補強素子から成り、これら各補強素子のうちの最も小さい補強素子の凹部内に金型を締り嵌めにより組み込んだ状態で、これら各補強素子同士を、小さい方の補強素子を大きい方の補強素子の凹部内に、上記最も小さい補強素子の凹部により上記金型を押圧する方向と同方向に上記小さい方の補強素子が押圧される様に、それぞれ締り嵌めで組み込む事により互いに組み合わせている、請求項1又は請求項2に記載した金型装置。
  4. 金型の一部と補強部材の一部との何れか一方に係止爪部を、他方にこの係止爪部と係合する係止凹部を、それぞれ設けており、これら係止爪部と係止凹部との係合により、上記金型が上記補強部材の凹部から抜け出る事を防止している、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した金型装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019049477A1 (ja) 2017-09-07 2019-03-14 日本精工株式会社 ラックおよびその製造方法、並びに、操舵装置、車両、および、ラックの予備成形用金型

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