JP2006326600A - ねじ軸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】組立工数を低減して容易に製造することができるとともに、品質の低下を防止できるねじ軸の製造方法を提供する。
【解決手段】第1工程において棒状かつ中空状の軸材12の内部に軸材12と略同じ長さの芯材18が圧入され、第2工程において軸材12に芯材18が圧入された状態で軸材12にラック部14及びねじ部16が形成される。これにより、ラック部14又はねじ部16の形成時に軸材12に作用する圧力により軸材12が内側に変形することを防止でき、ねじ軸10の品質が低下することを防止できる。また、1本の軸材12にラック部14又はねじ部16が形成されるため、従来技術のように分割した軸材をそれぞれ結合することがない。これにより、ねじ軸10の組立工数を低減でき、ねじ軸10を容易に製造することができる。
【選択図】 図4
【解決手段】第1工程において棒状かつ中空状の軸材12の内部に軸材12と略同じ長さの芯材18が圧入され、第2工程において軸材12に芯材18が圧入された状態で軸材12にラック部14及びねじ部16が形成される。これにより、ラック部14又はねじ部16の形成時に軸材12に作用する圧力により軸材12が内側に変形することを防止でき、ねじ軸10の品質が低下することを防止できる。また、1本の軸材12にラック部14又はねじ部16が形成されるため、従来技術のように分割した軸材をそれぞれ結合することがない。これにより、ねじ軸10の組立工数を低減でき、ねじ軸10を容易に製造することができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、例えば電動式パワーステアリング装置などに用いられるねじ軸の製造方法に関する。
従来からねじ軸の製造方法として、例えば、ラック部を形成した中空状のラック杆と、ネジ部を形成した中空状のネジ杆とをそれぞれカシメ結合や溶接等により結合させる方法が知られている。ここで、中空状のラック杆の製造方法として、先ず、断面円形の中空状のラック杆を所定の型にセットして、ラック部を形成部位にプレス加工により平面部を形成する。平面部が形成されたラック杆を所定の凸凹部が形成された別の型にセットするとともに、ラック杆の内部にポンチを圧入する。これにより、ラック杆の平面部が凸凹部に食い込み、平面部に歯列が形成され、中空状のラック杆が製造される。また、中空状のネジ杆の製造方法として、ネジ型を有する成形型にネジ杆をセットし、ネジ杆の両側から複数のマンドレルが圧入される。これにより、外周にネジ部が形成され、中空状のネジ杆が製造される(従来技術1、下記特許文献1参照)。
また、別のねじ軸の製造方法として、予め一端側にラック部が形成された中実の棒状部材の他端側にネジ部がスルー転造装置により転造加工される方法がある。このとき、中実の棒状部材は、ガイドブッシュに回転可能に支持され、そのガイドブッシュ間で転造用ロールダイスが回転しながら、棒状部材を挟圧することにより、ネジ部が形成される(従来技術2、下記特許文献2参照)。
特開平9−132151号公報
特開平11−267785号公報
ところで、上記従来技術1のねじ軸の製造方法では、元々、ラック杆とネジ杆とが分割されていたものを結合して構成されているため、ラック杆とネジ杆とを別々に製造するとともに、両者を結合させるという作業工程が必要になる。このため、ねじ軸の製造方法の中の各工程が多くなり、作業が煩雑になるという問題が生じる。また、ラック杆とネジ杆とが分割されていたものを結合しているため、結合部における強度(特に、捩り変形に対する強度)が低下するという問題も生じる。
また、上記従来技術2のねじ軸の製造方法では、ラック部とネジ部とが元々一体となった中実の棒状部材に形成されることになるが、これと同じ方法を用いて中空の棒状部材にラック部とネジ部を形成すると、ねじ軸の円形断面が変形してねじ軸の品質が低下するため、ねじ軸として使用することができなくなるという別の問題が生じる。
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、組立工数を低減して容易に製造することができるとともに、品質の低下を防止できるねじ軸の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、棒状かつ中空状のねじ軸の製造方法であって、棒状かつ中空状の軸材の内部に前記軸材と略同じ長さの芯材を圧入する第1工程と、前記軸材に前記芯材を圧入した状態で前記軸材にねじ部又はラック部の少なくとも一方を形成する第2工程と、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1工程において棒状かつ中空状の軸材の内部に軸材と略同じ長さの芯材が圧入される。第2工程において軸材に芯材が圧入された状態で軸材にねじ部又はラック部の少なくとも一方が形成される。このように、軸材に芯材が圧入された状態で軸材にねじ部又はラック部の少なくとも一方が形成されるため、ねじ部又はラック部の形成時に軸材に作用する圧力により軸材が変形することを防止できる。これにより、ねじ軸の品質が低下することを防止できる。また、1本の軸材にねじ部又はラック部の少なくとも一方が形成されるため、従来技術のように分割した軸材をそれぞれ結合することがない。これにより、ねじ軸の組立工数を低減でき、ねじ軸を容易に製造することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のねじ軸の製造方法において、前記軸材に圧入された前記芯材を前記軸材から引き抜く第3工程を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、第3工程において、軸材に圧入された芯材が軸材から引き抜かれる。これにより、ねじ軸の軽量化を実現できるとともに、ねじ軸の材料費を低減させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のねじ軸の製造方法において、前記軸材の熱膨張率が前記芯材の熱膨張率よりも大きく設定され、前記第3工程において、前記軸材及び前記芯材を加熱又は冷却させた状態で前記芯材を前記軸材から引き抜くことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、第3工程において、軸材及び芯材を加熱又は冷却させた状態で芯材が軸材から引き抜かれるが、軸材の熱膨張率が芯材の熱膨張率よりも大きく設定されているため、軸材の変形量が芯材の変形量よりも大きくなり、芯材を軸材から容易に引き抜くことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のねじ軸の製造方法において、前記ねじ軸は、電動式パワーステアリング装置を構成するラック軸であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、ねじ軸が電動式パワーステアリング装置を構成するラック軸であることにより、ねじ部及びラック部の形成が必要なラック軸を、組立工数を低減して容易に製造することができるとともに、品質の低下を防止することができる。
本発明によれば、組立工数を低減して容易に製造することができるとともに、品質の低下を防止できる。
次に、本発明の一実施形態に係るねじ軸の製造方法について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態のねじ軸の製造方法により製造されるねじ軸として、例えば電動式パワーステアリング装置を構成するラック軸を例に取り説明するが、このラック軸に限られるものでなく、ラック部やねじ部を有するねじ軸全般に広く適用されるものである。
図5に示すように、本実施形態のねじ軸の製造方法により製造されるねじ軸10は、棒状かつ中空状の軸材12にラック部14とねじ部16とが形成されている。このラック部14にはステアリングシャフト(図示省略)に固定されたピニオン(図示省略)が嵌合され、ねじ部16には電動モータにより駆動される例えばボールねじ機構(図示省略)が嵌合され、ねじ軸10がその軸方向に移動させられるものである。
ここで、上記ねじ軸10の製造方法について説明する。
図1及び図2に示すように、棒状かつ中空状の軸材12に、この軸材12の軸長と略同じ長さであり軸材12よりも若干径の大きな芯材18が圧入される(第1工程)。ここで、軸材12は軟鉄(軟鋼)で構成されており、芯材18は軸材12よりも熱膨張率の低い材質である硬鉄(硬鋼)で構成されている。
次に、図3及び図4に示すように、軸材12に芯材18が圧入された状態で、軸材12の一方の端部側にラック部14が形成され、他方の端部側にねじ部16が形成される(第2工程)。ここで、ラック部14は、所定の加工装置(図示省略)を用いて歯切り又は転造により形成される。また、ねじ部16は、所定の加工装置(図示省略)を用いて転造により形成される。
次に、図5に示すように、所定の加熱装置又は冷却装置(図示省略)を用いて、軸材12及び芯材18がそれぞれ加熱又は冷却され、芯材18が軸材12から圧入方向とは逆方向に引き抜かれる(第3工程)。ここで、軸材12及び芯材18がそれぞれ加熱又は冷却されると、軸材12の熱膨張率が芯材18の熱膨張率よりも大きいため、軸材12の変形量が芯材18の変形量と比較して大きくなる。これにより、芯材18を軸材12から容易に引き抜くことができる。
以上のように、軸材12に芯材18が圧入された状態で軸材12にラック部14及びねじ部16がそれぞれ形成されるため、ラック部14及びねじ部16の形成時に軸材12に作用する圧力により軸材12が径方向内側に変形することを防止できる。これにより、ねじ軸10の品質が低下することを防止できる。また、1本の軸材12にラック部14及びねじ部16がそれぞれ形成されるため、従来技術のように分割した軸材をそれぞれ結合するようなことがない。これにより、ねじ軸10の組立工数を低減でき、ねじ軸10を容易に製造することができる。
また、第3工程において、軸材12に圧入された芯材18が軸材12から引き抜かれることにより、ねじ軸10の軽量化を実現できるとともに、材料費を低減させることができる。
特に、第3工程において、軸材12及び芯材18をそれぞれ加熱又は冷却させた状態で芯材18が軸材12から引き抜かれるが、軸材12の熱膨張率が芯材18の熱膨張率よりも大きく設定されているため、軸材12の変形量が芯材18の変形量よりも大きくなる。これにより、芯材18を軸材12から容易に引き抜くことができる。
10 ねじ軸
12 軸材
14 ラック部
16 ねじ部
18 芯材
12 軸材
14 ラック部
16 ねじ部
18 芯材
Claims (4)
- 棒状かつ中空状のねじ軸の製造方法であって、
棒状かつ中空状の軸材の内部に前記軸材と略同じ長さの芯材を圧入する第1工程と、
前記軸材に前記芯材を圧入した状態で前記軸材にねじ部又はラック部の少なくとも一方を形成する第2工程と、
を有することを特徴とするねじ軸の製造方法。 - 前記軸材に圧入された前記芯材を前記軸材から引き抜く第3工程を有することを特徴とする請求項1に記載のねじ軸の製造方法。
- 前記軸材の熱膨張率が前記芯材の熱膨張率よりも大きく設定され、
前記第3工程において、前記軸材及び前記芯材を加熱又は冷却させた状態で前記芯材を前記軸材から引き抜くことを特徴とする請求項2に記載のねじ軸の製造方法。 - 前記ねじ軸は、電動式パワーステアリング装置を構成するラック軸であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のねじ軸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005149345A JP2006326600A (ja) | 2005-05-23 | 2005-05-23 | ねじ軸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005149345A JP2006326600A (ja) | 2005-05-23 | 2005-05-23 | ねじ軸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006326600A true JP2006326600A (ja) | 2006-12-07 |
Family
ID=37548869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005149345A Pending JP2006326600A (ja) | 2005-05-23 | 2005-05-23 | ねじ軸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006326600A (ja) |
-
2005
- 2005-05-23 JP JP2005149345A patent/JP2006326600A/ja active Pending
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