JP2009177077A - 直接接合ウェーハの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】直接接合ウェーハの接合界面に酸化膜が存在しないことを、ウェーハ全面でウェーハを破壊すること無く、簡便な方法で保証することができる検査方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ベースウェーハ上に薄膜化されたボンドウェーハが直接接合されたウェーハの接合界面の酸化膜の有無を検査する方法であって、少なくとも、前記直接接合ウェーハの薄膜表面のヘイズを測定し、該測定されたヘイズパターンの形状から前記酸化膜の有無を判断することを特徴とする直接接合ウェーハの検査方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、2つのウェーハを直接接合してなる半導体デバイスに利用可能な直接接合ウェーハの検査方法に関する。
シリコンウェーハを酸化膜を介さずに直接接合する場合、接合界面にボイドやパーティクルの発生が多くなる。しかし、どちらか一方、または両方のウェーハを酸化してある一定以上の酸化膜厚を有するウェーハを接合する場合は、直接接合する場合よりもボイドの数を少なく出来るが、この方法はいわゆるSOI(Silicon On Insulator)ウェーハの作製方法であり、埋め込み酸化膜が接合界面に残るため、接合界面に酸化膜のない直接接合のウェーハを作製することができない。
そこで、ボンドウェーハとベースウェーハのうち、少なくとも一方のウェーハの表面に熱酸化膜またはCVD酸化膜を形成し、該酸化膜を介して他方のウェーハと接合させた後、ボンドウェーハを薄膜化し、貼り合わせウェーハを作製して、その後、該貼り合わせウェーハに対して、不活性ガス、水素、およびこれらの混合ガスのいずれかを含む雰囲気下においてアニール工程を行うことにより、前記ボンドウェーハとベースウェーハの間にある酸化膜を除去してボンドウェーハとベースウェーハを直接接合することを特徴とする直接接合ウェーハの製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
このように、まず、ボンドウェーハとベースウェーハのうち、少なくとも一方のウェーハの表面に熱酸化膜またはCVD酸化膜を形成し、該酸化膜を介して他方のウェーハと接合させれば、接合界面におけるボイドやパーティクルの発生を抑制できる。次に、ボンドウェーハを薄膜化し、貼り合わせウェーハを作製して、その後、該貼り合わせウェーハに対して、不活性ガス、水素、およびこれらの混合ガスのいずれかを含む雰囲気下においてアニール工程を行えば、ウェーハ中の酸素の外方拡散、及び酸化膜の還元が起こり、酸化膜が減少していき、最終的には無くなって、ボンドウェーハとベースウェーハを直接接合することができ、ボイドのない直接接合ウェーハを製造することができる。
特許文献1の製造方法で直接接合ウェーハを製造する場合、ボンドウェーハの薄膜化手法としては、膜厚均一性の観点から、いわゆるイオン注入剥離法(ボンドウェーハの表面から水素イオン、希ガスイオンあるいはこれらの混合ガスイオンをイオン注入してウェーハ内部にイオン注入層を形成し、該ボンドウエーハのイオン注入された側の表面と、ベースウェーハの表面とを、シリコン酸化膜を介して貼り合わせた後、ボンドウェーハを前記イオン注入層で剥離して薄膜を形成する方法。スマートカット(登録商標)法とも呼ばれる。)が好適に用いられる。
上記の製造方法で作製された直接接合ウェーハは、ベースウェーハとTop層(シリコン薄膜)との接合界面に酸化膜が存在しないことが必須である。このため、酸化膜が存在しないことを確かめるためには、従来、破壊検査であるTEM(Transmission Electron Microscopy)観察を行っていた。しかし、TEM観察は破壊検査であり試料を作るために時間がかかると同時に、ウェーハ全面を確認することは不可能である。また、作製した直接接合ウェーハについては、全てのウェーハで接合界面に酸化膜が存在しないことを確認する必要があるので、その点でも破壊検査であるTEM観察は適切でない。
一方、エリプソメーターで測定した場合、TEM観察では酸化膜が観察されない領域でも0.5nm程度の測定値となった。その値を0として補正したとしても、ウェーハ全面の接合界面に不均一に酸化膜が残留する場合には対応できず、ウェーハ全面で接合界面に酸化膜が存在しないことを確認する方法は無かった。
特開2006−156770号公報
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、直接接合ウェーハの接合界面に酸化膜が存在しないことを、ウェーハ全面でウェーハを破壊すること無く、簡便な方法で保証することができる検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ベースウェーハ上に薄膜化されたボンドウェーハが直接接合されたウェーハの接合界面の酸化膜の有無を検査する方法であって、少なくとも、前記直接接合ウェーハの薄膜表面のヘイズを測定し、該測定されたヘイズパターンの形状から前記酸化膜の有無を判断することを特徴とする直接接合ウェーハの検査方法を提供する(請求項1)。
本発明の検査方法であれば、検査する直接接合ウェーハの薄膜表面のヘイズ分布を測定するのみで酸化膜の有無の判断ができるため、作製されたウェーハ全数を破壊することなく、簡便な方法で酸化膜の有無の検査を行うことができる。また、直接接合ウェーハの一部にでも酸化膜が有る場合には、酸化膜が無い直接接合ウェーハのヘイズパターンと形状が異なるため、直接接合ウェーハ全面の検査を確実かつ容易に行うことができる。
このとき、前記直接接合したウェーハは、前記ボンドウェーハと前記ベースウェーハのうち、少なくとも一方のウェーハの表面に形成した酸化膜を介して貼り合わせた後、前記ボンドウェーハを薄膜化し、前記ベースウェーハ上に酸化膜とシリコン薄膜が形成された貼り合わせウェーハを作製して、その後、前記酸化膜を除去することによって作製することができる(請求項2)。
このように作製された直接接合ウェーハであれば、酸化膜を介して貼り合わせることで接合界面のボイドやパーティクルの発生を抑えることができ、貼り合わせ後に酸化膜を除去することで、高品質の直接接合ウェーハとすることができる。また、このように作製された直接接合ウェーハ特有の問題である接合界面の除去しきれなかった酸化膜の検査を、本発明の検査方法によることで、ウェーハ全数で接合界面に酸化膜が無いことを保証された直接接合ウェーハとすることができる。
このとき、前記酸化膜を除去する方法は、前記貼り合わせウェーハに対して、不活性ガス、水素、およびこれらの混合ガスのいずれかを含む雰囲気下においてアニールを行って、前記酸化膜を除去することができる(請求項3)。
このように、酸化膜を介して貼り合わせられたウェーハにアニールを行うことで、ウェーハ中の酸素の外方拡散および接合界面の酸化膜の還元が起こり、より確実に接合界面の酸化膜を除去することができる。
また、前記ボンドウェーハを薄膜化する方法は、イオン注入剥離法により前記ボンドウェーハを薄膜化することが好ましい(請求項4)。
イオン注入は打ち込み深さの制御精度が高く、イオン注入層を所定の深さに形成して、そのイオン注入層で剥離することができるため、残存するボンドウェーハの厚さを高度に調節して薄膜化することができ、膜厚均一性の高い直接接合ウェーハを作製することができる。
また、本発明に係る前記ヘイズ測定は、レーザーを使用した光学的表面検査装置を用いて測定することが好ましい(請求項5)。
レーザーを使用した光学的表面検査装置であれば、レーザーが所定の厚さまで侵入することができるため、波長を調節することで接合界面の深さ付近までレーザーが到達し接合界面の酸化膜に影響されたヘイズを測定することができ、これにより接合界面の酸化膜の検査をより確実に行うことができる。
本発明の前記酸化膜の有無の判断は、酸化膜が完全に除去されているリファレンス用直接接合ウェーハの表面の予め測定されたヘイズパターンと、検査対象である直接接合ウェーハの表面のヘイズパターンとを比較することによって、前記酸化膜の有無の判断を行うことができる(請求項6)。
完全に酸化膜が除去された直接接合ウェーハのヘイズパターンと酸化膜が接合界面に有る直接接合ウェーハのヘイズパターンとは、形状が異なるため、双方を比較することでより確実に接合界面の酸化膜の有無を判断することができる。
また、前記酸化膜の有無の判断は、前記測定されたヘイズパターンが放射状の規則パターンでない場合には、前記酸化膜が有ると判断することができる(請求項7)。
酸化膜が接合界面に無い直接接合ウェーハのヘイズパターンは、放射状の規則パターンとなるため、測定されたヘイズパターンが放射状の規則パターンでない場合には接合界面に酸化膜が有ると判断することで、より容易に検査することができる。
以上のように、本発明の直接接合ウェーハの検査方法であれば、接合界面の酸化膜の有無の検査をヘイズ測定のみで判断することができるため、従来のように検査するウェーハを破壊する必要が無く、ウェーハ全数について検査し酸化膜が無いことを保証することができる。また、直接接合ウェーハの接合界面の一部でも酸化膜が有る場合には、ヘイズパターンの形状に表れるため、ウェーハ全面の検査を容易かつ確実に行うことができる。
今まで、直接接合ウェーハ全面で破壊することなく直接接合ウェーハの接合界面に酸化膜が無いということを保証できる検査方法がなかった。
これに対して、本発明者らは、イオン注入剥離法を用いて特許文献1の製造方法で作製された直接接合ウェーハのシリコン薄膜表面のヘイズをレーザー式表面検査装置(KLA−Tencor社製SP1)で観察すると、接合界面の酸化膜が完全に消滅している直接接合ウェーハのヘイズパターンは、通常の鏡面研磨ウェーハと同様に規則的な放射状パターンが観察されるのに対し、面内のヘイズパターンに不規則の領域があるウェーハに関しては、その不規則パターンの領域をTEM観察するとシリコン酸化膜が残留していることを見出し本発明を完成させた。
以下、本発明の直接接合ウェーハの検査方法について、実施態様の一例を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図4は本発明の検査方法を適用できる直接接合ウェーハの作製法の一例を示したフロー図である。
まず、図4の工程(a)では、ボンドウェーハ10とベースウェーハ11として、例えばシリコン単結晶ウェーハを準備する。次に図4の工程(b)でボンドウェーハ10に酸化膜12を形成する。このとき、酸化膜12はベースウェーハ11に形成してもよいし、両ウェーハに形成してもよい。酸化膜12としては、例えば熱酸化膜、CVD酸化膜、自然酸化膜のいずれかを形成する。
次に、図4の工程(c)では、ボンドウェーハ10とベースウェーハ11を酸化膜12を介して重ね合わせ、熱処理を施して強固に貼り合わせる。このように、酸化膜を介して貼り合わせることで、接合界面のボイドやパーティクルの発生を抑えることができる。この際、ボンドウェーハ10とベースウェーハ11の少なくとも一方の貼り合わせ面にプラズマ処理を施した後に貼り合わせを行うこともできる。
次に、図4の工程(d)では、研削、研磨、エッチング等をすることにより、ボンドウェーハ10の薄膜化を行い、ベースウェーハ11表面にシリコン薄膜13と酸化膜12が形成された貼り合わせウェーハ14が作製される。
このとき、イオン注入剥離法によりボンドウェーハ10の薄膜化を行うことが好ましい。この方法では、例えば、予め水素イオンをボンドウェーハ10に注入することでイオン注入層を形成し、貼り合わせ後に熱処理を施すことで、イオン注入層でボンドウェーハ10の一部を剥離し、薄膜化する。
このように、薄膜化をイオン注入剥離法で行うことにより、極めて均一な厚さ分布の薄膜を得ることができる。
次に、図4の工程(e)では、接合界面16の酸化膜12を除去することにより直接接合ウェーハ15を作製する。このとき、酸化膜12の除去方法としては、貼り合わせウェーハ14に対して、不活性ガス、水素、およびこれらの混合ガスのいずれかを含む雰囲気下においてアニールを行うことにより除去することができる。このアニール時の温度を例えば1100℃以上とすることで、酸化膜12は還元され、最終的に接合界面16の酸化膜12は除去され直接接合ウェーハ15を得ることができる。このように、酸化膜を介して貼り合わせたウェーハにアニールを施すことで、より確実に接合界面の酸化膜を除去することができる。
ここで、上記工程を経て作製された直接接合ウェーハ15は、接合界面16に酸化膜が残留していないことが必須であるため、接合界面16の酸化膜の有無を検査する必要がある。
本発明では、作製された直接接合ウェーハ15のシリコン薄膜13の表面のヘイズを測定し、測定されたヘイズパターンの形状から接合界面16の酸化膜の有無を検査する。
このように、本発明の検査方法によれば、直接接合ウェーハの接合界面の一部にでも酸化膜が有る場合には、測定されたヘイズパターンの形状が異なるため、ウェーハ全面を同時かつ確実に検査することができる。また、検査工程が直接接合ウェーハの表面のヘイズを測定するのみなので、検査するウェーハを破壊する必要がなく、作製された全てのウェーハを簡便に検査することができるため、直接接合ウェーハ全てについて検査して接合界面に酸化膜が無いことを保証することができる。
このとき、ヘイズ測定は、レーザーを使用した光学的表面検査装置を用いて測定することが好ましい。レーザーを使用した光学的表面検査装置であれば、レーザーが所定の厚さまで侵入することができるため、波長を調節することで接合界面の深さ付近までレーザーが到達し接合界面の酸化膜に影響されたヘイズを測定することができ、これにより、接合界面の酸化膜の有無をより確実に判断することができる。
また、本発明の検査方法で酸化膜の有無の判断は、酸化膜が完全に除去されているリファレンス用直接接合ウェーハの表面の予め測定されたヘイズパターンと、検査対象である直接接合ウェーハの表面のヘイズパターンとを比較することによって、酸化膜の有無の判断を行うことができる。
リファレンス用直接接合ウェーハについては、例えばアニールを長時間行うこと等により完全に酸化膜を除去し、その表面のヘイズを測定する。
このような酸化膜が完全に除去されているウェーハのヘイズパターンと、酸化膜が残留しているウェーハのヘイズパターンは形状が異なるため、双方を比較することによって容易に酸化膜の有無を判断することができる。
上記のような酸化膜が完全に除去されている直接接合ウェーハ表面のヘイズパターンは、通常の鏡面研磨ウェーハと同様に放射状の規則パターンである。従って、検査される直接接合ウェーハ表面の測定されたヘイズパターンが放射状の規則パターンでない場合には、酸化膜が有ると判断することができる。このように、酸化膜が完全に除去されている場合のヘイズパターンはほぼ一定のパターンであるため、簡易に酸化膜の有無を判断することもできる。
上記のようなヘイズパターンの放射状の規則パターンとなっていない不規則パターンの領域には、接合界面に酸化膜が残留している。不規則パターンとしては、リング状、円弧上、円形等のパターンとしてヘイズ分布に現れる。
こうして、本発明によれば、直接接合ウェーハの接合界面の酸化膜の有無の検査をヘイズ測定のみで判断することができるため、従来のように検査するウェーハを破壊する必要が無く、ウェーハ全数について検査し酸化膜が無いことを保証することができる。また、直接接合ウェーハの接合界面の一部でも酸化膜が有る場合には、ヘイズパターンの形状に表れるため、ウェーハ全面の検査を容易かつ確実に行うことができる。さらに、酸化膜の残留が認められたウェーハについては、再度酸化膜除去熱処理を施すことも可能であり、材料歩留まりの向上を計ることも可能である。
以下、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
ボンドウェーハとして面方位(110)、直径300mmのシリコン単結晶ウェーハを4枚用意して、その4枚のウェーハに熱処理(900℃、5分、水蒸気雰囲気)を行い、ボンドウェーハ表面に熱酸化膜を30nm成長させた。次に、4枚のボンドウェーハそれぞれに水素イオンを注入深さが400nmとなるようにイオン注入して、ベースウェーハとして別に用意した面方位(100)、直径300mmのシリコン単結晶ウェーハ4枚とそれぞれ熱酸化膜を介して重ね合わせ、熱処理(500℃、30分、窒素雰囲気)により貼り合わせると同時に水素イオン注入層にてボンドウェーハの一部を剥離した。
これらのウェーハに対して、剥離面の平坦度を高める処理と接合強度を上げるための処理を兼ねて犠牲酸化処理(熱酸化膜を形成後、形成された酸化膜をHF水溶液でエッチング除去する処理)を行った。これにより、4枚の貼り合わせウェーハA,B,C、Dを作製した。
その後、ボンドウェーハとベースウェーハの間に存在する酸化膜(BOX層)である熱酸化膜を除去する熱処理として、100%アルゴン雰囲気下、1200℃のアニールを行った。その際、アニールする時間としては、ウェーハA,B,Cに対しては、酸化膜が計算上、ちょうど除去される時間(3時間)よりも15分短い時間とし、あえて接合界面に酸化膜が残留するようにした。ウェーハDに対するアニールの時間は、ウェーハA,B,Cに施したアニールの時間の2倍近くの5時間とし、接合界面の酸化膜を完全に除去した。これにより、直接接合ウェーハA,B,C、Dの4枚を作製した。
その後、直接接合ウェーハA,B,C、Dの表面をレーザー式表面検査装置(KLA−Tencor社製SP1、レーザー波長488nm)でヘイズ分布を測定した。その結果を図1(A)(B)(C)(D)に示す。
図1(D)に示されるように、酸化膜が完全に除去される条件でアニールを行ったウェーハDの表面のヘイズパターンは、放射状の規則パターンが見られるのに対し、図1(A)(B)(C)に示されるウェーハA,B,Cの表面のヘイズパターンには不規則なパターンの領域が観察される。
図1(A)に示すように、ウェーハAの不規則な領域はある幅を持ったリング状であり、リング状以外の領域の接合界面をTEM観察すると酸化膜がないことが確認でき、またその領域の酸化膜厚をエリプソメーターで測定すると測定値は0.6nmであり、酸化膜が無い場合の測定値(0.5nm程度)と同等であった。一方、リング状領域のTEM観察をした場合、図2に示すように接合界面に酸化膜があることを確認でき、またその領域をエリプソメーターで測定すると酸化膜厚が1.6nmであった。
ウェーハBの図1(B)に示されるヘイズパターンには、図中左上に円弧状の不規則領域が存在した。その領域での接合界面のTEM観察では図2と同様の酸化膜の存在を確認し、エリプソメーターで測定すると酸化膜厚が1.5nmであった。その他の領域では酸化膜がないことを確認した。
ウェーハCの図1(C)に示されるヘイズパターンには、図中左上に比較的狭い領域に円形の不規則領域が存在した。その領域での接合界面のTEM観察では、図3に示すように酸化膜が島状に残留していることがわかった。
ウェーハDの図1(D)に示されるヘイズパターンは放射状の規則的なパターンであり、通常の鏡面研磨ウェーハで見られるパターンと同様であった。その接合界面のTEM観察では酸化膜は全く存在していないことを確認した。
以上のように、酸化膜が完全に除去された直接接合ウェーハ表面のヘイズパターンと、接合界面に酸化膜が残留している直接接合ウェーハ表面のヘイズパターンの形状が異なっていた。このため、本発明の検査方法によれば容易かつ確実に直接接合ウェーハの接合界面の酸化膜の有無を判断することができる。また、検査するウェーハを破壊せずに検査できるため、作製された直接接合ウェーハ全てについて検査でき、酸化膜が残留していないことを保証することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、本発明において検査される直接接合ウェーハは、上記のように酸化膜を介して接合した後、熱処理により酸化膜を除去する方法により作製されたものに限定されるものではない。本法は、直接接合ウェーハであれば、どのような方法により作製されたものであっても、適用できることは言うまでもない。
(A):実施例の直接接合ウェーハAの表面のヘイズパターン、(B):実施例の直接接合ウェーハBの表面のヘイズパターン、(C):実施例の直接接合ウェーハCの表面のヘイズパターン、(D):実施例の直接接合ウェーハDの表面のヘイズパターン。 実施例の直接接合ウェーハAのリング状領域の断面をTEM観察した図である。 実施例の直接接合ウェーハCの不規則領域の断面をTEM観察した図である。 直接接合ウェーハの作製工程の一例を示すフロー図である。
符号の説明
10…ボンドウェーハ、 11…ベースウェーハ、 12…酸化膜、
13…シリコン薄膜、 14…貼り合わせウェーハ、 15…直接接合ウェーハ、
16…接合界面。

Claims (7)

  1. ベースウェーハ上に薄膜化されたボンドウェーハが直接接合されたウェーハの接合界面の酸化膜の有無を検査する方法であって、
    少なくとも、前記直接接合ウェーハの薄膜表面のヘイズを測定し、該測定されたヘイズパターンの形状から前記酸化膜の有無を判断することを特徴とする直接接合ウェーハの検査方法。
  2. 前記直接接合したウェーハは、前記ボンドウェーハと前記ベースウェーハのうち、少なくとも一方のウェーハの表面に形成した酸化膜を介して貼り合わせた後、前記ボンドウェーハを薄膜化し、前記ベースウェーハ上に酸化膜とシリコン薄膜が形成された貼り合わせウェーハを作製して、その後、前記酸化膜を除去することによって作製することを特徴とする請求項1に記載の直接接合ウェーハの検査方法。
  3. 前記酸化膜を除去する方法は、前記貼り合わせウェーハに対して、不活性ガス、水素、およびこれらの混合ガスのいずれかを含む雰囲気下においてアニールを行って、前記酸化膜を除去することを特徴とする請求項2に記載の直接接合ウェーハの検査方法。
  4. 前記ボンドウェーハを薄膜化する方法は、イオン注入剥離法により前記ボンドウェーハを薄膜化することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の直接接合ウェーハの検査方法。
  5. 前記ヘイズ測定は、レーザーを使用した光学的表面検査装置を用いて測定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の直接接合ウェーハの検査方法。
  6. 前記酸化膜の有無の判断は、酸化膜が完全に除去されているリファレンス用直接接合ウェーハの表面の予め測定されたヘイズパターンと、検査対象である直接接合ウェーハの表面のヘイズパターンとを比較することによって、前記酸化膜の有無の判断を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の直接接合ウェーハの検査方法。
  7. 前記酸化膜の有無の判断は、前記測定されたヘイズパターンが放射状の規則パターンでない場合には、前記酸化膜が有ると判断することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の直接接合ウェーハの検査方法。
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