JP2009177008A - 発光素子及びその製造方法、発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】チップ側面及び裏面における接着剤による光吸収を低減し、光取り出し効率が改善できる発光素子及びその製造方法、発光装置を提供する。
【解決手段】上面と、前記上面に対向する裏面と、前記裏面に略垂直な側面と、を有し、第1の波長帯の光に対する透光性と、導電性と、を有する基板と、前記上面の上に設けられ、前記第1の波長帯の光を放出する発光層を含む積層体と、前記側面のうちの前記裏面に隣接する少なくとも一部と、前記裏面の少なくとも一部と、に設けられた反射層と、を備えたことを特徴とする発光素子及びその製造方法、並びに発光装置が提供される。
【選択図】図2
【解決手段】上面と、前記上面に対向する裏面と、前記裏面に略垂直な側面と、を有し、第1の波長帯の光に対する透光性と、導電性と、を有する基板と、前記上面の上に設けられ、前記第1の波長帯の光を放出する発光層を含む積層体と、前記側面のうちの前記裏面に隣接する少なくとも一部と、前記裏面の少なくとも一部と、に設けられた反射層と、を備えたことを特徴とする発光素子及びその製造方法、並びに発光装置が提供される。
【選択図】図2
Description
本発明は、発光素子及びその製造方法、発光装置に関する。
照明、車載、信号機などの用途において、可視光半導体発光装置の輝度や光出力を高めることが要求されている。
発光層から基板側へ放出される光は、裏面側電極と基板との間に生じる合金層に吸収されると光損失となる。また、入射角が臨界角よりも小さくチップ外部に取り出された光でも、チップを実装部材に接着する接着剤に吸収されると有効に発光装置の外部に光を取り出せない。例えば、接着剤がチップ側面へ這い上がり、光取り出し効率が約25%低下することもある。
発光装置の光取り出し効率を高めるには、裏面側電極と基板との間の合金層及び接着剤による光吸収を低減しつつ、基板の側面下部及び裏面において光をチップ外部に向かって効果的に反射する構造とすることが重要である。
活性層から放出される光の取り出し効率を改善した半導体発光装置に関する技術開示例がある(特許文献1)。この技術開示例では、透光性を有する基板の裏面に粗面を形成し、粗面上の少なくとも一部に反射膜を形成し、活性層から下方に向かって放出された光を粗面により散乱させると共に反射膜により反射させ、側面からの光を取り出しやすくしている。
しかしながら、この技術開示例を用いても、側面に這い上がった接着剤による光吸収を抑制し、かつチップの上方及び側方に向かって効果的に光を取り出すには十分ではない。
特開2006−253298号公報
しかしながら、この技術開示例を用いても、側面に這い上がった接着剤による光吸収を抑制し、かつチップの上方及び側方に向かって効果的に光を取り出すには十分ではない。
チップ側面及び裏面における接着剤による光吸収を低減し、光取り出し効率が改善できる発光素子及びその製造方法、発光装置を提供する。
本発明の一態様によれば、上面と、前記上面に対向する裏面と、前記裏面に略垂直な側面と、を有し、第1の波長帯の光に対する透光性と、導電性と、を有する基板と、前記上面の上に設けられ、前記第1の波長帯の光を放出する発光層を含む積層体と、前記側面のうちの前記裏面に隣接する少なくとも一部と、前記裏面の少なくとも一部と、に設けられた反射層と、を備えたことを特徴とする発光素子が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、実装部材と、前記実装部材の上に設けられた請求項1〜3のいずれか1つに記載の発光素子と、前記発光素子の前記裏面側と前記実装部材との間に介在し導電性を有する接着剤と、を備え、前記接着剤の上端は、前記側面に設けられた前記反射層の上端よりも低いことを特徴とする発光装置が提供される。
また、本発明のさらに他の一態様によれば、上記の発光素子の製造方法であって、前記基板の前記裏面に溝部を形成する工程と、前記溝部及び前記裏面を覆うように前記反射層を形成する工程と、前記溝部に沿って前記基板を切断する工程と、を備えたことを特徴とする発光素子の製造方法が提供される。
チップ側面及び裏面における接着剤による光吸収を低減し、光取り出し効率が改善できる発光素子及びその製造方法、発光装置が提供される。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる発光素子の模式図である。すなわち、図1(a)は断面図、図1(b)は平面図であり、図1(a)は図1(b)のA−A線に沿った断面を表す。発光素子40は、透光性を有し、n型GaPからなる基板10と、基板10の上面10aに設けられ、発光層を含む積層体13と、積層体13の上面に設けられたp側電極18と、基板10の裏面10b及び基板10の側面10c、10dに設けられた反射層16と、基板10の裏面10bに設けられたn側電極14と、を備えている。なお、反射層16は、基板10の側面の全体を覆うのではなく、下方の一部のみを覆うように設けられる。すなわち、反射層16は、図1(b)の模式平面図に表した4つの側面の下部にそれぞれ設けることが好ましい。
図1は、本発明の実施形態にかかる発光素子の模式図である。すなわち、図1(a)は断面図、図1(b)は平面図であり、図1(a)は図1(b)のA−A線に沿った断面を表す。発光素子40は、透光性を有し、n型GaPからなる基板10と、基板10の上面10aに設けられ、発光層を含む積層体13と、積層体13の上面に設けられたp側電極18と、基板10の裏面10b及び基板10の側面10c、10dに設けられた反射層16と、基板10の裏面10bに設けられたn側電極14と、を備えている。なお、反射層16は、基板10の側面の全体を覆うのではなく、下方の一部のみを覆うように設けられる。すなわち、反射層16は、図1(b)の模式平面図に表した4つの側面の下部にそれぞれ設けることが好ましい。
図1(b)に表すように、積層体13の表面に設けられるp側電極18は、幅がWの細線電極部18aと、直径がDの円形であるボンディング電極部18bと、を有しており、これらは電気的に接続されている。発光層から放出される光は、p側電極18が形成されていない積層体13の表面から上方に向けて、及び側面から側方に向けて放出される。
n側電極14は、基板10との接触抵抗が低い材料により形成され、基板10とオーミック接合していることが望ましい。一方、反射層16は、積層体13の発光層から放出される光に対する反射率が、n側電極14の接触部における反射率よりも高い材料により形成されている。具体的には、反射層16は、SiO2、SiN、Al2O3などの誘電体材料からなる単層膜または多層膜とすることができる。また、反射層16は、Au、Ag、Al、Ti、これらが積層された多層膜、これらの合金などとすることもできる。基板10の裏面10bから反射層16の上端までの高さTを、例えば100μmとする。
本実施形態の発光素子40は、InGaAlP系材料を用いた可視光発光素子とするが、もちろんこれに限定されるものではない。n型GaPからなる基板10上に、n型InGaP層、n型InGaAlP層からなる下地層が設けられており、上部成長層12を結晶成長する下地基板とする。
下地層11の上に、n型InAlPクラッド層12a(厚さ0.6μm、不純物濃度4×1017cm−3)、p型In0.5(GaxAl1−x)0.5Pからなる発光層12b、p型InAlPクラッド層12c(厚さ0.6μm、不純物濃度4×1017cm−3)、p型In0.5(Ga0.3Al0.7)0.5Pからなる電流拡散層12d(厚さ1.5μm、不純物濃度1.5×1018cm−3)、p型In0.5(Ga0.7Al0.3)0.5P中間層(厚さ10nm、不純物濃度1.5×1018cm−3)、p型GaAsコンタクト層(厚さ0.1μm、不純物濃度2×1018cm−3)をこの順序で成長し上部成長層12とする。但し中間層及びp型GaAsコンタクト層を図示していない。
なお、本明細書では、下地層11と、その上に設けられた上部成長層12と、を合わせて積層体13と呼ぶことにする。すなわち、積層体13は基板10の上面10a上に設けられている。
電流拡散層12dは、注入電流を上部成長層12の面内に広げるが、注入電流はp側電極18電極の直下に集中しやすく、発光層12bから上方へ向かって放出される光の一部はp側電極18により遮蔽される。
発光層12bを多重量子井戸構造とすると、発光波長の制御性が改善でき、しきい値電流の低減が容易となる。この場合、例えば井戸層はGa組成比x=0.96、井戸幅を5nmとし、バリア層はGa組成比x=0.2、バリア幅を8nmとし、40対の多重量子井戸とする。また、不純物濃度は、井戸層及びバリア層において、例えば8×1016cm−3とする。このようにすると、発光波長が約620nm帯の赤色光を放出することができ、GaPからなる基板10のバンドギャップ波長(約550nm)よりも長波長であるので基板10における光吸収を抑制できる。
図2は、本発明の実施形態にかかる発光装置の模式断面図である。発光素子40のチップが、金属リードフレームなど実装部材30のマウント面30aに、銀(Ag)ペーストのような接着剤32を用いて接着されている。発光層12bからは、上方へ向かう光G1、下方へ向かう光G2、側方に向かう光G3、G4、G5が放出される。
注入電流は、J1及びJ2のように、p側電極18の直下に集中しやすく、上方へ向かう光の一部はp側電極18により遮蔽されるが、それ以外の光G1を外部に取り出すことができる。また側方に向かう光のうちG3は、外部に取り出すことが容易である。
下方に向かう光のうち、側面10cに対して臨界角θcよりも小さい角度で入射した光は外部に取り出すことができる。また、θ1>θcの場合、一方の側面10cで全反射を生じるが、裏面10bの反射層16で反射された光G4は他方の側面10dから出射させることが容易である。この場合、入射角θ2と出射角θ3との間にはスネルの法則が成り立っている。なお、θ2<θcである。
また、発光層12bから一方の側面10cに向かい反射層16により反射された光G5は、裏面10bで反射したのち、他方の側面10dから容易に取り出すことができる。なお、InGaAlP系半導体の内、側面の大半を占めるGaP基板の屈折率を3.3とし、チップが屈折率1.5のモールド樹脂に覆われている場合、臨界角θcは約27度となり、これより入射角が大きいと全反射を生じ、チップの外部には光が放出されない。
図2において、n側電極14と基板10との接触抵抗を低く保つことができる範囲内で接触面積を小さくすると、n側電極14と基板10との合金化による光吸収の影響を低減できる。この場合、裏面10bの面積に対するn側電極14の面積を、例えば30%以下とすることができる。
本図において、実装部材30のマウント面30aから側面10c、10dに沿って這い上がった接着剤32の上端は、反射層16の上端よりも低くなるように設けられている。すなわち、反射層16の上端は接着剤32に覆われず露出しており、接着剤32が基板10の側面10c、10dと直接には接触しない。このために、側面10cに沿って接着剤32が這い上がっても、光G4及びG5などの放出光が接着剤32に吸収されることはなく、反射層16で反射し対向する側面10dの反射層が設けられていない領域から外部へ取り出される。
発光素子40の裏面10bに設けられた反射層16においても全反射され、接着剤32による光吸収が抑制される。n側電極14における反射率が反射層16よりも低い場合もあるが、接着剤32における光吸収による損失のように大きい損失を生じることはない。
図3は、比較例にかかる発光装置の模式断面図である。発光素子140の側面110c、110d、裏面110bに反射層が設けられていない。このために、発光層112bから下方に向かう光G106は破線領域近傍において接着剤132により吸収されやすくなり、損失が増大する。また、側面110cにおいて、臨界角θcよりも大きな入射角を有する光G104は、側面110cにおいて全反射され、側面110dの下部近傍において接着剤132により吸収され、損失を生じる。また側面110cに向かう光G105は、側面110cの下部近傍において接着剤132により吸収され、損失を生じる。
InGaAlP系発光素子の場合、発光層から上方へ向かう光の一部は、p側電極により遮られるか、または吸収され、上面からと側面からとの光出力比が、例えば3:7のようになり側方から取り出される光が多い。従って、比較例の場合、接着剤132による光吸収が増大し、光取り出し効率を低下させるので好ましくない。
これに対して、250μm×250μm×290μm(チップ高さ)の直方体状の発光素子チップを用いた発光装置の場合、誘電体からなる高さがTである反射層16を有する本実施形態では、誘電体反射層を設けない比較例に対して約135%の光出力を得ることができる。なお、量産実装工程において接着剤32の這い上がりの高さを100μm以下とすることは容易である。この場合、側面において反射層16の高さTを100μmとすると、反射層の非形成領域の高さを190μm程度とすることができるので、この非形成領域から光を外部に取り出すことが容易である。
本実施形態では、基板10にn型GaPを用いているが、これに限定されずp型GaPであってもよい。p型GaP基板の場合、不純物濃度を(0.5〜2)×1018cm−3と高くし導電性を保つことが必要であるが、光吸収の増大を生じ出力が低下する。これに対して、n型GaP基板の場合、不純物濃度を3×1017cm−3と低くしても導電性を高く保つことができ、かつ光吸収を低減することができる。このために側方からの光出力を高めることが容易となり、p型基板を用いた場合に対して光出力を約140%と高めることができる。
他方、基板を下方向かって狭いテーパ状に加工してチップの側面からの光の取り出し効率を高める構造がある。このテーパ状構造では、高温下において封止樹脂の膨張による上向き応力は、チップ剥がれを生じる方向に作用する。これに対して、本実施形態では、封止樹脂の膨張による上向き応力を生じても側面は実装部材30のマウント面30aに対して略垂直であり、応力を逃がしやすい構造であり、高温においても高い接着強度を保つことが容易である。
本実施形態の発光素子40のチップをエポキシ樹脂を用いてモールド成型を行った砲弾型ランプなどにより、光出力が改善された可視光発光装置が提供され、テールランプを含めた車載用途、種々の照明用途、信号機などに広く用いることができる。
図4は、本実施形態の発光装置製造方法にかかるフローチャートである。
仮基板であるGaAs基板上に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法などを用いて、InAlPバッファ層、n型In0.5(Ga0.5Al0.5)0.5P層(厚さ0.3μm、不純物濃度8×1018cm−3)、n型In0.5Ga0.5P層(厚さ0.02μm、8×1018cm−3)をこの順序で結晶成長する(S100)。
仮基板であるGaAs基板上に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法などを用いて、InAlPバッファ層、n型In0.5(Ga0.5Al0.5)0.5P層(厚さ0.3μm、不純物濃度8×1018cm−3)、n型In0.5Ga0.5P層(厚さ0.02μm、8×1018cm−3)をこの順序で結晶成長する(S100)。
結晶成長された下地層11のInGaPの表面とn型GaP基板10とを対向して密着し、水素雰囲気中において750℃の熱処理により接着する(S102)。
仮基板/InAlPバッファ層を除去し、n型GaP基板10上に、n型InGaP層/n型InGaAlP層からなる下地層11が積層された下地基板とする(S104)。このようにn型GaP基板10の上に下地層11が設けられることにより、InGaAlP系積層を含む上部成長層12の格子欠陥を抑制することが容易となる。
下地層11の上に、例えばMOCVD法を用いて、格子整合された上部成長層12を結晶成長する(S106)。MOCVD装置において、原料ガスの切り替え及び成長温度の設定を自動制御すると、上部成長層12を連続的に形成できる。なお、結晶成長には、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法を用いることもできる。
図5は、チッププロセスの工程断面図であり、チップが2つ連結された模式断面を表す。
上部成長層12の表面であるp型GaAsコンタクト層(図示せず)の上に、リフトオフ法を用いて、AuZnからなるp側細線電極18a(例えばW=3μm)及びp側ボンディング電極18b(例えばD=100μmの円形)を形成すると(S108)、図5(a)のようになる。
上部成長層12の表面であるp型GaAsコンタクト層(図示せず)の上に、リフトオフ法を用いて、AuZnからなるp側細線電極18a(例えばW=3μm)及びp側ボンディング電極18b(例えばD=100μmの円形)を形成すると(S108)、図5(a)のようになる。
ブレードダイサのダイシングブレード(円形回転刃)を回転させ、図5(b)のように、基板10の裏面10b側から30μmの幅で、深さ100μmの厚さまでのハーフダイシングを行う(S110)。ブレードによるダイシングでは破砕層を生じやすいので、塩酸系溶液を用いて表面破砕層を除去し、表面を平坦にすることが好ましい。
続いて、 図5(c)のように、 裏面10b及びダイシングにより形成した溝部10eの表面に、スパッタ法などを用いてSiO2、SiN、Al2O3などの誘電体膜からなる反射層16を、例えば厚さ0.2μmで形成する(S112)。溝部10eは段差を有しているので、これらの誘電体膜を熱CVD法やプラズマCVDを用いて形成すると、ステップカバレッジが改善でき厚さを均一にできるのでより好ましい。なお、反射層16は、Au、Ag、Al、Tiなど反射率が高い金属膜であってもよい。
続いて、図5(d)のように、n側電極14の形成領域の誘電体膜を選択除去し、リフトオフ法などを用いて、AuGeなどのn側電極14を形成する(S114)。450℃の熱処理でp側電極18及びn側電極14におけるオーミック接触の接触抵抗を低減した後、p側電極18で覆われた領域以外のp型GaAsコンタクト層(図示せず)をエッチングにより除去し、表面のp型GaAsコンタクト層における光吸収損失を低減する。
続いて、p側電極18がある表面側から、溝部10eの位置に合わせてダイシングを行いチップに分離し(S116)、さらにダイシングにより生じる破砕層を塩酸系溶液を用いてエッチング除去し、側面を滑らかにする。
発光素子40のチップを、導電性ペーストのように導電性を有する接着剤32を用いて実装部材30のマウント面30a上にマウントする(S118)。導電性ペーストとして、例えば高分子樹脂に銀(Ag)粒子を分散したポリマー型ペーストを用いることができる。この場合、接着剤32の這い上がりを、反射層16の高さTよりも小さくなるように接着剤32の塗布量を調整することが好ましい。なお、マウント温度が高くなるが、接着剤32としてAuSnやAuGeのような金属共晶半田でもよい。続いて透光性を有するエポキシ樹脂などを用いてモールド成型する。
本実施形態による製造方法は、光を散乱するために素子表面を粗面化する必要がなく、また放出光の方向を変えるために基板10の下部をテーパ状に加工する必要がない。すなわち、チッププロセスが簡素であり量産性に富んでいる。さらに、導電性の接着剤32を用いることができるので、マウント工程の昇温及び降温の時間短縮が容易であり、生産性の高い組立工程とできる。
図6は、本実施形態の第1の変形例にかかる発光素子の模式断面図である。誘電体膜である反射層16にn側電極14を取り出すためのコンタクトホールを形成した後、リフトオフ法を用いずにn側電極14を、反射層16の表面及びコンタクトホールに形成する。この構造は、リフトオフ工程が不要であるので製造方法を簡素にでき、また、実装部材30との接着面積を大きくし接着強度を高めることが容易となる。また、図6において、反射層16を、Al、Au、Ag、Ti、及びこれらの合金のいずれかとしてもよい。これらの金属及びその合金を反射層とし、n側電極14としてAuGeなどを用いると接触抵抗を低減することが容易となる。
図7は、本実施形態の第2の変形例にかかる発光素子の模式断面図である。反射層17として、Al、Au、Ag、Ti、及びこれらの合金を、側面10c、10dの下部及び裏面10bを覆うように形成する。このようにすると、反射層17をn側電極として用いることができるので、工程が簡素にできる。また、これらの金属は、基板10とのオーミック接触を保つことができる。
本実施形態では、InGaAlP系発光装置について説明したが、本発明はこれに限定されない。紫外〜緑色光を放出する窒化物系発光装置、赤色〜赤外光を放出するAlGaAs系発光装置、赤外光を放出するGaAs系発光装置であってもよい。また、封止樹脂に蛍光体を分散配置し、波長変換光を生成し、発光素子からの放出光と、波長変換光と、の混合光を放出する発光装置であってもよい。
以上、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかしながら本発明はこれら実施形態に限定されない。発光素子及び発光装置を構成する基板、半導体上部成長層、実装部材、接着剤、電極、反射層の材質、形状、サイズ、配置などに関して当業者が設計変更を行ったものであっても、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明の範囲に包含される。
10 基板、10a 上面、10b、裏面、10c、10d 側面、10e 溝部、12b 発光層、13 積層体、16、17 反射層、30 実装部材、32 接着剤、40 発光素子
Claims (5)
- 上面と、前記上面に対向する裏面と、前記裏面に略垂直な側面と、を有し、第1の波長帯の光に対する透光性と、導電性と、を有する基板と、
前記上面の上に設けられ、前記第1の波長帯の光を放出する発光層を含む積層体と、
前記側面のうちの前記裏面に隣接する少なくとも一部と、前記裏面の少なくとも一部と、に設けられた反射層と、
を備えたことを特徴とする発光素子。 - 前記基板の前記裏面に接触して設けられた電極をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の発光素子。
- 前記反射層は、前記基板の前記裏面において前記電極を覆うように設けられたことを特徴とする請求項2記載の発光素子。
- 実装部材と、
前記実装部材の上に設けられた請求項1〜3のいずれか1つに記載の発光素子と、
前記発光素子の前記裏面側と前記実装部材との間に介在し導電性を有する接着剤と、
を備え、
前記接着剤の上端は、前記側面に設けられた前記反射層の上端よりも低いことを特徴とする発光装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の発光素子の製造方法であって、
前記基板の前記裏面に溝部を形成する工程と、
前記溝部及び前記裏面を覆うように前記反射層を形成する工程と、
前記溝部に沿って前記基板を切断する工程と、
を備えたことを特徴とする発光素子の製造方法。
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