JP2009174274A - 便器 - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立て作業を簡素化することができる便器を提供する。
【解決手段】上面が開口する椀状部10を有するボウル部4と、ボウル部4の外側に配設されるスカート部3と、ボウル部4及びスカート部3の上側に配設されるリム部5とを備える便器1に関する。リム部5に接合部18を形成し、接合部18の下面をボウル部4及びスカート部3の上端に接合する。接合部18の下面とボウル部4及びスカート部3の上端との一カ所の接合により、ボウル部4とスカート部3とリム部5とを接着一体化して組み立てることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水洗用便器などとして用いられる便器に関するものである。
従来より、複数の便器形成部品を組み立てて便器を形成することが行われている(例えば、特許文献1参照)。このような便器1では、水平断面略C字状をしたスカート部3と、スカート部3内の上部に嵌め込んで接着一体化されたボウル部4と、更にボウル部4の上に嵌め込んでボウル部4の上端縁部及びスカート部3の上端縁部に接着一体化されたリム部5とで構成されている(図2参照)。これらスカート部3とボウル部4及びリム部5は合成樹脂製の便器形成部品Pとして形成されている。
図4にスカート部3とボウル部4及びリム部5の接合部分の一例を示す。ボウル部4の上端にはフランジ6が突設されている。また、リム部5は外側に向かって開口する断面略コ字状に形成されており、その下片55aはフランジ6の上面に溶着等により接着されている(図4におけるイ部分)と共にリム部5の上片55bはスカート部3の上端に溶着等により接着されている(図4におけるロ部分)。
特開2006−328827号公報
しかし、上記のような従来例においては、リム部5は図4のイ部分とロ部分の二カ所でボウル部4とスカート部3とに接着されている。従って、リム部5の接着作業及び接着後のバリ取りなどの仕上げ作業は二カ所で必要であり、組み立てに手間がかかるという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、組み立て作業を簡素化することができる便器を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る便器1は、上面が開口するボウル部4と、ボウル部4の外側に配設されるスカート部3と、ボウル部4及びスカート部3の上側に配設されるリム部5とを備える便器1において、リム部5に接合部18を形成し、接合部18の下面をボウル部4及びスカート部3の上端に接合して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る便器1は、請求項1において、リム部5の内周部15を接合部18よりも下垂して形成し、このリム部5の内周部15をボウル部4の上部の内周に沿って配置して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る便器1は、請求項1又は2において、リム部5を中実に形成して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る便器1は、請求項1乃至3のいずれか1項において、ボウル部4に設けた係止突起4aを係止するための係止凹部3aをスカート部3に形成して成ることを特徴とするものである。
請求項1の発明では、接合部18の下面とボウル部4及びスカート部3の上端との一カ所の接合により、ボウル部4とスカート部3とリム部5とを接着一体化して組み立てることができ、また、バリ取りなどの仕上げ作業も上記接合箇所の一カ所で行うだけで良く、組み立て作業を簡素化することができるものである。
請求項2の発明では、接合部18の下面とボウル部4の上端との接合部分をリム部5の内周部15で覆うことができ、内側(ボウル部4側)から上記の接合部分が見えなくなって、接合部分のバリ取り等の仕上げ作業を省略しても外観低下を防止することができるものである。
請求項3の発明では、リム部5の剛性を保つことができ、強度の大きい便器1を形成することができるものである。
請求項4の発明では、係止突起4aと係止凹部3aとの係止によって、スカート部3でボウル部4を支えることができ、強度の大きい便器1を形成することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図2(a)(b)に示す便器1は上記従来例と同様に、ボウル部4と、ボウル部4の外側面を覆うスカート部3と、ボウル部4及びスカート部3の上側に配設されるリム部5を備えたものである。ボウル部4とスカート部3とリム部5とはそれぞれ独立した合成樹脂製の便器形成部品Pとして形成することができ、これら便器形成部品Pを接着して一体化することにより便器1を組み立てることができる。便器形成部品Pを形成するための合成樹脂としては、アクリル樹脂や補強材入りABS、PBT等を例示することができる。
ボウル部4は上面が開口する椀状部10の下部に後方に向けて排水筒部11を一体に突出して形成されている。椀状部10には段差部12が上面開口よりもやや下側部分に周方向に亘って形成されており、段差部12よりも上側部分は接続部13として形成されている。この接続部13の径は、段差部12の下側部分の径よりも大きく形成されている。
スカート部3は、上側に向かう程、徐々に開口径が大きくなる勾配を有して水平断面略C字状に形成されている。
リム部5は平面視で略C字状の前部5aと、前部5aの後端間に一体的に連設される後部5bとから形成されている。前部5aは内周部15と外周部16とで構成されており、外周部16は内周部15よりも厚みが薄くて内周部15の外側に突出して形成されている。また、後部5bは断面略コ字状に形成されており、その上面には便座や便蓋を取り付けるための取付部17が突設されている。そして、上記の外周部16がボウル部4とスカート部3とに接合される接合部18として形成されている。
上記3つの便器形成部品P、P…を接着一体化するには熱溶着や接着剤などを用いることができる。この場合、スカート部3の内側にボウル部4を嵌め込み、スカート部3の上端とボウル部4の上端とを位置合わせして揃えた状態で、スカート部3の上端部の内面とボウル部4の接続部13の外面とを密着する。これにより、ボウル部4の前部から側部を覆うようにスカート部3が配設されている。また、図1に示すように、スカート部3の上端とボウル部4の上端とにわたるようにリム部5の前部5aの接合部18(外周部16)を載置した状態で、スカート部3の上端とボウル部4の上端と接合部18(外周部16)の下面とを接着することができる。このようにしてリム部5を取り付けると、ボウル部4の上面開口の内側に沿って内周部15が配置される。ここで、図1に示すように、ボウル部4の内面と内周部15との間には、間隔tが3mm以上の隙間19を設けるのが好ましい。間隔tが3mm未満であると、水の表面張力で隙間19に水が溜まってカビが生えるおそれがある。また、リム部5の後部5bはボウル部4の後部の上端と接着する。
上記のように本発明では、接合部18の下面とボウル部4及びスカート部3の上端との一カ所の接合により、ボウル部4とスカート部3とリム部5とを接着一体化して組み立てることができる。また、バリ取りなどの仕上げ作業も、外観を構成するリム部5とスカート部3の外側から見える部分のバリ取り作業のみの処理とすることができる。従って、従来と比較して、組み立て作業を簡素化することができるものである。また、リム部5の内周部15は、接合部18よりも下側に突出するように、接合部18に下垂して設けられており、しかもリム部5の内周部15をボウル部4の上部の接続部13の内周に沿って配置するので、接合部18の下面とボウル部4の上端との接合部分を内周部15で覆うことができる。
また、本発明においては、従来例のリム部5のように断面略コ字状に形成して中空となるのではなく、リム部5の前部5aを中実とするのが好ましい。これにより、リム部5の剛性を確保することができるものである。また、リム部5はサンドイッチ成形等により厚肉成形品(厚み5mm以上)とすることで、より高い剛性を確保することができるものである。
図3に他の実施の形態を示す。この便器1では、ボウル部4の接続部13の上端に係止突起4aが外側に向かって突出して形成されている。またスカート部3の上端の内面には係止凹部3aが設けられている。そして、係止凹部3aに係止突起4aを内側から嵌め込んで係止することによって、ボウル部4とスカート部3とを結合している。その他の構成は上記と同様である。
この便器1では、係止突起4aと係止凹部3aとの係止によって、スカート部3でボウル部4を支えることができる。
本発明の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の(a)は分解斜視図、(b)は斜視図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 従来例を示す一部の断面図である。
符号の説明
1 便器
4 ボウル部
3 スカート部
5 リム部
15 内周部
18 接合部
4a 係止突起
3a 係止凹部

Claims (4)

  1. 上面が開口するボウル部と、ボウル部の外側に配設されるスカート部と、ボウル部及びスカート部の上側に配設されるリム部とを備える便器において、リム部に接合部を形成し、接合部の下面をボウル部及びスカート部の上端に接合して成ることを特徴とする便器。
  2. リム部の内周部を接合部よりも下垂して形成し、このリム部の内周部をボウル部の上部の内周に沿って配置して成ることを特徴とする請求項1に記載の便器。
  3. リム部を中実に形成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の便器。
  4. ボウル部に設けた係止突起を係止するための係止凹部をスカート部に形成して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の便器。
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